西武台新座中学校 の過去問分析
西武台新座中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
西武台新座中学校 過去問分析(2012〜2026 年度・1 回分の冊子・算数 12 年/理科 14 年/社会 14 年/国語 2 年)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県新座市 |
| 男女 | 共学 |
| 中学の開校 | 2011 年 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 1 月 10 日午前/第 1 回特待 1 月 10 日午後/第 2 回 1 月 11 日午前。いずれも 2 科(国語・算数)か 4 科(国語・算数・理科・社会)を選ぶ方式(2026 年度募集要項) |
| 試験時間・配点・面接 | 国語・算数とも各 50 分 100 点、理科・社会とも各 50 分 50 点。面接はありません |
| 名前の似た学校 | 西武台千葉中学校(千葉県野田市)・西武学園文理中学校とは別の学校です |
いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。(上の日程・科目は 2026 年度募集要項のものです。)
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・短答(語句や数値を短く答える形式)・一行問題(数行で終わる短い文章題)・逆算(□ にあてはまる数を求める計算)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数は 7 大問・20 小問が、精読した 3 年(2024・2025・2026)で 1 問もずれません。大問 1=小問集合 8 問、大問 2=角度、大問 3=平面図形、大問 4=立体、大問 5=先生との会話文、大問 6・7=文章題という、中身の座席(問題の置き場所)まで 3 年とも同じです。
- 理科は大問 1=物理 → 2 化学 → 3 生物 → 4 地学、社会は大問 1=地理 → 2 歴史 → 3 公民の順が、精読した 3 年とも同じです。
- 座席は動かないのに、その中の単元は毎年入れ替わります。精読した 3 年で同じ単元が 2 度出た例は、理科では 1 つもありません。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 1(計算 3 問・逆算・一行問題 4 問の計 8 問)を、15 分・全問正解で通せるようにします。
- 国語の漢字 16 問と、理科・社会の「漢字で答えなさい」の短答を毎日積みます。
- 理科の理由記述(毎年 3〜6 問・字数指定なし)を「〜だから。」で言い切る練習をします。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 2(角度)と大問 4(立体)だけを続けて解き、折り返しの角度と積み木の表面積が出せる状態か確かめます。
注意
- 冊子に入試回(第 1 回・第 2 回のように、同じ学校が日を変えて行う入試のそれぞれ)の表記が無く、ここに書いたことがどの回のものかは分かりません。国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 9 年(2014〜2021・2023) | 12 年(2014〜2021・2023〜2026) | 高。2025 は転写の確度が高い年、2024・2026 は数式まわりに読み取りの揺れがあるが、大問構成と題材の読み取りには支障がない |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年(2012〜2021・2023) | 14 年(2012〜2021・2023〜2026) | 高。理科は社会と合冊の冊子で、そこから理科部分だけを抜き出した転写 |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年(2012〜2021・2023) | 14 年(2012〜2021・2023〜2026) | 高 |
| 国語 | 2 年(2016・2018) | 0 年 | 2 年(2016・2018) | 中。2 年分では反復の確認ができないため、国語の記述は「この 2 年ではこうだった」に留める |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 2022 年度は 4 科目とも冊子がありません。年の並びを見るときは 2021 と 2023 が隣り合う点に注意しました。算数はこのほか 2013 年度が解答用紙のみで、資料のある年は 2014 年度からです。国語は 2013〜2015 年度が解答のみ、2019 年度以降は掲載がありません。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書いた国語の話は 2016・2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。
- 回は特定できません。この学校は 2026 年度で第 1 回・第 1 回特待・第 2 回・第 2 回特待・チャレンジ 2 回・適性検査・帰国生と回が多いのですが、資料は各年・各科目で 1 冊ずつしか無く、冊子の転写に回名が出てきません。以下は「毎年同じ 1 種類の冊子を並べたもの」として読んでください。別の回どうしを並べて比べた形跡は無く、年をまたいだ作りの一致(大問数・小問数が 12〜14 年ぶれない)もそのことを裏づけています。
- 試験時間・配点は学校の公表資料側の情報で、冊子側に配点の印字は見当たりません(数字は 1 節に載せました)。
- 理科と社会は 1 冊に合冊されている年が多いです(2012〜2016・2023〜2026 の転写メモで確認)。学校の公表資料では理科・社会それぞれ 50 分ですが、冊子が 1 冊にまとまっている以上、実際の時間の区切り方は募集要項で確認してほしいところです。ここでは「理社は続けて解くことになる」とだけ書きます。
自動集計の下読みを原本で直した点
- 自動集計の下読みメモには、算数の大問 1 が「四則計算の大問」と書かれていました。原本では大問 1 は 8 小問の小問集合で、計算 3 問・逆算 1 問のあとに食塩水・速さ・割合・平均などの一行問題が 4 問続きます。以下は原本の中身で書いています。
- 同じ下読みメモに、社会は「字数指定のある冊子が 86%」とありました。原本を見ると字数を数えさせる設問は無く、これは「漢字 2 字で答えなさい」という文字種の指定を数えたものでした。社会の記述・字数制限については原本のとおりに書きます。
- 社会に「近年作りが変わった」という下読みメモが付いていましたが、冊子名も大問数(3 題)も 2013 年度から 2026 年度まで変わっていません。変わっているのは各大問の題材だけで、作りが変わった年は原本では見つかりませんでした。
- 国語の出典一覧に載っているのは 2018 年度の 2 作品だけで、原本の表記と一致しました(大問一が森山卓郎『コミュニケーションの日本語』、大問二が大村あつし『エブリリトルシング』)。2016 年度は出典一覧に行がありません。
5. 一番大きな結論
この学校は「大問の並び=どこに何が出るか」がきわめて安定している学校です。 原本で精読した 2024・2025・2026 の 3 年でいうと、
- 算数は 7 大問・20 小問が 3 年とも 1 問もずれません。しかも大問 1=小問集合 8 問、大問 2=角度 2 問、大問 3=平面図形の面積・長さ 2 問、大問 4=立体の体積と表面積 2 問、大問 5=先生との会話文で考える問題 2 問、大問 6・7=文章題 2 問ずつ、という中身の座席まで 3 年とも同じです。大問 2 の導入文「次の図の角 x と角 y の大きさを求めなさい。」は 3 年とも一字同じでした。
- 理科は 4 大問・小問 20〜24 で、大問 1=物理、大問 2=化学、大問 3=生物、大問 4=地学の順が 3 年とも同じです。
- 社会は 3 大問で、大問 1=地理、大問 2=歴史、大問 3=公民の順が 3 年とも同じです。しかも各大問が「長めの文章(または会話)を読んで、下線部・空欄について答える」という同じ作りをしています。
- 国語は精読した 2 年(2016・2018)とも 2 大問(長文 2 題)で、小問 24・25 でした。
ここでいう「座席が同じ」は、同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味です。実際、算数の大問 5 は 3 年とも会話文ですが中身は規則性・場合の数・数の性質と毎年替わり、理科の大問 1 も物理という枠は同じで単元(電磁石・てこ・熱)は毎年替わります。
したがって過去問の使い方は、「時間の使い方を身につける」と「単元をひととおり身につける」の両方に近くなります。「出る問題を覚える」やり方が効く学校ではありません(同じ問題の使い回しは、算数・理科では原本で確認できませんでした)。おすすめは次の 2 段構えです。
- 座席を縦に見る。算数なら「大問 2 の角度」を何年分も続けて解く、理科なら「大問 2 の化学」だけを続けて解く。出る場所が決まっているので、この縦の演習が素直に効きます(手順は 過去問の使い方)。
- 年度通しで時間を計る。算数は 50 分で 20 問、理科・社会は 1 冊の合冊を続けて解くことになるので、1 問あたりの持ち時間の感覚が要ります。
一方で「毎年変わるもの」もはっきりしています。算数の大問 5〜7 の単元、理科の 4 分野それぞれの中の単元、社会の大問 1 の地理テーマと大問 2 の時代、大問 3 の公民テーマ。ここは幅を持って準備することになります。
科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | まず時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 7 大問・20 小問が 3 年とも同じ。記述 0・記号選択 0・作図 0 の全問短答 | 大問 1〜4 は小問集合・角度・平面図形・立体で座席が動かない。大問 5〜7 の単元だけ毎年替わる | 大問 1 の 8 枠(計算 3・逆算・一行問題 4)を時間内に全問。大問 2 の角度と大問 4 の体積・表面積を縦に |
| 理科 | 4 大問・小問 20〜24。大問 1 物理 → 2 化学 → 3 生物 → 4 地学の順が 3 年とも同じ。記述が全体の 12〜25% | 分野の座席は固定、単元は毎年入れ替わる。身近な場面から入る | 4 分野を等分に。理由を 1〜2 文で書く練習(字数指定なし) |
| 社会 | 3 大問・小問 15〜18。大問 1 地理 → 2 歴史 → 3 公民の順が 3 年とも同じ。記述は 3 年ともゼロ | 3 大問とも文章か会話文を読んで下線部・空欄に答える形。歴史の時代と公民のテーマは毎年替わる | 漢字で書ける社会用語。雨温図と地図の読み取り |
| 国語 | 大問 2 題・小問 24〜25。精読した 2 年(2016・2018)は記述ゼロ・記号選択が主軸 | 問 1 漢字 8 問 → 問 2 接続語 5 個 → 問 3 語句の意味 3 個 → 傍線部の選択、という並びが 2 年とも同じ | 漢字(1 回 16 問)・接続語(1 回 10 個)・語句の意味(1 回 6 個)の 3 点で 3 割前後を先に取る |
6. この学校らしさが出る場所
- 自分の学校が問題文に出てきます。 2025 年度の社会・大問 2 は「西武台新座中学校は昨年の夏期講習で上野へ校外学習に行った」で始まり、博物館で作ったパネルが題材です。2026 年度の社会・大問 1 は「西武台新座中学校に通う馬場さんと本多さんは、部活の先輩からもらったお土産のジュースについて話しています」で始まります。学校の日常を入口にする作りが、社会では続けて出ています。
- 「生徒が調べてまとめたもの」「生徒と先生の会話」が入口になります。社会は 2024 が「ゆうき君がまとめた 12〜16 世紀」「しょうご君がまとめた憲法第 9 条」、2025 が旅行の会話文と校外学習のパネル、2026 が生徒 2 人の会話と生徒・先生の会話。算数も大問 5 が 3 年とも「A さん(たかしさん)と先生」の会話です。会話の流れに乗って考える設問が、算数と社会の両方に置かれているのがこの学校の特徴のように見えます。
- 理科は生活の道具と場面から始まります。公園のシーソー(2025 大問 1)、財布の黒ずんだ 10 円玉(2025 大問 2)、なべで湯をわかす(2024 大問 1)、たき火のまきを「井」の字に積む(2026 大問 2)、水そうのくみ置きの水(2026 大問 3)。実験室の器具より、家や公園で見る場面のほうが多く出ています。
- 地理も「移動と食べ物」から入ります。旅行の行程表(2025)、お土産のジュースと福島のもも(2026)、沖縄の作物(2024)、瀬戸内のオリーブ(2025)、東北三大祭りの竿燈まつり(2026)。統計の暗記より「行った・食べた」の実感から入る作りに見えます。
- 国語の題材が「人とのやりとり」に寄っています。精読した 2 年は、ブログでの決めつけと怒り(2016 大問一)、盲導犬と暮らす人の町での日々(2016 大問二)、感情と意見の違い・言いにくいことの伝え方(2018 大問一)、デパートで少年と店員がかわす言葉(2018 大問二)。2 年分だけなので断定はできませんが、コミュニケーションを主題にした文章が並んでいます。
- 公民が「いま世界で起きていること」に接続します。憲法第 9 条と自衛隊・PKO・沖縄の基地(2024)、世論とメディアリテラシー(2025)、新興国・南南問題・ODA・SDGs(2026)。前年の出来事そのものを問う設問は見当たりませんが、公民の用語は新しめのものまで求められます。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。座席を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 8 枠を 15 分・全問正解で通す。 計算 3 問(小数の割り算/分数と小数の四則/かっこの入り組んだ四則)と逆算の 4 枠が 3 年とも同じ並びです。ここが 20 問中 8 問=配点の 4 割にあたります。後半 4 枠の一行問題は「一行で書かれた設定を式に直す速さ」が問われる枠で、1 問 1 分強で処理できないと後半の大問に時間が残りません。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字 16 問と接続語 10 個・語句の意味 6 個 — 大問一・二とも波線部 ①〜⑧ のカタカナを漢字に改める形で、1 回の試験で 16 問。接続語の空欄 A〜E は 2 大問合わせて 10 個、語句の意味 a〜c は 6 個で、いずれも選択肢つきです。精読した 2 年で作りが同じでした。書き取り中心なので、1 日 10 分の積み上げが直接点になります。接続語は「しかし/また/さらに/そこで/それでも」の違いを文と文の関係で判断する練習を、語句は「妥当性」「未練」「軒なみ」のような説明文にも物語にも出る語を。(確認: 〜2018 年度)
- [毎日 10 分] 社会・短答を漢字で書けるようにする — 「二毛作」「徳政令」「石包丁」「潮目」など、短答のほとんどに「漢字で」「漢字 2 字で」の指定が付きます(2024〜2026 の 3 年とも)。読めるだけでは点になりません。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2(角度)と大問 4(立体)を縦に — 角度は正多角形(正三角形・正方形・正五角形)と平行線の錯角・同位角、そして折り返し(2025・2026 の 2 年連続)の 3 種類でほぼ足ります。導入文が 3 年とも同文なので、問い方に慣れる効果も大きい枠です。立体は (1) 体積 →(2) 表面積の順で、積み木を積んだ立体(2025・2026 の 2 年連続)と回転体(2024)の 2 種類。表面積は「上下左右前後から見た面の数を数える」手順を固めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・理由記述 — 3 年で 3〜6 問、字数指定なし。「〜だから。」「〜のはたらきによるため。」で言い切る練習を、対流・燃焼・流水・受粉のような身近な現象(湯が対流する・ろうそくが消える・石が丸くなる)でやります。あわせて、まとまった計算が出たのは 3 年で 2025 大問 1 のてこ(シーソーのつり合い 4 問)だけなので、支点からの距離と重さの積で釣り合わせる基本形も確実にしておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・雨温図と地図の読み取り — 雨温図は 2025・2026 の 2 年連続(高松市の雨温図の選択、ロンドンと札幌の気温差の理由)。都市名と雨温図を結ぶ練習と、「高緯度なのに冬が暖かい理由(暖流と偏西風)」のような理屈まで。地図からの都道府県同定は 2024・2025 の 2 回で、地図中の番号と、県の地形・平野・産物の説明文を結ぶ形が繰り返し出ます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・大問 5 の会話文に慣れる — 3 年連続で「生徒と先生の会話」。規則性・場合の数・数の性質のどれが来ても、まず会話の空欄を埋めて誘導に乗る練習をします。会話の空欄を埋める練習は、他校の「(考え方)の穴埋め」形式の問題でも代用できます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科の 4 分野の穴を埋め、理社を続けて解く — 分野の座席が固定なので、苦手分野を残すと必ず 4 分の 1 を落とします。精読した 3 年で出ていない単元(溶解度・中和・人体・気象・太陽・月・地震)を一巡してください。生物は「観察と生活」に寄っている(メダカの雌雄・産卵・稚魚、アブラナの花のつくり・受粉、赤潮・外来種)ので、そこから入ると入りやすい枠です。仕上げは理社の通し演習。合冊なので、理科の記述で時間を使いすぎると社会が残ります。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
しばらく出ていない単元は 9 節、形式面の注意は 10 節にまとめました。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 7・小問 20・答えのみ)
年度×大問の題材表(精読した 3 年・前半の大問)
| 年度 | 大問 1(8 小問) | 大問 2(2 問) | 大問 3(2 問) | 大問 4(2 問) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 3・逆算・食塩水(蒸発)・速さ(往復の平均)・割合と比(本のページ)・平均算 | 角度(正方形+正三角形/正五角形と平行線) | 平面図形(おうぎ形の外側を転がる円の中心の道のりと通過面積) | 立体(正方形 3 個を 90 度回転させた立体の体積・表面積) |
| 2025 | 計算 3・逆算・速さ(時速と分速の換算)・和差算・数の性質(連続する偶数)・仕事算 | 角度(正方形の折り返し/正三角形と平行線) | 平面図形(長方形の中の色つき部分/円周を 12 等分した図の面積) | 立体(1 辺 1cm の立体を積んだ形の体積・表面積) |
| 2026 | 計算 3・逆算・食塩水(加水)・通過算・割合と比(本のページ)・仕事算 | 角度(直角三角形の組合せ/長方形の折り返し) | 平面図形(長方形の中の斜線部/正方形が内接する円の面積) | 立体(1 辺 2cm の立方体を積んだ形の体積・表面積) |
年度×大問の題材表(精読した 3 年・後半の大問)
| 年度 | 大問 5(2 問) | 大問 6(2 問) | 大問 7(2 問) |
|---|---|---|---|
| 2024 | 会話文(和が □ になる 1 と 2 の並べ方は何通りか=規則性) | 水量とグラフ(A 管・B 管) | 場合の数(1〜5 のカードで作る 5 桁の整数) |
| 2025 | 会話文(さいころの目で点 P が進む規則=場合の数) | 平均算(5 点満点のテストの分布) | 割合と比+つるかめ算(30 円と 40 円のお菓子) |
| 2026 | 会話文(「継子立て」で最後に残る数=数の性質) | 割合と比(3 人でおはじきを分ける) | 平均算(33 人のクラスの平均点と最高点) |
表に出てくるつるかめ算・和差算・通過算・仕事算・平均算などの中身は 用語集 にあります。
座席の固定 — ここが中心
- 大問 1〜4 の中身が 3 年連続で同じ座席です。 大問 1=小問集合 8 問、大問 2=角度 2 問、大問 3=平面図形の面積・長さ 2 問、大問 4=立体の体積と表面積 2 問。
- 大問 2 の導入文は 3 年とも同文(「次の図の角 x と角 y の大きさを求めなさい。」)。中身は正多角形(正三角形・正方形・正五角形)と平行線の錯角・同位角、そして折り返し(2025・2026 の 2 年連続)の 3 種類です。
- 大問 3 は、長方形・正方形の中の斜線部(3 年とも 1 問)と、円・おうぎ形が絡む面積(3 年とも 1 問)の 2 本立て。円周を等分した図(2025)、円に内接する正方形(2026)まで出ています。
- 大問 4 は 3 年とも (1) 体積 (2) 表面積 の 2 問で、問い方まで同じ。積み木を積んだ立体(2025・2026)と回転体(2024)の 2 種類でした。
- 大問 5 は 3 年とも「生徒と先生の会話」です(2024 は A さんと先生、2025 は たかしさんと先生、2026 は A さんと先生)。会話の中に【課題】【規則】が示され、(1) で会話の空欄(あ・い・ア)を埋め、(2) でその考え方を使って一般の場合を答えます。単元は規則性・場合の数・数の性質と替わりますが、「会話の流れを読んで、途中の値を自分で復元してから先へ進む」という進み方は 3 年とも同じでした。
- 大問 6・7 は文章題 2 題ぶんの枠で、単元がここだけ自由に動きます。3 年で見ると平均算 2 回(2025 大問 6・2026 大問 7)、割合と比 2 回(2025 大問 7・2026 大問 6)、水量とグラフ 1 回(2024 大問 6)、場合の数 1 回(2024 大問 7)。
- 大問 1 の中も、前半 4 枠(計算 3 問+逆算)は 3 年とも動きません。(1) は必ず「小数 ÷ 小数」(2024 は 19.89÷3.9、2025 は 41.31÷5.1、2026 は 14.62÷3.4)、(2) は分数と小数の混じった四則、(3) は大かっこ・中かっこの入り組んだ四則、(4) は □ を含む逆算という並びです。
大問 1 の後半 4 枠(一行問題)の中身
| 年度 | (5) | (6) | (7) | (8) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 食塩水(6% 300g から水を蒸発させて 8%) | 速さ(往復の平均の速さ) | 割合と比(□ ページの本を兄と弟が読む) | 平均算(テストの平均点と次の 1 回) |
| 2025 | 速さ(時速 8km で 18 分の道のりを分速 60m で) | 和差算(61 ページを 3 日で) | 数の性質(連続する 3 つの偶数の和が 84) | 仕事算(8 人 30 日 → □ 人 20 日) |
| 2026 | 食塩水(7% 300g に水を加えて薄める) | 通過算(長さ 130m の電車) | 割合と比(□ ページの本を 1 日目に 1/3、2 日目に残りの…) | 仕事算(A 18 日・B 24 日、途中で交代) |
食塩水は 2024・2026 の 2 回、速さ(往復・単位換算・通過算のいずれか)は 3 年とも 1 問、「□ ページある本」を割合から逆算する問題は 2024・2026 の 2 回、仕事算は 2025・2026 の 2 年連続でした。単元の名前より「一行で書かれた設定を式に直す速さ」が問われる枠です。
問い方の傾向(算数)
- 答えのみです。3 年とも 20 問すべてが短答で、記述・途中式の要求も記号選択もゼロ。作図の指示も見当たりません。
- 大問 3・4 は図を見て解く問題で、3 年とも図が付きます。図のある小問は全体の約 4 割です。
- 大問 5 の (1) は「会話の空欄に入る数(または並べ方)を答える」で、実質は誘導に乗れているかの確認です。ここを落とすと (2) も落ちる作りになっています。
8-2. 理科(50 点・大問 4・小問 20〜24。社会と合冊の冊子)
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(物理) | 大問 2(化学) | 大問 3(生物) | 大問 4(地学) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 熱の伝わり方(なべの水の動き・対流・熱を伝えやすい金属) | 気体(大気の成分・酸素の発生と集め方・線香とスチールウールの燃焼) | 生態系(赤潮・酸性雨・東京湾の生き物の変化・メダカの減少) | 地層(ボーリング調査・れきの粒・アサリの化石・断層) |
| 2025 | てこ(公園のシーソー・支点・つり合いの計算 4 問) | 金属と水溶液(黒ずんだ 10 円玉を酢できれいにする実験) | 花のつくり(アブラナの分解図・受粉・長日植物の対照実験) | 流水のはたらき(多摩川の標高図・扇状地・曲がった川の内側と外側) |
| 2026 | 磁石(棒磁石とクリップ・磁力の強い場所・極の調べ方) | 燃焼(集気びんの中のろうそく・燃焼前後の気体の割合・まきの積み方) | メダカ(雌雄の見分け・産卵・受精・稚魚の栄養・くみ置きの水) | 星・星座(夏の星座 4 つと 1 等星・夏の大三角・見えない期間) |
座席の固定
- 大問 1=物理、大問 2=化学、大問 3=生物、大問 4=地学 の順が 3 年とも同じです。 大問数は 4 で 3 年とも変わらず、自動集計の下読みでも 2012 年度から 14 年間ずっと 4 大問でした。
- 小問数は 24・24・20。1 大問あたり 4〜7 問で、大問の重さもほぼ同じです。
- 分野の座席は固定ですが、その中の単元は毎年入れ替わります。物理は 熱 → てこ → 磁石、化学は 気体 → 金属と水溶液 → 燃焼、生物は 生態系 → 花 → メダカ、地学は 地層 → 流水 → 星座 と、3 年で同じ単元が 2 度出た例はありません。この意味では「単元をひととおり身につける」学校です。
問い方の傾向(理科)
- 身近な場面から入るのがこの学校の理科の芯です。公園のシーソー(2025 大問 1)、財布の中の黒ずんだ 10 円玉(2025 大問 2)、なべで湯をわかす(2024 大問 1)、たき火のまきの積み方(2026 大問 2)、水そうのくみ置きの水(2026 大問 3)、多摩川の写真(2025 大問 4)。実験器具の名前より「なぜそうなるか」を身近な言葉で説明させます。
- 理由を説明する記述が毎年 3〜6 問あります(2024 は 6 問、2025 は 3 問+理由つきの設問 1、2026 は 5 問+理由つきの設問 1)。字数指定は 3 年とも無く、設問文は「〜はなぜですか。理由を答えなさい」「〜はどうしてですか」「〜か説明しなさい」の 3 通りで、3 年とも同じ言い回しでした。
- 実験を自分で考えさせる設問が混じります。2026 大問 1 問 5「他の磁石を使わずに、白と黒の棒磁石の極を調べる実験を説明しなさい」、2025 大問 3 問 5(暗箱をかぶせた苗 A と日光の当たる苗 B を比べる対照実験)。
- 選択は「1 つ選んで記号で答えなさい」が基本ですが、「すべて選んで」が混じります(2026 大問 1 問 2・問 4)。「3 つ選んで」(2026 大問 4 問 4)もあります。
- 計算があるのは 3 年で 2025 の大問 1(シーソーのつり合い 4 問)だけでした。理科の計算は毎年出るとは限らず、出るときは物理に固まります。
- 文字種の指定が多くあります(「漢字で答えなさい」2024 大問 1 問 3・大問 3 問 1、「ひらがな 2 文字で」2025 大問 1 問 1、「漢字 2 字で」2026 大問 3 問 4)。
8-3. 社会(50 点・大問 3・小問 15〜18。理科と合冊の冊子)
年度×大問の題材表(精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) |
|---|---|---|---|
| 2024 | 地図中①〜⑧の都道府県の同定・沖縄の農作物・二毛作・屋久島(4 問) | ゆうき君がまとめた 12〜16 世紀(足利義満・元寇・徳政令・並べ替え)(7 問) | しょうご君がまとめた憲法第 9 条と自衛隊(PKO・日米安全保障条約・沖縄の基地)(4 問) |
| 2025 | 三浦さん一家の旅行の会話文と行程表(高松の雨温図・オリーブ・本四連絡道路・輸送手段)(7 問) | 上野の博物館の校外学習パネル「日本美術のあけぼの」(縄文〜古墳・石包丁・埴輪)(6 問) | 三権分立の図と情報・メディア(選挙・国民審査・世論)(3 問) |
| 2026 | 西武台新座の生徒 2 人がジュースの話をする会話文(福島のもも・雨温図・イギリスの国旗と気候・竿燈まつり・潮目)(7 問) | 生徒と先生が教科書の画像を見て話す江戸時代(干拓地・朱印船・鎖国)(6 問) | 国際社会(新興国・BRICS・南南問題・ODA・SDGs)(5 問) |
座席の固定
- 大問 1=地理、大問 2=歴史、大問 3=公民(国際を含む)の順が 3 年とも同じです。 大問数 3 は自動集計の下読みでも 2012 年度から 14 年間変わっていません。
- 小問数は 15・16・18。大問 1 と大問 2 が重く(各 4〜7 問)、大問 3 が軽い(3〜5 問)という重みづけも 3 年とも同じです。
- 3 大問とも「文章か会話文を読んで、下線部と空欄について答える」作りで、単独の一問一答形式ではありません。空欄には ①②③… の番号が振られ、下線部にも番号が振られます。この作りは 3 年とも同じでした。
- 中身は毎年替わります。歴史の時代は 中世 → 原始・古代 → 近世 と 3 年で重なりなし、公民のテーマも 憲法 → 三権分立 → 国際社会 と重なりなし。大問 2 の時代は前年と重ならないという傾向が、下読みの 14 年分の並びでも読み取れます。
頻出の中身(精読した 3 年で確認できた範囲)
- 雨温図の読み取りが 2025・2026 の 2 年連続(高松市の雨温図の選択、ロンドンと札幌の気温差の理由)。
- 都道府県・地域の同定が 2024・2025 の 2 回(地図中の記号から選ぶ形)。
- 農業・畜産が 2024・2026 の 2 回(沖縄の作物、福島のもも、瀬戸内のオリーブ)。地理の柱は「地図+気候+産物」の組合せです。
- 歴史は並べ替え(2024 大問 2 問 7「1〜4 の文章を古い順に並べかえて番号で答えなさい」)と資料の同定(2025 大問 2 問 6 パネルの I〜III に入る資料を選ぶ)が入ります。3 年で中世・原始古代・近世が出ているので、近現代を含めた全時代を薄くても通しておく必要があります。並べ替えに備えて、時代の中の前後関係も押さえておきたいところです。
- 公民は図と条文が入口です。憲法第 9 条の条文そのもの(2024)、三権分立の矢印つきの図(2025)。用語をカタカナ・アルファベットで答えさせる設問(2025 のカタカナ 2 問、2026 の SDGs)もあります。憲法の条文・三権分立の図・国際機構と略称の 3 本柱を「見た形のまま」覚えるのが早い作りです。
問い方の傾向(社会)
- 記述は 3 年ともゼロです。記号選択と短答だけで構成されます(2024 選択 53%・短答 47%、2025 選択 62%・短答 38%、2026 選択 50%・短答 50%)。
- 字数を数えさせる設問は 3 年とも無く、代わりに文字種の指定が非常に多くあります(「漢字で」「漢字 2 字で」「漢字 3 字で」「カタカナで」「アルファベットで」)。書けない漢字は落ちる作りです。
- 選択肢の問い方は「適切なものを 1 つ選んで」と「適切でないものを 1 つ選んで」の消去法が混在します(2024 大問 1 問 2・大問 2 問 1、2025 大問 2 問 1)。設問文を読み違えると失点が続くので、線を引いて読む習慣が要ります。
- 複数選択・組合せも出ます(2025 大問 1 問 5「2 つ選んで」、2025 大問 3 問 1「A〜C にあてはまる語句をそれぞれ」、2026 大問 2 問 3「③・④ の組み合わせとして適切なもの」)。
- 表・グラフ・地図・写真から読み取らせる設問が毎年あります(2025 の沖縄の基地面積の表・雨温図、2026 の福島県 3 都市の気温表・国旗・竿燈まつりの写真)。資料の点数は多いのですが、1 点あたりの読み取りは短めです。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 2・小問 24〜25。2016・2018 年度の 2 年で確認)
国語は問題冊子が読めるのが 2016 と 2018 の 2 年だけです(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。以下はこの 2 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。ただし、この 2 年の作りが驚くほど一致しているので、確認する価値のある形として書いておきます。
年度×大問の題材表(精読した 2 年)
| 年度 | 大問一(12〜13 問) | 大問二(12 問) |
|---|---|---|
| 2016 | 説明文(他人の書いたものを「決めつけ」で批判すること・怒りの扱い方) | 随筆(盲導犬ベルナと暮らす「私」の町での日々) |
| 2018 | 説明文(森山卓郎『コミュニケーションの日本語』より。感情と意見の違い・言いにくいことの伝え方) | 物語(大村あつし『エブリリトルシング』より。デパートの昆虫売り場の少年と店員) |
出典が本文末に印字されているのは 2018 の 2 題で、出典一覧の記載と一致しました。2016 は出典の記載が読み取れなかったため、書きません。
座席の固定
大問一・大問二とも、設問の並びが 2 年でほぼ同じです。
| 設問 | 中身 | 2016 | 2018 |
|---|---|---|---|
| 問 1 | 波線部 ①〜⑧ のカタカナを漢字に改める(8 問) | 大問一・二とも | 大問一・二とも(2018 の大問二は「漢字をひらがなに」も混じる) |
| 問 2 | 空欄 A〜E に入る接続語を番号で選ぶ(5 個) | 大問一・二とも | 大問一・二とも |
| 問 3 | 傍線部 a〜c の語句の意味を番号で選ぶ(3 個) | 大問一・二とも | 大問一・二とも |
| 問 4 以降 | 傍線部の内容説明・理由説明・心情説明を番号で選ぶ | 大問一・二とも | 大問一・二とも |
| 最後の問 | 「次の文が入るのに最も適切な場所を探し、その直前の五字を抜き出しなさい」(脱文挿入) | 大問一・二とも | 大問二。大問一は【X】〜【Z】から場所を選ぶ形 |
| 本文一致 | 「本文の内容と合致するもの」を選ぶ | 大問一 | 大問一・二(2018 大問二は ○ × 式) |
- 漢字 8 問 × 2 大問 = 1 回の試験で 16 問が漢字です。 しかも波線部に番号を振って一括で問う形が 2 年とも同じ。国語の得点のうち、まとまった割合を漢字が占める作りになっています。
- 接続語の空欄 A〜E も 2 大問合わせて 10 個。選択肢は 5 つ(「でも/まず/もちろん/そもそも/たとえば」2016 大問一、「さらに/そこで/しかし/また/それでも」2018 大問一)で、番号で答えます。
- 語句の意味 a〜c も 2 大問合わせて 6 個。「偏見」「欠如」「軒なみ」(2016)、「妥当性」「不用意に」「至らなさ」「いぶかしげ」「未練」「手際よく」(2018)。
問い方の傾向(国語)
- 精読した 2 年では記述がゼロでした。記号選択が主軸で(2016 は 79%、2018 は 76%)、残りは漢字と抜き出しの短答です。記述が無いぶん、選択肢を 4〜5 本ずつ切る精度が点差になります。本文の言い換えとずれている箇所に印をつける読み方を身につけたいところです。
- 抜き出しには必ず字数指定が付きます(「直前の五字」「六字で」「二十一字で探し、最初の五字を」)。自由記述の字数制限は 2 年とも無しでした。
- 傍線部の設問は「最も適切なものを、次の中から選んで番号で答えなさい」という同じ言い回しで、選択肢は 4〜5 本。内容説明・理由説明・心情説明の 3 種類が繰り返されます。
- 脱文挿入(示された 1 文を戻す場所を探す)が両年・複数の大問で最後に置かれています。文章全体の流れを掴んでいないと解けない設問が最後に来る作りです。示された 1 文の指示語・接続語を手がかりに戻す場所を探す練習が効きます。
- 表現技法(2016 大問一問 8「怒りはしつこく居座ります」の技法)、文章構成(2018 大問一問 9)といった、形式面を問う設問も混じります。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 2024〜2026 の 3 年には出ていないけれど、自動集計の下読み(2012〜2026 の大問の並び)では過去に大問だった単元です。座席が固定なので、それぞれの枠に戻ってくる候補として挙げます。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度です(2024〜2026 は原本の精読、それ以前は下読みによります)。
| 科目 | 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ | 2014・2016・2017・2018・2020・2021・2024 | 2024 年度 | 数年おきに出る枠。2024 大問 6 を最後に 2 年空き。大問 6・7 の枠に戻る候補 |
| 算数 | 速さとグラフ(ダイヤグラム) | 2018・2019・2023 | 2023 年度 | 3 年空き。精読した 3 年では大問としては出ておらず、大問 1 の一行問題としてのみ |
| 算数 | 回転体 | 2024 | 2024 年度 | 2024 大問 4 が 90 度回転の立体。2025・2026 は積み木の立体なので、当面空いている枠 |
| 算数 | 売買損益 | 2019・2021・2023 | 2023 年度 | 3 年空き |
| 算数 | 場合の数 | 2024(大問 7)・2025(大問 5) | 2025 年度 | 2026 は大問 5 が数の性質。大問 5 か大問 7 のどちらかに戻る想定で |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | 2016・2021・2023 | 2023 年度 | 化学の枠でよく出る。3 年空き |
| 理科 | 中和 | 2019 | 2019 年度 | 化学の枠。長く空いている |
| 理科 | ふりこ | 2013・2019 | 2019 年度 | 物理の枠 |
| 理科 | 電気回路・光 | 電気回路 2021、光 2017・2020 | 2021 年度(電気回路) | 物理の枠 |
| 理科 | 人体 | 2013・2014 | 2014 年度 | 生物の枠で長く空いている |
| 理科 | 植物のつくりとはたらき | 2012・2015・2016・2017 | 2017 年度 | 生物の枠 |
| 理科 | 気象 | 2015・2018 | 2018 年度 | 地学の枠。精読した 3 年は地層・流水・星座 |
| 理科 | 太陽 | 2014・2021 | 2021 年度 | 地学の枠 |
| 理科 | 地震・火山 | 2017・2023 | 2023 年度 | 地学の枠 |
| 社会 | 地方自治 | 2021 | 2021 年度 | 公民の枠で 5 年空き |
| 社会 | 財政・税 | 2023 | 2023 年度 | 公民の枠で 3 年空き |
| 社会 | 近現代(幕末・明治以降) | 2012・2013・2019 | 2019 年度 | 歴史の枠。精読した 3 年は中世・原始古代・近世なので、大問 2 に戻る候補 |
| 社会 | 地形図の読図 | 2012 | 2012 年度 | 長く空いている。地図を読む設問自体は毎年ある |
| 社会 | 世界地理を正面から | 2014 | 2014 年度 | 2026 は大問 1 の中にイギリスが 2 問入った形で、単独の大問には至っていない |
10. 形式面の注意
4 科目に共通する点
- 記述があるのは理科だけです。 算数(3 年とも全問短答)・社会(3 年とも記述ゼロ)・国語(精読した 2 年で記述ゼロ)は書く量が少なく、理科だけが「なぜか説明しなさい」を毎年 3〜6 問出します。
- 字数を数えさせる設問は、4 科目とも見当たりません。国語の抜き出しに「五字」「六字」「二十一字」の指定が付くのと、理科・社会に「漢字 2 字で」「ひらがな 2 文字で」「カタカナで」「アルファベットで」という文字種の指定が多いことが、字数制限と紛らわしいので注意してください。理科・社会の理由記述に字数の枠はありません。
- 漢字で書かせる短答が理科・社会に多く出ます。「対流」「受精」「二毛作」「徳政令」など。読めても書けないと点になりません。
- 作図の指示は、精読した 3 年(算数・理科・社会)では見当たりませんでした。
- 選択肢の記号は科目で違います。算数は選択そのものがありません。理科・社会は「ア・イ・ウ…」、国語は算用数字の番号です。
- 「すべて選んで」「2 つ選んで」「3 つ選んで」という複数選択が理科・社会に混じります。「適切でないものを 1 つ選んで」の消去法も社会に多く出ます。
算数
- 大問数 7・小問数 20 は精読した 3 年とも同じで、自動集計の下読みでも 2014 年度から 12 年間 7 大問 20 小問。この点は長く動いていません。
- 1 問あたり 2 分半です。大問 1 の 8 問を 12〜15 分で抜けるのが目安になります。
- 円周率の指定は転写に含まれていません(表紙の注意書きは転写の対象外)。円やおうぎ形の面積は毎年出るので、市販の過去問集で扉の指示を確認してほしいところです。
- 数値は小数・分数が混ざります。大問 1 の (2)(3) は「分数と小数の変換」を必ず挟む作りで、3 年とも同じでした。
- 単位は設問文で毎回明示されます(「何 cm ですか」「何 cm³ ですか」「何通りありますか」「何分後ですか」)。
理科
- 記述と短答と記号選択の割合は年で動きます。2024 は 記号 38%・短答 38%・記述 25%、2025 は 短答 62%・記号 21%・記述 12%、2026 は 記号 50%・記述 25%・短答 20%。記述が 1 割から 2 割 5 分の間で動くので、「今年は記述が多い」年に備えて書く練習は必須です。
- 図は毎年あります(棒磁石・集気びん・アブラナの分解図・ボーリング図・多摩川の標高グラフ)。図から読み取る小問は全体の 2〜3 割です。
- 社会と 1 冊に合冊されています。理社を続けて解く配分の練習が要ります。
- 「3 つ答えなさい」(2024 大問 4 問 1 流水の 3 つのはたらき)、「2 つ答えなさい」(2025 大問 1 問 7 てこを使った身近な道具)のように、複数を列挙させる短答が毎年あります。
社会
- 理科と 1 冊に合冊です。理社を続けて解くことになります。
- 空欄と下線部が同じ本文に混ざるので、設問を解く前に本文を通読しておくほうが速い作りになっています。
- 時事的な語(SDGs・ODA・BRICS・世論・メディアリテラシー)が公民の大問に混じりますが、前年に起きた出来事そのものを問う設問は精読した 3 年では見当たりませんでした。用語の意味を押さえておけば足ります。
国語
- 大問 2 題・小問 24〜25 問を 50 分。1 問 2 分です。本文はどちらの大問も長め(2 題で A4 換算 14 頁相当の分量)。
- 解答は「番号で答えなさい」が基本で、記号(ア・イ・ウ)ではなく算用数字の番号。選択肢は「1. 〜 2. 〜」と縦に並ぶ形で、○ × 式(2018 大問二問 8)もあります。
11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(とくに小数 ÷ 小数と、分数と小数の混じった四則)・角度と面積の基礎・長文を最後まで読む力・漢字。時間はまだ計らなくてかまいません。理科は「なぜそうなるか」を口で言う習慣をつけます(この学校の理科は最後まで理由を聞いてきます)。 |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終えるのが、この学校では本体になります。単元の穴がそのまま失点になる作りだからです。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算(小数 ÷ 小数、分数と小数の混じった四則)と、国語の漢字・接続語・語彙を毎日。週末 60 分はその週の単元 1 つで、次の順に置いてください。平面図形 → 立体図形 → 割合と比 → 平均算 → 和差算 → つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める) → 仕事算 → 通過算 → 水量とグラフ → 規則性 → 場合の数(和差算・つるかめ算・仕事算・通過算・平均算はいずれも受験用教材の単元です)。8 節の年度×大問の表を、そのまま「小 5 で一巡する単元リスト」として使えます。理科は 4 分野を均等に、社会は全時代と地理の全分野。ただし国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。 |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降は ①同じ座席を縦に解く(算数の大問 2 だけ、理科の大問 2 だけ…)→ ②年度通しで時間を計る の順に。理社は続けて解きます。 |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 座席が固定なので「どこに何が出るか」は小 6 の秋に過去問を数年分解けば掴めます。差がつくのはむしろ小 5 での全分野の一巡です。算数の大問 5〜7、理科の 4 分野の中身、社会の歴史の時代と公民のテーマは毎年入れ替わり、精読した 3 年で見ても同じ単元がほとんど重なりません。「出るところだけやる」が効きにくく、標準的な単元を穴なく持っている子が、固定された座席の上でそのまま得点できます。加えて、算数が全問短答・社会が記述ゼロという作りなので、計算と漢字の正確さがそのまま点差になります。小 4 のうちに計算と漢字を「落とさない」水準にしておくと、小 6 で単元の穴を埋める時間が作れます。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。
- 駒沢学園女子中学校(東京都・女子校)— 8 校でいちばん近い組み合わせです(科目別の近さは算 77/理 87/社 84)。理科と社会が近いので、理社の演習が転用しやすくなります。
- 目白研心中学校(東京都・共学)— 社会が最も近い組み合わせです(算 82/理 77/社 88)。3 科ともまんべんなく近い並びです。
- 明治大学付属世田谷中学校(東京都・共学)— 算数と社会が近く(算 84/理 75/社 83)、算数の演習の転用が効きやすい組み合わせです。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- 「近さ」は大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の多さ・同じ位置に同じ単元が来るか・単元の分布を合成した数字で、同じ問題が出るという意味ではありません。男女の別は自動集計の表をそのまま写しました。
- 国語の近さは 8 校とも計算されていません。西武台新座の国語が 2 年分しか資料に無いためで、「国語が似ていない」という意味ではありません。
- 8 校全体を見ると、近いのは理科と社会の学校が多くなります。西武台新座の理社は「分野の並びが固定・記述は理科だけ・字数指定なし」という作りで、同じ作りの学校が関東に一定数あります。なかでも女子美術大学付属中学校(東京都)は、理科が 4 大問で分野の並びが固定という点が西武台新座と共通していて、分野を等分に仕上げる勉強がそのまま効きます。
- 算数は 8 校の中でばらつきが大きく(60〜84)、西武台新座の算数は 7 大問 20 問の全問短答という珍しい作りなので、算数の演習の転用は上位数校に限られます。
- この学校は 2 科(国語・算数)と 4 科の選択制です。2 科で受けるつもりなら、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できません。この学校は 2026 年度で第 1 回・第 1 回特待・第 2 回・第 2 回特待・チャレンジ 2 回・適性検査・帰国生と回が多いのですが、資料は各年・各科目 1 冊ずつで、冊子の転写に回名が出てきません。ここに書いた話がどの回のものかは特定できていません。回によって作りが違う可能性は残ります(とくに適性検査の回は、4 科目とはまったく別の形式のはずです)。
- 2022 年度は 4 科目とも冊子がありません。年をまたぐ話はすべて 2022 を飛ばして数えています。
- 国語は 2016・2018 の 2 年しか精読できていません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。2 年分では「毎年こうだ」と言えないので、国語の節はすべて「この 2 年ではこうだった」として書きました。直近の形式・記述の有無は市販の過去問集で確認してほしいところです。
- 精読したのは各科目 3 年(国語は 2 年)です。それ以前の年は、大問の並びと単元名だけを自動集計の下読みで見ています。下読みには誤りがあり、実際にこのレポートを書く過程で 3 つ直しました(算数の大問 1 は「四則計算の大問」ではなく 8 問の小問集合、社会の「字数指定 86%」は文字種の指定を数えたもの、社会の「近年作りが変わった」は原本では確認できなかった)。9 節の「しばらく出ていない単元」は下読みに依存しているので、他の節より確度が落ちます。
- 転写は問題冊子の本文が対象で、表紙の注意書き・配点の印字・解答用紙の様式は転写の対象外です。円周率の指定・持ち物の指定・解答欄の大きさは、このレポートからは分かりません。
- 算数の 2024・2026、理科の 2026 は転写の確度が低めと記録されている年で、数式や選択肢の細部に揺れがあります。大問の構成と題材の読み取りには支障が無い範囲ですが、個々の数値をそのまま演習に使うときは原本にあたってください。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけとなる資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果には、このページでは触れていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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