聖園女学院中学校 の過去問分析

聖園女学院中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

聖園女学院中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・1 次相当・13〜15 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 神奈川県藤沢市
男女 女子校

聖園女学院の入試は全部で 9 回あります。回によって時間も配点も体系が違うため、下の表で確認してください。

入試回(2027 年度・9 回)

日程 科目 試験時間 配点
1 次 2027 年 2 月 1 日 午前 4 科(国語・算数・社会・理科) 国語 50 分・算数 50 分(社会・理科は合計 50 分、各 25 分相当・内訳は非公開) 国語 100・算数 100・社会 100・理科 100
2 次 2027 年 2 月 1 日 午後 国算 国語 50 分・算数 50 分 国語 100・算数 100
3 次 2027 年 2 月 2 日 午前 4 科(国語・算数・社会・理科) 国語 50 分・算数 50 分(社会・理科は合計 50 分) 国語 100・算数 100・社会 100・理科 100
セレクト 1 科 2027 年 2 月 2 日 午後 1 科選択(国語または算数、併願可) 国語または算数 50 分 国語または算数 100
国算ハーフ① 2027 年 2 月 3 日 午前 国算 国語 30 分・算数 30 分 国語 50・算数 50
国算ハーフ② 2027 年 2 月 4 日 午後 国算 国語 30 分・算数 30 分 国語 50・算数 50
特待適性検査型 2027 年 2 月 1 日 午後 適性検査Ⓐ・Ⓑ 適性検査 A 45 分・適性検査 B 45 分 適性検査 A 100・適性検査 B 100
英語チャレンジ 2027 年 2 月 2 日 午後 グループ活動(筆記試験なし) グループ活動 20 分 配点不明
活動アピール型 2027 年 2 月 4 日 午後 学力テスト+プレゼンテーション 学力テスト+質疑 30 分 配点不明

このレポートで扱う過去問分析は、理科・社会を含む 4 科の回(1 次・3 次)を対象にしています。国算 2 科の回(2 次・国算ハーフ①②)やセレクト 1 科・特待適性検査型・英語チャレンジ・活動アピール型は、科目構成も時間配分もこの分析とは別物です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 聖園女学院は、同じ種類の問題が毎年ほぼ同じ場所に出る学校です。算数は大問 6・小問 19 が 13 年(2010〜2025)すべてで同じ、理科は大問 5・小問 25 前後が 15 年不変です。ただし社会と国語は少し性格が違います。
  2. 同じ問題がそのまま出るわけではありません。設問文の使い回しは算数で 13 年に数例、理科は 15 年で 1 件も見つかりませんでした。座席(問題の置き場所)は同じでも、中身は毎年作り直されています。
  3. したがって過去問の使い方は「同じ座席を縦に解く」のが最も効きます。年度を通して時間を計る練習に加え、大問ごとに何年分もまとめて解くと、その座席で何が求められているかが 1 日で見えます。

家でやること 3 つ

  1. 算数の計算 6 問(大問 1 の 5 問+大問 2(1) の逆算)を毎日解きます。19 問中 6 問がここに固定されています。
  2. 国語の漢字 10 問(読み 5・書き 5)を毎日解きます。全体の 3 分の 1 強を占め、大問 1・2 に固まっています。
  3. 理科の 4 分野(物理・化学・生物・地学)を等しく仕上げます。大問 1 物理・大問 3 生物・大問 4 地学が 14 年連続で座席が固定されているため、苦手分野があると大問 1 つぶんが丸ごと危うくなります。

今週やる 1 つ

  1. 算数の大問 3((1) 角度・(2) 円とおうぎ形の斜線部)を直近 3 年分(2023・2024・2025)続けて解き、取り方が決まっているかを確かめます。

注意

  1. 理科と社会は合わせて 50 分(実質 25 分ずつ)です。この配分に慣れていないと、社会の最後の大問(記述)を白紙にしやすいので、過去問演習の段階から時間を計って練習してください。

4. 資料の状況

転写=過去問の紙面を文字データに起こしたものです。読んだ深さを次の 3 語で書き分けます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの主要単元を数えただけの年)/資料のある年(転写が手元にある年)。

科目 資料のある年 精読した年 構成だけ数えた年 判読の確度
算数 2010〜2025(2011〜2013 を除く)の 13 年 2023・2024・2025 の 3 年 10 年 全年度が「大問 6・小問 19」。数式の転写は概ね正確です
理科 2010〜2025(2011 を除く)の 15 年 2023・2024・2025 の 3 年 12 年 全年度が「大問 5・小問 20〜26」です
社会 2010〜2025(2011 を除く)の 15 年 2023・2024・2025 の 3 年 12 年 大問数が 3〜6 と年で動きます
国語 2010・2013〜2017・2019 の 7 年 2015・2017・2019 の 3 年 4 年 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)

5. 一番大きな結論

聖園女学院は「同じ種類の問題が、毎年ほとんど同じ場所に出る」学校です。——ただしそれは算数と理科の話で、社会と国語は少し性格が違います。

座席の固定(この学校の中心的な特徴)

座席(問題の置き場所)の固定とは、同じ種類の問題が毎年同じ大問番号に置かれることで、同じ問題がそのまま出るという意味ではありません。この学校では次が確認できました。

では過去問をどう使うか

この学校の過去問は「同じ座席を縦に解く」使い方が最も効きます。年度通しで時間を計る練習ももちろん要りますが、それ以上に「大問 3 だけ 10 年分」「大問 6 だけ 10 年分」と縦に並べて解くと、その座席で何を要求されているかが 1 日で見えます。算数・理科でとくにそうです。

一方で「同じ問題がそのまま出る」学校ではありません。設問文の使い回しは算数で 13 年に数例、理科では 15 年で 1 件も見つかりませんでした。座席は同じでも中身は毎年作り直されています。したがって「出る問題を覚える」使い方は当たりません。①その座席で使う単元の解き方を習得する、②時間の使い方を身につける——この二つが柱になります。

科目横断の要点

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 非常に高い。大問 6・小問 19・50 分が 13 年不変 座席ごとに単元が決まっています。19 問中 6 問(3 割)が計算・逆算 計算 6 問の完答と、大問 3(角度+円とおうぎ形)・大問 5(立体)・大問 6(グラフ)の縦解き
理科 非常に高い。大問 5・25 問前後が 15 年不変。分野の並びも固定 座席は分野で固定、単元は毎年入れ替わります。記号選択が主軸(48〜72%)で記述は年 2〜3 問 4 分野を等しく仕上げること(穴があると大問 1 つぶんが丸ごと危うくなります)と、「誤っているものを選べ」への対応
社会 中くらい。大問 3〜6 と動きますが、前半=一問一答/最後=探究の並びは 3 年連続 4 分野がほぼ均等です。記号選択はすべて 3 択。記述は年 1〜3 問ですが最後の大問に必ず 1 問 3 択を確実に取る基礎知識と、「資料を根拠に自分の考えを書く」2 文の形
国語 高い(資料のある範囲では)。4 大問・28〜31 問・50 分 漢字だけで 10 問(3 割超)。説明文+物語文の 2 本立てで、記述は年 4〜7 問 漢字 10 問の完答と、「この語を使って短文を作る」設問(精読した 3 年すべてで出題)

科目ごとの競技を一言でいうと、算数と理科は「決まった座席を確実に埋める」試験、社会と国語は「知識を素早く処理したうえで、最後に自分の言葉で書く」試験です。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前の方は 11 節の学年別ロードマップを見てください。各項目の根拠(年度・大問・数字)は 8 節の科目別を参照してください。

  1. [毎日 10 分] 算数の計算 6 問(大問 1 の 5 問+大問 2(1) の逆算)を毎日。19 問中 6 問がここで、しかも 12 年連続で同じ場所にあります。分配法則でくくる形(2023「78×0.8+0.78×40−7.8×2」、2024「2024×0.2+2024×8−20.24×50」、2025「54×28−17×54+54×9」)は 3 年連続の専用技術なので、この形だけ 20 問集めて練習する価値があります。西暦を仕込む形(2024・2025)も 2 年連続なので、来年の年(2027×…の形)も想定に入れます。(確認: 〜2025 年度)
  2. [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問(読み 5・書き 5)を毎日。全体の 3 分の 1 強で、大問 1・2 に固まっています。「消印・羽目・行楽・便乗・警笛・八重桜・催す」「薬局・雑誌・凍結・拝観料・伐採・氷点下・備える」の水準です。(確認: 〜2019 年度)
  3. [週末 60 分] 算数の大問 3 を縦に 9 年分。(1) 角度(平行線・長方形・二等辺三角形)と (2) 円とおうぎ形の斜線部(2023 半円+正方形、2024 二等辺三角形+おうぎ形、2025 おうち形+正方形)。この 2 問は取り方が決まっています。(確認: 〜2025 年度)
  4. [週末 60 分] 理科の 4 分野を等しく仕上げます。大問 1 物理・大問 3 生物・大問 4 地学が 14 年連続で座席指定なので、苦手分野があると 20% が丸ごと落ちる構造になっています。選択肢を 1 つずつ○×判定する読み方も、あわせて身につけます。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週末 60 分] 社会の 3 択を確実に取ります。この学校の記号選択は 3 年連続すべて「1〜3 の中から 1 つ選び数字で答えなさい」の 3 択です。「適切ではないものを 1 つ」の形が毎年あるので、3 つとも○×判定する読み方を身につけます。(確認: 〜2025 年度)
  6. [週 1 回] 算数の大問 5(2) を「式つき」で書く練習。回転体・立体の体積で、3 年連続で「式や考え方も書きなさい」の指定がついている唯一の座席です。答案の書き方を決めておきます。(確認: 〜2025 年度)
  7. [週 1 回] 国語の「この語を使って短文を作る」設問。2015「すかさず」・2017「しか」・2019「いっさい」と精読した 3 年すべてで出ています。副詞・助詞を使った短文づくりを週 3 語。(確認: 〜2019 年度)
  8. [週末 60 分] 社会の最後の大問(探究の記述)。「資料の◯◯を見ると〜だから、私は△△を選びます」の 2 文の形を作ります。2023 の秀吉インタビュー、2024 の縄文か弥生か、2025 の建物の目的の違い、いずれもこの形で書けます。(確認: 〜2025 年度)

8. 科目別の詳細

特殊算(つるかめ算・食塩水・過不足算など、受験用教材で扱う解き方)の語は 用語集 を参照してください。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 19)

年度×大問の題材表(2023〜2025 の 3 年は原本で設問文まで確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2023 計算 5 問(四則・小数の分配法則・分数の混合) □を求める 4 問(逆算/比の穴うめ/正方形の変形/30% 引きの定価) (1) 角度 (2) 半円と正方形の斜線部の面積 (1) つるかめ算(りんごとオレンジとかご代) (2) 平均算(4 人の漢字テスト) (3) 速さ(分速 60m と時速 4.5km の差) (1) 投影図から立体を選ぶ (2) 2 つの円柱の水を移して高さをそろえる 直方体を組み合わせた容器の注水(グラフ完成の作図つき)
2024 計算 5 問(四則・2024 を仕込んだ分配法則・分数の混合) □を求める 4 問(逆算/比の穴うめ/仕事算/食塩水の濃度) (1) 角度(平行線と長方形) (2) 二等辺三角形とおうぎ形の斜線部の面積 (1) 平均算(3 回のテスト) (2) 消去算(ボールペンとえんぴつ) (3) 速さ(妹と姉の追いかけ) (1) 展開図に線をかき入れる作図 (2) 正方形と長方形の回転体の体積 仕切り 2 枚つき水そうの注水(グラフの空欄ア・イ)
2025 計算 5 問(四則・2025 を仕込んだ分配法則・分数の混合) □を求める 4 問(逆算/比の穴うめ/通過算/本のページの割合) (1) 角度(平行線と二等辺三角形) (2) おうち形と正方形の斜線部の面積 (1) 過不足算(鉛筆を配る) (2) 数の性質(5 本買うと 1 本無料) (3) 速さ(タイヤの回転数) (1) 積み上げた立方体の表面をぬる (2) 長方形の回転体の体積 姉と妹の速さとグラフ(自転車と徒歩・3 駅)

座席の固定 — この科目の中心

大問 6 題・小問 19 問は、資料のある 13 年(2010〜2025)すべてで同じです。大問数のばらつきはゼロで、小問の並び(各大問が何問か)も年をまたいでほぼ完全に一致します。さらに同じ場所に同じ種類の問題が来ます(同じ問題が出る、という意味ではありません):

座席 何が来るか 何年連続か
大問 1 計算 5 問 12 年連続(2014〜2025)
大問 2 □を求める 4 問((1) は逆算、(2) は A:B と B:C から A:C) 逆算の座席は 2010〜2024、比の穴うめ (2) は 2023〜2025 の 3 年連続で確認
大問 3 (1) 角度 9 年連続(2017〜2025)
大問 3 (2) 円・おうぎ形と直線図形を組み合わせた斜線部の面積 2023・2024・2025 の 3 年連続で確認
大問 4 文章題 3 問((3) はほぼ速さ) 割合・文章題の座席として 8 年連続(2018〜2025)
大問 5 立体図形 2 問(近年は (2) が回転体) 立体の座席は 12 年連続(2014〜2025)、回転体は 2024・2025 の 2 年
大問 6 水量とグラフ/速さとグラフ(グラフのからむ大問) 2021〜2025 の 5 年は水量か速さのグラフで確認(うち 2023・2024 が水量、2025 が速さ)

この並びの安定は関東の中でもかなり強い部類で、過去問を「年度通し」だけでなく「大問 3 だけ 10 年分」「大問 6 だけ 10 年分」と縦に解く使い方が有効な学校です。

頻出単元と周期

単元 出現のしかた
四則計算・逆算 大問 1(5 問)+大問 2(1)。19 問中 6 問、つまり全体の 3 割が計算です。ここを落とすと構造上取り返しにくくなります
分配法則を使う計算 2023「78×0.8+0.78×40−7.8×2」、2024「2024×0.2+2024×8−20.24×50」、2025「54×28−17×54+54×9」。3 年連続で大問 1(3)(4) に配置されています。西暦を仕込む形(2024・2025)も 2 年連続です
比の穴うめ(A:B と B:C から A:C) 2023・2024・2025 の 3 年とも大問 2(2)。分数を含む比が毎回入ります
角度 大問 3(1) に 9 年連続。平行線・長方形・二等辺三角形の組み合わせです
円とおうぎ形の斜線部 大問 3(2) に 3 年連続。「半円+正方形」「二等辺三角形+おうぎ形」「おうち形+正方形」と、直線図形と曲線図形の差し引きが共通の手順です
速さ 3 年とも登場します(2023 大問 4(3) 単位換算つき、2024 大問 4(3) 追いかけ、2025 大問 2(3) 通過算・大問 4(3) タイヤの回転・大問 6 グラフ)。2025 は 19 問中 5 問が速さでした
立体図形 大問 5 に 12 年連続。投影図・展開図・回転体・積み上げと切り口は毎年変わります
水量とグラフ 2021・2022・2023・2024 と 4 年続き、2025 は速さとグラフに入れ替わりました
文章題(つるかめ・平均・過不足・仕事・売買・消去) 大問 2 の (3)(4) と大問 4 の (1)(2) が受け皿です。年ごとに入れ替わりますが、いずれも基本レベルの一行題です

問い方

今からやるなら(算数・7 節に無いもの)

  1. 大問 6 を縦に解きます。水量(2021〜2024)と速さとグラフ(2025)の 2 パターンです。2023 はグラフを自分で描く作図もありました。
  2. 一行題をひととおり触れておきます: つるかめ・平均・過不足・仕事・消去・売買・年齢・食塩水・通過算(つるかめ算・過不足算・仕事算・消去算・通過算は受験用教材の単元です)。どれも基本レベルなので、幅広く 1 問ずつ触れておく方が深掘りより効きます。
  3. 比の穴うめ(A:B と B:C から A:C)を分数込みで即答できるまで練習します。3 年連続で大問 2(2) にあります。
  4. 速さの 3 形態(単位をそろえる/追いかけ・出会い/通過算とタイヤの回転)に慣れます。2025 は 19 問中 5 問が速さでした。

8-2. 理科(社会と合わせて 50 分・100 点・大問 5・小問 23〜25)

年度×大問の題材表(2023〜2025 の 3 年は原本で設問文まで確認)

年度 大問 1(物理) 大問 2(化学寄り) 大問 3(生物) 大問 4(地学) 大問 5(話題からの融合)
2023 磁石(棒磁石の力・地球磁場・磁石を切る・磁石につく物) 水とアルコールの重さと体積(グラフ作成・密度・浮き沈み) メダカ(飼い方・卵の成長順・産卵しない理由) 土砂災害(前ぶれ・たい積・川の傾きグラフ・緑のダム) 二酸化炭素と地球温暖化(温室効果・pH・食物連鎖・海水の二酸化炭素)
2024 光と音(鏡の反射・虫眼鏡・輪ゴムギターの高低) 氷と水の体積(メスシリンダーの読み・とける温度・体積比の計算) アサガオの花のつくりと花粉(顕微鏡の手順・とげの理由・ミツバチ) 火山の噴火(噴出物の名称・火山ガス・火山灰・マグマの性質) 線状降水帯(積乱雲・飽和水蒸気量の計算・情報を受けた行動)
2025 ふりこ(速い位置・往復の道筋・条件をそろえて比べる表・周期の計算) 水溶液(リトマス紙・塩酸と金属・気体の判別・蒸発と再結晶・ろ過) 校内の植物の観察カード(ツツジ・イチョウ・ソメイヨシノ) 流水のはたらき(しん食・曲がる川の内外・扇状地・地層と海の深さ) オーロラ(太陽活動・地磁気・高緯度で見える理由)

座席の固定

大問 5 題・小問 25 前後が、資料のある 15 年(2010〜2025)で崩れていません。大問数のばらつきはゼロで、小問の並びの年次一致も 0.995 と高くなっています。分野の並びも固まっています:

座席 分野 何年連続か
大問 1 物理(磁石・光と音・ふりこ・ばね・電気・浮力から 1 つ) 14 年連続(2012〜2025)
大問 2 化学寄り(水溶液・気体・ものの重さと体積・とけ方) 精読した 3 年で確認。プロファイル上も 2012 以降ほぼ化学
大問 3 生物(人体・植物・こん虫・動物の誕生) 14 年連続(2012〜2025)
大問 4 地学(流水・地層・気象・地震と火山・星) 14 年連続(2012〜2025)
大問 5 話題・読み物からの融合大問 2023 温暖化・2024 線状降水帯・2025 オーロラ。3 年とも「身のまわりの現象や社会的な話題を読ませて答えさせる」形

一方で各座席の中の単元は毎年入れ替わります。同じ場所に同じ単元が戻ってくる度合いは算数よりずっと低く(位置別の単元一致は 0.10)、設問文の使い回しは 15 年で 1 件も見つかりませんでした。つまり理科は「4 分野を穴なく仕上げて、どの分野が来ても大問 1 つぶん戦える状態」を作る科目です。

頻出単元と周期(15 年)

問い方

今からやるなら(理科・7 節に無いもの)

  1. 理由を 1 文で書く練習を週 2 問。「〜だから。」で終える形に統一します。過去の記述はすべて「身近な現象の理由」で、特別な知識は要りません(「メダカが卵を産まない理由」「大雨で川がにごる理由」「花粉にとげがある理由」「炭酸水を蒸発させても何も残らない理由」の水準です)。
  2. 表から条件をそろえて比べる練習をします(2025 ふりこ、2023 密度)。「変える条件は 1 つだけ」の考え方は毎年どこかで使います。
  3. 観察・実験の操作(メスシリンダーの目盛りの読み・顕微鏡の手順・ろ過のしかた)を図で確認します。精読した 3 年とも 1 問ずつ出ています。
  4. 時事に近い自然現象を言葉で説明できるようにします: 線状降水帯・積乱雲・地球温暖化・土砂災害・オーロラ。大問 5 の受け皿になっている領域です。
  5. 25 分で 25 問のペース練習をします。社会との時間配分を過去問演習の段階から決めておきます。

8-3. 社会(理科と合わせて 50 分・100 点・大問 3〜6・小問 20〜25)

年度×大問の題材表(2023〜2025 の 3 年は原本で設問文まで確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2023 世界地理(太平洋に面する国・経度 0 度緯度 0 度・日米の人口差) 日本の地形(最大の平野・関東の内陸県の数) 歴史 5 問(大化・東海道と藤沢宿・1700 年代の人物・木版画・高度経済成長の家電) 公民と時事 5 問(ユニバーサルデザイン・憲法の 3 原理・建国記念の日・国連加盟年・北京五輪) 写真 2 枚と地図の照合(撮影地点と方向+根拠の説明) 探究発表(縄文〜江戸のグループ発表・秀吉になりきる記述・幕府の政策を 1 つ選ぶ記述)
2024 地理 5 問(メルカトル図法・国連旗・高緯度の国・人口 1 千万超の都道府県数・淀川) 歴史 5 問(聖徳太子・紫式部・鎌倉時代・関ヶ原・伊藤博文) 公民と時事 5 問(二院制・憲法記念日・参院選の周期・UN・こども家庭庁) 日本と世界の河川のグラフ(信濃川とナイル川・「滝のようだ」の理由を説明) 縄文と弥生のどちらに暮らしたいか(資料 4 点+発表 4 人・自分の選択と理由を記述)
2025 世界と日本の地理 5 問(アメリカの首都・パリ五輪の国・クリミアと同緯度・関東平野・瀬戸内海) 歴史 5 問(本能寺・刀狩・廃藩置県・日清戦争・三種の神器) 公民と時事 5 問(パリ五輪・多様なルーツ・災害対策本部・裁判員制度・国連) 二酸化炭素排出量/GDP/人口のデータでプレゼン原稿の空欄を選ぶ 5 問 日本の歴史的建物 A〜C(並べ替え・メモとの照合・漆・世界遺産・建てられた目的の違いを記述)

座席の固定と、固定されていないところ

社会は算数・理科とちがって大問数が動きます。資料のある 15 年で 3 大問の年(2012・2013・2014・2019・2021)から 6 大問の年(2023)まであり、2023 は 6 大問 20 問、2024 は 5 大問 22 問、2025 は 5 大問 25 問でした。器の面では「毎年作り直す」科目です。

ただし中身の並びには 3 年連続で保たれている骨格があります:

位置 何が来るか 確認できた年
前半(大問 1 まわり) 地理の一問一答 5 問前後(世界地理+日本の地形・都道府県) 2023・2024・2025 の 3 年連続
中盤(歴史の大問) 歴史の一問一答 5 問前後(古代から戦後まで時代順に 1 問ずつ) 2023・2024・2025 の 3 年連続
中盤(公民・時事の大問) 憲法・三権・国際機関・前年ニュースを 5 問 2023・2024・2025 の 3 年連続
最後の大問 資料を読ませて自分の考えを書かせる探究の大問 2023・2024・2025 の 3 年連続。2023 は縄文〜江戸のグループ発表、2024 は縄文と弥生のどちらに暮らしたいか、2025 は歴史的建物と現代の建物の目的の違い

つまり「前半は速く正確に、最後は自分の言葉で書く」という 2 段構えが社会の設計になっています。最後の大問だけは毎年質が違うので、時間をここに残す配分が必要になります。

頻出単元と周期(15 年)

問い方 — この学校で一番目立つ特徴

今からやるなら(社会・7 節に無いもの)

  1. 4 分野を薄く広く、抜けなく触れます。地理・歴史・公民・時事がほぼ均等に配分されるので、苦手分野を作らないことが最優先です。
  2. 文字種・字数指定つきの用語書き取り練習をします。「漢字 4 字で」「カタカナで」に対応できるよう、地名・制度名は必ず漢字で書きます。
  3. 前年ニュースを 1 年分ふりかえります。ただしこの学校は難しい時事は聞きません。五輪の開催都市、新しくできた省庁、選挙、大きな災害くらいの粒度で十分です。
  4. 国連と国際機関を固めます(正式名称・略称 UN・加盟年・ユニセフ・世界遺産)。3 年連続でどこかに出ています。
  5. 歴史は時代順に 1 問ずつの出し方なので、通史の骨をまんべんなく仕上げます。人物と政策の組み合わせ(秀吉=検地と刀狩、家康=関ヶ原、伊藤博文=内閣制度)を確実にします。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 4・小問 28〜31。資料は 2010〜2019 の 7 年分のみ)

先に断っておきます: この学校の国語は 2020 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、ここに書いたのは 2010〜2019 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。原本で設問文まで読んだのは 2015・2017・2019 の 3 年です。

年度×大問の題材表(2015・2017・2019 は原本で確認、他は出典記録から)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 小問計
2019 漢字の読み 5 問 漢字の書き取り 5 問 説明文(言葉と自分らしさ・俵万智の創作姿勢にふれる) 9 問 物語(父と智子の散歩・中野幸隆『赤いマフラー』) 9 問 28
2017 漢字の読み 5 問 漢字の書き取り 5 問 説明文(自然保護と人間の「構え」・山極寿一『15 歳の小屋 ゴリラは語る』) 10 問 物語(アキコと母さん・武川みづえ『ギターナ・ロマンティカ』) 9 問 29
2016 漢字 説明・対談(上橋菜穂子・瀧晴巳『物語ること、生きること』) 物語(加藤輝治『よわむし虎太』) 28
2015 漢字の読み 5 問 漢字の書き取り 5 問 説明文(人の尺度と野生動物・小菅正夫『生きる意味って何だろう?』) 9 問 物語(舞と美容院・早川真知子『きょうから舞ウェイ』) 9 問 28
2014 漢字の読み 抜き出し中心の読解 記号選択が主軸の読解 38
2013 漢字の読み 漢字の書き取り 説明文(外山滋比古『思考の整理学』) 物語(吉田甲子太郎『兄弟いとものりがたり』) 35
2010 漢字の読み 漢字の書き取り 説明文(瀬戸賢一『日本語のレトリック』) 物語(柳月美智子『十二歳』) 38

座席の固定(資料のある範囲で)

大問 1 =漢字の読み 5 問/大問 2 =漢字の書き取り 5 問/大問 3 =説明文/大問 4 =物語文という並びが、2010・2013・2015・2017・2019 の 5 年で確認できました(2014・2016 は 3 大問で、漢字の大問が 1 つにまとまった年です)。

問い方 — 3 年連続で同じ形が出ている設問

題材の色

今からやるなら(国語・7 節に無いもの)

  1. 抜き出しを「字数+接続の形」で仕上げる訓練をします。「『から』に続くように二十字以内で」のような二重条件で探し、見つけたら必ず字数を数え直します。
  2. 語句の意味を辞書で確認する習慣をつけます。慣用句は身体語(肩・目・胸・耳・懐)を重点的に。「同じ意味・用法のものを選ぶ」形にも慣れておきます。
  3. 理由説明・心情説明の記述を 40〜60 字で書く練習をします。「〜から。」「〜という気持ち。」で締める形を固定します。字数指定のない設問も 40 字前後で書けば形になります。
  4. 説明文は「人と自然」「言葉」の話題に触れておきます。生き物・環境・言語をテーマにした中学生向けの新書やエッセイが直結します。
  5. 物語文は家族の話を中心に、事件よりも心の動きを追う読み方をします。「なぜこの人はこう言ったのか」を口で説明する練習を親子で行います。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

転写の分類・原本の確認を組み合わせて周期を読んだものです。精読した年(設問文まで確認した年)は算数・理科・社会が 2023〜2025、国語は 2015・2017・2019 です。それ以外の年は大問構成の分類にもとづいています。

算数

単元 大問として出た年 最終確認年度 状況
水量とグラフ 2021・2022・2023・2024 2024 4 年連続のあと 2025 で速さとグラフに入れ替わった。大問 6 の主力なので最優先で戻る候補
食塩水 2024(大問 2(4)) 2024 大問 2 の (3)(4) 枠の常連。いつ戻ってもおかしくない
つるかめ算 2020・2022・2023(大問 4(1)) 2023 大問 4 の (1)(2) 枠の常連。周期が来ている
売買損益 2022・2023 2023 2 年なし
規則性・数の性質 2015・2017・2025 2025 まばら。2025 は大問 4(2)(5 本で 1 本無料)の形で入ってきた

理科

単元 大問として出た年 最終確認年度 状況
人体 2010・2013・2014・2016・2018・2022 2022 定期的に大問 3 に入っていたが、2023 メダカ・2024 アサガオ・2025 植物と 3 年続けて出ていない。生物の座席で最も戻る可能性が高い
星・星座、惑星 2012・2019・2020 2020 大問 4 の座席では 5 年なし(2025 は大問 5 でオーロラと太陽が出た)
こん虫 2012・2019・2020・2023 2023 3〜4 年周期。2023 のメダカを最後に離れている
てこ・ばね・電気回路・電磁石 ばね 2022・電気回路 2015・電磁石 2023 2023 大問 1 の物理座席は年ごとの入れ替えが激しい。2024 光と音・2025 ふりこと来ているので、力のつり合い系が近い
燃焼・気体の性質 2022 2022 2023 大問 5(1) と 2025 大問 2(3) で部分的に顔を出している

社会

単元 大問として出た年 最終確認年度 状況
地形図の本格的な読図 2023(大問 5・写真と地図の照合) 2023 2024 は図法のみ。等高線・地図記号は数年おきに戻る
三権分立の細部 2013・2016・2024 2024 国会・内閣・裁判所の関係は 3〜8 年周期
日本国憲法の条文レベル 2020・2023(3 原理)・2024(憲法記念日) 2024 周辺だけ。憲法そのものを正面から聞く年が来てもよい時期
環境問題・エネルギー 2018・2022・2025 2025 3〜4 年おき。2025 は二酸化炭素排出量のデータで大問 1 つを使った
貿易・資源 2025 2025 2025 が初出に近い。世界の統計データを扱う出題は今後も続きそうに見える

国語

単元 出た年 最終確認年度 状況
3 大問構成の年 2014・2016 2016 漢字が 1 つの大問にまとまる年がある。大問数が 3 でも慌てないこと
抜き出し中心の年 2014 2014 設問数が 28 前後から 35〜38 に増える年がある(2014 は 38 問)

2020 年度以降の傾向はこの資料からは言えません。市販の過去問集で、①4 大問(漢字 2+読解 2)の維持、②短文づくりの設問の継続、③記述の数、の 3 点を確認してください。


10. 形式面の注意


11. 学年別ロードマップ

小 4(土台)

小 5(幅)

小 5 は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本の器にします。この学校は分野の偏りが小さく(理科の上位 3 群で 21%、社会の上位 3 群で 40%)、苦手分野を作らないことが、そのまま対策になるタイプの学校です。

小 6(仕上げ)

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか

小 5 の「穴を作らない一巡」で差がつく学校です。算数も理科も社会も座席が分野で決まっており、どこか 1 分野が弱いと、その大問がまるごと失点になる構造になっています。逆に言えば、深い応用よりも「全分野をひととおり、基本レベルで確実に」が最短距離になります。小 4 で計算と漢字の土台を作り、小 5 で単元を一巡し、小 6 で座席ごとの縦解きに入る——この順序が無駄がありません。難問対策に時間を割くより、基本問題の取りこぼしをゼロに近づける方が、この学校の出題には合っています。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません(別ページの領分です)。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の使い回し」の距離と、単元分布の類似を合成したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。

使い方の一言: 算数を厚く回すなら共立女子第二、国語なら芝国際、社会なら八千代松陰、全科目バランスよくなら跡見学園の過去問が、聖園女学院の演習と重ねやすいといえます。


13. 資料の限界


聖園女学院中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方


数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

聖園女学院中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値(4 出所併記) / 過去問分析 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 校風・理念

索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ