東京農業大学第一高等学校中等部 の過去問分析

東京農業大学第一高等学校中等部の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

東京農業大学第一高等学校中等部 過去問分析(2009〜2026 年度・第 1 回相当・算数 17 年分ほか)

更新 2026-08-20。


この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都世田谷区
男女 共学
入試回と科目 全 4 回。第 1 回 2 月 1 日午前・4 科/第 2 回 2 月 1 日午後・2 科(算数必須+理科または国語を出願時に選択)/第 3 回 2 月 2 日午後・2 科(第 2 回と同じ組み合わせ)/第 4 回 2 月 4 日午前・4 科
試験時間・配点 第 1 回 国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・理科 40 分 80 点・社会 40 分 80 点/第 2 回 算数 40 分・理科 40 分・国語 40 分で各 100 点/第 3 回 算数 50 分 150 点・理科 40 分 100 点・国語 40 分 100 点/第 4 回 4 科各 40 分 100 点
集合時刻 第 2 回は 15:20 または 16:00、第 3 回は 14:30 または 15:30 の 2 グループ制

第 2 回・第 3 回に社会はありません。算数が必須で、もう 1 科目を理科と国語から出願のときに選ぶ形です。算数の配点も回で変わり、第 3 回だけ 150 点です(以上は 2026 年度の学校の公表資料による)。

東京農業大学第三高等学校附属中学校とは別の学校です(所在地も入試も別)。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの進め方(何年分をいつ解くか等)は過去問の使い方に、用語は用語集にまとめてあります。


まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 算数は同じ種類の問題が同じ場所に出ます。大問 5 題という数は資料のある 17 年で動かず、大問 1 に計算 3 問、大問 5 に速さという座席(問題の置き場所)が続いています。
  2. 理科・社会・国語には算数ほどの座席の固定がありません。毎年作り直されると考えて準備するほうが安全です。
  3. 4 科目を通して記述がとても少なく、そのかわり理科は 40 分で小問 37〜52 問、社会は 40 分で 32〜34 問という密度です。

家でやること 3 つ

  1. 算数は、同じ座席の問題を年度をまたいで縦に並べて解きます(大問 1 の計算だけを 3 年分、大問 2 の約束記号だけを 3 年分、大問 5 の速さだけを 3 年分)。
  2. 理科・社会は年度通しで時間を計り、「捨てる問題を決める」練習をします。
  3. 前年 1 年間のニュースを月ごとに整理します。時事は理科と社会の両方で効きます。

今週やる 1 つ

  1. 算数・大問 5 の速さとグラフを 3 年分、縦に並べて解いてみてください。グラフをかいてから設問に入る手順が、この学校の算数の中心です。

注意

  1. 資料からは入試回の区別が付きません。ここに書いたのは 4 科がそろう第 1 回相当の話で、第 2 回・第 3 回・第 4 回の傾向は分かりません(→資料の限界の節)。

資料の状況

転写(=過去問の紙面を文字データに起こしたもの)をもとに、次の年度を見ています。

科目 精読した年(設問文まで読んだ) 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 14 年 17 年(2009〜2012、2014〜2026) 高。式は転写に揺れがある箇所があるが、大問構成と題材の読み取りに支障はない
理科 3 年(2024・2025・2026) 14 年 17 年(2009〜2013、2015〜2026) 高。図・写真の中身は文字説明からの読み取りになる
社会 3 年(2020・2025・2026) 10 年 13 年(2009〜2013、2015〜2020、2025・2026) 高。2021〜2024 年度の資料が無いため、直近 3 年を 2020・2025・2026 に読み替えた
国語 3 年(2015・2016・2018) 4 年 7 年(2009〜2012、2015・2016・2018) 2019 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書けるのは 2018 年度までの話

一番大きな結論

この学校でいちばんはっきりしているのは、算数の「座席(問題の置き場所)の固定」です。大問 5 題という数は資料のある 17 年で動かず、大問 1 に計算 3 問、大問 5 に速さという並びが続いています。資料全体では、大問 1 が計算で始まる並びが 2014 年度から 13 年、大問 5 が速さになる並びが 2022 年度から 5 年。精読した 2024〜2026 年度の 3 年でも崩れていません。さらに大問 2 には約束記号が 3 年連続で入り、大問 5 にはグラフをかき込む作図が 3 年とも 1 問あります。これは「同じ問題が出る」という意味ではありません。同じ種類の問題が同じ場所に出る、という意味です。

一方、理科・社会・国語には算数ほどの座席の固定はありません。理科は 4 大問に物理・生物・地学・化学が 1 題ずつ入る枠が 3 年とも同じですが、並び順は 2026 年度に入れ替わりました。社会は 3 大問という数は同じで、地理 → 歴史の通史 → 前年の出来事を軸にした公民という並びが 2025・2026 の 2 年でそろっていますが、2020 年度は順序が違います。国語は大問 1 の漢字だけが 7 年とも固定で、その後ろは 2018 年度に大問数ごと組み替えられています。この 3 科目は毎年作り直されると考えて準備するほうが安全です。

したがって過去問の使い方は、科目で分けるのがよいと考えられます。算数は「同じ座席の問題を年度をまたいで縦に並べて解く」(大問 1 の計算だけを 3 年分、大問 2 の約束記号だけを 3 年分、大問 5 の速さだけを 3 年分)。理科・社会は「年度通しで時間を計る」。理科は 40 分で小問 37〜52 問、社会は 40 分で 32〜34 問という密度で、1 問あたり 45〜75 秒しかありません。知識の有無より処理の速さで差がつく作りになっています。

もう一つ、4 科目を通した特徴として記述がとても少ないことがあります。算数と国語は精読した 3 年で記述ゼロ、理科は毎年 1〜3 問、社会は毎年 1〜2 問で、いずれも字数指定ではなく「簡潔に」「1 行程度で」という指示です。記述の練習に時間を割くより、選択肢を消去法で最後まで詰める練習と、資料(表・グラフ・地図・新聞記事)から数値を読む練習のほうが直接効きます。


この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。座席を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。

根拠(何年に何が出たか)は、科目別の詳細の節を参照してください。

  1. [週末 60 分] 算数・大問 5 の速さとグラフを 3 年分、縦に解く。2024 は 6km の道を往復する 2 台のバスと歩く人、2025 は 35m の 2 地点を往復する 2 人、2026 はスキー場のリフトと滑降。3 年とも作図が 1 問あり、その後の設問がグラフに依存します。グラフを描いてから数える手順を体に入れます。すれ違い・追い越しの回数を数える問いは 2024・2025 に続けて出ています。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週 1 回] 算数・大問 2 の約束記号(2024〈a〉=2 回かけて a になる整数/2025 =各位の数の和の 3 倍/2026 ≪ ≫=約数の和)。3 年連続です。定義を読む → 例で検算 → 一般化、の 3 手順を固定します。同じ週 1 回の枠で、大問 3 に 2 年続けて入っている平均算(表から平均を出す・欠席者の点数を逆算する)と回転体(立方体を辺で回す・直角三角形を斜辺以外の辺で回す)も回してください。(確認: 〜2026 年度)
  3. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 3 問を 5 分以内。多重の逆算(2026 は 4 重かっこ)と 3 単位をまたぐ換算(2025 dL・mL・L・cm³/2026 mg・kg・t・g)が入ります。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 理科・40 分で 40〜50 問の時間感覚。2026 は 52 問ありました。1 問 1 分をこえたら飛ばす判断を練習します。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 理科・化学の量的計算を 3 通りそろえる — 塩酸と金属の過不足(2024)、気体の反応量(2025)、溶解度と再結晶(2026)。精読した 3 年とも、化学の大問はこのどれかです。あわせて、生物と地学にも計算が来る前提で準備します(2026 大問 1 は食物連鎖で kg と mg の比例計算を 6 問続け、2024 大問 3 は地学なのに比例計算が中心)。理科の計算=化学、と思い込まないことです。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 社会・前年 1 年間のニュースを月ごとに整理する。2020 は 2019 年 1〜7 月の年表、2025 は「2024 年の世の中の動き」、2026 は「2025 年から○○年前」。理科でも 2025 は日向灘の地震、2026 は月面原子炉のニュースが大問の導入文になっています。地震・火山・エネルギー・宇宙開発の見出しは、そのまま大問の導入文になります。時事は理科と社会の両方で効きます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週末 60 分] 社会・「適切でないものを 1 つ選び」の消去法と、統計表の 4 択(どの県か・どの工業地帯か・どの発電方式か・卸売/小売/製造品出荷額のどれか)。2025 大問 2 は 4 問連続でこの形です。2025 と 2026 の大問 2 問 5 は同じ一文で出ています。統計表の 4 択は精読した 3 年すべてにあります。(確認: 〜2026 年度)
  8. [毎日 10 分] 国語・漢字(書き 5・読み 5)と、内容合致の 1/2 判定。大問 1 は資料のある 7 年すべて漢字です。内容合致は精読した 3 年すべての長文の最後にあり、「同じ数字を用いてはいけません」という条件が付きます。(確認: 〜2018 年度)

科目別の詳細

はじめに 4 科目を並べて見ておきます。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 大問 5・小問 18〜20。大問 1 が計算 3 問、大問 5 が速さで固定。記述 0%、記号選択もほぼ 0%。作図は毎年 1 問(大問 5 のグラフ) 同じ場所に同じ種類の問題。約束記号・平均算・回転体・縮尺が繰り返す 大問 5 の速さとグラフ、大問 2 の約束記号、大問 1 の計算 3 問を、それぞれ年度をまたいで縦に
理科 大問 4・小問 37〜52(40 分)。物理・生物・地学・化学が 1 題ずつ。並び順は動く。選択 49〜57%、記述 1〜3 問、作図は年による 分野の枠は毎年同じ、単元は入れ替わる。全分野に数値計算が入る 化学の量的計算(過不足・溶解度・反応量)と、40 分で 40〜50 問を解く速度
社会 大問 3・小問 32〜34(40 分)。選択 68〜69%、記述 1〜2 問、作図なし 前年の出来事を軸にした大問が毎年 1 題。歴史は 1 テーマの通史 前年ニュースの整理と、「適切でないものを選ぶ」問いの消去法、統計表の 4 択
国語 大問 1 が漢字で固定。その後ろは 2018 年度に 4 大問→3 大問へ組み替え。記述 0%、選択 58〜65% 長文は説明的な文章(新書系の評論)。最後は必ず内容合致の 1/2 判定 漢字(書き・読み)、論説文の読解、内容合致の判定

算数(第 1 回 50 分・100 点・大問 5・小問 18〜20)

年度×大問の題材表(精読したのは 2024〜2026 年度)

年度 大問 1(計算 3 問) 大問 2(小問 4 問) 大問 3 大問 4 大問 5(速さ・作図)
2024 四則計算 2 問+逆算(□÷5+(4+□)÷7=(2+□)÷3) 1×2×…×2024 の末尾に並ぶ 0 の個数/時計算(2 時台に 180 度)/じゃんけん 5 人のあいこ/約束記号〈a〉=2 回かけて a になる整数 図形 2 問・記号で選ぶ(折り紙を 3 回折って切った形/正八角形の頂点を結んで斜線部が最大になる図) 小問 8 問
仕事算=夏休みの宿題
割合と比=池に立てた 3 本の棒
最大公約数 12・最小公倍数 144 の組
速さ=東京から太宰府天満宮まで 1040km
食塩水
二等辺三角形の角度
正方形の中の面積
6km の道を往復する 2 台のバスと歩く A 君(グラフ作図・すれ違いと追い越しの回数)
2025 四則計算/逆算(1/3×□+1/5×□+1/15×□=2025)/単位換算(dL・mL・L・cm³) 縮尺 1/25000 の地図上 15cm を時速 30km で/2031 年 3 月 1 日は何曜日/約束記号(各位の数の和を 3 倍)2 問 小問 8 問
正方形の中の面積
立方体を辺 CG を軸に 1 回転させた体積
3 つのランプ A・B・C の点灯周期
売買損益
3 つの整数の積の比
平均算=欠席者 1 人 2 問
展開図から体積
大根リレーの着順を条件から推理し、表のクラス欄に A〜E を記入(1 問) 35m の P・Q 間を往復する A と B(グラフ作図・初めて同じ地点に同時に着くまでのすれ違い回数)
2026 分数の和のくふう/多重の逆算(7−6÷[5−4÷{3−2÷(1−□)}]=0)/単位換算(mg・kg・t・g) 50 ノットの高速船が縮尺 1:50000 の地図上で毎分何 cm/1 時台に長針と短針が重なる時刻/約束記号≪ ≫=約数の和 2 問 小問 6 問(正六角形と対角線/直角三角形の回転体/和差算=2 日で読んだ本のページ/つるかめ算(個数を合計から逆算)=フラミンゴ・ライオン・タランチュラ/集合=39 人の冬休みの行き先/平均算=18 人のシュート成功数の表) 円周上に等間隔に並ぶ 8 点 A〜H を結ぶ直線と交点(場合の数 3 問) スキー場のリフトと滑降(A 時速 9km・B 時速 7.2km、グラフ作図)

同じ場所に同じ種類の問題が来る

大問 1 が計算 3 問、大問 5 が速さという並びは、精読した 3 年で一度も崩れていません。資料全体(2009〜2026 年度の 17 年分)で見ても、大問 1 が計算で始まる並びは 2014 年度から 13 年続き、大問 5 が速さになる並びは 2022 年度から 5 年続いています。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味の固定です。

頻出単元と周期(精読した 3 年で確認)

単元 出た年 場所
計算のくふう・逆算 2024・2025・2026 大問 1
約束記号 2024・2025・2026 大問 2
速さ(グラフつき) 2024・2025・2026 大問 5
平均算 2025・2026 大問 3
回転体(円周率 3.14) 2025・2026 大問 3
縮尺・単位換算 2024・2025・2026 大問 1(3) と大問 2
時計算 2024・2026 大問 2
場合の数 2024・2026 大問 2・大問 4
数の性質(約数・倍数・末尾の 0) 2024・2026 大問 2・大問 4

問い方の特徴

理科(第 1 回 40 分・80 点・大問 4・小問 37〜52)

年度×大問の題材表(精読したのは 2024〜2026 年度)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 小問数
2024 ばね付き釣り竿と魚の浮力、2 本のばねの連結、組み合わせ滑車と輪軸(9 問・グラフ作図 1) 昆虫(不完全変態、口の形、カブトムシの幼虫と成虫の体重、引っ張る力の実験、電子天びんでアリの体重を量る)(10 問) 地球の大きさと月までの距離(エラトステネスのスタジア、ヒッパルコスの視差)(10 問) 塩酸 50cm³ とアルミニウム 0.1〜0.8g の過不足、濃度を 2 倍・半分にしたグラフ、アルミと銅の混合物(10 問) 39
2025 豆電球の性質(定格電圧、直列・並列、スイッチの組み合わせで明るさを比べる)(5 問) 動物と温度(せきつい動物の分類、体表温度の表、額と手の表面温度、電熱線で水温を上げる実験)(11 問) 令和 6 年 8 月 8 日の日向灘の地震(プレート、逆断層、トラフ、南海トラフ地震臨時情報、巨大地震の発生間隔、富士山の形と宝永噴火)(14 問) 気体①〜⑩の分類と反応(発生方法、性質による分類、反応量の計算、BTB 溶液の色)(7 問) 37
2026 生態系と食物連鎖(数量ピラミッド、田んぼの生物、食べた量の kg 計算、DDT の生物濃縮の mg 計算)(17 問) 浮力・密度(おもり X・Y、上皿はかりとばねばかり)と電磁石・方位磁針(9 問) 「とける」の 3 種類、ホウ酸の溶解度と再結晶、水溶液 a〜i の判別、気体の集め方(13 問) 月面原子炉のニュース記事から、衛星・日食・月の満ち欠けと方角・南中時刻、日本の発電割合(13 問) 52

同じ場所に同じ種類の問題が来るか

4 大問という数は 3 年とも同じで、物理・生物・地学・化学が 1 題ずつ入る構成も 3 年とも同じです。ただし分野の並び順は固定ではありません。2024・2025 は物理→生物→地学→化学の順で 2 年一致しましたが、2026 は生物→物理→化学→地学に入れ替わりました。算数のような座席の固定は理科には無いと考えて、どの分野が何番に来ても動じない練習をしておくのが安全です。

固定されているのはむしろ分量と作りのほうで、40 分に対して小問 37〜52 問(2026 は 52 問)という密度が 3 年とも続いています。1 問あたり 45〜65 秒しかありません。

頻出単元と周期(精読した 3 年で確認)

単元 出た年 出方
気体の性質 2024・2025・2026 3 年連続。2025 は大問まるごと(①〜⑩の 10 種を分類)、2024・2026 は化学の大問の中の 1〜2 問
こん虫・動物の分類 2024・2025・2026 3 年連続。分類の名称を答える問いが毎年ある
月・太陽 2024・2026 2024 は月までの距離の測定、2026 は満ち欠けと方角・南中時刻
浮力・密度 2024・2026 2024 は魚の浮力、2026 はおもりと上皿はかり
ばね 2024・2026 連結ばね(2024)、ばねばかりの読み(2026)
電気回路・電磁石 2025・2026 2025 は豆電球の明るさ、2026 は電磁石と方位磁針
水溶液の量的計算 2024・2025・2026 3 年連続。過不足(2024)、反応量(2025)、溶解度・再結晶(2026)

問い方の特徴

社会(第 1 回 40 分・80 点・大問 3・小問 32〜34)

年度×大問の題材表(精読したのは 2020・2025・2026 年度)

社会は 2021〜2024 年度の問題が資料に無いため、直近 3 年を 2020・2025・2026 に読み替えて確認しました。

年度 大問 1 大問 2 大問 3 小問数
2020 2019 年 1〜7 月の出来事の年表(10 問)
北方領土
直接請求権
各国の行政のリーダー
景気循環
通貨の 3 機能
世界遺産
天皇の退位
内閣不信任
人口推移
参議院選挙
地名の由来から地理と歴史を横断(14 問)
多賀城と蝦夷
みどり市と笠懸
台場とペリー
調布と調・防人
甲州市の地形図
四日市と工業地帯
唐津と佐賀の農産物
イギリス(蒸気機関、産業革命、植民地とインド、明治の制度移入、EU 離脱の国民投票)(8 問) 32
2025 日本周辺の海洋(12 問)
湾・半島・列島の名称
県別統計
中国の水産物輸入停止の新聞記事
漁獲量のグラフ
潮目と暖流
貿易港
石油化学コンビナート
天橋立
現在と 1970 年代の地形図の比較
竹島
SDGs を切り口にした通史(12 問)
律令と大仏造立の詔
江戸の古着と改革
廃藩置県
日清・日露の間
労働歌
選挙権の拡大
足尾の史料
「2024 年の世の中の動き」の調べ学習(10 問)
RCEP
女性の政治参加のグラフ
円安
新紙幣と貨幣流通
物価
法律名
予算の決定過程
地方自治
政治リーダーの決め方
34
2026 冬季オリンピックとサッカーワールドカップから世界地理へ、後半は日本地理(13 問)
時差
雨温図
輸入品目
発電所の数
高齢化と単身世帯
四大公害病
新聞記事の穴埋め
アニメの舞台の踏切
卸売・小売・製造品出荷額
地形
米と稲作の通史(11 問)
銅鐸の農作業
宇治殿の史料
壇ノ浦
楮と製紙
生類憐みの令
田沼意次
日清戦争前後の年表
戦後のグラフ
減反の新聞記事
「2025 年から○○年前」の調べ学習(9 問)
ラジオとインターネット
山手線
1925 年以降初の衆議院選挙
国際会議の宣言
紛争地域
沖縄の米軍施設
京都議定書と郵政選挙
33

同じ場所に同じ種類の問題が来るか

大問 3 題という数は 3 年とも同じです。並びは 2025・2026 の 2 年が地理 → 歴史の通史 → 前年の出来事を切り口にした公民・国際でそろっています。2020 は前年の出来事の年表が大問 1 に置かれており、位置は動きます。ただし「前年(あるいは数年前)の出来事を軸にした大問が毎年 1 題ある」という点は、精読した 3 年すべてで確認できました。

もう一つ 3 年で共通しているのは、歴史の大問が単独で立つときは通史になることです。2025 は SDGs、2026 は米という 1 つのテーマで古代から現代まで縦に走ります。時代を絞った出題ではないので、通史の抜けがそのまま失点になります。

頻出単元と周期(精読した 3 年で確認)

単元 出た年 出方
国際社会・国際協力 2020・2025・2026 3 年連続。2020 は EU 離脱、2025 は RCEP と竹島、2026 は紛争地域と国際会議の宣言
前年の出来事 2020・2025・2026 3 年連続。新聞記事の引用つきが 2025・2026
三権分立・国会・内閣・予算 2020・2025・2026 3 年連続
選挙制度 2020・2025・2026 参議院選挙(2020)、女性参政権と選挙権の拡大(2025)、1925 年以降初の衆議院選挙(2026)
飛鳥・奈良時代 2020・2025 調と防人(2020)、大仏造立の詔と墾田永年私財法(2025)
江戸時代 2025・2026 古着と寛政の改革(2025)、生類憐みの令と田沼意次(2026)
幕末・明治維新 2020・2025 ペリーと台場(2020)、廃藩置県(2025)
地形図の読図 2020・2025 甲州市周辺(2020)、同じ地域の現在と 1970 年代を並べて比べる(2025)
工業・産業構造 2020・2025・2026 工業地帯の出荷額(2020)、石油化学コンビナート(2025)、卸売・小売・製造品出荷額(2026)
環境問題・公害 2020・2025・2026 世界遺産(2020)、防災と地形図(2025)、四大公害病と京都議定書(2026)

問い方の特徴

国語(第 1 回 50 分・100 点。2015・2016・2018 年度で確認)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、ここに書いたのは 2015・2016・2018 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。資料のあるのは 2009・2010・2011・2012・2015・2016・2018 の 7 年で、そのうち最新 3 年が 2015・2016・2018 にあたります。記述が加わっている可能性もあるので、市販の過去問集で最新の解答用紙を必ず見てください。

年度×大問の題材表

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 小問数
2015 漢字(書き 5・読み 5=10 問) 四字熟語の空欄に入る漢字を選ぶ(5 問) ことわざを文の空欄に入れる(ア〜コから 5 問・同じ記号は不可) 論説文(婉曲表現と日本語のコミュニケーション)12 問 32
2016 漢字(書き 5・読み 5=10 問) 四字熟語(空欄の漢字を選ぶ+意味を 1〜10 から選ぶ、5 語×2=10 問) ことわざ(ア〜コから 5 問・同じ記号は不可) 論説文(永井均『〈子ども〉のための哲学』/思想と思考) 12 問 37
2018 漢字(書き 4・読み 4=8 問) 論説文(笠井奈津子『甘いものは脳に悪い』/食べることと記憶) 8 問 論説文(上田紀行『かけがえのない人間』/心理主義と「私探し」) 8 問 24

同じ場所に同じ種類の問題が来るか

大問 1 が漢字という並びは、資料のある 7 年すべてで崩れていません。導入文も「次の(1)〜(5)の傍線部のカタカナを漢字に直し、(6)〜(10)の傍線部の漢字の読みをひらがなで答えなさい」が 2015 と 2016 で同じ一文で、2018 は番号が ①〜④/⑤〜⑧ に変わるだけで作りは同じです(資料のある最も古い 2009 年度から続く言い回し)。

一方で大問 2 以降は動きます。2015・2016 は「漢字 → 四字熟語 → ことわざ → 長文 1 題」の 4 大問でしたが、2018 は語句の独立大問が消えて「漢字 → 長文 → 長文」の 3 大問になりました。四字熟語とことわざは長文の中の 1 問として残っています(2018 大問 2 問三でことわざ、大問 3 問三で四字熟語)。算数のような座席の固定は、大問 1 の漢字を除けば国語にはありません。

毎年ほぼ同じ問い方(原本で確認)

長文の中身

長文は説明的な文章に寄っています。精読した 3 年(2015・2016・2018)の長文はすべて論説・評論で、物語文は出ていません。資料のある 7 年の出典も、養老孟司『いちばん大事なこと』(2010)、上田紀行『生きる意味』(2011)、本川達雄『生物学的文明論』(2012)、永井均『〈子ども〉のための哲学』(2016)、上田紀行『かけがえのない人間』(2018)と新書系の評論が並びます。上田紀行は 2011 と 2018 の 2 回です。題材は「人間とは何か」「コミュニケーション」「生きる意味」「食と身体」といった、小学生には抽象度の高い話題が多くなっています。


しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年で空きが目立つものを並べます。「最終確認年度」は、その単元を最後に確認できた年度です。

科目 単元 最終確認年度 状況
算数 立体の切断・展開図 2025 2025 に展開図から体積を求める 1 問があるだけで、大問としては 3 年間出ていません。資料全体では大問 3 の位置に立体・切断が入る年が繰り返しあるので、空きが長いほうの単元にあたります
算数 流水算・水量とグラフ 精読した 3 年では確認できず 大問 5 の速さがバス・徒歩・リフトと来ているので、水そう系に振れる余地があります
算数 食塩水 2024 2024 大問 4(5) の 1 問のみ。2025・2026 は出ていません
算数 仕事算 2024 2024 大問 4(1) の 1 問のみ。2025・2026 は出ていません
理科 星・星座 精読した 3 年では確認できず 地学の枠を月・太陽・地震・火山が占めました
理科 音・光 精読した 3 年では確認できず 精読した 3 年で出ていません
理科 植物のつくり・光合成 2026 2026 に田んぼの植物として登場するのみ。大問としては 3 年間出ていません
理科 てこ・輪軸 2024 2024 大問 1 の後半(組み合わせ滑車と輪軸)だけ。力のつり合いは 2026 に浮力で戻ってきているので、てこ本体はいつ来てもおかしくない位置にあります
理科 地層・岩石 2025 2025 に富士山の岩石として 2 問あるのみ
社会 鎌倉・室町時代 2026 正面から扱う大問が無く、2020 の笠懸(流鏑馬と並ぶ武芸)と 2026 の壇ノ浦のように選択肢の中に出るだけ。中世は薄い状態が続いています
社会 安土桃山時代 2020 2020 の唐津の由来 1 問のみ
社会 地形図の読図 2025 2020・2025 にあり 2026 に無い。隔年に近い出方をしているので、戻ってくる可能性がある位置にあります
社会 雨温図 2026 2020(仙台)・2026(アテネ・アトランタ・ペキン・ロンドン)にあり 2025 に無い。国内・国外の両方で準備しておきます
社会 憲法の条文 精読した 3 年では確認できず 条文そのものを問う設問は見当たらず、仕組み・手続きの側から問われています
国語 四字熟語・ことわざの独立大問 2016 2015・2016 にあり 2018 で消えました。長文の中の 1 問としては 2018 にも残るので、語彙の学習をやめる理由にはなりません
国語 物語文 精読した 3 年では確認できず 精読した 3 年の長文はすべて説明的な文章です。ただし 2019 年度以降の資料が無いため「今も出ない」とは言えません

形式面の注意

4 科目に共通すること

算数

理科

社会

国語


学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 算数の座席が固定なので、小 6 の反復で追い込める部分は確かにあります。しかし配点の重い理科(第 1 回 80 点・第 2 回と第 3 回は 100 点)が 40 分で 40〜50 問という密度で、しかも全分野に計算が入ります。ここは短期の詰め込みが効きにくく、小 5 での分野の一巡と計算の速さがそのまま出ます。加えて時事が理科・社会の両方の入口になるため、ニュースに触れる習慣という、直前期に作れないものが効きます。小 4 から始める利点は、算数の反復よりむしろ「理科の広さ」と「世の中への関心」を時間をかけて育てられる点にあります。


この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、の観点だけ)

観点は同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方かどうかだけです。過去問演習が二重に効くか、という話に限ります。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。入試日程の重なりは、資料に注記がある分だけ写します。

8 校の一覧・記述量・注意は併願候補ページへ。

近い科目には偏りがあります。理科と社会は多くの学校と作りが似ており、過去問演習が転用しやすい一方、算数はどの候補校とも遠くなります(大問 1 に計算 3 問・大問 5 に速さという並びと、記述も記号選択もほぼ無い形式が珍しいためです)。算数だけは他校の過去問で代替できないと考えて、この学校の過去問そのものに時間を割くのが実際的です。

第 2 回・第 3 回は算数+(理科または国語)の 2 科目入試なので、併願先が 4 科目校の場合、社会はこれらの回の準備とは別に立てる必要があります。


資料の限界

資料どうしの食い違い


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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