関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

慶應義塾湘南藤沢中等部の過去問分析

共学私立神奈川県藤沢市

重要結論

  1. 慶應義塾湘南藤沢中等部は「入れものは 20 年ほとんど動かないのに、中身は毎年作り直す」学校です。算数は 21 年ずっと大問 6・小問 18、理科は大問 4、社会は大問 7 が基本で、そこに座る単元だけが毎年入れ替わります。
  2. 国語だけは入れものごと動きます(小問は 13〜36)。そのかわり、精読した 4 年はすべて最後の大問が作文 1 題でした。
  3. ですから過去問は「出る問題を覚える」ためではなく、時間の使い方を身につけ、単元の型を習得するために使うことになります。

今週やること

  1. 2026 年度の算数を 45 分の通しで解き、大問 6 題のうちどれを最後まで取りにいくかの判断を試します。
  2. 算数を「45 分・大問 6・小問 18・全部書ききる」形で通し演習します。
  3. 理科の 4 分野(生物・地学・物理・化学)を捨てずに一巡します。

分析年度: 2005〜2026 年度
入試回: 一般入試 4 科
資料の範囲: 最大 22 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 6 年・理科 4 年・社会 3 年・国語 4 年
制約: 精読していない年(算数・理科・社会の 2005 年度以前寄りの年、国語の大半)については転写データの単元分類を数えただけで、設問の細部は保証しません。国語は 2023 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 4 題(2016 年度から、大問数を数えられた資料 3 冊すべて・数えられなかった年 2018。最新の資料は 2019 年度(2020 年度・2022 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2020 年度 3 題・2022 年度 4 題))。前回の変化: 2015 → 2016 の間に 2 題 → 4 題。変化の履歴: 4 回: 2013・2014・2015・2016(間隔 1・1・1)
  • 理科: 4 題(2005 年度から、大問数を数えられた資料 14 冊すべて・数えられなかった年が 7 年。最新の資料は 2025 年度(2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2026 年度 4 題))。前回の変化: なし(2005〜2025 年度の、数えられた資料 14 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 社会: 7 題(2022 年度から、大問数を数えられた資料 2 冊すべて・数えられなかった年 2023・2024。最新の資料は 2025 年度(2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2026 年度 7 題))。前回の変化: 2016 → 2022 の間に 6 題 → 7 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 5 回: 2009・2010・2012・2016・2022(間隔 1・2・4・6)。前回の変化のときの分野の並び: 地理-社会・環境・世界|地理-地図・地形・気候|歴史-古代〜中世|歴史-近世|公民-経済・社会|公民-憲法・政治 → 地理-社会・環境・世界|公民-経済・社会|歴史-古代〜中世|歴史-古代〜中世|歴史-近現代|公民-憲法・政治|歴史-近現代
  • 算数: 6 題(2005 年度から、大問数を数えられた資料 12 冊すべて・数えられなかった年が 10 年。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: なし(2005〜2026 年度の、数えられた資料 12 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 神奈川県藤沢市
男女 共学
入試回と日程・科目 一般入試は 2 月 2 日午前の 1 回。出願時に 4 科目選択(国語・算数・社会・理科)と 3 科目選択(国語・英語・算数)のどちらかを選び、出願後の変更はできません。募集人員は 4 科・3 科あわせて男女約 70 名
試験時間・配点(4 科目選択) 国語 45 分 100 点/算数 45 分 100 点/社会 25 分 50 点/理科 25 分 50 点(満点 300 点)。国語と算数が社会・理科の 2 倍の配点です
試験時間・配点(3 科目選択) 国語 45 分 100 点/英語 60 分 100 点/算数 45 分 100 点。国語・算数は 4 科目選択者と同一問題です
二次試験(筆記とは別枠) 2 月 4 日。面接(保護者同伴)と体育の実技で、一次合格者全員(女子・男子の順)が対象です。試験時間・配点は分かりません

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。このページが扱うのは、2 月 2 日の筆記のうち 4 科目選択の国語・算数・社会・理科だけです。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 慶應義塾湘南藤沢中等部は「入れものは 20 年ほとんど動かないのに、中身は毎年作り直す」学校です。算数は 21 年ずっと大問 6・小問 18、理科は大問 4、社会は大問 7 が基本で、そこに座る単元だけが毎年入れ替わります。
  2. 国語だけは入れものごと動きます(小問は 13〜36)。そのかわり、精読した 4 年はすべて最後の大問が作文 1 題でした。
  3. ですから過去問は「出る問題を覚える」ためではなく、時間の使い方を身につけ、単元の型を習得するために使うことになります。

家でやること 3 つ

  1. 算数を「45 分・大問 6・小問 18・全部書ききる」形で通し演習します。
  2. 理科の 4 分野(生物・地学・物理・化学)を捨てずに一巡します。
  3. 社会は 25 分で 30 問超の記号選択をさばく速さを測り、国語は最後の作文にたどり着く時間を残します。

今週やる 1 つ

  1. 2026 年度の算数を 45 分の通しで解き、大問 6 題のうちどれを最後まで取りにいくかの判断を試します。

注意

  1. 精読していない年(算数・理科・社会の 2005 年度以前寄りの年、国語の大半)については転写データの単元分類を数えただけで、設問の細部は保証しません。国語は 2023 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの主要単元を数えただけの年)/資料のある年(転写が存在する年)です。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 6 年(2021〜2026) 15 年(2005〜2012・2014〜2020) 21 年(2005〜2026。2013 年度が欠落) 数式が多く、転写では分数・記号の形が崩れる箇所があります。転写の読み取り確度が低めの年が 21 年中 9 年(2025 を含む)
理科 4 年(2023〜2026) 18 年(2005〜2022) 22 年(2005〜2026・欠けなし) 選択肢の本文まで判読できます。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 8 年(2024・2026 を含む)
社会 3 年(2024〜2026) 19 年(2005〜2023) 22 年(2005〜2026・欠けなし) 小問が多く(年 27〜42)、選択肢の文言まで判読できます。転写の読み取り確度が低めの年が 22 年中 11 年(2024・2026 を含む)
国語 4 年(2017・2019・2020・2022) 11 年(2005〜2016 のうち資料のある年) 15 年(2005〜2022 のうち 2006・2018・2021 が欠落。2023 年度以降がすべて未収録) 大問の切れ目が転写でずれている年があります(2013 年は 1 大問 30 小問、2015 年は 2 大問 13 小問として記録されており、実際の構成とは違う可能性が高いところです)
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 入試回: 一般入試は 2 月 2 日午前の 1 回で、出願時に 4 科目選択(国語・算数・社会・理科)と 3 科目選択(国語・算数・英語)のどちらかを選びます(出願後の変更は不可)。国語と算数は 4 科目選択者と 3 科目選択者で同一問題です。このページが扱うのは 4 科目選択の国・算・社・理で、3 科目選択の英語については転写が無く、何も分かりません。
  • 二次試験は 2 月 4 日で、面接(保護者同伴)と体育の実技です。筆記とは別枠で、一次合格者全員が対象です。過去問という形の資料は存在しません。
  • 帰国生入試(男女約 30 名)が一般入試とは別枠で行われています。ただし転写データは校×年×科目で 1 冊のみのため、帰国生入試の問題がこの分析に含まれているかどうかは分かりません。
  • 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものに限って書いています。年度×大問の題材表は、算数 6 年(2021〜2026)・理科 4 年(2023〜2026)・社会 3 年(2024〜2026)・国語 4 年(2017・2019・2020・2022)を設問文で読み直して起こしました。それ以前の年については、転写の大問ごとの主要単元を数えたものだけを「転写の分類では」と断って書いています。

5. 一番大きな結論

慶應義塾湘南藤沢中等部は「入れものは 20 年ほとんど動かないのに、中身は毎年作り直す」学校です。

  • 算数は 21 年ずっと大問 6・小問 18 で、しかも小問は各大問 3 問ずつで揃っています。精読した 6 年(2021〜2026)はすべて大問 6・小問 18・全問が短答(語句や数値を短く答える形式)で、記号選択・記述・作図が 1 問もありませんでした。構成も 6 年連続で「大問 1・2 が 3 問ずつの小問集合、大問 3〜6 が 3 問ひと組の大型設問 4 題」です。それでいて、大問 3〜6 に何の単元が座るかは毎年入れ替わります。
  • 理科は大問 4 が固定です(22 年で 5 大問だったのは 2012 年のみ)。精読した 4 年はすべて生物・地学・物理・化学が 1 大問ずつという配分でした。分野の枠は動かないのに、その中の題材は毎年別物になります。
  • 社会は大問 7 が近年の基本です(2012 年以降は 7 大問が最多)。精読した 3 年はすべて地理 2 題 → 歴史 3 題 → 公民 2 題の順で、記号選択が 86〜93%、記述はゼロでした。
  • 国語だけが入れものごと動きます。大問数は 1〜4、小問は 13〜36 と年による差が大きいところです。そのかわり、精読した 4 年(2017・2019・2020・2022)はすべて最後の大問が「自分の考えや説明を書く」作文 1 題でした。

ですから過去問の使い方は、この学校では 「時間の使い方を身につける」+「単元の型を習得する」 に寄ります。「出る問題を覚える」形の学校ではありません——同じ問題が使い回された痕跡は、精読した範囲では見つかりませんでした。具体的には ①算数を「45 分・18 問・全部書ききる」形で通し演習する、②理科は 4 分野を捨てずに一巡する、③社会は 25 分で 30 問超の記号選択をさばく、④国語は最後の作文にたどり着く時間を残す、の 4 本になります。


6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)

  • 算数の「大問 6・小問 18・各大問 3 問」は 21 年動いていません。1 題 3 問で、(1) が (2)(3) の足場になる階段状の作りが多くなっています(2023 の流水算(川を上り下りする船の速さを扱う問題・受験用教材の単元)は (1)(2) で速さの比を出させ、(3) で距離を聞く/2024 のニュートン算(一定の割合で増えるものを減らしていく時間を求める問題・受験用教材の単元)は (1) で生産速度、(2)(3) で在庫の推移)。大問 1 題を丸ごと落とすと 6 分の 1 が消えるので、途中で見切る判断がそのまま点になります。
  • 算数は「動かす」問題が好きです。図形の移動が 4 年で 3 回(立方体の面上を動く 2 点・正方形を転がる円・円の回転と紙を折る)、水量とグラフが 21 年で 8 回、流水算では同じ「上流に船着き場 P、下流に Q」という設定が 2023(船 A・B の速さ比)と 2026(荷物を運ぶ往復)の両方に出ました——設定は同じでも聞かれることは別で、設定の使い回しであって問題の使い回しではありません。
  • 理科は「その場で読ませる」大問です。ペンのインクを水とアルコールで分ける実験(2023)、加える溶液で色が変わるシロップ(2025)、板に切った文字の重心(2026)、フィルムケースに種子を入れて気体の体積変化を測る(2026)。教科書の定番実験より、その場で条件を読んで考えさせる設定が続いています。
  • 理科は身のまわりの環境・社会の話題に寄ります。ヒートアイランド現象を生徒の発表として扱う(2025)、海の生態系と乱獲・海洋汚染(2024)、月面基地と太陽光発電(2024)、地球温暖化とホッキョクグマの毛(2023)。理科の知識を、環境や社会の文脈に置き直して問う傾向があります。
  • 社会は「文章+下線部」で 7 大問です。全大問がこの形で、下線ごとに 1 問。しかも地理 2 → 歴史 3 → 公民 2 の順が精読した 3 年で揃っています。歴史 3 題は「古代〜中世 → 近世(江戸)→ 近代」と時代順に並ぶことが多くなっています。
  • 社会に「慶一君」が登場します。2025 の大問 1(中部地方の三県を調べる)、大問 4(彦根の会話文)、2026 の大問 1(九州地方を調べる)。生徒が調べ学習をした設定から地理の大問が始まる形が続いています。
  • 社会は資料を読ませます。所要時間の図、路線断面図、駅名標の写真、作物別作付面積の構成、気候の図、石高の表、キャッシュレス決済の表。知識の暗記だけでは選べず、その場でグラフや表を読む問いが各大問に入ります。
  • 国語の最後は作文です。精読した 4 年すべて(2017・2019・2020・2022)で、最後の大問が 1 問だけの作文でした。しかも「じゃんけんのやり方を知らない人に説明する」(2017)、「グラフ 2 つを見て日本のプロ野球選手の成績の傾向を説明する」(2019)、「お金の機能の説明を参考にして文字の機能を説明する」(2020)、「オリンピックの場面で監督ならどうするか」(2022)と、感想文ではなく説明・意見・立場を条件つきで書かせます。転写の分類では 2009・2011・2016 にも同じ位置に作文が入っています。
  • 国語の読解は空欄補充と抜き出しが厚くなっています。「空らん A〜E にあてはまるせりふを選ぶ」(2017・2019)、「空らんに体の部分を表す漢字一字を入れる」(2019)、「ひらがな一字を書く」(2017)のように、本文の流れを追えているかを細かい穴で確認する設問が並びます。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・記述の書き出し)を先に。学年別の道筋は 11 節にまとめました。

各項目の根拠(年度と大問の中身)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [週末 60 分] 算数を「45 分・大問 6・小問 18」の通しで、年度をまたいで何本も走らせる(想定: 小 6 の夏以降)。この学校は 21 年間この形を崩していないので、時間配分の練習が最も確実に効きます。大問 3〜6 は 1 題 3 問で、(1) を落とすと (2)(3) も落ちる作りなので、「解ける大問を選んで最後まで」の判断を体に入れてください。(確認: 〜2026 年度)
  2. [毎日 10 分] 算数・逆算(□にあてはまる数を求める計算)を毎日 1 問(小 6 通年)。大問 1(2) は精読した 6 年すべてが「式の途中に空欄があり、そこに入る数を求める」逆算でした(2021「10÷(9÷12/(イ−2)−1.25)」、2022「3 3/4÷5/(イ−2)−0.5=1」、2026「81−(5−3/2÷11/(イ+3))」)。分数の分母の中に空欄が入る形が続いています。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 算数・規則性と図形の移動を単元として集中的に一巡する(小 6 秋以降)。精読した 6 年すべてに規則性・数列の大問が 1 題ありました。カードを並べる題材が 3 回(2022 白黒カードの段、2025 白黒カードの列、2026 の 1・3・5・7 を段に並べる)で、作業のルールを読んで追う形になっています。設定を読んで小さい場合を自分で書き出す手順を固定します。図形の移動は 2023(立方体の面上を動く 2 点)、2024(正方形を転がる円)、2026(円の回転移動と、正方形 9 個の図形を折る)と 4 年で 3 年に大問として出ており、動かした跡の面積・長さを求める形が多くなっています。転がる円・動く点・折り返しの 3 種に分けて練習してください。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 理科・4 分野を薄く広く一巡する(小 6 の夏まで)。精読した 4 年で生物・地学・物理・化学が 1 大問ずつ。22 年通しても単元の偏りがほとんどありません。どこか 1 分野を捨てると 25 点分(50 点満点の 4 分の 1)が空く構造なので、全分野をひととおり学び終えることが最優先です。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 理科・実験や観察の設定文を読む練習(小 6 通年)。2023 のペンのインクを分ける実験、2025 の「色が変わるシロップ」、2026 の文字の板の重心のように、知らない設定を読んでその場で考えさせる大問が続きます。知識だけで即答しようとすると外れます。(確認: 〜2026 年度)
    • 環境・社会の話題(温暖化・海洋汚染・ヒートアイランド・月面開発)を理科の知識と結びつけておきます。
    • 25 分の通し演習で、迷った問題を飛ばして戻る手順を固めます。設定文を読む練習は、他校の過去問も含めて数をこなすのが早道です。
  6. [週末 60 分] 社会・25 分 33 問の速度(小 6 の秋以降)。記号選択が 86〜93% で記述はゼロ。1 問 45 秒を体感しておきます。「適当でないものを選び」「正しいものには〇を、誤っているものには×を」「古い順に並べかえなさい」が精読した 3 年すべてに出たので、この 3 つの問い方を他校の問題も含めて数多く解いてください。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 社会・時代をまたぐ横断の整理(小 6 通年)。2026 の大問 3 は「聖武天皇の大仏 → 東大寺の焼き討ち → 元禄文化 → 鎌倉幕府 → 室町」と 1 大問で 5 つの時代を渡ります。時代ごとの縦の暗記だけでは足りず、テーマ(大仏・石高・宗教・貿易)で横に並べ直す必要があります。(確認: 〜2026 年度)
    • グラフ・表・断面図・雨温図をその場で読む練習も入れます。知識だけでは選べない問いが各大問に入ります。
  8. [週 1 回] 国語・最後の作文に時間を残し、条件つきの説明を書く(小 5 後半〜小 6)。精読した 4 年はすべて最後の大問が作文 1 題で、しかも「じゃんけんのしかたを知らない人に説明する」(2017)、「2 つのグラフを見て理由を説明する」(2019)、「お金の説明を参考に文字の機能を説明する」(2020)と、読解とは別の頭を使います。読解に時間を使い切ると、ここが白紙になります。作文は「感想」ではなく、与えられた材料(グラフ・具体例・立場)を使って説明する形が続いているので、塾の記述対策とは別に、週 1 本でよいので条件つきの説明文を書いておきます。作文に 10 分残す時間配分を、過去問で何度も試してください。(確認: 〜2022 年度)
    • 空欄補充と抜き出しを、本文の流れを追いながら埋める練習を。この学校では記号選択より比重が大きいところです。
    • 漢字は書き取りと読みの両方を。同じ漢字の読み分け(2022)のような形も含めます。

8. 科目別の詳細

8-0. 科目横断の要点

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科目 形式の固定度 中身の性格 過去問で取り組む練習
算数 非常に高い。21 年すべて大問 6・小問 18(各大問 3 問)・45 分・全問短答 大問 1・2 が小問集合、大問 3〜6 が 3 問ひと組の大型設問。単元は毎年入れ替わるが、規則性・数列は精読した 6 年すべてで大問 1 題。図形の移動・水量とグラフ・流水算がよく回ってくる 1 題 3 問を最後まで解ききる粘り。(1) が (2)(3) の足場になる作りなので、途中で止まると 3 問まとめて落ちる
理科 高い。大問 4・小問 21〜25・25 分。記号選択が主軸(48〜67%)で記述は年 1〜3 問 生物・地学・物理・化学が 1 大問ずつ。22 年で単元の偏りがきわめて小さく、上位 3 分野を足しても 2 割程度。実験や観察の設定を読ませてから問う 捨て分野を作らないこと。25 分で 20 問超なので、読んですぐ切る速さも要る
社会 高い。大問 7・小問 30〜35・25 分。記号選択 86〜93%・記述ゼロ 地理 2 → 歴史 3(古代・近世・近代の順が多い)→ 公民 2。全大問が「文章+下線部」の形で、下線ごとに 1 問ずつ 1 問 45 秒で選択肢を切る速さと、時代・分野をまたぐ横断知識
国語 低い。大問 3〜4・小問 13〜36 と年で動く 読解 2 題(説明文+小説が基本)+知識 1 題+最後に作文 1 題。設問は空欄補充・抜き出し・記号選択が中心で、記述は作文に集約されている 最後の作文に 10 分残す時間配分と、グラフや条件を読んで自分の言葉でまとめる練習

4 科目に共通するのは「入れものの形を覚えたうえで、初見の中身に対応する」ことです。時間あたりの分量は、算数 45 分 18 問(1 問 2 分半)、理科 25 分 22 問(1 問 1 分強)、社会 25 分 33 問(1 問 45 秒)、国語 45 分 20 問前後+作文。配点は国語と算数が各 100 点、社会・理科が各 50 点なので、重みは国算に寄っています。


8-1. 算数(45 分・大問 6・小問 18・全問短答)

年度×大問の題材表(2021〜2026・原本で確認)

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年度 大問 1(小問集合) 大問 2(小問集合) 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2021 工夫して計算/逆算/円とおうぎ形の面積 割合と比(2 つのビーカー)/和差算(3 つの箱)/推理(マスに数を書く) 水量とグラフ 規則性(2 人の玉のやりとり) 速さ(3 人の出発と出会い) 平面図形の面積比(正方形と印)
2022 小数の四則/逆算/単位換算(ha・m²・a) 資料の読み取り(6 つの重さ)/数の性質(土地の分割)/場合の数(3 けたの数) 円とおうぎ形(長方形の折り返し) 規則性(白黒カードの段) 速さ(山の上りと下り) 水量とグラフ(ふたのない容器)
2023 単位換算(16 分 2 秒÷37)/逆算/角の大きさの和 割合と比(本を読む)/数の性質(最大公約数 14・最小公倍数 2940)/円とおうぎ形(2 つの半円) 図形の移動(立方体の面上を動く点 P・Q) 平面図形の面積比(三角形の折り重ね) 流水算(上流 P・下流 Q の船着き場) 規則性(数の列を並べ替える作業)
2024 逆算/分数の和(1/(3×6)+…)/数の性質(4 と 6 の倍数を除く) 旅人算(1 周 672m の池)/売買損益/角度(長方形) 規則性(マス目の「番号和」) 図形の移動(正方形を転がる円) 水量とグラフ(切り取った直方体) ニュートン算(アイスクリーム工場)
2025 数の性質(3 数の最大公約数・最小公倍数)/逆算/場合の数(2 つのサイコロ) 速さ(駅から学校)/時計算(4 時台の 90 度)/角度 円とおうぎ形(正方形の柵・羊とロープ) 立体の切断(三角柱) 規則性(白黒カードの列) 割合と比(2 工場のプリンとケーキ)
2026 等差数列の和/逆算/食塩水の濃度 平均算(7 点満点のテスト)/速さ(兄と妹の通学)/ニュートン算(1200L の容器) 規則性(1・3・5・7 のカードを段に並べる) 図形の移動(円を 6 等分した図形の回転) 図形の移動(正方形 9 個の図形を折る) 流水算(船着き場 P・Q と荷物)

頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 21 年)

  • 規則性・数列: 21 年すべてに大問として入っています(転写の分類)。精読した 6 年でも 6 年すべてに 1 題。細かい単元としてはこの学校で最多です(全体の 17%)。
  • 平面図形(角度・面積比・円とおうぎ形): 全体の 24% で最多の大きな分類です。
  • 数の性質・規則性: 20%。約数・倍数・余り・数列の和が繰り返し出ます。
  • 割合・文章題(食塩水・仕事算・つるかめ算・平均・売買・ニュートン算): 17%。大問 2 の小問集合と大問 6 の両方に出ます。
  • 速さ(旅人算・流水算・通過算・時計算): 14%。
  • 立体図形: 11%。近年は 2025 の切断のみで、大問としては空きが目立ちます。
  • 図形の移動: 2007・2009・2010・2011・2015・2016・2023・2024・2026(2026 は 2 題)。近年 4 年で 3 年と増えています。
  • 水量とグラフ: 2008・2009・2010・2014・2018・2021・2022・2024。21 年で 8 回。

問い方の型

  • 大問 1 の導入は 6 年連続で「ア, イ, ウ にあてはまる数を求めなさい(答えなさい)」です。
  • 大問 3〜6 は 1 題 3 問で階段状。(1) が (2)(3) の前提になります。
  • 「できるだけ簡単な整数の比で表しなさい」(2023 大問 5)、「答えが割り切れない場合は分数で答えなさい」(2026 大問 3 系)のような答え方の指定が付きます。
  • 精読した 6 年で「説明しなさい」「図をかきなさい」はありませんでした。答えは常に数値です。

8-2. 理科(25 分・大問 4・小問 21〜25・記号選択が主軸)

年度×大問の題材表(2023〜2026・原本で確認)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2023 昆虫のからだと増え方(頭部のつくり・成虫数の変化・シャーレの実験) 気象(南中高度・日の出の方位・台風の接近数) 光と熱(ホッキョクグマの毛・皮ふの色・温室効果ガス) 水溶液(3 種類のペンのインクを分ける実験・アルコールでの変化)
2024 海の生態系(食物連鎖・けんび鏡・体液の塩分・乱獲と海洋汚染) 月(月面から見た地球・南極付近の基地・太陽光発電・重力) 電気回路(2 種類の豆電球・電流計のつなぎ方・LED 信号機) 気体の性質(9 種類の気体・水上置換法・ペットボトルがつぶれる理由)
2025 人体(消化器官・だ液のはたらき・ダイコンの根) 水溶液と中和(色が変わるシロップ・緑色にする条件) 気象(ヒートアイランド現象・シミュレーション・対策) てこ・つり合い(さおばかり・支点と力点・最大の重さ)
2026 種子の発芽(有はい乳種子・ヨウ素液・呼吸による気体の変化) 地層・川の石(上流と中流の石・たい積物・火山灰の層) てこ・重心(板に切った文字の重心の位置・計算) 燃焼(火を消す条件・木灰と酸化鉄・酸化マグネシウムの重さ)

精読した 4 年はすべて 生物 1 題・地学 1 題・物理 1 題・化学 1 題の配分でした(2023 は大問 3 が光と熱、2025 は大問 2 が化学で大問 3 が地学、と並び順は年で入れ替わります)。

頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 22 年)

  • 分野の偏りがきわめて小さいところです。最多の単元でも全体の 7%(気体の性質・てこ・人体)で、上位 3 つを足しても 2 割程度。22 年で 30 以上の単元が回っています。
  • 水溶液の性質と判別: 2005・2006・2011・2012・2019・2020・2023・2025 と 8 回で最多クラス。
  • てこ・つり合い: 2008・2018・2025・2026。近年 2 年連続。
  • 人体: 2014・2018・2021・2025。3〜4 年周期。
  • 気象: 2005・2011・2021・2023・2025。
  • 気体の性質: 2008・2015・2016・2018・2022・2024。
  • こん虫・動物の分類: 2015・2017・2022・2023。
  • 月: 2012・2017・2019・2024。
  • 地層・岩石・化石: 2010・2011・2014・2016・2026。

問い方の型

  • 説明文または実験の手順を読ませてから問います。導入文の長さは中央値で 400 字を超えます。
  • 「すべて選び、番号で答えなさい」の複数解答が毎年入ります。
  • 記述は年 1〜3 問で、字数指定つき(15 字以内・10 字以内)。理由や違いを短く書かせます。
  • 短答には「漢字 2 字で」「算用数字で」の書き方の指定が付きます。
  • 表やグラフの数値を比べて選ぶ問いが多く、長い計算は少なめです(2026 大問 4(7) のマグネシウムの重さのような比例計算がときどき入る程度)。

8-3. 社会(25 分・大問 7・小問 30〜35・記号選択が 9 割)

年度×大問の題材表(2024〜2026・原本で確認)

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年度 大問 1(地理) 大問 2(地理) 大問 3(歴史) 大問 4(歴史) 大問 5(歴史) 大問 6(公民) 大問 7(公民)
2024 新幹線と所要時間・路線断面図・沿線の文学作品 北海道(作付面積・産炭地・石狩鍋・駅名標・外国人宿泊者) 宗教史(3 人の「私」は誰か) 江戸時代(イギリス人の史料・ききん・絹・蝦夷地の産物) 1945 年の出来事(並べかえ) 財政・税(累進課税・社会保障・歳出グラフ) 三権分立(省庁・一般会計歳出の所管別)
2025 中部地方の三県(慶一君の調べ学習・雨温図・工業・農業) 近畿地方(古い建造物・大阪の人口・地形図) 原始・古代(史料 A〜D・中国の王朝・並べかえ) 江戸時代(彦根の会話文・役職・幕府の政策) 幕末・明治(五箇条の御誓文・帝国議会・条約) 三権分立(内閣総理大臣の指名・行政機関・選挙制度) 環境問題・防災(災害時の権利・政府の支援)
2026 九州地方(慶一君の調べ学習・筑後川・断面図・防災) 貿易・資源(石炭と液化天然ガス・太陽光発電・電力) 古代〜室町(聖武天皇の大仏 → 東大寺焼き討ち → 元禄文化 → 鎌倉幕府 → 室町・大仏の金属の表) 江戸時代(1592〜1871 年の石高の表・検地・幕府) 近代の戦争(開戦国・並べかえ) 戦後・国際協力(憲法条文・自衛隊と在日米軍・ODA) 経済・情報(コンビニの流通・キャッシュレス決済の表)

精読した 3 年はすべて 地理 2 題 → 歴史 3 題 → 公民 2 題でした。歴史 3 題は「古代〜中世 → 近世(江戸)→ 近代」の時代順が 2025・2026 で揃い、2024 も「宗教史 → 江戸 → 1945 年」と同じ流れでした。

頻出単元と周期(転写の分類・2005〜2026 の 22 年)

  • 歴史-近現代 17%、歴史-古代〜中世 15%、公民-憲法・政治 13%、地理-産業 12%、地理-地図・地形・気候 9%。分野の偏りが小さいところです(上位 3 つで 45%)。
  • 細かくは近代の戦争と大正・昭和前期 8%、江戸時代 7%、幕末・明治維新 6%、三権分立・国会・内閣・裁判所 6%、鎌倉・室町時代 5%。
  • 江戸時代は 2009・2013・2015・2016・2019・2020・2021・2023・2024・2025・2026 と繰り返し出ます。近年 3 年連続。
  • 近代の戦争は 2005・2008・2010・2012・2013・2014・2020・2021・2023・2024・2025・2026。ほぼ隔年以上。
  • 環境問題・環境政策は 2005・2015・2016・2019・2021・2022・2023・2025 と 8 回。
  • 大問数は 5〜7 で、2012 年以降は 7 大問が最多。小問は 27〜42 と年で動きます。

問い方の型

  • 「文章を読み、下線(ア)(イ)…について問う」が全大問の共通形式です。
  • 「適当でないものを選び、番号で答えなさい」「誤っているものを選び」の消去型が多くなっています。
  • 「正しいものには〇を、誤っているものには×を」の正誤判定(2024 大問 7 問 3、2025 大問 4 問 4、2026 大問 4 問 6 と精読した 3 年すべて)。転写の分析では 2017・2019 にも同じ言い回しが見つかっています。
  • 「古い順に並べかえなさい」(2024 大問 5 問 2、2025 大問 3 問 5、2026 大問 5 問 5 と 3 年すべて)。
  • 「空らん(あ)(い)(う)にあてはまる語句の組み合わせ」の同時解答。
  • 短答は年 2〜5 問で、漢字・アルファベットの字数指定つきです。

8-4. 国語(45 分・大問 3〜4・小問 13〜36)

国語は 2023 年度以降の転写が無く、2006・2018・2021 も欠けています(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。以下は 2005〜2022 の 15 年分と、原本で精読した 4 年(2017・2019・2020・2022)に基づきます。直近 4 年の実際の構成は分からないので、断定は避けています。

年度×大問の題材表(2017・2019・2020・2022・原本で確認)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2017 漢字の読み(スポーツ名を漢字で書く 5 問) 読解(蝶の話・空欄補充と抜き出し・7 問) 読解(小説「うみが」と「はるか」・12 問) 作文(じゃんけんのやり方を知らない人に説明する)
2019 空欄補充(絵と物の名前・5 問) 説明文(DNA 配列・4 問) 読解(小説「ゼムス」・8 問) 作文(2 つのグラフから日本のプロ野球選手の傾向を説明する)
2020 読解(赤ちゃんと言葉・7 問) 小説(葉子と松村さん・12 問) 作文(「お金」の説明を参考に「文字」の機能を説明する) —
2022 漢字の読み(同じ漢字の読み分け 10 問) 説明文(言葉とものの対応・宮沢賢治・9 問) 小説(きよと下駄・9 問) 作文(オリンピックの場面で監督ならどうするか)

頻出と周期(転写の分類・2005〜2022 の 15 年)

  • 設問の中身は抜き出し・空欄補充 31%、漢字 20%、記号選択 18%、記述系 17%、語彙知識 9%。抜き出しと空欄補充で 3 割です。
  • 最後の大問が作文・意見記述なのは 2009・2011・2016・2017・2019・2020・2022(転写の分類)。精読した 4 年はすべてこの形でした。
  • 漢字は書き取り(2012・2016)と読み(2017・2022)の両方が出ます。精読した年では読解の大問の中に「カタカナを漢字に直しなさい」がまとめて入っていることも多くなっています(2017 大問 3 問一、2019 大問 3 問一、2020 大問 2 問一)。
  • 詩は 2005・2010、熟語の構成は 2005・2008、語彙・季語は 2007・2010。知識の大問は種類が入れ替わります。
  • 大問数は 1〜4 で年により動きます(転写のずれの可能性を含みます)。小問は 13〜36。
  • 本文の総量は 15 年の中央値で 1 万字を超え、読む分量は多いところです。

問い方の型

  • 空欄補充が厚くなっています。「空らん A〜E にあてはまるせりふを選ぶ」(2017・2019)、「空らん 1〜4 に体の部分を表す漢字一字を入れる」(2019)、「空らん a〜c に入るひらがな一字」(2017)。
  • 抜き出しには字数・形の指定が付きます(「漢字三文字で」2020 問二、「十一字以上十五字以内で」2020 問四)。
  • 「本文の内容に合うものには A、合わないものには B」の正誤判定(2019 大問 2 問四、2022 大問 3 問二)。
  • 「〜の性格を表す語を次の中から全て選び」(2017 大問 3 問十二、2019 大問 3 問七)と、同じ問い方が別の年に出ます。
  • 最後の作文は条件つきです。説明する相手が指定される(2017)、資料が与えられる(2019)、参考にする例が与えられる(2020)、立場が与えられる(2022)。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

転写の大問ごとの主要単元(2005〜2026)で数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。最終確認年度は、その単元が大問として出たことを確認できている最後の年度です。表の特殊算(仕事算・つるかめ算・通過算・過不足算)は、いずれも教科書ではなく受験用教材で扱う単元です。

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科目 単元 大問で出た年(転写の分類) 最終確認年度 状況
算数 仕事算 2005・2010・2014・2019・2020 2020 4〜5 年周期で来ていたが 2020 以来 6 年なし。戻る候補の筆頭
算数 つるかめ算 2015 2015 11 年なし
算数 通過算 2008・2010 2010 16 年なし
算数 回転体 2007 2007 19 年なし。立体は 2025 に切断で戻ったが、回転体は長く空いている
算数 影(光源と物体) 2005・2016 2016 2016 以来 10 年
算数 立体図形の体積・表面積 2006・2017(2025 に切断で関連) 2017 大問としては 2017 以来 9 年
算数 過不足算 2005 2005 21 年なし
算数 水量とグラフ 2008・2009・2010・2014・2018・2021・2022・2024 2024 21 年で 8 回と多い。2024 以来 2 年なので次に来てもおかしくない
理科 動物の誕生 2007・2010 2010 16 年なし
理科 地震・火山 2007・2009 2009 17 年なし
理科 惑星・太陽系 2013 2013 13 年なし
理科 ばね 2010・2015 2015 2015 以来 11 年
理科 熱と状態変化 2007・2010・2014・2016 2016 3〜4 年周期で来ていたが 2016 以来 10 年なし。戻る候補
理科 植物のつくり・花のつくり 2006・2008・2012・2016 2016 2016 以来 10 年(種子の発芽は 2019・2026 に出ている)
理科 ふりこ・物体の運動 2005・2007・2013・2017・2020 2020 3〜4 年周期で 2020 以来 6 年なし。戻る候補
理科 流水のはたらき 2018 2018 8 年(2026 の川の石の大問で題材としては近いものが戻った)
理科 太陽 2006・2008・2022 2022 2022 以来 4 年
社会 地形図の読図 2010・2013・2014・2017・2019・2020 2020 大問としては 2020 以来 6 年(2025 に小問で戻っている)。戻る候補の筆頭
社会 選挙制度 2006・2011・2016・2020 2020 5 年周期で 2020 以来 6 年なし(2025 に小問で 1 問)
社会 文化史・美術史 2011・2012・2019 2019 2019 以来 7 年
社会 地方自治 2010・2021 2021 2021 以来 5 年
社会 情報・メディア 2016 2016 大問としては 10 年(2026 に小問で 2 問戻っている)
社会 日本国憲法 2007・2013・2014・2021・2022・2023 2023 2023 以来 3 年。2026 は条文の空欄補充が小問で出た
国語 詩 2005・2010 2010 転写のある最後の年(2022)まで 12 年なし
国語 熟語の構成 2005・2008 2008 転写のある範囲では 2008 が最後
国語 漢字の読み(同じ漢字の読み分け) 2017・2022 2022 2022 に戻ったばかり
  • 理科については、単元の偏りが小さい学校なので、「長く出ていない」ことは出ない理由になりません。
  • 国語については 2023 年度以降の転写が無いため、詩・熟語の構成・語彙・季語(2010 以来)が近年復活しているかどうかは分かりません。

10. 形式面の注意

  • 算数(45 分・大問 6・小問 18・全問短答): 精読した 6 年(2021〜2026)で記号選択・記述・作図が 1 問もありません。答えは数値そのものか、「ア・イ・ウにあてはまる数」の穴埋めです。大問 1 の導入文は 6 年連続で「ア, イ, ウ にあてはまる数を求めなさい(答えなさい)」(2025 のみ「ア, イ, ウ, エ」の 4 か所)。円周率は 3.14 の指定が該当する小問に付きます。途中式を書く欄は無いので、検算の手順を自分で決めておく必要があります。45 分・18 問=1 問 2 分半、各大問がきっちり 3 問なので 1 題あたりの持ち時間は約 7 分です。図は与えられます(図のある小問が 56% と、この学校は図の比重が高いところです)。
  • 理科(25 分・大問 4・小問 21〜25): 記号選択が 48〜67%、短答が 21〜40%、記述が年 1〜3 問。記述には字数指定が付きます(2023「15 字以内」、2026「10 字以内」)。「すべて選び」の複数解答が毎年入ります。短答には「漢字 2 字で」(2026 大問 4(1))、「算用数字で」(2023 大問 2 問 4)のような書き方の指定が付きます。精読した 4 年に作図はありませんでした。図・グラフ・表は毎年入ります(図のある小問 45%)。25 分で 21〜25 問=1 問 1 分強で、設定文を読む時間を引くと実質はもっと短くなります。選択肢を全部読み比べる時間はありません。
  • 社会(25 分・大問 7・小問 30〜35): 精読した 3 年で記述はゼロでした。記号選択が 86〜93%、残りは短答(年 2〜5 問)で「漢字 4 字で」(2024 大問 6 問 5)、「漢字 3 字で」(2025 大問 7 問 2)、「アルファベット 3 字で」(2026 大問 7 問 3)のような指定が付きます。全大問が「文章を読み、下線(ア)(イ)…について問う」形式です。選択肢が 4〜6 個あり、しかも「適当でないもの」を選ばせる問いが多いので、消去法の速さが要ります。25 分で 30〜35 問=1 問 45 秒で、この学校の 4 科目で最も密度が高いところです。図・表・グラフ・写真が各大問に入ります(図のある小問 19%)。読む資料は多いのですが、図そのものの数はそれほど多くありません。
  • 国語(45 分): 大問数が 3〜4 で年により動きます。設問は空欄補充・抜き出し・記号選択が中心で、記述はほぼ最後の作文 1 題に集約されています。抜き出しには字数指定が付きます(2020 問四「十一字以上十五字以内」)。「本文の内容に合うものには A、合わないものには B」の正誤判定が 2019・2022 に出ました。解答に句読点を含める・含めないの指示が冒頭にあります(2017 の注意書き)。読解 2 題+知識 1 題+作文 1 題が基本の形ですが年により大問数が動くので、時間配分は「作文に何分残すか」を先に決めておきます。図のある小問は 0% です(絵や記号を選ぶ問いは 2019 にありました)。

11. 学年別ロードマップ

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段 何をするか この学校での重み
小 4(土台) 計算の正確さ(分数・小数の四則と、式の中に空欄がある逆算)、図形の入口(角度・面積・円とおうぎ形)、読解、そして理由を 2〜3 文で書く習慣の 4 本。この学校で最終的に効く入口は「逆算」「図形を動かして見る」「自分の言葉で説明する」 時間計測はまだしない。ただし逆算だけは早く始める価値がある(算数の大問 1 に毎年座っている)
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終える段。ここがこの学校の本体。算数は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使う(規則性・数列、図形の移動、水量とグラフ、流水算、速さ、割合と比、平面図形の面積比、立体の切断、ニュートン算、場合の数)。理科は 4 分野をまんべんなく一巡(生物・地学・物理・化学が 1 大問ずつ出る前提で)。社会は地理・歴史・公民を通しで一巡し、テーマ史でも並べ直す。国語は説明文・小説の両方と、条件つきの短い記述 中身が毎年作り直される学校なので、穴のある単元がそのまま失点になる。全分野を一巡する優先度が最も高い段
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目。夏以降は1 年分を、時間を計って解くのが中心(算数 45 分・社会 25 分・理科 25 分・国語 45 分)。出題位置(大問の番号と順番)ごとに年度を変えて続けて解くやり方は、この学校では算数の大問 1・2(小問集合)と、理科の 4 分野の配分にだけ効く 通し演習の比重を高く。大問 3〜6 の 4 題のうちどれを取りにいくかの判断を、過去問で何度も試す

小 5 の週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の計算と逆算、社会の一巡(地理 → 歴史 → 公民)、国語の漢字と短い記述に充てます。週末 60 分は算数の単元一巡(規則性・数列 → 図形の移動 → 水量とグラフ → 速さ・流水算 → 割合と比 → 平面図形の面積比 → 立体の切断 → 場合の数 の順)と、理科の 4 分野(生物 → 地学 → 物理 → 化学)を 1 分野ずつ回すのに充て、国語の条件つきの記述は週末に 1 本書いて直してもらいます。つるかめ算・ニュートン算・仕事算などは、教科書ではなく受験用教材で扱う単元です。国語については、2023 年度以降の資料が無いので、直近の形式は市販の過去問集で確認してください(→ 13 節)。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 小 5 での全分野の一巡と、小 4 から積む「書く力」の 2 か所です。算数・理科・社会は毎年題材が入れ替わるので、直前に詰め込める種類の学校ではなく、小 5 までにどれだけ単元を回せたかがそのまま効きます。加えて、国語の最後の作文と理科の短い記述は、急に書けるようにはなりません。逆に、「同じ問題を覚える」ための反復に時間を割いても、この学校では返りが小さいところです。小 4 のうちは、逆算・図形・説明を書くことの 3 つを、時間を計らずに正確さだけ見て積むのがよいでしょう。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が重なるか」だけです。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

8 校とも社会は 82 以下で、離れ気味です——25 分 33 問・記号選択 9 割・記述ゼロという社会の作りは、この学校に固有の部分が大きいところです。国語の最後の作文 1 題も同様で、そこは本校の過去問で積むしかありません。


13. 資料の限界

  • 転写は過去問データベースに基づきます。一般入試の 4 科目選択(国・算・社・理)だけが対象で、3 科目選択の英語、二次試験(面接・体育実技)、帰国生入試については何も分かりません。
  • 転写データは校×年×科目で 1 冊のみのため、掲載されているのが一般入試のものか帰国生入試のものかを区別できません。本文中の「一般入試」はその前提での記述です。
  • 国語は 2023 年度以降の転写が無く、2006・2018・2021 も欠けています(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2005〜2022 の範囲にとどまり、直近 4 年の構成は分かりません。また 2013 年(1 大問 30 小問)・2015 年(2 大問 13 小問)は転写の大問の切れ目がずれている可能性が高いところです。
  • 数字の食い違いの読み方: 国語の大問数は、転写の分類では 1〜4、精読した 4 年では 3〜4 です(本文では両方を残しました)。1 大問と記録されている 2013 年は上のとおり切れ目のずれと考えられます。社会の小問数も、転写の分類では 22 年通して 27〜42、精読した 3 年では 30〜35 です。どちらも同じ資料の別々の数え方で、本文ではその都度どちらの数え方かを断っています。
  • 図そのものは転写できません。算数の図形の移動・水量とグラフ、理科の実験装置、社会の断面図や地形図は、設問文と図の説明文からの推定を含みます。
  • 転写の読み取り確度が低めの年が、算数 9 年・理科 8 年・社会 11 年あります。小問数や単元の分類がぶれている可能性があります。算数 2021〜2026・理科 2023〜2026・社会 2024〜2026・国語 2017〜2022 の一部は設問文を読み直して確認しましたが、それ以外の年について書いたことは「転写の分類では」の範囲を出ません。
  • 出典(作品名・著者名)は転写に残っていないため、国語の本文については扱いを避けました。
  • 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。
  • 難易度・偏差値・合格可能性・入試結果・学校の理念には触れていません。これらは別のページの領分です。

慶應義塾湘南藤沢中等部 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 出題構造が近い学校 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方


数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

この学校が載っているまとめ