早稲田中学校 の過去問分析
早稲田中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
早稲田中学校 過去問分析(2005〜2026 年度・第 1 回相当・最大 22 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区 |
| 男女 | 男子校 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前 — 4 科(国語・算数・社会・理科)/第 2 回 2 月 3 日午前 — 4 科(同じ科目) |
| 試験時間・配点 | 両回とも 国語 50 分・60 点/算数 50 分・60 点/社会 30 分・40 点/理科 30 分・40 点 |
| 面接 | ありません(両回とも面接なし・男子のみの募集です) |
| 併願の注意 | 第 1 回に合格して入学手続を完了した場合、第 2 回は受験できません |
| 旧称 | 早稲田尋常中学校(1895〜1898) |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
早稲田大学高等学院中学部・早稲田実業学校中等部とは別の学校です。このレポートが扱うのは新宿区の早稲田中学校です。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 大問の並びと、各大問に割り当てられた役割が何年も変わりません。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味での座席(問題の置き場所)が決まっている学校です。
- 算数は 5 大問・小問 15 前後。大問 2 は (1) 角度 →(2) 平面図形の面積・面積比 →(3) 回転体の順が 4 年連続、大問 5 は (1) が作図で以降が体積・表面積という並びが 4 年連続です。
- 理科は 4 大問に物理・化学・生物・地学が 1 本ずつ、社会は大問 1 = 地理・大問 2 = 歴史・大問 3 = 公民と時事、国語は大問一が小説・大問二が説明的文章。いずれも 4 年連続です。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 2 だけを 2023〜2026 の 4 年分、横に並べて 3 問ずつ解きます。
- 算数の大問 5 だけを 4 年分、(1) の作図を自分の手で描いてから (2)(3) へ進みます。
- 理科・社会は 30 分の通し演習で処理速度を作ります(理科は 30 分で 19〜22 問、社会は 30 分で 28〜31 問)。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 2 を解いて、角度・面積比・回転体の 3 問を続けて取り切れるか確かめます。
注意
- 同じ問題そのものの再登場は、読み直した 4 年の中では見つかりませんでした。覚えるのは「問題」ではなく、その座席の解き方と時間配分です(→ 13 節)。
4. 資料の状況
読んだ年を 3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(転写データで大問ごとの主要単元を数えただけの年)/資料のある年(その合計)です。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたものです。
| 科目 | 資料のある年 | うち精読した年 | うち構成だけ数えた年 | 資料のある年度 | 資料の無い年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 算数 | 21 年 | 4 年(2023〜2026) | 17 年 | 2005〜2026 | 2016 年度 | 図のある小問が 53%。図そのものは転写できないため、図形・立体の細部は設問文と図の説明文からの推定を含みます。読み取り確度が低めの年が 21 年中 17 年(2023〜2026 の 4 年すべてを含む) |
| 理科 | 22 年 | 4 年(2023〜2026) | 18 年 | 2005〜2026 | なし(ただし 2016 年度は中身が読み取れない) | 図・表のある小問が 58%。読み取り確度が低めの年は 22 年中 6 年で、2023〜2026 は含みません |
| 社会 | 19 年 | 4 年(2023〜2026) | 15 年 | 2005〜2026 | 2007・2009・2016 年度 | 導入文が長く(1 年あたり約 1,700 字)、選択肢の文言まで読み取れます。読み取り確度が低めの年が 19 年中 8 年(2023・2025・2026 を含む) |
| 国語 | 19 年 | 4 年(2023〜2026) | 15 年 | 2007〜2026 | 2005・2006・2014 年度(2016 年度は 1 問しか読み取れない) | 本文・設問とも読み取れます。出典が転写に残っている年(2025)と残っていない年(2023・2024・2026 大問二)があります。読み取り確度が低めの年は 19 年中 3 年(2025 を含む) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回について: この学校の入試は 2 回あり、2027 年度募集要項では第 1 回 2 月 1 日(募集 200 名)、第 2 回 2 月 3 日(募集 100 名)です。両回とも 4 科・国語 50 分 60 点・算数 50 分 60 点・社会 30 分 40 点・理科 30 分 40 点・男子のみ・面接なし。転写データは 1 年につき 1 冊しかなく、どちらの回のものかを区別できません。この分析では第 1 回相当として扱いました。第 2 回は別の問題なので、以下の題材表がそのまま当てはまるかは確認できていません。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものに限ります。年度×大問の題材表は 2023〜2026 の 4 年分を設問文で読み直して起こしました。それ以前の年(2005〜2022)については、構成だけ数えた結果を「転写の分類では」と断って書き、細部には触れません。
- 設問別の配点は問題冊子・解答用紙に印刷されていません(精読した 4 年分で確認)。
5. 一番大きな結論
早稲田中は「大問の並びと、各大問に割り当てられた役割が何年も変わらない」学校です。
- 算数は 5 大問・小問 15 前後です。転写の分類では 2005〜2026 の資料のある 21 年すべてが大問 5 題で、小問は 13〜18。精読した 4 年(2023〜2026)は小問 15・16・15・15 で、しかも大問ごとの中身の役割が 4 年とも同じです。
- 大問 1 = 独立した小問 3 つ(計算 1 問+文章題 2 問)
- 大問 2 = 図形 3 問。(1) 角度、(2) 平面図形の面積・面積比、(3) 回転体(回転体の体積・容器)が 4 年連続で同じ順。導入文まで「次の問いに答えなさい。ただし、円周率は 3.14 とします。」で 4 年同一
- 大問 3・4 = 長い設定を持つ大問 2 本(速さ・流水算・仕事算・規則性から 2 つ)
- 大問 5 = 立体。(1) が作図(切り口や展開図をかき入れる)、(2)(3) が体積・表面積の計算という並びが 4 年連続
- 理科は 4 大問・小問 19〜22 です。物理・化学・生物・地学が 1 本ずつ入り、順序だけが年ごとに違います。記号選択が 5〜6 割、数値と語句の短答(語句や数値を短く答える形式)が 2〜4 割、短い記述が年 0〜3 問。
- 社会は 3 大問・小問 28〜31 です。精読した 4 年は大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史(通史)、大問 3 = 公民・時事の並びが 4 年連続。記述は年 0〜1 問。
- 国語は 2 大問・小問 12〜14 です。大問一が小説、大問二が説明的文章(論説・実用的な文章)で 4 年連続。記号選択が 5〜7 割を占め、記述は毎年ちょうど 2 問、漢字も毎年あります。
科目ごとの性格は次のとおりです。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 5・小問 15 前後・50 分。転写の分類では 21 年すべてが大問 5 | 大問ごとの役割が固定(小問集合/図形 3 問/長い設定 2 本/立体)。単元は速さ・流水・仕事・規則性・立体が常連 | 大問 2 の 3 点セット(角度・面積比・回転体)と、大問 5 の立体(作図 →体積 →表面積)を座席ごとに固める |
| 理科 | 高い。4 大問・19〜22 問・30 分。4 分野が 1 本ずつ | 身近な器具・観察から入り、表と数値で計算させる。知識で即答できる小問と、実験結果から判断する選択が半々 | 30 分で 20 問を捌く速さと、表・グラフから比例と割合を出す計算 |
| 社会 | 高い。3 大問・28〜31 問・30 分。地理 → 歴史 → 公民・時事の並びが 4 年連続 | 地理は一つの切り口(湖・平野・旅行)で全国を回る。歴史は古代〜現代の通史。公民は近年の出来事が入口 | 30 分で 30 問の処理速度と、「誤っているもの」を選ぶ 4 択の精度。語句は漢字指定が多い |
| 国語 | 高い。2 大問(小説+説明的文章)・12〜14 問・50 分 | 記号選択が主軸で、選択肢が長い。記述は毎年 2 問だけだが、いずれも解答欄の文につながる穴埋め式で条件が細かい | 長い選択肢を本文と照合して切る練習と、「〜字以上〜字以内」で文の一部を作る記述 |
科目ごとに競技が違います。算数は「決まった座席を確実に取る」、理科・社会は「30 分でさばく」、国語は「長い選択肢を切る」です。
したがって過去問の使い方は、「年度をまたいで同じ座席を縦に解く」に最も近くなります。算数なら 2023〜2026 の大問 2(3) だけを 4 年分続けて解く、大問 5(1) の作図だけを 4 年分やる、という使い方が素直に効きます。ただし同じ問題そのものの再登場は、精読した 4 年の中では見つかりませんでした。覚えるのは「問題」ではなく「その座席の解き方と時間配分」です。
6. この学校らしさが出る場所
過去問でしか掴めない題材の色です。
- 算数の題材が学校生活・家庭の場面です。「A 川歩行」という中学校の行事で数百人が一列で歩き、ボートが川を上り下りする(2023 大問 3)、A 君が母からおこづかいをもらって貯金する日付の話(2025 大問 4)、池の周りのジョギングコースを父・兄・弟が回る(2026 大問 3)、太郎君と次郎君の仕事(2025 大問 3)、水そうの給水管と排水管(2026 大問 4)。架空の記号ではなく、日常の場面に数値を載せた設定が続いているように見えます。
- 2023 大問 2(3) は、正方形の紙に「早」「田」の字を書いて回転させる回転体です。校名の字をそのまま題材にしています。回転体は 4 年連続で大問 2 の 3 問目に置かれ、2024 は「線対称な W の形」、2025 は直方体と直線、2026 は長方形と台形を並べた図形と、毎年ちがう形を同じ座席で回しています。
- 理科は「身の回りにある器具・現象」から入ります。曲がり角の鏡・カーブミラー・ソーラークッカー(2026 大問 3)、太陽を投影して黒点を観察する手順(2026 大問 1)、水そうのオオカナダモ(2026 大問 2)、おふろの湯を断熱してためる実験(2024 大問 4)、扇風機の弱風・中風・強風とモバイルバッテリー(2023 大問 2)、メダカのひれと水流に対する行動(2023 大問 3)。特別な知識より、その場で読んで考える材料が導入文と表の中に置かれています。
- 社会の地理は「一つの切り口で全国を回る」形です。北海道をドライブ旅行する(2023 大問 1)、日本にある 4 つの湖 A〜D(2025 大問 1)、地図上の 5 つの平野 ①〜⑤(2026 大問 1)。地形・気候・産業・交通・人口を、同じ地域群について横に比べさせる作りで、雨温図や統計表から「どれがどこか」を当てさせる問いが 4 年連続で入っています。
- 社会の大問 3 は「ここ数年の出来事」が入口です。沖縄の本土復帰 50 周年(2023)、少子高齢化・ジェンダー・広島サミット(2024)、令和元年から令和 6 年までの出来事を年ごとに並べた大問(2025)、「〜ファースト」という言葉から難民・自由貿易・在留外国人へ(2026)。時事そのものを問うより、そこから憲法・選挙・税・国際機関の知識へ橋を渡す形になっています。
- 国語は「他者との関係」を扱う文章が続いているように見えます。父が二人いる家族を書いた小学生の作文と、それを読む大人たち(2023 大問一)、台湾出身の「わたし」と張家の五人姉妹(2024 大問一)、ブログを通じて知り合った三人の母親の会話(2025 大問一)、視覚に障がいのある「さち」からマラソンの伴走を頼まれた「亮磨」(2026 大問一)。説明的文章の側も、エコトーン(2023)、「自己責任」から「弱い責任」へ(2025)と、関係やつながりを主題にした文章が選ばれています。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。座席を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その施策の根拠が確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・大問 2 の 3 点セットを「毎回取る」状態にする — (1) 角度、(2) 平面図形の面積・面積比、(3) 回転体。この並びが 2023〜2026 の 4 年連続です。角度は折り返し(2023 おうぎ形を折る、2025 長方形を 2 回折る)と多角形の組み合わせ(2026 正方形+正五角形)、面積比はひし形・台形の分割(2023 直角三角形に入ったひし形 2 つ、2024 ひし形を 4 つの三角形に、2025・2026 台形と中点)、回転体は「正面から見た図を軸で回す」(2024 W 形、2025 直方体と直線、2026 長方形と台形)。4 年分を横に並べて 3 問ずつ解くのが最短です。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 5 の立体を「作図 →体積 →表面積」の順で — (1) が作図なのが 4 年連続です。2024 は立方体を 3 点 A・P・Q で切った切り口を「辺を 6 等分した点」を手がかりに全部かき入れる、2025 は解答欄のマス目に合わせて切り口を太線でかく、2026 は展開図の足りない正三角形を「考えられる辺すべて」に太線でかく、2023 は針の先が描く線をかく。切り口・展開図を自分の手で描き、その後で体積・表面積を出すという順番を体で覚えます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)と規則性の長い大問 — 大問 3・4 に入ります。仕事算は 2025(太郎君と次郎君・途中で 8 割の速さに落ちる)、2026(給水管 1 本と排水管 A・B・C・途中で故障)と 2 年連続で、答えは「何分何秒」。規則性は 2023(長方形の対角線が通るタイルの枚数)、2024(3 人が交代で対戦するゲームの回数)、2025(日付と貯金の増え方)と 3 年連続です。設定が長く、(1) は必ず設定の確認なので、(1) を落とさない読み方から。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・30 分で 30 問の処理速度 — 小問は 2023 年 28・2024 年 29・2025 年 28・2026 年 31 問で、試験時間は 30 分です。1 問 1 分で、しかも導入文と地図・表を読む時間を含みます。大問 1(地理)と大問 3(公民・時事)は資料が多いので、大問 2(歴史)を速く抜けて時間を作ります。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 社会・「誤っているものを 1 つ選べ」の 4 択と、語句を漢字で書く練習 — 4 択は 4 年分のどの大問にも入ります。2024 大問 2 問 8(日清・日露戦争)、2025 大問 2 問 4(中国との貿易)・問 5(江戸時代の貨幣)、2026 大問 3 問 2(難民)など。正誤の組み合わせ(ア〜ク の 8 択・2023 大問 3 問 5、2026 大問 3 問 5(2))も出ます。選択肢の 1 か所だけを入れ替える作りなので、年号・人物・場所のどこが違うかを指差す練習を。あわせて「漢字で答えなさい」「漢字 2 字で」「漢字 4 字で」「カタカナ 6 字で」の指定が 4 年とも多く、2025 大問 2 問 1 は(A)〜(E)の 5 語を漢字で、2026 大問 2 問 3 は天皇名を解答欄に合わせて答えます。書けない漢字は 0 点なので、通史の一問一答を書いて答える形で。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・表と数値の計算、作図と短い記述 — 計算は 2023 大問 1(P 波・S 波の速さと発生時刻)、2024 大問 3(水素と酸素の反応する体積比)・大問 4(おふろの湯を沸かす熱量と混合後の温度)、2025 大問 3(塩酸に溶ける鉄の限界量・濃度 2 倍の塩酸)、2026 大問 1(黒点の大きさ)・大問 2(光の強さと光合成量)。4 年すべてに計算の短答が入ります。作図は 2023(回路に導線 1 本を描き足す)、2024(水素と残った気体の体積のグラフ)、2026(鏡にうつる自分の目と口を描く)。記述は 2025 大問 1 問 6(10 字以内)、2026 大問 2 問 5(〔葉〕を用いて 10 字程度)・大問 4 問 1(1)(10 字以上 15 字以内)ととても短いので、長く書く練習より 10〜15 字で言い切る練習を。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 国語・長い選択肢を切る — 記号選択は 2023 年 9・2024 年 9・2025 年 8・2026 年 6 問で、設問の半分前後です。「最もふさわしいものを次から選び」が基本形で、選択肢は 1 つが 2〜3 行。本文の該当箇所に戻って、選択肢のどの語が本文にないかを線で消す手順を固定します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 国語・記述 2 問の書き方 — 毎年 2 問です。いずれも「解答欄に合うように」「次の文の空欄に合うよう」の穴埋め式で、字数は範囲指定(2023「四十字以上五十字以内」「二十五字以上三十五字以内」、2024「三十字以上四十字以内」、2025「四十五字以上五十字以内」、2026「十五字以上二十字以内」を 2 か所・「二十五字以上三十字以内」)。文末が指定されているので、まず文末に合う形を決めてから内容を詰めます。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
形式面の注意は 10 節に、しばらく出ていない単元は 9 節にまとめてあります。
8-1. 算数(50 分・60 点・大問 5・小問 15 前後・作図あり)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1(小問集合) | 大問 2(図形 3 問) | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5(立体) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026(15 問) | 逆算(□にあてはまる数を求める計算)/売買損益(800 個仕入れ 5 割増しの定価・3 割売れ残り)/数の性質(塗りつぶされた問題文の復元) | (1) 正方形と正五角形を重ねた角度 (2) 台形と中点の面積比 (3) 長方形と台形を軸で回した回転体 |
速さ(1 周 360m のジョギングコースを 3 人が回る・追いぬきと同時通過) | 仕事算(給水管 1 本と排水管 A・B・C・途中で故障。「何分何秒」) | 正三角形と正六角形 4 枚ずつの立体。 (1) 展開図に足す辺をすべて太線で作図 (2) 頂点と辺の数 (3) 別の立体との体積比 |
| 2025(15 問) | 規則性(数の並びの和)/速さ(バス停と体育館)/数の性質(3 種の果物の代金) | (1) 長方形を 2 回折る角度 (2) 台形 ABCD と中点の面積比 (3) 直方体と直線 ℓ(エル)を回した回転体 |
仕事算(太郎君 88 分・2 人で 56 分・中断と 8 割の速さ) | 規則性(2023 年 8 月 10 日から始める貯金・何年何月何日) | 1 辺 20cm の立方体から直方体をくりぬいた立体。 (1) 切り口をマス目に合わせて太線で作図 (2) 体積 (3) 表面積 |
| 2024(16 問) | 四則計算(約分できない分数で)/仕事算(本を読むページ数)/場合の数(東西 4 本・南北 6 本の道順) | (1) 角ア〜ウが 1:2:3 の角度 (2) 1 辺 10cm・面積 90cm² のひし形の分割 (3) W 形の図形の回転体に水を入れる |
速さ(列車 A・B の通過算・トンネル・5 駅の停車) | 規則性(A・B・C が交代で対戦するゲーム・36 回目まで。(4) は選択) | 1 辺 6cm の立方体。 (1) 3 点 A・P・Q を通る切り口を「辺の 6 等分点」を使って作図 (2)(3) 切り分けた立体の体積 |
| 2023(15 問) | 四則計算(小数第 1 位まで)/ニュートン算(開場前の行列)/推理(4 チームの総当たり戦の勝点) | (1) 中心角 105° のおうぎ形を折る角度 (2) 直角三角形に入ったひし形 2 つ (3) 正方形に「早」「田」と書いて回す回転体 |
流水算(行事「A 川歩行」・生徒の列とボート) | 規則性(長方形の対角線が通るタイルの枚数・2023 枚×84 枚) | 針が辺から辺へ移動する。 (1)① 針の先が描く線を作図 ② 面積 (2) ひし形での面積 |
精読した 4 年の共通点: 大問 5 題・各大問 3 小問(2024 の大問 4 だけ 4 問)。大問 2 の (1) 角度 →(2) 平面図形の面積・面積比 →(3) 回転体 の並びが 4 年連続。大問 5 は (1) が作図で、以降が体積・表面積が 4 年連続です。大問 1 は独立した小問 3 つで、計算 1 問+文章題 2 問。同じ問題の再登場は見つかりませんでした。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の資料のある 21 年で大問の主要単元として数えたもの)
| 単元グループ | 大問で出た年 | 傾向 |
|---|---|---|
| 角度 | 2007・2009・2010・2011・2013・2014・2017・2020・2021・2023・2025・2026 | 21 年で 12 回。大問 2 の 1 問目に固定されている |
| 平面図形の面積・面積比 | 2005・2012・2014・2018・2024(精読した 4 年は毎年 大問 2(2)) | 大問の主要単元としてより、大問 2 の中の 1 問として毎年 |
| 立体図形の体積・表面積/立体の切断 | 2006・2019・2020・2022・2024・2025・2026 | 近年は大問 5 に固定。2024 以降 3 年連続 |
| 規則性・数列 | 2005・2009・2013・2014・2018・2023・2024・2025 | 21 年で 8 回。2023 以降 3 年連続 |
| 場合の数 | 2005・2010・2011・2012・2013・2017・2020・2021 | 8 回だが 2021 以降は小問へ |
| 速さ・速さとグラフ | 2010・2012・2013・2019・2020・2021・2024・2026 | 大問 3 の枠に入ることが多い |
| 水量 | 2006・2007・2008・2009・2012・2014・2015 | 7 回。2015 以来なし |
| 仕事算・ニュートン算(行列がはけるまでの時間を求める) | 仕事 2007・2012・2022・2025・2026/ニュートン 2018 | 仕事算は 2025・2026 と 2 年連続 |
| 数の性質 | 2005・2011・2015・2017・2020・2022 | 近年は大問 1 の小問(2025・2026) |
| 円とおうぎ形 | 2006・2007・2008・2011・2018・2021・2023 | 大問 2 に円周率の但し書きが毎年つく |
| 四則計算・逆算 | 2006・2007・2008・2010・2014・2019・2023・2024・2026 | 大問 1(1) の定位置 |
| 図形の移動・通過算(列車が橋やトンネルを通る時間)・流水算(川の流れと船の速さ)・時計算(長針と短針の作る角) | 移動 2010・2015・2017・2022/通過 2018/流水 2008・2015・2023/時計 2011・2017・2022 | 大問 3 の「長い設定」枠を交代で埋める |
問い方の特徴
- 大問 1 は独立した 3 問で、互いに関係がありません。ここを 10 分以内で確実に取るのが 50 分の設計上の前提になります。
- 大問 2 の 3 問も独立しています。(3) の回転体は「正面から見た図を軸のまわりに 1 回転」の形が 4 年とも共通で、容器に水を入れる(2024)・体積比(2026)と後半の問い方だけが変わります。
- 大問 3・4 は長い設定文+(1)〜(3)。(1) は設定の確認(2025 大問 3(1)「次郎君 1 人では何分か」、2026 大問 4(1)「B のみを使うと何分何秒か」)で、(2)(3) で条件が足されます(途中で速さが落ちる・故障する・休む)。
- 大問 5 は (1) の作図を正しく描けたかどうかが (2)(3) に直結します。作図を間違えると大問 5 が丸ごと崩れる構造です。
- 答えはすべて数値で、記号選択はほとんどありません。答え方の単位・形式の指定(何分何秒・約分できない分数・最も簡単な整数の比)を読み落とさないように。
算数で補うこと(全体版は 7 節)
- 大問 3・4 の長い設定を「(1) で設定を確認 →(2) で条件を足す →(3) で場合分け」の順に読む練習をします。
- 大問 1 の小問 3 つを 10 分で解きます。四則計算・逆算は毎日、文章題は売買損益・ニュートン算・道順・推理を一巡します。
8-2. 理科(30 分・40 点・4 大問・小問 19〜22)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026(20 問) | 地学/太陽の投影観察(黒点が黒く見える理由・投影像の動き・黒点の移動・だ円形から円形への変化・黒点の実際の大きさ)5 問 | 生物/オオカナダモの光合成(泡の成分・対照実験の理由・光の強さと発生量の計算・デンプンの確認・〔葉〕を用いた 10 字程度の記述)5 問 | 物理/鏡(鏡にうつる自分の目と口を作図・曲がり角の鏡・ソーラークッカー・カーブミラーの断面と理由)5 問 | 化学/気体の発生と性質(試験管の口をふさぐ操作を 10〜15 字で・アンモニアや塩化水素の場合の様子・すべて選ぶ選択 2 問)5 問 |
| 2025(22 問) | 生物/ヒトのからだ(臓器のつながり・肝門脈・腎臓・だ液・気体検知管を直接さわってはいけない理由 10 字以内)6 問 | 地学/地球表面付近の水(水の循環の矢印・温室効果ガス・海水面上昇の原因・海水が 1℃ 上がったときの体積 0.025% 増加の計算)5 問 | 化学/塩酸と金属(電子てんびんの使い方・発生する気体・60cm³ の塩酸に溶ける鉄の最大量・2 倍の濃度の塩酸)5 問 | 物理/光(ついたての穴とスクリーンに映る円の直径・凸レンズ・小さな穴・スクリーンを遠ざけたときの点の並び)6 問 |
| 2024(20 問) | 地学/火山(噴煙の高さと火山の形・火さい流・岩石名とスケッチ・火山灰と風向き)5 問 | 生物/モンシロチョウ(越冬のすがた・標識再捕獲で個体数を推定する計算・推定が不正確になる原因と条件の改善)5 問 | 化学/水素と酸素の反応(100cm³ と 70cm³ の点火・加えた水素と残った気体のグラフを作図・窒素の混合・空気との反応・生じた水の重さが等しい実験)5 問 | 物理/熱(断熱の工夫・実験で揃えるべき条件・ふたの効果・40℃ の湯を沸かす熱量・混合後の温度)5 問 |
| 2023(19 問) | 地学/地震(P 波・S 波の速さ・発生時刻・初期微動継続時間・地震についての正誤の組合せ)5 問 | 物理/電気(乾電池の並列・豆電球 P と Q・導線 1 本を描き足して P だけ光らせる作図・電気の変換・モバイルバッテリーと扇風機)6 問 | 生物/メダカ(ひれの枚数・卵の違い・水流と視覚による行動の実験)4 問 | 化学/水溶液の判別(候補 10 種から X・Y を特定する実験操作の選択・もう 1 つの結果を 10 字以内で)4 問 |
精読した 4 年の共通点: 4 大問で、物理・化学・生物・地学が 1 本ずつ。順序だけが年ごとに違います(2023 地 →物 →生 →化、2024 地 →生 →化 →物、2025 生 →地 →化 →物、2026 地 →生 →物 →化)。表や条件から数値を計算する短答が 4 年すべてに入ります。知識だけで答えられる小問は 1 大問に 1〜2 問で、残りは導入文・実験結果を読んで判断します。
頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026)
- 物理: てこ・つり合い 5 回(2006・2011・2015・2018・2019)、電気回路・電流 3 回(2010・2020・2023)、電磁石 1 回(2017)、ふりこ 3 回(2005・2014・2021)、ばね 2 回(2007・2013)、浮力・密度 2 回(2009・2012)、音 1 回(2022)、光 2 回(2025・2026)、熱と状態変化 3 回(2005・2012・2024)。近年は 2022 音 →2023 電気 →2024 熱 →2025 光 →2026 光。
- 化学: 気体の性質 4 回(2007・2009・2024・2026)、水溶液の性質と判別 3 回(2013・2018・2023)、金属と水溶液 3 回(2011・2017・2025)、中和 3 回(2006・2019・2022)、溶解度 3 回(2008・2015・2020)、燃焼 1 回(2021)、実験器具の操作 2 回(2008・2010)。
- 生物: 植物のつくりとはたらき 5 回(2007・2009・2015・2021・2026)、こん虫・動物の分類 4 回(2010・2012・2017・2023)、人体 4 回(2005・2013・2022・2025)、生態系・食物連鎖 3 回(2018・2019・2024)、動物の誕生 2 回(2006・2011)、種子の発芽 1 回(2014)、花のつくり 1 回(2020)。
- 地学: 気象 6 回(2006・2009・2010・2015・2018・2025)、地層・岩石・化石 5 回(2005・2007・2020・2022・2024)、地震・火山 3 回(2012・2021・2023)、星・星座 3 回(2014・2017・2019)、太陽・惑星 2 回(2013・2026)、月 1 回(2008)、流水のはたらき 1 回(2011)。
- 分野の偏りがほとんどありません(資料のある 22 年で、4 分野が毎年 1 本ずつ)。どれか 1 分野を空けると 4 大問のうち 1 本を落とす構造になっています。
問い方の特徴
- 各大問は「短い導入文+実験や観察の説明+表または図+4〜6 問」です。導入文は算数・社会に比べて短く、表と実験条件そのものを読ませます。
- 選択肢は「最もふさわしいもの」が基本ですが、「全て選び」(2026 大問 4 問 3・問 4)、「正誤の組合せ」(2023 大問 1 問 5)も混じります。
- 計算の種類: 速さと時間(P 波・S 波)、比例と体積比(水素と酸素)、割合と濃度(塩酸と鉄・海水の膨張)、加重平均(湯の混合)、比例(光合成量・黒点の大きさ)。桁や単位の指定つきです。
- 記述は 10〜15 字が中心で、理由を 1 語で言い切る形(2025「やけどのおそれがあるため」相当の 10 字以内、2026「〔葉〕という語を用いて 10 字程度」)。
- 作図は回路への描き足し(2023)、グラフ(2024)、鏡にうつる顔(2026)。
理科で補うこと(全体版は 7 節)
- 4 分野を均等に進めます。1 分野の穴が 1 大問の失点に直結します。
- 作図は方眼と定規で描きます。
- 30 分・20 問のペース感を、通し演習で体に入れます。
8-3. 社会(30 分・40 点・大問 3・小問 28〜31)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民・時事) |
|---|---|---|---|
| 2026(31 問) | 地図上の 5 つの平野(10 問) ・地形図 A〜C の判別 ・地図記号 ・輪作の理由を記述 ・堤防に囲まれた低地の呼称 ・「ちきゅう」の探査 ・水産物 ・雨温図 5 つ ・農業と資源の統計表 |
元号を軸にした通史(11 問) ・〈A〉〜〈E〉の元号 ・金印と発見地 ・西暦 57 年ごろの社会 ・律令制定時の天皇 ・『学問のすゝめ』 ・太平洋戦争 ・田沼意次 ・明和 9 年 ・平安の人物 ・平安鎌倉室町の文化 ・文禄の役 |
「〜ファースト」から国際関係へ(10 問) ・カタカナ 6 字 ・難民 ・リーマンショック ・TPP 離脱 ・2024 年 4 月施行の法律 ・差別と平等 ・選挙制度 ・政党政治の正誤 3 文 ・2019 年創設の在留資格 ・在留外国人の割合 |
| 2025(28 問) | 日本にある 4 つの湖 A〜D(10 問) ・流出する川 ・政令指定都市の統計比較 ・企業城下町 ・アルミニウム製錬 ・地形名 ・伝統行事の写真 ・「水の都」 ・湖のでき方 ・月別降水量の表 ・夕日の見え方 |
紙幣と通貨の歴史(8 問) ・(A)〜(E)を漢字で ・黒曜石 ・都について ・中国との貿易 ・江戸時代の貨幣 ・漢字 4 字の政策名 ・戦前の衆議院議員選挙の表 ・1946〜1958 年の出来事 |
令和に起こった出来事(10 問) ・元号と天皇 ・8% の消費税がかかる場合を記述 ・菅内閣 ・レジ袋と海洋プラスチック ・核兵器禁止条約 ・自衛隊の派遣 ・選挙 ・ウクライナ侵攻 ・G7 の構成 ・旧優生保護法 |
| 2024(29 問) | 万博(10 問) ・有田焼の藩 ・養殖 ・干拓 ・干拓面積の比較 ・過去 5 回の万博の表 ・2025 年の開催地と島名 ・同じ都道府県で開かれた 3 つ ・空欄の出来事と国名 |
大阪を軸にした通史(10 問) ・〈A〉〜〈C〉の人名 ・近松門左衛門 ・大阪紡績会社 ・大正昭和平成の出来事 ・中国の王朝名 ・日清日露戦争 ・漢字 2 字の語 2 つ |
人口減少と多様性(9 問) ・3 字の抜き出し ・2025 年問題 ・男女格差 ・広島サミットの参加者 ・日本国憲法が保障する権利と国民の義務 |
| 2023(28 問) | 北海道へのドライブ旅行(9 問) ・洞爺湖と山 ・北海道の湖 ・札幌と釧路の雨温図 ・牛乳と酪農 ・苫小牧の工業 ・畑作 ・ウポポイ ・札幌の街路 ・路面電車 |
律令から近代までの通史(11 問) ・(A)(B)を漢字で ・9 世紀の出来事 ・文章博士 ・1438 年の人物 ・キリスト教 ・幕政改革 ・肖像画の人物 ・1879 年以後 ・就学率が低かった原因を記述 ・出来事の並べ替え |
沖縄の本土復帰 50 年(8 問) ・(A)〜(C)を漢字で ・数字の選択 ・地位協定 ・沖縄返還時の首相と米大統領 ・返還後の出来事 ・普天間 ・世界遺産 |
精読した 4 年の共通点: 大問 3 題で、大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史、大問 3 = 公民・時事の並びが 4 年連続。地理は「一つの切り口で全国を回り、統計表・雨温図・地図から地域を当てる」形が 4 年連続です。歴史は古代から現代までの通史で、大問 2 だけで 8〜11 問。公民・時事はその年から見て数年内の出来事を入口にして、憲法・選挙・税・国際機関の知識へつなぎます。
頻出単元と周期(転写の分類・資料のある 19 年)
- 大問数は 3 が基本(19 年中 16 年)。2006・2012・2015 のみ 4。小問は 18〜37(近年は 28〜31)。
- 地理: 農業・畜産 5 回(2011・2017・2020・2023・2026)、都道府県・地域の同定 3 回(2006・2010・2012)、世界地理 3 回(2013・2014・2021)、気候・雨温図 2 回(2018・2019)、日本の地形 1 回(2025)、地形図の読図 1 回(2022)、観光 1 回(2008)、工業 1 回(2008)。大問の主要単元がどれであれ、雨温図・統計表・地図が必ず絡みます。
- 歴史: 近代の戦争と大正・昭和前期 4 回(2010・2015・2019・2026)、戦後・現代 3 回(2012・2023・2024)、飛鳥・奈良 4 回(2006・2012・2014・2020)、幕末・明治維新 3 回(2011・2015・2021)、鎌倉・室町 3 回(2006・2015・2018)、平安 3 回(2015・2023・2024)、江戸 3 回(2008・2013・2026 の小問)、安土桃山 1 回(2005)、原始・古代 1 回(2025)、対外関係史 1 回(2017)、宗教史 1 回(2005)。精読した 4 年の大問 2 はいずれも通史なので、時代の偏りは小問単位で見るべきものです。
- 公民・時事: 国際社会・国際協力 7 回(2005・2011・2012・2013・2022・2025・2026)、三権分立 2 回(2019・2020)、日本国憲法 2 回(2014・2018)、選挙制度 1 回(2010)、環境問題 1 回(2006)、経済・労働 1 回(2017)、人権・多様性 1 回(2024)。近年は国際社会・人権・経済が大問 3 の柱で、憲法・選挙は小問として入ります。
問い方の特徴
- 大問 1 は「地図・表・写真を見て」の資料問題が中心です。同じ地域群(4 つの湖・5 つの平野・北海道内の各地)について、地形・気候・産業・交通を横に比べます。
- 大問 2 は「次の文章を読み」→ 下線部と空欄に番号 →「(A)〜(E)にあてはまる言葉を漢字で答えなさい」の一括短答+「下線部○について述べた文として正しい/誤っているものを 1 つ選び」の 4 択という流れです。
- 大問 3 は「近年の出来事」を段落ごとに並べ、各段落から公民の知識へ橋を渡します。2025 は令和元年〜令和 6 年を 1 年ずつ順に並べた作りでした。
- 正誤の組み合わせ(ア〜ク の 8 択・2023 大問 3 問 5、2026 大問 3 問 5(2))、出来事の並べ替え(2023 大問 2 問 11)、人名と選択を同時に答える混合形式(2023 大問 2 問 8・大問 3 問 4)もあります。
- 記述は年 0〜1 問で「解答欄に合うように」の書き出し・枠つき、字数指定なしです。
社会で補うこと(全体版は 7 節)
- 大問 2(歴史)を時間を計って解き、漢字で書けなかった語句を一覧にします。通史なので、時代を飛び越える並べ替えに慣れておきます。
- 統計表・雨温図・地形図から地域を当てる練習を(2023 北海道、2025 4 つの湖、2026 5 つの平野)。降水量の月別表と雨温図はほぼ毎年出ます。
- 近年の出来事を「どの制度・どの条文につながるか」で仕分けます(消費税の軽減税率、核兵器禁止条約、TPP、在留資格、選挙制度)。
- 30 分・30 問のペースで通し演習をします。時間切れが最大の失点要因になりえます。
8-4. 国語(50 分・60 点・大問 2・小問 12〜14・記述は毎年 2 問)
年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)
| 年度 | 大問一(小説・物語) | 大問二(説明的文章) | 設問の内訳 |
|---|---|---|---|
| 2026(13 問) | 「亮磨」が、視覚に障がいのある「さち」からフルマラソンの伴走を頼まれる(出典は転写に無し) | アニメの制作を志す人に向けた文章(映像の欠点・“物語”・語り口) | 一: 漢字(読み 1・書き取り 2)・記述 2(「資格がない」理由の穴埋め・「意味のある、悪あがき」を 15〜20 字 ×2 か所、指定語 2 つ)・記号選択 3(すべて選ぶ 1 問を含む)・抜き出し 1 二: 記述 1(25〜30 字)・抜き出し 2・記号選択 3 |
| 2025(12 問) | 飛鳥井千砂『見つけたいのは、光。』(子育てブログで知り合った三津子・亜希・若子の会話) | 戸谷洋志『生きることは頼ること「自己責任」から「弱い責任」へ』(責任と思考) | 一: 記述 1(【A】15 字以内・【B】10〜20 字)・記号選択 4・抜き出し 1 二: 漢字(書き取り 2・読み 1)・記述 1(45〜50 字)・記号選択 4 |
| 2024(14 問) | 台湾出身で日本の大学院生の「わたし」と、張家の五人姉妹の三女「三おばさん」(出典は転写に無し) | 筆者の勉強法(章番号と傍線が原文どおり付いている文章・「サトール」) | 一: 記号選択 6・記述 1(「死」を用いて「心」と「体」の状態)・抜き出し 1 二: 漢字 3・記号選択 3・記述 1(30〜40 字)・抜き出し 1 |
| 2023(13 問) | 文章 A(小学生「僕の家族」の作文)と文章 B(お父さんが二人いる家族をめぐる場面)の 2 本立て | エコトーン(環境が移り変わる場所と人里・生態学) | 一: 記号選択 5・記述 1(40〜50 字・文章 B のことばを用いて) 二: 漢字 3・記号選択 4・抜き出し 1(30 字で探し最初の 2 字)・記述 1(25〜35 字) |
精読した 4 年の共通点: 2 大問・小問 12〜14。大問一が小説・物語、大問二が説明的文章の並びが 4 年連続。記述は毎年ちょうど 2 問(大問一に 1 問・大問二に 1 問)で、すべて「解答欄に合うように」の穴埋め式・範囲指定の字数です。記号選択が全設問の 46〜69%。漢字は毎年あり、2025・2026 は読みが混じります。詩・短歌・古文・学校文法は 4 年ともゼロ。2023 の大問一は文章 A・B の 2 本立てで、二つの文章を突き合わせて答える設問(問 6「文章 A も文章 B もふまえて」)がありました。
頻出と周期(転写の分類・資料のある 19 年)
- 大問数は 2 が基本(19 年中 15 年)。1 題の年(2015・2016・2019)、3 題の年(2008)もあります。小問は 11〜17。
- 設問の種類は転写の分類で記号選択 49%、抜き出し・空欄補充 19%、記述 17%、漢字 8%、語彙知識 4%。記号選択の比重がどの年も最も大きくなっています。
- 記述が主軸だった年は 2009・2010・2013 で、2013 を最後に記述は 2 問前後で安定しています。語句の意味を問う設問は 2016 に見られますが近年は見当たりません。
問い方の特徴
- 記号選択は「傍線部○『…』とありますが、〜はどういうことですか。最もふさわしいものを次から選び、記号で答えなさい」が基本形です。選択肢は 1 つが 2〜3 行あり、本文にない語を 1 つだけ混ぜる作りが多く見られます。空欄に入る言葉(X・Y・W〜Z)を組み合わせで選ぶ問いも各年にあります。
- 記述は必ず解答欄の文の一部になります。2025 大問一「若子は【A 15 字以内】ので、【B 10〜20 字】と感じている」の形、2026 大問二「映像が〔25〜30 字〕点。」の形です。文末が決まっているので、書き出しの主語と文末の形を先に合わせます。
- 抜き出しは字数と位置の指定が細かくなっています(「30 字で探し、最初の 2 字を書き抜きなさい」2023、「章番号 3 の本文中から 2 字で」2024、「最初の 6 字」2026)。
- 大問二の最後に「本文の内容と合致するもの」を 1 つ選ぶ設問が入る年があります(2025)。2026 大問一の問 7 は「本文の内容として正しいものをすべて選び」でした。
- 大問一の導入に「あらすじ」が付く年(2024・2025・2026)があります。あらすじを読み飛ばすと人物関係が取れません。
国語で補うこと(全体版は 7 節)
- 4 年分の記号選択だけを縦に解くと、選択肢の作り方の癖が見えます。
- 抜き出しは「字数」「どこから」「最初の何字」の 3 条件を指差してから探します。
- 小説は「人物の関係が説明されたあらすじ+本文」の形に慣れておきます。家族・友人・支え合いを扱った物語を多読。
- 説明的文章は、生態・責任・表現論のような抽象語を含む文章です。傍線部の言い換えを本文中の別の表現で探す練習を。
- 漢字は書き取りと読みを両方。毎年出るので落とさないように。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(資料のある年のみ)で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量(水そうの深さ・容器) | 2006・2007・2008・2009・2012・2014・2015 | 2015 | 21 年で 7 回だが 2015 以来 11 年なし。2026 大問 4 の給水管・排水管は仕事算の形。戻る候補の筆頭 |
| 算数 | 場合の数(大問として) | 2005・2010・2011・2012・2013・2017・2020・2021 | 2021 | 8 回。2021 を最後に 5 年なく、2024 大問 1(3) の道順のように小問へ降りている |
| 算数 | 時計算 | 2011・2017・2022 | 2022 | 5〜6 年周期。2022 以来 4 年なし |
| 算数 | 図形の移動(転がり・点の移動) | 2010・2015・2017・2022 | 2022 | 2022 以来 4 年。2023 大問 5 の「針が辺から辺へ移動する」は近い形 |
| 算数 | 円とおうぎ形 | 2006・2007・2008・2011・2018・2021・2023 | 2023 | 2023 大問 5 で出た。大問 2 に円周率の但し書きが 4 年連続でついているので、小問での出題は常にありうる |
| 算数 | 通過算・流水算・ニュートン算 | 通過 2018(2024 大問 3(1) に小問)/流水 2008・2015・2023/ニュートン 2018(2023 大問 1(2) に小問) | 2023(流水算) | 大問 3 の「長い設定の速さ」枠に交代で入る。どれが来ても解ける準備が要る |
| 理科 | てこ・つり合い | 2006・2011・2015・2018・2019 | 2019 | 5 回。2019 を最後に 7 年なし。物理枠で最も長く空いている |
| 理科 | 溶解度 | 2008・2015・2020 | 2020 | 5 年周期がきれいで、2020 から 6 年 |
| 理科 | 星・星座 | 2014・2017・2019 | 2019 | 2019 以来 7 年。地学枠は 2023 地震 →2024 火山 →2025 気象 →2026 太陽 と回っている |
| 理科 | 月 | 2008 | 2008 | 資料のある 22 年で 1 回のみ。2026 に太陽が出たので、次の天体として |
| 理科 | ばね・ふりこ・浮力 | ばね 2007・2013/ふりこ 2005・2014・2021/浮力 2009・2012 | 2021(ふりこ) | ばねは 13 年、浮力は 14 年なし。ふりこは 7 年周期で 2021 から 5 年 |
| 理科 | 動物の誕生・種子の発芽・花のつくり | 誕生 2006・2011/発芽 2014/花 2020 | 2020(花のつくり) | 生物枠は 2023 メダカ →2024 モンシロチョウ →2025 人体 →2026 植物と回った。動物の誕生が 15 年空いている |
| 理科 | 中和 | 2006・2019・2022 | 2022 | 2022 以来 4 年。化学枠は 2023 水溶液判別 →2024 気体 →2025 金属と塩酸 →2026 気体 |
| 社会 | 三権分立・日本国憲法を大問の柱に | 三権分立 2019・2020/憲法 2014・2018 | 2020(三権分立) | 公民の大問は 2020 以来 6 年、条文そのものを柱にした大問は 2018 以来 8 年なし。近年は大問 3 の中の小問(2024 問 6、2025 問 1)として出ている |
| 社会 | 世界地理 | 2013・2014・2021 | 2021 | 2021 以来 5 年。近年は大問 3 の国際関係(2025 核兵器禁止条約・G7、2026 難民・TPP)の中に吸収されている |
| 社会 | 都道府県・地域の同定を大問の柱に | 2006・2010・2012 | 2012 | 2012 以来 14 年。ただし 2023(北海道)・2025(4 つの湖)・2026(5 つの平野)のように、地理の大問はほぼ毎年「地域を当てる」形を含む |
| 社会 | 気候・雨温図を大問の柱に | 2018・2019 | 2019 | 2019 以来 7 年。小問としては 2023 問 3・2025 問 9〜10・2026 問 6 と続いている |
| 社会 | 選挙制度・環境問題 | 選挙 2010/環境 2006 | 2010(選挙制度) | 大問としては長く空くが、小問では 2025 問 7・2026 問 5(1)(選挙)、2025 問 4(レジ袋)と出る |
| 国語 | 大問 3 題の構成 | 2008 | 2008 | 資料のある 19 年で 1 回のみ。2 大問が定着している |
| 国語 | 記述が主軸の年 | 2009・2010・2013 | 2013 | 2013 を最後に、記述は毎年 2 問で安定。語彙・語句の知識問題(2016)も近年は見当たらない |
備えとしては次の 3 つです。
- 算数の大問 3・4 の枠は交代制なので、どれが来ても (1) を取れる状態にしておきます。水量・時計算・場合の数の大問は 1 年分ずつ復習して復活に備えます。
- 理科の力学(てこ・ばね・ふりこ・浮力)は近年の空白が長いので、基本を 1 周しておきます。
- 国語は近年、記号選択が主軸で安定していますが、この学校は形式が長く続く傾向があるので、崩れたときの備えとして記述量が増える可能性は頭の隅に置いておきたいところです。
10. 形式面の注意
算数
- 50 分・大問 5・小問 15 前後。答えのみを書く短答が 9 割超で、記号選択は精読した 4 年で 2024 大問 4(4) の 1 問だけでした。
- 作図が大問 5(1) に 4 年連続で、「切り口の線をすべて解答らんの図にかき入れなさい。ただし、辺上の点は各辺を 6 等分した点です」(2024)、「解答らんのマス目に合わせて太線でかき入れなさい」(2025)、「考えられる辺すべてを解答らんの図に太線でかき入れなさい」(2026)と、太線・マス目・「すべて」の指示が細かくなっています。
- 円周率の但し書き(「ただし、円周率は 3.14 とします」)は 4 年とも大問 2 にだけつきます。答え方の指定も多くなっています(「約分できない分数で」2024、「小数第 1 位まで」2023、「何分何秒で」2026、「最も簡単な整数の比で」2026)。
- 50 分で 15 問なので 1 問 3 分強です。大問 1・2 の 6 問を 20 分以内で抜けて、大問 3〜5 に 30 分を残す配分が現実的です。
- 解答用紙に途中式を書く欄があるかは転写に残っていないので、市販の過去問で実物を確認してください。
理科
- 30 分・4 大問・19〜22 問。記号選択が 5〜6 割(2023 年 47%、2024 年 50%、2025 年 64%、2026 年 50%)、数値・語句の短答が 2〜4 割です。「全て選び、記号で答えよ」「正誤の組合せとして最もふさわしいもの」(2023 大問 1 問 5)が混じります。
- 記述は年 0〜3 問で、いずれも 10〜15 字と短くなっています(2025「10 字以内で簡潔に」、2026「〔葉〕という語を用いて 10 字程度」「10 字以上 15 字以内」)。作図は 2023・2024・2026 に各 1 問。
- 1 問あたり 1 分半なので、導入文を読む時間を含めると知識の小問で迷っている余裕がありません。表を読む時間も含みます。設問を先に見て、知識で即答できる小問を先に拾う 2 周のやり方が現実的です。
社会
- 30 分・大問 3・28〜31 問。1 問 1 分です。記号選択が 5 割強、短答が 4 割前後で、文字種・字数の指定が多くなっています(「漢字で」「漢字 2 字で」「漢字 4 字で」「カタカナ 6 字で」「3 字で」「解答欄に合うように」)。
- 「誤っているものを 1 つ選び」が各大問に入り、正誤の組み合わせ(ア〜ク の 8 択)も出ます。記述は年 0〜1 問(2023 学校制度の変更、2025 8% の消費税がかかる場合、2026 輪作の理由)で、いずれも字数指定なし・「解答欄に合うように」。2024 は記述ゼロでした。
- 資料を読む時間を含めて 1 問 1 分なので、大問 2(歴史)は知識で即答できる問いが多いぶん、ここを 8〜10 分で抜けて大問 1・3 の資料に時間を残します。文字種・字数の指定を守れないと 0 点です。
国語
- 50 分・大問 2・12〜14 問。記述は毎年ちょうど 2 問で、いずれも「解答欄に合うように」「次の文の空欄に合うよう」の穴埋め式、字数は範囲指定です(四十字以上五十字以内・二十五字以上三十五字以内・三十字以上四十字以内・四十五字以上五十字以内・十五字以上二十字以内・二十五字以上三十字以内)。使う語を指定される年もあります(2024「死」、2026 は二つの語を必ず用いる)。
- 抜き出しは字数と位置の指定つきです(「本文中から三十字で探し、最初の二字を書き抜きなさい」2023、「最初の六字」2026、「二字で書き抜きなさい」2024)。漢字は書き取りが中心で 3 問前後、読みが混じる年(2025・2026)があります。設問に「すべて選び」(2026 大問一問 7)が入ることもあります。
- 50 分で本文 2 本+12〜14 問なので 1 問 3〜4 分ですが、記号選択の選択肢が長いので読む量は多くなります。記述は下限を割ると条件を満たさないので、下限+5 字を目安に書きます。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・単位換算)、角度と面積の基本、読解、漢字語彙の 4 本です。この学校で最後に効く単元の入口は「多角形の内角と折り返しの角度」「三角形・四角形の面積」「立方体と直方体を紙で作って開く(展開図の実物経験)」「速さの 3 公式」。理科・社会は身の回りの観察と地図帳をながめる程度でかまいません | 差はほぼありません。時間計測はまだしません。立体を紙で作って開く経験だけは早いほどよく、大問 5 の作図に直結します |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の単元を一巡する時間にあて、8-1 の表を「一巡する単元リスト」として次の順に回します。角度 → 平面図形の面積比 → 回転体 → 速さ → 流水算(川の流れと船の速さ・受験用教材の単元) → 通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元) → 仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元) → 規則性 → 場合の数 → 立体の切断。週末 60 分はその週の単元 1 つを、大問の形(長い設定文+(1)〜(3))で通します。理科は 4 分野を均等に(この学校は分野の偏りがほとんどありません)。社会は通史を漢字で書ける状態に一巡し、都道府県と地形の名称を地図で。国語は説明的文章の選択肢を「どこが本文と違うか」で切る練習を | 座席が決まっている学校なので、小 5 で単元を一巡しておけば小 6 の演習が「座席ごとの反復」に集中できます。理科は 4 分野のどれかを空けると 4 大問のうち 1 本を丸ごと落とすことになります |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降は同じ座席を縦に(算数の大問 2 だけ 4 年分、大問 5 だけ 4 年分)と、年度通しで時間を計る(社会 30 分・理科 30 分の処理速度)を両方やります。国語は記述 2 問と記号選択を分けて練習します | 同じ座席が続く学校なので、ここへの集中が最も効きます。ただし同じ問題は出ないので、「座席の解き方」を言葉にできるところまで |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 小 5 の一巡と、小 6 の「座席ごとの反復」の両方ですが、比重は小 6 の反復にあります。大問の並びと各大問の役割が何年も変わらないため、過去問 4〜5 年分を縦に解くだけで「本番で何がどの順に来るか」がほぼ分かります。逆に言えば、単元の穴が 1 つあるとその座席を毎年落とします。小 4〜小 5 でやっておくと効くのは、①立体を紙で作って開く経験(大問 5 の作図)、②角度の折り返しと多角形(大問 2(1))、③社会の語句を漢字で書く量(30 分で 30 問を書き切るには反射の速さが要ります)。理科・社会が 30 分と短いので、知識を「思い出す」時間が無いという点は早めに意識しておきたいところです。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。
- 立教新座中学校(埼玉県・男子校)— 総合の近さが最も高い組み合わせで、4 科ともバランスよく近く、とくに社会・理科の数字が高くなっています。
- 西武学園文理中学校(埼玉県・共学)— 理科が最も近く、4 科とも高い組み合わせです。
- 早稲田大学高等学院中学部(東京都・男子校)— 国語と算数が非常に近く、社会はやや離れます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- 読み方の目安です。算数の座席が固定された形の演習を相互に回せるのは市川・早稲田大学高等学院・東京都市大付属、国語の記号選択と短い記述の練習は早稲田大学高等学院・早稲田実業、理科・社会の「短い時間で多くの小問を捌く」練習は西武学園文理・立教新座・駒込・創価が近い組み合わせです。4 科すべてを一つの学校で代用したいなら立教新座・西武学園文理。それぞれの数字は併願候補ページにあります。
- 近さは科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、自動集計です。同じ問題が出るという意味ではありません。
13. 資料の限界
- 入試回: この学校は第 1 回・第 2 回の 2 回制ですが、転写データは 1 年につき 1 冊しかなく、どちらの回のものかを区別できません。本文では第 1 回相当として扱いました。第 2 回の出題がこの分析と同じ並びかどうかは確認できていません。時間・配点は両回とも同じです(2027 年度募集要項)。
- 資料の無い年: 算数 2016、社会 2007・2009・2016、国語 2005・2006・2014。理科は 22 年分ありますが 2016 年度は中身が読み取れません。
- 転写の読み取り確度: 図・写真・グラフは文字情報に置き換えているため、算数の立体・理科の表・社会の地図の細部は設問文と図の説明からの推定を含みます。読み取り確度が低めの年が算数 17 年・社会 8 年・国語 3 年・理科 6 年あり、算数は精読した 2023〜2026 の 4 年すべてが含まれます(本文の記述はこれらの年も設問文を読み直して確認しましたが、図に依存する部分は市販の過去問で現物を見てください)。
- 「同じ問題の使い回し」は、精読した 4 年の中では見つかりませんでした。同じなのは大問の並びと各大問の役割・導入文の文言(算数大問 1「次の問いに答えなさい。」/大問 2「次の問いに答えなさい。ただし、円周率は 3.14 とします。」)であって、問題そのものではありません。2022 以前との照合はしていません。
- 解答用紙の実物(算数に途中式を書く欄があるか、国語の記述欄の形)は転写に残っていません。市販の過去問で確認してください。
- 配点は科目ごとの満点のみ(国算 60・理社 40)で、設問別の重みは推定に頼っています。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。2005〜2022 の単元の回数は転写の分類を数えたもので、精読していない年の細部は保証しません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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