東京農業大学第三高等学校附属中学校 の過去問分析
東京農業大学第三高等学校附属中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
東京農業大学第三高等学校附属中学校 過去問分析(2010〜2017 年度・回の区別なし・科目別に 3〜6 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県東松山市 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回特待 1 月 10 日午前/第 3 回 1 月 11 日 — 2 科(国語・算数)または 4 科(国語・算数・理科・社会)。第 2 回特待 1 月 10 日午後 — 「ことば力」「理科」「世界と日本」「算数」から 1 科目を選択。第 4 回 1 月 26 日 — 2 科(国語・算数)。帰国子女 12 月 14 日 — 総合問題(国語・算数)(2026 年度募集要項) |
| 試験時間・配点 | 2 科・4 科の回は国語・算数・理科・社会とも各 40 分・各 100 点。第 2 回特待の 1 科目選択は 45 分・100 点で、検定による加点があります。帰国子女入試の総合問題は 40 分 |
| 面接 | 面接があるのは帰国子女入試だけです |
| 同名の別校に注意 | 東京農業大学第一高等学校中等部(東京都)とは別の学校です |
いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます(上の日程は 2026 年度の募集要項によるものです)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目とも大問の並びがほとんど動きません。同じ種類の問題が毎年おおむね同じ場所に来る、という意味での座席(問題の置き場所)の固定が、この学校のいちばん大きな特徴です。
- 算数は大問 5・小問 17 が精読した 3 年で 1 問もずれません。理科は冊子に「A 問題」「B 問題」「C 問題」の見出しが印刷されていて、中に入る分野まで 3 年とも同じです。
- 記述が少ない学校です。算数・理科・社会は精読した 3 年で記述が 1 問も無く、国語だけが年により 0〜4 問です。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1 の計算 3 問(3 問目は 3 年とも単位換算)を毎日 3 分。
- 理科の水溶液(溶解度・濃さ・指示薬)を最優先。3 年とも冒頭の大問に座っています。
- 社会の「誤っているものを 1 つ選ぶ」形と、国語の漢字の書き取り 10 問。
今週やる 1 つ
- 同じ座席を縦に解いてみます。理科の B 問題だけを 3 年分、算数の大問 1 だけを 3 年分、続けて解きます。
注意
- 資料の冊子に入試回(第 1 回・第 2 回のように、同じ学校が日を変えて行う入試のそれぞれ)の表記が無く、ここに書いたことがどの回のものかは分かりません。いちばん新しい資料が 2017 年度である点も含め、13 節にまとめました。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2010・2015・2016) | 0 年 | 3 年(2010・2015・2016) | 高。ただし 2010 年度は転写の乱れがやや多い |
| 理科 | 3 年(2015・2016・2017) | 0 年 | 4 年(2010・2015・2016・2017) | 高。ただし 2015 年度は転写の乱れがやや多い |
| 社会 | 3 年(2015・2016・2017) | 0 年 | 5 年(2010・2013・2015・2016・2017) | 高。ただし 2013 年度は転写の乱れがやや多い |
| 国語 | 3 年(2013・2015・2016) | 3 年(2010・2011・2012) | 6 年(2010・2011・2012・2013・2015・2016) | 高。ただし 2017 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 2014 年度はどの科目も資料が無く、2018 年度以降も資料がありません。
- 数値や語句をそのまま引いたところは、転写の乱れの無い年のものを優先しました。
- 入試回の表記が資料にありません。この学校は現在、第 1 回特待・第 2 回特待(1 科目選択)・第 3 回・第 4 回・帰国子女入試を実施していますが、手元の冊子がどの回のものかは特定できません。4 科目が別々の冊子で揃っている年(2015・2016)があるので、4 科目を課す回のものと見えますが、断定はしません。以下は「回を特定せずに、資料にある冊子を読んだ結果」として読んでください。
- 資料が 2017 年度で止まっているため、2018 年度以降の出題がここに書いたとおりとは限りません。直近の年度は市販の過去問集で確かめてください。
5. 一番大きな結論
この学校は「同じ席に同じ種類の問題が座る」学校です。 精読した 3 年ぶんを縦に並べると、4 科目とも大問の並びがほとんど動きません。
| 科目 | 何が動かないか(精読した 3 年) | 中身の性格 |
|---|---|---|
| 算数 | 大問 5・小問 17 が 3 年とも 1 問もずれない。大問 1 = 計算 3 問(3 問目は 3 年とも単位換算)、大問 2 = 小問集合、大問 3〜5 = 3 問セットの大問 | 3 年とも 5 大問 17 小問で答えのみ。計算・単位換算が確実枠。速さ/規則性/場合の数が大問の芯 |
| 理科 | 冊子に「A 問題」「B 問題」「C 問題」という見出しが印刷されていて、3 年とも並んでいる。冒頭の大問 = 化学(水にとける話)、A = 生物、B = 物理、C = 地学 | 化学 → 生物 → 物理 → 地学の 4 枠。ただし小問数は 14〜23 と揺れる。水にとける話が 3 年連続で 1 問目。記号選択が 5〜6 割 |
| 社会 | 地理 → 歴史 → 公民の順が 3 年とも同じ。大問 1 は 3 年とも地理、最後の大問は 3 年とも公民 | 大問数は 3〜5。前年のニュースを入口にした地理。テーマで貫く通史。憲法と三権分立が芯 |
| 国語 | 大問 1 は漢字の書き取り 10 問(資料のある 6 年すべて)。大問 3 は長文読解。大問数は 3 で不変 | 自然科学寄りの説明文・随筆。抜き出しの答え方の指定が細かい |
一方で、同じ問題そのものが再び出た形跡は見つかりませんでした。精読した範囲で 2 つの年に共通していたのは、社会の「〜として誤っているものを、次のア〜エのうちから 1 つ選び、記号で答えなさい」という問い方(3 年連続)と、国語の漢字で同じ語(イガイ・ケントウ)が 2 年続けて問われたことくらいで、設問文がまるごと同じものはありませんでした。同じ場所に同じ種類の問題が来るのであって、同じ問題が出るわけではありません。
したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、
- 同じ席を縦に解く(理科の「B 問題だけ 3 年分」、算数の「大問 1 だけ 3 年分」)
- その席に来る単元の解き方を身につける
の 2 つの組み合わせになります。年度を通しで時間を計る練習も要りますが、席が固定なので「席ごとの縦解き」の効きが大きいところです(手順は 過去問の使い方)。
もう 1 つの大きな特徴は記述の少なさです。算数・理科・社会は精読した 3 年で記述が 1 問もありませんでした。国語だけが年により 0〜4 問です。答えを短く書く/記号を選ぶことに徹した作りで、考えを長い文章で説明させる場面がほとんどありません。
6. この学校らしさが出る場所
- 地元と自校が題材になります。 理科 2017 の太陽の問題は「2016 年 12 月 31 日の東松山市の日の出は午前 6 時 53 分、日の入りは午後 4 時 38 分。昼の長さを求めなさい」。社会 2015 は「埼玉県に住んでいるたかしさんが外国の友達に電話をかける」時差の問題。そして社会 2016 の歴史の大問は「農大三中の体験授業に参加したあかねさんと、お父さんの会話」から教育の歴史へ入っていきます。受験生が自分の足元から考え始められる入口を作っているように見えます。
- 前年のニュースを入口に使います。社会 2015 は 2014 年上半期の時事年表(ソチ五輪・関東の大雪・富岡製糸場)、2017 は 2016 年リオ五輪バドミントン女子ダブルスの対戦表。スポーツの大会を地理の入口にするのが 2 年で共通しています。
- 国語の長文が自然科学に寄ります。精読した範囲では、水田考古学と魚(2013)、睡眠と体温調節(2015)、生物部の観察と進路(2016)。資料に記録が残る 2011 年は科学の学び方、2012 年は雑草の生き方でした。理科の知識がそのまま読解の助けになる題材が繰り返し選ばれているように見えます。
- 「食べもの」と「生きもの」が科目をまたいで顔を出します。国語の米と魚、理科の食塩水・インゲンマメの発芽・こん虫の分類、社会の水田と貿易。農業大学の附属という背景と重なって見えますが、これは推測の域を出ません。
- 理科の A・B・C という見出しそのものが、この学校の冊子の見た目の特徴です。過去問を開いたとき、この 3 文字を目印に「今日は B だけ」と切り出せます。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は単元を一巡することを先に進めてください。時間を計るのは小 6 の夏からで十分です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 3 点セットと大問 2 の小問集合 — 大問 1 は「分数と小数の混じった四則 → 逆算(□にあてはまる数を求める計算)または工夫計算 → 単位換算」の 3 問を毎日 3 分で。単位換算は 3 年とも大問 1(3) に座っている、いちばん確実な 1 問です。km・m・cm・mm を 1 式に混ぜた形で練習してください。大問 2 の小問集合 5 問は、割合と比・つるかめ算(個数を合計から逆算)・売買損益・平面図形・立体図形の 5 分野を薄く広く、1 問 2 分で回します。(確認: 〜2016 年度)
- [毎日 10 分] 理科の水溶液を最優先 — 溶解度曲線の読み取り、再結晶の量、濃さ(%)、指示薬の色、7 種の水よう液の判別表を一通り。3 年とも冒頭の大問で、濃さの計算が毎年顔を出します。(確認: 〜2017 年度)
- [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問 — 同音異義語の組(以外/意外、検討/見当、競走/競争、現象/減少)を重点的に。2 年続けて同じ語が出た実例があるので、過去問に出た語は全部書けるようにしておきます。(確認: 〜2016 年度)
- [週 1 回] 社会の「誤っているものを 1 つ選ぶ」形を潰す — 3 年連続で出ている最重要の問い方です。正誤 4 択を全部読んで、どこが違うかを指さして言えるまで。4 択を全部読み切る速さが要ります。(確認: 〜2017 年度)
- [週末 60 分] 算数の大問 3〜5(速さ・場合の数・グラフ) — 速さは 3 年連続。通過算(列車の長さ・追いこし・すれちがい)を秒速と時速の変換込みで。グラフを読む大問(水量・速さ・点の移動)は毎年 1 題入るので、折れ線の「折れた点が何を意味するか」を言葉で説明できるところまで。場合の数は 2015・2016 の 2 年連続で、(1)(2)(3) が階段になった誘導です。塗り分けとさいころの目の組合せを樹形図で数えきる練習を。(確認: 〜2016 年度)
- [週末 60 分] 理科の A・B・C の 3 枠 — B 問題(物理)は電気とてこの 2 本立てで、電流計・検流計のつなぎ方、電磁石の巻き数と強さ、てこのつり合い(支点からの距離 × 重さ)を、図から数値を拾う練習ごと。A 問題(生物)は「分類」と「条件を変える実験」で、動物・こん虫の分類表、種子の発芽条件の対照実験、血液循環の図。図に番号が振ってあってそこから選ばせる形に慣れておきます。C 問題(地学)は 3 年で毎回違う分野が来たので範囲を絞らず、天体は「高度」「南中」「昼の長さ」の計算まで。実験器具の名前と正しい使い方の図(メスシリンダー、ろ過、蒸発皿)も一覧で確認します。(確認: 〜2017 年度)
- [週末 60 分] 社会の地理・歴史・公民 — 地理は「時差・雨温図・統計表から国を当てる」の 3 本(時差は 2 年、統計表は 2 年で出ています)。時差は経度差 15 度 = 1 時間を、日付変更線をまたぐ場合まで。前年 1 年間のニュース(五輪の開催国、選挙制度の改正、災害)は、ニュースそのものの知識ではなく、そこから地図・統計・憲法に降りる練習を。公民は日本国憲法の条文の穴うめ(前文・第 1 条・第 9 条)を語句で書けるところまで。歴史はテーマ通史で、「対外関係」「教育」「城と戦い」のように 1 本の線で古代から近代まで並べ直します。時代別に区切った出し方はされていません。(確認: 〜2017 年度)
- [週 1 回] 国語の抜き出し・記述・慣用句 — 抜き出しは「◯字で」「〜に続く形で」「段落の初めの四字」の指定を必ず守ります。30 字の記述は「文章中の言葉を使って」が条件なので、本文の語を借りて骨組みを作る書き方を。体の一部を使った慣用句(目・耳・鼻・口・頭・顔・手・足・骨・腹)は 2 年連続でこの枠が出ているので、意味とセットで一覧に。自然科学の説明文を読み慣れておくことと、本文全体を問う最後の 1 問(特徴・構成・内容合致)に時間を残すことも合わせて。(確認: 〜2016 年度)
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(40 分・100 点・大問 5・小問 17・答えのみ。2010・2015・2016 年度を精読)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2010 | 計算 3 問(四則・逆算・単位換算) | 小問集合 6 問 縮尺/身長の比/通過算 所持金の比/まわりの長さ/正方形 22 枚を折って作る立体 |
売買損益(1 割引で 360 円の利益、2 割 5 分引きで 450 円の損失)2 問 | 規則性(2,1,4,3,6,5,8… の数列)3 問 | 水量とグラフ(仕切りのある水そう、2 面から注水)3 問 |
| 2015 | 計算 3 問(四則・工夫計算・単位換算) | 小問集合 5 問 分母分子に同数を足す/つるかめ算(桃 25 個)/売買損益/木を植える間隔/円柱の斜め切断 |
速さとグラフ(20 km を往復するバスと自転車)3 問 | 規則性(1 cm の立方体で段を積む)3 問 | 場合の数(8 か所を 3 色で塗り分け)3 問 |
| 2016 | 計算 3 問(四則・逆算・単位換算) | 小問集合 5 問 3 でも 5 でも 2 あまる数/所持金の和差算/勝ち負けのつるかめ算/各位の和の約束記号/おうぎ形 2 つの重なり |
速さ(列車 A・B の長さと追いこし=通過算)3 問 | 場合の数(さいころ 3 回で円周上の 6 点を選ぶ)3 問 | 速さとグラフ(五角形の周を動く点 P と三角形の面積)3 問 |
表に出てくるつるかめ算(個数を合計から逆算)・通過算・和差算・売買損益などの中身は 用語集 にあります。
座席の固定(この科目でいちばん大きい発見)
精読した 3 年(2010・2015・2016)は、大問 5・小問 17 が 1 問もずれずに同じでした。しかも中の並びまで揃っています。
- 大問 1 は計算 3 問が 3 年連続。うち (3) は 3 年とも単位換算です(2010「0.026×□ km − 900×□ cm = 340 m」/2015「0.254 km + 13.4 m + 3270 cm = □ m」/2016「300 cm + 101000 mm + 4.5 m + 0.025 km = □ m」)。km・m・cm・mm を 1 本の式で混ぜてくるところまで同じ作りで、同じ問題ではないけれども、同じ種類の問題が同じ席に座り続けています。(1) は分数と小数の混じった四則、(2) は逆算または工夫計算(2015 だけ「×2.84 でくくる」分配法則の工夫)。
- 大問 2 は小問集合が 3 年連続。2010 だけ 6 問、2015・2016 は 5 問。中身は割合・比/つるかめ算/売買損益/規則性/平面図形/立体図形から毎年つまみ食いされます。
- 大問 3〜5 は 3 問セットの大問が 3 年連続(2010 の大問 3 のみ 2 問)。速さ(またはグラフ)・規則性・場合の数の 3 つのうち 2 つ以上が必ず入ります(2010 は規則性と水量グラフ、2015 は速さグラフ・規則性・場合の数、2016 は速さ・場合の数・速さグラフ)。
- グラフを読む大問が 3 年とも最後(大問 5)に置かれています(2010 水量とグラフ、2015 は大問 3 が速さとグラフ、2016 は大問 5 が点の移動とグラフ)。2015 だけ席が前にずれるので「毎年必ず大問 5」とまでは言えませんが、グラフの大問が 1 題は入るのは 3 年とも共通です。
頻出単元と反復
- 単位換算 3 年連続(2010・2015・2016)。大問 1(3) 固定。ここは 1 問確実に取れる席です。
- 速さ 3 年連続(2010 は大問 2 の通過算、2015 は速さとグラフ、2016 は大問 3 の通過算と大問 5 の点の移動)。とくに通過算が 2010・2016 の 2 年で出ています。
- 場合の数 2 年連続(2015・2016)。どちらも「数え上げの筋道を 3 段階に分けて誘導する」作りです((1) で小さい場合、(2) で中くらい、(3) で全体)。
- 規則性・数列 2 年(2010・2015)、売買損益 2 年(2010・2015)、つるかめ算 2 年(2015・2016)、立体図形の体積・表面積 2 年(2010・2015)、円とおうぎ形 2 年(2010・2016)。
- 所持金のやりとりが 2010(比 3:1 → 500 円 → 4:3)と 2016(和 12064 円 → 1000 円 → 3 倍)に登場します。設問文も数値も違うので使い回しではありませんが、同じ素材で作り直しているのは確かです。
問い方の特徴
- 大問 3〜5 は (1)(2)(3) が階段になっている誘導つきです。(1) は素直に取れる設定で、(3) で「2 回目に〜になるのは」(2015 大問 3、2016 大問 5)のように条件を 1 段深くします。(3) が難しくても (1)(2) は独立して取れる作りです。
- 図は 3 年とも複数あります(有図の小問は資料上 4 割前後)。
- 短答(語句や数値を短く答える形式)だけであること・作図・円周率の扱いは 10 節にまとめました。
8-2. 理科(40 分・100 点・大問 4 枠・小問 14〜23。2015・2016・2017 年度を精読)
年度×大問の題材表
| 年度 | 冒頭の大問 | A 問題 | B 問題 | C 問題 |
|---|---|---|---|---|
| 2015 | 溶解度・再結晶(水溶液とは何か、食塩水の濃さ、ミョウバンの結晶)5 問 | 人体(血液循環の模式図、①〜⑲ の血管を選ぶ)5 問 | 電流のはたらき(電流計のつなぎ方、直列と並列)2 問 | 地層・岩石(6 種の岩石の判別、顕微鏡写真)2 問 |
| 2016 | ものの溶け方 溶液の定義の穴うめ 6 問/メスシリンダーとろ過の操作 2 問/食塩水の濃さと重さ 4 問 計 12 問 |
種子の発芽と成長(インゲンマメ・脱脂綿の条件比較)3 問 | 電磁石(巻き数と電池の数を変える)4 問 | 星・星座(星の種類の表、アンタレスなど)4 問 |
| 2017 | 水よう液 [1] 指示薬の色の表と蒸発/[2] 7 つの水よう液 A〜G を実験結果から特定 計 7 問 |
こん虫・動物の分類(節足動物 4 グループ、あしの数、口の形)4 問 | てこ・つり合い(40 cm 間隔のシーソーに 6 人が座る)5 問 | 太陽(太陽と月の見かけの大きさ、棒のかげと高度、東松山市の日の出・日の入り、明石市の南中)4 問 |
座席の固定(この科目でいちばん大きい発見)
理科は冊子の中に「A 問題」「B 問題」「C 問題」という見出しがそのまま印刷されています。精読した 3 年(2015・2016・2017)はこの見出しが 3 年とも並んでいて、中に入る分野まで一致しています。
- 冒頭の大問は 3 年とも化学(水溶液・ものの溶け方)。2015 は「溶解度・再結晶」、2016 は「ものの溶け方」、2017 は「水よう液」。同じ問題ではありませんが、3 年連続で「水にとける」話題が 1 問目の席に座っています。
- A 問題は 3 年とも生物(2015 人体 → 2016 種子の発芽 → 2017 こん虫と動物の分類)。
- B 問題は 3 年とも物理(2015 電流計 → 2016 電磁石 → 2017 てこ)。2015・2016 は電気、2017 で力学に振れました。
- C 問題は 3 年とも地学(2015 地層・岩石 → 2016 星・星座 → 2017 太陽)。
つまり「化学 → 生物 → 物理 → 地学」の 4 枠が 3 年間そのままの順で並びます。過去問を解くときは「今日は B 問題(物理)だけ 3 年分」という縦の使い方ができます。
なお 2017 は冒頭の化学が「[1]」「[2]」の 2 部構成になっていて、資料の上では大問が 5 つに見えます。導入文が「水よう液に関する [1] [2] の問いに答えなさい」と続いているので、実際は化学 1 枠を 2 つに割っただけと読めます。この読み方に立つと、大問は 3 年とも 4 枠で一定です。
頻出単元と反復
- 水にとける話(水溶液・溶解度・濃度)が 3 年連続。しかも 3 年とも濃さの計算が 1 問以上入ります(2015「水 150 g に食塩 50 g の濃さは何 %」/2016「水 100 g に食塩 25 g、1 cm³ が 1.15 g」/2017 は指示薬と判別が中心で計算は軽め)。
- 実験器具の操作が 2016(メスシリンダーの読み方、ろ過の正しい図)と 2017(蒸発させる操作の名前)の 2 年で出ています。器具の名前と正しい図を選ばせる形です。
- 電気(電流計・電磁石)が 2015・2016 の 2 年連続、2017 は同じ B 枠でてこ。B 問題は「電気か力学か」の 2 択で構えておくとよいところです。
- 地学の C 問題は年ごとに分野が動きます(岩石 → 星 → 太陽)。3 年で重ならなかったので、地学は範囲を絞らず一巡させる方が安全です。
問い方の特徴
- 記号選択は「ア〜キからすべて選び」「①〜⑲から 1 つ選び」のように選択肢が多いのが特徴です。2017 の水よう液 A〜G は 7 つの候補から実験結果を手がかりに 1 つずつ決める形で、消去法の手数が要ります。
- 表・図を読んでから答える問題が多くあります(有図の小問は資料上 6 割前後)。
- 計算は「濃さ(%)」「てこのつり合い」「太陽の高度」「昼の長さ」など、答えが 1 つに決まる数値を出させる形です。
- 理由を文章で書かせる問題は、精読した 3 年の資料の中に見当たりませんでした。
8-3. 社会(40 分・100 点・大問 3〜5・小問 20〜27。2015・2016・2017 年度を精読)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | 2014 年上半期の時事年表 ソチ五輪/大雪/ブラジル/富岡製糸場/時差 5 問 |
韓国の旅客船事故から日韓関係史へ 渡来人/対馬藩/朝鮮通信使/三・一独立運動/竹島 5 問 |
古代〜戦国(聖武天皇、行基、元寇の御恩と奉公、長篠の戦い)4 問 | 公民(国会、参議院、与党)3 問 | 世界の国あて(カリブ海の国など 3 か国を 8 択から)3 問 |
| 2016 | 日本の 4 県あてと世界地理 東経 135°/県の形/季節風/赤道/住居 8 問 |
学校の体験授業をめぐる父娘の会話から教育の歴史へ 四大文明/ヒエログリフ/源氏物語/寺子屋/蘭学/学制 10 問 |
公民 2015 年の選挙権年齢引き下げ/条例/国会/介護 リンカン/キューバ危機/憲法第 9 条 7 問 |
— | — |
| 2017 | 2016 年リオ五輪バドミントンの対戦表から 時差と距離/雨温図/南シナ海/火山災害/貿易相手国/2020 年開催国 8 問 |
「城」を軸にした通史 古墳/鉄砲伝来/南蛮貿易/安土城/ザビエル 五稜郭/五箇条の御誓文/明治の生活/第 1 回衆院選 11 問 |
公民 日本国憲法三原則/PKO/フランス人権宣言/天皇の地位 プライバシー/民主政治/インフレ/最高裁 8 問 |
— | — |
座席の固定
「地理 → 歴史 → 公民」の順が精読した 3 年(2015・2016・2017)で共通していました。2016・2017 は大問 3 つでこの順そのまま、2015 だけ歴史が 2 枠に分かれ、末尾に世界の国あて 3 問が付いて 5 大問になっています。大問の数は 3〜5 と揺れますが、並びの順序は動いていません。
- 大問 1 は 3 年とも地理です。しかも 2015・2017 は前年の出来事(ソチ五輪/リオ五輪)を入口にして地理を問う作り。2016 は五輪を使いませんが、公民の大問 3 が 2015 年の選挙権年齢引き下げから始まります。前年のニュースを 1 か所で必ず使うのは 3 年とも共通です。
- 最後の大問は 3 年とも公民です(2015 は大問 4、2016・2017 は大問 3)。中身は日本国憲法・国会・三権分立が芯で、そこから国際協力や経済に枝が伸びます。
- 歴史は 3 年とも「1 つのテーマで通史を貫く」作りです(2015 は日韓関係、2016 は教育の歴史、2017 は城)。古代から明治・戦後まで、時代を飛びながら 1 本の話につなげます。時代別に区切った出し方ではないので、年表を通しで持っていないと拾いにくいところです。
同じ問い方が毎年出る
「〜として誤っているものを、次のア〜エのうちから 1 つ選び、記号で答えなさい」が 3 年とも出ています(2015 大問 4 問 2「参議院の説明として」/2016 大問 3 問 3「下線部②に関して」/2017 大問 2 問 2(2)「この貿易に関する説明として」)。文言までほぼ同じで、この学校の社会でいちばん反復している問い方です。正しいものを選ぶのではなく誤りを 1 つ探すので、4 つの選択肢を全部読み切る時間配分が要ります。
そのほか反復している形:
- 「空欄 A ・ B に入る最も適当な語句を答えなさい」が 3 年とも歴史または公民の 1 問目に置かれています(2015 大問 3 問 1・大問 4 問 1/2016 大問 2 問 1・大問 3 問 1/2017 大問 3 問 1)。導入文を読みながら空欄を埋める形が毎年の入口です。
- 図・表・写真から 1 つ選ぶ問題(民族衣装の写真、県の形の地図、雨温図、住居の風景、古墳の形)。3 年とも複数あります。
頻出単元と反復
- 世界地理が 3 年連続(時差・面積の順・赤道・雨温図・貿易相手国)。とくに時差の計算が 2015・2017 の 2 年です。
- 貿易・資源の統計表が 2015(ロシア・ブラジル・インド・中国の主要輸出品)と 2017(5 か国の輸出入相手国の割合)の 2 年。「表を見て国を当てる」形が共通しています。
- 日本国憲法が 3 年連続(2015 は国会の条文、2016 は第 9 条の穴うめ、2017 は三原則と第一条の穴うめ)。条文の空欄を語句で埋めさせるのが 2016・2017 の 2 年連続です。
- 三権分立・国会が 3 年連続。
- 歴史は安土桃山(長篠の戦い・鉄砲伝来・南蛮貿易・ザビエル)が 2015・2017 の 2 年、近代(明治の生活・第 1 回衆院選・三・一独立運動)が 3 年連続。
- 国際協力・国際社会(竹島、南シナ海、PKO)が 3 年連続で 1 問ずつ。
8-4. 国語(40 分・100 点・大問 3・小問 24〜30。2013・2015・2016 年度を精読)
国語は 2017 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、ここに書いたのは 2010〜2016 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 |
|---|---|---|---|
| 2013 | 漢字の書き取り 10 問 拝見・討議・困難・治水・意図 強情・貧富・観察・究明・残酷 |
随筆/小説の読解 7 問(家に届いたアップライト・ピアノ。『サマータイム』による) | 説明文の読解 10 問(熱帯モンスーンアジアの「米と魚」、なれずしと水田遺跡。佐藤洋一郎『知ろう 食べよう 世界の米』による) |
| 2015 | 漢字の書き取り 10 問 同じ読みの語を 2 つずつ イガイ×2・サイトウ/カイトウ・キョウソウ×2・ゲンショウ×2・ケントウ×2 |
「目」を使った慣用句 5 問(目にあまる・目がきく・目をかける・目につく・目をつぶる) | 説明文の読解 10 問(人の睡眠時間と季節、冬季うつ病、発汗と体温調節。内山真『睡眠のはなし』による) |
| 2016 | 漢字の書き取り 10 問 意外・移行・仮定・機会・気性 見当・講演・謝る・固い・供える |
体の一部を入れる慣用句 5 問(□を疑う・□が下がる・□から火が出る・□を折る・□をひっぱる) | 随筆の読解 12 問(生物部の日々と「文系アタマ」、進路の選択。桝太一『理系アナ桝太一の生物部な毎日』による) |
2015 の大問 1 は 10 問すべてが「同じ読みで意味の違う語」の組で作られています(「会員イガイはお断り」と「イガイな出来事」、「障害物キョウソウ」と「厳しい生存キョウソウ」、「自然ゲンショウ」と「人口がゲンショウする」、「内容をケントウする」と「大体のケントウをつける」)。3 組目の「アンケートのサイトウ」は転写が読み取りにくく、原本の表記は市販の過去問集で確かめてください。
座席の固定
- 大問 1 は漢字の書き取り 10 問です。精読した 3 年(2013・2015・2016)すべてで、しかも 10 問という数まで同じ。導入文も「次の各文の――線部のカタカナの語を漢字に直しなさい」で 3 年とも同一です。資料のある 2010〜2016 の 6 年分すべてで大問 1 が漢字でした。
- 大問 3 は長文読解が 3 年とも共通。設問は 10〜12 問です。
- 大問 2 は年で入れかわります。2015・2016 は慣用句の知識 5 問、2013 は 2 つ目の読解 7 問。つまり読解が 1 題の年と 2 題の年があります。
- 大問の数は 3 で動きません(資料のある 6 年すべて 3 大問)。小問は 24〜30 問です。
同じ語が繰り返し問われる
漢字は年をまたいで同じ語が出てきます。2015 の「イガイ(以外/意外)」「ケントウ(検討/見当)」は、翌 2016 にも「イガイな結果」「ケントウがつかない」で再登場しました。設問文も文脈も違うので同じ問題の使い回しではありませんが、この学校が繰り返し狙う語があるのは 2 年分を突き合わせて確認できました。
慣用句も 2015 が「目」、2016 が「体の一部(顔・頭・耳・骨・足など)」で、体の部位を使った慣用句という枠が 2 年連続です。
問い方の特徴
- 記述の量が年で大きく動きます。2013 は 4 問(うち「三十字以内」1 問、字数指定なしが 3 問)、2016 は 2 問(「三十字以内」「二十五字以内」)、2015 は記述が 0 問で全部が選択と抜き出し。記述が出る年と出ない年があると構えておく方がよいところです。
- 字数指定は実在します。2013「三十字以内で答えなさい」、2015「本文中より十九字で書き抜きなさい」、2016「三十字以内」「二十五字以内」「二十五字で抜き出して」。
- 抜き出しが多くあります。「文章中から二字で抜き出し」「初めの四字を抜き出して」「〜ということ、と続く形になるように」など、答える形を細かく指定してきます。指定どおりの形で書けているかが要です。
- 記号選択は「最もふさわしいものを次の中から一つ選び、記号で答えなさい」の形が繰り返し使われます。
- 本文の特徴・段落構成を問う設問が 3 年とも 1 問ずつあります(2013 大問 2 問六「本文の特徴として」、2015 問七「次の一文は [Ⅰ]〜[V] のどこに入るか」、2016 問十一(2)「この文章の内容についての説明として」)。最後に全体を俯瞰させる問いが置かれるのが 3 年とも共通の並びです。
- 読解の中に漢字・語句の知識問題が混ざります(2013 大問 2 問五「文章中から漢字二字で」、2015 問八「漢字を一文字ずつ入れて緊張した様子を表す言葉に」、2016 問二・問八の語句の意味)。
題材の傾向
精読した 3 年の長文は理科寄りの説明文・随筆に寄っています(2013 は水田考古学と魚、2015 は睡眠と体温調節、2016 は生物部の観察と進路)。2011 年度も『科学の考え方・学び方』、2012 年度も『身近な雑草の愉快な生きかた』が資料に記録されていて、自然科学を扱った文章が繰り返し選ばれているように見えます。物語文の年(2013 大問 2)もあるので、説明文だけに寄せるのは危ないところです。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
資料が 2017 年度で止まっているので、ここは「精読した年の中で最後に出てから間が空いているもの」という意味に限ります。次に出るという予想ではありません。 最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度です(算数は 2016 年度、理科・社会は 2017 年度、国語は 2016 年度までを見ています)。
| 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 中身 |
|---|---|---|---|
| 算数・水量とグラフ | 2010 | 2010 年度 | 2010 で出たきり、2015・2016 では出ていません。ただしグラフを読む大問自体は毎年あります |
| 算数・規則性・数列 | 2010・2015 | 2015 年度 | 2010・2015 で出て 2016 では出ていません。大問 4 の常連なので間隔は短いところです |
| 算数・売買損益 | 2010・2015 | 2015 年度 | 2010(大問 3 まるごと)・2015(小問集合の中)で出て 2016 は無し |
| 理科・地層と岩石 | 2015 | 2015 年度 | 2015 の C 問題で出たあと、2016・2017 の C 問題は天体でした。地学は 3 年で毎回違う分野なので、岩石・地層・気象・流水はどれも警戒枠です |
| 理科・人体 | 2015 | 2015 年度 | 2015 の A 問題。2016 は植物、2017 は動物の分類でした |
| 社会・世界の国あて(短い説明文から国を特定する) | 2015 | 2015 年度 | 2015 の最後の大問。2016・2017 では見当たりません |
| 国語・読解 2 題の構成 | 2013 | 2013 年度 | 2013 は読解が 2 題ありましたが、2015・2016 は 1 題。読解が 2 題になる年があることは頭に置いておいてください |
10. 形式面の注意
- 記述は算数・理科・社会で 0 問(精読した 3 年)。国語だけ 0〜4 問で、出るときは「三十字以内」「二十五字以内」の字数指定つきです。
- 国語の字数指定は実在します。読解の導入文に「字数制限のある問題では、句読点も字数に含むものとします」が 3 年とも付いています。2016 は「設問の都合上、本文を改めた所があります」の断りつきです。
- 社会に「〜字以内で説明しなさい」のような字数指定の問題は、精読した 3 年の中に見当たりませんでした。
- 社会は漢字指定・ひらがな指定が付くことがあります(2016 大問 1 問 2「県名を漢字で答えなさい」、2017 大問 2 問 4(1)「五稜郭の読み方をひらがなで答えなさい」)。指示の読み落としに注意してください。
- 算数は全問が答えだけを書く短答(語句や数値を短く答える形式)です。途中式や考え方を書かせる欄は資料の中に見当たりませんでした。
- 自分で作図させる問題は、算数・理科の精読した 3 年で 0 問です。図は与えられたものを読む側にしかありません。
- 円周率の指定は算数の設問文中に見当たりませんでした(2016 大問 2(5) のおうぎ形など、円周率を使う問題自体はあります)。表紙の指示を当日確認してください。
- 算数の大問 1(3) の単位換算は、答えを m に揃えさせる年(2015・2016)と、同じ数を 2 か所に入れさせる年(2010)があります。形は同じでも問われ方は 2 通りです。
- 単位(g・cm³・kg・度・時刻)は算数・理科とも設問文に印字されています(算数は「□ cm」「時速何 km」の形)。答えの単位を自分で決める場面は少なめです。
- 理科・社会は記号選択が 55〜70%(社会が 65〜70%、理科がおよそ 5〜6 割)。「すべて選び、記号で答えなさい」(2016 社会 大問 1 問 1)という完全解答の形や、選択肢が 7 個以上ある形もあります。
- 理科は大問 1 の中で問 1(1)〜(6) のように 1 つの問いが枝分かれする年(2016)があり、小問の数は 14〜23 と年で開きます。算数・国語ほど一定ではありません。
- 2017 の理科 大問 1(1) は資料の転写が「( ア ) に適するじを書きなさい」と乱れています。原本では別の語が入っているはずで、ここは市販の過去問集で確かめてください。
- 試験時間は各科目 40 分(第 1 回特待・第 3 回・第 4 回。学校の公表資料による)。社会と理科は小問が 20〜27 問なので、1 問あたり 1 分半を切るペースが要ります。国語も 40 分で、漢字 10 問を 3 分で終えて残りを読解に回す配分になります(小問数は 8-4 節)。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数と小数の混在、逆算)、単位の換算(km・m・cm・mm・g・kg)、図形の基礎、読解、漢字。算数の大問 1(3) が 3 年とも単位換算なので、単位を「その量がどれくらいか」の感覚ごと入れておくとあとで効きます。理科は身のまわりの「水にとける・とけない」を実際にやってみるところから。時間を計るのはまだしません |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える段です。1 週間の組み立ては「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と単位換算(算数の大問 1 の 3 点セットがそのまま毎日のメニューになります)、週末 60 分はその週の単元 1 つ。単元は 8 節の「年度×大問の題材表」を一巡リストとして使い、算数は 速さ(通過算を含む・受験用教材の単元) → 割合と比 → 売買損益(原価と定価と利益・受験用教材の単元) → つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元) → 規則性 → 場合の数 → 立体 の順に置きます。理科は水溶液を厚めにして 4 分野、社会は地理と歴史の通史、国語は同音異義語と体の一部を使った慣用句。毎年ほぼ同じ単元が同じ席に来るので、小 5 の一巡でほぼ範囲が尽きます。記述はほとんど出ないので、記述練習に時間を割きすぎないでください。ただし 2018 年度以降は資料が無く(国語は 2017 年度以降の問題文が資料に無く)、この一巡リストが直近の出題と合っているかは確かめられていません(→ 13 節) |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。過去問は「席ごとの縦解き」から入ります(算数の大問 1 を 3 年分、理科の B 問題を 3 年分)。席の並びが体に入ってから、年度通しで 40 分を計ります。社会と理科は小問が 20〜27 問あるので、1 問 1 分半のペースを体で覚えてください。こちらも直近の年度は市販の過去問集で確かめる前提です(→ 13 節) |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡よりも、小 4 からの計算と単位の積み上げです。算数は 17 問中 3 問が計算と単位換算で、しかも 3 年とも同じ席。理科の濃さの %、社会の時差の計算と、「正確に計算する」だけで取れる問題が全科目に散っています。逆に長い記述はほとんど無いので、作文の訓練にかける時間は他校ほど要りません。小 4 のうちに計算と単位を固めておくと、小 6 で座席の縦解きに集中できます。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。男女の別は分かる範囲で添えました。
- 聖園女学院中学校(神奈川県・女子校)— 国語の読解が近い組み合わせです。
- 芝国際中学校(東京都・共学)— 国語の読解の設問の作りが近く、社会はやや離れます。
- 春日部共栄中学校(埼玉県・共学)— 国語(漢字と語句の独立枠と説明文の読解)と社会の両方が近く、同じ埼玉県なので並べて解きやすい組み合わせです。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この一覧は国語と社会の近さだけで並んでいます。この学校は算数・理科の資料の年数が少なく、比較の土台が作れませんでした。また同じ問題が出るという意味ではありません。
- この学校は回によって科目数が変わります。第 4 回(2 科)や第 2 回特待(1 科目選択)だけを受ける場合でも、併願先が 4 科目校なら、理科・社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できません。資料の冊子には回の表記が無く、第 1 回特待・第 3 回・第 4 回のどれを写したものかは分かりません。回によって出題が違う可能性があり、とくに第 2 回特待(「ことば力」「理科」「世界と日本」「算数」から 1 科目選択・45 分)と帰国子女入試(総合問題と面接)は、ここで扱った 4 科目の冊子とは別物です。この 2 つについては、ここに書いたことは当てはまらないと考えてください。
- 年が飛んでいます。2011・2012・2014・2018 年度以降は問題冊子が資料に無く、社会は 2013・2015〜2017、理科は 2010・2015〜2017、算数は 2010・2015・2016 だけです。「3 年連続」と書いたものは、資料にある連続する 3 年(多くは 2015・2016・2017 または 2013・2015・2016)での話で、間の年に何が出たかは確かめられていません。
- いちばん新しい年が 2017 年度です。この 8 年ほどの間に出題が変わっている可能性があり、ここに書いた座席の並びが今も続いているかは確認できていません。必ず市販の過去問集で直近 3 年を確かめてください。
- 国語は 2017 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためで、学校が出していないわけではありません)。ここに書いたのは 2010〜2016 年度に限った話です。
- 転写の読み落としの可能性があります。理科 2017 の大問 1(1) は「( ア ) に適するじを書きなさい」と文字が乱れており、原本の表記とは違います。2015 国語の漢字 1 題(「アンケートのサイトウ」)も同様です。数値や語句を引用したところは、原本と一字一句同じとは限りません。
- 2013 年度の国語の物語文は、資料の本文末尾に著者名が「佐多多佳子」と記録されていますが、これは転写のゆれの可能性が高いところです。作品名『サマータイム』だけを記し、著者名は書かないでおきました。
- 大問の数え方のずれがあります。理科 2017 は資料上 5 大問ですが、冒頭の化学が「[1]」「[2]」の 2 部構成になっているだけで、実際は 4 枠と読めます。同じように社会 2015 の 5 大問も、歴史が 2 枠に割れた結果です。大問の数そのものより、中に何が入っているかで見た方が実態に合います。
- 「〜のように見えます」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけ資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・お子さんとの相性・入試結果・学校の理念には、このページでは触れていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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