工学院大学附属中学校 の過去問分析
工学院大学附属中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
工学院大学附属中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・4 科目)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都八王子市 |
| 男女 | 共学 |
| 旧称 | 工学院第一中学校(1947〜1948)、工学院中学校(1948〜1958、1958 年廃止) |
| 入試回と日程・科目 | 2 月 1 日午前: 第 1 回 A 特待(4 科/2 科/英算/英国から選択。募集 105 名は適性検査MT①特待と合算・特待選抜)と適性検査MT①特待(適性Ⅰ・Ⅱ)/2 月 1 日午後: 第 1 回 B(国のみ・算のみ・英のみ・国算から選択。特待合格 15 名のほか一般合格)/2 月 2 日午前: 第 2 回 A(第 1 回 A と同じ選択肢)/2 月 2 日午後: 第 2 回 B(第 1 回 B と同じ選択肢)/2 月 3 日午後: 第 3 回(国算・英算・英国から選択)/2 月 6 日午後: 第 4 回(国算・英算・英国から選択)と適性検査MT②(適性Ⅰ・Ⅱ) |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分・100 点/算数 50 分・100 点/社会 30 分・50 点/理科 30 分・50 点/英語 50 分・100 点。適性検査Ⅰ・Ⅱは各 45 分・各 100 点 |
上の表は 2027 年度入試の要項(概要版)による内容です。正式な募集要項は 2026 年 9 月 1 日以降に公開される予定です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートが分析した冊子には回の表記が無く、どの回のものかは特定できていません(→4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数と理科は「何番目にどの種類の問題が座るか」=座席(問題の置き場所)が長く動いていません。算数は大問 1 が計算+逆算(□にあてはまる数を求める計算)、大問 3 が速さ系で、どちらも 2013 年度以降 13 年連続です。
- 理科は生物 → 地学 → 物理 → 化学の並びが動かず、大問 3 の物理には 2023〜2025 の 3 年連続で光が入ります。
- 社会と国語は座席ではなく問い方が繰り返されます。社会はテーマ史と写真 2 枚の比較が 2023 と 2025 でほぼ同じ形でした。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1(計算+逆算)と大問 3(速さ)を、年度をまたいで縦に並べて解きます。
- 理科は光(反射・屈折・レンズ・鏡)と、水溶液まわりの化学を優先します。
- 社会はテーマ史(5 つの時代の並べ替えと総括の記述)と、資料 2 点の比較記述を練習します。
今週やる 1 つ
- 2025 年度の算数の大問 1 と大問 3 を解き、計算の工夫と「3 問が階段状につながる速さ」が手に付いているか確かめます。
注意
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)、ここに書いた国語の話は 2018 年度までのものです(→13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・単元だけを位置別に自動集計した年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2023・2024・2025 の 3 年 | 精読した 3 年を除く残りの年 | 2010〜2025 の 15 年 | 高。3 年とも転写がそろっており、大問構成・題材とも読み取れます |
| 理科 | 2023・2024・2025 の 3 年 | 精読した 3 年を除く残りの年 | 2010〜2025 の 15 年 | 高。ただし 2023 年度は転写の読み取り精度が他年より低い冊で、選択肢の細部は市販の過去問で確かめてください |
| 社会 | 2023・2024・2025 の 3 年 | 精読した 3 年を除く残りの年 | 2010〜2025 の 14 年(2011・2012 は無し) | 高 |
| 国語 | 2015・2016・2018 の 3 年 | 精読した 3 年を除く残りの年 | 2010・2013・2014・2015・2016・2018 の 6 年 | 中。2019 年度以降は問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、2018 年度で止まっています |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 資料は 1 校×1 年×1 科目につき 1 冊で、入試回の別は資料からは分かりません。この学校は 2 月 1 日午前・午後から 2 月 6 日まで複数回の入試があり、4 科/2 科/英算/英国の選択制や適性検査の回もあります。以下は「回の表記のない 1 冊」から読み取った内容で、他の回に同じことが当てはまるかは確認できていません。
- 試験時間と配点は募集要項によります。国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/社会 30 分 50 点/理科 30 分 50 点。
- 転写の細かな揺れはあります(2024 年度理科の大問 3 で 1 つの設問が 2 行に分かれて記録されている等)。大問の並びと題材の読み取りには支障がありません。
5. 一番大きな結論
この学校は、算数と理科で「何番目にどの種類の問題が座るか」が長く動いていません。社会と国語では、座席(問題の置き場所)ではなく問い方そのものが年をまたいで繰り返されます。
- 算数: 大問 1 が計算+逆算で 2013 年度以降 13 年連続、大問 3 が速さ系で同じく 13 年連続です。精読した 3 年(2023〜2025)は、大問 3 が 3 問構成であるところまで同じでした。
- 理科: 大問 1 生物 → 大問 2 地学 → 大問 3 物理 → 大問 4 化学。生物は 2015 年度以降 11 年連続、地学は 2012 年度以降 14 年連続、化学は 2019 年度以降 7 年連続で同じ場所です。さらに大問 3 の物理は 2023・2024・2025 の 3 年連続で光が入ります。
- 社会: 大問数が 3〜4 で動くので座席は固定していません。代わりに、テーマ史の大問(一つのテーマで 5 つの時代を並べ、順に並べ替え、最後に「気がついたことを簡潔に説明しなさい」)が 2023 と 2025 でリード文の書き出しから設問の並びまでほぼ同じ形で出ました。写真 2 枚を見比べて「どこが違うか」「なぜそうなったか、あなたの考えを」と続く大問も 2023 と 2025 で同じ作りでした。
- 国語: 大問数は 4〜6、小問数は 16〜32 と年ごとに作り直しています。ただし「二通りに読める文を一通りに書き改める」問題は 2015・2016 に同文で、論理パズルの大問も 2015・2016 に 2 年続けて出ています。
注意したいのは、これが「同じ問題が出る」という意味ではないことです。数値も題材も毎年新しく作られています。固定されているのは並びと問い方で、そこに合わせて準備できる、という話です。
したがって過去問の使い方は、「単元の力を、この学校の並びに合わせて仕上げる」が中心になります。具体的には、算数の大問 1 と大問 3、理科の大問 3(光)と大問 4(化学)を年度をまたいで縦に並べて解きます。そのうえで、社会と国語は記述に時間を残す組み立てを通し演習で身につけます。
6. この学校らしさが出る場所
- 理科の物理が「身の回りの道具」に落ちます。 虫めがねでキャラクターを見る(2024)、日常でよく見る鏡を平面鏡・凸面鏡・凹面鏡に分ける(2024)、大きな柱の周囲に取り付けられた鏡はどれか(2025)、2 枚の鏡を 90 度・60 度に組み合わせたときに像が何個できるか(2023)。教科書の実験装置より、生活の中の光学が問われます。
- 社会に「デザインする」設問があります。2024 の大問 3 は、戦国時代の武家の戦旗が何のためにデザインされたかを時代背景をふまえて書かせ、続けて「あなたがのぞむ未来をイラストやシンボルマーク等で描き、なぜそのデザインにしたのか理由を説明しなさい」と求めます。精読した範囲で、ここまで自由度の高い設問は他年にありません。
- 学校の学習活動そのものが題材になります。2025 の社会の大問 1 は「中学校 2 年生は、プロジェクトツアー『探究学習』で淡路島を訪れました」から始まり、ため池の分布図・タマネギの生産・震災記念公園へ進みます。
- 社会の最後は「あなたの考え」で終わります。写真 2 枚の比較(2023・2025)、テーマ史の総括(2023・2025)、未来のデザイン(2024)。精読した 3 年とも、最後は正解が一つに決まらない問いで閉じています。
- 理科・社会に「いま」の素材が入ります。東京都の絶滅危惧種リスト 2020 年版(2023 理科)、最高気温 40℃ の日を「酷暑日」と呼ぼうという話(2023 理科)、令和 5 年 7 月末の東京の気温と降水量(2024 理科)、江の島の周りの島が 1983 年と 2022 年で増えた理由(2024 社会)、阪神・淡路大震災の記念公園(2025 社会)。
- 算数の逆算にその年の西暦が入ります(2023 年度・2025 年度で確認)。小さな遊びですが、毎年の作り手の癖が見えます。
- 国語に論理パズルが独立した大問で出た年があります(2015 天使・悪魔・人間、2016 3 人の女神)。国語の読解力とは別の、条件を整理する力を測る枠が置かれていました。
7. 今からやるなら
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。同じ場所の問題を年度をまたいで縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を資料で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 5 問 — 四則計算 3〜4 問+逆算 1 問。工夫の効く計算(205.3×3 − 20.53×20/1.23×170 + 12.3×19 − 123×0.6)が 3 年とも入り、逆算にはその年の西暦が組み込まれます(2023 年度・2025 年度で確認)。ここは 100 点中の土台で、落とすと後ろが全部苦しくなります。工夫できる計算(分配法則・小数と分数の混在)と逆算を分けて練習します。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 3 の速さ 3 種と、立体の求積 — 速さは通過算(2023)・坂道の往復(2024)・流水算(2025)。3 問が階段状につながるので、①の速さを確実に出す練習から。2013 年度以降 13 年、大問 3 は速さから動いていません。立体の求積(円柱のくりぬき・おうぎ形を底面とする柱体・立方体を 3 つ重ねた立体の切断)も、2024・2025 と 2 年連続で大問 4 がまるごと立体なので、ここで一緒に回します。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科・光 — 反射(鏡に映る位置・2 枚の鏡がつくる像の数)、屈折(空気→ガラス)、凸レンズと焦点、凸面鏡・凹面鏡の使い分け。2023・2024・2025 の 3 年連続で大問 3 に入っています。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理科・水溶液まわりの化学 — 中和の量的関係と希釈・蒸発残留物(2023)、粉末・水溶液の判別(2024。粉末を水に溶かす・燃やす・ヨウ素液)、気体の発生に使う薬品の組み合わせ(2025。どの薬品を混ぜると何の気体が出るか)。大問 4 は 2019 年度以降 7 年連続で化学です。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・テーマ史の 5 時代と、「地域を 1 つ掘る」地理 — 一つのテーマ(教育・外国とのかかわり・作品と作者)で飛鳥奈良/平安/鎌倉室町/江戸/近代を並べ、古い順に並べ替え、最後に「気がついたことを簡潔に説明」します(2023 と 2025 で同じ作り)。地理は東北 6 県(2023)・島と排他的経済水域(2024)・淡路島とため池・タマネギ(2025)のように地域を 1 つ掘る形で、都道府県名を漢字で書くところまで。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会・資料 2 点の比較記述と、語句指定つきの記述 — 写真 2 枚(2023 は 1947 年と 1952 年、2025 は 1978 年 7 月 30 日以前と 31 日以後)を見比べ、「どこが違うか」→「なぜそうなったか、あなたの考え」の 2 段で書きます。戦後・高度成長期(復興・自動車・歩行者天国・公害)の写真が使われています。与えられた語をすべて使い切って 1〜2 文にまとめる練習もここで。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 国語・字数指定つき記述と語彙 — 10 字・30 字・40 字・60 字・80 字の書き分けで、文末指定(「〜こと。」「〜気持ち。」に続く形)にも合わせます。語彙は対義語・外来語・ことわざ・慣用句・三字/四字熟語・副詞の使い分けを面で(パズルの形で出ても中身は語彙です)。(確認: 〜2018 年度)
- [週 1 回] 通しで時間を計る — 理科は 30 分で 19〜24 問、社会は 30 分で記述 4〜5 問を含む 20〜22 問。時間の使い方はこの 2 科目でこそ差が出ます。(確認: 〜2025 年度)
このほかの科目内の優先(理科の気象・天体の計算・生物、算数の小問集合・規則性、社会の統計、国語の漢字など)は 8 節の各科目の補足にまとめました。
8. 科目別の詳細
形式面の注意は 10 節に、しばらく出ていない単元は 9 節に、家での回し方は 7 節に一本化しました(科目別の重複版は置いていません)。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 19〜20)
年度×大問の題材表(設問文まで精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 計算 3 問+逆算 1 問(逆算の式に 2023 が入る) | 小問集合 6(規則性の数列・角度・おうぎ形の回転移動・年齢算・食塩水・過不足算) | 通過算(180m の電車とトンネル・すれちがい) | 平面図形(正六角形の辺上を動く点 P と三角形の面積比・3 問とも記号選択) | 割合と比(3 人の折り紙の枚数・最後の 1 問が考え方を書かせる記述) |
| 2024 | 計算 4 問+逆算 1 問 | 小問集合 6(場合の数・直角三角形の敷き詰め・円柱のくりぬき・平均算・所持金の比・曜日の周期) | 速さ(10km の上り坂を自転車で往復・上りと下りの速さ) | 立体図形(1 辺 3cm の立方体 3 個・3 頂点を通る切断) | 食塩水(7%・9%・13% を 2 種類以上混ぜて 8% を 600g) |
| 2025 | 計算 4 問+逆算 1 問(逆算の式に 2024・2025 が入る) | 小問集合 6(場合の数・おうぎ形の面積・おうぎ形柱・つるかめ算・年齢算・平均算) | 流水算(18km を往復する船 P・2 度目のすれちがい) | 立体図形(直方体に 2 本の円柱・表面積と容積・水位) | 規則性(2,7,3,0,2,5,9 の 7 個周期・和が 2025 になる番目) |
表に出てくる通過算(列車が橋やトンネルを通る時間)・流水算(川の流れと船の速さ)・つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める)・過不足算・年齢算などは受験用教材の単元で、中身は 用語集 にあります。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(座席の固定)
- 大問 1 は計算+逆算です。精読した 3 年とも「次の □ にあてはまる数を求めなさい」の一文で始まり、四則計算が 3〜4 問、最後の 1 問が逆算です。位置別の集計では 2013 年度以降 13 年連続で大問 1 が計算です(設問文まで確かめたのは 2023〜2025 の 3 年)。
- 大問 3 は速さ系です。2023 通過算・2024 速さ(上り坂の往復)・2025 流水算と、単元名は変わりますが「速さ」の枠から動きません。位置別の集計では 2013 年度以降 13 年連続。しかも 3 問構成(①基本の速さ ②時間や距離 ③すれちがい・往復の応用)まで 3 年とも同じです。
- 大問 2 は 6 問の小問集合です。3 年連続で小問 6 問、分野は毎年入れ替わります(場合の数は 2024・2025 の 2 年連続、年齢算は 2023・2025、平均算は 2024・2025)。
- 大問 4・5 は入れ替え制です。図形(平面 2023/立体 2024・2025)と文章題・規則性(割合 2023/食塩水 2024/規則性 2025)が 4 番と 5 番のどちらに来るかは年で変わります。ここは固定されていません。
同じ問題が出るわけではありません。数値も題材も毎年作り直されています。固定されているのは「何番目にどの種類が座るか」で、大問 1・大問 3 の 2 か所がとりわけ強いです。
頻出単元と周期
- 毎年(精読した 3 年すべて): 四則計算・逆算・速さ系・場合の数または規則性・立体または平面の求積・食塩水または割合。
- 大問 2 の小問集合では、場合の数・年齢算・平均算・つるかめ算・過不足算・角度・おうぎ形の面積の 7 分野が 3 年で繰り返し出ています。
- 位置別の集計を 2013 年度以降で見ると、大問 3 の中身は流水算 5 回(2014・2017・2020・2021・2025)/速さ・旅人算 6 回/通過算 2 回(2023 とそれ以前 1 回)。流水算が 3 番に入る年が 5 回あり、この学校の速さは「川」の顔をしていることが多いです。
- 立体図形は 2016 年度以降ほぼ毎年どこかに入り、2024・2025 は 2 年連続で大問 4 です。
- 食塩水は 2023(大問 2 の小問)・2024(大問 5 の 1 題まるごと。2 種類以上を混ぜて指定の濃さにし、範囲を答える形)と続き、2025 は消えました。
問い方
- 大問 1 の逆算にその年の西暦が入ります(2023 年度「2023 + {25 −(□ ÷ 2 − 5)}= 2023」、2025 年度「2024 + {17 −(□ ÷ 8 + 9)}= 2025」)。計算の工夫(205.3×3 − 20.53×20、1.23×170 + 12.3×19 − 123×0.6)も 3 年とも 1 問ずつ入り、小数点の位置をそろえて共通因数でくくる練習がそのまま得点になります。
- 大問 3 は 3 問が階段状につながります。①を落とすと②③も落ちる作りなので、最初の速さの出し方を確実に。
- 大問 5 の規則性(2025)は「①○番目の数 ②○番目までの和 ③和が○になるのは何番目」の 3 段です。周期の個数と余りの処理が全部です。
- 記号選択は 2023 の大問 4(3 問)だけで、2024・2025 は 20 問すべて短答(語句や数値を短く答える形式)です。答えだけを書かせるのが基本です。
8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4・小問 19〜24)
年度×大問の題材表(設問文まで精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(生物) | 大問 2(地学) | 大問 3(物理) | 大問 4(化学) |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 東京都の絶滅危惧種リスト(2020 年版)の表から分類群を数える | 気象(天気記号・風力・前線・高度と気温・台風・「酷暑日」) | 音(針金の振動)+光(屈折・直角の 2 枚鏡にうつる像の数) | 中和(塩酸と水酸化ナトリウムの体積を変える実験・BTB・蒸発残留物・希釈計算) |
| 2024 | こん虫 6 種のスケッチ A〜F の同定(つくりの誤り・幼虫・水生・雌雄・しょう角+あし+はねの数) | 気象(気温と降水量のグラフ・天気記号 21 種・前線・台風の進路)+地震・火山 | 光(虫めがねの焦点・凸面鏡と凹面鏡の使い分け)+ばね(15cm・100g で 2cm のびる) | 台所の粉末 A〜E の判別(砂糖・食塩・粉末酢・ミョウバン・片栗粉)+小麦粉 |
| 2025 | 人体(消化器官の図・消化液・でんぷんと酵素のグラフ・胃の細菌) | 天体(公転と自転・惑星・天の川銀河・光年の計算・銀河系を 1 周する年数) | 浮力(10cm³ のおもり)+光(反射・厚いガラスの屈折・鏡に映る人・柱の周囲の鏡) | 気体(6 種の薬品から酸素・水素・二酸化炭素を出す組み合わせ) |
同じ場所に同じ種類の問題が来る(座席の固定)
理科は 4 科目でいちばん座席がはっきりしています。
- 大問 1 は生物(2015 年度以降 11 年連続)。精読した 3 年は分類・こん虫・人体と題材が変わります。
- 大問 2 は地学(2012 年度以降 14 年連続)。精読した 3 年では気象 2 回・天体 1 回。位置別の集計では気象と天体(月・太陽・惑星)がほぼ交互に来ています。
- 大問 3 は物理、しかも精読した 3 年とも光が入ります(2023〜2025 の 3 年連続)。2023 は音+光、2024 は光+ばね、2025 は浮力+光と、光に別の物理単元を 1 つ抱き合わせる作りです。
- 大問 4 は化学(2019 年度以降 7 年連続)。中和 → 粉末・水溶液の判別 → 気体の発生と、水溶液まわりを回っています。
生物→地学→物理→化学の並びが 3 年とも同じで、大問数も 4 で動きません。ただし同じ問題が出るわけではなく、題材は毎年作り直されています。
頻出単元と周期
- 気象は大問 2 に 2022・2023・2024 の 3 年連続で入り、2025 は天体に交代しました。位置別の集計では 2012 年度以降、気象 6 回・月 3 回・太陽/惑星 5 回です。
- 化学は気体の性質(2021・2022・2025)/水溶液の判別(2016・2024)/中和(2023)/溶解度・濃度(2019)と 4 系統の循環です。
- 物理は 2013〜2022 が電気回路とばね中心だったのに対し、2023〜2025 は光が主役です。電気回路が 3 年続けて姿を消しているのは、資料のある範囲でいちばん大きな変化です。
- 生物は生態系・食物連鎖が長く大問 1 を占めていましたが(2017・2019〜2022)、2023 は絶滅危惧種の表、2024 はこん虫、2025 は人体です。
問い方
- 記号選択が主軸です。精読した 3 年の選択比率は 61%・83%・47%。2024 の大問 2 は 6 問すべて選択で、しかも各問が独立した一問一答(前の問いを使わない)です。
- 「誤っているものを 1 つ」「誤りがある文章を 1 つ」という消去法の問いが毎年 1〜3 問あります(2023 大問 2 問 5、2024 大問 2 問 6・大問 3 問 2「すべて選び」、2025 大問 2 問 1)。
- 計算は理科の中に確実に入ります。中和の希釈(2023: 水酸化ナトリウム水溶液 15mL+水 10mL のうち 25mL を中性にするには)、高度と気温(2023)、光年から距離(2025: 光速 30 万 km/秒で 1 光年は何 km)、銀河系を 1 周する年数(2025)。大きな数のかけ算・わり算をその場でこなす場面があります。
- 説明記述は年によります。2025 は大問 1 に 2 問(酵素の反応が頭打ちになる理由・胃の中で細菌が生きられる理由)、2023・2024 では確認できていません。出るときは生物の大問にまとめて出ます。
- 表・図・グラフの読み取りが土台です。2023 大問 1 は表から種類数を数えるだけの設問が 3 問続き、2024 大問 2 問 1 は気温と降水量の 2 つのグラフを重ねて読みます。
7 節の補足(理科でさらにやるなら)
- 気象はひととおり(天気記号・風力階級・前線 4 種の記号と天気の変化・気温と降水量のグラフ・台風の進路と高気圧)。
- 人体・こん虫・分類は図で覚えます(器官の名前と位置、こん虫のあし・はね・しょう角の数、せきつい動物 5 群と恒温・変温)。
- 天体の計算(光年・公転周期・速さ×時間)は、大きな数を単位ごとに整理する練習を。
8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3〜4・小問 20〜22)
年度×大問の題材表(設問文まで精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 世界地理(家族の会話・イギリスと時差・面積比・気候帯・本初子午線・オーストラリアからの輸入品) | 東北 6 県の白地図 A〜F と説明文の照合(県名を漢字で) | 「日本の教育」のテーマ史(寺子屋・学制・大学・5 つの時代) | 1947 年と 1952 年の同じ都市の写真 2 枚(記述 2 問) |
| 2024 | 新聞記事から日本の島と海(面積順・排他的経済水域・北方領土・島の形・栽培漁業・漁業種別のグラフ・長崎県) | 5 つの作品の説明文【A】〜【E】(奥の細道・俳句・東海道・聖武天皇・足利義満・古い順に並べる) | 戦国時代の戦旗の意図を書く+「のぞむ未来をデザインして理由を説明する」 | — |
| 2025 | 淡路島の探究学習(ため池の分布・タマネギ・阪神淡路大震災の記念公園) | 日本の地形と食文化(空欄補充・長寿国・ユネスコの略称) | 「日本と外国とのかかわり」のテーマ史(5 つの時代) | 1978 年 7 月 30 日以前/31 日以後の同じ通りの写真 2 枚(記述 2 問) |
※ 2024 は大問 3 本、2023・2025 は 4 本。大問数は年で変わります。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(座席の固定)
社会は算数・理科と違い、大問数と小問数が毎年動きます(3〜4 大問・20〜22 小問)。それでも並びの骨格と、後半の 2 つの大問の作り方は 3 年でよく揃っています。
- 前半は地理(2023 は大問 1・2、2024 は大問 1、2025 は大問 1・2)。会話文・新聞記事・探究学習の報告といったリード文から入ります。
- 中盤は歴史のテーマ史(2023 大問 3・2024 大問 2・2025 大問 3)。一つのテーマで 5 つの時代を並べ、時代順に並べ替えさせる問いが必ず入ります。
- 後半は「あなたの考え」を書かせる大問(2023 大問 4・2024 大問 3・2025 大問 4)。
- 公民の独立した大問は精読した 3 年にありません。国際機関の略称(2025 ユネスコ)、人権・多様性(2024)が小問として混じるだけです。
同じ問い方が繰り返されるという点では、社会がこの学校でいちばんはっきりしています。
- テーマ史の大問は、2023(日本の教育)と 2025(日本と外国とのかかわり)でリード文の冒頭が同じ言い回し(「私たちの日常生活も歴史のなかでさまざまな変化をして、そのなかでかたちづくられてきました。下はその 1 つの例として…」)で始まり、設問の並びまで揃っています ——(A)(B)に人物 →(ア)(イ)に語句 → 空欄をア〜エから選ぶ 5 問 →(あ)〜(お)を古い時代から並べる →(あ)〜(お)と(か)〜(こ)を結びつける →「共通したテーマで 5 つの時代を見てみると、どのようなことがわかりますか。気がついたことを簡潔に説明しなさい」。2 年分の設問文を突き合わせて確認しました。
- 写真 2 枚の比較も 2023 と 2025 で同じ作りです。①同じ都市・同じ通りを写した年ちがいの写真 2 枚を出す ②都市名(2023)または都道府県名(2025)を答える ③「どこが大きく異なるのか」を書く ④「なぜこのような違いが出たのか、あなたの考えを説明しなさい」。2023 は 1947 年と 1952 年の広島、2025 は歩行者天国の始まる前と後です。
- 2024 はこの写真の枠が「戦国時代の戦旗は何のためにデザインされたか」+「のぞむ未来をイラストやシンボルマークで描き、理由を説明する」に置き換わっています。絵を描かせる設問が入る年があります。
頻出単元と周期
- 地理は「地域を 1 つ選んで掘る」形です。東北 6 県(2023)、島と海(2024)、淡路島(2025)。都道府県の同定は 3 年とも入り、県名・都道府県名を漢字で書かせます。
- 資源・産業では、漁業(2024: 栽培漁業・遠洋漁業の減少)、農業(2025: タマネギ・ため池)、貿易(2023: オーストラリアからの輸入品)。
- 歴史は文化史・美術史と対外関係史が軸です(2023 教育、2024 作品と作者、2025 対外関係)。政治史そのものより「文化・生活・外との関わり」から時代を問います。
- 環境・防災は 2024(島の埋め立て)・2025(阪神淡路大震災・ため池)と 2 年連続です。
- 時代順の並べ替えは 3 年連続です(2023 大問 3 問 4、2024 大問 2 問 9、2025 大問 3 問 8)。
問い方
- 記述が全体の 2 割です(2023 は 20 問中 5 問で 25%、2024 は 22 問中 4 問+絵と説明の 1 問、2025 は 20 問中 4 問で 20%)。50 点・30 分の科目としては重いです。
- 記述には字数指定が無い年がある一方で、使う語句が指定されることがあります。2023 大問 3 問 5 は「貧富の差」「労働力」を使って説明、2025 大問 1(2) は語群(大きな河川・瀬戸内海式気候・雨・海に流れてしまう・急流・温暖)から言葉を選んで理由を 2 つ書きます(「語句は 1 回のみ、全て使用すること」)。
- 「あなたの考え」を書かせる問いが毎年あります。正解が 1 つに決まらない問いなので、資料から読み取った事実を先に書き、そのあと自分の解釈を足す形にします。
- 選択は「あてはまらないものを 1 つ」「正しいものを 1 つ」の両方が混じります。設問文の指示を毎回読み直す必要があります。
- 文字種の指定が多いです(「漢字 5 字」2023、「漢字 2 字」2025、「カタカナ 4 文字」2025)。
- 資料の種類が豊富です。白地図・写真・新聞記事・グラフ・分布図・会話文・メモ。図表つきの小問はおよそ 4 割です。
7 節の補足(社会でさらにやるなら)
- 水産業と農業の統計(漁業種別の推移・遠洋漁業が減った理由・栽培漁業と養殖の違い・産地の集中)。
- 国土と領域(排他的経済水域・北方領土・島の面積順・本初子午線と時差計算)。
8-4. 国語(50 分・100 点・2010〜2018 年度の資料のみ)
国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、ここに書いたのは 2010〜2018 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。 設問文まで精読したのは 2015・2016・2018 の 3 年です。
年度×大問の題材表(設問文まで精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | 小説(父と寿司屋・恭一)6 問 | 国語常識(対義語の組み立て・マス目をたどることわざ・似た意味のことわざ)3 問 | 文の並べ替え(意味の通る順に)2 問 | 論理パズル(天使・悪魔・人間の 3 者の発言から正体を当てる)3 問 | 二通りに読める文を一通りに書き改める 2 問 |
| 2016 | 小説(雪の朝・弟と「ぼく」)8 問 | 国語常識(漢字の書き取り・対義語・外来語の意味・□に漢字一字で三字/四字熟語やことわざ)4 問 | 論理パズル(3 人の女神・最も美しい女神は誰か+理由)2 問 | 二通りに読める文を一通りに書き改める 2 問 | — |
| 2018 | 小説(老人と傘・哲雄)7 問 | 説明文(ロゼッティの詩から地動説・ガリレオ・空気の発見へ)9 問 | 漢字の読み書き 10 問 | 副詞の空欄補充(おそらく・けっして・すっかり…)6 問 | — |
出典は資料で確認できた範囲で、2013 豊島ミホ『夜の朝顔』、2014 辻仁成『ピアニシモ』、2015『鉄道員』所収、2016『汚点・春は夜汽車の窓から』所収、2018 鷲沢萌『海の鳥・空の魚』と三宅泰雄『空気の発見』です。小説(少年が主人公の家族もの)が大問 1 に置かれるのは精読した年に共通します。
同じ場所に同じ種類の問題が来るか
国語は毎年作り直す作りに近いです。大問数は 4〜6 で動き、小問数も 16〜32 と倍近い開きがあります。大問 1 が読解であることは共通しますが、その後ろに何本の大問が何の順で並ぶかは年ごとに変わります。算数・理科のような座席の固定はありません。
代わりに、同じ問い方が別の年に繰り返されます。
- 二通りに読める文を一通りに書き改める問題が、2015 の大問 5 と 2016 の大問 4 に同じ形で出ています。設問文はほぼ同文(「言葉の位置を置き換えたり、言葉を言い換えたり、言葉を足したりするなどの工夫をして、一通りの意味にしか解釈できないように…」)で、答えを 2 通り書かせるところまで同じです。両年の設問文を突き合わせて確認しました。
- 論理パズルが 2015 の大問 4(天使・悪魔・人間)と 2016 の大問 3(3 人の女神)に、2 年続けて独立した大問として出ています。2016 は「なぜそう考えたか理由を書きなさい」まで付きます。
- 対義語を漢字の組み合わせから作る問題が 2015(大問 2 問一)と 2016(大問 2 問二)に同文で出ています(「後のカッコの中の漢字を組み合わせて答えなさい。ただし、同じ漢字をくりかえし…」)。
- □に漢字一字を入れて三字熟語・四字熟語・ことわざ・慣用句を完成させる問題は 2013・2014・2016 に同じ言い回しで出ています。
頻出と問い方
- 大問 1 の読解は小説です。傍線部の心情・理由・指示語の 3 種で構成され、記号選択と記述が半々です。
- 記述には字数指定が付きます(「十字以内」「三十字以上四十五字以内」「三十字以内」「四十字以内」「六十字以内」「八十字以内」)。文末指定もあります(「〜こと。」に続く/「〜気持ち。」に続く)。
- 2018 の記述は「あなたの考えを六十字以内で述べなさい」「あなたの思うことを四十字以内で述べなさい」と、本文の根拠に自分の解釈を足させる言い方になっています。
- 漢字は年により置き場所が変わります。2018 は独立大問で読み 5・書き 5 の 10 問、2016 は国語常識の大問の中の 1 問です。
- 語彙の設問が厚いです。対義語・外来語の意味・ことわざ・慣用句・副詞の使い分け・接続語。2015 はマス目を縦横にたどって文を作る形式まであります。
- 2018 の大問 2 は説明文ですが、詩から入って地動説・ガリレオ・空気の発見(三宅泰雄)へ進み、てんびんの図やつり合いの式を記号で選ぶ設問が入ります。理科の読み物に近い読解が出る年があります。
7 節の補足(国語でさらにやるなら)
- 漢字は読み書き 5 問ずつを毎日。送り仮名つきの訓読み(ヤワらぐ・ムラがる・テリつける・コロぶ)と熟語の読み(費やす・分別・率先・頂)。
- 論理パズル・文の書き改めは、市販のパズル問題集で慣れておくと落ち着いて解けます。国語の力より「条件を整理する力」を測っています。
- 説明文(科学の読み物)も 1 題は用意します。図や式を含む説明文が出る年があります。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
最終確認年度は、その単元を資料で最後に確認できた年度です。精読した 3 年(国語は 2015・2016・2018)より前の年は、位置別の並びの自動集計に基づきます。
| 科目 | 単元 | 出ていた年・直近の出題 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフの独立大問 | 2025 の大問 4(3) に小問として登場 | 2025 年度(小問) | 独立した大問としては精読した 3 年に無い |
| 算数 | 売買損益 | 2020 の大問 5(位置別の集計) | 2020 年度 | 精読した 3 年に無い |
| 算数 | 論理・推理 | 2015・2017 の大問 5(位置別の集計) | 2017 年度 | 長く空いている |
| 算数 | 仕事算 | 2018 に 1 回のみ(位置別の集計) | 2018 年度 | 長く空いている |
| 理科 | 電気回路 | 2013〜2022 は大問 3 の定位置(位置別の集計) | 2022 年度 | 2023〜2025 は光に置き換わった。3 年空き。戻る候補の筆頭 |
| 理科 | 月 | 2015・2018・2021 と 3 年おき(位置別の集計) | 2021 年度 | 2022 以降は無い |
| 理科 | ばね・てこ・つり合い | ばねは 2024 に大問 3 の後半で復活(2021 以来)。てこ・つり合いは 2014 が最後(位置別の集計) | ばね 2024 年度/てこ 2014 年度 | てこは長く空いている |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | 2019 前後(位置別の集計) | 2019 年度前後 | 精読した 3 年には大問として無い |
| 理科 | 生態系・食物連鎖 | 2017・2019〜2022 に頻出 | 2024 年度(小問: 大問 1 問 6 のアブラムシとアリ) | 大問としては 2022 が最後。2023〜2025 は小問レベルに後退 |
| 社会 | 公民の独立大問(憲法・三権・選挙・財政) | 2021 の地方自治、2020 の情報・メディア、2015・2016・2018・2021 の国際社会(位置別の集計) | 2021 年度 | 精読した 3 年には無い。1 大問ぶん戻る余地がある |
| 社会 | 前年の出来事を扱う大問 | 2013・2021(位置別の集計) | 2021 年度 | 精読した 3 年には無い |
| 社会 | 雨温図・気候の本格的な出題 | 2019・2020(位置別の集計) | 2020 年度前後 | 2023 は気候帯を選ぶ小問だけ |
| 社会 | 地形図の読図 | 2024 の江の島の新旧地図の比較 | 2024 年度 | 精読した範囲でこれが最後 |
| 国語 | 短歌・俳句 | 2013(大問 1) | 2013 年度 | 2018 の資料には無い。2019 年度以降は不明 |
| 国語 | 表現技法 | 2010 | 2010 年度 | 同上 |
| 国語 | 文の並べ替え | 2010・2013・2014・2015 | 2015 年度 | 同上 |
| 国語 | 作文・意見記述 | 2013・2014・2015・2016 | 2016 年度 | 同上 |
電気回路(直列・並列と豆電球の明るさ、電流の向き)と公民(憲法・国会・内閣・選挙・国際機関)は、3 年出ていなくても外さず、ひととおり学んでおきます。
10. 形式面の注意
算数
- 50 分・100 点・大問 5・小問 19〜20 問。3 年とも小問数がほぼ動きません(19・20・20)。答えのみが基本で、2024・2025 は 20 問すべて短答です。
- 途中の考え方を書かせる記述は 2023 の大問 5(3) に 1 問だけありました(「式や言葉、図などを用いて、答えまでの経過を表現しなさい」)。2024・2025 では確認できていません。出れば 1 問という構えでよいです。
- 図のある小問は全体の 3 割前後。図は問題文の右側に置かれ、正六角形・円柱・おうぎ形など、寸法が図にしか書かれていないことがあります。
- 答え方(毎時何 km・何時間何分後・何 cm³)が問題文で指定されます。単位(cm³・通り・度・何時間何分)は解答欄の書式に合わせて答えます。
- 円周率の扱いは資料の転写からは確認できていないので、市販の過去問で確かめてください。
理科
- 30 分・50 点・大問 4・小問 19〜24 問。30 分に対して問題数が多く(2024 は 24 問)、1 問 75 秒の見当です。記号選択が主軸で、消去法の問いが毎年 1〜3 問混じります(→8 節)。
- 説明記述は年によります(2025 は生物の大問に 2 問、2023・2024 では確認できていません)。計算は毎年入り、光年から距離を出すような大きな数のかけ算・わり算もあります。
- 図のある小問はおよそ半分。図の中の記号(①〜⑦、A〜F、ア〜キ)を答えに使う形が多く、図を先に読む習慣が要ります。
- 選択肢の記号が①〜⑥/ア〜エ/ア〜キと年で変わるので、「番号で」「記号で」の指示に合わせます。
- 作図の指示が出る年があります(位置別の集計で確認)。精読した 3 年にはありませんでした。
社会
- 30 分・50 点・大問 3〜4・小問 20〜22。記述が 2 割(4〜5 問)で、30 分に対して重いです。知識問題を止まらずに抜けて記述に時間を残す組み立てが要ります。
- 字数指定は無い年がある一方、使う語句が指定される記述があります(2023「貧富の差」「労働力」、2025 は 6 語の語群を全部使って理由を 2 つ)。
- 解答用紙に書き出しの文が印刷されている記述があります(2023 大問 1(2)「解答用紙にすでに書かれている文に続けて説明しなさい」)。絵やシンボルマークを描かせる設問が出る年があります(2024)。
- 文字種の指定が多いです(漢字 5 字・漢字 2 字・カタカナ 4 文字)。
- 大問数が動くので、年度通しの演習では「何分で 1 大問」の感覚より「記述に何分残すか」で計ります。
国語
- 50 分・100 点・大問 4〜6・小問 16〜32。小問数は年で大きく違うので、時間配分は年度ごとに組み直す必要があります。
- 記述は字数指定つきで 4〜5 問(10〜80 字)。文末指定(「〜こと。」「〜気持ち。」に続く)もあります。長い記述(60〜80 字)は 1 年に 1〜2 問です。
- 本文の前に「問題作成上、原文を一部変更しています」「※印は本文の後に意味の説明があります」の断りが入る年があります(2016・2018)。
- 図はほぼありません(2018 の式の選択肢が例外)。
入試回
- 入試回によって科目の組み合わせが変わります(4 科/2 科/英算/英国/1 科目のみ/適性検査)。どの回を受けるかで必要な科目が変わるので、募集要項(→1 節)を先に確認してください。
11. 学年別ロードマップ
小 4(土台)
計算の正確さ・平面図形の基礎・読解と短い記述・漢字語彙の 4 本を素直に積みます。この学校で最終的に効く「入口」だけ足すなら、次の 3 つです。
- 計算の工夫(分配法則でくくる、小数と分数を行き来する)。算数の大問 1 は 2013 年度以降 13 年連続で計算の枠です(→8 節)。ここは早いほど楽になります。
- 鏡と光の遊び。合わせ鏡で自分が何人に見えるか、虫めがねで紙を焦がす、水に入れたストローが折れて見える。理科の大問 3 に 3 年連続で光が来ています。
- 漢字の読み書きを送り仮名込みで。国語の漢字は年により置き場所が変わりますが、量は毎年あります。
時間を計る演習はまだ要りません。
小 5(幅)
単元を一巡させる時期です。この学校の題材表(→8 節)を「小 5 で一度は触れておく単元リスト」として使うとよいです。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にし、平日 15 分に算数の大問 1 の計算・逆算と漢字・語彙の反復を、週末 60 分にその週の単元 1 つを置きます。
- 算数: 週末の単元は次の順で一巡させます。まず速さを 3 種(旅人算・通過算・流水算)とも。大問 3 は 13 年連続で速さなので、ここだけは他校よりも厚めに。次に大問 2 の小問集合に繰り返し出る 6 分野(場合の数・平均算・年齢算・つるかめ算・過不足算・食塩水。つるかめ算・過不足算・年齢算は受験用教材の単元です)、最後に円とおうぎ形・立体の求積。
- 理科: 4 分野を均等に。生物(分類・人体・こん虫)、地学(気象と天体)、物理(光・ばね・浮力・電気)、化学(水溶液・気体・中和)。分野の座席が決まっているので、どの分野も「大問 1 本ぶん」戦えるところまで上げます。
- 社会: 地理は都道府県と地形・産業を漢字で。歴史は通史を一度通したうえで、「衣食住」「交通」「外国とのかかわり」といったテーマで時代を横に並べ直す練習を始めます。この横並べがそのまま入試のテーマ史につながります。
- 国語: 語彙(対義語・ことわざ・慣用句・四字熟語・外来語)を毎週少しずつ。小説の心情を 2〜3 文で説明する習慣を。ただし 2019 年度以降は国語の資料が無いので(→13 節)、直近の出題形式は市販の過去問集で確かめてください。
小 6(仕上げ)
7 節の 8 項目が仕上げ期の中身になります。加えて 2 つ。
- 同じ場所を縦に解く: 算数の大問 1 と大問 3、理科の大問 3 と大問 4 を、年度をまたいで連続して解きます。並びが固定されている科目でこそ効く解き方です。
- 年度通しで時間を計る: 社会と国語は大問構成が年ごとに変わるので、通しで解いて「記述に何分残せたか」を毎回記録します。理科は 30 分で 20 問超という速さそのものが課題になります。国語は 2019 年度以降の資料が無いため、通し演習は市販の過去問集で行います(→13 節)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 の「分野をまんべんなく上げる」ところです。算数の大問 1・大問 3 と理科の 4 分野の並びが長く固定されているということは、苦手分野があると毎年必ずその場所で失点するということでもあります。逆に言えば、どこが出るか分からない学校と違って、小 5 のうちに穴を埋めておけば小 6 で埋め合わせを探し回らずに済みます。小 4 で計算と漢字の土台を作り、小 5 で分野の穴を消し、小 6 で同じ場所を縦に解く——この順で無駄が少ないです。社会と国語の記述は小 6 からでも間に合いますが、「資料を見て気づいたことを自分の言葉で書く」経験だけは小 5 のうちに始めておくと楽になります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方であれば、過去問演習が二重に効くという意味です。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の重なりは扱いません(男女と日程の注記は併願候補表からそのまま引きました)。
- 星野学園中学校(埼玉県・共学)— 算数と国語の作りが近い組み合わせです。理科・社会は比較できるだけの資料がそろっていません。
- 国府台女子学院中学部(千葉県・女子校)— 算数がとりわけ近く、算数の演習が二重に効きます。
- 神奈川学園中学校(神奈川県・女子校)— 4 科目がまんべんなく近く、国語と理科が特に。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は 4 科/2 科/英算/英国などの選択制です。2 科目以下で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の重なり」と単元の分布からの自動集計で、同じ問題が出るという意味ではありません。実際に併願するかは日程や通学を含めて別に判断してください。
13. 資料の限界
- 入試回が分かりません。資料は 1 校×1 年×1 科目につき 1 冊で、回の表記がありません。この学校は 2 月 1 日午前(第 1 回 A 特待・適性検査MT①特待)・1 日午後(第 1 回 B)から 2 月 6 日(第 4 回・適性検査MT②)まで複数回あり、4 科/2 科/英算/英国/1 科目の選択制もあります。ここに書いたことが受験予定の回に当てはまるかは、市販の過去問集と募集要項で確かめてください。英語入試・適性検査の内容はこの資料には入っていません。
- 設問文まで精読したのは各科目 3 年分です(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2015・2016・2018)。それ以前の年について書いた「何年連続」「何回」は、同じ資料からの位置別の並びの自動集計に基づきます。設問文まで突き合わせたのは 3 年分だけなので、それより前の年の題材の細部は確認していません。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2018 年度までの話で、直近 7 年の形式は分かりません。出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 2023 年度の理科は転写の読み取り精度が他年より低い冊でした。大問の並びと題材は読めますが、選択肢の細部や数値は市販の過去問で確認してください。
- 2024 年度の理科で、大問 3 の 1 つの設問が 2 行に分かれて記録されている転写の揺れがありました。内容は同じばねの問題で、分析には影響していません。
- 配点・満点・合格者平均点は問題冊子に印刷されておらず、この資料からは分かりません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の優劣・入試結果には触れていません(別のページの領分です)。
- 転写を人が読み直しているので、読み落としの可能性はあります。必ず市販の過去問集の現物と併せて使ってください。
工学院大学附属中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方
数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
工学院大学附属中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値(4 出所併記) / 過去問分析 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 校風・理念
索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ