山手学院中学校 の過去問分析

山手学院中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

山手学院中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・4 科がそろう回・算数 13 年分ほか)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 神奈川県横浜市栄区
男女 共学
入試回と日程・科目 A 日程 2 月 1 日午前 — 2 科(国語・算数)または 4 科を出願時に選択/特待選抜Ⅰ 2 月 1 日午後 — 2 科のみ/特待選抜Ⅱ 2 月 2 日午後 — 2 科のみ/B 日程 2 月 3 日午前 — A 日程と同じく 2 科または 4 科の選択
試験時間・配点 A 日程・B 日程は国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分で、配点は国語 100 点・算数 100 点・社会 80 点・理科 80 点。特待選抜Ⅰ・Ⅱ は国語 50 分・算数 50 分で各 100 点
集合時刻 A 日程・B 日程は 8:00 集合。特待選抜Ⅰ はグループ①が 16:00 集合、グループ②が 17:05 集合の 2 部制。特待選抜Ⅱ は 16:00 集合
特待生の選抜 A 日程は 2 科合計点の上位 10 名が特待生合格(施設設備費・授業料の全額免除)。特待選抜Ⅰ は合計点の上位 40 名、特待選抜Ⅱ は上位 20 名、B 日程は 2 科合計点の上位 5 名が特待生合格
帰国生 2026 年度の募集要項には、独立した日程としての記載が確認できません(2025 年度の実績として 12 月 7 日実施・若干名の募集のみ確認できます)

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは、4 科がそろう回(現在でいえば A 日程または B 日程)に相当する問題だけです。2 科のみで実施される特待選抜Ⅰ・Ⅱ の問題は含まれていません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題(数行で終わる短い文章題)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. この学校でいちばん動かないのは「どの大問で何を測るか」という座席(問題の置き場所)で、いちばん動くのは「その中でどの単元を使うか」です。問題そのものは毎年作り直されています。
  2. 算数は 7 大問・20 小問が資料のある 13 年すべてで変わらず、理科は生物 → 地学 → 化学 → 物理の 4 大問、社会は地理 → 歴史 → 公民(時事を含む)、国語は説明的文章 → 文学的文章 → 漢字 10 問の順です。
  3. 問題は毎年新しいのに聞き方は同じで、漢字大問の指示文や社会の空欄補充の言い回しは、精読した年で一字一句同じでした。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 2 問)と大問 2(一行題 3 問)の 5 問を毎日解きます。全体の 4 分の 1 にあたり、場所が動いていない枠です。
  2. 理科の 4 分野と社会の地理・歴史・公民を、どれも空けずに一巡させます。1 分野の空白がそのまま 20 点前後の固定の失点になります。
  3. 答え方の指定(漢字何字・カタカナ何字・字数・単位・小数点以下の桁)に印を付けてから解く習慣を、4 科目でそろえます。

今週やる 1 つ

  1. 社会を 40 分で通しで解き、時間内に最後の大問までたどり着けるかを測ります。社会は 40 分で 38〜44 問と 4 科目でいちばん問題数が多く、1 問 1 分を切ります。

注意

  1. 国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。また、資料の冊子には入試回の表記が読み取れないため、2 科のみの特待選抜Ⅰ・Ⅱ の問題はこの分析に含まれていません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)をもとに分析しました。年の数え方は 3 通りに分けて書きます。精読した年は設問文まで読んだ年、構成だけ数えた年は大問の並びや問数だけを自動集計で数えた年、資料のある年はその合計です。

科目 資料のある年度 資料のある年 精読した年 構成だけ数えた年 判読の確度
算数 2010・2014〜2025 13 年 3 年(2023・2024・2025) 10 年 高。数式の細部(分数・小数の表記)に転写の揺れがある年があるが、大問構成と題材の読み取りに支障はない
理科 2010・2013〜2025 14 年 3 年(2023・2024・2025) 11 年 高。ただし 2025 年度の大問 4 は導入文が転写に残っておらず、小問番号も付け直された形になっている。てこと電磁石が一つの大問に入る構成として読んだ
社会 2010・2013〜2025 14 年 3 年(2023・2024・2025) 11 年 高。設問文・選択肢とも読み取れている
国語 2010・2014・2016・2017・2020・2021 6 年 3 年(2017・2020・2021) 3 年 2022 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2021 年度までの話

5. 一番大きな結論

この学校の入試でいちばん動かないのは「どの大問で何を測るか」という座席(問題の置き場所)で、いちばん動くのは「その中でどの単元を使うか」です。

ここで言っている固定は「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということで、「同じ問題が出る」ではありません。実際、中身は毎年作り直されています。算数の大問 4〜7 は 3 年で一度も同じ単元の並びにならず、理科の地学は 月 → 地球と人工衛星 → 星座と日時計 と 3 年で 3 方向に散りました。精読した範囲で、同じ問題が数値だけ変えて再登場した例は算数・理科・社会・国語のいずれにも見つかりませんでした。

例外は言い回しです。国語の漢字大問の指示文(「カタカナは漢字になおし、漢字は読みをひらがなで答えなさい。なお、漢字はていねいにはっきりと書くこと」)は 2017・2020・2021 年度で一字一句同じでした。社会の「文中の( )にあてはまる最もふさわしい語句を漢字で答えなさい」も 3 年とも出てきます。問題は毎年新しいが、聞き方は同じ、というのがこの学校の姿です。

したがって過去問の使い方は、「出る問題を覚える」ではなく「どの場所で何を測られるかを知ったうえで、その分野の解き方と答え方を仕上げる」に近くなります。具体的には次の 3 本立てです。

  1. 座席を手がかりに準備の枠を決めます。理科は 4 分野を必ず 1 題ずつ、社会は地理・歴史・公民を必ず 1 題ずつ。どこかを捨てると、80 点満点のうち 20 点前後が固定で落ちます。算数は大問 1 の計算と大問 2 の一行題で 5 問、つまり全体の 4 分の 1 が「短時間で確実に取る枠」として用意されています。
  2. 時間の使い方を身につけます。社会は 40 分で 38〜44 問、理科は 40 分で 23〜26 問、国語は 50 分で 29〜31 問、算数は 50 分で 20 問。とくに社会は 1 問 1 分を切ります。長い導入文を読ませたうえでこの問題数なので、通し演習の回数がそのまま効きます。
  3. 答え方の指定に合わせる訓練をします。算数は全問が答えのみ、社会は「漢字 2 字」「カタカナ 7 字」「アルファベット 4 字」、国語は「二十字以内」「言い切りの形で」「はじめと終わりの三字」。内容が合っていても形を外すと点にならない設問が、4 科目すべてに散っています。

6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。年度通しで時間を計る演習は小 6 の夏以降が目安です(→ 11 節)。

  1. [毎日 10 分] 算数の大問 1・大問 2 の 5 問。 計算 2 問+一行題 3 問で、11 年・4 年と場所が動いていない枠、全体の 4 分の 1 にあたります。計算は小数と分数が混ざった四則計算と逆算を 2 分で、0.25=1/4、1.125=9/8 のような相互変換をその場で出せるように。一行題 3 問は 5 分で、文章題・数の性質・図形が 1 問ずつという構成が 4 年続いており、図形の 1 問は角度か複合図形の長さ・面積で手数の少ない標準的な問題が多く出ます。5 問を 10 分以内で確実に取れると、大問 3〜7 に 40 分を回せます。(確認: 〜2025 年度)
  2. [毎日 10 分] 算数の数の性質を最優先で厚く。 約数の個数、公倍数の個数、余りの条件(2025 年度 大問 2(2)「75 を割れば 3 余り、50 を割れば 2 余る整数」)、敷き詰め(最大公約数)、規則的な裏返し(約数の個数の偶奇)まで通しで。精読した 3 年すべてで複数の大問に入っており、この学校でいちばん時間をかける価値のある単元です。(確認: 〜2025 年度)
  3. [週末 60 分] 算数の大問 3〜7 を、規則性・否定条件・グラフ・検算の 4 点で仕上げます。規則性は「何番目」と「合計」の 2 方向で(2023 年度の数列は「初めて 10 が出るのは何番目か」「100 番目までの和はいくつか」と、位置と総和の両方を聞いてきました)。群に区切って考える手順を固めます。否定条件の数え上げ(「〜でない」「〜も〜も割り切れない」を全体から引く形に直す)は 3 年で 3 回出ています。速さや水量のグラフつきの大問が 2 年に 1 回入るので、折れ線の折れ目が何を意味するか(追いつく・満水になる・給水口が増える)を口で説明できるところまで。答えのみで部分点が入る余地が無いため、検算の手順(逆算で戻す・単位を確かめる・概算で桁を確かめる)に演習のたびに 1 分取ります。(確認: 〜2025 年度)
  4. [週末 60 分] 理科は 4 分野すべてに手を入れます。生物・地学・化学・物理の座席が 13 年動いておらず、1 分野の空白がそのまま 20 点前後の固定の失点になります。生物は動物の分類と誕生を厚く(大問 1 が 3 年連続で動物、卵と受精の設問も 3 年連続)、せきつい動物 5 グループの体表・呼吸・子の生まれ方の表を書けるところまで。地学は「形と方角から日時を出す」方向で(2023 年度は月の位置と南中時刻、2025 年度は月の形と方角から観測日時を逆算させました)、図に自分で方角と時刻を書き込む手順を固めます。化学は水よう液と金属の反応を中心に、発生する気体の判別、BTB や指示薬、中和の量的関係、蒸発後に残る固体まで(2 年連続でこの周辺から出ています)。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週末 60 分] 理科の「前の答えを次に使う」計算を通しで解きます。2024 年度の地球の大きさ→赤道上の速さ→静止衛星の速さ、2025 年度の中和の量的関係。途中で丸めすぎると最後で合わなくなるので、指定された桁まで残して次に渡す扱い方を身につけます。あわせて、折れ線・棒グラフの山や折れ目が「何が起きたところか」を 1 文で言う練習を。これは社会でも効きます。(確認: 〜2025 年度)
  6. [週末 60 分] 社会を「40 分で 40 問」の競技として練習します。4 科目でいちばん問題数が多く、しかも導入文が長いので、知識が入っていても時間切れで届かないことが起きます。通し演習の回数を他科目より多く取ります。地理の大問 1 は一つの地域か一つのテーマを 10〜15 問で掘る形なので、都道府県ごとに地形(平野・川・湖)・気候・産業・世界遺産を 1 枚にまとめる作業を小 5 のうちに一巡させておきたいところです。統計グラフの読み取りは毎週(2024・2025 年度は各 7 か所)、上位県の並びから作物・畜産物・工業地帯を特定する練習を白地図とセットで。(確認: 〜2025 年度)
  7. [週 1 回] 社会の「まちがっているものを 1 つ選び」・条件つき記述・年代の前後関係を回します。まちがっているものは 2023 年度に 2 回、2024 年度に 7 回、2025 年度に 8 回と増えており、選択肢 4 本のうち 3 本が正しい文なので消去法が効きません(教科書の説明文を読んで「どこを 1 語だけ変えたら誤りになるか」を自分で作ってみる練習が効きます)。記述は字数指定が無い代わりに「2 つ説明」「3 点が分かるように」「地質の特徴にふれながら」「具体的な事例を 1 つあげて」と中身が指定されるので、指定を数えて 1 文ずつ対応させます。並べかえ・年表の位置・「〜より後の出来事はいくつか」が 3 年連続なので、時代ごとの出来事を年表の帯に並べ直す作業を繰り返します。前年 1 年間のニュースを 10 本選び、それぞれが憲法・税・選挙・国際機関のどれとつながるかを言えるようにしておきます。(確認: 〜2025 年度)
  8. [毎日 10 分] 国語は、漢字 10 問を最後に取り切る組み立てと、書く準備を並行して。漢字は大問 3 に置かれているため時間が足りないと真っ先に削られます。読解 2 題に何分ずつ使うかを決めて演習し、書き取りは楷書でていねいに。記述は二十字以内・四十字以内・七十五字以内と幅があり、書き出しや語尾も指定されるので、同じ内容を 20 字・40 字・75 字で書き分ける練習が直接効きます(句読点も字数に入ります)。抜き出しは字数・範囲(「※部分から」「――線部③より後から」)・答え方(「言い切りの形で」「はじめと終わりの三字」)の 3 点に印を付けてから探します。選択肢は「最もふさわしい」「ふさわしくないものを一つ」「二つ選び」が同じ冊子に混在します。説明的文章を読むたびに「筆者の言い分が当てはまる身近な例を一つ挙げ、理由を 1 文で書く」を週 1 回でも続け、話題の切り替わりに印を付ける読み方(「意味上から三つに分ける」ような設問に備える)と、古めの作品にも届く語彙集めも小 5 のうちから。(確認: 〜2021 年度)

4 科目に共通する仕上げとして、答え方の指定を読む習慣をそろえます。社会の「漢字 2 字」「カタカナ 7 字」、国語の「二十字以内」「言い切りの形で」、理科の「小数点以下第二位まで」、算数の「何分何秒」。設問を読むとき、答えの形にまず印を付けてから考えます。根拠は 8 節の科目別を参照してください。


8. 科目別の詳細

8-0. 科目横断の要点

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかけたいこと
算数 非常に高い。大問 7・小問 20 が 13 年不変。大問 1 が計算 2 問、大問 2 が一行題 3 問、大問 3〜7 が各 3 問。記号選択も記述もゼロで、全問が答えのみ 大問の役割は固定、単元は毎年入れ替え。数の性質と規則性が全体の 2 割で最も厚い 大問 1・2 の 5 問を落とさないこと/数の性質(約数・倍数・余り)/規則性
理科 高い。大問 4・小問 23〜26。生物→地学→化学→物理の座席が 13 年。記号選択が 39〜73% 分野は固定、単元は毎年入れ替え。前の答えを次に使う計算の連鎖がどこかの大問に必ず入る 4 分野を捨てないこと/数値を引き継ぐ計算/選択肢の指示(2 つ選び・適当でないもの)の読み分け
社会 中程度。大問 3〜4・小問 38〜44。分野の順序は固定だが本数は動く。記号選択 51〜61%・短答 32〜37%・記述 1〜3 問 地理は一つの地域やテーマを 10〜15 問で掘る。最後の大問は前年のニュースが入口 「まちがっているものを 1 つ」への耐性/答え方(漢字・カタカナ・字数)の指定/条件つき記述
国語 高い(2021 年度まで)。大問 3・小問 29〜31。説明的文章→文学的文章→漢字 10 問の順が 6 年不変 記号選択が主軸。記述は 2〜3 問だが、うち 1 問は「あなたの考え」を書かせる 漢字 10 問を取り切る時間配分/字数指定つきの記述/本文の主張を自分の例に当てはめる練習

科目ごとに測られているものが違います。算数は処理の正確さ、理科は数値をつないでいく計算、社会は量と条件処理、国語は読解と自分の考え。 4 科目を同じ勉強の仕方で回すと、どれかが必ず崩れます。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 7・小問 20)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6 大問 7
2023 計算 2 問(四則・逆算) 一行題 3 問(平均算/時計算/長方形の斜線部分の面積) 数の性質(100 以上 300 以下の偶数) 平面図形(三角形の面積比と BF:FD) 規則性(1,2,1,3,2,1,4,… の数列) 速さとグラフ(歩く弟を自転車の兄が追う) 場合の数(三角すいの頂点を 1 秒ごとに移る点)
2024 計算 2 問(四則・逆算) 一行題 3 問(食塩水の混合/土地を正方形に分ける/半円と長方形の複合) 規則性(白黒のご石で正三角形を並べる) 売買損益(定価 540 円・100 個まとめ仕入れ) 仕事算(3 人でじゃがいもの皮をむく) 数の性質(100〜200 枚のカードを等分) 水量とグラフ(直方体の水そう・水道 2 本)
2025 計算 2 問(四則・逆算) 一行題 3 問(仕事算/余りの条件を満たす整数/正方形と正三角形の角度) 数の性質(91cm×156cm にタイルを敷き詰める) 場合の数(4 人の 50m 走の順位) 食塩水(3 つの容器から取り出して混ぜる) 速さ(正六角形の周を 2 人がランニング) 数の性質(100 枚のカードを規則的に裏返す)

小問の配り方は 3 年とも大問 1 が 2 問、大問 2〜7 が各 3 問で合計 20 問です。自動集計では資料のある 13 年(2010・2014〜2025)すべてが「大問 7・小問 20」で、大問ごとの小問数の形も年による違いがほとんどありません。

同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席)

繰り返しになりますが、これは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということです。3 年分を精読した範囲で、同じ問題が数値だけ変えて再登場した例は見つかりませんでした。

頻出単元と周期(精読した 3 年)

単元 2023 2024 2025 備考
数の性質(約数・倍数・余り) 大問 3 大問 2(2)・大問 6 大問 2(2)・大問 3・大問 7 3 年連続で複数題。この学校でいちばん厚い
規則性・数列 大問 5 大問 3 大問 3(3) 3 年連続
速さ 大問 6 大問 6 2 年。2024 は水量のグラフが代役
食塩水の濃度 大問 2(1) 大問 5 2 年連続
仕事算 大問 5 大問 2(1) 2 年連続
場合の数 大問 7 大問 4 2 年
平面図形 大問 4(面積比) 大問 2(3)(円とおうぎ形) 大問 2(3)(角度) 3 年とも出るが、独立大問になったのは 2023 だけ
グラフを読む大問 大問 6(速さ) 大問 7(水量) 2 年

自動集計でも、13 年通しての単元の比率は 割合・文章題 23%/数の性質・規則性 21%/速さ 16%/場合の数 14%/計算 10% で、この 5 群で 8 割を超えます。立体図形の比率は低くなっています。

問い方の特徴

8-2. 理科(40 分・80 点・大問 4・小問 23〜26)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(生物) 大問 2(地学) 大問 3(化学) 大問 4(物理)
2023 水族館での親子の会話(エイ・サメと魚の分類、メダカの卵) 月(上弦・下弦の位置と南中時刻、地球の自転) 水の三態(状態変化のグラフ作成、ふっとうの温度) ばね(2 本の直列つなぎ、おもりを水にしずめる、箱に入れて固定)
2024 学内の池のメダカ(飼育の条件、けんび鏡、食物連鎖) 地球の大きさから円周率を出す→赤道上の速さ→静止衛星「ひまわり」→衛星写真と天気図 鉄とアルミニウムの反応(発生する気体、BTB、再結晶、磁石) 光と鏡(反射の角度、像の位置、鏡越しに黒板を見る)
2025 動物園での会話(飛べない鳥、クマの目撃件数のグラフ、卵と子の産み方) 星座と月(1 等星の温度、月の形と方角から日時を推定、日時計) 中和(水酸化ナトリウム水よう液と塩酸、蒸発後に残るもの) てこと電磁石(棒のつり合い、コイルの巻き数、台はかり)

小問数は 23・26・23 で 40 分。1 問 1 分半ほどのペースになります。

同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席)

大問 4 本が、生物 → 地学 → 化学 → 物理 の順に並びます。 精読した 3 年はこの並びで、自動集計でも大問 1 の生物と大問 4 の物理は 2013〜2025 年度の 13 年連続、大問 2 の地学は 2014〜2025 年度の 12 年連続です。大問 3 の化学も 2014 年度以降ずっとこの位置にあります(2023 年度の水の三態だけは熱の扱いが半分入ります)。

この座席は準備の設計にそのまま使えます。4 分野のうち 1 つを空けると、80 点満点のうち 20 点前後が固定で落ちます。

ここでも固定されているのは「どの分野を測るか」であって、中身は毎年作り直されています。地学は 月(2023)→ 地球と人工衛星(2024)→ 星座と日時計(2025)と 3 年で 3 方向に散り、物理も ばね → 光 → てこ・電磁石 と重なりませんでした。

頻出単元と周期(精読した 3 年)

分野 2023 2024 2025 備考
動物の分類・生態 魚の分類 メダカ・食物連鎖 鳥・ほ乳類・クマ 3 年連続で大問 1 が動物。植物のつくりは 3 年とも大問 1 の主役になっていない
動物の誕生(卵と受精) 大問 1(3) 大問 1(7) 大問 1(6) 3 年連続
天体(月・星・太陽) 地球の自転・衛星 星座・月・日時計 3 年連続で大問 2 は天体寄り。自動集計では 2013 年以降ほぼ毎年
水よう液・気体 金属と酸、気体の判別 中和と蒸発 2 年連続
力学(ばね・てこ・浮力) ばね+浮力 てこ 2 年

自動集計で 14 年通しての単元は こん虫・動物の分類 9%/月 8%/植物のつくり 7%/気体の性質 6%/太陽 5% と広く散っており、特定の単元に偏るというより 4 分野を均等に回す作りになっています。

問い方の特徴

8-3. 社会(40 分・80 点・大問 3〜4・小問 38〜44)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3 大問 4
2023 食料と貿易(表 5 点つきの文章。穀物・畜産・食料自給・フードマイレージ)10 問 班ごとの調べ学習の会話文(古代〜戦後の通史)20 問 SDGs をめぐる親子の会話(国連・南北問題・憲法条文)8 問
2024 6 つの都道府県の紹介文(和同開珎・曲げわっぱ・抑制栽培・発電)14 問 授業の会話文(江戸幕府から明治維新へ、班ごとの政策・改革)16 問 税と社会保障(消費税の逆進性・少子高齢化・新紙幣)11 問
2025 北海道東部への家族旅行の紀行文(十勝平野・釧路湿原・知床・サロマ湖)15 問 仏教の年表(伝来から一向一揆まで)13 問 4 枚の貨幣の写真(富本銭・和同開珎・永楽通宝・寛永通宝)6 問 2024 年に報道されたできごと 7 本(旧優生保護法・ふるさと納税・出生率・衆院選・観光)10 問

小問は 38・41・44 問で 40 分。精読した 3 年のなかでは 4 科目でいちばん問題数が多く、1 問あたり 1 分を切ります。

大問の並び(座席)

地理 → 歴史 → 公民(時事を含む) の順が 3 年とも共通で、自動集計では 2010 年度から同じ並びが続いています。ただし大問の本数は 3 本と 4 本の間で動きます。2023・2024 年度は 3 本、2025 年度は歴史が 2 本(年表と貨幣写真)に分かれて 4 本になりました。算数・理科のように大問数まで固定されてはいません。

固定されているのは次の 2 点です。

  1. 最初の大問は必ず地理で、しかも「一つの地域・一つのテーマを追う長い文章」から出ます(食料と貿易・6 県の紹介文・北海道東部の紀行文)。小問数は 10〜15 問と、この大問だけで全体の 3 分の 1 前後を占めます。
  2. 最後の大問は公民と時事です。2023 は SDGs、2024 は税と社会保障(新紙幣を含む)、2025 は前年 1 年間の報道を 7 本並べた形。前年のニュースが入口になるのは 3 年連続です。

頻出単元と周期(精読した 3 年)

単元 2023 2024 2025 備考
都道府県・地域の同定 北海道・九州 6 県を丸ごと 北海道東部 3 年連続。地名・平野名・湖名を漢字で書かせる
統計グラフの読み取り 3 か所 7 か所 7 か所 3 年連続で増加傾向。円・棒・折れ線がまざる
古代(飛鳥・奈良) 大問 2 大問 2・大問 3 自動集計でも 14 年で最も比率が高い時代区分の一つ
江戸〜幕末・明治維新 大問 2 大問 2 の主軸 大問 3 3 年連続
財政・税・社会保障 大問 3 の主軸 大問 4 2 年連続
日本国憲法の条文 大問 3 問 6・問 8(空欄補充) 大問 4 問 2(13 条・14 条) 2 年
国際連合 大問 3(安保理・ユニセフ・ODA) 大問 1 問 9-(2)・大問 4 問 5 2 年

自動集計で 14 年通しての比率は 歴史-古代〜中世 20%/地理-地図・地形・気候 15%/地理-産業 13%/公民-憲法・政治 11%/歴史-近世 10% です。

問い方の特徴

設問文の「2 つ」「3 点」「〜にふれながら」「事例を 1 つ」を拾って、それぞれに 1 文ずつ対応させる書き方が、そのまま得点の手順になります。 - 資料から読み取らせる記述が毎年あります。絵巻・地形図・図解のいずれかを見て、そこから言えることを書かせる形です。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 29〜31。2017・2020・2021 年度で確認)

国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2021 年度に限った話で、そのうち精読したのは 2017・2020・2021 年度の 3 年ぶんです。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1(説明的文章) 大問 2(文学的文章) 大問 3
2017 時間と場所の「見当識」と、頭の中の地図(10 問) 野尻抱影『星は周る』所収の随筆。星と季節、少年時代の記憶(9 問) 漢字 10 問(書き 8・読み 2)
2020 梶谷真司『考えるとはどういうことか』——問うことで初めて考えが動く(11 問) 安岡章太郎「コンタの上に雪ふりつもる」(角川書店編『犬の話』所収)。老いた犬と雪の日(10 問) 漢字 10 問(書き 5・読み 5)
2021 稲垣栄洋『はずれ者が進化をつくる』——平均値と多様性(10 問) 佐藤さとる『だれも知らない小さな国』。小学 3 年の夏、こぼしさまの話(11 問) 漢字 10 問(書き 8・読み 2)

同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席)

大問 3 本。大問 1 が説明的文章、大問 2 が文学的文章、そして大問 3 が漢字 10 問です。 漢字が最初ではなくいちばん最後に置かれているのがこの学校の特徴で、資料のある 6 年(2010・2014・2016・2017・2020・2021)すべてで大問 3 が漢字でした。

しかも漢字大問の指示文が 3 年とも一字一句同じです。

次の――線部について、カタカナは漢字になおし、漢字は読みをひらがなで答えなさい。なお、漢字はていねいにはっきりと書くこと。

2017・2020・2021 年度の 3 冊で、この文言も 10 問という数も変わりません。「ていねいにはっきりと書くこと」がわざわざ添えられている点は、答案の字の書き方まで見られていると受け取ってよさそうです。

読解 2 題の順序(説明的文章が先、文学的文章が後)も 3 年とも同じです。小問数は 29〜31 問で、50 分に対して 1 問 1 分半ほどになります。

問い方の特徴

2020 年度と 2021 年度で、会話の登場人物の名前(ゆきこ・やしお)まで同じです。同じ問題が出たわけではありませんが、「本文の主張を、別の具体例や日常の場面に当てはめて考えさせる」という設計が続いていることは、両年の設問文を読んで確認できました。 - 知識問題が読解の中に埋め込まれます。ことわざの空欄補充(2017 問八「木を見て森を見ず」など)、品詞の識別(2017 問四、2020 問九の「の」)、対義語(2021 問四「多様」「進化」)、慣用句、語句の意味(2021 大問 2 問一で 3 語まとめて)。知識だけの大問は無く、読解の流れの中で聞かれます。 - 文章の構成を問う設問が 2017 大問 1 問十(「本文全体を意味上から三つに分ける。三つめはどこから始まるか」)に出ました。段落のまとまりを意識した読み方が必要です。 - 作図に近い設問が 1 問ありました。2021 大問 2 問三は、物語に出てくる 3 か所(鬼門山・こっちの村・むこうの村)の位置関係を、方位に注意して解答らんのマスに記号で書き込ませるものです。読みながら地図を思い描けているかを直接測っています。

出典の傾向(資料のある年)


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した直近 3 年には出ていませんが、それ以前には記録があり、戻ってくる位置がはっきりしているものです。「最終確認年度」は、その単元が出たと確認できている最後の年度です。

科目 単元 記録のある年度 最終確認年度 なぜ警戒するか
算数 立体の切断 2017・2020・2022 2022 自動集計ではこれらの年の大問に切断が入っていたが、精読した 2023〜2025 には無い。3 年空いており、大問 4〜7 のどこにでも入れられる
算数 通過算・流水算 2010・2014・2021・2022 2022 速さの枠(大問 6 前後)に戻せる
算数 独立した大問としての平面図形 2023 が最後 2023 2024・2025 は一行題の 1 問に縮んだ。大問 1 本ぶんの図形が戻る前提で準備しておきたい
理科 植物のつくりとはたらき 2019・2020・2022 2022 大問 1 の生物枠が 3 年連続で動物・生態系寄り。植物が戻る位置は決まっている(大問 1)
理科 人体 2021 2021 2021 年度の大問 1 に記録があり、直近 3 年では 2024 大問 1(5) の心臓の設問 1 問だけ
理科 電気回路・電流と発熱 2016・2020 2020 大問 4 の物理枠。直近 3 年は ばね・光・電磁石で、回路の計算は出ていない
理科 ふりこ・浮力(単独) 2021・2022 2022 2023 年度のばねの大問で「おもりを水にしずめる」形の浮力は出たが、単独では 3 年空いている
理科 記述・作図 2023 2023 2 年出ていない。次に来る前提で 1〜2 文の理由書きとグラフ作成を
社会 地形図の読図 2018(2025 に加工図) 2018 自動集計では 2018 年度の大問 2 が地形図で、2025 年度にも地理院地図を加工した図が使われた。等高線・地図記号・縮尺は落とせない
社会 三権分立・国会・内閣・裁判所 2014・2015・2017・2018 2018 大問の主軸として記録があるが、直近 3 年では 2024・2025 に 1 問ずつのみ。まとまった出題が戻る余地がある
社会 選挙制度 2016・2020 2020 大問の主軸として記録があり、2025 年度は 1 問
社会 世界地理 2014 2014 大問の主軸として記録がある。直近では 2025 年度の世界遺産の 1 問だけ
国語 詩・短歌・俳句 2010 2010 2010 年度に詩(「幼年詩篇」)が大問 2 の題材として記録されている。文学的文章の枠に入れられる
国語 知識の独立大問 精読した 3 年ではすべて読解に埋め込まれていた。漢字大問が最後に固定されている構成は 6 年変わっていないので、知識が単独で立つ可能性は高くないが、語句・文法の設問数は年によって増減する

10. 形式面の注意(4 科目共通)


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ・図形の基礎・読解・漢字語彙の 4 本。算数は小数と分数が混ざった四則計算と逆算を、遅くてもいいので正確に。国語は漢字を「ていねいにはっきり」書く習慣を作る(この学校の漢字大問には毎年その指示が付く)。社会は都道府県と地形の名前を白地図に載せていく作業を始める。理科は 4 分野を均等に触る(この学校は生物・地学・化学・物理を必ず 1 題ずつ出す)。時間計測はまだしない。
小 5(幅) 1 週間の組み立ては「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にする。平日の 15 分は、算数の計算と逆算 → 国語の漢字と知らない語句の書き留め → 社会の白地図 の順で回し、週末の 60 分は理科の 4 分野の一巡と統計グラフの読み取り(週 1 回)に充てる。単元をひととおり学び終えることがこの学校の本体で、算数は「数の性質・規則性・割合と文章題・速さ・場合の数」の 5 群を一巡(この 5 群で出題の 8 割を占める)。理科は 4 分野を単元単位で一巡し、表やグラフから数値を出す計算に慣れる。社会は都道府県ごとに地形・気候・産業・世界遺産を 1 枚にまとめる作業を進める。国語は説明的文章と文学的文章を交互に読み、知らない語句を書き留める(古めの作品が出るので語彙が効く)。記述は 20 字・40 字で言い切る練習を始める。ただし国語は 2022 年度以降の問題文が資料に無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめる(→ 13 節)。
小 6(仕上げ) 上の「今からやるなら」8 項目がそのまま仕上げの内容になる。夏以降は年度通しで時間を計る演習を中心に。社会と国語は問題数が多いので、時間配分を決めてから解く。あわせて同じ座席を縦に解くやり方(算数の大問 1 と大問 2 だけを 5 年分続けて、理科の大問 4 だけを 5 年分続けて)を組み合わせると、この学校では効率がいい。

算数の 仕事算・平均算・時計算・通過算・流水算 のような特殊算は、学校の教科書ではなく受験用教材の単元です。小 5 で一巡するときは、教科書の進度とは別立てで扱うことになります。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。算数の大問 4〜7、理科の 4 分野、社会の地理・歴史・公民は、いずれも「どの単元が来るか分からないが、来る場所は決まっている」という作りになっています。つまり穴があると、その穴が出た年に大問 1 本ぶんがまるごと落ちます。小 4 から始められるなら、小 5 のうちに単元をひととおり学び終えて空白をなくし、小 6 を「座席ごとの解き方と答え方の仕上げ」と「時間の使い方」に丸ごと使えるようにしておきたいところです。加えて、国語の「自分の考えを書く」設問と社会の条件つき記述は一夜漬けが効かないので、小 5 のうちから短く書く習慣を積んでおくと差が出ます。


12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、の観点だけ)

観点は 同じ形式・同じ頻出単元・同じ聞き方かどうか だけです。難易度・偏差値帯・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。

理科が近い学校の過去問は、「4 分野を 1 題ずつ、表とグラフから数値を出す」という練習にそのまま使えます。算数が近い学校は、小問数 20 前後・答えのみという条件が似ているので、時間を計る演習の相手として回せます。ただしこの一覧は「出題の作りが近い」という意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。

なお、この学校の特待選抜Ⅰ・Ⅱ は 2 科のみの入試です。併願先が 4 科目校の場合、理科と社会はこれらの回の準備とは別に立てる必要があります。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界

資料どうしの食い違い


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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