開智望中等教育学校 の過去問分析
開智望中等教育学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
開智望中等教育学校 過去問分析(2024 年度・1 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 茨城県守谷市 |
| 男女 | 共学 |
入試回(2027 年度要項)
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 面接 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第 1 回開智望専願入試 | 2026 年 11 月 28 日午前 | 国語・算数 | 国語 45 分・算数 45 分 | 国語 100 点・算数 100 点 | 個人面接 |
| 第 2 回開智望専願入試 | 2026 年 12 月 12 日午前 | 国語・算数 | 国語 45 分・算数 45 分 | 国語 100 点・算数 100 点 | 個人面接 |
| 第 1 回適性検査型(併願)入試 | 2026 年 11 月 28 日午前 | 適性検査Ⅰ・Ⅱ | 適性検査Ⅰ 45 分・適性検査Ⅱ 45 分 | 適性検査Ⅰ 100 点・適性検査Ⅱ 100 点 | 集団面接 |
| 第 2 回適性検査型(併願)入試 | 2026 年 12 月 12 日午前 | 適性検査Ⅰ・Ⅱ | 適性検査Ⅰ 45 分・適性検査Ⅱ 45 分 | 適性検査Ⅰ 100 点・適性検査Ⅱ 100 点 | 集団面接 |
- 募集人数は男女合わせて 60 名(国際生入試・開智中併願・日本橋併願入試を含む全日程合計。回ごとの内訳は非公表)。集合時刻はいずれの回も 8:20。
- 理科・社会を使う回は 1 つもありません。専願入試は国語・算数の 2 科目+個人面接、適性検査型入試は適性検査Ⅰ・Ⅱ+集団面接です。
- 特待生は「S 特待・A 特待・準特待・一般合格」の段階があります(段階の意味や基準は非公表)。第 2 回専願入試は成績優秀者のみ特待の対象です。
- 英語コース希望者は第 1 回専願入試のみ、英語筆記+英語面接を追加受験します(英検 2 級相当)。他の回では実施されません。
- 適性検査型入試は茨城県立中学校・中等教育学校の適性検査形式に準拠しています。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。用語は用語集へ。
対象は 2024 年度の過去問 1 年ぶん(国語は資料なし)です。精読した冊子には理科・社会の問題が含まれていますが、上の入試回の表のとおり現行の要項に理科・社会を使う回は無く、科目の対応関係は資料からは特定できません(くわしくは資料の限界を参照)。
3. まず結論だけ(10 行)
- 資料は 2024 年度の 1 年ぶんしかなく、「毎年」「◯年連続」といった傾向はこの学校については判定できません。
- 3 科目とも入口はやさしく、後半で手を動かす作りです。
- 答え方は科目でかなり違います(算数は短答 96%、社会は記号選択が主軸で 72%)。
- 題材は身のまわりの道具と前年のニュースに寄っています。
- 家でやることは 3 つ。この 1 冊を時間を計って通し、配分の感覚をつかむこと。
- 出ている単元を手がかりに小学校範囲を穴なく一巡すること。
- 社会と理科の「自分の言葉で書く問い」に慣れること。
- 今週やるなら、算数の前半 11 問(大問 1 の計算 6 問+大問 2 の一行問題 5 問)から。2024 年度は全体の 44% を占めました。
- 注意: 現行の要項に理科・社会を使う回はありません。受ける回の科目は必ず学校の要項で確認してください。
- 国語は 2024 年度の問題文が資料に無く、この学校の国語についてはここでは何も書けません。
4. 資料の状況
過去問分析のもとになった資料の状況です。精読した年は設問文まで読んだ年、構成だけ数えた年は大問・小問の数だけ数えた年、資料のある年は冊子そのものが手元にある年を指します。転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)の確度は科目により異なります。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 大問/小問 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2024(1 年) | なし | 2024(1 年) | 8/25 | 表紙・注意書きと解答用紙が同梱。数式まで転写されている。図そのものは読めない |
| 理科 | 2024(1 年) | なし | 2024(1 年) | 4/20 | 表紙に「一般入試」と読める記載。図の一部(大問 2 のハンガーの図)は数値が転写されていない |
| 社会 | 2024(1 年) | なし | 2024(1 年) | 2/25 | 全 19 ページ分。転写の確度はこの 3 科目でいちばん高い |
| 国語 | — | — | 0(0 年) | — | 問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- この学校の資料は 2024 年度の 1 年ぶんしかありません。中等教育学校としての開校が 2020 年で、まだ入試の回数そのものが少ないことによります。したがってこのレポートには「毎年」「◯年連続」という書き方が一度も出てきません。すべて 2024 年度の 1 冊で確認できたこととして読んでください。
- 回の表記は理科の冊子にだけ「一般入試」と読める記載があり、算数・社会の冊子には回を示す記載が見当たりませんでした。3 科目が同じ回のものかどうかは、この資料からは断定できません。
- 2024 年度の冊子には理科・社会が含まれていますが、この学校の基本情報(上の入試回の表)のとおり、現行(2027 年度)の要項にある 4 つの入試回(第 1・第 2 回開智望専願入試、第 1・第 2 回適性検査型入試)はいずれも理科・社会を使いません。2024 年度の冊子がどの回に対応する資料なのかは、この資料からは特定できません。 受ける回に理科・社会があるかどうかは、必ず学校の要項で確認してください。
- 試験時間・配点は問題冊子の転写に含まれていなかったため、科目別詳細の見出しには時間を書いていません(時間・配点は上の入試回の表を参照してください)。
- 判読の限界: 図は転写できないため、図形問題の細部(算数大問 5・大問 8、理科大問 2 のハンガー)は設問文と図の説明文からの推定を含みます。算数大問 5 の図の説明は転写の中で辺の位置が食い違っており、寸法の一部は確定できませんでした。
5. 一番大きな結論
1 年ぶんしか資料が無いので、「何年も変わらない形式」も「毎年変わる中身」も、この学校については判定できません。同じ場所に同じ種類の問題が来るかどうか(座席の固定。同じ場所に同じ種類の問題が来ること)は、2 年以上の突き合わせでしか言えない性質のもので、ここでは書きません。以下はすべて 2024 年度の 1 冊で確認できたことです。
そのうえで、1 冊からでもはっきり分かることが 3 つあります。
(1) 3 科目とも「入口はやさしく、後半で手を動かす」作りになっています。 - 算数は大問 1 が計算 6 問、大問 2 が一行問題 5 問。ここまでで 25 問中 11 問(44%)を占めます。大問 3 以降は食塩水・場合の数・平面図形・立体図形・速さ・平面図形と、単元ごとに 1 大問ずつです。 - 理科は大問 4 題が化学(燃焼)・物理(つり合い)・地学(気象)・生物(メダカと人のたんじょう)に 1 題ずつ割り当てられています。4 分野を均等に置く作りです。 - 社会は大きな大問 2 本だけで 25 問。1 本目が「旅行のパネル」、2 本目が「徳川家康のリード文」で、その中に地理・歴史・公民が混ざって入ります。
(2) 答え方は科目でかなり違います。 - 算数は 25 問中 24 問(96%)が答えだけを書く短答で、記述は 0 問。残る 1 問も「A・B・C で答えなさい」という選び方で、記号選択の問題らしい選択肢は並んでいません。 - 理科は短答 12 問(60%)・記号選択 6 問(30%)・記述 2 問(10%)です。 - 社会は記号選択 18 問(72%)・短答 4 問(16%)・記述 3 問(12%)で、記号選択が主軸です。ただし選択肢は「a と b の正誤の組合せ」「古い順に並べかえ」「表 a〜d の組合せ」のように、1 問で 2 つ以上の知識を要求する作りが多くなっています。
(3) 題材が「身のまわり」と「その年のニュース」に寄っています。 - 理科大問 2 は洗濯ばさみが 45 個ついたハンガーのつり合い、大問 3 は方位磁針と雲量の観測。実験器具ではなく生活の道具から入ります。 - 社会は 2023 年 5 月の石川県の地震、2024 年 3 月の北陸新幹線の敦賀延伸、2023 年の大河ドラマ、2024 年の大河ドラマ、山梨県の「人口減少危機突破宣言」(2023 年 6 月)、2024 年夏季オリンピックの開催都市と、前年から当年にかけての出来事が繰り返し設問の入口になっています。 - 算数の一行問題には「望さん」「智君」、社会の大問 1 には「開智望小学校 6 年生」「利家くん」が登場します。設問の登場人物に学校名が使われています。
したがって、この学校の過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではありえません(そもそも 1 冊しかありません)。①この 1 冊を時間を計って通し、配分の感覚をつかむ、②出ている単元を手がかりに小学校範囲を穴なく一巡する、③社会と理科の「自分の言葉で書く問い」に慣れる——この 3 つが現実的な使い方になります。
6. この学校らしさが出る場所
- 生活の道具から入る理科。洗濯ばさみが 45 個ついたハンガー(横 9 列×縦 5 列、5cm 間隔)にくつしたやハンカチを干してつり合いを考える、方位磁針の図から方位と天気の観測に入る、といった作りです。実験器具の名前を知っているかではなく、日常の場面を理科の言葉に置き換えられるかを見ているように見えます。
- 「あなたの考えを述べなさい」がある社会。リニア中央新幹線の建設が山梨県の人口減少にどう影響するかを問う設問は、正解が 1 つに決まる形ではありません。資料と知識を使って自分の立場を書く練習が要ります。
- 時事の比重。2024 年度の社会は、前年から当年にかけての出来事が 5 か所以上で設問の入口になっていました。ニュースそのものを問うのではなく、ニュースを入口にして教科書の知識へ降りていく作り(能登の地震→伝統的工芸品、大河ドラマ→紫式部と源氏物語、オリンピック→開催都市)です。
- 設問の中に学校が出てきます。算数の一行問題の「望さん」「智君」、社会大問 1 の「開智望小学校 6 年生の発表会」。受験生が読んで自分ごとに感じられるようにした作りに見えます。
- 理科の生物が「メダカ」から「人のたんじょう」へつながります。スケッチの並べかえ・飼い方の理由・無精卵の名称と進み、そのまま子宮・羊水・へその緒の図の問題へ移ります。小学校の教科書の単元の流れをそのまま追う構成です。
7. 今からやるなら
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。年度を通した時間つきの演習は小 6 の夏以降が目安です。
- [毎日 10 分] 算数の前半 11 問(大問 1 の計算 6 問+大問 2 の一行問題 5 問)を落とさない練習。2024 年度はここが全体の 44% を占めました。大問 1 は 5 分以内、大問 2 は 1 問 1 分で処理できるまでが目安です。分数と小数の混じった計算(7.7×0.75-3.3×0.75-0.4×0.75 のように共通因数でくくる形)、かっこの入った逆算、帯分数どうしの比を簡単にする形が並びます。(確認: 2024 年度)
- [週末 60 分] 算数の文章題(食塩水・場合の数・速さ)。食塩水は 3 種類を全部混ぜる、B に A を混ぜて C と同じ濃さにする、という標準的な流れで、面積図か天びん図のどちらかに決めて処理できるようにしておきます。場合の数はさいころ 3 個で「どれも奇数」「3 つとも異なる」「赤<青−2 かつ青<黄−2」の 3 段階、条件を満たす組を樹形図か表で漏れなく数える力が問われます。速さは兄弟が同時に家を出て学校へ向かい、帰りの速さやすれちがう地点を求める形で、図をかいて時間と道のりの関係を整理する練習が効きます。(確認: 2024 年度)
- [週末 60 分] 算数の図形(立体の切断・相似)。立体の切断は 1 辺 6cm の立方体 6 個を階段状に積んだ立体を 3 点を通る平面で切り、2 つの体積の差を求める形で、切断面の形を自分で先に決めてから体積を分ける手順が要ります。相似は直角が 2 か所ある図から相似な三角形を見つける形(大問 5)で、「対応する角の大きさが等しい 2 つの三角形では、辺の長さの比が等しくなることがわかっています」のように性質が問題文でその場で与えられても使えるようにしておきます。(確認: 2024 年度)
- [週 1 回] 理科のてこ・つり合いの計算。2024 年度は 20 問中 4 問がこの大問で、洗濯ばさみの位置(横 5cm 間隔で 9 列、縦 5cm 間隔で 5 列)を座標のように使ってつり合いを考えさせました。支点からの距離×重さの計算を、図が与えられていない状態でも組み立てられるようにしておきます。(確認: 2024 年度)
- [週末 60 分] 理科の知識単元(燃焼・気象・メダカと人のたんじょう)。燃焼はロウソクが燃えるときの気体の変化、鉄(スチールウール)が燃えて酸化鉄になること、石灰水の反応。気象は雲量と天気の決め方(快晴・晴れ・くもりの境目)、気象庁の観測、雲の種類、台風と高潮の関係。メダカと人のたんじょうは卵の変化の順序、飼い方の手順とその理由、子宮・羊水・へその緒・たいばんの働きで、教科書の図をそのまま言葉で説明できるようにしておきます。(確認: 2024 年度)
- [週 1 回] 理科の理由記述 2 問と選び方の指示を読む練習。記述は「高潮のような災害が何を原因にどう起こるか」「メダカの飼い方でその手順を行う理由」の 2 問で、どちらも字数指定は無く、2〜3 文で原因→結果の順に書ければ足りる形に見えます。あわせて、「一つ選び」なのか「全て選び」なのかで答えが変わる問題が実際に入っているため、選び方の指示を読み落とさない練習も添えます。(確認: 2024 年度)
- [週末 60 分] 社会の選択肢・資料読み取りの技能。「正誤の組合せ」「並べかえ」への耐性をつけます。2024 年度は「a と b の双方/片方が正しい」を 4 択で問う形、文 a〜c を古い順に並べる形、表 a〜d の組合せを選ぶ形が入っており、1 つでもあいまいだと答えが決まらない作りなので用語の暗記だけでは届きません。雨温図の読み取りも、2024 年度は雨温図から米づくりの条件を説明させる形で出ており、気温・降水量のグラフからその土地の産業を説明する練習が効きます。歴史は年表のどこに入るか・古い順に並べるという問い方に対応するため、出来事を年代の帯の上に置いて覚えるのが早い方法です。(確認: 2024 年度)
- [週末 60 分] 社会の記述 3 問と知識暗記(日本地理の基礎+前年のニュース+公民の条文)。記述は、雨温図とジオパークのキャラクターの説明を合わせて「なぜ米どころか」を説明する問い、リニア中央新幹線の建設が人口減少にどう影響するかを自分の考えとして述べる問い、親藩・譜代大名・外様大名の違いを説明する問いの 3 種類で、字数指定は 3 問とも無いので、資料をつなぐ/自分の考えを述べる/用語を対比するという書き出しの言葉をそれぞれ決めておくと解答欄の大きさに合わせて書きやすくなります。日本地理は伝統的工芸品、豚・乳用牛・キャベツ・メロンの都道府県別統計、北陸新幹線の延伸先、瀬戸大橋、関東平野と、地図帳を開けば確かめられる範囲から出ています。公民は第 1 条(象徴)、第 9 条(戦争の放棄・戦力の不保持・交戦権の否認)、内閣の仕事、直接税と間接税、地方自治(条例)と、2024 年度に出た範囲はそのまま教科書の中心部分です。前年のニュースは 2023 年 5 月の地震、2023 年 6 月の県知事の宣言、2023 年と 2024 年の大河ドラマ、2024 年 3 月の新幹線延伸、2024 年夏季オリンピックと、直近 1 年の出来事が 5 か所以上で入口になっていました。ニュースをノートに月ごとにまとめる習慣がそのまま効きます。(確認: 2024 年度)
8. 科目別の詳細
8-0. 科目横断の要点
| 科目 | 2024 年度の形式 | 中身の性格 | 最優先で投資すべきこと |
|---|---|---|---|
| 算数 | 大問 8・小問 25。大問 1=計算 6 問、大問 2=一行問題 5 問。記述 0 問、答えのみが 96% | 食塩水・場合の数・平面図形・立体図形の切断・速さと、標準的な単元が 1 題ずつ。特殊算に名前のつくもの(つるかめ算・旅人算など)は出ていない | 計算 6 問と一行問題 5 問を取り切る精度。分数と小数の混じった計算、逆算、比の変形 |
| 理科 | 大問 4・小問 20。4 分野に 1 題ずつ。記述 2 問(10%)、記号選択 6 問(30%) | 生活の道具(洗濯ばさみのハンガー・方位磁針)を題材にし、そこから知識を引き出す。数値計算はつり合いの大問に集中 | てこ・つり合いの計算(支点からの距離とおもりの重さ)と、理由を 1〜2 文で書く練習 |
| 社会 | 大問 2・小問 25。記号選択 18 問(72%)、記述 3 問(12%) | 1 つの大問の中で地理・歴史・公民が混ざる。前年のニュースが設問の入口に何度も使われる | 選択肢の「正誤の組合せ」「並べかえ」に耐える正確な知識と、資料 2 枚を結びつけて説明する記述 |
| 国語 | 資料なし | — | 2024 年度の問題文が資料に無いため、この学校の国語についてはここでは何も書けない |
算数(精読したのは 2024 年度のみ)
大問ごとの題材(2024 年度・大問 8/小問 25)
| 大問 | 小問数 | 題材 | 形式 |
|---|---|---|---|
| 1 | 6 | 計算(四則 4 問・かっこの入った逆算 1 問・帯分数の比を簡単にする 1 問) | 答えのみ |
| 2 | 5 | 一行問題(36 の約数で 2 番目に大きい数/10〜30 の素数の個数/17 を 7 回かけた一の位/身長の 1.2 倍/女子 15 人は男子の何倍) | 答えのみ |
| 3 | 3 | 食塩水(5%・12%・9% の 3 種を混ぜる) | 1 問だけ「A・B・C で答える」形、他は答えのみ |
| 4 | 3 | 場合の数(赤・青・黄のさいころ 3 個) | 答えのみ |
| 5 | 3 | 平面図形(長方形の辺上に E・G・F をとり、EG⊥GF・GF⊥FC。相似で長さと斜線部の面積) | 答えのみ・図あり |
| 6 | 2 | 立体図形(1 辺 6cm の立方体 6 個を階段状に積む。体積と、3 点を通る平面での切断) | 答えのみ・図あり |
| 7 | 2 | 速さ(兄弟が同時に家を出て学校へ。帰りの速さ・すれちがう地点) | 答えのみ |
| 8 | 1 | 平面図形(平行四辺形の辺 AB の延長上に E・F。四角形 ABGH は三角形 DGC の何倍か) | 答えのみ・図あり |
大問 8 だけは小問に分かれておらず、1 問だけの大問として置かれています。導入文がそのまま設問になっている形で、転写の切れ目の可能性も考えましたが、設問番号が振られていないこと・問いが 1 文で完結していることから、実際に 1 問構成の大問と読めます。
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)
判定できません。資料が 2024 年度の 1 冊しかないため、「大問 3 は毎年食塩水」のような並びの固定は、この学校については確認する手段がありません。2024 年度に「大問 1 が計算、大問 2 が一行問題」だったことは事実ですが、これが翌年も同じかどうかは書けません。他校では前半が計算と一行問題という並びは広く見られる作りなので、そうなっている可能性は高いですが、ここでは確認できていないと受け取ってください。
出ていた単元(2024 年度の 25 問の内訳)
| 単元 | 問数 | 実例 |
|---|---|---|
| 四則計算・逆算 | 5 | 18÷(4-1)、1/3+1/4+1/6、0.75 でくくる計算、121×1 と 9/11÷5/7、二重かっこの逆算 |
| 割合と比 | 3 | 帯分数の比を簡単にする、身長の 1.2 倍、女子の人数は男子の何倍 |
| 食塩水の濃度 | 3 | 3 種の混合・後入れで濃さを合わせる |
| 場合の数 | 3 | さいころ 3 個の 3 段階 |
| 平面図形の面積・面積比 | 4 | 相似を使う長さと斜線部(大問 5)、平行四辺形の面積比(大問 8) |
| 数の性質 | 2 | 36 の約数、10〜30 の素数の個数 |
| 規則性・数列 | 1 | 17 を 7 回かけた一の位 |
| 立体図形 | 2 | 階段状に積んだ立方体の体積・切断後の体積の差 |
| 速さ | 2 | 兄弟の往復・すれちがい |
名前のついた特殊算はほとんど出ていません。つるかめ算・旅人算・仕事算・ニュートン算・年齢算のいずれも 2024 年度には無く、代わりに標準的な単元が 1 題ずつ並びました。ただしこれも 1 年ぶんの観察です。
大問 5 は導入文の中に「対応する角の大きさが等しい 2 つの三角形では、辺の長さの比が等しくなることがわかっています」という説明が置かれています。相似という言葉を使わずに、その場で性質を与えてから使わせる作りです。初見の性質を読んでその場で使う練習が効きます。
問い方の性格
- 記述が 0 問。途中式や考え方を書かせる欄は、2024 年度の資料には見当たりませんでした。答えの数値だけで採点される作りです。
- 記号選択も実質 0 問。食塩水の大問 1(1) が「A・B・C で答えなさい」となっているだけで、ア〜エから選ぶ形は 2024 年度には無いです。
- 後半の 3 大問(5・6・8)はすべて図つき。25 問中 6 問(24%)が図を伴います。図を読むだけでなく、自分で補助線や切断面を書き込む作業が要ります。
- 大問 6(2) の「3 点を通る平面で切断し、2 つの立体の体積の差」は、階段状の立体という素直でない形が相手になります。この 1 問は明らかに時間がかかる作りで、後回しの判断を練習しておく価値があります。
今からやるならは「7. 今からやるなら」を参照してください。
理科(精読したのは 2024 年度のみ)
大問ごとの題材(2024 年度・大問 4/小問 20)
| 大問 | 小問数 | 分野 | 題材 |
|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 化学 | 4 つのビン(水よう液入り 2 本・水入り 2 本)にロウソクとスチールウールを入れて燃やす実験。使った水よう液と関係する気体、鉄の燃焼後の物質、実験結果の文の正誤 |
| 2 | 4 | 物理 | 洗濯ばさみが 45 個(横 9 列×縦 5 列・5cm 間隔)ついたハンガーのつり合い。くつした・3 枚のハンカチをどこに干すか |
| 3 | 7 | 地学 | 方位磁針の図から入り、雲量の観測と天気の決め方、観測を行う官庁、特殊な雲の名称、方位、海に関係する災害とその原因 |
| 4 | 6 | 生物 | メダカの成長のスケッチの並べかえ、飼い方の理由、大きさの見当、無精卵、そこから人のたんじょう(子宮・羊水・へその緒・骨盤)へ |
4 分野が 1 大問ずつという割り当てです。小問数は 3・4・7・6 と均等ではなく、地学と生物に厚みがある配置でした。
大問 3 は方位磁針という物理寄りの入口から気象へ入り、大問 4 はメダカから人体へ移ります。1 つの大問の中で単元をまたぐ作りです。機械的な集計ではこうした大問が「先頭の小問の単元」で代表されてしまうので、単元の一覧だけを見て範囲を判断しないほうがよいです。
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)
判定できません。1 年ぶんの資料では、「大問 1 が化学、大問 4 が生物」という並びが固定なのかどうかを確かめられません。2024 年度がその並びだった、というだけです。
問い方の性格
- 短答が 12 問(60%)。物質名・官庁名・雲の名称・方位・用語と、一語で答える形が中心です。
- 記号選択が 6 問(30%)。うち大問 1(3) は「正しいと思われるものを全て選びなさい」で個数が指定されません。大問 4(5)(6) は図の①〜④それぞれについて名称と働きを選ぶ形で、選択肢が 6 つ並びます。
- 記述が 2 問(10%)。大問 3(7)「(高潮のような災害は)何が原因でどのような現象が起こるのか説明しなさい」と、大問 4(2)「メダカの飼い方のその手順はなぜ行うのですか。説明しなさい」。どちらも字数指定は無いです。
- 計算はつり合いの大問に集中します。大問 2 の 4 問はすべて、洗濯ばさみの位置と重さからつり合いを考える計算です。逆に他の 3 大問には数値計算がほとんどありません。
- 大問 3(5) は「②③は漢字 1 文字、④は漢字 2 字で答えなさい」と、答えを漢字で書く指定が入ります。方位(東・西・南・北・北西など)を漢字で正確に書けることが前提になっています。
- 表記に特徴があります。単位が[g]のように角かっこで示され(→10. 形式面の注意)、「名しょう」「ほういじしん」のようにふりがなや平仮名書きが混ざります。読みにくさで詰まらないよう、問題文を丁寧に読む時間を配分に入れておきたいところです。
今からやるならは「7. 今からやるなら」を参照してください。
社会(精読したのは 2024 年度のみ)
大問ごとの題材(2024 年度・大問 2/小問 25)
| 大問 | 小問数 | 導入 | 中で問われたこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 12 | 開智望小学校 6 年生の発表会。利家くんが家族で石川県金沢市へ旅行した様子をまとめたパネル 1〜4 | 能登半島の伝統的工芸品(2023 年 5 月の地震から)/豚とキャベツの都道府県別統計の組合せ/雨温図とジオパークの資料から石川県が米どころである理由(記述)/能楽が大成された時期を年表から/北陸新幹線の敦賀延伸の県名/日本の芸術史の並べかえ/水戸藩の説明/瀬戸大橋/中尊寺金色堂と金閣の正誤の組合せ/大正時代の首相のカード/間接税/高知県ゆかりの人物 |
| 2 | 13 | 徳川家康の生涯をたどるリード文(2023 年の大河ドラマから入る) | 関ヶ原と大坂の陣の語句の組合せ/紫式部と源氏物語/武家諸法度の資料の選択/条例(漢字 2 字)/リニア中央新幹線と山梨県の人口減少(記述)/関東地方の説明/日本国憲法第 1 条の穴うめ/内閣の仕事/親藩・譜代大名・外様大名の違い(記述)/姫路城と屋久島の組合せ/憲法第 9 条/核兵器と原子力/2024 年夏季オリンピックの開催都市 |
大問は 2 本だけで、1 本あたり 12〜13 問です。他校でよくある「地理の大問・歴史の大問・公民の大問」という分け方ではなく、1 本のリード文の中で 3 分野をまたぐ作りです。
大問 1 は旅行記、大問 2 は人物伝。どちらも読み物として通して読める文章から設問がぶら下がります。読む量は 19 ページ分と多いです。
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来るか)
判定できません。1 年ぶんの資料では、「大問 1 が地理寄りのリード文、大問 2 が歴史のリード文」という並びが続くかどうかは確かめられません。2024 年度はそうだった、というところまでです。
問い方の性格
- 記号選択が 18 問(72%)で主軸です。ただし単純な 4 択は少なく、次の形が繰り返し使われます。
- 正誤の組合せ: 「文 a と b について、双方とも正しければア、a のみ正しければイ…」(大問 1 問 5(3) の金、大問 2 問 9 の姫路城と屋久島)。
- 並べかえ: 芸術史の文 a〜c を古い順に(大問 1 問 4)。
- 表の組合せ: 表 a〜d のうち豚の頭数とキャベツの生産数の組合せ(大問 1 問 2(1))。
- 誤りを 1 つ選ぶ: 内閣の仕事として誤っているもの(大問 2 問 7)、波線部が誤っているもの(大問 1 問 6(3))。
- 年表の位置を選ぶ: 1192・1338・1603 年の間のどこに入るか(大問 1 問 3(1))。
- 短答は 4 問(16%)。敦賀駅のある都道府県名、瀬戸大橋の総称、条例(漢字 2 字)、憲法第 1 条の「象徴」にあたる語句の穴うめ。用語を漢字で正確に書ければ取れる形です。
- 記述は 3 問(12%)。性格が 3 つとも違います。
- 資料をつなぐ記述: 雨温図とジオパークの説明を参考に、石川県が有数の米の産地である理由を説明する(大問 1 問 2(2))。資料 2 枚の情報を両方使うことが指示されています。
- 自分の考えを述べる記述: リニア中央新幹線の建設が山梨県の人口減少問題にどのような影響を与えるか(大問 2 問 4)。正解が 1 つに決まる形ではありません。
- 用語の違いを説明する記述: 親藩・譜代大名・外様大名のちがい(大問 2 問 8)。3 つを対比して書きます。
- 3 問とも字数指定は無いです。
- 前年からのニュースが入口になる問題が 5 か所以上あります。2023 年 5 月の石川県の地震、2023 年 6 月の山梨県知事の宣言、2023 年と 2024 年の大河ドラマ、2024 年 3 月の北陸新幹線延伸、2024 年夏季オリンピック。いずれもニュースそのものではなく、そこからつながる教科書の知識が問われています。
- 資料つきの小問は 25 問中 6 問(24%)。表・グラフ・年表・写真・地図が使われます。
今からやるならは「7. 今からやるなら」を参照してください。
国語
この学校の国語は、2024 年度の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、したがってここに書けることがありません。出題される文章の傾向・設問の作り・記述の量・出典のいずれも、この資料からは確認できませんでした。
2027 年度の要項では、教科の入試は国語・算数の 2 科目(各 45 分・各 100 点)+面接となっています。国語の配点は算数と同じ 100 点で、2 科目入試であれば国語の比重は半分になります。形式は市販の過去問集で確認してください。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
1 年ぶんの資料しか無いため、「何年出ていないから次に出そう」という周期の話はできません。ここでは代わりに、2024 年度の 1 冊に出ていなかった主要単元を挙げます。出ていないことは「出ない」という意味ではなく、むしろ 1 冊だけでは出題範囲の全体が見えていないという意味です。手を抜く根拠には使わないでください。
| 科目 | 2024 年度に出ていなかった主要単元 | 最終確認年度 |
|---|---|---|
| 算数 | 円とおうぎ形の求積、水そうとグラフ、旅人算のグラフ(ダイヤグラム)、つるかめ算・仕事算・ニュートン算などの名前のついた特殊算(受験用教材の単元)、相似の応用、時計算、対称な図形、割合の売買損益 | 2024(唯一の資料年) |
| 理科 | 電気回路と豆電球、ばねの伸び、光と音、星と月の動き、植物のつくりと蒸散、水よう液の性質と中和、地層と岩石、ふりこ | 2024(唯一の資料年) |
| 社会 | 地形図の読み取り、世界地理(国名・気候帯)、古代(飛鳥・奈良)、近現代の戦後史、選挙のしくみ、国際連合、工業地帯の統計 | 2024(唯一の資料年) |
「最終確認年度」はこの学校では 2024 年度(唯一の資料年)で統一されています。他校のような「◯年度以降出ていない」という周期の判定材料ではなく、単に「確認できた資料がその年しか無い」ことを示しています。
- 算数は「速さ」が 2 問だけ、平面図形が 2 大問(大問 5 と大問 8)と、図形にやや厚みがある配置でした。ここも 1 年の数字なので、次年度も同じとは限りません。
- 理科は 4 分野に 1 大問ずつという割り当てだったため、同じ分野の中でどの単元が来るかは動く余地が大きいです。物理はつり合いでしたが、電気・光・ばねのどれが来ても不思議ではない構成です。
- 社会は大問が 2 本しかないぶん、1 本あたりが扱う範囲が広いです。2024 年度は 25 問で地理 7・歴史 11・公民 7 程度に分かれていました(数え方によって前後します)。
10. 形式面の注意
- 記述の有無: 算数 0 問、理科 2 問、社会 3 問。理科・社会の記述はいずれも「説明しなさい」「あなたの考えを述べなさい」で、字数指定はどれにも付いていません。解答欄の大きさが分量の目安になる作りに見えます。
- 文字の指定はあります。社会大問 2 問 3 は「漢字 2 字で答えなさい」(条例)、理科大問 3(5) は「②③は漢字 1 文字、④は漢字 2 字で答えなさい」(方位)。字数を数える指定ではなく、書く文字の種類と語の長さの指定です。用語を漢字で正確に書けることが前提になっています。
- 作図は 3 科目とも 0 問。定規・コンパスを使って線を引かせる問題は、2024 年度の資料には見当たりませんでした。ただし算数の大問 5・大問 8 は図の中で長さや面積比を追う問題なので、図に自分で書き込む作業は必要になります。
- 円周率の指定は見つかりませんでした。2024 年度は円やおうぎ形を使う問題そのものが無かったため、指定が書かれる場面がなかったと考えられます。円が出る年の扱いはこの資料からは分かりません。
- 単位: 算数は cm・cm²・cm³・g・%・毎分 m と、答えの単位が設問文に明記されています。理科は[g]のように角かっこで単位を示す書き方が使われています。
- 選び方の指示が細かいです。社会は「一つ選び、記号で答えなさい」が基本ですが、理科大問 1(3) は「正しいと思われるものを全て選びなさい」で、いくつ選ぶか指定されない形が混ざります。「一つ」か「全て」かを読み落とすと失点する作りです。
- 社会は資料の量が多いです。19 ページ分の冊子に、表・グラフ・年表・写真・地図が入り、25 問中 6 問が資料つきでした。ページをめくって資料と設問を往復する時間を見込んでおく必要があります。
11. 学年別ロードマップ
小 4(土台)
- 計算の正確さ。2024 年度の算数は 25 問中 6 問が計算そのもの、さらに一行問題 5 問も 1〜2 行で終わります。ここを取り切れるかが土台になります。分数と小数の混じった計算、かっこの外し方、逆算を、速さより正確さ優先で。
- 図形に線を引く習慣。長方形や平行四辺形の中に補助線を引き、等しい角・等しい辺に印をつけます。2024 年度の算数は図形が 2 大問あり、どちらも図に情報を書き込むことから始まります。
- 地図帳を開く習慣。ニュースで県名が出たら地図で位置を確かめ、その県の産物を 1 つ覚えます。社会が「旅行のパネル」や「ニュース」から入る作りなので、この習慣がそのまま効きます。
- 身のまわりの理科。洗濯物を干す、方位磁針を見る、メダカを飼う——2024 年度の理科の題材はすべて家庭で経験できる範囲にあります。経験があるかどうかで読む速さが変わります。
- 時間を計るのはまだ不要です。
小 5(幅)
- 単元をひととおり通す。平日 15 分×5+週末 60 分を基本形に、2024 年度に出ていた単元(食塩水、場合の数、平面図形の面積比、立体の切断、速さ、数の性質、規則性)に加えて、しばらく出ていない単元(9. しばらく出ていない単元)に挙げた単元も同じ重さで一巡します。単元の順番は 2024 年度の大問の並び(計算・一行問題→食塩水→場合の数→平面図形→立体図形→速さ→平面図形)を手がかりにするとよいでしょう。資料が 1 年ぶんしか無い学校では、範囲を絞る根拠がそもそも存在しません。ただし 2024 年度以降の資料が無いため(→13. 資料の限界)、この単元一覧そのものが最新の出題を保証するものではありません。
- 社会は地理と歴史を並行で。2024 年度は 1 つの大問の中で地理と歴史と公民が混ざりました。分野をまたいで思い出す訓練は小 5 のうちから始めたいところです。
- 理由を 2〜3 文で書く習慣。理科の「なぜその手順を踏むのか」、社会の「なぜこの県が米どころか」。字数指定が無い学校なので、短く言い切る書き方を早いうちに固めておくと後が楽になります。
- ニュースを月ごとにメモ。小 5 から始めておくと、受験学年で 1 年分をまとめ直す作業が半分の労力で済みます。
小 6(仕上げ)
- 「7. 今からやるなら」の 8 項目をこの順で。まず算数の前半 11 問の精度、次に社会の選択肢への耐性、そして記述。
- 1 冊しかない過去問の扱い方。この学校は年度をまたいで「同じ座席(問題の置き場所)を縦に解く」使い方ができません。2024 年度の 1 冊は、時間を計った通し演習として 1 回だけ使うのが効率的で、単元別の練習は他校の問題や塾のテキストで補うことになります。
- 同じ単元を別の学校の問題で厚くする。食塩水・場合の数・立体の切断・つり合いは、どの学校の問題集にも十分な量があります。学校を絞るのではなく単元を絞るやり方に切り替えます。
- 理科・社会を課す回を受けるのかを、要項で早めに確認する。2027 年度の要項では教科の入試が国語・算数の 2 科目と面接、別に適性検査Ⅰ・Ⅱの回が置かれています(→1. この学校の基本情報)。受ける回が決まると、この 1 冊をどれだけ使うかも決まります。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。資料が 1 年ぶんしか無い以上、「この単元は出ないから捨てる」という判断ができません。逆に言えば、小 5 のうちに単元プールをひととおり平らに埋めた子は、どの単元が来ても同じように戦えます。加えて、小 4 からニュースを地図と結びつける習慣と理由を短く書く習慣をつけておくと、社会の記述 3 問と理科の記述 2 問——2024 年度でいえば理社 45 問のうち 5 問——にそのまま届きます。この 2 つの習慣は塾のカリキュラムでは後回しになりがちで、家庭で積める差がいちばん大きい部分でもあります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけ(同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます)。難易度・偏差値帯・入試日程・通学圏は扱いません。
この学校については、候補校の一覧を出せません。 併願候補の計算には 2 科目以上の過去問資料を複数年ぶん必要としますが、この学校は 3 科目とも 1 年ぶんしか資料が無いため、他校との比較そのものが成立しません(併願候補ページでも同じ結論を掲載しています)。
代わりに、転用を考えるときの手がかりだけ挙げておきます。
- 算数: 大問 1 に計算、大問 2 に一行問題を置き、大問 3 以降を単元ごとに 1 題ずつ並べる作りは、多くの学校と共通しています。答えのみで記述が無い点も含めて、標準的な構成の学校の問題はそのまま練習に使えます。
- 理科: 4 分野に 1 大問ずつという割り当ての学校は多いです。生活の道具を題材にするという色まで合う学校は少ないので、そこは題材の違いとして割り切ってよいでしょう。
- 社会: 大問 2 本で 25 問、記号選択が 7 割強、正誤の組合せと並べかえを多用、という形は共通点を探しやすいです。リード文(旅行記・人物伝)から地理・歴史・公民をまたいで問う作りの学校の問題が練習になります。
- 適性検査Ⅰ・Ⅱの回を受ける場合、ここまでの分析はほとんど当てはまりません。適性検査は教科の問題とは求められるものが違い、この学校の適性検査の問題は資料に無いです。公立中高一貫校向けの対策がそのまま必要になります。
- 現行の要項では 4 回すべてが 2 科目型(国語・算数、または適性検査Ⅰ・Ⅱ)です。併願先が理科・社会を含む 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
- 年数が 1 年しかありません。これがこのレポートの最大の限界です。中等教育学校としての開校が 2020 年で、資料として精読できたのは 2024 年度の 3 科目だけでした。「毎年」「何年連続」という書き方を一切していないのはそのためで、傾向と呼べるものは本来 3 年以上を突き合わせないと出せません。ここに書いたのは「2024 年度の 1 冊はこうだった」という記録です。
- 回が確定していません。理科の冊子に「一般入試」と読める記載があるのみで、算数・社会の冊子には回を示す記載が見当たりませんでした。3 科目が同じ回のものである保証はありません。
- 募集要項との食い違い。2027 年度の要項に載る 4 つの回(第 1・第 2 回開智望専願入試、第 1・第 2 回適性検査型入試)はいずれも理科・社会を使いません。一方でこの資料の 2024 年度の冊子には理科・社会があります。理科・社会を課す回が現行の要項のどれに対応するのかは、この資料からは特定できません(要項の注記には開智中併願・日本橋併願の入試があることも書かれていますが、その科目構成もこの資料からは分かりません)。受験する回の科目は必ず学校の要項で確認してください。
- 国語が 1 年も読めていません。出典(著者・作品)の資料にもこの学校の行はありませんでした。
- 図は転写できません。算数の大問 5 の図の説明は、転写の中で点の位置と長さの記述が食い違っており、寸法の一部を確定できませんでした。理科の大問 2 のハンガーの図も数値が転写されていません。図形問題の細部については、原本(市販の過去問集)で確かめてください。
- 転写の読み落としの可能性があります。算数と理科の冊子は転写の確度が低めと記録されています。小問の数え方(大問 8 が 1 問構成であること、大問 3(5) の枝問の数など)に、実際の冊子とのずれが残っている可能性があります。
- 試験時間と配点は冊子の転写に含まれていません(現行の要項の値はこの学校の基本情報を参照してください)。
- 難易度・偏差値・合格の見通しには触れていません。このレポートは出題の中身だけを扱っています。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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