明治大学付属八王子中学校 の過去問分析

明治大学付属八王子中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

明治大学付属八王子中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・第 1 回相当・16 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都八王子市
男女 共学
入試回と日程・科目 A 方式第 1 回 2027 年 2 月 1 日午前 — 4 科必須(募集は男女約 100 名)/A 方式第 2 回 2 月 3 日午前 — 4 科必須(約 40 名)/B 方式入試 2 月 5 日午前 — 4 科の総合問題を 1 科目の形式で(約 20 名)
試験時間・配点 A 方式は国語 50 分・100 点/算数 50 分・100 点/社会 30 分・50 点/理科 30 分・50 点の 300 点満点。B 方式は 60 分・120 点
4 科の扱い A 方式は 4 科必須で、4 科すべてを受験しない場合は選抜の対象になりません
面接 3 回とも面接はありません

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。「A 方式」「B 方式」はこの学校が使っている回の呼び名です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

校名は 2024 年まで「明治大学付属中野八王子中学校」でした。古い年度の冊子の本文には旧校名が出てきます(2010 年度社会、2013 年度社会)。同じ明治大学の付属でも、明治大学付属明治・明治大学付属中野・明治大学付属世田谷とは別の学校です。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題や一行問題(数行で終わる短い文章題)・短答(語句や数値を短く答える形式)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 算数と社会は、座席(問題の置き場所)が長い間ほとんど動いていません。同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るという意味です。
  2. 算数は大問 5 題、大問ごとの小問数が 4・6・5・2・2 で合計 19 問。この形が 2013〜2026 年度の 14 年間、1 問も動いていません。
  3. 社会の大問 1 は 2010〜2026 年度の 16 年連続で歴史の通史 10 問です。社会 50 点の 3 分の 1 前後がこの 1 題に乗っています。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 3 問+逆算 1 問)だけを、14 年分まとめて縦に解きます。
  2. 社会の大問 1(歴史の通史 10 問)だけを、16 年分まとめて縦に解きます。
  3. 理科は 4 分野(生物・地学・化学・物理)を均等に 1 周します。この学校は 15 年の最多単元でも 8 回で、捨て単元を作ると効きません。

今週やる 1 つ

  1. 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 1 を解いて、4 問とも合っていて 6 分以内に通せるかを確かめます。

注意

  1. 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2018 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)を科目ごとに次のとおり読みました。

科目 精読した年(設問文まで読んだ) 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 2024・2025・2026 の 3 年 12 年 2010・2013〜2026 の 15 年 高。式の細部(分数・かっこ)に転写のゆれがある年がありますが、大問構成と単元の読み取りに支障はありません
理科 2024・2025・2026 の 3 年 12 年 2010・2013〜2026 の 15 年 高。図の中身は文章による説明なので、図そのものは市販の過去問で見る必要があります
社会 2024・2025・2026 の 3 年 13 年 2010・2012〜2026 の 16 年
国語 2016・2017・2018 の 3 年 2010・2013・2014 の 3 年 6 年 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2018 年度までの話です

5. 一番大きな結論

この学校でいちばんはっきりしているのは、算数と社会の座席(問題の置き場所)が長期間動いていないことです。ここでいう座席の固定とは、同じ問題が出るという意味ではありません。同じ種類の問題が、毎年同じ場所に出るという意味です。

したがって過去問の使い方は 2 通りを組み合わせるのがよいと考えられます。算数と社会は「同じ座席を縦に解く」(算数の大問 1 だけを 14 年分、社会の大問 1 だけを 16 年分)。理科と国語は「単元と作業を習得する」(理科は 4 分野を均等に、国語は漢字と字数指定つきの抜き出しを反復)。年度通しで時間を計る演習は、社会・理科の 30 分の配分を決めるために数回で足ります。

もう一つ、4 科目に共通する大きな特徴があります。書かせる量が非常に少ないことです。算数は記述・作図が 15 年間ゼロ、理科の記述は年 0〜2 問、社会は年 0〜2 問(2018 年度までは 0 問)、国語も 15〜20 字以内が最長です。記号選択と短答の正確さで決まる入試だと言えます。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に順を付けました。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に置いてください。座席を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安になります(→ 11 節)。

根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。末尾の(確認: 〜◯年度)は、その施策の根拠が確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数の大問 1 を 14 年分、縦に解く。(1)(2) の二重・三重のかっこが入る四則計算、(3) の工夫して計算する問題、(4) の逆算。19 問中 4 問がここで、毎年同じ顔をしています。満点を前提に、かかる時間を 6 分以内に縮めるのが目標です。(3) は「共通の数でくくる」(2016・2017・2019・2020・2021・2023〜2026)と「分数を分解して打ち消す」(2018・2022)の 2 通りしかないので、9 年分をまとめて解けば見た瞬間に方針が立ちます。(確認: 〜2026 年度)
  2. [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問と、字数を数えて抜き出す作業。読み 4〜6 問・書き 4〜6 問が毎年あり、100 点満点の 2 割前後がここに乗っている可能性が高く、確実に取れる場所です。送り仮名つきの訓読み(「縮めて」「沿って」「放つ」「注いで」「マカせる」「タラして」)が必ず混じるので、送り仮名まで書く練習を。抜き出しは「◯字で抜き出す」「最初の五字を答える」に慣れ、指を使って数える手順を決めておきます。設問側の穴あき説明文は、空欄の前後の助詞と体言・用言の形から、入る言葉の品詞と長さを絞り込みます。15〜20 字にまとめる練習も。長い記述はありませんが、短くまとめる力は毎年問われます(「文中の言葉を用いて」の指定を守る)。物語文は学校生活の場面、説明文はものづくりと言葉を中心に、量のある文章を読みます(50 分で 8,000 字を読んで 20 問を解く速さが要ります)。ただし 2019 年度以降は資料が無いので、市販の過去問集で最初に 1 年分を確認してください(→ 13 節)。(確認: 〜2018 年度)
  3. [週末 60 分] 社会の大問 1 を 16 年分、年度をまたいで縦に解く。歴史の通史 10 問で、社会 50 点の 3 分の 1 前後がこの 1 題に乗っています。1 題ごとに時代が飛ぶので、解いた後に「どの時代の何を聞かれたか」を年表に印していくと、抜けが見えます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週 1 回] 社会の「述べた文として正しい/誤っているもの」の 4 択の解き方を固める。選択肢 4 つを一つずつ○×にして、誤りの箇所(人名・年号・順序・因果)に線を引く作業をルールにします。この形が社会の得点の半分近くを決めています。あわせて年代の並べかえを時代ごとに 10 セット(とくに関ヶ原以降の江戸初期、幕末〜明治、昭和前期は毎年のように問われます)。短答は漢字で書く練習を続けます。県名・湖名・湾名・制度名・人名を書いて確かめると、短答の 5〜11 問がここで決まります。記述は 1 問の練習を、指定語句(住民・有権者など)を必ず入れて 1〜2 文にまとめる形で。字数制限が無いぶん、解答欄の大きさに合わせる練習を過去問の実物でしてください。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 算数の一行問題 11 枠を単元別に横断する。優先度は 平面図形の面積比(14 年で 11 回)→ 単位換算・縮尺(11 回)→ 円とおうぎ形(10 回)→ 食塩水(濃度の混ぜ合わせ。9 回)→ 仕事算(全体を 1 とみて日数を出す。9 回)→ 速さ(旅人算=2 人の進み方を追う、通過算=電車が通り過ぎる時間。9 回)→ 角度(8 回)の順。どれも標準的な一行問題の難度で、単元の抜けがそのまま失点になります。大問 2 (1) の定位置である単位換算・縮尺は 6 年分まとめて、m³ と dL、L と cm³、縮尺の面積換算(2026 は 2 万 5000 分の 1 の 32cm²)まで含めて、換算表を自分で書けるようにしておきます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 理科の 4 分野を均等に 1 周する。この学校は特定単元への集中が弱く、15 年の最多単元でも 8 回です。穴を作らないことが最優先で、単元別の薄い問題集を全分野 1 周する方が、頻出単元を深追いするより効きます。生物は毎年出るので、人体(消化・呼吸・血液)と植物(光合成・発芽・分類)を厚めに。2021〜2026 は 6 年連続で大問 1 が生物なので、開始 5 分の出来が全体の流れを決めます。記号選択の練習は「すべて選び」込みで行い、選択肢を 1 つずつ○×判定する癖を付けます(誤答の多くは「1 つ選ぶ」と思い込むところから出ます)。条件をそろえる実験は、何を変えて何をそろえたかを問題文を読みながら表にする練習を。2024〜2026 の 3 年はどの年もこの読み方で解ける設問が中心にあります。表・グラフからの計算(水 100g に溶ける量、濃度、電流の大きさ、音の速さと時間)は桁の指定を読み落とさないこと。作図も 9 問分(太陽の動き、電流の向き、月の見え方など、線を 1 本引く形が多い)手を動かして慣れておきます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週末 60 分] 算数の大問 5(立体)を 4 年分(2023 直方体の切断・2024 直方体の切断・2025 三角柱を斜めに切る・2026 展開図から復元)。切断面の作り方と、展開図から立体を組み立てる作業を手を動かして。大問 4 は「速さとグラフ」を軸に、場合の数と規則性も 2 年分ずつ。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 前年 1 年間のニュースを制度に翻訳する。社会は毎年、前年の出来事を入口にして憲法・選挙・国際機関を問います。国際会議・選挙・為替・万博などを「憲法の何条か」「どの機関の仕事か」「どんな制度上の問題か」に翻訳して 1 行ずつメモします。理科でも 2026 年度は 2025 年 8 月の火球が大問になりました。地理は資料操作で、地形図の縮尺と実距離、時差の計算、雨温図、都道府県の同定を手を動かして。2025 は自校周辺の地図が出たので、八王子周辺の地形(多摩丘陵・川口川・圏央道)も見ておくと読みやすくなります。(確認: 〜2026 年度)

そのうえで、時間を計る通し演習を組み込みます。算数は 50 分を 3〜5 回(19 問すべてが答えのみなので、見直しの時間をどこに置くかを決めておきます)。社会・理科は 30 分を数回で、社会は 30 分で 22〜30 問、理科は 24〜27 問。どちらも導入文が長く、読む速さがそのまま点になります。理科は導入文が長い年(2024・2026)を選んで、読み飛ばさずに間に合うかを測ってください。


8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 19)

年度×大問の題材表(精読した 2024〜2026 年度)

年度 大問 1(計算 4 問) 大問 2(一行問題 6 問) 大問 3(一行問題 5 問) 大問 4(誘導つき 2 問) 大問 5(誘導つき 2 問)
2024 四則計算 3・逆算 1 単位換算(m³ と dL)
過不足算(余りと不足から個数を出す。ボールペンとノート)
仕事算(7 人 18 日を 10 日で)
売買損益(原価・定価・売値の割合。原価 5600 円)
三角形の面積比
長方形と台形の面積比
速さ(1470m の往復ですれちがう)
推理(A・B・C のおもりとてんびん)
数の性質(1×2×…×70 の末尾の 0)
水量(円柱の水そうにおもりを沈める)
角度(正方形の中)
速さとグラフ(花子さんと兄・2 人の間の距離のグラフ) 立体の切断(直方体を 3 点 P・Q・R で切る→ HS の長さ・体積)
2025 四則計算 3・逆算 1 単位換算(L と dL と cm³)
数の性質(4 でも 6 でも余り 3)
過不足算(ベンチに 3 人ずつ)
仕事算(9 人 20 日・途中で 2 倍の人数)
角度
円とおうぎ形(長方形の中の斜線部)
平均算(平均から合計を戻す。男女の身長の平均)
速さ(1.4km のマラソン)
年齢算(年の差が変わらないことを使う。父は 5 倍→3 倍)
正方形の中の面積比
回転体(二等辺三角形を回す)
場合の数(カードで 3 けたの整数・「奇数は戻さない」のルール) 立体(三角柱を斜めに切った立体の体積と表面積・3:4:5 の直角三角形を利用)
2026 四則計算 3・逆算 1 縮尺(2 万 5000 分の 1 の 32cm² を別の縮尺に)
数の性質(差が 108・約分すると 7/16)
食塩水(9% を 50g 蒸発させて 10%)
集合(兄がいる人 6 割・弟がいる人 30%)
消去算(2 つの式から一方を消す。シャーペンと消しゴムとノート)
線分比(AC:CE と AB:BD:DE から BC:CD)
数の性質(4 円切手と 9 円切手で払えない金額)
通過算(時速 60km と 84km の電車)
角度(AD=DE=EF=FB=BC の折れ線)
直角三角形の中の面積比
円とおうぎ形(半径 3cm の円 6 個の太線の長さ)
規則性(1 行目に奇数・2 行目と 3 行目に○△□が並ぶ表) 立体(展開図から表面積と体積)

座席の固定 — この科目でいちばん大きな事実

大問の数も、大問ごとの小問の数も、2013〜2026 年度の 14 年間 1 問も動いていません。 内訳は大問 1 が 4 問・大問 2 が 6 問・大問 3 が 5 問・大問 4 が 2 問・大問 5 が 2 問で、合計 19 問です。2010 年度だけは 5・5・2・2・2 の 16 問で、2013 年度から現在の並びになりました。同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るということです。

座席ごとに、何が入るかまで決まっています。

座席 入るもの 何年分で確認したか
大問 1 全体 導入文が「□ にあてはまる数を求めなさい」。計算 4 問だけで、文章題は 1 問も入らない 2013〜2026 の 14 年連続(表記のゆれのみ)
大問 1 (1)(2) 分数と小数の混じった四則計算。かっこが二重・三重に入る 2014〜2026 の 13 年連続
大問 1 (3) 工夫して計算する問題。共通の数でくくる形(2016・2017・2019・2020・2021・2023・2024・2025・2026)か、分数を分解して打ち消す形(2018・2022)のどちらか 2016〜2026 の 11 年連続
大問 1 (4) 逆算(□を求める) 2014〜2026 の 13 年連続
大問 2 (1) 単位換算・縮尺 2021〜2026 の 6 年連続(2016〜2019 にも 4 年連続)
大問 2・大問 3 合わせて 11 問の一行問題。1 問ずつ単元が違い、同じ単元が 2 問続くことはほぼ無い 2013〜2026 の 14 年連続
大問 4・大問 5 長い導入文(または図)がついて、(1) が (2) の誘導になる 2 問セット 2013〜2026 の 14 年連続
大問 5 立体図形(体積・表面積・切断・展開図) 2023〜2026 の 4 年連続

頻出単元と周期

一行問題(大問 2・大問 3 の 11 枠)に、2013〜2026 年度の 14 年で何回入ったかを数えました。

誘導つきの大問 4・大問 5(14 年で 28 枠)に何が来るかは年ごとに入れ替わります。内訳は立体 7 回(2014・2018・2020・2023〜2026)、速さとグラフ 7 回(2013・2014・2015・2018・2019・2023・2024)、平面図形 3 回(2013・2015・2016)、場合の数 3 回(2019・2021・2025)、規則性 3 回(2017・2020・2026)、水量とグラフ・ニュートン算(増えながら減る量)・集合・図形の移動・数の性質が各 1 回です。大問 5 は 2023〜2026 の 4 年連続で立体です。速さとグラフは 2 人の間の距離を縦軸に取る形(2018・2024)が繰り返し出ています。

問い方

8-2. 理科(30 分・50 点・大問 5〜9・小問 24〜27)

年度×大問の題材表(精読した 2024〜2026 年度)

年度 大問の並び(分野・題材・小問数)
2024 ①生物 4 問「明八の森」のナラ枯れとドングリ(原因・利用・選別・食べる動物)
②生物 4 問 インゲンマメの発芽と乾燥重量のグラフ(明暗の比較)
③地学 4 問 川の流れ(蛇行と断面・石の大きさ・深く削られる所)
④化学 5 問 塩化ナトリウムと硝酸カリウムの溶解度
⑤化学 2 問 7 種の液体を実験①〜④で判別
⑥物理 3 問 電流と磁界・電磁石(巻き数と鉄心)
⑦物理 3 問 榛名湖メロディーラインと音(280m を時速 50km で)
2025 ①生物 5 問 植物のなかま分け(4 けたの分類番号)
②地学 6 問 12 種の岩石を分けるフローチャート
③化学 6 問 ロウソクの燃焼(二酸化炭素を注ぐ・密閉・すきま)+フロギストン説
④物理 3 問 浮力(ガラスびんの重さ・円すいを引き上げる)
⑤物理 4 問 豆電球と電池の回路(電流の大きさ 4 問)
2026 ①生物 2 問 デンプンのりと消化液の試験管 A〜J(温度と対照実験)
②生物 4 問 大気の温度と酸素消費量のグラフ(恒温動物・緯度による差)
③地学 2 問 2025 年 8 月 19 日の火球(流れ星が光る理由・月面ではどうか)
④地学 4 問 透明半球で太陽の動きを観測(明八・北緯 36 度)+秋分と赤道の記録を作図
⑤化学 2 問 金属 A〜D と水溶液 E〜H の判別
⑥化学 5 問 炭酸飲料(溶けている気体・砂糖の溶解度・濃度 12%)
⑦物理 5 問 ふりこ(重さ・角度・長さの条件を変える・ブランコ)

座席の固定 — 大問は毎年作り直すが、分野の流れと問題数は動かない

大問の数は年ごとに変わります(資料のある 15 年で 5〜9 大問)。この科目については「大問◯番に◯◯が来る」という座席の固定は、算数のようには成立しません。 ただし次の 3 つは動いていません。

つまりこの科目は「同じ場所を縦に解く」より、4 分野を均等に仕上げて、どの順に来ても崩れないようにする準備が合います。

頻出単元と周期(大問の主題として、15 年で何回か)

15 年で最も多い単元でも人体の 8 回(年あたり 0.5 題)で、算数のような集中はありません。捨て単元を作ると効きにくい科目です。

問い方

8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3〜5・小問 22〜30)

年度×大問の題材表(精読した 2024〜2026 年度)

年度 大問 1(歴史・10 問) 中ほどの大問(地理) 最後の大問(公民・国際)
2024 家族旅行の計画の会話文。下線部①〜⑨で『東海道中膝栗毛』→伊藤博文と吉田茂→町の歴史→縄文の竪穴住居→関ヶ原後の並べかえ→白村江→富雄丸山古墳→アイヌ→「漢委奴国王」 ②観光(9 問)訪日外国人のグラフ・外国人向け地図記号・ご当地グルメと都道府県・世界文化遺産・着物の伝統的工芸品・温泉 ③選挙制度ほか(8 問)
憲法の権利・女性の社会進出
ドント方式・比例代表・衆議院の優越
地方自治体の仕事・G7 広島サミット(2023)
首長の拒否権の記述
2025 『漢書』地理志から始まる対外関係の通史。金印→仏教伝来→元寇→江戸の対外関係→日米修好通商条約→日露戦争後→年代並べかえ→国交回復と首相の組み合わせ ②地形図(3 問)明八周辺の地図(縮尺・5cm の実距離・読図の正誤)
③ペンギンのメモ(4 問)ガラパゴス・漁師が山に木を植える理由の記述・ナショナルトラスト・世界自然遺産
④水産業(4 問)はえなわ・沿岸→沖合→遠洋・200 海里
⑤ 2024 年 G7 プーリアの集合写真(7 問)
会議の別名・気候変動・経済安全保障
パリ五輪の開会宣言・ふるさと納税の目的の記述
歴代首相・公職選挙法
2026 2025 年の関税の話題から入る貿易の通史と年表。日宋貿易→勘合貿易→南蛮貿易の国名→朱印船(漢字)→オランダ→開港地→不平等条約→戦前の動き→日米構造協議の年表位置 ②大阪・関西万博(4 問)南半球の国・ユーラシアの国数・首都の経度・ハンガリーとの時差
③「メイハチ小学校」の授業の会話(9 問)湾・湖・農産物・島々・天橋立・川の名称・都道府県の同定・資料を東から並べかえ
④日本国憲法の条文 6 本(7 問)
集団的自衛権・漢字 2 文字の空欄
税の種類・裁判制度
2025 年 7 月参院選の表から一票の格差を記述
円安・条文の空欄

座席の固定 — この科目でいちばん大きな事実

大問 1 は 16 年連続(2010〜2026)で歴史。しかも 10 問(2015・2019 のみ 11 問)で固定されています。 1 本の文章または年表に下線部①〜⑨(⑩)が振ってあり、下線部ごとに時代が飛ぶ通史の作りで、原始・古代から戦後まで 1 題の中を一巡します。同じ問題が出るのではなく、同じ形の 10 問が毎年 1 番の位置に置かれるということです。社会 50 点のうち、この 1 題が 3 分の 1 前後を占める計算になります。

その後ろの並びも、大枠は動きません。

座席 入るもの 何年分で確認したか
大問 1 歴史の通史 10 問(下線部方式) 2010〜2026 の 16 年連続
中ほどの大問 1〜3 題 地理(地形図・都道府県の同定・世界地理・日本の地形・産業) 16 年すべて
最後の大問 公民(憲法・三権分立・選挙・財政)または国際社会 16 年のうち 13 年(2013・2017 は地理寄り、2019〜2021 は戦後史と公民の混合)

一方、大問の数(3〜5)と地理パートの分け方は毎年作り直されます。2024 は 3 大問、2025 は 5 大問、2026 は 4 大問でした。小問の総数は 22〜30 で、2026 が最多の 30 問です。

頻出単元と周期(大問の主題として、16 年で何回か)

問い方

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 2・小問 20〜22。2010〜2018 年度のみ)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。 精読したのは 2016・2017・2018 年度の 3 年で、2010・2013・2014 年度は構成だけを数えました。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(物語文・問数) 大問 2(説明文・随筆・問数)
2016 車いすの担任と運動会の四段タワー。四段目をやりたい公彦と、それを止めようとするクラス(11 問) 意見の違う相手との「すてきな喧嘩」を論じた随筆。グラフィックデザイナーの事務所の思い出から入る(11 問)
2017 友人の万引きの身代わりになった走哉と、一心との関係。走ることをめぐる話(11 問。出典は「駅伝ランナー2」) 読書についての 2 つの文章 I・II を読み比べる(11 問。古典のすすめ・芥川龍之介の作品・言葉という箱)
2018 ボランティアの「勉強会」で作文を教える上田一郎と、直哉・母親(9 問) 建築家が土壁・料理・自然素材を通して「本当の美」を語る文章(11 問)

座席の固定 — 資料のある年に限れば

問い方

出典(資料にある年のみ)

年度 大問 1 大問 2
2010 中石海「陽射し」
2013 中村航「星に願いを、月に祈りを」 木村耕一「こころの道」
2014 小川智子『ストグレー!』 帚木蓬生『生きる力』
2017 佐藤いづ「駅伝ランナー2」
2018 光嶋介輔「建築という対話 僕はこうして家をつくる」

物語文は小学生・中学生の学校生活と人間関係(運動会、友人関係、作文教室)から取られています。説明文・随筆はものをつくる人の話(デザイナー、建築家)と言葉・読書が中心で、抽象度の高い評論ではありません。


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

周期が上限に達しているものを 4 科目まとめて挙げます。転写の分類で大問・小問の単元として数えたもので、精読していない年の細部までは保証しません。「最終確認年度」は、その単元について出た・出ないを確認できている最後の年度です。

科目 単元 最後に出た年 最終確認年度 なぜ警戒するか
算数 水量とグラフ(誘導つきの大問として) 2021 2026 一行問題としては 2015・2016・2018・2019・2024 と頻出。大問としては 5 年空き。図と表を往復する作業量が多い枠なので、戻ってきたときの影響が大きい
算数 つるかめ算 2021 2026 2014・2016・2020・2021 と 2 年おきだったが 5 年空き
算数 流水算 2019 2026 2015・2017・2019 と隔年で出ていたのに 7 年空き
算数 ニュートン算 2022 2026 2022 年度の大問 4 が 14 年で唯一。4 年空き
算数 規則性(一行問題として) 2021 2026 大問としては 2026 年度に出た
算数 時計算(長針と短針の角度) 2013 2026 一行問題を数えた 2013〜2026 年度の 14 年で 1 回だけ
算数 図形の移動 2016 2026 2010・2016 年度の 2 回。10 年空き
算数 集合(大問として) 2017 2026 2017 年度に大問 4、2026 年度に一行問題として出た。大問としては 9 年空き
算数 資料の読み取り 2020 2026 2020 年度の 1 回だけ
理科 てこ・つり合い 2020 2026 2014・2015・2018・2020。物理では出題回数が多い方(4 回)なのに 6 年空き
理科 2019 2026 2016・2019 の 2 回。7 年空き
理科 中和 2022 2026 15 年で 1 回だけ。化学の他単元は一巡している
理科 月(大問として) 2014 2026 小問では 2021 の金星などで出るが、大問としては 12 年空き
理科 地震・火山 2018 2026 8 年空き。地学の大問が天体・岩石・流水に寄っている
理科 ばね 2022 2026 2013・2022 と 9 年周期。2022 から 4 年
理科 熱と状態変化 2022 2026 2010・2015・2017・2019・2022 と 2〜3 年おきだったが 4 年空き
理科 電磁石・磁石 2024 2026 2010・2018・2024 と 6〜8 年周期。当面は低め
理科 生態系・食物連鎖 2024 2026 2010・2024。14 年空いて 2024 に戻った例で、周期では測れない
社会 都道府県・地域の同定(大問の主題として) 2023 2026 2014・2015・2019・2021・2022・2023 に 6 回の高頻度。3 年空き。2026 は大問 3 の中の小問として復活している
社会 気候・雨温図 2018 2026 8 年空き。地理の定番なのに長く出ていない
社会 三権分立・国会・内閣・裁判所(大問の柱として) 2014 2026 小問では毎年出るが、大問としては 12 年空き
社会 貿易・資源・エネルギー 2020 2026 6 年空き。2013・2020 と 7 年周期
社会 財政・税・社会保障(大問の主題として) 2012 2026 14 年空き。小問では 2026 に税の種類が出た
社会 経済・労働・産業の変化 2021 2026 5 年空き
社会 環境問題・防災 2025 2026 2017・2025 と 8 年周期。出た直後
社会 農業・畜産(大問の主題として) 2022 2026 小問としては 2024・2026 にある
国語 知識の独立大問 2013 2018 2010・2013 年度には読解 2 題とは別に知識の大問があった。2014 年度に姿を消し、漢字が各大問の末尾に吸収された形になっている。2019 年度以降は資料が無く不明
国語 文学史 2017 2018 2017 年度に 1 問だけ

国語は 2019 年度以降に形が変わっていないかが、この資料からは分かりません(→ 13 節)。


10. 形式面の注意


11. 学年別ロードマップ

小 4(土台) — 計算の正確さ・図形の基礎・読解・漢字語彙の 4 本です。この学校でとくに効く入口は、①四則計算と逆算(算数 19 問中 4 問が計算だけで、しかも二重・三重のかっこが入ります)、②漢字の読み書きと送り仮名(国語の 2 割前後)、③歴史のものがたりに触れておくこと(社会の大問 1 が 16 年連続で通史なので、時代の順番が体に入っているほど楽になります)。時間を測るのはまだ早い段階です。

小 5(幅) — 全分野をひととおり学び終える 1 年です。1 週間の枠は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日の 15 分は漢字(読み 4〜6 問・書き 4〜6 問という出題の形に合わせて毎日)と算数の計算・逆算に充て、週末の 60 分で単元を 1 つずつ一巡させます。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使うとよいでしょう。

小 6(仕上げ) — 7 節の 8 項目です。夏以降は「同じ座席を縦に解く」(算数の大問 1 を 14 年分、社会の大問 1 を 16 年分、算数の大問 5 を 4 年分)を主軸に、年度通しで時間を計る演習は社会・理科を中心に数回。記述は 4 科目合わせて年 1〜5 問しかありませんので、添削に時間を割く必要は薄く、その分を選択肢の吟味と計算の精度に回す配分が、この学校の形に合います。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差が出るのは小 5 での全分野の一巡と、小 6 の座席反復の両方です。算数と社会は座席が固まっているので、小 6 で同じ場所を何年分も解いた経験がそのまま点になります。一方、理科は 15 年の最多単元でも 8 回しか出ず、単元の重みがよく散っています。理科の一巡だけは小 5 のうちに済ませておくと、小 6 で算数・社会の反復に時間を回せます。書く量が少ない入試なので、記述の訓練より、選択肢を 1 つずつ吟味する習慣を小 5 のうちから作る方が効きます。


12. この学校と併願するなら

観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が二重に効くか」だけです。難易度・偏差値帯・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、同じ問題が出るという意味ではありません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

読み方の補足です。この学校の算数(19 問すべて短答・一行問題 11 問・計算 4 問)は八雲学園・明治大学付属中野・かえつ有明・二松学舎大附属柏と構造が近く、算数の演習を相互に回せます。社会(記号選択が 6〜8 割・歴史の通史 1 題が柱)は明治大学付属中野・かえつ有明・成城学園・目黒日本大学が近く、国語(2 題読解・漢字が末尾・抜き出し中心)は東京純心女子・かえつ有明・成城学園が近い並びです。理科は明治大学付属中野(86)以外に近い学校が少なく、大問数が毎年動くこの学校の作りが独特であることを示しています。近さの数字は出題構造の距離から出した自動集計で、併願候補ページの「—」はその科目の資料が足りず比較できなかったという意味です。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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