茨城中学校 の過去問分析

茨城中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

茨城中学校 過去問分析(2014〜2026 年度・4 科がそろう回・科目ごとに 3〜4 年分)

更新 2026-08-20。


①この学校の基本情報

項目 内容
所在地 茨城県水戸市
男女 共学(1995 年に男女共学化・中高一貫制を導入。それ以前は男子校)
要項年度 2026 年度
日程 科目 試験時間 配点 備考
第 1 回 A 方式(専願・一般) 2025 年 12 月 6 日 4 科(国語・算数・社会・理科) 国語 60 分・算数 60 分・社会 40 分・理科 40 分 国語 150・算数 150・社会 100・理科 100 専願・一般あわせて約 110 名(男女比設定なし)。専願は評価点加点あり(英検・数検等)。試験会場は水戸/日立。出願形式Ⅰ型(第 1 回+第 2 回同時出願 30,000 円)/Ⅱ型(第 1 回のみ 20,000 円)
第 1 回 A 方式帰国生 2025 年 12 月 6 日 国語・算数のうち得点の高い 1 科目を合否判定に採用+面接 国語 60 分・算数 60 分 国語 150・算数 150 募集人員は若干名。専願扱い。海外通算 1 年以上在籍・帰国後 3 年以内が出願資格。試験会場は水戸のみ
第 1 回 B 方式(一般) 2025 年 12 月 7 日 適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ 適性Ⅰ 45 分・適性Ⅱ 45 分 適性Ⅰ 100・適性Ⅱ 100 約 20 名(男女比設定なし)。面接あり。試験会場は水戸/日立。A 方式と B 方式は同時受験不可
第 2 回 A 方式(一般) 2026 年 1 月 25 日 4 科(国語・算数・社会・理科) 国語 60 分・算数 60 分・社会 40 分・理科 40 分 国語 150・算数 150・社会 100・理科 100 A 方式一般・帰国生/B 方式一般あわせて約 30 名。試験会場は水戸。出願形式Ⅰ型/Ⅲ型(第 2 回のみ 20,000 円)
第 2 回 A 方式帰国生 2026 年 1 月 25 日 国語・算数のうち得点の高い 1 科目を合否判定に採用+面接 国語 60 分・算数 60 分 国語 150・算数 150 A 方式一般・帰国生/B 方式一般あわせて約 30 名
第 2 回 B 方式(一般) 2026 年 1 月 25 日 適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ 適性Ⅰ 45 分・適性Ⅱ 45 分 適性Ⅰ 100・適性Ⅱ 100 A 方式一般・帰国生/B 方式一般あわせて約 30 名。試験会場は水戸

A 方式(4 科)と B 方式(適性検査Ⅰ・Ⅱ)は同時受験できません。帰国生入試は国語・算数のうち得点の高い 1 科目を合否判定に採用する形で、両方受けて高いほうが採られます。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


②このページでわかること

このページは、茨城中学校の過去問(A 方式・4 科)にどんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

用語は用語集へ。B 方式(適性検査)の問題は資料に無いため、この分析の対象は A 方式(4 科)に限られます。


③まず結論だけ(10 行)

結論 1. 茨城中学校は科目ごとに固定の強さがまるで違う学校です。社会が最も並びが固く、国語も固く、算数は前半 2 題だけが固く、理科は位置ではなく分野の配分が固定されています。 2. 過去問の使い方は科目で変える必要があります。社会と国語は同じ座席・同じ単元を反復、算数は前半反復+後半は時間を計る通し演習、理科は 4 分野を薄く均等に。 3. 「出る問題を覚える」使い方が効くのは理科の溶解度だけです(2014 年度と 2023 年度で設問文が一字一句同じ問題を確認)。

家でやること - 国語の漢字 20 問を毎日。 - 算数の大問 1(計算)と大問 2(小問集合)を縦に解く。 - 社会の茨城県の地理・歴史 13 問を固める。

今週やる 1 つ - 国語の漢字 20 問(読み 10・書き 10)を今週から毎日の習慣にする。4 科の中で最も時間をかける価値が高い枠です。

注意 - 入試回の区別ができない年があるため、「◯年連続」等の反復の記述は回が混ざっている可能性を含みます(詳しくは⑬)。


④資料の状況

科目ごとに「精読した年」(設問文まで読んだ年)・「構成だけ数えた年」(大問見出しの水準で確認した年)・「資料のある年」(冊子はあるが精読はしていない年を含む合計)を分けて示します。以降もこの 3 語だけを使います。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年(合計) 資料の状態
算数 2023・2024・2026(3 年) 2022(大問見出しの水準) 2022・2023・2024・2026 良好。2024 年度だけ大問が 11 題ある。解答用紙の【1】〜【11】でも 11 題であることを確認したので、これは転写の割り方ではなく実際の構成
理科 2023・2024・2026(3 年) 2023・2024・2026(+溶解度のみ 2014・2018 の該当大問を追加確認) 良好。大問 6〜7 題。解答用紙側の大問数と一致
社会 2023・2024・2026(3 年) 2023・2024・2026 良好。大問 4〜5 題。解答用紙側の大問数と一致
国語 2014・2016・2017(3 年) 2011(判読不能のため除外)・2014・2016・2017 2018 年度以降の問題文が資料に無い。著作権処理の関係で掲載されない年が多い。ここに書いたのは 2014〜2017 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい

⑤一番大きな結論

茨城中学校は「科目ごとに固定の強さがまるで違う」学校です。4 科をひとくくりに語れません。

過去問の使い方は科目で変える必要があります。

科目 近い使い方
社会 同じ座席を縦に解く。大問 1 を 3 年分、大問 2 を 3 年分、というように位置で束ねる
国語 単元を反復する。漢字 20 問と、字数指定の抜き出し・記述という決まった作業の速度を上げる
算数 前半 2 題は反復、後半は年度通しで時間を計る。大問 1・2 は縦に、大問 3 以降は 60 分通しで
理科 4 分野を薄く均等に。位置ではなく分野で備える。ただし溶解度の表だけは別枠で反復する

「出る問題を覚える」使い方が効くのは理科の溶解度だけです。2014 年度と 2023 年度で設問文が一字一句同じ問題が実際に出ており、両年の原本を並べて確認しました(⑧の理科の節に引用)。それ以外の科目・単元では、同じ問題がそのまま戻ってきた例は見つかりませんでした。

科目横断の要点

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかけるべきこと
算数(60 分・150 点) 前半のみ高い。大問 1 計算+大問 2 小問集合が 4 年不変。大問数は 6〜11 題で動く 小問 25〜31 問をすべて答えのみで処理。式や考え方を書く欄は無い。会話文の穴埋めが 2 年で 2 回 大問 1・2 を落とさない処理速度。割合・速さ・食塩水・数の性質・角度・面積の 6 分野
理科(40 分・100 点) 中程度。大問 6〜7 題・小問 32〜33 問。位置は動くが分野配分が固定 記号選択と短答が半々。計算は大問まるごと計算という置き方 溶解度の表(1990 年代から続く枠)と てこ・ばね・滑車の計算
社会(40 分・100 点) 最も高い。地理 → 茨城 → 歴史 13 問 → 公民の順が 3 年不変 記号選択が主軸(78〜90%)。正誤の組合せと年代の並べかえが多い。記述は 0〜1 問 茨城県の地理と歴史 13 問の通史、そして正誤の組合せの解き方
国語(60 分・150 点) 高い(2017 年度まで)。読解 3 題+漢字 20 問の 5 大問 字数指定の抜き出しと 40〜70 字の理由説明。指定語句つきの記述 漢字 20 問と理由説明の記述

この 4 科でいちばん目立つのは、社会と国語が「決まった作業を速く正確に」の試験なのに対して、算数の後半と理科は「初めて見る設定を読んで処理する」試験になっている点です。同じ日に性格の違う 2 種類の試験を受ける、と考えておくとよいでしょう。


⑥この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


⑦今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は計算・漢字・読解の基礎を先に。過去問を使った反復は小 6 の夏以降が目安です(学年ごとの詳しい進め方は⑪を参照)。

  1. [毎日 10 分] 国語の漢字 20 問(読み 10・書き 10、四字熟語・ことわざを含む)を毎日。精読した 3 年(2014・2016・2017)とも小問の半分を占める、4 科の中で最も時間をかける価値が高い枠です。(確認: 〜2017 年度)
  2. [週末 60 分] 算数の大問 1(分数と小数の混じった四則計算・工夫計算・単位換算)と大問 2(小問集合:割合・速さ・食塩水・数の性質・角度・面積の 6 分野)を 4 年分(2022・2023・2024・2026)縦に解きます。この 2 題で小問の半分を占めます。大問 2 の 6 分野は「1 問 1 分で答えが出る」水準まで仕上げるのが目標です。立体・水量(切断・展開図・プールの水量)と規則性(倍々に増える・棒や駅の並び)、資料の読み取り(平均値・中央値・最頻値)も忘れずに。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 社会の茨城県を完全に自分のものにします。県内の主要市(水戸・つくば・日立・ひたちなか・鹿嶋・神栖)、農産物(メロン・栗・れんこん・ピーマン・干し芋・柔甘ねぎ・奥久慈しゃも)、常磐自動車道と北関東自動車道、鹿島臨海工業地域、霞ヶ浦、常陸国風土記。3 年とも大問 2 が茨城県の地理で、記述もそこに出ます。「茨城県の○○を使って△△を作り、□□で売る」を 1 文で言える練習をしておきます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 理科の溶解度の表を最優先で反復します。「水 100g あたり」の表を水 50g・80mL・150g・1kg に読み替える比の作業です。とけ残り・蒸発・温度を下げたときの結晶、の 3 通りを手順化します。2014 年度と 2023 年度で設問文が一字一句同じ問題が出た枠でもあります。(確認: 2014〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 社会の歴史 13 問を通史で一巡します。下線部の順に古代から昭和まで並ぶので抜けを作れません。正誤の組合せ(「A〜D のうち正しいものの組合せ」を 4 つ全部に○×を付けて解く)と「適切でないものを 1 つ」の除外形にも慣れておきます。年代の並べかえは毎年出ます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 国語の記述を週 3 問。理由説明(40〜70 字、本文の語を使い「〜から。」で結ぶ)と、「この 2 語を必ず使って 50 字」のような指定語句つきの記述に慣れます。あわせて抜き出しの字数感覚(句読点も 1 字に数える)、接続語・副詞の空欄補充(「しかし・しかも・あるいは・たとえば」「おそらく・あたかも・はなはだ・なまじ」の使い分け)、本文全体の○×判定、語句の意味・慣用句(「おざなり」「枚挙にいとまがない」等)も。(確認: 〜2017 年度)
  7. [週末 60 分] 理科のてこ・ばね・滑車の計算(3 年連続)と、4 分野(物理・化学・生物・地学)を薄く均等に備えます。用語を漢字で書く練習、気体の発生と性質(水素・二酸化炭素・酸素を発生方法・集め方・性質の 3 点セットで)、生態系は「なぜそうなるか」(ベルクマンの法則やサケが森の栄養になる仕組みなど)まで踏み込みます。会話文・読み物を最後まで読む訓練もあわせて(本文が 2000〜3000 字に及ぶ年もあります)。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 4 科を通した時間配分の練習をします。社会は 40 分で 27〜32 問・資料が多く、国語は 60 分で本文 3 題+漢字 20 問。算数は会話文の穴埋め(2023 大問 4・2026 大問 3)と公式を言葉で説明する練習(2024 大問 3 の円周率)もあわせて。公民は日本国憲法(天皇の国事行為・基本的人権と国民の義務・三権・税)から、国際は国連の機関名(WHO・UNESCO・UNICEF・PKO)まで一巡しておきます。時間切れが最大の失点要因になる作りなので、年度通しの通し演習を秋以降に。(確認: 〜2026 年度)

⑧科目別の詳細

科目ごとに、年度×大問の題材表・座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)・繰り返し出ている単元・問い方の特徴をまとめます。「今からやるなら」「復活警戒」「形式面の注意」の科目別の具体策は⑦・⑨・⑩に集約し、重複はここから外しました。

算数(60 分・150 点・大問 6 前後・小問 25 前後・すべて答えのみ)

年度×大問の題材表

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2022 計算 8 問(うち 1 問は □ を求める逆算、1 問は単位換算) 小問集合 8 問(過不足算・数の性質・速さ・割合・時計算・面積・角度・円とおうぎ形) 規則性(東海道新幹線の 16 駅) 食塩水 2 問 面積と回転体 3 問 規則性(1cm の棒で図形をつくる)
2023 計算 6 問(工夫して解く形が 2 問) 小問集合 7 問(数の性質・速さ・為替・食塩水・円 3 つの重なり・正八角形の角・半円の 6 等分) 資料の読み取りと平均(35 人の国語と算数の得点分布表) 会話文の穴埋め(素数) 折り紙を 4 回折って切る 立方体の切断(立体 ACFH)
2024 計算 5 問 小問集合 5 問(大小比較・売買損益・食塩水・勝率・棒の規則性) 円周率と円の面積の公式を穴埋めで導く 立方体の展開図(重なる辺と頂点) 資料(10 人の身長・最頻値/中央値/平均値) 正三角形が正六角形のまわりを転がる
2026 計算 7 問(最後は「1.25 時間 − 300 秒 = □ 分」の単位換算) 小問集合 6 問(3 の倍数の個数・偶数と奇数の和・階段と速さ・おこづかいの割合・正五角形の対角線の角・組み合わせ) 会話文の穴埋め(2 つの店の値引きの比較・売買損益) 回文数の数え上げ 2 つの容器をつないだ水の深さ 規則性(曽呂利新左衛門の米粒・倍々に増える)

2024 年度は大問 7 以降も続きます(大問 7 場合の数、大問 8 数の性質の余り、大問 9 速さと往復の平均の速さ、大問 10 プールの容積と注水、大問 11 円を並べたハンカチの面積の割合)。

座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)

大問 1 が計算、大問 2 が小問集合という並びは、精読した 4 年(2022・2023・2024・2026)すべてで同じでした。しかも中身の作り方まで揃っています。

この 2 つで小問全体の半分前後(2022 は 25 問中 16 問、2023 は 27 問中 13 問、2026 は 25 問中 13 問)を占めます。この学校の算数は、前半 2 題を落とさない受験生が有利になる作りです。

いっぽう大問 3 以降は座席(問題の置き場所)が決まっていません。大問 3 が規則性の年(2022)、資料と平均の年(2023)、公式の穴埋めの年(2024)、会話文の年(2026)とばらばらで、3 年以上同じ種類が同じ位置に来た例は見つかりませんでした。大問 3 以降は毎年作り直されると考えたほうがよいでしょう。

大問数が年で動く(2024 年度の 11 題)

2023 年度 6 題、2024 年度 11 題、2026 年度 6 題です。2024 年度は解答用紙の【1】〜【11】でも 11 題であることを確かめたので、これは資料の割り方の問題ではなく実際に起きた変化です。2024 年度は 1 題あたりが軽く(1〜2 小問の大問が 4 つ)、小問の総数は 31 問と他の年(25〜27 問)より少し多い程度にとどまります。「大問の数」より「小問 25〜31 問を 60 分で処理する」という枠のほうが安定している、と読むのが安全です。

繰り返し出ている単元(精読した 4 年)

単元 出現 中身
計算(大問 1) 4/4 分数・小数の四則混合+工夫計算。西暦を仕込んだ計算が 2023 に登場
割合・比・売買損益 4/4 2022 大問 2、2023 大問 2(為替)、2024 大問 2(値上げ・値下げ)、2026 大問 2・大問 3(2 店の値引き比較)
数の性質(倍数・約数・余り) 4/4 2022 大問 2、2023 大問 2・大問 4(素数)、2024 大問 2・大問 8、2026 大問 2
速さ 4/4 2022 大問 2、2023 大問 2(分速 80m で水戸から東京 110km)、2024 大問 9(往復の平均の速さ)、2026 大問 2(階段を上る速さ)
規則性・数列 3/4 2022 大問 3・大問 6、2024 大問 2、2026 大問 6(倍々に増える米粒)
立体・水量 3/4 2023 大問 6(立方体の切断)、2024 大問 4(展開図)・大問 10(プール)、2026 大問 5(2 つの容器)
平面図形の面積 3/4 2022 大問 5、2023 大問 2(円 3 つの重なり・半円の 6 等分)、2024 大問 11(円のハンカチ)
角度 3/4 2022 大問 2、2023 大問 2(正八角形)、2026 大問 2(正五角形の対角線)
食塩水 3/4 2022 大問 4、2023 大問 2、2024 大問 2
場合の数・数え上げ 2/4 2024 大問 7、2026 大問 4(回文数)
資料の読み取り・平均 2/4 2023 大問 3(得点分布表)、2024 大問 5(最頻値・中央値・平均値)
図形の移動・折り紙 2/4 2023 大問 5(折って切る)、2024 大問 6(正三角形が正六角形を転がる)

問い方の特徴

形式面の注意は⑩、今からやるならは⑦、しばらく出ていない単元は⑨を参照してください。


理科(40 分・100 点・大問 6〜7・小問 32〜33)

年度×大問の題材表

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6 大問 7
2023 電気回路(電気工事士のお父さんとの会話・並列つなぎと切りかえスイッチ) てこ(100cm・200g の棒とおもり・支点の移動) ものの燃焼(燃える 3 条件・炎の温度・すす) 溶解度(ホウ酸・食塩・ミョウバンの表) 星と星座(オリオン座・ベテルギウス・北極星) 動物の誕生(胎生と卵生・卵の写真) 植物のつくり(サイエンス研修・西表島のマングローブ)
2024 磁石と磁界(棒磁石・方位磁針・導線のまわり) てこ+滑車+ばね(12kg の荷物をつるした装置) 水溶液の判別(A〜E の 5 種類) 濃度(アルミニウムと水酸化ナトリウム水溶液・飯村くんと先生の会話) 生態系(顕微鏡・ミジンコ・生産者と消費者) 生態系(小笠原諸島のカタツムリ・固有種と絶滅) 気象(観天望気・夕焼けと虹)
2026 溶解度(水 50mL の表・食塩とミョウバン・結晶の形) 静電気(原子核と電子・こすり合わせ) 生態系(サイエンス研修・知床半島・ベルクマンの法則・光合成・サケと森) 太陽フレアとオーロラ(空欄補充) 質量保存(石灰石と塩酸・発生する気体の体積) ばね(自然長 15cm の 2 本のばね・滑車)

座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)

理科は大問の座席が固定されていません。大問 1 は電気回路(2023)→ 磁石(2024)→ 溶解度(2026)と毎年入れ替わり、3 年続けて同じ種類が同じ位置に来た大問は 1 つもありませんでした。位置で覚えるのではなく、分野で備える科目です。

代わりに固定されているのは分野の配分のほうで、精読した 3 年すべてで次の形でした。

つまり 40 分の中に 4 分野が必ず全部入ります。苦手分野を 1 つ作ると、そこで 15 点前後(100 点満点中)がまるごと危うくなる作りです。

9 年をまたいだ同じ問題(原本で確認)

理科では、同じ設問文がそのまま戻ってくる例が実際に見つかりました。

溶解度の表を読む問題は、この学校の最重要枠と考えてよいでしょう(2014・2018・2023・2026 で確認)。ただし数値や単位(g と mL)は入れ替えられているので、答えを覚えるのではなく表から必要な行を選んで比を立てる手順を身につけるのが正しい使い方です。

繰り返し出ている単元(精読した 3 年)

単元 出現 中身
てこ・ばね・滑車 3/3 2023 大問 2(棒と支点の移動)、2024 大問 2(滑車+ばねの複合)、2026 大問 6(2 本のばねと滑車)。計算中心で、答えは cm と kg
水溶液(溶解度・濃度・判別・中和) 3/3 2023 大問 4、2024 大問 3・4、2026 大問 1・5
生態系・食物連鎖 3/3 2023 大問 7、2024 大問 5・6、2026 大問 3
電気・磁気 3/3 2023 大問 1(回路)、2024 大問 1(磁石と磁界)、2026 大問 2(静電気)
地学(天体・気象) 3/3 2023 星座、2024 観天望気、2026 太陽フレア。いずれも 1 題だけ
植物のはたらき 2/3 2023 大問 7、2026 大問 3(2)(光合成の式の空欄)
気体の発生と性質 2/3 2024 大問 3(5)・大問 4(1)(水素)、2026 大問 5(1)(二酸化炭素)

問い方の特徴

形式面の注意は⑩、今からやるならは⑦、しばらく出ていない単元は⑨を参照してください。


社会(40 分・100 点・大問 4〜5・小問 27〜32・記号選択が主軸)

年度×大問の題材表

年度 大問 1 大問 2 歴史の大問 最後の大問
2023 地理の短い選択 4 問(茨城県を通る緯線・茨城の雨温図・果物の収穫量・地域ブランド) 茨城県の人口(最多の市と急増する市・鉄道の乗客数の表・待機児童と保育所の将来/記述 1 問) 大問 3(13 問)貴族から武士へ・平安〜昭和の通史 大問 4(5 問)天皇の国事行為・三権・裁判・ウクライナ侵攻・値上げ
2024 地理の短い選択 5 問(海に面する県・積雪・北海道の生産物・工業地帯・石油化学コンビナート) 日本の観光(温泉とスキー場の施設数・訪問目的別旅行者数・羽田の航空路線・茨城県内 5 市町の入れ込み客数/記述 1 問「茨城県における 6 次産業化」) 大問 3(5 問)家族旅行のチラシから戦国・鎌倉 + 大問 4(8 問)水戸の地名から江戸・古代(合わせて 13 問) 大問 5(7 問)憲法と国民の義務・第 96 条・国会・領土・国連
2026 地理の短い選択 5 問(最も南の島・日本海に流れ出る川・沖縄の農作物・日本三景・鉄鋼業) 茨城県の工場立地(2010 年との比較の表・常磐/北関東自動車道・立地の要因の図・物流と再配達) 大問 3(13 問)院政から敗戦までの通史 大問 4(7 問)憲法・政治制度・平和主義・人権の新聞記事・税・世界の国々・WHO

座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)— 4 科の中で最も並びがはっきりしている

精読した 3 年(2023・2024・2026)で、次の並びが完全に一致していました。

  1. 大問 1 は「地理の短い選択問題の集合」です。1 問 1 テーマで、いずれも「正しいものを次のア〜エから 1 つ選び、記号で答えなさい」の形。4〜5 問。この大問には資料がほとんど付かず、知識だけで即答できます。
  2. 大問 2 は「茨城県が主役の地理の読み取り」です。表・グラフ・図が必ず付き、2023 は県内の人口、2024 は県内の観光と 6 次産業化、2026 は県内の工場立地と物流。記述が出るとしたらここです(2023・2024 の各 1 問)。
  3. 歴史は合計 13 問です。2023 は大問 3 に 13 問、2026 も大問 3 に 13 問、2024 は大問 3(5 問)と大問 4(8 問)に分かれていますが合わせて 13 問。3 年とも数がぴったり一致しました。
  4. 最後の大問は公民と国際です。3 年とも日本国憲法の設問から始まります(2023 は天皇の国事行為、2024 は基本的人権と国民の義務、2026 は憲法の説明の正誤)。そのあと三権・税・国際連合・世界の国々と続きます。

大問の数が 4 題(2023・2026)と 5 題(2024)で違って見えますが、中身の並びは「地理の基礎 → 茨城の地理 → 歴史 13 問 → 公民・国際」で 3 年とも同じです。2024 年度は歴史が 2 つの大問に割れているだけで、構成が変わったわけではありません。

歴史 13 問の作り方

2023・2026 とも、1 本の文章に下線部①〜⑬ が引かれ、その番号順にそのまま設問が並びます。番号は時代順に並んでいるので、問 1 が古代、問 13 が昭和という配置になります。

並べかえ(年代順)が毎年複数出るのが目立ちます(2023 は問 11・問 13、2024 は大問 3 問 2(2)、2026 は問 8・問 10)。年号そのものではなく、出来事の前後関係を押さえているかが問われます。

問い方の特徴

記述が出るときの形

精読した 3 年で記述は 2023 に 1 問、2024 に 1 問、2026 は 0 問でした。いずれも大問 2(茨城県の地理)に置かれ、字数の指定はなく解答欄の大きさで分量が決まる形でした。

つまり「茨城県の産物・地理を知っていて、それを使って一つ提案する」という一貫した問われ方です。2026 年度には出ていないので「毎年」とは書きませんが、備えておく価値は高いです。

形式面の注意は⑩、今からやるならは⑦、しばらく出ていない単元は⑨を参照してください。


国語(60 分・150 点・大問 5・小問 37〜44。2014・2016・2017 年度で確認)

国語は 2018 年度以降の問題文が資料に無いため、ここでは 2014・2016・2017 年度に限って扱います(資料の状態は④、2011 年度を除いた理由は⑬を参照)。

年度×大問の題材表

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2014 説明文(外山滋比古『ことばの論理』・「ゆっくり急げ」と負けるが勝ち)9 問 物語(重松清『マティスのビンタ』・絵のうまい転校生と美術教師)7 問 説明文(三島勇『子どもの疑問からはじまる宇宙の謎解き』・星はなぜ光るか)3 問 漢字の読み 10 問 漢字の書き取り 10 問
2016 説明文(渋谷昌三『人はなぜウソをつくのか』)10 問 物語(村山由佳『約束』・流行する病気と少年たち)8 問 随筆(五木寛之『いまを生きることば 朝顔は闇の底に咲く』・新聞投書「私はもう泣かない」)6 問 漢字の読み 10 問 漢字の書き取り 10 問
2017 随筆(同居した嫁とおばあちゃんの「不文律」)6 問 説明文(長田弘『なつかしい時間』・平安の歌のやりとりと読み書き能力)6 問 紀行(米原万里『マイナス 50℃ の世界』・シベリアのかたむいた家)5 問 漢字の読み 10 問 漢字の書き取り 10 問

2017 年度 大問 1 の出典は確定できていません(→⑬)。

座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)— 国語が 4 科の中で最も動かない

大問 1・2・3 が読解 3 題、大問 4 が漢字の読み 10 問、大問 5 が漢字の書き取り 10 問という並びです。この並びが 2014・2016・2017 の 3 年すべてで一致しました。しかも漢字はどちらも必ず 10 問ちょうどで、3 年とも変わりません。

漢字 20 問は小問全体の半分前後(2014 は 39 問中 20 問、2016 は 44 問中 20 問、2017 は 37 問中 20 問)です。この学校の国語で、漢字がどれほど大きな枠かはここに尽きます。

繰り返し出ている問い方(3 年とも)

問い方 出現 中身
漢字の読み 10 問 + 書き取り 10 問 3/3 四字熟語・ことわざも混ぜてくる(2014「大器晩成」「我田引水」、2017「玉石混交」「正真正銘」「公明正大」、2016「言論」「法外」「商う」)
字数を指定した抜き出し 3/3 「八字で」「三字ずつ」「五字で」「二十五字以内で」「四十字以内で」。句読点も 1 字に数える指示が付く
字数を指定した記述 3/3 20 字前後・40 字以内・50 字以内・60 字以内・70 字以内。1 年に 4〜6 問ある
空欄補充(接続語・副詞) 3/3 「しかも/しかし/あるいは/たとえば」「おそらく/あたかも/はなはだ/なまじ」を A〜C の 3 か所に入れる。同じ記号は 2 度使えない指示つき
語句の意味・慣用句・四字熟語 3/3 2014「おざなりに」、2016「混沌」「枚挙にいとまがない」「悪びれもせず」「つっけんどん」「地団駄を踏む」+「うそも方便」、2017「破顔一笑」の空欄
本文全体の内容を ○ × で判定 2/3 2014(大問 2・大問 3 の 2 か所)、2016(大問 3)。選択肢すべてに ○ か × を書く形で、まぐれ当たりが効かない

記述の形(3 年とも一定)

形式面の注意は⑩、今からやるならは⑦、資料の制約は⑬を参照してください。


⑨しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年度で出ていない単元・形式を、最終確認年度とともに一覧にします。

科目・単元 状況 最終確認年度
理科・月の満ち欠け 精読した 3 年(2023・2024・2026)で出ていない。地学は毎年 1 題必ず入るので、空いている枠として最有力
理科・ふりこ 精読した 3 年で無し。てこ・ばねと同じ計算の系統なので、戻ると差がつく
理科・地層と岩石 精読した 3 年で無し
理科・こん虫のからだ 分類の材料として出るが(2024 大問 5(2)②・大問 6(2)①)、単独の大問にはなっていない 2024 年度(部分的)
社会・地形図の読図 精読した 3 年では、2023 大問 2 問 2 で「発展のようすを調べる方法」として新旧の地図を扱う形が出た程度で、等高線・地図記号を直に読ませる形は無い。資料を重く扱う学校なので、出たときの負担が大きい 2023 年度(部分的)
社会・記述 2023・2024 と 2 年続いたが 2026 年度は 0 問。無くなったと決めつけないほうがよい 2024 年度
社会・時事そのものを問う設問 2023 年度にウクライナ侵攻・値上げが直球で出たが、2026 年度は新聞記事の読み取りに姿を変えている 2023 年度
算数・食塩水 2022・2023・2024 と 3 年続いて 2026 年度に姿を消した 2024 年度
算数・円とおうぎ形の求積 2022・2023・2024 にあって 2026 年度は無し。円周率 3.14 の計算に触れておく 2024 年度
算数・回転体/時計算 2022 年度に確認できたきり、精読した年では出ていない 2022 年度

⑩形式面の注意(4 科目共通)

算数

理科

社会

国語


⑪学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ(分数と小数の四則)、漢字の読み書き、図形の基礎(角度・面積)、短い文章を読んで理由を 1 文で言う練習をします。時間はまだ計りません。社会は都道府県と、住んでいる地域(茨城県なら県内の市と農産物)に興味を向けておくだけでよいでしょう
小 5(幅) 平日 15 分×5 + 週末 60 分を基本形にします。平日は算数(割合・速さ・食塩水・数の性質・角度・面積の 6 分野を一巡=この学校の大問 2 に出る分野そのもの)と国語の漢字を交互に。週末は理科(物理・化学・生物・地学を欠かさず一巡=4 分野が毎年全部出る)と社会(歴史の通史を古代から昭和まで一度通す)に割り当てます。国語の記述は「理由を 2〜3 文で書く」習慣づけを並行して進めます。単元の網羅がこの段の本体です
小 6(仕上げ) ⑦の 8 項目。夏以降、社会と国語は「同じ座席を縦に」(社会は大問 1 を 3 年分、大問 2 を 3 年分/国語は漢字 20 問を全年度)、算数と理科は「年度通しで時間を計る」。理科の溶解度だけは別枠で縦に反復します

国語は 2018 年度以降の資料が無いため、小 5・小 6 の国語(漢字・記述の型)の対応は 2014〜2017 年度に確認できた形に基づきます(→⑬資料の限界)。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。理科で 4 分野が毎年全部出て、社会で歴史が古代から昭和まで 13 問並び、算数の大問 2 で 6 分野が入れ替わり立ち替わり出る——つまり苦手分野を 1 つ作ると、どの科目でもそこがそのまま穴になる作りになっています。逆に、同じ問題がそのまま出る科目はほとんど無い(理科の溶解度が唯一の例外)ので、小 6 で過去問を暗記して埋め合わせるのは難しいです。小 5 のうちに 4 科とも穴を作らずに一巡させることが、この学校ではいちばん効きます。


⑫この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏・合格可能性は、ここでは扱いません(別のページの領分です)。

上位 3 校を紹介します。

8 校の一覧・記述量・注意は併願候補ページ

近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の使い回し」の距離と、単元の分布の似かたを合わせて出したものです。同じ問題が出るという意味ではありません。国語は資料が 2017 年度までしか無いため、この比較に入っていません。

同じ都県では、常総学院中学校茗溪学園中学校清真学園中学校江戸川学園取手中学校のレポートも用意してあります。茨城県内の学校は社会で県内の地理・歴史を扱うことがあるので、茨城県の地理を固めておくと複数校で効きます。


⑬資料の限界


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