関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

浦和実業学園中学校の過去問分析

共学私立埼玉県さいたま市南区

重要結論

  1. 4 科目とも「どの大問で何を測るか」という出題位置(大問の番号と順番)が決まっています。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味で、同じ問題が出るという意味ではありません。
  2. 算数は大問 1 が計算 6 問で 13 年(2014〜2026 年度)、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)6 問で 12 年(2015〜2026 年度)、大問 3 が速さで 5 年(2022〜2026 年度)続いています。前半 12 問は毎年同じ設計です。
  3. 社会は大問 1 が地理 9〜10 問・大問 2 が歴史の会話文 9 問・大問 3 が公民 5 問。算数の大問 2 と社会の大問 1 には、数値だけを変えた同じ問題が実際に出ています。

今週やること

  1. 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 3(速さ)を解いて、「駅と駅の間を移動する」設定に手が動くか確かめます。
  2. 算数の大問 1(計算 6 問)と大問 2(一行題 6 問)を毎日 1 セット解きます。
  3. 国語の漢字の書き取り 5 問・読み 5 問を毎日やります(指示文まで毎年同じ場所にあります)。

分析年度: 2010〜2026 年度
入試回: 4 科目がそろう回
資料の範囲: 算数 15 年分ほか
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 4 科目とも小問数が多く(算数 24〜25 問/50 分、理科 20〜23 問/30 分、社会 23〜24 問/30 分、国語 31〜39 問/50 分)、時間切れが最大の失点要因になります。国語は 2025 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 3 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年が 9 年。最新の資料は 2024 年度)。前回の変化: なし(2010〜2024 年度の、数えられた資料 6 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 理科: 4 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 9 冊すべて・数えられなかった年が 8 年。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: なし(2010〜2026 年度の、数えられた資料 9 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 社会: 3 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年が 9 年。最新の資料は 2024 年度(2025 年度・2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 3 題・2026 年度 3 題))。前回の変化: なし(2010〜2024 年度の、数えられた資料 6 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 算数: 6 題(2015 年度から、大問数を数えられた資料 9 冊すべて・数えられなかった年 2018・2020・2023。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: なし(2015〜2026 年度の、数えられた資料 9 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 埼玉県さいたま市南区
男女 共学
入試回と日程・科目 1 月 10 日午前・1 月 12 日午前は 4 科(国語・算数・理科・社会)/1 月 10 日午後は 2 科(国語・算数)/1 月 11 日午前は適性検査(Ⅰ・Ⅱ)での受験(2027 年度募集要項。このほかの回は 4 節)
試験時間・配点 4 科は国語・算数が各 50 分 100 点、理科・社会が各 30 分 50 点。2 科は国語・算数が各 50 分 100 点。適性検査は Ⅰ・Ⅱ 各 50 分 100 点
同名・類似名の注意 浦和明の星女子中学校・浦和ルーテル学院中学校とは別の学校です

いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 4 科目とも「どの大問で何を測るか」という出題位置(大問の番号と順番)が決まっています。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味で、同じ問題が出るという意味ではありません。
  2. 算数は大問 1 が計算 6 問で 13 年(2014〜2026 年度)、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)6 問で 12 年(2015〜2026 年度)、大問 3 が速さで 5 年(2022〜2026 年度)続いています。前半 12 問は毎年同じ設計です。
  3. 社会は大問 1 が地理 9〜10 問・大問 2 が歴史の会話文 9 問・大問 3 が公民 5 問。算数の大問 2 と社会の大問 1 には、数値だけを変えた同じ問題が実際に出ています。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 6 問)と大問 2(一行題 6 問)を毎日 1 セット解きます。
  2. 国語の漢字の書き取り 5 問・読み 5 問を毎日やります(指示文まで毎年同じ場所にあります)。
  3. 社会の地形図(縮尺・方位・地図記号・実際の距離の計算)を仕上げます。3 年連続で大問 1 に入っています。

今週やる 1 つ

  1. 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 3(速さ)を解いて、「駅と駅の間を移動する」設定に手が動くか確かめます。

注意

  1. 4 科目とも小問数が多く(算数 24〜25 問/50 分、理科 20〜23 問/30 分、社会 23〜24 問/30 分、国語 31〜39 問/50 分)、時間切れが最大の失点要因になります。国語は 2025 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 12 年 15 年(2010〜2026) 高。式の細部(分数・かっこ)に転写の揺れがある年があるが、大問構成と題材の読み取りに支障はない
理科 3 年(2024・2025・2026) 12 年 15 年(2010〜2026) 高。図そのものは転写できないため、図の細部は設問文と図の説明文からの推定を含む
社会 3 年(2024・2025・2026) 12 年 15 年(2010〜2026) 高。地形図・雨温図・円グラフは図の説明文から読んだ
国語 3 年(2016・2020・2024) 3 年 6 年(2010・2014・2015・2016・2020・2024) 2025 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2024 年度までの話
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 資料は 1 年・1 科目につき 1 冊で、どの回の問題かは特定できません。この学校は 2027 年度の募集要項で 8 つの回(1 月 10 日午前の 4 科目、同日午後の 2 科目、1 月 11 日と 19 日の適性検査、1 月 12 日午前の 4 科目、同日午後の 3 科目、1 月 15 日の英語、1 月 24 日午前の 4 科目)を実施しています。手元の資料は国語・算数が 50 分、理科・社会が 30 分という構成なので、4 科目がそろう回に相当すると考えられますが、そのうちのどれかは分かりません。2 科目の回・3 科目の回・適性検査の回・英語の回の問題は、この資料には含まれません。
  • 試験時間と配点は 2027 年度の募集要項によるものです(1 節)。過去の年度がこれと同じだったかは確認していません。
  • 設問ごとの配点は、どの科目・年度にも印刷されていません。
  • 「毎年」「〜年連続」と書いた箇所は、原本の設問文で確認したものに限りました。精読していない年について述べるときは「資料のある 15 年では」「精読した 3 年では」と断っています。

5. 一番大きな結論

この学校の入試でいちばん動かないのは「どの大問で何を測るか」という出題位置で、しかも社会と算数では、問い方までそのまま繰り返されている小問があります。

  • 算数は大問 6・小問 24〜25 が 3 年とも同じです。大問 1 が計算 6 問という位置は 2014 年度から 2026 年度まで 13 年、大問 2 が一行題 6 問という位置は 2015 年度から 2026 年度まで 12 年、大問 3 が速さという位置は 2022 年度から 2026 年度まで 5 年続いています。前半 12 問(全体のほぼ半分)は毎年同じ設計です。
  • 社会は大問 3・小問 23〜24 で、大問 1 が地理(9〜10 問)、大問 2 が歴史の会話文(9 問)、大問 3 が公民(5 問)という配分が精読した 3 年で一致しています。さらに大問 1 は 3 年とも自校の学校行事や部活動(語学研修・教育旅行・野球部の甲子園出場)を入口にしています。
  • 理科は大問 4・小問 20〜23 で、4 分野(物理・化学・生物・地学)が 1 題ずつ。これは精読した 3 年とも守られています。ただし分野の並び順は固定ではありません(2024・2025 は地学 → 生物 → 化学 → 物理、2026 は物理 → 化学 → 生物 → 地学)。
  • 国語は大問 3・小問 31〜39 で、大問 1 が知識、大問 2 が説明的文章、大問 3 が文学的文章。大問 1 の漢字の書き取り 5 問・読み 5 問は、精読した 3 年で指示文まで同じです。

ここでいう固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ことで、「同じ問題が出る」ではありません。ただし、この学校には数値だけを変えた同じ問題が実際に出る枠があります。原本で確認できたのは次のとおりです。

  • 算数の大問 2 — 「1 周 5.2km の池の周りを兄と妹が回る」(2024)と「1 周 6.4km の池の周りを A さんと B さんが回る」(2026)、「のりしろ 3cm でテープをつなぐ」(2024・2026)、「A さん 12 才と親の年齢の比」(2024・2025)。
  • 社会の大問 1 — 「○○県が接している府県の数を算用数字で答えなさい」(2024 埼玉・2025 京都・2026 兵庫の 3 年連続)、「○○府の形として正しいものを、縮尺は異なり上が北とは限りません」(2025・2026)、「地形図上で ○cm の直線距離の実距離を算用数字で」(2024・2026)。

したがって過去問の使い方は、3 つのやり方を場所ごとに使い分けることになります(手順は 過去問の使い方)。

  1. 出る問題を覚える — 算数の大問 1・2、社会の大問 1 の前半。ここは過去問をそのまま解き直す価値がいちばん高い場所です。
  2. 単元の解き方を仕上げる — 算数の大問 3〜6、理科の 4 分野、社会の歴史・公民。出題位置は決まっていても中身は毎年作り直されます。
  3. 時間の使い方を身につける — 4 科目とも小問数が多く、算数 24〜25 問/50 分、理科 20〜23 問/30 分、社会 23〜24 問/30 分、国語 31〜39 問/50 分。処理速度が結果に直結する設計です。

6. この学校らしさが出る場所

  • 社会の大問 1 が、毎年この学校自身の行事から始まります。 2024 は「本校では、中学 2 年生で 2 泊 3 日の語学研修を実施しています。福島県にあるブリティッシュヒルズで…」、2025 は「本校中学 3 年生では 2 泊 3 日の奈良・京都教育旅行を実施しています。3 日目には建仁寺での座禅体験、平等院鳳凰堂の見学をします」、2026 は「本校高校硬式野球部が 2025 年 3 月に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた第 97 回選抜高等学校野球大会に出場しました」。訪れた土地・行った先の地理をそのまま問うという作りが 3 年とも共通していて、他校ではあまり見ません。学校のことを知っている受験生が有利になるわけではありませんが、「大問 1 は日本のどこか 1 県の地理」という予想は立てやすくなっています。
  • 埼玉が題材になります。2024 社会の最初の設問は「埼玉県は多くの都県と接しています。接している都県の数を」、2025 社会の大問 2 はまるごと埼玉の歴史(稲荷山古墳の金錯銘鉄剣、氷川神社、太田道灌と川越城、五街道のうち埼玉を通るもの、足尾銅山鉱毒事件)です。2024 理科の日食も「埼玉県のある地点で」という設定でした。
  • 理科は「暮らしの中の話題から原理へ」運びます。経口補水液とスポーツドリンクの成分表(2026)、リニアの車両を浮かせるガイドウェイの磁石(2026)、能登半島地震と緊急地震速報(2025)、クマノミとイソギンチャクをめぐる親子の会話(2025)。教科書の外にある話題を、教科書の中の原理で説明させます。
  • 社会の公民が、短い文章 5 本の集まりになっています。2025・2026 の大問 3 は「文章 A〜E を読み、それぞれ以下の設問に答えなさい」で、震災・自由と責任・違憲審査権・定額減税・郵便料金(2025)、自転車の標識・出生数・経済対策・皇位継承・マイナンバー(2026)。1 つの分野を掘るのではなく、時事と制度を 5 つ並べる作りになっています。2026 の問 1 は自校の 1 年生が自転車で通学する場面から始まります。
  • 算数の題材はきわめて素直です。精読した 3 年に、凝った設定やゲームのルールを読ませる大問はありません。駅と電車、池の周り、クッキーを配る、食塩水を混ぜる、円周を 60 等分する。設定を読み解く負担が小さく、そのぶん計算量と処理速度で差がつく作りに見えます。

7. 今からやるなら(優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 6 問 — 2014 年度から 2026 年度まで 13 年ずっと同じ場所にある 6 問で、ここだけで算数全体の 4 分の 1 になります。くふう計算(3.14 でくくる・25×4=100 を作る・分数と小数の相互変換)を先に見抜く訓練を入れてください。まともに順に計算すると時間を食う作りです。(確認: 〜2026 年度)
  2. [毎日 10 分] 算数・大問 2 の一行題プールを 10 単元で回す — 2015 年度から 2026 年度まで 12 年同じ場所です。単元は 仕事算(何人・何日で終わるかを 1 日ぶんの仕事量から出す)・つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める)・速さ(池の周回、追いつき)・割合と比・年齢算(年の差が変わらないことを使う)・過不足算(配り方を変えたときの余りと不足から数を出す)・のりしろでつなぐテープ・食塩水・通過算(列車が橋やトンネルを渡り切る長さ)・和差算(和と差から 2 つの数を出す)の 10 です。1 問 1 分で解ける状態にするのが目標で、池の周回・のりしろのテープ・年齢算の 3 題は、数値だけ変えた同じ問題が実際に出ているので過去の年度の問題をそのまま解く価値があります。(確認: 〜2026 年度)
  3. [毎日 10 分] 国語・漢字の書き取り 5 問と読み 5 問 — 資料のある年はすべて大問 1 の問一・問二がこの形で、指示文まで同じです。この 10 問を年度ごとに取り出して解き、漢字と送り仮名を確かめます。書き取りは「オウフク」「シュウシ」「ケンポウ」「ジュウダン」のような熟語が中心、確認した資料の読みには「注ぐ」「和らげる」「補う」のような訓読み・送り仮名込みの語もあったので、送り仮名を落とさないように。慣用句・ことわざ 5 問(3 年とも問三)と敬語 5 問(2016・2020)も同じ大問の中です。(確認: 〜2024 年度)
  4. [週末 60 分] 社会・地形図を最優先で仕上げる — 3 年連続で大問 1 に入り、縮尺・方位・地図記号・実際の距離の計算・読み取りの正誤がまとめて問われます。とくに「地形図上の ○cm →実際の距離」は 2 年で 2 回そのまま出ています。2 万 5 千分の 1 と 5 万分の 1 の両方で練習してください。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 理科・4 分野すべてに手を入れる — 物理・化学・生物・地学が 1 題ずつという枠は 3 年とも動いていません。1 分野の空白が 50 点満点のうち 12〜13 点前後の固定の失点になります。厚めにやる価値があるのは水溶液まわり(溶解度の表・塩酸と金属の反応量・濃度と成分表で 3 年連続)で、「表から比例を読む → 折れ曲がる点を見つける → % を計算する」の一連を手順として固めます。地震も 2 年連続で大問なので、震度とマグニチュードの違い、初期微動継続時間から震源までの距離を求める式、P 波と S 波のグラフの見分け方まで仕上げてください。表からグラフに点を打つ・断面をぬりつぶす・磁石の極を書き込むといった作図と、「変える条件は 1 つだけ」という条件のそろえ方も手を動かして練習を。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 社会・47 都道府県を「形」と「隣接」で、あわせて雨温図と時差 — 「○○県の形として正しいものを、縮尺は異なり上が北とは限りません」が 2 年連続、「接している府県の数」が 3 年連続です。白地図で隣接関係を確認する作業と、回転・反転された県の形に慣れる作業がそのまま点になります。雨温図は 3 年連続で出ているので、日本海側・太平洋側・内陸・瀬戸内の 4 通りを気温の年較差と降水量の季節配分で言い分けられるように。時差は経度差 15 度で 1 時間・日付変更線の向きまでで、2 年で 2 回出ています。歴史は大問 2 が 9 問で古代から昭和までを一巡するので、1 時代を深く掘るより全時代の主要な人名・条約名・改革名を確実にするほうが返りが大きく、並べ替えと年表の位置の判定も入れておきます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 短い記述を 3 科目で、答え方の指定とセットで — 社会は 20〜40 字(字数指定・語句指定・書き出し指定つき)、理科は指定語をすべて使う 1〜2 文、国語は 20〜40 字と 60〜80 字。どれも短く言い切る形で、長い作文は求められません。「使う言葉を先に決めて、あとから字数に詰める」順序で書き、短いほうは「出来事+気持ち」、長いほうは「前提+理由+結論」の 3 要素で組み立てます。あわせて「算用数字で」「漢字 4 字で」「カタカナ 5 字で」「最も簡単な整数の比で」「〜につながる形で」といった答え方の指定は毎年どこかにあるので、設問文の末尾を必ず最後にもう一度見る癖をつけます。国語の抜き出しも「『〜社会』という言葉につながる形で」「八字で抜き出しなさい」のように指定つきなので、字数と接続の形を見た瞬間に本文の該当箇所を絞る練習を。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 前年 1 年ぶんのニュースを振り分け、4 科目とも1 年分を、時間を計って解く — 理科は原理へ(能登半島地震、リニア、経口補水液)、社会は制度へ(定額減税 → 財政、郵便料金 → 公共サービス、出生数 → 人口問題、皇位継承 → 憲法、マイナンバー → 行政と個人情報)と、ニュースの名前ではなく「どの単元・どの制度の話か」で仕分けます。そのうえで年度通しの演習を。算数は 24〜25 問を 50 分なので 1 問あたり 2 分、大問 1・2 の 12 問を 15 分以内で抜けられるかが後半 4 大問に使える時間を決めます。国語は大問 1 の知識 15〜20 問を 10 分以内で抜け、残り 40 分を 2 本の文章に配分します。理科・社会は 30 分で 20〜24 問、読む資料が多く、時間切れが最大のリスクです。(確認: 〜2026 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 24〜25)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2024 計算 6 問 一行題 6 問(□ を求める) 通過算・速さ(A 駅と B 駅・トンネル・すれ違い) 数の性質(約数の個数と約数の和) 円とおうぎ形(斜線部分の面積 3 題) 角度と面積比(台形・対角線)
2025 計算 6 問 一行題 6 問(□ を求める) 速さ(A 駅から C 駅・電車が止まってバスに乗りかえ) 角度(円周上の点 A・B・C と中心 O)+円の面積 数の性質(クッキーを余りなく配る通り数=約数) 食塩水(3%・5%・8% を混ぜて 6% を 300g)
2026 計算 6 問 一行題 6 問(□ を求める) 速さ(自宅→A 駅→B 駅・歩き+電車+おじさんの車) 平面図形(長方形の中の 8 個の正方形・線分比) 速さとグラフ(ふつう電車と急行電車) 規則性(円周 60 等分の上を動く 2 点)

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

この学校の算数は、前半 2 大問の枠が完全に決まっています。

  • 大問 1 は計算 6 問です。2024・2025・2026 の 3 年とも、導入文は「次の計算をしなさい」の一文だけで小問 6 つ。整数の四則((1))、分数のかけ算わり算((2))、かっこの入れ子((3))、小数のくふう計算((4))、帯分数の加減((5))、分数と小数の混在((6))と、並びの性格まで 3 年でよく似ています。この位置に計算が来る年は 2014 年度から 2026 年度まで 13 年続いています。くふうが効く形が毎年混ざり、2025(2)「25×124−125×8−20×75」、2025(3)「2×3.14+8×1.57+12.56×6」(3.14 でくくる)、2026(1) の四則混合のように、まともに順に計算すると時間を食う作りです。
  • 大問 2 は一行題 6 問です。3 年とも「次の各問いの □ にあてはまる数を答えなさい」で、答えを □ に入れる形(逆算=□ にあてはまる数を求める計算)。この位置に文章題の小問集合が来る年は 2015 年度から 2026 年度まで 12 年続いています。
  • 大問 3 は速さです。2024 は通過算(トンネル・すれ違い)、2025 は電車が止まってバスに乗りかえる速さ、2026 は歩き・電車・車を乗り継ぐ速さ。大問 3 に速さが来るのは 2022 年度から 2026 年度まで 5 年連続で、3 年とも「駅と駅の間を移動する」という舞台まで共通しています。
  • 大問 4 から大問 6 は毎年作り直されます。2024 は数の性質 → 円とおうぎ形 → 角度、2025 は角度 → 数の性質 → 食塩水、2026 は平面図形 → 速さとグラフ → 規則性。同じ単元が同じ番号に来ることはなく、後半 3 枠は年ごとに入れ替わります。

つまり 24〜25 問のうち前半 12 問(大問 1・2)は毎年同じ設計で、大問 3 も分野が決まっています。ここまでで全体のおよそ半分になります。

大問 2(一行題 6 問)のプール

精読した 3 年に出た 18 問は、次の単元から選ばれていました。

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単元 2024 2025 2026
仕事算 (5) A さん 2 時間・B さん 3 時間 (2) 兄 10 日・弟 15 日 (1) 8 人で 9 日
つるかめ算 (1) だんご焼き(成功 50 円・失敗は 100 円で買い取り) (5) コイン投げ(表 3 点・裏 1 点) (3) りんご 140 円とかん 110 円
速さ (2) 1 周 5.2km の池を兄と妹が回る (3) 弟が出てから 5 分後に兄が追う (2) 1 周 6.4km の池を A さんと B さんが回る
割合と比 (6) 4800 人の 5 割 2 分は □ 人 (6) □ 人の 7 割は 91 人 —
年齢算 (4) A さん 12 才・父 42 才 (4) A さん 12 才・母 44 才 —
テープのつなぎ(のりしろ) (3) 長さ □ cm のテープ・のりしろ 3cm — (4) 長さ 15cm のテープ・のりしろ 3cm
過不足算 — (1) 16 枚ずつで 20 枚不足・14 枚ずつで 2 枚余り —
食塩水 — — (5) 食塩 □g で 12% の食塩水
通過算 — — (6) 長さ 110m の電車

表に出てくるつるかめ算・仕事算・過不足算・通過算・年齢算などの中身は 用語集 にあります。

数値だけを変えた同じ問題が、この枠にはっきり出ています。原本の設問文で確認できたのは次の 3 組です。

  1. 池の周りを 2 人が回る問題。2024(2)「1 周 5.2km の池の周りを兄は毎分 80m、妹は毎分 □m」と 2026(2)「1 周 6.4km の池の周りを、A さんは毎分 70m、B さんは毎分 □m」。設定・問い方が同じで、数と登場人物だけが違います。
  2. のりしろでテープをつなぐ問題。2024(3)「長さ □cm のテープを、のりしろの長さをどこも 3cm にして…」と 2026(4)「長さ 15cm のテープを、のりしろの長さを 3cm にして □ 本…」。のりしろ 3cm という数字まで同じで、求めるものが入れ替わっています。
  3. 年齢算。2024(4)「A さんは 12 才、父は 42 才。年れいの比が 2:5 になるのは何年後」と 2025(4)「A さんは 12 才、母は 44 才。母の年れいが A さんの 3 倍になるのは何年後」。A さん 12 才という出発点が共通です。

さらに 2024(1) のだんご焼きのつるかめ算(うまく焼けると 50 円もらえるが、失敗すると 50 円はもらえず 100 円で買い取る)は、同じ設定が 2020・2023 年度にも現れる文で、金額だけを変えた版(30 円・60 円)も混じっています。この枠は「同じ問題が出る」に最も近い場所です。

大問 3〜6 の性格

  • 大問 3(速さ)は 3 小問構成で、(1) が単純な速さ、(2) が距離や長さの逆算、(3) が「出会う」「追いつく」「同時に着く」の複合です。2024 はトンネルの長さ・貨物列車の長さ・すれ違い地点、2026 は乗り継ぎの合計時間と出会う地点。(1) は必ず取れる水準に作られています。単位を答えさせる設問(「毎時何 km」「何時何分」「何 cm²」)が多く、単位の変換(分速 ↔ 時速、m ↔ km、秒 ↔ 分)が正解を分けます。
  • 数の性質が 2024(大問 4)と 2025(大問 5)に大問で入り、どちらも約数の個数と約数の和が主題です。2024 は「約数が 3 個で和が 13」「約数が 4 個で和が 80」「約数が 10 個で 1・2・3・16 を含む」、2025 は「余りが出ないように配る通り数」を約数の個数として数えさせる形。表面の言葉は違いますが、約数の個数の数え方(素因数分解して指数に 1 を足してかける)が 2 年連続で問われています。
  • 図形は毎年 1〜2 大問です。2024 は斜線部分の面積 3 題(円周率 3.14 の指定つき)、2025 は円周上の角度から円の面積へ、2026 は正方形を敷きつめた長方形の中の線分比。角度と面積比を組み合わせた問題(2024 大問 6、2025 大問 4)が続き、答えは比か面積で、作図や証明は求められません。比を答えさせる設問には「最も簡単な整数の比で表しなさい」「最も簡単な整数の比で答えなさい」の指定が付きます(2024 大問 6、2026 大問 4)。
  • 規則性は 2026 の大問 6 で、円周を 60 等分した上を 2 点が動き、「初めて重なるのは何秒後」「3 点が三角形にならないのは何回目か」を問います。周期と最小公倍数の考え方が要ります。

8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4・小問 20〜23)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 月(公転・満ち欠けの位置図・月の海・皆既日食の見え方) 人体(肺・かん臓・じん臓・血管 A と B・呼吸の回数の計算) 溶解度(食塩とホウ酸の表・結晶・濃さの計算・0℃ に下げて出る量) 電気回路(かん電池と豆電球のつなぎ方 7 通り・A〜F の明るさ)
2025 地震(2024 年元日の能登半島地震・震度とマグニチュード・初期微動継続時間・緊急地震速報) 生態系(クマノミとイソギンチャクの親子の会話・食べる食べられる・個体数の変化) 金属と水溶液(塩酸に亜鉛・発生した気体の体積・グラフ作成・過不足なく反応する量) 浮力(ばねばかりと直方体・沈める深さとグラフ・おもり A〜E の比べ方)
2026 電磁石・磁石(磁石が引きつけるもの・棒磁石を半分に切る・リニアのガイドウェイの極) 濃度(経口補水液とスポーツドリンクの成分表・自分で作るときの注意・冷凍庫に入れる) 植物の一生(発芽の条件・くきの断面の管・でんぷんの確認・遺伝子と花の構造・タンポポの花粉) 地震(マグニチュードと震度・○× の正誤・P 波と S 波のグラフ)

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

  • 大問 4 つ・小問 20〜23 問という枠は 3 年とも同じです。自動集計でも大問の最頻値は 4 で、資料のある 15 年を通した小問数の平均は 20.5 でした。
  • 4 分野(物理・化学・生物・地学)が 1 題ずつ。これは精読した 3 年すべてで守られています。どれか 1 分野を捨てると、50 点満点のうち 12〜13 点前後が固定で落ちる設計になっています。
  • ただし分野の並び順は固定ではありません。2024 は 地学(月)→ 生物(人体)→ 化学(溶解度)→ 物理(電気回路)、2025 も 地学(地震)→ 生物(生態系)→ 化学(金属と水溶液)→ 物理(浮力)と同じ並びでしたが、2026 は 物理(電磁石)→ 化学(濃度)→ 生物(植物)→ 地学(地震)と逆向きになりました。「大問 1 は必ず地学」といった読み方はできません。
  • 一方で地震は 2025 の大問 1 と 2026 の大問 4 の 2 年連続で大問になっています。震度とマグニチュードの区別、P 波・S 波と初期微動継続時間という中身も重なります。

頻出単元と周期

精読した 3 年と、資料のある 15 年の並びから見えることを分けて書きます。

  • 地学は、精読した 3 年で 月(2024)・地震(2025・2026)。資料のある 15 年では星・星座が最も多く(自動集計の単元集計で理科の 1 位)、気象・地層・太陽が続きます。
  • 生物は、人体(2024)・生態系(2025)・植物のつくり(2026)。資料のある 15 年でも人体・生態系・植物が回っています。
  • 化学は、溶解度(2024)・金属と水溶液(2025)・濃度(2026)。水溶液まわりが 3 年連続で、表やグラフから比例を読み取って計算させる形が共通しています。
  • 物理は、電気回路(2024)・浮力と密度(2025)・電磁石(2026)。てこ・ふりこ・滑車は精読した 3 年には出ていません。

問われ方の特徴

  • 記号選択がいちばん多いのですが、短答(語句や数値を短く答える形式)が半分近くあります。精読した 3 年の内訳は、2024 が選択 60%・短答 35%・記述 5%、2025 が短答 52%・選択 29%・記述 14%・作図 5%、2026 が短答 52%・選択 30%・作図 9%・記述 9%。2025・2026 は短答が選択を上回っています。
  • 記述は毎年 1〜3 問で、しかも「用いる語句の指定」が付きます。2024 大問 2 問 2 は「血管 A、血管 B という語句を必ず用いること」、2025 大問 4 問 6 は「【水・食塩水・同じ】をすべて用いて答えなさい」。指定語を全部使わないと減点される書き方の練習が要ります。
  • 実験のやり方そのものを考えさせる設問が 2025 に集中しています。大問 4 問 4「おもりの形が浮力の大きさに関係するか調べたいとき、どのおもりの結果を比較すればよいか(A〜E から 3 つ)」、問 6「液体の種類によって浮力が変わるか調べたいとき、どのような実験をすればよいか」、大問 3 問 5「あなたの考えを述べなさい」。「変える条件は 1 つだけ」という条件のそろえ方が問われています。
  • 作図があります。2025 大問 3 問 3 は表からグラフに点を打つ作業、2026 大問 1 問 5 は棒磁石を半分に切ったときの極を図に書き入れる、2026 大問 3 問 2 はホウセンカのくきの断面で根から吸い上げたものが通る管をぬりつぶす。3 年で 0 問・1 問・2 問と増えています。
  • 語句を「漢字で」書かせる指定があります(2025 大問 3 問 1、2026 大問 3 問 1 は「漢字 2 字で」)。計算には桁の指定が付きます(2024 大問 3 問 4「割り切れない場合は小数第一位を四捨五入」)。
  • 会話文(2025 大問 2 の親子の会話)や記事風の文章(2026 大問 2)から入る大問があり、読む量が意外に多くなります。自動集計での設問文の総字数は 2117 字でした。

前年〜前々年の出来事が入口になる

  • 2025 大問 1 は「2024 年 1 月 1 日 16 時 10 分、石川県能登地方で能登半島地震が発生し」という書き出しで、そのまま地震の単元へ入ります。緊急地震速報の仕組みを気象庁の説明文から読ませる設問も付きます。
  • 2026 大問 1 は磁石から入って、車両を浮かせるガイドウェイの磁石の極(リニア)へつながります。
  • 2026 大問 2 は「経口補水液は説明をよく読んでから飲んでほしい」という記事風の文から入り、経口補水液とスポーツドリンク 3 社・お茶の成分表(100mL あたりのエネルギー・塩分・糖分)を比べさせます。

身のまわりの話題や前年のニュースを入口にして、教科書の中の原理で説明させるという作りが 3 年に共通しています。


8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3・小問 23〜24)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1(地理・9〜10 問) 大問 2(歴史・9 問) 大問 3(公民・5 問)
2024 中学 2 年の語学研修(福島県ブリティッシュヒルズ)が入口。
埼玉が接する都県の数/群馬の県庁所在地/栃木の農産物
福島の果物と気候/5 万分の 1 地形図「白河」/イギリスの国旗と時差
小学生のまこと君と父親の会話(東京都復興記念館)が入口。
関東大震災/和同開珎/日米和親条約/壬申の乱
浅間山の噴火と天明の飢饉/江戸の文化/享保の改革/ポーツマス条約
地方自治(直接請求権・天皇の国事行為・住民投票・衆議院と参議院)
2025 中学 3 年の奈良・京都教育旅行が入口。
座禅/京都府の形/接する府県の数
雨温図 3 都市/京野菜/地形図「宇治」(縮尺・方位・読み取り・茶畑の記述)
ゆうとさんとあかりさんの会話(埼玉の歴史)が入口。
卑弥呼/稲荷山古墳の大王/氷川神社/国風文化
中尊寺/平将門と年表/太田道灌/五街道/足尾銅山
文章 A〜E(震災・自由と責任・違憲審査権・定額減税・郵便料金の値上げ)
2026 高校硬式野球部の甲子園出場が入口。
干支の計算/兵庫県の形/接する府県の数/神戸市の雨温図
神戸港の貿易/阪神淡路大震災と家具の配置の作図/時差/2 万 5 千分の 1 地形図「大阪西北部」
先生と生徒の会話(日本における小麦食品の歴史)が入口。
ヤマト政権/715 年の詔/室町の政治外交文化/戦いの並べ替え
弘法大師/江戸の政治/徴兵令/大正時代/会話文の読み取り
文章 A〜E(自転車の標識・出生数・経済対策・皇位継承・マイナンバー)

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

社会は 4 科目のなかでいちばん出題位置がはっきりしています。

  • 大問 3 つ・小問 23〜24 問が 3 年とも同じです。大問 1 が地理(9〜10 問)、大問 2 が歴史(9 問)、大問 3 が公民(5 問)という分野の並びと問題数の配分まで、精読した 3 年で一致しています。
  • 大問 1 は「自校の学校行事や部活動」を入口にします。2024 は中学 2 年の語学研修、2025 は中学 3 年の奈良・京都教育旅行、2026 は高校硬式野球部の甲子園出場。訪れた土地の地理をそのまま問う作りで、3 年連続です。
  • 大問 2 は会話文の通史です。2024 は親子、2025 は生徒どうし、2026 は先生と生徒。会話文に下線が①〜⑨と振られ、その順に古代から近現代まで時代を下っていきます。下線の数が 9 本=小問 9 問という形まで 3 年とも同じです。
  • 大問 3 は公民 5 問です。2025・2026 は「次の文章 A〜E を読み、それぞれ以下の設問に答えなさい」という、短い文章 5 本にそれぞれ 1 問ずつという同じ作りで 2 年連続。

ここでいう固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ことで、「同じ問題が出る」ではありません。ただし社会では、問い方までそのまま繰り返される小問が実際にあります(次項)。

数値だけを変えた同じ問題(原本で確認)

大問 1 の前半には、年をまたいで文言がほぼ同じ設問が並んでいます。

  1. 「○○県が接している府県の数を算用数字で答えなさい」 — 2024 問 1(埼玉県)、2025 問 3(京都府)、2026 問 3(兵庫県、「陸地で接している」と限定)。3 年連続で、県名だけが違います。
  2. 「○○府の形として正しいものを次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。ただし、それぞれの縮尺は異なり、上が北とは限りません。」 — 2025 問 2(京都府)、2026 問 2(兵庫県)。注意書きの一文まで同じです。
  3. 地形図の実距離の計算 — 2024 問 5(2)「地形図中の A 地点から B 地点の直線距離は、地形図上で 2.7cm ある。実際の距離を解答欄に合わせて算用数字で答えなさい」、2026 問 8(1)「甲子園駅から Y 地点までの直線距離は、地形図上で 1.8cm です。実際の距離を解答欄に合わせて算用数字で答えなさい」。縮尺と数字だけが違う同じ問題です。
  4. 雨温図から都市を選ぶ — 2024 問 4(2)(福島県会津地方)、2025 問 4(3 都市の組み合わせ)、2026 問 4(神戸市)。3 年連続。
  5. 経度から時差を計算する — 2024 問 6(3)(日本 → シンガポール経由 → ロンドン)、2026 問 7(都市 X と日本の時差)。

大問 1 の最初の 4〜5 問は、県が変わるだけでほぼ同じ設問がそろいます。ここは準備がそのまま点になる場所です。

頻出単元と周期

  • 地形図の読図が 3 年連続です(2024 白河・2025 宇治・2026 大阪西北部)。しかも縮尺の判定、方位(「京阪宇治駅から見て ○ の方角」)、地図記号、実際の距離の計算、読み取りの正誤判定と、聞かれる中身も重なります。自動集計の 15 年集計でも地形図の読図は社会の細かい単元で 2 番手にあり、2010 年代から繰り返し出ています。
  • 都道府県の同定(形・接する府県・県庁所在地)が 3 年連続。
  • 歴史は通史をまんべんなく問います。精読した 3 年の大問 2 は、原始・古代から昭和までを 9 問で一巡します。ある時代に集中する年はありません。飛鳥・奈良(2024 問 3・問 5、2026 問 1・問 2)、江戸(2024 問 6〜問 8、2025 問 8、2026 問 6)、幕末・明治(2024 問 4、2026 問 7)、近代の戦争(2024 問 1・問 9、2025 問 9、2026 問 8)が厚い枠です。
  • 公民は 5 問で分野を散らします。憲法(2024 問 2、2025 問 2、2026 問 4)、三権と裁判(2024 問 5、2025 問 3)、地方自治(2024 問 1・問 3・問 4、2026 問 5)、財政・税(2025 問 4、2026 問 3)、人口(2026 問 2)。
  • 前年〜前々年の出来事が必ず入ります。2025 は定額減税(2024 年 6 月)と郵便料金の値上げ(2024 年 10 月)、2026 は 2024 年の出生数 68 万 6061 人と皇位継承の議論、マイナンバー。時事そのものではなく、制度の話に翻訳して問われます。

問われ方の特徴

  • 記号選択が主軸です。精読した 3 年の内訳は、2024 が選択 58%・短答 38%・記述 4%、2025 が選択 43%・短答 43%・記述 9%、2026 が選択 62%・短答 29%・作図 4%・記述 4%。記号は「ア〜エから一つ選び」が基本で、「すべて選び」はほとんどありません。
  • 記述は毎年 1〜2 問で、必ず字数指定が付きます。2024 は「『火山灰』『日光』の 2 つの語句を使って 40 字以内」、2025 は 20 字以内が 2 問(どちらも文の空欄に入る一節を考えさせる形)、2026 は「書き出し(原則として、)に続けて、年齢と性を明らかにしながら 20 字以内」。短く言い切る訓練が要ります。
  • 誤っているものを選ばせる問いが毎年あります(2024 問 4(1)・問 4(2)・問 6(2)、2025 問 5、2026 問 3 は「波線部が誤っているもの」)。
  • 並べ替えが 2026 問 4(安土桃山期の戦いを起こった順に並べて 3 番目を答える)、年表の中の位置を選ばせる形が 2025 問 6 にあります。
  • 作図が出た年があります。2026 問 6 は、部屋の図で家具 A・B の配置を変えて避難通路を確保する工夫を描かせる形。地図記号や統計の作図ではなく、防災の考え方を図で示させるという珍しい聞き方です。
  • 会話文・文章から読み取る設問が大問 2 の最後に置かれる年があります(2026 問 9「会話文から読み取れることとして正しいもの」)。知識だけでなく、その場で文章を照合する力が要ります。
  • 地形図は 3 年とも国土地理院の実物を使っています。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 31〜39。2024 年度までの資料)

2025・2026 年度の問題文は資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、ここに書いたのは資料のある 2010・2014・2015・2016・2020・2024 年度の話で、精読したのは 2016・2020・2024 年度の 3 年です。直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1(知識) 大問 2(説明的文章) 大問 3(文学的文章)
2016 20 問(漢字の書き取り 5・読み 5・慣用句 5・敬語の言い換え 5) 外山滋比古『知ること、考えること』(100 点満点と「知識メタボリック症候群」)・7 問 原田マハ『奇跡の人』(明治 20 年、弱視の女性・安と青森の名家の娘れん)・11 問
2020 20 問(書き取り 5・読み 5・慣用句 5・「見る」に関する敬語 5) 茂木健一郎『本当に頭のいい人を育てる世界標準の勉強法』(子どもを見守ること・応援すること)・8 問 こまつあやこ『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』(マレーシアからの帰国子女と短歌)・11 問
2024 15 問(書き取り 5・読み 5・慣用句 5) 鈴木孝夫『世界を人間の目だけで見るのはもう止めよう』ほか 文章 1・文章 2 の 2 本立て・9 問 庄野潤三『ビニール水泳服装験』(高校の水泳部顧問とコーチ)・7 問

資料のある残り 3 年の出典は、2014 大問 2 が長田弘『なつかしい時間』、2015 が酒井邦嘉『脳を創る読書』(大問 2)と重松清『赤ヘル 1975』(大問 3)です。

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

  • 大問 3 つが資料のある 6 年すべてで共通です。並びは 大問 1 が知識、大問 2 が説明的文章、大問 3 が文学的文章で、精読した 3 年とも同じ。自動集計でも大問数の年ごとのばらつきはゼロで、大問別の小問数の形の年次類似は 0.997 でした。
  • 大問 1 の中身も固まっています。 問一が漢字の書き取り 5 問、問二が漢字の読み 5 問。この 10 問は 3 年とも完全に同じ形で、問一の指示文(「――部のカタカナを漢字に直しなさい」)、問二の指示文(「――部の漢字の読みをひらがなで答えなさい」)まで一致します。問三は慣用句・ことわざが 3 年とも 5 問。問四の敬語 5 問は 2016・2020 にあり、2024 では無くなって大問 1 が 15 問に減りました。
  • 小問数は 31〜39 問です。自動集計での 6 年分の中央値は 38 で、50 分でこの数は多いほうです。
  • 大問 2・大問 3 の文章そのものは毎年入れ替わります。説明的文章は「学ぶこと・考えること・人間の見方」に寄り、文学的文章は明治の女性(2016)・帰国子女の中学生(2020)・戦後の教員(2024)と時代も年齢もばらばらで、共通の色は読み取れませんでした。

問われ方の特徴

  • 短答と記号選択が主軸で、書かせる記述は毎年 1 問だけです。精読した 3 年の内訳は、2016 が短答 68%・選択 29%・記述 3%、2020 が短答 54%・選択 44%・記述 3%、2024 が選択 52%・短答 45%・記述 3%。「記述が重い学校」という思い込みで準備すると、配分を誤ります。
  • その 1 問の記述は年ごとに重さが違います。2016 は「20〜40 字以内で説明しなさい」(心情)、2024 は「60〜80 字で説明しなさい」(理由・条件つき)。2020 は本文中の和歌の内容と解釈を含めて説明させる形で、字数の枠が読み取れませんでした。20 字級から 80 字級まで振れるので、両方の長さで書けるようにしておきたいところです。
  • 抜き出しが多く、大問 2 の骨格は抜き出しです。しかも「『〜社会』という言葉につながる形で」「『〜がなくなること』という言葉につながる形で」「八字で抜き出しなさい」と、答え方が細かく指定されます。
  • 接続語の空欄補充が大問 2 で毎年出ます(A〜C の 3 か所を選択肢から選ぶ形)。「しかし・また・つまり・たとえば」を前後の関係(逆接・並列・言いかえ・例示)で判定する練習が効きます。
  • 本文中に紛れこんだ「文脈上おかしい言葉」を探して直させる設問が 2016 大問 2 問七と 2020 大問 2 問五の 2 年連続で出ています。どちらも【手がかり】が添えられ、指定された段落から探す形。他校であまり見ない聞き方なので、初見だと戸惑います。
  • 本文の内容を選択肢ごとに ○× で判定させる設問(2020 大問 2 問八)、適当でないものを選ばせる設問(2016 大問 2 問二、2024 大問 2 問九、2024 大問 3 問五)が毎年混ざります。
  • 文章を 2 本並べて照合させる形が 2024 に登場しました。大問 2 の問七・問八は「文章 1 の――部と同じ内容が文章 2 でも述べられている」ことを前提に答えさせ、問九は 2 本をまとめて説明させます。1 年だけの確認なので定着したかは分かりませんが、注意しておきたい形です。
  • 授業の場面を設定した設問が 2024 大問 3 問六にあります。「この文章を UJ 中学校の授業で扱った時に、生徒から…」というグループ学習の発言を読み、それをふまえて本文を解釈させる形です。
  • 大問 3 では、語句の意味(「おぼつかない」「水の泡」「無造作」「色眼鏡」)、体の一部を表す漢字一字の空欄(2016 問四・2020 問二)、擬態語の空欄が毎年入ります。語彙の知識が読解の中に埋めこまれています。
  • 知識大問の慣用句は、「口が軽い」「目と鼻」「足が出る」のように同じ漢字一字が複数の慣用句に共通する形(2020)と、空欄に入る言葉を選ぶ形(2024)の両方で問われます。敬語は「行く→参る」「見る→ご覧になる/拝見する」「知らない→存じません」のような言い換えや語群選択の形で、知識大問の中に置かれます(2016・2020)。四字熟語は 2020 大問 2 問四で本文中の空欄として出ました。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した 3 年(国語は 2016・2020・2024)の大問に出ていないものを挙げます。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度です。年の欄が「—」のものは、資料のある 15 年の集計にだけ現れ、どの年かまでは特定できていません。

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科目 単元 最終確認年度 状況
算数 円とおうぎ形の求積を主題にした大問 2024 年度 2024 の斜線部分 3 題が最後で 2 年空き。資料のある 15 年では算数の頻出単元の 4 番手
算数 水量・立体図形 2022 年度 精読した 3 年の大問には無い。資料のある 15 年では 2018 の切断、2022 の水量などがある。まったく触れないのは危うい
算数 場合の数・論理 — 精読した 3 年の大問には無い
算数 一行題プールの売買損益・平均算・時計算・相当算 — 大問 2 のプールの一部だが、精読した 3 年では出ていない。いつ入ってきてもおかしくない
理科 星・星座 — 資料のある 15 年では理科でいちばん厚い単元。精読した 3 年の大問には無く、地学の枠に戻りやすい
理科 てこ・ふりこ・滑車 — 物理の枠が電気回路・浮力・電磁石と続き、力のつり合い系が空いている
理科 気象 — 地学の枠が 2 年続けて地震だったので、雨温図・前線・雲は準備しておきたい
理科 こん虫・遺伝 — 生物の枠は人体・生態系・植物が中心で、こん虫はしばらく大問になっていない
社会 世界地理を主題にした大問 1 2024 年度 資料のある 15 年では 2020・2022・2023・2024 と続いた枠。精読した 3 年の大問 1 は日本国内が中心(2024 は最後の 3 問だけイギリス)
社会 国際社会・国連 — 公民 5 問の中に精読した 3 年では入っていない
社会 選挙制度 2016 年度 資料のある 15 年では 2010・2014・2016 と大問の主題になった単元だが、精読した 3 年では衆参の違い(2024 問 5)にとどまる
社会 工業・貿易 2026 年度 2026 問 5 で神戸港が出た程度で、主題にはなっていない
国語 敬語 5 問 2020 年度 2016・2020 にあって 2024 で消えた。大問 1 の 4 つめの枠として戻りやすい
国語 四字熟語 2020 年度 2020 大問 2 問四で本文中の空欄として出題。知識大問の側に移ることもありうる
国語 文脈に合わない言葉を探して直す設問 2020 年度 2016・2020 の 2 年続いた実績があり、2024 では確認できなかった。段落を指定されて意味の通らない漢字二字の語を見つける形なので、ふだんから「この段落は何を言っているか」を一言でまとめる読み方をしておくと見つけやすい

10. 形式面の注意

科目ごとの実例と年度は 8 節にあります。ここは 4 科目を通した注意点です。

  • 小問数が多い試験です。 算数 24〜25、理科 20〜23、社会 23〜24、国語 31〜39。時間は国語・算数が 50 分、理科・社会が 30 分。理科と社会は 1 問あたり 1 分半弱で、そこに資料の読み取りと記述が入ります。
  • 記述は「あるが軽い」形です。社会が毎年 1〜2 問、理科が 1〜3 問、国語が 1 問、算数はゼロ。どれも短く、字数指定や語句指定が付きます。長い作文を書かせる学校ではありません。
  • 算数は全問が答えのみです。精読した 3 年の 73 問すべてが短答で、記号選択も、途中の考え方を書かせる設問も 1 問もありませんでした。
  • 作図はあります。理科は 3 年で 0 問・1 問・2 問(グラフに点を打つ、磁石の極を書き入れる、くきの断面をぬりつぶす)。社会は 2026 に 1 問(部屋の家具の配置を変えて避難通路を確保する図)。算数と国語にはありません。
  • 答え方の指定が細かく付きます。「算用数字で」「漢字 3 字で」「漢字 4 字で」「カタカナ 5 字で」「解答欄に合わせて漢字で」「最も簡単な整数の比で」「小数第一位を四捨五入して」「〜という言葉につながる形で」「八字で抜き出しなさい」。
  • 誤っているもの・適当でないものを選ばせる問いが社会・理科・国語に毎年あります。「すべて選びなさい」は理科に、「○× で答えなさい」は理科・国語にあります。国語の選択肢は 4 つが基本で、組み合わせを選ばせる形(2024 大問 2 問一の A・B・D の組み合わせ)もあります。
  • 円周率は 3.14 です(2024 算数の大問 5 に「円周率は 3.14 とします」と明記)。
  • 図・表・資料が多く出ます。理科は図のある小問が 55%、社会は図表のある小問が 32% で、地形図・雨温図・円グラフ・年表・写真を行き来します。設問文の総字数は社会が 3301 字で 4 科目でいちばん多く、国語は本文の総字数が約 9800 字。読む量が多いので、社会は 1 問 1 分半弱という計算よりも、実際にはもっと速い処理が必要になります。
  • 記述の字数の枠は科目で扱いが違います。社会は字数指定のある冊が 15 年中 93% で、記述には必ず枠が付くと考えてよいでしょう。理科は 15 年中 20% ほどで、枠が付かない年のほうが多く、解答欄の大きさで分量を決めることになります。国語は「二十〜四十字以内」「六十〜八十字」のように幅で示され、抜き出しには「八字で」のような字数指定が付きます。
  • 国語に古文・漢文は精読した 3 年でゼロ、学校文法(品詞・活用)の設問もゼロでした。敬語は知識大問の中で、言い換えや語群選択の形で出ます。

11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

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段 何をやるか
小 4(土台) ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則、かっこの入れ子、逆算。この学校は算数の大問 1 が 13 年ずっと計算 6 問なので、ここが最終的にそのまま効く。②漢字 — 書き取りと読みを 5 問ずつのセットで解く形に早くから慣れる。③図形の入口 — 角度、円とおうぎ形、面積。④地図と日本 — 都道府県の形と位置、地図記号、雨温図の見方。この学校の社会は地形図と県の同定が毎年出るので、小 4 の白地図作業がそのまま将来の得点になる。⑤身のまわりの理科 — 磁石、豆電球、植物を育てる、月を見る。時間計測はまだしなくてよい
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終える年。この学校は出題位置が決まっている一方、中身は毎年作り直されるので、小 5 で全分野を一巡しておくことがそのまま効く。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にする。平日 15 分は計算と漢字・語彙を毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つ。算数の単元は次の順に置く(8 節の大問 2 のプール表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使う): 仕事算 → 割合と比 → 速さ(池の周回・追いつき、厚めに)→ 通過算 → つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める・受験用教材の単元)→ 過不足算(配り方を変えたときの余りと不足から数を出す・受験用教材の単元)→ 年齢算(受験用教材の単元)→ 和差算(和と差から 2 つの数を出す・受験用教材の単元)→ 食塩水 → のりしろでつなぐテープ。理科は 4 分野それぞれの主要単元を漏らさず(物理ならてこ・ふりこ・電気・磁石・浮力、化学なら溶解度・水溶液・濃度・金属との反応、生物なら植物・人体・こん虫・生態系、地学なら星・月・気象・地震・地層)。社会は日本地理と通史を一巡し、地形図の読み方をここで固める。国語は慣用句・ことわざ・敬語・四字熟語の知識を一巡し、説明的文章を読む習慣を。ただし国語は 2025 年度以降の問題文が資料に無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめる
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目。夏以降は「同じ大問を、年度を変えて解く」演習と「1 年分を、時間を計って解く」演習の両方を回す。年度を変えて続けて解くのは算数の大問 1・2・3 と、社会の大問 1 の前半(県の形・隣接・雨温図・地形図)と、国語の大問 1。ここは同じ問い方が繰り返される場所なので、縦の演習がいちばん効く。残りは通しで時間を計る

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは、小 4 から積む「計算と漢字の速さ・正確さ」と、小 5 での全分野の一巡の 2 点です。この学校の入試は、算数の半分・国語の大問 1・社会の大問 1 の前半という準備がそのまま返ってくる枠が大きい代わりに、4 科目とも小問数が多く、時間切れが最大の失点要因になります。小 4 のうちに計算と漢字を「考えずに手が動く」水準まで上げておくと、小 6 の通し演習で残せる時間がまったく変わってきます。一方で、難問を 1 問じっくり考える力に早くから時間をかけても、この学校ではあまり返ってきません。全問が答えのみの算数、記述が年 1 問の国語という設計がそれを示しています。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は出題構造が近いかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が重なります。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏は扱いません。

  • アレセイア湘南中学校(神奈川県・共学)— 4 科目すべてが近い組み合わせです。とくに国語(大問構成と知識大問の置き方)と理科・社会の小問数の作りが似ています。
  • 芝国際中学校(東京都・共学)— 算数がいちばん近い組み合わせです。計算と一行題を前半にまとめる作りと、社会の資料の使い方が共通しています。
  • かえつ有明中学校(東京都・共学)— 国語が近い組み合わせです。知識大問+説明的文章+文学的文章の構成と、記号選択と抜き出しの比重が似ています。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

近さは科目ごとの出題構造の似かたから自動集計で出したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。


13. 資料の限界

  • 入試回は 1 年 1 科目につき 1 冊のみで、どの回の問題かは特定できません。2 科目の回・3 科目の回・適性検査の回・英語の回については何も言えません。
  • 国語は 2024 年度までで、資料のある年も 6 年分しかありません。2025・2026 年度の形式は未確認です(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためで、学校が出していないわけではありません)。大問 1 の問四(敬語)の有無、文章 2 本立ての定着、記述の字数は、この資料からは分かりません。市販の過去問集で必ず確認してください。
  • 精読したのは 4 科目とも 3 年分だけです。「3 年連続」と書いたものはその 3 年で確認したもの、「13 年」「5 年」のように長い年数を書いたものは、年度ごとの大問の並びの記録から数えたもので、その全年の設問文を読んだわけではありません。
  • 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがありえます。とくに国語 2016 の慣用句の設問と社会 2025・2026 の図表は、転写の乱れが目に見える形で残っていました。
  • 設問ごとの配点はどの科目・年度にも印刷されていないので、設問数から見た比重しか語れません。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題の意図を裏づける資料はありません。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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