昭和学院秀英中学校 の過去問分析

昭和学院秀英中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

昭和学院秀英中学校 過去問分析(2013〜2026 年度・第 1 回相当・科目により 3〜5 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 千葉県千葉市美浜区
男女 共学
旧称 昭和学院秀英高等学校附属中学校(1996 年まで)
入試回と日程・科目 午後特別 1 月 20 日午後(2 科・国語と算数)/第 1 回 1 月 22 日(4 科)/帰国生 1 月 22 日(国語・算数・英語。国語と算数は第 1 回と同一問題)/第 2 回 2 月 3 日(4 科・第 1 回と同じ科目)
試験時間・配点 第 1 回・第 2 回は国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/理科 40 分 50 点/社会 40 分 50 点。午後特別だけは国語 40 分 60 点・算数 60 分 120 点で、算数の配点が国語の 2 倍です
面接 帰国生入学試験にだけ面接があります
同名の別校に注意 この学校は千葉市美浜区の昭和学院秀英中学校です。同じ法人名で始まる昭和学院中学校(千葉県市川市)、名前の似た昭和女子大学附属昭和中学校(東京都)とは別の学校で、出題もまったく違います

上の内容は 2026 年度の募集要項によるものです。いまの小 6 は 2027 年 1 月〜2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 算数は「大問 5 題、うち前半 2 題が小問の集まり」という座席(問題の置き場所)が、精読した 5 年(2022〜2026)で一度も崩れていません。しかも全問が答えのみで、記号選択も文章記述も 5 年でゼロです。
  2. 理科と社会は逆に、枠を毎年作り直します。理科は大問 1 の席に 3 年続いたてこ・つり合いが 2026 年に化学へ入れ替わり、大問数も 4 → 3 → 3 と動きました。
  3. 社会は「地理 → 歴史 → 公民」の順番だけが 3 年連続で守られ、歴史の 1 題が 14〜15 小問と全体の半分を占めます。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1・2(小問集合)だけを 5 年分続けて解きます。ここだけで 7〜9 問、全体の半分近くです。
  2. 社会の歴史の大問だけを 3 年分続けて解きます。年表の暗記より「同じ物ごとの時代ごとの変化」が効きます。
  3. 理科と社会は年度を通しで 40 分計ります(理科 23〜30 問、社会 27〜29 問)。

今週やる 1 つ

  1. 算数 2026 年度の大問 1 と大問 2 を 20 分で解いて、前半 8 問を抜けられる状態か確かめます。

注意

  1. 資料は 1 校 1 年に 1 冊しかなく、入試回の区別ができません。ここに書いたのは第 1 回相当の 1 冊についての話で、午後特別と第 2 回の傾向は分かりません(→ 13 節)。国語は資料が 3 年分だけです。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 5 年(2022・2023・2024・2025・2026) 0 年 2010〜2026 の 14 冊 高。ただし 2026 年度の大問 5(速さ)は転写が判読不能で、設問文を確認できなかった
理科 3 年(2024・2025・2026) 1 年(2023・大問の並びだけを自動集計から参照) 2010〜2026 の 14 冊 中。2025 年度は転写の確度が低めと記録されている
社会 3 年(2024・2025・2026) 0 年 2010〜2026 の 14 冊 中。3 年とも転写の確度が低めと記録されているが、設問文自体は通して確認できた
国語 3 年(2013・2016・2023) 0 年 3 年(この 3 年しか資料が無い) 高。ただし著作権処理の関係で掲載されない年が多く、3 年しかない

5. 一番大きな結論

昭和学院秀英は「科目ごとに作り方の思想がはっきり違う」学校です。算数だけが枠を固め、理科と社会は枠を毎年作り直します。

したがって、この学校の過去問の使い方は科目でわけるのが正しいことになります。

科目 過去問の使い方 具体的にどうするか
算数 同じ座席を縦に 大問 1・2(小問集合)だけを 5 年分続けて解く。ここが全体の半分
理科 年度通しで時間を計る 並びが動くので、40 分で 23〜30 問を通す訓練
社会 年度通し+歴史の 1 題を厚く 歴史大問だけを 3 年分縦に解くのも有効
国語 全分野の一巡+市販の過去問集 資料が 3 年しかないので、直近の形式は自分で確かめる

「同じ問題がそのまま出る」学校ではありません。精読した範囲で、数値だけ変えた同じ問題が翌年に再登場した例は見つかりませんでした。同じなのは「どの種類の問題が、どの場所に出るか」だけです。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に固めてください。過去問を座席(問題の置き場所)ごとに縦に解く進め方は、小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 と大問 2 を 5 年分まとめて解く — 精読した 5 年(2022〜2026)すべてで前半 2 題が小問の集まりで、ここだけで 7〜9 問。全体の半分近くです。計算 → 逆算(□にあてはまる数を求める計算)→ つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)・割合・集合 → 図形小問 という並びも 5 年変わっていません。全問が答えのみで部分点が期待できない形式なので、最後の 5 分を見直しに固定する配分まで含めて、20 分・8 問でひとまとめに練習します。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 算数・回転体 — 2022・2023・2025・2026 の 4 年。ひし形・台形・直角三角形を軸のまわりに回した立体を、断面図から円柱・円すい・円すい台の組合せに分解する手順まで反復します。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 算数・立体の切断 — 2022・2023・2025・2026 の 4 年。立方体を 3 点で切る、三角柱を高さの違う 3 点で切る、の 2 通りを確実にします。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 算数・辺の比から面積比へ/規則性の数列/水量 — 面積比は精読した 5 年すべてに登場します(平行線と相似から比を出し、面積比に持ち込む一本道を、途中式を書かずに追える速度まで)。規則性の数列は 2025・2026 の 2 年連続で大問 3 の席(場合分けのある数列、分数の列。「1 番目から N 番目までの和」を求める問い方に慣れておきます)。水量は 2023・2024 の 2 年(容器を傾ける、ふたをして傾ける、容器の向きを変える。「水の体積は変わらない」だけで押し切ります)。(確認: 面積比と規則性は〜2026 年度、水量は〜2024 年度)
  5. [週末 60 分] 社会・歴史の大問を 3 年分縦に — 2024 年 15 小問・2025 年 14 小問・2026 年 15 小問と 3 年連続で最大の 1 題。戦争の技術・貨幣・絹という一本のテーマで弥生から昭和まで飛ぶので、年表の暗記より「同じ物ごとの時代ごとの変化」が効きます。武家諸法度・墾田永年私財法クラスの短い史料を現代語で言い換え、意味の骨だけ取り出す練習も、この枠に入れてください。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 社会・X と Y の二文の正誤の組合せと、字数別の記述 — 2026 年度は歴史大問だけでこの形が 5 問あり、片方だけ判断できても点になりません。1 文ごとに誤りの箇所を指で押さえる読み方を身につけます。年代を古い順に並べ替えて「4 番目」を答える形もあるので、時代の前後関係は数直線で持ちます。記述は 20 字=結論だけ/40 字=結論+根拠 1 つ/70 字=理由+変化の 2 段。指定語を使う条件つき記述(2025 年度)にも慣れておきます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [毎日 10 分] 理科・文中の空欄に語を入れて文を完成させる/10〜15 字で言い切る/てこと重心 — 2026 年度は大問 2 で 4 問、大問 3 で 4 問がこの空欄補充の形で、用語カードの暗記だけでは届きません。理科の答案を単語ではなく文で作る習慣をつけます。字数を切った説明も毎年あるので、10〜15 字で理由を言い切る練習を、国語と同じように理科の問題でもやります。てこと重心は 3 年連続で大問 1 だった単元が 2026 年に一度空いただけなので、「どちらに傾き始めるか」「すべらないための条件」まで戻しておきます。温室効果ガス・カーボンニュートラル・メタンハイドレート・四大公害病・自然災害といった環境と資源の話題は、理科と社会の 2 科目にまたがって出てきます。(確認: 〜2026 年度。てこ・つり合いは 2025 年度まで)
  8. [毎日 10 分] 国語・漢字と、25 字から 80 字の書き分け — 2023 年度のように漢字が独立した大問として 5 問並ぶ形なら、そこは確実に取るところです。精読した 3 年の記述は毎年 3 問で、25・35・40・50・60・80 字と幅があります。同じ本文で「短くまとめる」「詳しく書く」を両方やり、条件つき記述(「この語を使わずに」「この表現を用いて」)は条件を先に読んで線を引く癖をつけます。(確認: 〜2023 年度)

8. 科目別の詳細

はじめに 4 科目の性格を一覧にします。

科目 形式の固まり方 中身の性格 いちばん時間をかける価値があること
算数 高い。大問 5・小問 15〜18・50 分・全問答えのみ(精読した 5 年で不変) 前半 2 題が小問集合。後半 3 題の単元は毎年入れ替わる。図形が厚い 回転体と立体の切断(5 年中 4 年)と、前半 8 問を 20 分で抜ける速度
理科 低い。大問 3〜4・小問 23〜30・40 分と年ごとに動く 短答(語句や数値を短く答える形式)が半分以上だが、その多くが「文中の空欄に語を入れて文を完成させる」形。日常の器具・生き物・環境が題材 文脈から語を決める読み方と、10〜15 字で理由を言い切る力
社会 中くらい。並びは地理 → 歴史 → 公民で 3 年不変だが大問数は 3〜4 記号選択が 64〜76%。X・Y 二文の正誤の組合せが主力。記述は毎年 2〜3 問で 20〜70 字 歴史の通史を一本のテーマで貫く力と、字数別の記述
国語 (3 年分のみ)説明文 1 題+物語 1 題 記号選択が主軸、記述が毎年 3 問。説明文は自然科学寄り 25〜80 字の記述の書き分けと漢字

配点の重みは第 1 回で国語 100・算数 100・社会 50・理科 50 です。算数が最も準備の効きやすい科目で、しかも配点が大きいという組み合わせになっています。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5 題・小問 15〜18・答えのみ)

年度×大問の題材表(精読した 2022〜2026 年度)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2022 小問集合 4(2022 個の積の末尾 0 の個数・連続 3 整数の積・プールに立てた 2 本の棒・所持金のやりとり) 図形小問 4(三角形の辺を延ばした面積・正方形の折り・台形の回転体・円すいを切った展開図) 7 で割った余りの性質(余りの積) 三角形の土地と影(回転させた立体に光を当てた影) ニュートン算(水そうとポンプ 3 台・5 台・10 台)
2023 小問集合 4(計算 2・1 時間に 5 秒進む時計・生徒数の増減 12%→−5%) 図形小問 4(3 辺 9・10 の三角形・半径 10cm の円 4 つの重なり・立方体の上に立方体・三角形の回転体) 円周を等分した点と角度・面積 場合の数(持ち点 120 をサイコロの目で割るゲーム) 水量(正方形 15 個を並べた形の容器を動かす)
2024 小問集合 4(計算・逆算・アメとチョコのつるかめ算・2 分数にかけて整数にする最小の分数) 図形小問 3(四角形の角度・正方形の折り返し・立方体に入れた正四角すい) 仕事算(掃除 45 分・途中から弟が加わる) 円と直線の相似(AG・EC・積 AE×EF) 水量(1 辺 30cm の立方体を傾ける・穴のあいたふた)
2025 小問集合 4(逆算・2025 個の分数の既約・カレンダーの曜日一致・3 つの持ち物の集合) 小問 4(積み木の個数・線分比 2:1・ひし形の回転体・長方形+直角三角形の回転体) 規則性(1/3, 3/5, 5/7, 7/9 … の分数列) 食塩水(溶ける限度 36g・a% と b% を 5:2 で混ぜる) 立体の切断(三角柱をサイコロの目 a・b・c で切る)
2026 小問集合 4(逆算・12345 を並べた計算の工夫・運動部のつるかめ算・テーマパークのニュートン算) 図形小問 5(平行線の角度・直角三角形に接する扇形・回転体・立方体の切断・円周 12 等分) 規則性(N が 3 で割り切れるかで場合分けした数列) 平面図形の面積比(三角形 ABC と平行線) 速さ(転写が判読不能)

表に出てくるつるかめ算・ニュートン算・仕事算などの中身は 用語集 にあります。いずれも受験用教材の単元です。

この科目の一番はっきりした特徴 — 前半 2 題が小問の集まり

精読した 5 年(2022〜2026)すべてで、大問 1 と大問 2 が「次の □ の中に適当な数を入れなさい」形式の小問の集まりでした。ここだけで 7〜9 問、全体の半分近くを占めます。

つまり座席の固定は「前半 2 題の枠」に強く、「後半 3 題の中身」には及びません。大問 5 の席に来た単元は、2022 ニュートン算 → 2023 水量 → 2024 水量 → 2025 立体の切断 → 2026 速さ、と毎年作り直されています。

頻出単元と周期(精読した 5 年で数えたもの)

問い方の特徴


8-2. 理科(40 分・50 点・大問 3〜4 題・小問 23〜30)

年度×大問の題材表(精読した 2024〜2026 年度)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 てこ(60cm の棒・さおばかり・両端をばねばかりで支える/11 小問) 燃焼(ろうそくの太さと燃える時間・炎の形・油に水を注ぐ危険/7 小問) 星の日周運動と年周運動(千葉で真南に見えた星・黄道 12 星座/8 小問) 地球温暖化と温室効果ガス(カタカナ 10 文字の用語・削減の取り組み/4 小問)
2025 てこ・重心(本立てを縮めた装置を横に引いて傾ける・脚がある意味/10 小問) 水溶液 7 種の判別(BTB・蒸発乾固・20% の食塩水の作り方/9 小問) メダカの産卵行動(オス・メスのひれと実験表の比較/7 小問)
2026 メタンハイドレートと燃焼の量的関係(水の粒子の個数・ドライアイスと重さ・容器の体積/9 小問) こん虫の飼育(モンシロチョウ・トンボ・バッタの飼育ケース/9 小問) LED と回路(A〜P の記号で位置を答える・会話文の空欄/5 小問)

この科目でいちばん大事な事実 — 大問 1 の席が 2026 年に入れ替わった

2023・2024・2025 の 3 年は、大問 1 の席にてこ・つり合いが座り続けていました(2024 はさおばかり、2025 は本立ての傾き)。ところが 2026 年は大問 1 が化学(メタンハイドレートの燃焼と質量の保存)に替わりました。3 年続いた並びが直近で切れているので、「大問 1 は力学」と決め打ちして準備するのは危ういところです。

大問数も 2024 年 4 題 → 2025・2026 年 3 題と動いており、小問数も 30 → 26 → 23 と減っています。この科目は形式を固定していないと考えて、年度通しで時間を計る練習のほうが向きます。

頻出単元と周期

問い方の特徴


8-3. 社会(40 分・50 点・大問 3〜4 題・小問 27〜29)

年度×大問の題材表(精読した 2024〜2026 年度)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 地理・岩手県(宮沢賢治『グスコーブドリの伝記』が導入文/農業産出額・1993 年の作況指数・潮汐発電・大船渡港と焼津港・大正 2 年と平成 20 年の地形図比較/8 小問) 歴史・戦争の技術を軸に弥生〜現代を通す
弥生の金属器・百済・律令・日明貿易
武家諸法度・隅田川花火・パリ講和会議
沖縄戦・CTBT/15 小問
公民・憲法第 64 条/モンテスキュー/直間比率の変化(3 小問) 公民・選挙(アダムズ方式・直接請求権・憲法 96 条/3 小問)
2025 地理・自然災害(火山・洪水・津波の設備/活火山の分布/都市化と河川の水位/4 小問) 地理・北海道地方(道央の重化学工業都市と港・人口変化・地域の産業/4 小問) 歴史・2023〜2024 年の歴史ニュースを調べたレポート
芥川龍之介・廃藩置県・西南戦争・和同開珎・宋銭
太平洋戦争の並べ替え・山城の国一揆
鎖国期のオランダ商館・三内丸山遺跡・藤原定家/14 小問
公民・2024 年の「選挙イヤー」(アメリカ大統領選・首相指名・ジニ係数/5 小問)
2026 地理・新潟県(四大公害病の川・2024 年登録の世界遺産の島・フォッサマグナの写真
三面川のサケ漁・育てる漁業・伝統工芸品・空港の利用者/8 小問)
歴史・絹を軸に古代中国〜近代
登呂遺跡・対馬藩・桐生と足利の分業・板垣退助
墾田永年私財法の史料・日明貿易・満州国・ソ連の対日参戦/15 小問
公民・憲法公布 80 年(新しい人権・衆院選の特徴・国際協力・インフォームド・コンセント/5 小問)

座席の並び — 「地理 → 歴史 → 公民」が 3 年連続

精読した 3 年すべてで、冊子の並びは「地理の大問 → 歴史の大問 → 公民の大問」でした(2025 年だけ地理が 2 題に分かれて全体が 4 題になります)。この並びは科目の作り方の骨格として安定しています。

さらに強いのは歴史の大問の大きさです。2024 年 15 小問・2025 年 14 小問・2026 年 15 小問と、3 年連続で歴史の 1 題だけが全体の半分を占めます。しかもこの歴史大問は、一つのテーマ(2024 年は戦争の技術、2026 年は絹)で弥生時代から昭和までを一気に貫く長文で、時代を飛び石で問います。歴史の通史が弱いと、この 1 題で 25 点分のうち半分近くを落とす構造になっています。

一方、大問数は 4 → 4 → 3 と動き、公民の大問が 2 題(2024)から 1 題(2026)へ変わっているので、枠そのものは固定されていません。

頻出の題材と周期

問い方の特徴 — 記号選択が主軸、ただし作りが重い


8-4. 国語(50 分・100 点・資料は 2013・2016・2023 年度の 3 年分のみ)

先に断っておきます。国語は資料が 2013・2016・2023 年度の 3 年分しかありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのはその 3 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。年が離れているので「毎年」「何年連続」という言い方はしません。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2013 説明文(ワープロと文章・ことばの教養/漢字の書き取りを含む 10 小問) 物語(地盤沈下した町工場の田辺さんと機械の修理をする青ちゃん/9 小問)
2016 説明文(アラビア数字・活版印刷から天動説と地動説・科学革命/9 小問) 物語(東京から地方の小学校へ転校した「わたし」と委員長の優美/9 小問)
2023 漢字だけの独立大問(ハイシャク・ソナえる・コウフ・キハツ・「複雑多岐」の読み/5 小問) 説明文(稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』・雑草の変異と可塑性/7 小問) 物語(いとうみく『朔と新』・事故で失明した兄の朔と弟の新/7 小問)

2023 年度の 2 つの出典は、資料の一覧と原本の設問文の中身(雑草の可塑性/朔と新)が一致することを確認しました。2013・2016 年度の出典は資料に記録が無いので、ここには書きません。

精読した 3 年に共通していたこと

記述の中身

精読した 3 年の記述は、「本文の表現を使って言い換えるもの」と「理由を答えるもの」が中心で、自分の意見を書かせる問題はありませんでした。物語の記述は、ほぼ「なぜその行動をとったか」を説明する形です。

25 字で言い切る問いと 80 字で膨らませる問いが同じ冊子に同居するので、字数に応じて情報の段数を変える練習が要ります。


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

精読した年(算数 5 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。

単元 最終確認年度 中身
算数・速さ 2026 年度(題材のみ) 2026 年度の大問 5 に入っていますが、転写が判読不能で設問文を確認できませんでした。2022〜2025 の 4 年は大問として出ていません。「出ない学校」と思い込まないこと。
算数・場合の数の大問 2023 年度 2023 年度大問 4(サイコロで持ち点を割るゲーム)が最後です。この学校の単元の分布では上位に入る分野で、大問 4・5 の席に戻る余地があります
算数・時計算 2023 年度 2023 年度大問 1(3) のあと 3 年出ていません
算数・仕事算 2024 年度 2024 年度大問 3 のあと 2 年。ニュートン算と親戚なので、2026 大問 1(4) の形で小問に戻った可能性もあります
算数・食塩水 2025 年度 2025 年度大問 4 の 1 回だけです
理科・てこ・つり合い 2025 年度 2023〜2025 の 3 年連続で大問 1 だったものが 2026 年に空きました。「出なくなった」ではなく「1 年空いた」と読むのが自然です
理科・植物のつくりとはたらき/光合成 精読した 3 年では確認できず 大問になっていません
理科・人体 2025 年度 大問 3 の問 1 に断片的に出ただけです
理科・気象・天気の変化 2026 年度 大問 1 問 1 に一問あるのみ。天体(2024)とは別枠で戻る余地があります
理科・ばね/浮力 2024 年度 ばねばかりは 2024 年度大問 1 の最後に出ますが、ばね自体を主題にした大問は精読した 3 年で無いままです
社会・世界地理の大問 2026 年度(区分に触れる程度) 2026 大問 1 問 2 で世界遺産の区分に触れる程度で、単独の大問としては精読した 3 年で無いままです
社会・地形図の読図 2024 年度 2024 年度の 1 回。出ると地理の入口を塞がれるので対策は続けたいところです
社会・三権分立と裁判所 2025 年度 大問 4 問 4(内閣総理大臣の指名)で触れられた程度で、司法は薄いままです
社会・財政・税 2025 年度 2024 大問 3 問 3(直間比率)・2025 大問 4 問 5(ジニ係数)と、グラフ読み取りの形で 2 回
社会・国際社会・国連 2026 年度 大問 3 問 4 のみです
国語・抜き出し 2016 年度 2013・2016 年度にはありましたが 2023 年度には見当たりませんでした。3 年しか精読していないので断定はできません

10. 形式面の注意(4 科目まとめ)


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

小 4(土台)

小 5(幅)

週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の単元練習を 1 日 1 つ、週末 60 分は社会と理科にあてる配分です。

小 6(仕上げ)

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか

差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。理科と社会は枠を毎年作り直す作りで、どの単元が来るか読めません。社会の歴史大問は一つのテーマで全時代を飛び、理科は 3 年で力学・化学・生物・天体・電気がひととおり回ります。穴のある単元が一つあると、そこが大問まるごとになって当たる年があります。逆に算数は前半 2 題の枠が固まっているので、小 6 で集中して時間をかければ追いつく余地が大きいところです。小 4 のうちは計算と図形の入口だけ丁寧にやり、小 5 で理科と社会の全分野を一巡することにしっかり時間を割く配分が、この学校には合っています。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏・男女別学かどうかは扱いません(別のページの領分です)。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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