青山学院中等部 の過去問分析
青山学院中等部の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
青山学院中等部 過去問分析(2005〜2026 年度・一般(入試は年 1 回)・最大 22 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 一般 1 回のみ(2027 年 2 月 2 日午前)。4 科(国語・算数・社会・理科)。募集は男女あわせて約 140 名 |
| 試験時間・配点 | 国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/社会 25 分 50 点/理科 25 分 50 点(合計 150 分・300 点) |
| 面接 | ありません |
| 正式名称の変更 | 1986 年度から 2024 年度までは「青山学院高中部中等部」という正式名称でした(中等部と高等部を合わせて運営していた期間の名前です) |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
入試が年 1 回しかないため、「1 回目で慣れて 2 回目で取り返す」という受け方ができません。1 日に 4 科目を通して解く練習が、そのまま本番の形になります。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題(数行で終わる短い文章題)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目そろって、短い問題を大量に、速く正確に処理する設計です。算数は 50 分で 13〜17 題、理科は 25 分で 25〜31 問、社会は 25 分で 29〜34 問、国語は 50 分で 35〜38 問(精読した 3 年)。1 問あたり算数 3 分強・理科 1 分未満・社会 45 秒前後・国語 1 分半で、考え込む時間が構造的にありません。
- 理科は大問の座席(問題の置き場所)が決まっています。大問 1 が分野をまたいだ小問集合、大問 2 が生物、大問 3 が地学、大問 4 が化学、大問 5 が物理という並びが 2024・2025・2026 の 3 年連続です。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出ます。
- 記述がほとんどありません。算数・理科・社会は精読した 3 年で記述 0 問、国語も精読した 3 年で年 1〜3 問だけです。
家でやること 3 つ
- 理科の大問 2〜5 を、生物・地学・化学・物理の分野ごとに年度をまたいで縦に 3 年分解きます。
- 算数の 1 番目(四則計算)と 2 番目(逆算)を毎日 2 問、1 問 1 分で解きます。
- 社会は白地図に地方ごとの情報を書き込み、前年 1 年間のニュースを月ごとに整理します。
今週やる 1 つ
- 理科と社会を 25 分ずつ、続けて 50 分で通して解き、理科 1 問 50 秒・社会 1 問 45 秒という速さを体で確かめます。
注意
- 国語は 2019 年度以降の資料が 1 年もありません。ここに書いた国語の話は 2016〜2018 年度のもので、現在の形式は市販の過去問で確認してください(→ 13 節)。
4. 資料の状況
以下では、転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)をもとに数えた年と、原本の設問文まで読んだ年を分けて書きます。年の呼び方は「精読した年(設問文まで読んだ年)」「構成だけ数えた年(転写の単元分類を数えただけの年)」「資料のある年」の 3 つだけを使います。
| 科目 | 資料のある年 | 資料のある年数 | 精読した年 | 構成だけ数えた年数 | 資料の無い年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2006〜2026 | 21 | 2024〜2026 の 3 年 | 18 | 2005 | 図のある小問が 38%。図そのものは転写できないため、図の説明文からの推定を含む。転写の読み取り確度が低めの年が 21 年中 7 年(2024 を含む) |
| 理科 | 2005〜2026 | 22 | 2024〜2026 の 3 年 | 19 | なし | 表・グラフ・装置図が多い(図のある小問 56%)。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 14 年(2024〜2026 の 3 年とも含む) |
| 社会 | 2005〜2026 | 22 | 2024〜2026 の 3 年 | 19 | なし | 地図・写真・統計表が多い(図のある小問 34%)。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 9 年(2024〜2026 を含む) |
| 国語 | 2008〜2018 | 10 | 2016〜2018 の 3 年 | 7 | 2014、および 2019〜2026 のすべて | 近年の資料が無い。本文・設問とも読めるのは 2018 年度まで |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。この学校では混入は見つかりませんでした。
- 入試回: この学校の入試は年 1 回のみです(2027 年度募集要項)。転写データも 1 年につき 1 冊なので、「どの回の問題か」の取り違えは起きません。
- 試験時間・配点(2027 年度募集要項): 国語 50 分 100 点、算数 50 分 100 点、社会 25 分 50 点、理科 25 分 50 点の 4 科です。面接はありません。募集は男女合わせて約 140 名です。理科と社会が 25 分ずつという点が、この学校の出題を理解する上でいちばん大事な数字になります。
- 「毎年」「〜年連続」は、原本の設問文で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。年度×大問の題材表は、算数・理科・社会が 2024〜2026 の 3 年分、国語は 2016〜2018 の 3 年分を精読して起こしています。それ以前の年は、転写データの単元分類を数えたものだけを「転写の分類では」と断って書きました。
- 設問別の配点は問題冊子に印刷されていません(精読した年で確認しました)。
5. 一番大きな結論
青山学院中等部の入試は「短い問題を大量に、速く正確に」処理する力を問う設計で、しかも理科は大問の並び(座席=問題の置き場所)が完全に決まっています。
- 問題数と時間の比が 4 科目に共通します。算数は 50 分で 13〜17 題、理科は 25 分で 25〜31 問、社会は 25 分で 29〜34 問、国語は 50 分で 35〜38 問(精読した 3 年)。1 問あたり、算数 3 分強・理科 1 分未満・社会 45 秒前後・国語 1 分半です。考え込む時間が構造的にありません。
- 記述がほとんどありません。算数・理科・社会は精読した 3 年で記述 0 問でした。算数は答えの数値だけ、理科と社会は記号選択が主軸です(理科 65〜85%、社会 87〜91%)。国語も精読した 3 年で記述は年 1〜3 問だけでした。
- 理科は座席が決まっています。2024・2025・2026 の 3 年とも、大問 1 = 分野をまたいだ小問集合、大問 2 = 生物、大問 3 = 地学、大問 4 = 化学、大問 5 = 物理でした。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出ます。「大問 3 だけを 3 年分たてに解く」という使い方ができます。
- 算数も一部の座席が決まっています。1 番目が四則計算、2 番目が逆算、8 番目が速さで、この 3 つは 2024・2025・2026 の 3 年連続で同じ位置でした。終盤 2〜4 題が図形という並びも 3 年に共通します。
- 社会は両端が決まっています。大問 1 は 1 つの地方の地図から掘る地理(2024 琵琶湖と京都、2025 九州、2026 東北)、最後の大問は前年のニュース(2024 訪日客と在留外国人、2025 指定野菜と最高裁判決、2026 関税・参議院議員選挙)でした。中盤の歴史は大問の数も並びも年ごとに変わります。
- 国語は資料が 2018 年度までしかありませんが、精読した 3 年に限れば大問 1 が漢字、大問 2〜5 が文章 4 本(うち詩が 1 本、最後が小説)という並びが 3 年連続でした。
- 一方で、同じ問題の使い回しは見つかりませんでした。精読した年の中で、設問文がそのまま重なるものは 1 問もありません。数値も設定も毎年作り直されています。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、次の二つになります。①時間の使い方を身につける(1 問にかけられる秒数を体で覚える)、②座席が決まっている場所を縦に解いて単元を仕上げる(理科の大問 2〜5、算数の 1・2・8 番目)。
6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 「短い問題をたくさん」で統一されています。4 科目とも、長い会話文や実験レポートを読ませて 1 つの大問を深く掘る形ではなく、独立した問いを並べます。算数は 1 題完結、理科の大問 1 は互いに無関係な 5〜6 問、社会は下線部ごとに時代が飛びます。知っていることを素早く取り出せるかを測っているように見えます。
- 社会は「地図から始まり、昨日のニュースで終わる」形です。大問 1 で 1 つの地方を地図で掘り(近畿・九州・東北)、最後の大問で前年の出来事を扱います(訪日客の増加とオーバーツーリズム、ブロッコリーの指定野菜化、参議院議員選挙、広島の平和記念式典)。2024 年度には学校のすぐ近く(表参道)を入口にして近代から戦後を聞く大問もありました。身の回りの地理・歴史と、いま起きていることを結ぶ姿勢が題材から読み取れます。
- 理科の大問 1 に「科学の話題」が入ります。ノーベル賞とダイナマイトの発明(2024)、リチウムイオン電池(2025)、ロケットの歴史とゴダード(2026)、実験器具の扱い(2025 メスフラスコ、2026 温度計のつくり)。教科書の単元の外から 1〜2 問、科学史や身の回りの装置について聞く年が続いています。
- 算数の題材が生活寄りです。たこ焼きとお茶の売上(2025)、自転車のレンタル料(2026)、ラグビー部の部員数(2024)、東京ドームの面積を地図の縮尺で(2026)、稲の株数と収量(2025)。折り紙を折る角度の問題が 3 年連続で出るのも特徴で、正方形の紙を折る動作を頭の中で追える子が有利になります。
- 理科は「条件を切り分ける」問いを好みます。どの条件だけを変えた実験を比べれば結論が出るか、という問い方が 3 年連続でした。知識よりも実験の組み立て方を見ているように見えます。
- 国語は詩を扱います(精読した 3 年とも 1 本)。しかも詩の設問が 7〜9 問と重いものでした。物語・論説だけでなく、詩の言葉づかいや連の構成を読む練習が要る学校である点は、過去問を見ないと分かりません。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・語彙・4 分野の理科)を先に進めてください。学年別の道筋は 11 節にまとめました。
各項目の根拠(年度×大問の題材表と設問文の実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [週末 60 分] 時間を計る癖をいちばん先に付ける — 理科 25 分・社会 25 分は、途中で時計を見る余裕すら少ない時間です。理科は 1 問 50 秒、社会は 1 問 45 秒。過去問を解くときは必ずタイマーを置き、「分からない問題を飛ばして戻る」動作を練習します。4 科目とも解答は記号・数値・語句なので、空欄で終わらせない(記号は必ず埋める)ことが効きます。理科は 25 分・25〜31 問を通しで解き、分からない問題を飛ばして最後まで到達する練習を重ねます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・最初の 2 題を絶対に落とさない — 1 番目の四則計算と 2 番目の逆算は 3 年連続で同じ位置にあります。2025 の「□×0.5−(1.5−7/6)÷0.25」、2026 の三重かっこのように、分数と小数が混ざります。毎日 2 問、1 問 1 分で解きます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・特殊算の一行題を大量に — 特殊算(つるかめ算=個数を合計から逆算する解き方など、受験用教材で扱う解き方の総称。用語は 用語集 にもまとめてあります)の一行題を回します。3 年で出たのは和差算(2024 ラグビー部)・消去算(2024 りんごと梨と柿)・仕事算(2024 お小遣い、2026 バケツ)・平均算(2024 検定の平均点、2025 身長、2026 得点分布)・つるかめ算(2025 たこ焼き、2026 自転車レンタル)・過不足算(2025 トマト)・売買損益(2026)・集合(2026 部活のかけもち)・割合・縮尺・概数です。どれも塾のテキストの標準題で、必要なのは難度ではなく速度と正確さです。どれも 1 題完結・3 分で解ける標準題なので、例題レベルを素早く正確に回すのがそのまま得点に直結します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・速さを 8 番目の座席で、終盤の図形とあわせて練習する — 速さは 3 年連続で 8 番目です(2024 高速道路の 2 台、2025 自転車の往復、2026 電車の速さの比)。往復・出会い・速さの比・グラフの 4 通りを一巡しておきます。あわせて、紙を折る角度の問題(3 年連続。折り返しでできる角の等しさ=折り目をはさんで同じ角を図に書き込む手順を固める)、水量とグラフ(2024・2026。2 つの円柱容器に一定の割合で水を入れ、水面の高さの変化をグラフで読む形)、表に整理して詰める練習(2024 のカード配り、2026 の得点分布表。年 1〜2 題ある「(1)(2)」つきの問題はここに来やすい)を回します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・大問 2〜5 を分野ごとに縦に解く — 生物・地学・化学・物理が固定の座席に座っているので、「大問 4(化学)だけ 3 年分」という解き方が有効です。2024 溶解度、2025 水溶液の判別、2026 中和と、化学は 3 年とも表と数値の計算が入ります。4 分野のどれか 1 つでも穴があると毎年 5 問前後を失うので、均等に回します。表から比例・割合を読む計算(溶解度・濃度・中和・ふりこ)を短時間で処理する練習と、実験器具の名前と使い方(メスフラスコ・温度計・顕微鏡)、科学の歴史・身近な発明をテキストのコラム欄まで読んでおくことも、大問 1 の小問集合に直接効きます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・条件を変えて比べる実験の読み方 — 2024 の昆虫の仲間分け(条件 1 を変えると)、2025 のふりこ(条件 A と C を比べる)、2026 のメダカ(実験 1 と実験 2)と 3 年連続で同じ問い方が出ています。どの条件だけが違うかに印を付けてから選択肢を読む手順を固めます。「すべて選びなさい」「2 つ選びなさい」にも慣れておき、選択肢を 1 つずつ○×で処理します。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・誤文の見分けと、地方の地図・前年のニュース — 次の 6 つをまとめて回します。(確認: 〜2026 年度)
- 「正しくないものを 1 つ選べ」の練習。この学校の社会の中心です。4 つの文を全部読んで誤りを 1 か所見つける作業なので、教科書レベルの知識を「文の形」で覚えるのが効きます。年号・人名・地名の入れ替え、因果の逆転が典型です。
- 前年 1 年間のニュース。最後の大問が 3 年連続でここから出ています。設問文が「昨年 4 月」「昨年 7 月」「昨年 8 月 6 日」と月まで指定してきます。新聞のこども向け紙面か年鑑を、選挙・国際関係・農業や食品・災害・記念日の 5 分野で押さえます。
- 地方ごとに地図で覚える。大問 1 が 3 年連続で「1 つの地方の地図」でした(近畿→九州→東北)。地図に A・B・C の印を打って、地形・気候・農産物・工業・交通・世界遺産・伝統的工芸品・伝統行事を答えさせる形なので、白地図に書き込む学習がそのまま得点になります。まだ出ていない地方(関東・中部・中国四国・北海道)は特にです。
- 年表を使い、できごとの前後関係と「どの時期に入るか」を答える練習。
- 統計・グラフ・写真の読み取り(生産量の順位、雨温図、地形図)。
- 25 分で 30 問前後を解く時間感覚。読む文章が長い大問から手を付けない配分を決めておきます。
- [毎日 10 分] 国語・語彙と漢字を毎日、詩に触れておく — 精読した 3 年では大問 1 が漢字 5〜6 問、各文章に空欄補充の語彙問題が 2〜4 問、慣用句を「ひらがな四字」で埋める設問もありました。慣用句・ことわざ・故事成語は「ひらがな四字」「漢字二字」で書ける形で覚えます。字数を指定した抜き出し(十字・十三字・三十字以上三十五字以内)は、字数から答えを絞る手順で練習します。詩は毎年 1 本入っていました(2016 あめ玉、2017 木琴、2018 座敷童子)。連の構成・表現技法・比喩の指すものを言葉にする練習をしておきます。空欄に入る語を選ぶ問題(接続語・心情語・抽象語)は数多く当たり、50 分で文章 4 本という量に備えて読む速さも測ります。ただし国語は 2018 年度までしか資料が無いので、現在の形式と構成は市販の過去問で必ず確認してください。(確認: 〜2018 年度)
8. 科目別の詳細
まず 4 科目を横に並べた要点です。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかけること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 中程度。50 分・13〜17 題。1・2 番目が計算、8 番目が速さ、終盤が図形(3 年連続) | 1 題完結の標準的な文章題と図形。特殊算のフルコース(和差・消去・仕事・平均・つるかめ・過不足・売買・集合)から毎年 6〜8 題。答えは数値のみ | 標準題を 3 分で確実に。難問対策より、計算と一行題の精度と速さ |
| 理科 | 高い。25 分・5 大問・25〜31 問。大問 1 小問集合/2 生物/3 地学/4 化学/5 物理(3 年連続) | 記号選択が主軸。条件を変えて比べる実験と、表からの計算が毎年。大問 1 に身近な話題と科学の歴史 | 4 分野を穴なく。座席が決まっているので、分野ごとに年度をまたいで縦に解く |
| 社会 | 中程度。25 分・5〜7 大問・29〜34 問。地理で始まり前年のニュースで終わる | 記号選択が 9 割弱。「正しくないものを 1 つ選べ」が中心。地図・統計・写真の読み取りと、下線部つきの文章から時代をまたいで聞く歴史 | 誤文の見分けと、地方別に地図で覚える地理。前年 1 年間のニュース |
| 国語 | 精読した 3 年(2016〜2018)では大問 5・35〜38 問。近年の資料なし | 漢字 5〜6 問+文章 4 本(詩を含む)。記号選択と字数指定つきの抜き出しが大半。記述は年 1〜3 問 | 語彙と慣用句、字数指定の抜き出し、詩の読み方。ただし現在の形式は市販の過去問で要確認 |
4 科目に共通するのは「処理の速さ」です。難問を 1 問解く力より、標準的な問題を落とさずに数をこなす力が問われる並びになっています。
8-1. 算数(50 分・100 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026・設問文で確認)
2025 年度は転写上「大問 1 の中の 13 問」という形になっていますが、実際には他年と同じく 1 問完結の問題が 13 題並んだものなので、下の表では 1 題ずつ番号を振って並べました。
前半の大問(1〜7 番目)
| 年度 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024(17 問) | 四則計算 | 逆算(□を求める) | 割合(袋のお菓子を兄弟で分ける) | 和差算(ラグビー部の部員数) | 消去算(りんご・梨・柿 46 個) | 仕事算(毎月同額のお小遣い) | 平均算(英語検定の平均点 53 点) |
| 2025(13 問) | 四則計算 | 逆算 | 縮尺・単位換算(1 m² の田で稲 17 株) | 過不足算(トマトを袋に 6 個ずつ) | つるかめ算(たこ焼きとお茶の売上) | 割合と比(3 人に配ったみかん) | 対称な図形(台形から半円を切り取る) |
| 2026(15 問) | 四則計算 | 逆算 | 概数(東京ドーム 4.7 ha を 25000 分の 1 の地図で) | 売買損益(760 円で仕入れ定価 1000 円) | 仕事算(バケツ A で 25 杯目の途中) | つるかめ算(自転車レンタルの午前・午後) | 集合(102 人の部活動のかけもち) |
後半の大問(8〜14 番目)
| 年度 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 速さ(高速道路を走る 2 台の車) | 資料の読み取り(20 人・30 点満点のテスト) | 水量とグラフ(円柱の容器 A・B) | 角度(三角形を 2 回折り返す) | 平面図形(大きさの違う正方形 4 個) | 数の性質(1〜15 のカードを 4 人に配る/3 問) | 仕事算・水量(蛇口 A と B のある水そう/2 問) |
| 2025 | 速さ(一本道を往復する自転車) | 角度(正方形の折り紙を 3 回折る) | 数の性質(5 枚のカードから 3 枚) | 平均算(5 人の身長の条件整理) | 速さとグラフ(8 km を時速 48 km で往復するバス) | 立体図形(正三角形を底面とする高さ 6 cm の立体) | — |
| 2026 | 速さ(普通電車と急行電車の速さの比) | 平面図形(正方形 4 個と 2 本の直線) | 水量とグラフ(円柱状の容器 A・B) | 角度(正方形の折り紙・辺の二等分点) | 図形の移動(長方形上を動く点 P・Q/2 問) | 平均算(40 点満点の得点分布表/2 問) | — |
同じ場所に同じ種類の問題が来るか
- 1 番目が四則計算、2 番目が逆算は 2024・2025・2026 の 3 年連続です。どちらも「□にあてはまる数を入れなさい」の形で、分数・小数・かっこの混じった 1 行の計算です。
- 8 番目が速さも 3 年連続です(2024 高速道路の 2 台、2025 自転車の往復、2026 電車の速さの比)。同じ問題ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に座っています。
- 終盤の 2〜4 題が図形(角度・平面図形・図形の移動・立体)という並びも 3 年に共通します。角度は紙を折る問題が 3 年連続でした(2024 三角形の折り返し、2025 正方形の折り紙を 3 回折る、2026 正方形の折り紙と二等分点)。
- 3 番目以降の文章題の並びは年ごとに入れ替わります。割合・和差算・消去算・仕事算・平均算・つるかめ算・過不足算・売買損益・集合・資料の読み取りから、その年ごとに 6〜8 題が選ばれます。この帯の中身は毎年作り直されていると見てよいでしょう。
- 最後に「(1)(2)」と続く問題が付く年(2024 の 13・14 番、2026 の 12・13 番)と、全問が 1 問完結の年(2025)があります。
問い方の型
- 解答はすべて答えの数値だけです。2024〜2026 の 45 問のうち記述は 0 問、記号選択も 1 問だけでした(2024 の 13 番(3)「4 人の持っているカードの数がすべて決定できるような条件」)。
- 設問文が短いです。「袋にお菓子がいくつか入っています。この袋から兄は全体の 20% 分の個数を…」のように、2〜4 行で条件を出して □ を求めさせます。長い会話文や実験の設定を読ませる問題は 3 年分にありません。
- 図が付く問題は角度・平面図形・立体図形・水量のグラフに集中します。図の中の長さや角度が与えられ、そこから直接計算に入ります。
- 数の性質(2024 の 15 枚のカードを 4 人に配る、2025 の 5 枚のカードから 3 枚を選ぶ)と資料・データ(2024 の得点分布、2026 の得点分布表)は、条件を表に整理して詰める作業になります。
8-2. 理科(25 分・50 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026・設問文で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024(31 問) | 小問集合(ウイルスと感染症・台風の風向・消石灰・花火の音の速さ・ノーベル賞) | 生物(昆虫の分類・条件で仲間分けする表) | 地学(4 地点の柱状図と地層の傾き) | 化学(溶解度の表・ホウ酸の濃度と再結晶) | 物理(手回し発電機・モーター・豆電球・LED) |
| 2025(27 問) | 小問集合(海陸風・サンゴの白化・リチウムイオン電池・メスフラスコ・月までの距離の測り方) | 生物(人の血液・血液量・白血球・二酸化炭素の多い血管) | 地学(月の公転と満ち欠け・見える方角と時刻) | 化学(6 つの水溶液 A〜F の判別・中和) | 物理(ふりこの条件を変える実験 1・2) |
| 2026(25 問) | 小問集合(アゲハチョウ・標高と気温・ロケットの歴史・水のあたたまり方・温度計のつくり) | 生物(水辺の小さな生物・メダカのつくりと流れの中での泳ぎ方) | 地学(金星と火星・よいの明星・見かけの動き) | 化学(塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和・金属との反応) | 物理(豆電球と端子のつなぎ方・光る組合せの数え上げ) |
同じ場所に同じ種類の問題が来るか
この学校の理科は、座席の並びがはっきりしています。 2024・2025・2026 の 3 年とも、
- 大問 1 = 分野をまたいだ小問集合(5〜6 問)
- 大問 2 = 生物
- 大問 3 = 地学
- 大問 4 = 化学
- 大問 5 = 物理
の順で、5 大問・小問 25〜31 問でした。同じ問題が出るのではなく、同じ分野が同じ番号の座席に座ります。過去問を「大問 3 だけ 3 年分」のように縦に解く使い方ができる、数少ない形になっています。
- 大問 1 の小問集合は、生物・地学・化学・物理に加えて、身近な現象や科学の歴史からの一問一答が混じります(2024 ノーベル賞と発明、2025 リチウムイオン電池、2026 ロケットの歴史、実験器具の扱い方は 2025 メスフラスコ・2026 温度計)。互いにつながりのない 5〜6 問で、1 問ずつ独立しています。
- 大問 4 の化学は 3 年とも表や数値をともなう計算を含みます(2024 溶解度と濃度、2025 水溶液の判別と中和、2026 中和の量的関係)。
- 大問 5 の物理は 3 年とも電気かふりこでした(2024 手回し発電機、2025 ふりこ、2026 豆電球の回路)。2024 と 2026 は電気が 2 年、その間に条件を変えて比べる実験の問題が入っています。
問い方の型
- 記号選択が主軸です。選択の比率は 2024 年 65%、2025 年 85%、2026 年 72%。残りは数値・語句の短答で、3 年とも記述は 0 問でした。
- 「すべて選びなさい」「2 つ選びなさい」が毎年入ります(2024 大問 2(4)「2 つ以上属するグループをすべて」、2025 大問 2(4)②「2 つ選びなさい」・大問 5(3)「あてはまるものをすべて」、2026 大問 5(1)「光るものをすべて」)。1 つ選ぶつもりで読むと落とします。
- 条件を変えて比べる実験が繰り返し出ます。2024 大問 2 は「条件 1 を『土の中、もしくは木の中に産卵する』に変えると」、2025 大問 5 は「条件 A と C の結果を比べる」「条件 A と B を比べた後、D と E を比べる」、2026 大問 2 は【実験 1】【実験 2】でメダカが泳ぐ向きを決める手がかりを切り分けます。どの条件だけが違うかを見て結論を選ぶという同じ問い方が 3 年連続で出ています。
- 数え上げをさせる問題があります(2026 大問 5(4)②「1 つでも豆電球が光ったのは 12 通りのうち何通りか」)。
- 表・図から読み取って計算する短答(2024 の濃度・再結晶、2025 のふりこの表の空欄、2026 の中和で残る固体の重さ)が毎年あります。
8-3. 社会(25 分・50 点)
年度×大問の題材表(2024〜2026・設問文で確認)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 | 大問 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024(7 大問・31 問) | 地理: 琵琶湖と京都(安曇川の地図・蹴上駅周辺の地形図・水路閣・京野菜) | 地理: 近畿の図(雨温図・淡路島とタマネギ・日本の島の数え直し・三大美林・空港周辺の地形図) | 歴史: 京都の地名と観光(平安京の左京・訪日客・オーバーツーリズム) | 歴史: 古墳と江戸の文化(浮世絵・飛鳥奈良の正誤) | 歴史: 明治(岩倉使節団・征韓論と自由民権) | 歴史: 学校の近く(表参道)から近代・戦後 | 公民・時事: 人口と国際(出生数・在留外国人・インドの IT) |
| 2025(5 大問・29 問) | 地理: 九州の地図(半島名・桜島・関門海峡・シラス台地・阿蘇・半導体工場) | 地理・公民: 都市と人口(昼間人口比率・都市鉱山・人口減少・技能実習制度) | 歴史: 城と古代(国宝の天守・平安時代・飛鳥奈良の正誤) | 歴史: 年表(近代の戦争・戦後の三種の神器) | 公民・時事: ブロッコリーが指定野菜に・最高裁判決 | — | — |
| 2026(6 大問・34 問) | 地理: 東北の地図(河川・世界自然遺産の森林・新幹線・伝統行事・果物・火山・伝統的工芸品) | 歴史・地理: 米(口分田・米の単位・冷害・減反と生産調整) | 歴史: 江戸(町火消・防災) | 歴史: 文化史(造形物・19 世紀後半の日本絵画・お雇い外国人と東京美術学校) | 歴史: 年表(できごとの並べ替えと時期の判定) | 公民・時事: 関税・参議院議員選挙・平和記念式典 | — |
同じ場所に同じ種類の問題が来るか
- 大問 1 は 3 年とも「1 つの地方の地図を見て答える地理」でした(2024 琵琶湖と京都、2025 九州、2026 東北)。扱う地方は毎年変わりますが、地図中の A・B・C… を指して地形・産業・交通・工芸品・農産物を順に聞く形は同じです。1 大問で 6〜12 問と、その年の全問の 2〜4 割がここに集まります。
- 最後の大問は 3 年とも「昨年の出来事」からでした(2024 訪日客と在留外国人・インド、2025 ブロッコリーの指定野菜化と最高裁判決、2026 関税・参議院議員選挙・平和記念式典)。設問文に「昨年 4 月」「昨年 7 月」「昨年 8 月 6 日」と日付が入ります。前年 1 年間のニュースを月単位で押さえておく価値があります。
- 中盤は歴史です。ただし時代順に並んでいません(2026 は 米→江戸→文化史→年表、2024 は 京都→古墳と江戸→明治→近代)。1 本の短い文章に下線部 a・b・c を引き、下線部ごとに別の時代を聞く形が 3 年に共通します。
- 大問の数そのものは 5〜7 と年ごとに動きます。理科ほど座席は決まっていませんが、「地理で始まり時事で終わる」という両端は 3 年連続で同じでした。
問い方の型
- 記号選択が主軸です。選択の比率は 2024 年 87%、2025 年 90%、2026 年 91%。短答は年 3〜4 問だけで(半島名・河川名・都道府県名・「口分田を配る制度」「都市鉱山」など)、3 年とも記述は 0 問でした。
- 「正しくないものを 1 つ選びなさい」が毎年何問も出ます(2024 大問 4 問 3・大問 6 問 1〈II〉・問 2、2025 大問 1 問 8・大問 3 問 1・問 3・問 4・問 5・大問 4 問 3、2026 でも同じ形)。誤文を見つける読み方が、この学校の中心的な作業になっています。4 つの文をすべて吟味する必要があり、1 問に時間を取られやすい形です。
- 1 つの問いが〈I〉〈II〉(年によって〈Ⅰ〉〈Ⅱ〉)に枝分かれする形が毎年あります。〈I〉で場所や語を特定し、〈II〉でその特徴や関連事項を聞く二段構えが多いです。
- 並べ替えと時期の判定があります(2025 大問 4 問 2「A〜E のできごとは年表中のア〜カのどの時期か」、2026 大問 5 問 1「X〜Z を年代順に」・問 2「①〜③は年表中の A〜G のどの時期か」)。年号そのものより前後関係を聞きます。
- 統計・グラフ・写真・地形図からの読み取りが多いです(2024 雨温図と空港周辺の地形図、2025 生産量の図と写真の比較、2026 果物の生産量・火山の分布資料)。
- 地理と歴史をつなぐ問いがあります(2026 大問 2 は「米」を軸に口分田→江戸の単位→冷害→減反まで一続き)。
8-4. 国語(50 分・100 点)
この科目だけは近年の資料がありません。 手元の転写に国語があるのは 2008〜2018 年度の 10 年分で、2019 年度以降は 1 年もありません。以下は 2016・2017・2018 年度の 3 年分を設問文で精読したもので、現在も同じ形とは限りません。実際の形式は市販の過去問(直近 3〜5 年)で必ず確かめてください。
年度×大問の題材表(2016〜2018・設問文で確認/出典は本文末尾の表記)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016(37 問) | 漢字の書き取り 6 問 | 随筆(江戸の庶民と時の鐘・木戸) 杉浦日向子『お江戸流風流さんぽ道』小学館文庫 |
詩「あめ玉」(祖母と〈私〉) (本文末尾に表記なし) |
論説(生きづらさと働くこと) 塩野米松『働く喜び 技持つ体』朝日新聞 2009 年 10 月 14 日 |
小説(公園でのやりとり) O・ヘンリー『自動車を待つ間』新潮文庫 |
| 2017(38 問) | 漢字の書き取り 5 問 | 詩「木琴」(妹を悼む) 飛高隆夫・野山嘉正編『展望現代の詩歌 第 3 巻 詩Ⅲ』明治書院 |
論説(ニワトリにたとえた人間社会) 安部公房『安部公房全集 9』新潮社 |
説明文(箸と日本の食文化) 向井由紀子・橋本慶子『ものと人間の文化史一〇二 箸』法政大学出版局 |
小説(商店街の不思議な店) 村山早紀『コンビニたそがれ堂』ピュアフル文庫 |
| 2018(35 問) | 漢字の書き取り 5 問 | 論説(「体」と「身」・身体観) 春木豊『動きが心をつくる』講談社現代新書 |
詩「座敷童子」 小沢千恵『つるばら』らくだ出版 |
論説(道徳観・人の目と協調性) 中西雅之『なぜあの人とは話が通じないのか?』光文社 |
小説(好恵と母) 森絵都『永遠の出口』集英社 |
同じ場所に同じ種類の問題が来るか(精読した 3 年に限れば)
- 大問 1 が漢字の書き取り 5〜6 問は 3 年連続です(カタカナを漢字に直す形のみ。読みは大問 5 の中に 1 問だけ出た年があります)。
- 文章が 4 本(大問 2〜5)で、5 大問・小問 35〜38。50 分でこの量なので、1 問 1 分半しかありません。
- 詩が毎年 1 本入ります(2016 大問 3、2017 大問 2、2018 大問 3)。しかも詩の設問は 7〜9 問と重く、語の書きぬき・表現技法・連の区切り・空欄補充が並びます。詩を扱う学校は多くないので、この学校を受けるなら詩の読み方を別に用意する価値があります。
- 最後の大問が小説(物語)なのも 3 年連続です。心情の理由・言い換え・表情の空欄補充が中心です。
- 残りの 2 本は随筆・論説・説明文です。題材は江戸の暮らし・箸・身体観・働くこと・人づきあいと、生活と文化に近い題材が多くなっています。
問い方の型
- 記号選択が 45〜54%、抜き出し・空欄補充の短答が 43〜53%、記述は年 1〜3 問(全体の 3〜9%)です。大半は「選ぶ」か「書きぬく」形です。
- 字数を指定した抜き出しが頻出します(2016「本文中から十三字で」「詩中から三十字以上三十五字以内で」、2017「詩中から十字で」、2018「本文から一文で」)。字数が合うかどうかで答えを絞れます。
- 自分の言葉で短く埋める設問が独特です(2018「ひらがな四字で人物名を入れなさい」「自分の言葉で漢字二字で」、2017「適切なひらがな四字を入れ、『どうしてそうなったか』の意味にしなさい」)。慣用句・ことわざ・故事成語の知識がそのまま問われます。
- 空欄に入る語を選ぶ問題が各文章に 2〜4 問あります(接続語・心情語・抽象語)。文脈で語彙を選ぶ力が点数の大きな部分を占めます。
- 記述は字数指定つきの短いものです(2018 大問 3「十五字以上二十字以内で説明しなさい」)。長い記述は精読した 3 年にはありません。
- 「本文の内容と一致するものをすべて選びなさい」(2018 大問 4)のような全文照合型が入ります。
- 表現技法(2018 大問 3)、詩の連の構成(2017 大問 2)、段落の位置(2016 大問 2)といった形式についての知識も問われます。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 3 年(国語は 2016〜2018)に出ていないものの、転写の単元分類(2005〜2026)では繰り返し大問になっている単元です。精読していない年の細部は保証しません。
| 科目 | 単元 | 大問で出た年(転写の分類) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 立体図形(体積・表面積・切断) | 2008・2015・2018・2023・2025 | 2025 | 2025 に 13 番目で出たが 2024・2026 には無い。2 年に 1 度前後で戻る |
| 算数 | 円とおうぎ形の求積 | 2015・2023 | 2023 | 精読した 3 年には無し。円周率 3.14 の但し書きが毎年付くこと自体が、円を扱う年がある印 |
| 算数 | 場合の数 | 2007・2008・2015 | 2015 | 近年は数の性質・推理の中に混ざる形(2024 のカード配り)。独立した大問としては長く空いている |
| 算数 | 食塩水・濃度 | 2009・2023 | 2023 | 2024〜2026 に無し |
| 算数 | 規則性・数列 | 2023 | 2023 | 2024〜2026 に無し |
| 算数 | 時計算・流水算・ニュートン算 | 時計 2008、流水 2023 | 2023 | 文章題の帯(3〜8 番目)に入る候補として残っている |
| 理科(大問 2 の座席) | 植物のつくりとはたらき | 2010・2012・2017・2018・2021 | 2021 | 生物の座席は 2024 昆虫→2025 人体→2026 水辺の生物と動物系が 3 年続き、植物が長く空いている |
| 理科(大問 3 の座席) | 気象 | 2010・2011・2014・2015・2019・2020・2023・2025(大問 1) | 2025 | 地学の座席は 2024 地層→2025 月→2026 惑星。気象は 2025 に大問 1 の小問で出たのみ |
| 理科(大問 3 の座席) | 星・星座、流水のはたらき | 星 2008・2019、流水 2017 | 2019 | 地学の中で長く空いている |
| 理科(大問 4 の座席) | 気体の性質・燃焼 | 気体 2011・2018・2022・2023、燃焼 2014・2019 | 2023 | 化学の座席は 2024 溶解度→2025 水溶液の判別→2026 中和。気体の発生と集め方は 2023 以来 |
| 理科(大問 5 の座席) | てこ・つり合い、ばね、光、浮力 | てこ 2006・2014・2020、ばね 2010・2021、光 2005・2012・2017、浮力 2022 | 2022 | 物理の座席は 2024 電流→2025 ふりこ→2026 電気回路。力のつり合い(てこ・ばね・浮力)と光が空いている |
| 社会 | 地形図の読図を柱にする | 2010・2015・2017・2019・2021(2024 は大問 1 の中で 2 問) | 2024 | 大問の柱としては 2021 以来。2024 に小問として復帰している |
| 社会 | 三権分立・国会・内閣・裁判所 | 2007・2010・2011・2012・2013・2015・2017・2020(2025 は大問 5 の小問) | 2025 | 公民の大問は長く空き、近年は最後の時事の大問の中に 1〜2 問として入る形 |
| 社会 | 日本国憲法・人権 | 2009・2013・2014(2023 人権、2026 大問 3 に防災と共助の小問) | 2026 | 憲法そのものを柱にする大問は空いている |
| 社会 | 環境問題 | 2012・2013・2014・2019・2021 | 2021 | 2022 以降は大問として無し。時事とセットで戻りやすい |
| 社会 | 世界地理・国際社会 | 2007・2011・2012・2013・2014・2015・2017・2018・2019・2020・2024 | 2026 | ほぼ隔年で出る。2025・2026 は最後の大問の中に含まれる |
| 国語 | — | — | — | 2018 年度までの資料しか無いため、警戒枠を出せない |
- 算数の 3〜8 番目の文章題の帯は毎年入れ替わるので、特殊算はどれが来ても解ける状態にしておくのが、そのまま対策になります。
- 社会では、2024〜2026 で大問 1 の主役になったのは近畿・九州・東北で、関東・中部・中国四国・北海道はこの 3 年に出ていません。
- 国語は 2018 年度までの資料しか無いため、周期の判断ができません。精読した 3 年に無かったもの(長い記述、古文、敬語や品詞などの学校文法)が現在出ているかどうかも確認できません。この科目については市販の過去問が唯一の頼りになります。
10. 形式面の注意
- 算数: 50 分・13〜17 題・100 点。「□にあてはまる数を入れなさい」の形で答えの数値だけを書きます。「円周率を使う場合は 3.14 とします」の但し書きが冒頭に付きます(3 年とも)。精読した 3 年に、記述・作図・「考え方も書きなさい」の指示は現れませんでした。年 1〜2 題だけ「(1)(2)」と続く問題があります(2024 の 13・14 番、2026 の 12・13 番)。50 分で 13〜17 題なので 1 題あたり 3 分強しか使えず、1 題に 5 分かけると最後の図形まで届きません。単位(cm・cm²・分・円・%)と「何番目」「何通り」の答え方は設問文の中で指定されます。答えだけを書く形式なので、単位の書き落としと計算ミスがそのまま失点になります。
- 理科: 25 分・5 大問・25〜31 問・50 点。記号選択が 65〜85%、残りは数値・語句の短答で、3 年とも記述と作図はありませんでした。「すべて選びなさい」「2 つ選びなさい」が毎年入ります(2024 大問 2(4)、2025 大問 2(4)②・大問 5(3)、2026 大問 5(1))。桁や単位は設問文で指定されます(「何 m 掘ると」「何 g の固体ができますか」「何%ですか」「何通り」)。1 問あたり 1 分未満で長考する余地はほとんどなく、選択肢を絞り切れない問題を置いていく判断が要ります。図・表・装置図が多く(柱状図・月の位置図・回路図・実験装置)、図は問題冊子の中で完結していて、書き込みながら考える形です。
- 社会: 25 分・5〜7 大問・29〜34 問・50 点。記号選択が 87〜91%、短答は年 3〜4 問だけで、3 年とも記述と作図はありませんでした。「正しくないものを 1 つ選びなさい」が毎年何問も出ます。1 つの問いが〈I〉〈II〉に枝分かれする形が多く、並べ替えと「年表中のどの時期か」の判定が毎年あります。1 問 45 秒前後で、誤文選択が多いぶん読む量に対して時間が厳しくなります。短答の答えは地名・語句が中心です。文字種の指定は 3 年分の設問文には現れませんでしたが、地名・制度名は漢字で書けるようにしておきたいところです。図・写真・地形図が問題冊子に多く入り(図のある小問は 22 年通しで 34%)、地形図の記号と等高線は読めるようにしておきます。
- 国語(2016〜2018 の 3 年に限る): 50 分・大問 5・35〜38 問・100 点。大問 1 が漢字の書き取り 5〜6 問、大問 2〜5 が文章 4 本です。字数指定の抜き出し(「十三字で」「三十字以上三十五字以内で」)、文字種と字数を指定した空欄補充(「ひらがな四字で」「漢字二字で」「一語で」)が多く、漢字一字の指定もあります。指定を読み落とすと正答でも点になりません。記述は年 1〜3 問で、字数指定つきの短いものです(「十五字以上二十字以内で」)。作文・意見文は精読した 3 年にはありません。読む文章が 4 本あり、時間配分が最大の壁です。近年の資料が無いため、現在の形式は市販の過去問で確認が必要です。
- 4 科目合計: 150 分・300 点。理科と社会が 25 分ずつで 50 点ずつ、国語と算数が 50 分ずつで 100 点ずつです。理社は 1 問 1 分未満という点で、他校の 40 分・50 分の理社とは体感がまったく違います。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数・かっこ・逆算)、図形の基本(角度・面積・折り返し)、読解と語彙、漢字。理科は 4 分野を偏りなく触れる。社会は白地図で都道府県と地形の名前を入れる。時間計測はまだしない | 差はほぼ無い。ただし計算のミスをゼロに近づける習慣だけは早いほど効く。この学校の算数は 1 題完結なので、1 問のミスがそのまま 1 題分の失点になる |
| 小 5(幅) | 1 週間の器は「平日 15 分×5 日+週末 60 分」を基本形にする。この器へ、次の順で全分野をひととおり学び終える形に割り付ける。①算数は 8-1 の題材表を「一巡する単元リスト」として使う(特殊算のフルコース → 角度 → 平面図形 → 水量とグラフ → 速さ。つるかめ算・ニュートン算・面積図などは受験用教材の単元)。②理科は生物・地学・化学・物理の 4 分野を均等に(座席が分野で固定されているので、苦手分野が 1 つあると毎年そこで 5 問落ちる)。③社会は地方別に地図でまとめ、そのあと歴史の流れを通す。④国語は語彙・慣用句・漢字を積む(ただし国語は 2019 年度以降の資料が無いので、形式は市販の過去問で確かめる → 13 節) | 理科の 4 分野均等がこの学校では特に重い。分野ごとに大問 1 つ・5 問前後が確実に出るため、穴が 1 分野あると 50 点満点のうち 10 点分が丸ごと不安定になる |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。秋以降は時間を計った通し演習を軸に。理科と社会は 25 分ずつなので、2 科目続けて 50 分で解く練習が実戦的。算数は 50 分で 13〜17 題を解き切る配分(1 題 3 分・迷ったら飛ばす)。理科は分野ごとに縦に、社会は大問 1 の地理と最後の時事を縦に(国語の通し演習は市販の過去問で。2019 年度以降は資料が無い → 13 節) | ここが本体。取捨選択の速さは演習量でしか身に付かない。難問集より、標準題を時間内に解き切る練習の回数 |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 小 5 での「穴の無さ」と、小 6 での「速さ」です。難問を解く力を問う出題ではないぶん、苦手分野や計算ミスがそのまま点差になります。とくに理科は分野ごとに座席が決まっているので、4 分野のどれか 1 つを後回しにすると本番で確実に響きます。社会も地理・歴史・公民(時事)が毎年すべて出るため、直前期に一気に詰めるより、小 5 のうちに地方別・時代別に一巡しておくほうが小 6 が軽くなります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。
- 二松学舎大学附属柏中学校(千葉県・共学)— 総合の近さが最も高い組み合わせで、理科が最も近く、算数・社会も中程度に近い数字です。国語は比較できません。
- 西武学園文理中学校(埼玉県・共学)— 4 科目そろって近く、国語・社会の演習が回しやすい組み合わせです。
- 日本大学豊山中学校(東京都・男子校)— 理科・社会が非常に近い数字です。算数はやや離れます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- 近さは科目ごとの出題構造の近さを合成した自動集計で、同じ問題が出るという意味ではありません。理科はこの 8 校のほとんどと構造が近く、短時間で記号選択を大量に処理する演習が相互に効きます。ただし青山学院中等部の国語は 2018 年度までの資料しか無いため、国語の比較は古い年のデータを含む点に注意してください。
13. 資料の限界
- 入試は年 1 回のみで、回の取り違えの心配はありません。ただし転写データは 1 年につき 1 冊で、解答用紙の欄の形や設問別の配点は転写に残っていません。算数の答えの書き方(単位を印刷済みか否か)は市販の過去問で確認してください。
- 国語は 2019 年度以降の資料が 1 年もありません(2014 年度の資料もありません)。8-4 の記述はすべて 2016〜2018 年度のもので、現在の大問構成・記述の量・詩の有無は変わっている可能性があります。国語については市販の過去問での確認を強くおすすめします。
-
転写の読み落としの可能性: 図・写真・グラフは文字情報に置き換えているため、算数の図形、理科の装置図や表、社会の地図・地形図の細部は、設問文と図の説明からの推定を含みます。転写の読み取り確度が低めの年が算数 7 年・理科 14 年・社会 9 年あり、精読した 2024〜2026 の理科・社会もこれに含まれます(本文の記述はこれらの年も設問文を精読して確認しました)。
-
同じ問題の使い回しは、精読した年の中では見つかりませんでした。2023 年以前との照合はしていません。
- 「毎年」「〜年連続」は、原本の設問文で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。2005〜2023 年の単元の回数は転写の自動集計による分類で、精読していない年の細部は保証しません。
- 試験時間・配点・募集人員は 2027 年度の募集要項によるものです。年度により変わることがあります。
資料側の食い違い
- 2025 年度の算数は、転写では「大問 1 の中の 13 問」という形になっています。実際の問題冊子での大問番号の振り方は異なる可能性があり、本文では他年と揃えて 1 題ずつ数えました。
青山学院中等部 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方
数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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