駒沢学園女子中学校 の過去問分析

駒沢学園女子中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

駒沢学園女子中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・回の表記が読み取れない 1 冊・算数 14 年分ほか)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都稲城市
男女 女子校
入試回と日程・科目 2 教科 2 月 1 日午前 — 国語・算数/4 教科選択 2 月 1 日午前 — 国語・算数・理科・社会・英語(リスニング含む)の 5 教科から 4 教科を選び、得点の高い 2 教科で判定/英語グローバル 2 月 1 日午前 — 英語(リスニング含む)+面接/プレゼンテーション 2 月 1 日午前 — 自己アピール・プレゼンテーション(自己アピールシートを 2027 年 1 月 26 日必着で事前提出)/有資格者の 1 教科 2 月 1 日午後 — 国語または算数(英検 5 級以上等の資格保有者、または本校・系列校卒業生の親族等が対象)
試験時間・配点 2 教科・4 教科選択・有資格者の 1 教科は各 45 分・各 100 点。英語グローバルは英語 45 分・100 点に面接 30 点を加えます。プレゼンテーションは 45 分で、配点は要項に記載がありません
募集人数・発表 2 教科と 4 教科選択をあわせて 30 名。当日合格発表
面接 英語グローバルの回のみ面接があります

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。旧称は駒澤高等女学院(1927 年)・駒沢高等女学校(1928 年)です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは、回の表記が読み取れない 1 冊です。理科・社会の問題があることから 4 教科を選んで受験できる回のものと考えられますが、どの回かは特定できません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. この入試でいちばん動かないのは「どの場所で何を測るか」という座席(問題の置き場所)で、いちばん動くのは「その中でどの単元・どの題材を使うか」です。同じ種類の問題が同じ場所に出るのであって、同じ問題が出るわけではありません。
  2. 算数は大問 5 つの役割が動きません(大問 1 が計算 6 問、大問 2 が一行題 6 問、大問 4 がグラフから速さを読む問題、大問 5 がその年だけの約束を定義して計算させる問題)。国語は問一の漢字 10 問・問二の空欄補充・終盤の慣用句・最終問の場面分けの 4 か所が精読した 3 年とも同じ位置です。
  3. 理科は大問 4 が物理・大問 3 が地学、社会は大問 1 が「説明文から都道府県を当てる」問題で、いずれも分野だけが決まっていて単元は毎年入れ替わります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1 の計算 6 問と、国語の問一の漢字 10 問を毎日やります。どちらも位置と形が変わりません。
  2. 算数の大問 5 の約束記号を、2023・2024・2025 の 3 年分まとめて縦に解きます。
  3. 社会の 47 都道府県を「説明文 → 県名 → 日本地図の位置」で答えられるようにします。

今週やる 1 つ

  1. 2023 と 2024 の算数の大問 5 を続けて解き、「代入 → 入れ子で内側から → 答えから逆に □ を求める」の 3 段が手から出てくるか確かめます。

注意

  1. 国語は 2018 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2017 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)の残り方は科目でかなり違います。以下では 精読した年(設問文まで読んだ年)・構成だけ数えた年(大問構成と単元の一覧だけを見た年)・資料のある年(転写が残っている年の総数)の 3 語を使い分けます。

科目 資料のある年度 資料のある年 精読した年 構成だけ数えた年 判読の確度
算数 2010〜2013・2015〜2020・2022〜2025 14 年 3 年(2023・2024・2025) 11 年 高。式の細部(分数・単位)に転写の揺れがあるが、大問構成と題材の読み取りに支障はない
理科 2010・2011・2013・2015〜2020・2022〜2025 13 年 3 年(2023・2024・2025) 10 年 おおむね高。2023 年度は転写の確度が低いと記録されており、大問 4 の 1 小問は図が読み取れず分析から外した
社会 2010・2011・2013・2015〜2020・2022〜2025 13 年 3 年(2023・2024・2025) 10 年 おおむね高。2023・2024 年度は転写の確度が低いと記録されている
国語 2010〜2013・2015〜2017 7 年 3 年(2015・2016・2017) 4 年 高。ただし 2018 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2017 年度までの話

5. 一番大きな結論

この学校の入試でいちばん動かないのは「どの場所で何を測るか」という座席(問題の置き場所)で、いちばん動くのは「その中でどの単元・どの題材を使うか」です。ここで言う固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、「同じ問題が出る」ではありません。

精読した 3 年ぶんで確認できた座席は次のとおりです。

一方で中身は毎年作り直されています。算数の大問 3 は規則性(2023)→ 仕事算(2024)→ 食塩水(2025)と入れ替わり、理科の地学は地層 → 星座 → 台風と 3 年で 3 分野を回り、社会の歴史は中世 → 人物通史 → 江戸中心の会話文と毎年違います。国語の本文も毎年別の小説です。

したがって過去問の使い方は、「同じ座席を縦に並べて解く」が主・「年度通しで時間を計る」が従になります。とくに国語の 4 か所(漢字・空欄補充・慣用句・場面分け)と算数の大問 1・大問 5 は、年度をまたいで縦に解くと時間をかける価値が確実に返ります。一方で理科・社会は「どの分野が出るか」だけが決まっていて単元は毎年動くので、こちらは全分野を落とさず一巡することが優先になります。

もう一つ、小問数が多いことも押さえておいてください。算数 21〜24、理科 30〜32、社会 24〜38、国語 25〜30 問相当を、それぞれ 45 分で処理します。社会は 24 問の年と 38 問の年があり、分量の振れが 4 科目で最も大きい科目です(→ 8 節)。


6. この学校らしさが出る場所

過去問でしか掴めない題材の色を挙げます。


7. 今からやるなら(優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前ならこの節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先にしてください(→ 11 節)。過去問を同じ座席で縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。

各項目の根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その施策の根拠を確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 6 問を 6 問セットで。 四則 5 問+逆算 1 問という並びが 3 年連続、大問 1 が計算なのは資料に残る 14 年すべてです。帯分数と小数の混じった計算が毎年 2〜3 問あるので、相互変換を止まらずにできるところまで。(確認: 〜2025 年度)
  2. [毎日 10 分] 国語・問一の漢字 10 問を。 書き取りと読みの混合で、3 年とも同じ設問文です。国語の設問全体の 3 分の 1 を占めます。(確認: 〜2017 年度)
  3. [週末 60 分] 算数・大問 5 の約束記号を 2023・2024・2025 の 3 年分まとめて解きます。2023 と 2024 は約束の中身が違うだけで、①代入 ②入れ子で内側から ③答えから逆に □ を求める、という 3 段の並びが同じです。2025 も書き方が変わっただけで同じ設計でした。この 1 枠だけで小問 3〜4 問になります。(確認: 〜2025 年度)
  4. [週 1 回] 社会・47 都道府県を「説明文 → 県名 → 日本地図の位置」で答えられるようにします。大問 1 が 3 年連続、設問文もほぼ同じです。特産・世界遺産・平野と川・公害・城・伝統産業と結びつけ、位置は白地図の番号まで言えるように。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週 1 回] 国語・体の一部を使った慣用句、場面の切れ目の抜き出し、記述を 25 字・50 字・100 字の 3 段階で。慣用句は口・肩・手・足・目・耳・鼻・首・腹・胸・顔・頭を一覧で、場面分けは「時間・場所・人物・話題の切り替わり」に印をつけながら読む習慣で。記述は字数指定が必ず付き、100 字級まであるので、文末や書き出しの指定に合わせる練習も。(確認: 〜2017 年度)
  6. [週末 60 分] 理科・4 分野を捨てないことと、理由記述を 1〜2 文で毎年 4〜5 問ぶん。1 分野を空白にすると 100 点のうち 4 分の 1 が固定で落ちます。記述は指定語つき(「地球」「粒の大きさ」「川」)と、例を 1 つ挙げて説明する形の両方を。濃度・割合の計算は算数の食塩水とまとめて練習すると効率がよく、理科の大問 2 には 3 年とも %の計算が入っています(血液量が体重の 8%、消毒液のエタノール 75%、空気中の 0.04%)。(確認: 〜2025 年度)
  7. [週末 60 分] 算数・一行題 6 問のプールを一巡し、大問 4 のグラフを速さ・流水算・水量の 3 通りで練習します。精読した 3 年に出た一行題は食塩水・割合・過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元)・場合の数・通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元)・年齢算・円柱の体積と側面積・速さ・植木算・和差算・売買損益・仕事算(何人で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)・三角形の面積・日暦算の 14 単元で、1 単元 1 問で足りるので広く薄く。食塩水は「混ぜる・水を加える・同じ量の水を加えて濃度をそろえる」の 3 操作を。グラフは折れ曲がりが「休んだ」「向きが変わった」「水が満ちた」のどれを表すかを読み分けます。(確認: 〜2025 年度)
  8. [週 1 回] 社会の公民を三権分立・国会・内閣・憲法で一体にし、「誤っているものを選ぶ」は選択肢 4 本すべてに○×を付ける形で。公民は毎年 1 題ぶん出て、定数・任期・被選挙権・憲法改正の手続き・三原則・政令と条例の違いまで問われます。消去法の設問は毎年複数あり、2025 は 1 回の入試で 5 問以上出ました。あわせて年度通しで時間を計る演習も確保します。4 科目とも 45 分で、理科は 30〜32 問、社会は多い年で 38 問なので、1 問 1 分半を切る速さが要ります。(確認: 〜2025 年度)

8. 科目別の詳細

まず 4 科目を並べます。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかけること
算数 大問 5・小問 21〜24。大問 1 が計算 6 問、大問 2 が一行題 6 問、大問 4 がグラフ、大問 5 が約束記号。記述ゼロ、記号選択もほぼゼロで答えのみ。作図は 2025 に 1 問 大問の役割は固定、単元は大問 3 と一行題で毎年入れ替え 大問 1 の計算 6 問/大問 5 の約束記号を 3 年分/大問 4 のグラフ
理科 大問 4・小問 30〜32。大問 3 が地学(4 年)、大問 4 が物理(3 年)。選択 34〜53%・短答(語句や数値を短く答える形式)27〜50%・記述 13〜16%(毎年 4〜5 問) 分野は固定、単元は毎年入れ替え。身のまわりの出来事から原理へ運ぶ導入文が長い 4 分野を捨てないこと/理由記述を 1〜2 文で/濃度・割合の計算
社会 大問 4〜5・小問 24〜38 と振れる。大問 1 は都道府県の同定で 3 年連続・設問文もほぼ同じ。選択 46〜73%・短答 24〜42%・記述 3〜12% 地理は都道府県と地図、歴史は人物と語句、公民は三権と憲法。会話文・人物カードが入口 47 都道府県を「説明文→県名→地図の位置」で/消去法の選択/漢字指定の語句
国語 小説 1 題のみ。設問 25〜30 問相当。問一(漢字 10)・問二(空欄 3)・終盤の慣用句・最終問(場面分け)が 3 年とも同じ位置。選択 44〜59%・記述 2〜3 問 本文は毎年別の小説。7 年とも小説で説明文・随筆・詩・古文はゼロ 漢字 10 問/体の一部の慣用句/場面の切れ目の抜き出し/25・50・100 字の記述

8-1. 算数(大問 5・小問 21〜24。精読した年は 2023・2024・2025 年度)

年度×大問の題材表(2023〜2025)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2023 計算 6 問(四則 5+逆算 1) 一行題 6 問(食塩水に水を加える/読書のページ数の割合/あめの過不足算/4 けたの整数の並べ方/通過算/年齢算) 規則性(1 辺 1cm の正三角形を段に並べる・まわりの長さ) 流水算(船が A 市 B 市を往復するグラフ) 約束記号 (a,b)=a×b+3
2024 計算 6 問(四則 5+逆算 1) 一行題 6 問(食塩水の混合/年齢算/円柱の体積/反対方向に歩く速さ/池のまわりの旗の間隔/和差算) 仕事算(A さん 20 日・B さん 30 日) 速さとグラフ(3km 先の図書館・兄が自転車で追いかける) 約束記号 (a,b)=10×a÷b
2025 計算 6 問(四則 5+逆算 1) 一行題 6 問(分速 80m で 2km/消費税 8% の代金/仕事算の人数と日数/78 時間 9 分前は何曜日/三角形の面積/円柱の側面積) 食塩水(容器 A・B の濃度と、同じ量の水を加えて濃度をそろえる) 速さとグラフ(ユイさんのバイクで A 市→B 市・帰りのグラフを作図) 約束記号 [A](3 の倍数は引き、それ以外は加える)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

この学校の算数は、大問 5 つの役割が動きません。これは「同じ問題が出る」という意味ではなく、「同じ種類の問題が同じ場所に出る」という意味です。

同じ問い方が繰り返される(2023・2024 の大問 5)

大問 5 の約束記号は、2023 と 2024 で小問の作りが 3 問とも同じです。原本の両年の設問文を並べて確認しました。

小問 2023 2024
(1) (3,8) と (10,50) をそれぞれ計算しなさい (9,3) と (10,50) をそれぞれ計算しなさい
(2) (2,(4,5)) を計算しなさい(入れ子) (24,(4,5)) を計算しなさい(入れ子)
(3) (□,8)=19 の □ を求めなさい(逆算) (□,5)=30 の □ を求めなさい(逆算)

約束の中身(a×b+3 と 10×a÷b)だけが違い、①そのまま代入する ②入れ子にして内側から計算する ③答えから逆に □ を求める、という 3 段の並びは同じです。片方の年を解いておけば、もう片方は手順を思い出すだけで解けます。2025 も約束の書き方が [A] に変わっただけで、(1) そのまま計算 →(2) 差を求める →(3) 差の和 →(4) 答えから逆に求める、と同じ 3 段(+1 段)の設計でした。

問い方

8-2. 理科(大問 4・小問 30〜32。精読した年は 2023・2024・2025 年度)

年度×大問の題材表(2023〜2025)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2023 化学: BTB 溶液で水溶液 A〜F を判別(においのかぎ方・蒸発残留物・石灰石と気体・最後に全部混ぜる) 生物: 血液と心臓(自由研究の設定・心房と心室・血液量の計算・拍動数) 地学: 地層とボーリング(関東ローム層・泥と砂・化石の年代順・粒の形) 物理: 静電気と電気回路(雷の神話から入る・手回し発電機・豆電球のつなぎ方・光電池)
2024 生物: 花のつくりと日長(アブラナの分解・虫媒花・長日植物と短日植物・キクが咲かなかった理由) 化学: エタノール(消毒液から状態変化・沸点・濃度計算・バイオエタノールと温室効果ガス) 地学: 冬の星座(オリオン座・1 等星の色と表面温度・2 時間後の位置・シンガポールでの北極星) 物理: てこ(博物館のさおばかり・実験用てこ・ばねばかり・支点を動かす)
2025 生物: ニホンヤモリ(外来種・セキツイ動物・卵のから・変温動物・冬眠・人家を好む理由) 地学+化学: 地球温暖化(世界平均気温のグラフ・化石燃料・気体 X の同定と質量計算・温室効果ガス) 地学: 台風(令和 6 年の台風 10 号・台風の目・風向風力の記号・気象衛星・アメダス) 物理: 電磁石(コイルと鉄くぎ・方位磁針・電流計の読み・磁力を強くする方法)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

問い方

8-3. 社会(大問 4〜5・小問 24〜38。精読した年は 2023・2024・2025 年度)

年度×大問の題材表(2023〜2025)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2023 地理: 説明文 5 本から都道府県を当てる(出島・屋久島・首里城・熊野古道・姫路城)+地図の読み取り 歴史: 平泉の世界遺産から中世へ(松尾芭蕉・源頼朝・壇ノ浦・浄土思想) 公民: 三権分立と国会(立法権・衆参の定数と任期・投票年齢・憲法の正式名称) 国際: ウクライナ侵攻(NATO・EU・冷戦・ヤルタ会談)
2024 地理: 説明文 5 本から都道府県を当てる+地図の読み取り+北海道(道庁所在地・知床・農作物の円グラフ・人口の表) 歴史: 人物 15 人の説明文(北条泰時ら)から時代・貿易・参勤交代を問う 公民: 日本国憲法(憲法改正の手続き・大日本帝国憲法・三原則・三権・国会の役割) 歴史: 近代の戦争(都市名 2・国名 1 の空欄補充のみ 3 問)
2025 地理: 説明文 5 本から都道府県を当てる(伊勢平野・TSMC と水俣・讃岐平野・前田氏の薬・水郷とつくば) 地理: 国内の輸送手段(貨物と旅客の割合グラフ・航空と船の輸入品・リニア) 歴史: 坂浜さんと弦巻さんの会話文(関ヶ原から鎖国・浮世絵・御成敗式目・道元まで通史) 防災+歴史: 学校の防災訓練の会話文(関東大震災・自助共助公助・ハザードマップ・調節池) 公民: 内閣と三権(行政権・内閣総理大臣・政令・選挙制度・抑制と均衡)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

違うのは地図が載っている場所を指す 3 文字だけで、説明文 5 本 → それぞれ「県名+日本地図上の番号」の組み合わせを 4 択から選ぶ、という作りは 3 年とも同じです。資料に残る 2022 年度以前を見ても、大問 1 が都道府県の同定である年は 2010・2011・2013・2015・2018・2019・2022 と多くなっています。この 1 題だけで小問 5 つ、年によっては 8 つを占めます。 - 「この地図に関連したことをまとめた文章のうち、誤っているものを 1 つ選ぶ」という設問が 2023 大問 1(8) と 2024 大問 1(2)② に同じ言い回しで出ました。地形図の一部を示し、その説明文の正誤を判定させる問い方です。 - 公民(三権分立・国会・内閣・憲法)の大問が毎年 1 題あります。2023 は大問 3、2024 は大問 3、2025 は大問 5 と場所は動きますが、必ず 1 題あります。国会の役割としてふさわしくないものを選ぶ設問は 2023・2024 の 2 年に出ました。 - 一方で大問の本数と小問数は毎年動きます。2023 は 4 大問 33 問、2024 は 4 大問 24 問、2025 は 5 大問 38 問です。分量の振れが 4 科目で最も大きいので、時間配分は「何問あっても最後まで届く速さ」で準備します。

問い方

8-4. 国語(小説 1 題・設問 16〜21。精読した年は 2015・2016・2017 年度)

国語は 2018 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2017 年度、なかでも精読した 2015・2016・2017 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(2015〜2017)

年度 出典 場面 設問数(原本で数えた小問数)
2015 中山聖子『べんり屋、寺岡の夏』 小学 5 年の「わたし」が、友だちの祖母のために銭湯の音を録音して届ける 問一〜問二十(漢字 10 問を数えると 30 問相当)
2016 杉本りえ『みずがめ座流星群の夏』 入院している弟の圭に会いに行く姉と、母との関係 問一〜問十七(同 26 問相当)
2017 福田隆浩『ふたり』 いじめにあう転校生の佳純と、耳の聞こえない両親をもつ「わたし」 問一〜問十六(同 25 問相当)

資料に出典が残る年をさかのぼると、2010 たからしげる『ブルーと満月のむこう』、2011 椰月美智子『ダリアの笑顔』、2012 福明子『天風の吹くとき』、2013 今井恭子『ぼくのプールサイド』。7 年とも小説 1 題で、説明文・随筆・詩・古文は 1 度も出ていません。

同じ場所に同じ種類の問題が出る

国語は 4 科目のなかで最も設問の並びが固定されています。原本の 3 年ぶんを並べて確認しました。

位置 何が出るか 3 年の設問文
問一 漢字 10 問(ア〜コ。書き取りと読みの混合) 2015・2016・2017 とも「〜線ア〜コについて、カタカナは漢字で、漢字は読みがなで、それぞれ書きなさい」でほぼ同文
問二 空欄 (1)〜(3) に入る語句を選ぶ 3 年とも「(1)〜(3)に入るもっとも適当な語句を、次のア〜カ(2015 はア〜オ)からそれぞれ選び、記号で答えなさい」。中身は接続語(2016)と擬態語・副詞(2015・2017)
終盤 体の一部を使った慣用句 2015 問十六「口元をほころばせ」、2016 問九「口もとがゆるんだ」、2017 問十五「肩をすくめて」。いずれも本文の傍線から入り、「このように体の一部を用いた次の慣用句の [ ] に漢字を一字書き入れ完成させなさい」という同じ設問文。3 年連続
最終問 場面の切れ目を「最初の六字」で抜き出す 2016 問十七・2017 問十六は「この文章を大きく二つの場面に分けると、どこからが後半になりますか。後半の始まる最初の六字を書きぬきなさい」で完全に同じ文。2015 問二十も「〜する場面はどこからですか。最初の六字」で、聞き方は同じ。3 年連続で最後の設問

つまり 1 問目・2 問目・最後から数問目・最後の問が 3 年とも決まっています。本文と傍線の中身は毎年入れ替わりますが、この 4 か所は先に練習しておけます。ここでも固定されているのは「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ことであって、同じ問題が出るわけではありません。

問い方


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

資料に残る年度ごとの大問構成から拾ったもので、設問文までは確認していません(構成だけ数えた年を含みます)。最終確認年度は、その単元を大問として最後に確認できた年度です。

科目 単元 大問として使われた年 最終確認年度 状況
算数 水量とグラフ(水そうの給排水) 2010〜2013・2015〜2017・2020・2022 2022 年度 かつては毎年のように大問 4・5 にあったが、2022 年度を最後に 3 年空き。大問 4 のグラフ枠に戻る余地が最も大きい
算数 立体図形を主題にした大問 2010・2011・2018・2019・2020 2020 年度 2020 年度以降は大問にならず、一行題 1 問に縮んでいる
算数 平面図形・角度を主題にした大問 2016・2017・2019 2019 年度 6 年空き。一行題では 2025 に三角形の面積が出た
算数 売買損益 2015・2019 2019 年度 大問としては長く空き。2025 は一行題(消費税)で出た
算数 約束記号(大問 5) 2010〜2013・2016・2018・2020・2022〜2024 2024 年度 逆に、空いた年のほうが少ない枠。警戒するのではなく、確実に取りにいく枠として扱う
理科 2016・2022 2022 年度 大問 3 の地学枠。2022 年度を最後に 3 年空き。地層・星座・気象を一巡した直後なので戻る余地が大きい
理科 気体の性質・発生 2010・2016・2017・2018・2022 2022 年度 かつては大問の常連。2023 以降は小問に縮んでいる
理科 溶解度・水溶液の計算 2011・2015 2015 年度 化学枠で 10 年空き
理科 2013・2015 2015 年度 物理枠。10 年空き
理科 ふりこ 2019 2019 年度 物理枠。6 年空き
理科 地震・火山 2015・2017 2017 年度 地学枠。8 年空き
理科 種子の発芽・植物のつくり 2016・2019・2022 2022 年度 生物枠。2024 の花のつくりで近い内容が出たが、蒸散・光合成そのものは空いている
社会 気候・雨温図 2016・2020 2020 年度 5 年空き。地理の 2 題目の枠に戻る余地がある
社会 原始・古代(縄文〜奈良) 2013・2016・2018 2018 年度 7 年空き。2025 は聖徳太子が 1 小問出ただけ
社会 史料・資料の読み取りを主題にした大問 2010・2013・2022 2022 年度 2022 年度を最後に 3 年空き
社会 選挙制度を主題にした大問 2013・2018・2020 2020 年度 直近 3 年は公民大問の中の 1 小問に縮んでいる
社会 農業・畜産、人口・都市問題 2017/2020 2020 年度 2024 は北海道の円グラフ・人口表として大問 1 に組み込まれた
社会 幕末・明治、対外関係史 2019/2015・2020 2020 年度 直近 3 年は中世・江戸・近代の戦争に寄っている
国語 知識分野の独立大問(慣用句・ことわざ) 2012・2013 2013 年度 2015 年度以降は小説の中の 1 問に吸収されている。戻る可能性は残る
国語 文法(品詞・意味用法) 2015 2015 年度 3 年に 1 度あるかどうか。「の」「そうだ」「ない」の識別は一度やっておく
国語 表現技法(比喩・擬人法) 2016 2016 年度 同上
国語 説明的文章 資料のある 7 年でゼロ 出ていないが、2018 年度以降は未確認

10. 形式面の注意

4 科目に共通すること

算数

理科

社会

国語


11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) ①計算の正確さ — 整数・小数・分数の四則と □ を含む逆算。この学校は大問 1 が資料に残る 14 年ずっと計算なので、ここが最後まで効きます。②漢字 — 読みと書きを混ぜて 10 問セットで解く形に早くから慣れます。ただし国語は 2018 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。③読む習慣 — 小学生・中学生が主人公の小説を、場面の切れ目を意識しながら読みます。④身のまわりの理科 — 花を分解する、星を見る、天気図記号を覚える、てこの道具に触る。⑤地図と日本 — 都道府県の位置と名前を白地図で。時間計測はまだしなくてかまいません
小 5(幅) ここが本体になります。座席は固定でも中身は毎年作り直されるので、全分野をひととおり学び終える小 5 の出来がそのまま効きます。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の一行題の 14 単元を次の順で 1 単元 1 問ずつ回します。割合 → 食塩水 → 過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元) → 場合の数 → 通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元) → 年齢算(受験用教材の単元) → 速さ → 植木算(間の数と本数の関係・受験用教材の単元) → 和差算(受験用教材の単元) → 売買損益 → 仕事算(何人で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元) → 平面図形 → 立体図形 → 日暦算(受験用教材の単元)。週末 60 分は規則性と約束記号に厚めの時間を取り、理科・社会・国語をここに割り付けます。理科は 4 分野それぞれの主要単元を漏らさず(生物は分類・花のつくり・人体・生態系、地学は気象・天体・地層、化学は水溶液・気体・状態変化・濃度、物理は電気・電磁石・てこ)。社会は 47 都道府県を特産と世界遺産つきで一巡し、通史を人物で通します。国語は漢字と、体の一部を使った慣用句をはじめとする語句知識をここで固めます。ただし国語は 2018 年度以降の問題文が資料に無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください(→ 13 節)
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目です。この学校は「同じ座席を縦に並べて解く」演習が効くので、夏以降は国語の 4 か所(漢字・空欄補充・慣用句・場面分け)と算数の大問 1・大問 5・大問 4 を年度横断でまとめて解きます。それと並行して、理科・社会は 45 分の通し演習で「最後まで届く速さ」を作ります。記述(理科 4〜5 問・社会 1〜3 問・国語 2〜3 問)は書いたものを人に読んでもらい、聞かれた形に答えているか確認します

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは 2 か所あります。1 つは小 4 から積む計算と漢字の速さで、算数の大問 1(計算 6 問)と国語の問一(漢字 10 問)は、どの年に受けても同じ場所に同じ形で出ます。ここを「考えずに手が動く」水準まで上げておくと、45 分で 25〜38 問を処理する後半戦に時間を回せます。もう 1 つは小 5 での全分野の一巡で、理科の 4 分野と社会の 47 都道府県は座席が固定されているぶん、どこか 1 つを空白にすると必ず失点する設計になっています。逆に、1 問を長時間かけて解く力に早くから時間をかけても、この学校ではあまり返ってきません。記述はありますが、いずれも 1〜2 文か 100 字までで、聞かれた形に正確に答えることのほうが問われています。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏・入試日程の重なりは扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界

資料のあいだの食い違い


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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