大妻嵐山中学校 の過去問分析

大妻嵐山中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

大妻嵐山中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科がそろう回・算数 16 年分ほか)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 埼玉県比企郡嵐山町
男女 女子校
同名の学校との区別 大妻中学校・大妻中野中学校・大妻多摩中学校(いずれも東京都)とは別の学校
入試回と日程・科目 帰国生 12 月 5 日: 国語・算数+面接/まなび力エキスパート 1 月 10 日: 国語・算数(事前の個別相談が必要)/第 1 回一般 1 月 10 日午前: 2 科(国語・算数)または 4 科(国語・算数・理科・社会)/英語 1 教科 1 月 10 日午後: 英語・スピーチ+面接(2027 年度募集要項)
試験時間・配点 学校の公表資料には出ていません。試験時間・配点は募集要項の完成版で確認してください
面接 帰国生入試と英語 1 教科入試にあり。第 1 回一般入試に面接はなし

いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 算数は 4 大問 25 小問です。大問 1 が計算 10 問、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)10 問、大問 3 が変化を追う 3 問、大問 4 が図形 2 問。この配分は精読した 6 年すべてで同じでした。
  2. 理科は大問 1 が生物・大問 2 が化学・大問 3 が地学・大問 4 が物理、社会は地理 → 歴史 → 公民。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という座席(問題の置き場所)の固定が科目をまたいで効いています。
  3. 社会の大問 3 は導入文そのものが使い回されていて、1 班〜7 班のテーマ表から問 1〜問 7 が班番号と 1 対 1 で対応します。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 10 問)だけを年度をまたいで縦に解きます。
  2. 社会の大問 3 を 2022〜2026 年度分まとめて縦に解きます。
  3. 理科の 4 分野(生物・化学・地学・物理)を 1 題ずつ、穴を残さず一巡させます。

今週やる 1 つ

  1. 算数の (9)(10) の工夫計算を直近 3 年(2024〜2026)分だけ集めて解き、5 手(3.14 のくくり出し・部分分数分解・等差数列の和・等比の和・共通因数でくくる)のどれで解けるか言えるか確かめます。

注意

  1. 資料の冊子には入試回(第 1 回・特待生のように、同じ学校が行う入試のそれぞれ)の表記が無く、ここに書いたことがどの回のものかは特定できません。国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと主要な単元だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 6 年(2019・2021・2023・2024・2025・2026) 10 年 16 年(2010〜2026、2013 年度を除く) 高。分数・単位の細部に転写の揺れがある年があるが、大問構成と題材の読み取りに支障はない
理科 3 年(2024・2025・2026) 11 年 14 年(2012〜2026、2013 年度を除く) 高。2010・2011 年度は資料が無い
社会 3 年(2024・2025・2026) 13 年 16 年(2010〜2026、2012 年度を除く) 高。2026 年度は転写に読みにくい箇所があり、細かい語句より大問構成の読み取りに使った
国語 3 年(2015・2016・2021) 2 年 5 年(2010・2014・2015・2016・2021) 2022 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2021 年度までの話

5. 一番大きな結論

この学校の入試は、大問の本数と各大問の役割がとても強く固定されています。動くのは「その席に座る単元と題材」のほうです。

ここで言っている固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、「同じ問題が出る」ではありません。実際、数値も題材も毎年作り直されています。理科の地学は気象(2024)→ 地層(2025)→ 太陽(2026)と 3 年で 3 分野を回り、算数の大問 4 は平面図形(2024)→ 円とおうぎ形(2025)→ 立体(2026)と替わります。

したがって過去問の使い方は、「どの場所で何を測られるかを先に知り、その分野の解き方を仕上げる」に近くなります。具体的には次の 3 本立てです(回し方の手順は 過去問の使い方)。

  1. 座席を手がかりに準備の枠を決めます — 理科は 4 分野を必ず 1 題ずつ、社会は地理・歴史・公民を必ず 1 題ずつ。どこかを捨てると配点の 4 分の 1 や 3 分の 1 が固定で落ちます。算数は大問 1 の計算 10 問が資料のある 16 年すべてで大問 1 にあります。
  2. 例外的に「出る問題を覚える」が効く場所が 2 つあります — 社会の大問 3(7 つの班の枠)と、算数の大問 2 の常連単元(縮尺・売買損益・食塩水・仕事算(全体を 1 とみて日数や時間を求める))。ここは過去問を年度をまたいで縦に並べて解くのが最短になります。
  3. 処理速度を上げます — 算数は 25 問、国語は 32〜38 問と小問が多く、1 問あたりにかけられる時間が短いので、通し演習で順番と配分を決めておく必要があります。

6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この 8 項目を「いつか通る道の地図」として眺め、11 節の学年別ロードマップのほうを見てください。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を資料の上で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 10 問と工夫計算 5 手 — 25 問中 10 問が計算で、しかも後半 5 問は多段階です。ここを 12 分で通せるかどうかが、残り 15 問に使える時間を決めます。年度をまたいで大問 1 だけを縦に 10 年分解くのがいちばん効率がよいところ。工夫計算の 5 手は 3.14 のくくり出し・部分分数分解・等差数列の和・等比の和・共通因数でくくる、の 5 つで、精読した 6 年の (9)(10) はすべてこのどれかでした。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 社会・大問 3 の 7 班の枠を 2022〜2026 年度分まとめて縦に解く — 枠が同じなので、5 年分で「どの班に何が来るか」がほぼ見えます。憲法の条文(25 条・26 条)、三権分立、選挙、国会と内閣、裁判のしくみ、社会保障、国際機関の 7 本を押さえます。条文は穴埋めで出るので、音読して覚えるだけで 1 問取れます(2025 は 25 条、2026 は 26 条の空欄)。(確認: 〜2026 年度)
  3. [毎日 10 分] 算数・一行題の常連 5 単元 — 縮尺と単位換算(面積の換算まで)、売買損益、食塩水、仕事算、数の性質(あまり・公倍数)。精読した 6 年のうち 4〜6 年で出ています。縮尺は 2024 が「25000 分の 1 の地図で面積 81cm² の正方形の土地の 1 辺は実際に何 km か」、2026 が「360000m² の土地が地図上で 25cm²」。長さの縮尺と面積の縮尺(2 乗になる)を混ぜてくるので、ここは別に練習します。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週 1 回] 理科・4 分野を 1 題ずつ、そして表から規則を見つけて計算する問題 — 席が固定なので、苦手分野を残すと毎年その分だけ確実に落ちます。とくに物理と地学は知識より表・図の読み取りなので、暗記中心の勉強では埋まりません。気体と水よう液の判別は 5 種類を実験 2〜3 個の結果から詰める形なので、2024〜2026 の 3 年分をそのまま解くのがいちばん近いところ。表から比例を見つける練習(ばね・電熱線・音の速さ・ふりこ)は「表に無い値を求める」形を分野をまたいで集めます。実験の説明を読んだら「どれとどれを比べればわかるか」「変えた条件と変えなかった条件は何か」を口に出す習慣を。選択肢の指示(1 つ・2 つ・すべて)は丸で囲みます。通し演習では、知識で答えられる短答(語句や数値を短く答える形式)を先に片づけ、計算と記述を後に回す配分を決めてから本番に入ります(試験時間は資料に印字が無く、この分析からは分かりません)。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 社会と理科の短い記述 — 社会は 15〜25 字の字数指定つき、理科は「簡単に説明しなさい」で 1〜2 文です。どちらも指定語句が付く年があります。社会は「〜のため」「〜から〜へ輸入している」のように、主語と述語だけの一文で言い切る練習を。理科は字数指定が無いので、長く書くより「〜だから〜になる」の 1 文で言い切る形を身につけ、指定語句がある年に備えて用語を必ず 1 つは入れる癖をつけます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [毎日 10 分] 国語・抜き出しを字数から逆算する練習 — 「六字で」「二十一字で」「一続きの二文の最初の五字」など、指定が細かいぶん、指定が答えの場所を教えてくれます。まず本文の該当段落を探し、指定字数に合う語句を数えて切り出します。精読した 3 年ではこれが最大の得点源でした。漢字は読み・書き・送り仮名の 3 点セットで(2021 は送り仮名まで書かせています)。知識は 3 年で重なりが無いので範囲を絞らず、市販の語彙ドリルを一冊通すのがいちばん早いところ。記述は 20〜35 字で、指定語句を必ず入れ「〜だから」「〜ということ」で結びます。説明文は生き物・進化・社会のしくみを扱った新書や科学読み物に、小説は同年代の女の子が主人公の作品に慣れておくと、本文の内容そのものが助けになります。国語だけは 2022 年度以降の資料が無いので、直近の形式(大問の本数・記述の量)は必ず市販の過去問集で確かめてください。(確認: 〜2021 年度)
  7. [週末 60 分] 社会・地形図の読図と、資料を言葉にする練習 — 縮尺からの距離・面積の計算、方位、断面図の選択、等高線から地形を言う。2024 年度は 3 問続けて出ました。あわせて絵・写真・グラフを見て「何が読み取れるか」を 1 文で言う練習を(2024 の正倉院の宝物、2025 の元寇の絵、2026 の輸出品目のグラフはどれもこの力を測っています)。時代表の一巡(縄文から昭和まで、各時代について代表的な人物 1 人・できごと 1 つ・文化 1 つを言えるように)と、埼玉県と関東の地理も軽く押さえます(2025 年度は大問 1 が丸ごと埼玉県で、関東平野・細川紙・ネギとブロッコリーが出ました)。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週末 60 分] 算数・大問 3 と 4 を種類別に集めて解く — 大問 3 は速さのグラフ・水そうと水量・流水算(川の流れがある中の船の速さ)の 3 通り、大問 4 は平面図形・円とおうぎ形・立体・回転体の 4 通りです。それぞれ 2 年分ずつ当たっておけば、当日どれが来ても手が動きます。大問 3 はグラフの折れ目が何を意味するかを言葉で説明できるように、大問 4 は (2) が表面積や差を聞く形なので、体積だけでなく面の数え上げを練習します。仕上げに 25 問を 1 問あたり 2 分弱で通す練習を直近 3 年(2024〜2026)で。答えのみなので、見直しの時間を最後に 5 分残す配分がしやすいところです。(確認: 〜2026 年度)

8. 科目別の詳細

4 科目の見取り図

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 4 大問・25 小問(10+10+3+2)。記号選択も記述も 0%、すべて答えのみ。作図なし。円周率 3.14 各大問の役割は固定。大問 2 の 10 枠は 2023〜2025 年度に並びまでそろい、2026 年度に順番だけ入れ替わった 計算 10 問の速度と工夫計算/一行題の常連 5 単元(縮尺・売買損益・食塩水・仕事算・数の性質)
理科 4 大問・小問 15〜21。生物→化学→地学→物理の席が 8〜13 年。記述 1〜3 問、作図が出る年あり 分野の席は固定、単元は毎年入れ替え。表から規則を見つけて計算する問題が大問 4 に 3 年連続 4 分野を捨てないこと/気体と水よう液の判別/表からの比例計算/1〜2 文の理由説明
社会 3 大問・小問 20〜24。地理→歴史→公民が 6 年連続。大問 3 は導入文ごと同じ。選択 40%/短答 45%/記述 14%、作図なし 大問 1 は会話文、大問 2 は時代表、大問 3 は 7 つの班。中身は毎年替わるが入口が同じ 大問 3 の 7 班の枠を年度縦断で/地形図の読図/15〜25 字の短い記述
国語 大問の本数は 3〜5 本と動く。小問 32〜38 と多い。記述 1〜3 問(すべて字数指定つき) 前半に知識、後半に説明文+小説の 2 題。知識の中身は毎年替わる 字数指定つきの抜き出し/漢字の読み書きと送り仮名/20〜35 字の記述

8-1. 算数(大問 4・小問 25・答えのみ)

年度×大問の題材表(精読した 6 年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2019 計算 10 問 一行題 10 問
売買損益・数の性質 4・場合の数 2
縮尺・集合・平均
速さとグラフ(姉は徒歩・妹は自転車、忘れ物を届ける) 回転体(図を直線 ℓ(エル)で 1 回転・体積と表面積)
2021 計算 10 問 一行題 10 問
数の性質 3・食塩水・通過算・比
消去算・売買損益・縮尺・場合の数
速さとグラフ(歩き→本屋で雨宿り→自転車) 立体(直方体にひもをかける・高さと必要なひもの長さ)
2023 計算 10 問 一行題 10 問
数の性質 3・食塩水・速さの平均・比
仕事算・売買損益・縮尺・規則性
水量とグラフ(仕切りのある水そう 50×50×40cm) 円とおうぎ形(直径 8cm の半円を 45 度回した図)
2024 計算 10 問 一行題 10 問
数の性質 3・食塩水・流水算・長方形の面積
仕事算・売買損益・縮尺・規則性
速さとグラフ(姉は徒歩+バス、妹は自転車で追う) 平面図形(正方形 ABCD と AF:FE=5:3 の三角形の面積)
2025 計算 10 問 一行題 10 問
数の性質 2・約束記号・食塩水・つるかめ算・比
仕事算・売買損益・縮尺・場合の数
速さとグラフ(自転車とバスの追い越し・16km) 円とおうぎ形(半径 4cm の円 3 つが接する図・面積と太線の長さ)
2026 計算 10 問 一行題 10 問
食塩水・縮尺・数の性質・和差算・比
過不足算・仕事算・面積比・場合の数・売買損益
流水算(A 地点と B 地点の 20km を船で往復) 立体(直方体を切って大小 2 つに分ける・体積と表面積の差)

表に出てくるつるかめ算・消去算・和差算・過不足算・通過算・仕事算・流水算・売買損益などの中身は 用語集 にあります。

いちばん動かないもの — 4 つの大問の役割

精読した 6 年(2019・2021・2023〜2026)すべてで、大問 1 が計算 10 問、大問 2 が一行題 10 問、大問 3 が 3 小問、大問 4 が 2 小問という配分でした。小問の合計は 25 問で、資料のある 16 年(2010〜2026、2013 年度は資料が無い)すべてが 25 問です。大問の本数が 5 本から 4 本になったのは 2015 年度で、それ以降の 12 年(2015〜2026)は 4 大問 25 小問のまま動いていません。

各大問の役割も次のように決まっています。

ここで言っているのは「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、「同じ問題が出る」ではありません。数値も場面も毎年作り直されています。

大問 2 の中の並びまで固定されていた 3 年

さらに細かく、2023・2024・2025 年度の 3 年は、大問 2 の 10 枠の中身の並びまでそろっていました。

年度 (1)〜(3) (4) (5) (6)
2023 数の性質 3 問 食塩水の濃度 速さ(往復の平均の速さ) 割合と比
2024 数の性質 3 問 食塩水の濃度 流水算 長方形の面積
2025 数の性質 2 問+約束記号 食塩水の濃度 つるかめ算 割合と比
年度 (7) (8) (9) (10)
2023 仕事算 売買損益 縮尺・単位換算 規則性・数列
2024 仕事算 売買損益 縮尺・単位換算 規則性・数列
2025 仕事算 売買損益 縮尺・単位換算 場合の数

2026 年度は並びが入れ替わり、(1) 食塩水・(2) 縮尺・(3) 数の性質・(7) 仕事算・(10) 売買損益となりました。枠の順番は 2026 で崩れましたが、出てくる顔ぶれは変わっていません。精読した 6 年で見ると次のようになります。

大問 1 の計算 10 問の作り

精読した 6 年とも、次の順で難度が上がります。

工夫を知らずに順番に計算しても答えは出ますが、25 問を通すと時間が足りなくなる作りです。

8-2. 理科(大問 4・小問 15〜21)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(生物) 大問 2(化学) 大問 3(地学) 大問 4(物理)
2024 光合成(ふ入りの葉・アルミはくでおおう・ヨウ素液。葉のつき方を作図) 水よう液 A〜E の判別(リトマス紙・蒸発乾固・金属との反応) 気象(高度と気温・気圧の観測データ、対流圏) 電流と発熱(長さの違う電熱線 A〜C と水温上昇)
2025 植物の成長(クロロフィルの量・日光と水の量を変えた 4 群の比較) 気体 A〜D の判別(集め方・性質・水にとかしたときの液性) 地層(れき・砂・どろのたい積順、火山灰の層、2 地点の対比) ばね(3 本のばねの長さと重さの関係・表の空欄)
2026 人体(目のしくみ・水晶体・網まく・暗いところで見えるわけ。会話文) 気体 A〜E の判別(実験 1〜3 の結果を総合して 5 種を特定) 太陽(明石市での春分・夏至・秋分・冬至の南中高度と方角、地じくの傾き) 音(気温と音の速さの表・やまびこ・動きながらたたく)

いちばん動かないもの — 4 分野が席を持っている

大問 1 が生物、大問 2 が化学、大問 3 が地学、大問 4 が物理。 この並びを、構成だけ数えた年を含めて数えると次のようになります。

大問の本数は資料のある 14 年(2012〜2026、2013 年度は資料が無い)すべてで 4 本、小問は 15〜21 問(平均 17 問前後)です。4 分野のどれかを捨てると、配点のおよそ 4 分の 1 が固定で落ちる作りになっています。

一方、分野の中でどの単元を使うかは毎年入れ替わります。地学は気象(2024)→ 地層(2025)→ 太陽(2026)と 3 年で 3 分野を回り、物理は電流(2024)→ ばね(2025)→ 音(2026)と重なりません。席は動きませんが、席に座る単元は動きます。

3 年連続でそろっている作り

8-3. 社会(大問 3・小問 20〜24)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3(公民)
2024 伊豆への家族旅行の会話文+地形図の読図(火口の周囲・断面図・方位)
静岡県の形、桜島、地熱発電
日本の文化史の表(飛鳥〜明治)
遣隋使・正倉院の宝物・望月の歌
御恩と奉公・ザビエル・『学問のすゝめ』
7 つの班のテーマ表
憲法・選挙・非核三原則・世界人権宣言
化石燃料・こども家庭庁・国会と参議院
2025 新紙幣の会話文(渋沢栄一)から埼玉県
県の形、関東平野、細川紙の産地、インド洋、粗銅のグラフ
縄文〜昭和の時代表
聖武天皇・平安の文化・元寇の絵画
江戸の身分別人口の円グラフ・昭和の出来事
7 つの班のテーマ表
憲法 25 条・議院内閣制・控訴・国会のしごと
公的年金・イスラエル・日本銀行
2026 大阪万博の会話文
東海道新幹線が越える川の順、山脈名、甲府盆地の地形図と果物
1975 年の万博、雨温図、産油国と日本
縄文〜昭和の時代表
三内丸山遺跡・土偶・『土佐日記』・年中行事
書院造・雪舟・自由民権運動・輸出品目のグラフ・戦後改革
7 つの班のテーマ表
憲法 26 条・世界人権宣言・逮捕状・三権と機関
AI・天皇の国事行為・財務省

いちばん動かないもの — 大問 3 は導入文まで同じ

この学校の社会でいちばんはっきりしているのは、大問 3 の作りです。精読した 3 年(2024・2025・2026)すべてで、大問 3 は次の一文で始まっていました。

Kさんのクラスでは、社会の授業で、班ごとにテーマを決めて調べました。それぞれの班のテーマをみて、以下の設問に答えなさい。

そのあとに 1 班〜7 班のテーマ一覧表が置かれ、問 1 が 1 班、問 2 が 2 班……問 7 が 7 班と、班番号と設問番号が 1 対 1 で対応します。小問はきっちり 7 問。この形は 3 年とも完全に同じで、構成だけ数えた年を含めて見ると 2022 年度から使われています(同じ書き出しの文が 2022・2023・2024・2026 年度に確認できます)。これは「同じ種類の問題が同じ場所に出る」を超えて、問題の枠そのものが使い回されている数少ない例です。

中身は公民で、憲法(1 班)→ 政治のしくみ(2〜4 班)→ 社会・国際・経済(5〜7 班)というテーマの並びも 3 年で大きく変わりません。大問 3 の公民は 2021〜2026 年度の 6 年連続です。

そのほかの座席も安定しています。

頻出の問い方

8-4. 国語(資料は 2010・2014・2015・2016・2021 年度の 5 年のみ)

国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2021 年度までに限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。精読したのは 2015・2016・2021 年度の 3 年です。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 構成 中身
2015 5 大問・34 小問 大問 1 同じ漢字を含む語を選ぶ 3 問
大問 2 慣用句(眉を・しのぎを・馬脚を)を完成させ意味も選ぶ 6 問
大問 3 呼応の副詞(たぶん〜だろう、たとえ〜ても)6 問
大問 4 説明文 9 問(鎌田實『人間らしくヘンテコでいい』・ミトコンドリア)
大問 5 小説 10 問(さとうまきこ『14 歳のノクターン』)
2016 5 大問・32 小問 大問 1 漢字の読み 5 問
大問 2 漢字の書き取り 5 問
大問 3 熟語パズル(矢印の向きに読むと熟語になる中央の 1 字)3 問
大問 4 説明文 8 問(長谷川英祐『働かないアリに意義がある』・ミツバチの 8 の字ダンス)
大問 5 小説 11 問(小路幸也・宮下奈都『つむじダブル』)
2021 3 大問・38 小問 大問 1 知識 20 問(漢字の読み 5・書き取り 5〈送り仮名つき〉・文法の働き 5・外来語を漢字二字に直す 5)
大問 2 小説 10 問(佐藤多佳子『しゃべれども しゃべれども』・落語教室)
大問 3 説明文 8 問(榎本博明『自分らしさって何だろう?』・日本人の自己主張)

動くところと動かないところ

大問の本数は動きます(2015・2016 は 5 本、2021 は 3 本)。知識を 1 問 1 大問に分けるか、1 つの大問に問一〜問四としてまとめるかの違いで、中に入っている要素は 3 年ともほぼ同じです。

精読した 3 年に共通していたのは次の 3 点。

  1. 前半が知識、後半が長文 2 題。これは 3 年とも同じです。小問の合計は 32〜38 問と多くなります。
  2. 長文は「説明文 1 題+小説 1 題」の 2 本立て。順序は 2015・2016 が説明文 → 小説、2021 が小説 → 説明文。長文 1 題あたり 8〜11 問です。
  3. 漢字は読みと書き取りの両方(2016 は 5 問ずつ、2021 は 5 問ずつ。2021 は「送り仮名が必要な場合は送り仮名も書きなさい」の指示つき)。2015 は読み書きではなく「同じ漢字を含む語を選ぶ」形でした。

知識の枠に何が入るかは年ごとに替わります。慣用句(2015・2016 の小説の中にも 1 問ずつ)、呼応の副詞(2015)、熟語パズル(2016)、品詞の働き(2021)、外来語を漢字二字に直す(2021)と、3 年で重なったものがありません。知識は範囲を絞らず広く当たるしかないところです。

問い方の作り

題材の傾向(資料のある 5 年の出典)


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

周期が上限に達しているものを並べます。最終確認年度は、その単元を資料の上で最後に確認できた年度です。

科目 単元・枠 出ていた年 最終確認年度 状況
算数 大問 3 の水量とグラフ 2018・2023 2023 年度 2023 年度を最後に 3 年空き。仕切りのある水そうは 2018 年度にも大問 3 で出ている。速さばかり練習していると、水そうが戻ったときに手が止まりやすい
算数 大問 4 の回転体 2015・2017・2019・2020 2020 年度 2019 年度に大問 4 で出て以降、精読した年には出ていない。隔年で来ていた枠なので、いつ戻ってもおかしくない
算数 大問 2 の通過算・消去算・集合・平均算 2019・2021 に各 1 回 2021 年度 2023 年度以降の一行題には入っていない。一行題の 10 枠は入れ替わるので、これらを外して準備すると 1 問落とす
算数 大問 2 の規則性・数列 2023・2024 2024 年度 (10) に出ていたが、2025・2026 は場合の数に替わった
理科 てこ・つり合い 2020・2021・2023 2023 年度 大問 4 で出ていたが、2024 以降は電流・ばね・音。3 年空きで、物理の席では最も戻りやすい
理科 星・星座 2015・2016・2022・2023 2023 年度 2024 年度以降は気象・地層・太陽。地学は 6 分野(星・月・太陽・気象・地層・流水)を回す作りなので、次に星が来ても不思議はない
理科 水よう液の判別 2020・2022・2024 2024 年度 2025・2026 は気体の判別。液体と気体を交互に使っているように見える
理科 燃焼・ものの燃え方 2018・2021 2021 年度 大問 2 で出たきり 5 年空き。精読した 3 年には出ていない
理科 こん虫・生態系 2016・2017・2018 2018 年度 2016・2017 年度は大問 4。生物の席は近年 人体・植物・花で回っており、生き物の分類は手薄になりやすい
社会 農業・畜産を大問 1 の柱に 2014・2022 2022 年度 2024〜2026 は交通・旅行・万博からの入り方が続き、統計表から農産物を当てる設問(2024 のお茶)は小問として残る
社会 近代の戦争(明治〜昭和前期) 2013・2016・2019 2019 年度 大問の柱としては 7 年空き。精読した 3 年では小問 1〜2 問。時代表を使う以上いつ戻ってもよい
社会 財政・税を大問の柱に 2010・2013 2013 年度 近年は大問 3 の 7 班のどこかに 1 問(2025 の公的年金・日本銀行、2026 の財務省)
国語 2022 年度以降の資料が無いため、周期の判断ができません

逆に、近年よく戻ってくる枠もあります。社会の貿易・資源・エネルギーは 2018・2023・2025・2026 と 2 年おきほどで大問 1 の軸になります。世界地理は 2026 年度に大問 1 の主題になりました(万博からの各国)。それ以前は小問での登場が中心だったので、2 年続くかどうかは分かりません。


10. 形式面の注意

算数

理科

社会

国語

4 科目に共通すること


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さがそのまま点になる学校なので、四則計算・分数と小数の混じった計算を、速さより正確さ優先で積む。図形は面積と体積の考え方の入口だけ。国語は漢字の読み書き(送り仮名を含む)と、短い文章の抜き出しに慣れること。理科・社会は「表やグラフを見て気づいたことを口で言う」遊びを入れておくと、後の記述がずいぶん楽になる。時間を計る練習はまだ要らない
小 5(幅) この学校の準備の本体は小 5 にある。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にして、平日 15 分は算数の一行題の単元を 1 日 1 つ、週末 60 分は理科の 4 分野・社会の 3 分野を週替わりに 1 つずつ、と割り付ける(長文 1 題を読む週末も混ぜる)。理由は 2 つ。第 1 に、理科は 4 分野・社会は 3 分野を必ず 1 題ずつ出すので、分野の穴が致命傷になる。小 5 のうちに生物・化学・地学・物理と地理・歴史・公民を一巡させ、苦手分野を作らないことがいちばん時間をかける価値のあるところ。第 2 に、算数の一行題は 10 単元前後のプールから毎年 10 問が選ばれるので、全分野をひととおり学び終えること自体が得点になる。小 5 の間に、縮尺 → 売買損益 → 食塩水 → 仕事算(全体を 1 とみて日数や時間を求める・受験用教材の単元) → つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から逆算する・受験用教材の単元) → 和差算(和と差から 2 つの数を求める・受験用教材の単元) → 過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元) → 割合と比 → 場合の数 → 規則性 → 数の性質、の順にひととおり通す。国語は説明文(生き物や科学の文章)と小説(同年代が主人公)を交互に読み、字数を数えて抜き出す練習を始める。ただし国語は 2022 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめること
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の計画になる。夏までに 4 分野・3 分野の穴を埋め、秋以降は 2 通りの過去問の使い方を並行させる。ひとつは「同じ座席を縦に」— 社会の大問 3 を 5 年分、算数の大問 1 を 10 年分、算数の大問 2 の (7)〜(9) を 6 年分。もうひとつは「年度通しで時間を計る」— 算数 25 問と国語 32〜38 問を通しで解き、配分を決める

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。座席が固定で、しかも 4 分野・3 分野を毎年必ず出す作りなので、「得意科目で稼いで苦手分野を捨てる」がいちばん通りにくい学校です。逆に言えば、小 5 のうちに分野の穴をなくしておけば、小 6 では算数の計算速度と社会の大問 3、理科の表の読み取りという、はっきりした 3 か所に時間を集中できます。早く始めることの利益が、直前期の消耗ではなく小 5 での全分野の一巡という形で返ってくる学校です。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏は扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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