関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

星野学園中学校の過去問分析

共学私立埼玉県川越市

重要結論

  1. 大問の並びがきわめて安定していて、中に入る問題は毎年作り直されています。算数は 2024〜2026 年度の 3 年連続で大問 5 つ・小問 22 問、国語は 2019・2021・2024 年度の 3 年連続で大問 6 つです。
  2. 位置ごとに「来る単元の候補」が絞れます。算数の大問 1 は計算と単位換算、大問 2 は一行問題(数行で終わる短い文章題)の集まり、国語の後半 4 大問は知識 20 問で固定されています。
  3. 一方で、同じ問題の使い回しはほとんど見つかりませんでした。漢字も文章も毎年入れ替わります。

今週やること

  1. 2026 年度の算数を 50 分で通し、大問 1 に 10 分・大問 2 に 16 分・大問 3〜5 に各 8 分という割り振りが成立するか試します。
  2. 算数の大問 1(計算と単位換算)を毎日回します。3 年連続で四則計算・逆算・単位換算という並びです。
  3. 国語の知識 4 大問 20 問(漢字の書き取り・読み・慣用句・四字熟語または敬語)を毎日少しずつ積みます。

分析年度: 2010〜2026 年度
入試回: 第 1 回相当
資料の範囲: 算数 14 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 4 年・国語 3 年・理科 3 年・社会 3 年
制約: 理科・社会の資料は 2015 年度で止まっており、しかも算数・国語の冊子とは別の回のものである可能性が高いです(→ 13 節)。4 科目を横につないで「この学校の入試はこうだ」と読むことはできません。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 6 題(2016 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年 2020・2022・2023。最新の資料は 2024 年度)。前回の変化: 2010 → 2016 の間に 7 題 → 6 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 1 回: 2016
  • 算数: 5 題(2016 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年が 5 年。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: 2015 → 2016 の間に 4 題 → 5 題。変化の履歴: 1 回: 2016。前回の変化のときの分野の並び: 計算|割合・文章題|数の性質・規則性|立体図形 → 計算|割合・文章題|割合・文章題|数の性質・規則性|速さ

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 埼玉県川越市
男女 共学(中学は共学のみ。高校に共学部と女子部があります)
入試回と日程・科目 第 1 回進学クラスは 1 月 10 日午前で 2 教科(国語・算数)。ほかに理数選抜 1 回(1 月 10 日午後)・理数選抜 2 回(1 月 11 日午前)・進学 2 回(1 月 11 日午後)・総合選抜(1 月 14 日)があります(2027 年度募集要項)
試験時間・配点 第 1 回進学クラスは国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点(2 教科 200 点満点)。理数選抜・総合選抜など複数の回がありますが、時間・配点は募集要項で確認してください

いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 大問の並びがきわめて安定していて、中に入る問題は毎年作り直されています。算数は 2024〜2026 年度の 3 年連続で大問 5 つ・小問 22 問、国語は 2019・2021・2024 年度の 3 年連続で大問 6 つです。
  2. 位置ごとに「来る単元の候補」が絞れます。算数の大問 1 は計算と単位換算、大問 2 は一行問題(数行で終わる短い文章題)の集まり、国語の後半 4 大問は知識 20 問で固定されています。
  3. 一方で、同じ問題の使い回しはほとんど見つかりませんでした。漢字も文章も毎年入れ替わります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算と単位換算)を毎日回します。3 年連続で四則計算・逆算・単位換算という並びです。
  2. 国語の知識 4 大問 20 問(漢字の書き取り・読み・慣用句・四字熟語または敬語)を毎日少しずつ積みます。
  3. 算数の大問 2 に来る一行問題を、分野をまたいでひととおり一巡します。仕事算と円・おうぎ形の求積は 3 年連続で入っています。

今週やる 1 つ

  1. 2026 年度の算数を 50 分で通し、大問 1 に 10 分・大問 2 に 16 分・大問 3〜5 に各 8 分という割り振りが成立するか試します。

注意

  1. 理科・社会の資料は 2015 年度で止まっており、しかも算数・国語の冊子とは別の回のものである可能性が高いです(→ 13 節)。4 科目を横につないで「この学校の入試はこうだ」と読むことはできません。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと数だけを見た年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 4 年(2015・2024・2025・2026) 10 年(2010・2014・2016〜2023) 14 年(2010、2014〜2026) 高。2025 年度は転写の確度が低いと記録されていますが、大問 5・小問 22 が揃っており分析に支障はありません
国語 3 年(2019・2021・2024) 5 年(2010・2016・2017・2018・2020) 8 年(2010、2016〜2021、2024) 高。ただし 2024 年度の大問 4(漢字の読み)は、傍線部の漢字だけが残って例文が落ちています
理科 3 年(2012・2014・2015) 1 年(2010) 4 年(2010・2012・2014・2015) 中。2012 年度は転写の確度が低いと記録されています。最新が 2015 年度
社会 3 年(2010・2013・2015) 0 年 3 年(2010・2013・2015) 中。2010 年度は転写の確度が低いと記録されています。最新が 2015 年度
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 2022・2023・2025・2026 年度の国語は問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2019〜2024 年度に限ったもので、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
  • 理科と社会は 2015 年度で止まっています。10 年以上前の姿なので、現在もこのままとは限りません。
  • 算数・国語の冊子と、理科・社会の冊子は別の回のものである可能性が高いです。 2012・2015 年度の理科・社会の資料には「社会と理科が合冊」という記録が残っており、一方、学校の公表資料では第 1 回進学クラス入試は国語・算数の 2 教科です。4 科目を課すのは理数選抜 2 回・総合選抜なので、理科・社会はそちらの回のものだと考えられます。
  • 試験時間と配点は 1 節にまとめました。理数選抜・総合選抜の時間と配点は、この資料には記載がありません。
  • 設問ごとの配点は、精読したどの科目・年度の冊子にも印刷されていません。

5. 一番大きな結論

この学校は「大問の並び」がきわめて安定していて、「中に入る問題」は毎年作り直しています。

並びの固定は 4 科目とも読み取れます。ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、以下ではこれを出題位置(大問の番号と順番)の固定と呼びます。

  • 算数は 2024〜2026 年度の 3 年連続で大問 5 つ・小問 22 問。大問 1 が計算と単位換算、大問 2 が一行問題のまとまり、大問 3〜5 が誘導つきの大問で、どれも小問 2 問ずつです。
  • 国語は 2019・2021・2024 年度の 3 年連続で大問 6 つ。大問 1 説明文、大問 2 物語文、大問 3 漢字の書き取り 5 問、大問 4 漢字の読み 5 問、大問 5 語句の知識 5 問、大問 6 四字熟語または敬語 5 問。後半 4 大問(知識 20 問)が動きません。
  • 社会は 2010・2013・2015 年度の 3 年連続で大問 3 つ。大問 1 地理、大問 2 歴史(いちばん問題数が多い)、大問 3 公民と時事です。
  • 理科は大問 4〜5 で揺れますが、大問 2 が 3 年連続で生物、最後の大問が 3 年連続で装置を使った実験という並びは共通です。

一方で、同じ問題の使い回しはほとんど見つかりませんでした。算数で 2015 年度と 2026 年度に設問文がほぼ同じ図形問題がありましたが、半径が 10 cm と 20 cm で違うので別の問題です。国語は漢字も文章も毎年入れ替わり、社会は毎年その年・前年の話題を軸にテーマを組み直しています。

したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、「どの場所で何分使うかを体に入れる」+「その場所に来る単元をひととおり仕上げる」に近くなります。算数なら「大問 1 の計算 8 問を 10 分」「大問 2 の一行問題 8 問を 16 分」「大問 3〜5 を各 8 分」といった時間の割り振りを、年度をまたいで何度も練習する価値があります。国語なら「知識 20 問を 10 分で抜けて、読解 2 本に 40 分」という配分をつくります。回し方の手順は 過去問の使い方 にまとめてあります。

そのうえで、位置ごとに「来る単元の候補」を絞れるのが、この学校の準備しやすさになります。算数の大問 1 後半には単位換算が 3 年連続、大問 2 には仕事算と円・おうぎ形の求積が 3 年連続、大問 3〜5 のどこかに速さと水量(またはかたむけた容器)が 3 年連続。国語の大問 6 は四字熟語か敬語。社会の大問 3 は憲法・国会・内閣と前年のニュース。ここは狙って詰められます。


6. この学校らしさが出る場所

  • 関東・埼玉の地名が理科と社会に自然に入ります。 2014 年度の理科は「川越での地震計の記録」がそのまま図になり、火山を選ぶ設問の選択肢に赤城山・武甲山・浅間山が並びます。2012 年度も赤城山・筑波山・高尾山、宇都宮の大谷石。2013 年度の社会は埼玉県の古墳(「ワカタケル」の鉄剣)が歴史の入口になっています。自分の住む地域から自然と歴史へ広げるという設計が見えるようにも読めます。
  • 社会は「小学生が調べた・書いた」体裁を好みます。2010 年度は「スター小学校 6 年 1 組の調べ学習」、2015 年度の大問 1 は「花子さんの夏休みの自由研究」、大問 3 は「星野学園中学校のあるクラスで作成した新聞記事」。設問の外側に、調べ学習の物語があります。
  • 国語の物語文は 3 年とも「小学 6 年生と年上の人」の関係です。2019 年度は勉強の苦手な少女と担任、2021 年度は沖縄で民話を語る祖母と暮らす小 6 の少女、2024 年度は骨折した近所の老人を手伝う小 6 の男子。年の離れた誰かと向き合う話が選ばれ続けています。
  • 国語の説明文は「生きもの・自然と人間」が続きます。2019 年度はアイヌの自然観、2024 年度は生物多様性。2021 年度は学び方の話でこの枠から外れますが、身近な題材から考えを広げる点は共通しています。
  • 理科はどの大問も装置から始まります。ガスバーナー、顕微鏡、注射器、てんびん、磁石とはかり。「実験室でやってみたことがあるか」を問うているように見えます。
  • 算数の題材は生活に寄せてあります。花火大会(2024)、海までのドライブ(2024)、燃えるろうそく(2026)、円ばんを積み重ねる(2025)。手を動かして想像できる場面が選ばれています。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の進め方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 8 問を 10 分で — 2024〜2026 年度の 3 年とも、四則計算 3〜5 問+逆算(□にあてはまる数を求める計算)1 問+単位換算 1〜2 問という並びです。分数と小数の混じった 4 段構えの式(2026 年度「0.75 × 1/3 +(6 1/4 ÷ 5/… )」など)が毎年必ずあります。ここで時間を落とすと後ろが全部苦しくなります。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週 1 回] 算数・単位換算のひねり — 3 年連続で大問 1 の後半にあります。2024 年度「12 時間は □ 秒」、2025 年度「42.195 km ÷ 30 = □ km □ m」、2026 年度「61.035 km ÷ 4069 = □ cm」「15 時間 36 分は □ 日」。割り算の答えを別の単位に直す、商を 2 つの単位に分ける、の 2 通りを練習します。(確認: 〜2026 年度)
  3. [毎日 10 分] 国語・知識 4 大問(20 問)を 10 分で — 漢字の書き取り 5・漢字の読み 5・慣用句やことわざの空らんに漢字一字 5・四字熟語または敬語 5。3 年連続でこの構成です。全体の 5 割強がここなので、固めるだけで得点が安定します。(確認: 〜2024 年度)
  4. [週末 60 分] 算数・大問 2 の頻出 2 枠(仕事算・円とおうぎ形の複合求積) — 仕事算は 2024・2025・2026 年度の 3 年連続で大問 2 に入っています。2026 年度は 3 人(A 30 分・B 42 分・C)で、2 人ずつの組み合わせから 1 人分を逆算させる形。円とおうぎ形の複合求積も 3 年連続で大問 2 の後半にあり、2026 年度は 2015 年度とほぼ同じ絵で数値だけ違うものでした。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 国語・読解の設問 2 種(接続語の空欄補充と、全体をまとめる最終問) — 3 年連続で大問 1 に「Ⅰ〜Ⅲ(あ〜う)に入る語の組み合わせを選ぶ」形があり、2019・2021 年度は大問 2 にも同じ形が入ります。前後の論理関係で機械的に絞る練習を。また 3 年とも各読解大問の最後が「本文の内容を説明したもの」「この文章について説明したもの」「感想としてあてはまらないもの」で、選択肢を本文全体と照らす設問です。部分だけ見ると引っかかります。(確認: 〜2024 年度)
  6. [週末 60 分] 社会・字数と文字種の指定に合わせて答える — 「カタカナ 8 字で」「漢字 7 字で」「漢字 2 字で」「解答欄に合うように」。3 年ともこの指定が並びます。知識があっても書き方でずれると点になりません。(確認: 〜2015 年度)
  7. [週末 60 分] 社会・前年のニュースと公民 — 3 年とも大問 3 が公民+時事で、しかも大問全体のテーマも前年の出来事です。憲法の条文(13 条・14 条)、国会の種類、選挙、財政・社会保障を、その年の話題とつなげて整理します。(確認: 〜2015 年度)
  8. [週末 60 分] 理科・実験結果からの計算と、15〜20 字の短い説明 — 「小数第 3 位を四捨五入して小数第 2 位まで」「整数で」といった桁の指定が毎年あります。表やグラフから比例関係を読み取り、指定の桁で書く練習を。説明は 2014 年度「20 字以内」、2015 年度「15 字以内」×2 と短く、長い論述ではなく一言で言い切る練習が要ります。(確認: 〜2015 年度)

8. 科目別の詳細

形式面(記述・記号選択・字数指定・作図・図の量)の全体像は 10 節に、しばらく出ていない単元は 9 節にまとめました。

8-1. 算数

年度×大問の題材表(精読した 4 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2015 計算 + 一行問題 11 小問(集合/消去算/速さ/
仕事算/角度/円と正方形)
売買損益(150 円の商品を 500 個仕入れ) 規則性(3 つずつ区切る数列) 水量とグラフ(おもり A・B を沈める) —
2024 計算 6 小問(四則・逆算・単位換算・割引) 一行問題 10 小問(数列/流水算/過不足算/食塩水/売買損益/
資料の読み取り/仕事算/円とおうぎ形/角度/立体の体積)
速さ(海まで 120 km、途中で減速) 水量とグラフ(おもり A・B と水そう) 数の性質(花火 A・B・C の打ち上げ間隔)
2025 計算 8 小問(四則・逆算・単位換算・がい数) 一行問題 8 小問(数列/年齢算/仕事算/帯グラフ/
つるかめ算/池の周回/円とおうぎ形/組み合わせた立体)
場合の数(厚さ 2 cm と 1 cm の円ばんの積み方) 割合と比・速さ(自宅→駐輪場→駅) 平面図形(三角形の相似と面積比)
2026 計算 8 小問(四則・逆算・単位換算 2 問) 一行問題 8 小問(場合の数/平均算/食塩水/仕事算/
池の周回/売買損益/角度/円と正方形)
規則性(黒石と白石を並べる) 速さ(燃える速さの違うろうそく A・B) 立体図形(水そうを 45 度かたむける)

表に出てくる消去算・仕事算・つるかめ算・年齢算・過不足算・流水算・平均算・売買損益などの中身は 用語集 にあります。

2015 年度は大問 4 つ・小問 20 で、計算と一行問題が大問 1 にまとめて入っていました。2024〜2026 年度は 3 年とも大問 5 つ・小問 22 で、計算(大問 1)と一行問題(大問 2)が別の大問に分かれています。資料の集計では 2016 年度から大問 5・小問 22 が続いており、この分かれ方はその頃に定まったように見えます(原本で中身まで確認したのは 2015 年度と 2024〜2026 年度です)。

同じ位置に同じ種類の問題が出る(出題位置の固定)

算数はこの学校のいちばん分かりやすい特徴で、大問の並びが固定されています。

  • 大問 1 = 計算と単位換算のかたまり。2024〜2026 年度の 3 年連続で、先頭 3〜5 問が四則計算、その後に □ を求める逆算が 1 問、続いて単位換算が 1〜2 問という並びです。2026 年度は「61.035 km ÷ 4069 = □ cm」「15 時間 36 分は □ 日」の 2 問、2025 年度は「42.195 km ÷ 30 = □ km □ m」、2024 年度は「12 時間は □ 秒」。時間・長さ・面積の単位換算が 3 年連続で大問 1 の後半に置かれているのは、この学校でいちばん確実に予告されている場所と言えます。
  • 大問 2 = 一行問題の集まり。2024 年度は 10 問、2025・2026 年度は 8 問。中身の単元は毎年入れ替わりますが、仕事算は 2024・2025・2026 の 3 年連続、円とおうぎ形の複合求積は 3 年連続で大問 2 の後ろから 1〜2 問目、角度を求める図形問題は 2024・2026 に登場します。並び方にも癖があり、前半が文章題(割合・速さ・食塩水・仕事算など)、末尾 2〜3 問が図形(角度・円とおうぎ形・立体)という順序が 3 年とも同じです。
  • 大問 3〜5 = 誘導つきの大問が 3 つ、いずれも小問 2 問。2024〜2026 年度の 3 年とも、大問 3・4・5 はどれもきっかり 2 問ずつです。ここに入る単元は年ごとに入れ替わります(速さ・水量・数の性質・場合の数・規則性・立体・平面図形)が、速さと「水量またはかたむけた容器」はこの 3 大問のどこかに毎年入っています(2024 は大問 3 速さ・大問 4 水量、2025 は大問 4 に速さ、2026 は大問 4 速さ・大問 5 かたむけた水そう)。

なお、この学校の索引で「大問 2 は割合・文章題が 12 年続く」と読める書き方をしている資料がありますが、原本を見ると大問 2 は一行問題の集まりで、割合系はその中の 1〜2 問にすぎません。「大問 2 は割合の大問」ではなく「大問 2 は一行問題の集まり」と理解した方が実態に合います(→ 13 節)。

頻出単元と周期

原本で確認した 2024〜2026 年度の 3 年で、3 年ともどこかに出ている単元は次のとおりです。

  • 四則計算・逆算(大問 1・3 年連続)
  • 単位換算(大問 1・3 年連続)
  • 仕事算(大問 2・3 年連続)
  • 円とおうぎ形の複合求積(大問 2 の図形枠・3 年連続)
  • 速さ(3 年連続。2024 は大問 3、2025 は大問 4 の後半、2026 は大問 4)
  • 立体図形の体積(3 年連続。2024・2025 は大問 2 の末尾、2026 は大問 5 全体)

2 年に出ているものは、売買損益(2024・2026)、食塩水の濃度(2024・2026)、角度(2024・2026)、規則性・数列(2024 は大問 2 冒頭、2026 は大問 3)、場合の数(2025 大問 3、2026 大問 2 冒頭)、池のまわりを反対方向に回る速さ(2025・2026)です。

問い方の特徴

  • 答えだけを書く形式で通っています。2024〜2026 年度の 22 問はすべて短答(語句や数値を短く答える形式)で、3 年とも 22 問全部が「求めなさい」「何度ですか」「何通りありますか」の形です。
  • 図は問題文側に置かれます。2024〜2026 年度の原本には「右の図」を読む設問が毎年 4〜6 問ありますが、解答用紙に図をかかせる設問は見当たりませんでした。
  • 大問 3〜5 は 2 問で完結する短い誘導です。(1) で基本量(速さ・底面積・1 分あたりの量)を出し、(2) でそれを使って一段深い量を出す作りが 3 年とも共通で、長い誘導を辿る大問はありません。
  • 単位換算がひとひねりされています。2026 年度の「61.035 km ÷ 4069 = □ cm」は、km ÷ 個数の答えを cm で答えさせます。2025 年度の「42.195 km ÷ 30 = □ km □ m」も、商を 2 つの単位に分けて書かせます。ふつうの計算練習だけでは取りこぼしやすいところです。

同じ作りの問題が年をまたいで出る

2015 年度の大問 1(11) と 2026 年度の大問 2(8) は、設問文がほぼ同じです(「右の図のように、半径◯ cm の円を 4 等分した図形の中に正方形があります。その正方形の中に…」)。ただし半径が 2015 年度は 10 cm、2026 年度は 20 cm で、数値が違うので同じ問題の使い回しではなく、同じ作りの問題が 11 年空けてもう一度出たということになります。この学校の図形一行問題は、こうした「同じ絵・違う数値」の作り直しをしているように見えます。

「池のまわりを 2 人が反対方向に回る」設問も 2015・2025・2026 年度に出ていますが、条件(周の長さ・速さ・出会い方)が毎年違うので、これも同じ作りの別問題です。

8-2. 国語

原本で読んだのは 2019・2021・2024 年度の 3 年です。2022・2023・2025・2026 年度は問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2019〜2024 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2019 説明文(アイヌの自然観と近代ヨーロッパの自然観)8〜9 問 物語文(勉強できない少女ハルと担任の先生)10 問 漢字の書き取り 5 漢字の読み 5 熟語の構成(二字熟語の組み合わせ方) 四字熟語(□に漢数字を入れる)
2021 説明文(学びの三段階・端緒知と実践知)8 問 物語文(沖縄・民話語りの祖母と暮らす瑠璃)8 問 漢字の書き取り 5 漢字の読み 5 慣用句・ことわざの空らんに漢字一字 5 四字熟語を語群から選ぶ 5
2024 説明文(生物多様性・環境収容力・宇宙船地球号)8 問 物語文(拓人たちが骨折した田中さんを手伝う)8 問 漢字の書き取り 5 漢字の読み 5 慣用句・ことわざの空らんに一字 5 敬語の正誤 5

同じ位置に同じ種類の問題が出る(出題位置の固定)

国語はこの学校でいちばん出題位置が固まっている科目で、大問 6 つの並びが 3 年連続で完全に同じです。

  • 大問 1 = 説明文・論説文(3 年連続)。自然・生きもの・学び方といった、身のまわりから考えを広げる文章が続きます。
  • 大問 2 = 物語文(3 年連続)。小学 6 年生が主人公で、大人(先生・祖母・近所の老人)との関わりを描く文章が 3 年とも選ばれています。2021・2024 年度は冒頭に「〈これまでのあらすじ〉」がつきます。
  • 大問 3 = 漢字の書き取り 5 問(3 年連続)
  • 大問 4 = 漢字の読み 5 問(3 年連続)
  • 大問 5 = 語句の知識(3 年連続)。2021・2024 年度は「知らぬが( )」「( )をぬく」のように慣用句・ことわざの空らんに漢字一字を入れる形。2019 年度は二字熟語の組み立て方を分類させる形でした。
  • 大問 6 = もう一つの知識枠(3 年連続)。2019 年度は四字熟語に漢数字を入れる、2021 年度は四字熟語を語群から選ぶ、2024 年度は敬語の使い方の正誤。「四字熟語か敬語のどちらかが最後に来る」と考えておくとよさそうです。

つまり前半 2 大問が読解、後半 4 大問が知識という配分が動きません。知識 4 枠だけで 20 問あり、これは全体(2021・2024 年度は 36 問)の 5 割強にあたります。

頻出単元と問い方

  • 読解の設問はほぼすべて記号選択です。2019 年度は 23 問中 20 問(87%)が選択で、選択でない 3 問は漢字と四字熟語でした。2021・2024 年度も、大問 1・2 の中で選択でない設問は 2021 年度の抜き出し 3 問と 2024 年度の対義語 1 問・抜き出し 1 問だけです。自分の言葉で説明を書く記述設問は、精読した 3 年に 1 問もありませんでした。
  • 選択肢は「最もよいものを次から選び、記号で答えなさい」の形が繰り返し使われます。3 年とも大問 1・2 の設問の大半がこの言い回しです。
  • 接続語・語句の空欄補充が毎年あります。2019 年度は「あ〜う」、2021 年度は「I〜IV」、2024 年度は「Ⅰ〜Ⅲ」と記号は変わりますが、接続語を組み合わせで選ばせる設問が 3 年連続で大問 1 に置かれています。2019・2021 年度は大問 2 にも同じ形が入ります。
  • 本文の内容全体をまとめて問う設問が最後に来ます。2019 年度の大問 1 問八(筆者がそう述べた理由)、2021 年度の大問 2 問八(生徒の感想としてあてはまらないもの)、2024 年度の大問 1 問八・大問 2 問八(本文の内容説明・文章についての説明)。各読解大問の最終問は「全体の理解を確かめる 1 問」と決まっています。
  • 同じ問い方が年をまたいで繰り返されます。漢字の書き取りの指示文「次の 1〜5 の――線部のカタカナを漢字に直して書きなさい。送り仮名があれば、それもひらがなで書くこと。」は 2019・2021 年度で同じ文。漢字の読みの指示文「次の 1〜5 の――線部の漢字の読みをひらがなで答えなさい。」も 2019・2021 年度で同じ文です。ただし出題される漢字そのものは毎年入れ替わっているので、同じ問題が出るわけではありません。

出典(原本の本文末尾の表記で確認できたもの)

  • 2019 年度 大問 1: 高槻成紀『動物を守りたい君へ』/大問 2: 宮下奈都『ふたつのしるし』
  • 2021 年度 大問 1: 汐見稔幸『人生を豊かにする学び方』/大問 2: 上條さなえ『月と瑠璃』
  • 2024 年度 大問 2: 柳月美智子「昔はおれと同い年だった田中さんとの友情」(大問 1 は本文末に出典の表記が資料に無かったので書きません)

なお 2021 年度の大問 1 の本文中にはダニエル・ゴールマン『EQ こころの知能指数』という書名が出てきますが、これは本文で紹介されている本であって出典ではありません。

8-3. 理科

理科は資料が 2010・2012・2014・2015 年度の 4 年しかなく、いちばん新しいものでも 2015 年度です。原本で読んだのは 2012・2014・2015 年度の 3 年。10 年以上前の姿なので、現在の形式がこのままである保証はありません。ここは「この学校の理科がどういう作りを好んできたか」の参考として読み、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。冊子が算数・国語とは別の回のものである可能性については 4 節に書きました。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2012 食塩水を加熱して蒸留する装置(濃さの計算・再結晶)5 問 呼吸と血液(肺のはたらきを再現した装置・心臓の血液の順路)8 問 火山とマグマ・小笠原諸島(大谷石・サンゴの化石・固有種)7 問 磁石の実験 4 つ(はかりの数値・棒磁石を割る)5 問 —
2014 水と油のあたためやすさ(加熱時間と温度のグラフ)5 問 生殖と動物の誕生(ヒトとメダカの卵・へそのお)6 問 蒸散(ホウセンカ 4 本と試験管 A〜E)5 問 地形・火山・地震(富士山・宝永噴火・川越の地震計)8 問 水を閉じこめた注射器 A・B・C とおもり 5 問
2015 炭酸水素ナトリウムの加熱(発生する二酸化炭素の重さの比例)5 問 顕微鏡の使い方(各部の名称・倍率・見え方)6 問 太陽の動きと棒の影(南中・東経差・南中高度)8 問 てんびんにつるしたフラスコと気体 5 問 —

大問数は 4・5・4 と揺れ、小問は 24〜29 問。大問数と小問数は算数・国語ほど固まっていません。

同じ位置に同じ種類の問題が出る(出題位置の固定)

理科は算数・国語ほどきっちりではありませんが、分野の並びには 3 年とも共通の癖があります。

  • 大問 2 は 3 年連続で生物(人体の呼吸と血液/生殖と動物の誕生/顕微鏡と微生物)。
  • 地学は中盤の大問に置かれます(2012 は大問 3、2014 は大問 4、2015 は大問 3)。しかも 3 年とも 7〜8 問と、その回でいちばん小問の多い大問になっています。
  • 最後の大問は「装置を使った実験」です(2012 は磁石とはかり、2014 は注射器とおもり、2015 はてんびんとフラスコ)。3 年とも、身近な道具を組んだ装置の結果を予想させる作りで終わります。
  • 化学は 2012・2015 年度に大問 1(食塩水の蒸留/炭酸水素ナトリウムの加熱)。2014 年度の大問 1 は水と油のあたためやすさで、これも「加熱してグラフを読む」設定なので、大問 1 は加熱・温度・重さの実験から始まるとみておけます。

問い方の特徴

  • すべての大問が実験・観察の設定から始まります。「図 1 のような装置を組み立て」「次の実験を行いました」「〜について調べるため」という導入が 3 年ともほぼ全大問についていて、単なる知識の一問一答はほとんどありません。
  • 計算が必ず入り、しかも答えの桁の指定が細かいです。2012 年度「小数第二位を四捨五入して小数第一位で答えなさい」、2015 年度「小数第 3 位を四捨五入して、小数第 2 位まで求めなさい」(2 問)、「整数で答えなさい」。計算が合っていても書き方でずれると点になりません。
  • 「すべて選び」「3 つ選び」があります。2012 年度の大問 1 問 1(ガスバーナーの調節ネジ・すべて選び)、大問 2 問 2(装置の変化・3 つ選び)、2015 年度の大問 1 問 2(二酸化炭素の性質・すべて選び)。1 つだけ選ぶ設問と混じっているので、指示文の読み落としが失点になりやすいところです。
  • 短い記述があります。2014 年度の大問 3 問 5「その理由を 20 字以内で答えなさい」、2015 年度の大問 4 問 4・問 5「15 字以内で書きなさい」。字数はいずれも 15〜20 字で、長い論述ではなく「一言で言い切る」練習が要ります。
  • 図が多く、3 年とも設問の 6 割以上に図がついています(装置図・グラフ・地図・顕微鏡の見え方)。ただし受験生が図をかく設問は精読した 3 年にありませんでした。
  • 地元と身近な題材が入ります。2014 年度は「川越での地震計の記録」がそのまま設問になり、火山の選択肢に赤城山・武甲山・浅間山が並びます。2012 年度も赤城山・筑波山・高尾山、宇都宮の大谷石。関東の山と地形が選択肢の常連です。

8-4. 社会

社会も資料は 2010・2013・2015 年度の 3 年だけで、いちばん新しいものが 2015 年度です。原本ではこの 3 年すべてを読みました。理科と同じく 10 年以上前の姿であること、および理科と合冊の冊子=算数・国語とは別の回のものである可能性が高いこと(→ 4 節)を踏まえて読んでください。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3(公民・時事)
2010 平城京遷都 1300 年をきっかけにした調べ学習(関東の地形図・内陸県・
屋久島・えびの輸入・米づくり)10 問
先生と生徒の会話文で奈良時代から現代までを縦断(正倉院・寛政の改革・鎖国・承久の乱)13 問 首都機能移転を入口に経済成長・公害・特別会・行財政 7 問
2013 ロンドンオリンピックを入口に世界地理と日本の地理(ユニオンジャック・
本初子午線・時差・四日市・政令指定都市)12 問
メダリストの出身都道府県から各時代へ(三内丸山・弥生町・稲荷山古墳・久遠寺・与謝野晶子)14 問 スポーツ基本法の条文を読んで憲法・社会保障・選挙・弾劾裁判所 8 問
2015 「都道府県名の由来」の自由研究(信濃川・くだものの生産割合・
諏訪の工業・香川用水・排他的経済水域)12 問
温泉の歴史をたどって旧石器時代から消費税まで 14 問 2014 年の出来事を新聞記事にしたもの(憲法 13 条・オスプレイ・国際連盟と国連・サンフランシスコ平和条約)7 問

同じ位置に同じ種類の問題が出る(出題位置の固定)

社会は 3 年とも大問 3 つ、しかも中身の並びが完全に同じです。

  • 大問 1 = 地理(3 年連続。10〜12 問)
  • 大問 2 = 歴史(3 年連続。13〜14 問で、その回でいちばん問題数が多い)
  • 大問 3 = 公民と時事(3 年連続。7〜8 問)

小問数も 30・34・33 と近く、歴史がいちばん重いという配分が動きません。歴史は 3 年とも原始・古代から戦後・現代まで時代順に並べて全時代をひとまわりする作りで、特定の時代に偏りません。

問い方の特徴

  • 3 大問とも「テーマのある長い文章や資料」を読み、下線部について問う形です。3 年ともこの作りで、単元をそのまま聞く一問一答の並びにはなっていません。文章は会話文(2010 年度の大問 2)、条文(2013 年度の大問 3・スポーツ基本法)、生徒が作った新聞記事(2015 年度の大問 3)、自由研究のレポート(2015 年度の大問 1)など、小学生が調べたり書いたりした体裁をとることが多いです。2015 年度の大問 3 は「星野学園中学校のあるクラスで作成した新聞記事」という設定で、自校の名前が問題文に出てきます。
  • その年・前年の話題を大問の枠組みに使います。2010 年度は平城京遷都 1300 年、2013 年度は前年のロンドンオリンピック、2015 年度は前年(2014 年)の出来事。入試の 1 年前のニュースを軸に問題全体を組み立てるのが 3 年とも共通しています。
  • 答え方の指定がとても細かいです。3 年とも「カタカナ 8 字で答えなさい」「漢字 7 字で答えなさい」「5 字で答えなさい」「漢字 2 字で答えなさい」「カタカナ 5 字で答えなさい」「漢字 4 文字で答えなさい」といった字数と文字種の指定が繰り返し出ます。さらに 2015 年度は「解答欄に合うように答えなさい」が 5 問あり、解答欄の形に合わせて言葉を切る必要があります。知っているのに書き方でずれる失点が起きやすい科目です。
  • 「2 つ選び」があります。2010 年度の大問 3 問 6(特別会の説明)・問 7(行財政の説明)はどちらも 2 つ選ぶ形で、ふつうの「1 つ選び」と混じっています。
  • 「まちがっているもの」を選ばせる設問が毎年あります。2010 年度(文化史の写真)、2013 年度(日英関係・法律案の手続き)、2015 年度(県庁所在地・江戸幕府の政策・国連・憲法の手続き)。3 年ともこの形が複数入ります。
  • 記号選択がおよそ半分、残りは短答です。2010 年度 57%、2013 年度 59%、2015 年度 52% が記号選択。長い記述は精読した 3 年に見当たりませんでした(2010 年度の大問 1 問 4 は「気温差がおこる原因を」で始まる説明の設問ですが、その年の資料は転写の確度が低く、字数の条件まで読み取れませんでした)。
  • 資料の読み取りが混ざります。地形図(2010 年度)、都道府県別生産割合のグラフ(2013・2015 年度)、写真(紙幣のユニバーサルデザイン・世界遺産・オスプレイ)、国旗、面積と人口の表。図がついた設問は全体の 2 割弱で、大半は文章を読んで知識で答える設問です。
  • 精読した 3 年の中で、地理は「日本の地形(川・平野・三角州)」と「農業の生産割合グラフ」が 2 回以上、公民は「三権分立・国会・内閣・裁判所」が 3 年連続で出ています。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年(算数は 2015・2024・2025・2026、国語は 2019・2021・2024、理科は 2012・2014・2015、社会は 2010・2013・2015)の中で 2 回以上出ているのに、直近でしばらく見ていないものを挙げます。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度です。

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単元 出ていた年 最終確認年度 中身
算数・水量とグラフ 2015・2024 2024 年度 2025・2026 年度は水量そのものではなく「かたむけた水そう」(2026)に形を変えています。大問 3〜5 のどこかに「容器と水」の問題が来る前提で準備したいところです
算数・流水算 2024(大問 2) 2024 年度 2025・2026 年度にはありません。速さの一種として大問 2 に戻ってくる余地があります
算数・食塩水の濃度 2024・2026 2026 年度 1 年おきに出ています
算数・売買損益 2015・2024・2026 2026 年度 2015 年度は大問 2 まるごとが売買損益でした
国語・熟語の構成 2019(大問 5) 2019 年度 2021・2024 年度は慣用句・ことわざに置き換わっています。大問 5 は語句の知識枠なので、熟語の組み立て方が戻る余地があります
国語・四字熟語 2019・2021(大問 6) 2021 年度 2024 年度は敬語でした。大問 6 は四字熟語と敬語のどちらかが来るとみて、両方仕上げておきたいところです
理科・磁石/人体/蒸散/動物の誕生 2012・2014 2014 年度 磁石・電磁石と人体(呼吸・血液・心臓)は 2012 年度、蒸散と動物の誕生は 2014 年度。生物の大問 2 枠がこの 4 つを回している形なので、生物枠と最終大問の候補として、どれが来ても答えられるようにしておきたいところです
社会・地形図の読図 2010 2010 年度 大問 1 の地理枠の常連候補です
社会・時差の計算 2010・2013 2013 年度 同じく大問 1 の地理枠の常連候補で、間が空いているぶんいつ戻ってきてもおかしくありません

10. 形式面の注意

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項目 算数 国語 理科 社会
記述 2024〜2026 年度で 0 問 精読した 3 年で 0 問(抜き出しはある) 15〜20 字の短い説明が 0〜2 問 精読した 3 年で長い記述は無し
記号選択 0 問(すべて短答) 読解はほぼ全部。全体の 50〜87% 42〜64% 52〜59%
字数指定 なし 抜き出しで「最初と最後の五字」(2021) 「20 字以内」「15 字以内」 「カタカナ 8 字」「漢字 7 字」「5 字」「漢字 2 字」「カタカナ 5 字」「漢字 4 文字」
文字種の指定 なし 「漢字で」「漢字一字で」 なし 「漢字で」「カタカナで」が頻出
作図 2024〜2026 年度で 0 問 なし 受験生が図をかく設問は精読した 3 年で 0 問 精読した 3 年で 0 問
図・資料 22 問中 4〜6 問に図(読む側) 0 問 設問の 6 割以上に図 設問の 2 割弱に図表・写真
「すべて選び」「◯つ選び」 なし なし あり(2012・2015) あり(2010 の 2 問)
単位の印字 設問文の中で指定される — 設問文の中で指定される —
  • 短答の比率は、理科が 36〜50%、社会は記号選択以外がすべて短答です。
  • 算数の第 1 回進学クラスは 50 分・100 点(1 節)。小問 22 問なので 1 問あたり 2 分ちょうどで、大問 1 の計算 8 問を 10 分以内で抜けられるかが時間配分の分かれ目になります。
  • 円周率の指定は、2024〜2026 年度の算数の設問文の中には明示が見当たりませんでした。市販の過去問集の注意書きで確認してください。
  • 算数は部分点を狙う余地がありません(記述も途中式の欄もありません)。答えが合っているかどうかだけで決まるので、見直しの時間を確保する意味が大きくなります。
  • 算数の単位(cm・cm³・度・通り・円)は設問文の中で指定されているので、解答欄に単位を書き足す必要はない作りに見えます。
  • 国語も 50 分・100 点で、小問 36 問前後で説明文と物語文を 2 本読みます。知識 20 問をどれだけ速く片づけるかが、読解に回せる時間を決めます。
  • 国語の字数指定は「五字でぬき出しなさい」の形で出ます。2021 年度の大問 1 問三は「最初と最後の五字をぬき出しなさい」。長い記述の字数指定ではなく、抜き出しの位置を特定させるための字数指定です。
  • 国語には文字種の指定があります。2021 年度の大問 5 は「空らんに入る漢字をそれぞれ一字で答えなさい」、2024 年度の大問 1 問一は「反対の意味を持つ二字の熟語を、それぞれ漢字で書きなさい」。ひらがなで書くと不正解になる設問があります。
  • 国語は本文の末尾に語注がつきます。2019・2021・2024 年度の 3 年とも、大問 1・2 の本文末に「※語注」が並びます。難しい語は注で助けてもらえる前提で読んでよい作りです。
  • 社会の「解答欄に合うように答えなさい」は 2015 年度だけで 5 問ありました。解答欄の形を先に見る癖をつけたいところです。

11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)

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段 この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さを最優先に。この学校の算数は 22 問すべてが短答で、部分点がありません。合っているか外れているかだけなので、計算の取りこぼしがそのまま失点になります。単位を意識する習慣もここでつけます(時間の時・分・秒、長さの km・m・cm、面積、体積)。この学校は大問 1 の後半で単位換算を毎年出します。国語は漢字と語句を毎日少しずつ。知識 4 大問(20 問)はこの積み上げがそのまま点になります。説明文と物語文を 1 本ずつ読む習慣も。この学校は 3 年とも説明文 1 本+物語文 1 本で、詩も古文も出ていません。時間を計るのはまだ不要です
小 5(幅) 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と単位換算、週末 60 分はその週の単元 1 つ。算数の一行問題を分野をまたいで一巡し、全分野をひととおり学び終えるのが小 5 の本体です。大問 2 に入る単元は年ごとに入れ替わるからで、単元は 8-1 節の年度×大問の題材表に出てくる順に置けます。数列 → 流水算 → 過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元)→ 食塩水 → 売買損益 → 資料の読み取り → 仕事算 → 円とおうぎ形 → 角度 → 立体の体積 → 年齢算 → 帯グラフ → つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める・受験用教材の単元)→ 池の周回 → 場合の数 → 平均算。社会は地理・歴史・公民を通しで。大問 2(歴史)が原始・古代から戦後まで時代順にひとまわりする作りなので、時代の抜けをつくらないことがそのまま効きます。ただし社会は 2016 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。国語は記号選択の切り方を練習します。この学校の読解はほぼ全部が記号選択で記述がないので、選択肢の言い換えと、本文にない要素の混入を見抜く練習が直接効きます。理科は実験の設定を読む練習を。装置図とグラフを読んで結果を予想する形が続いているので、実験の手順を追う読み方に慣れておきます。こちらも 2016 年度以降の資料がありません(→ 13 節)
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目を、時間を計りながら進めます。算数は年度通しで 50 分を何度も。大問 1 で 10 分、大問 2 で 16 分、大問 3〜5 で各 8 分という割り振りを体に入れます。国語も年度通しで 50 分。知識 4 大問を先に片づけてから読解に入る順番を、実際に何度か試して自分に合う順を決めます。同じ位置の問題を年度を変えて解く演習(大問 1 の単位換算だけを何年分、大問 2 の図形枠だけを何年分)は、算数と国語の知識枠でとくに有効です

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 小 5 での全分野の一巡で差がつく学校だと考えられます。同じ問題が繰り返し出るわけではないので「過去問を覚える」戦い方が効かない一方、位置ごとに来る単元の候補ははっきりしています。だから小 5 のうちに算数の一行問題と社会の全時代をひととおり通しておくと、小 6 では「どこに何分かけるか」の練習に集中できます。逆に単元の穴を残したまま小 6 に入ると、大問 2 の 8〜10 問のどこで落ちるか読めなくなり、時間配分の練習が成立しにくくなります。国語の知識 20 問も、小 4・小 5 の積み上げがそのまま出る枠なので、早く始めた分だけ効きます。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は出題構造が近いかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が重なります。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏はここでは扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

星野学園の算数は「計算+一行問題+短い誘導の大問 3 つ」という作りなので、同じ作りの学校の過去問はそのまま演習量として使えます。とくに大問 2 にあたる一行問題の集まりは、学校が変わっても練習になります。国語は「読解 2 本+知識 4 枠」で知識の比重が高いのが特徴なので、知識枠の多い学校と組み合わせると相乗効果が出ます。理科・社会については、星野学園側の資料が 2015 年度までしかないため、近さを計算できていません。

第 1 回進学クラスは国語・算数の 2 教科入試です。併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。


13. 資料の限界

  • 入試回: 過去問データベースは学校×年×科目で 1 冊しか載らず、冊子の表紙に回の表記が残っていない年が多いです。算数・国語の冊子と、理科・社会の冊子は別の回のものである可能性が高いと考えています(2012・2015 年度の理科・社会は「社会と理科が合冊」と記録されているのに対し、学校の公表資料では第 1 回進学クラス入試は国語・算数の 2 教科です)。理数選抜・総合選抜など他の回の傾向は、この資料からは分かりません。
  • 理科と社会は 2015 年度が最新で、10 年以上前の姿しか見ていません。この 2 科目について「今もこうです」とは言えません。
  • 国語は 2022・2023・2025・2026 年度の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。直近 2 年の国語がどうなっているかは分かりません。
  • 算数の 2011〜2013 年度は資料がありません。
  • 転写の粒度がずれている箇所があります。2019 年度の国語は資料上「小問 23 問」と数えられていますが、これは大問 3〜6(漢字の書き取り・読み・熟語の構成・四字熟語)がそれぞれ 1 件にまとめられているためで、実際は 2021・2024 年度と同じく各 5 問ずつあります。この資料の小問数を年ごとに比べて「2019 年度は問題数が少ない」と読むのは誤りです。
  • 2024 年度の国語の大問 4(漢字の読み)は、傍線部の漢字だけが残って例文が落ちています(「笑」「類」「広」「快」「刊」)。どんな文脈で問われたかは分かりません。
  • 自動集計による要約と索引に誤りがあります。 算数の大問 2 は「割合・文章題の大問が 12 年続いている」と読める書き方をされていますが、原本を見ると大問 2 は一行問題の集まりで、割合系はその中の 1〜2 問です。また、その年の大問 2 の見出し単元が「規則性」「場合の数」などと年ごとに変わって見えるのは、先頭の小問の単元がその大問を代表しているためで、大問の中身が入れ替わっているわけではありません。国語の「字数指定 0%」も、2021 年度に「最初と最後の五字をぬき出しなさい」があるので誤りです。
  • 本文中の「◯年連続」はすべて、原本の設問文を自分で確認した年についてのみ書きました。算数は 2015・2024・2025・2026 年度、国語は 2019・2021・2024 年度、理科は 2012・2014・2015 年度、社会は 2010・2013・2015 年度です。それ以外の年については、資料の集計値を根拠に「〜のように見える」と書き分けました。「〜のように見える」と書いた箇所は、題材からの推測であって裏づけ資料はありません。
  • 転写データは画像からの読み取りなので、式・数値・図の細部に読み落としがあり得ます。2010 年度の社会、2012 年度の理科、2025 年度の算数は転写の確度が低いと記録されています(大問構成は読めますが、細部は市販の過去問集で確認してください)。
  • 配点は設問ごとには公開されていません。ここで書いた比重はすべて設問数によるものです。
  • 難易度・偏差値・合格可能性・お子さんとの相性・学校の理念・入試結果には触れていません。それらは別のページの領分です。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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