成城学園中学校 の過去問分析

成城学園中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

成城学園中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・第 1 回・算数 16 年分ほか)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都世田谷区
男女 共学
入試回と日程・科目 帰国生 2026 年 12 月 21 日午前 — 基礎学力試験(国語・算数)+個人面接(受験生および保護者)/一般第 1 回 2027 年 2 月 1 日午前 — 4 科/一般第 2 回 2027 年 2 月 3 日午前 — 4 科
試験時間・配点 一般第 1 回・第 2 回とも 国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会 25 分 50 点・理科 25 分 50 点。帰国生は国語 40 分・算数 40 分で各 100 点
面接 帰国生入試に個人面接(受験生および保護者)があります
旧称 旧制成城高等学校、旧制成城高等女学校

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。第 1 回・第 2 回の両方を受験すると優遇制度があります。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

同じ都内に「成城中学校」(新宿区・男子校)がありますが、別の学校です。このレポートは世田谷区の成城学園中学校(共学)を扱います。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行題(数行で終わる短い文章題)・逆算(□にあてはまる数を求める計算)・短答(語句や数値を短く答える形式)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 成城学園は「算数の前半だけが強く固定され、残りは毎年作り直される」学校です。大問 1 の計算 5 問と大問 2 の一行題 10 問を合わせた前半 15 問という座席(問題の置き場所)が、非常に長く続いています。
  2. 理科には座席がありません。大問 8 題という数は続いていますが、どの位置に生物・地学・化学・物理が来るかは毎年入れ替わります。社会は大問 2 題という形が続き、1 題の中で地理・歴史・公民をまたぎます。
  3. 理科・社会が 25 分ずつという短さは、この学校の入試を語るうえで外せません。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 2 の一行題 10 問を、2024〜2026 の 30 問を並べて、問い方の文ごと覚えます。
  2. 算数の大問 1 の計算 5 問を、5 枠に分けて毎日 1 セット解きます。
  3. 理科・社会を 25 分で解く通し演習を、通しで 5 回ずつやります。

今週やる 1 つ

  1. 2024・2025・2026 の算数の大問 2 を並べ、時計の角度を問う 1 問が 3 年とも同じ文であることを自分の目で確かめます。

注意

  1. 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2018 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 資料が無い年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 2010〜2023(2013 を除く) 16 年(2010〜2026、2013 を除く) 2013 設問文まで細かく読めます
理科 3 年(2024・2025・2026) 2010・2012〜2023 16 年(2010・2012〜2026) 2011 図・写真の多い科目で、図そのものは転写できないため説明文からの読み取りを含みます
社会 3 年(2024・2025・2026) 2010・2013〜2023 15 年(2010・2013〜2026) 2011・2012 リード文が長く、下線部と設問の対応まで読めます
国語 3 年(2015・2016・2018) 2010・2014 5 年(2010・2014・2015・2016・2018) 2019 年度以降 著作権処理の関係で掲載されない年が多くなっています

5. 一番大きな結論

成城学園は「算数の前半だけが強く固定され、残りは毎年作り直される」学校です。

ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということです。過去問の使い方は科目でまるごと違います。算数の前半だけが「出る問題を覚える」に近く、算数の後半・理科・社会は「単元の解き方を身につける」、理科と社会は加えて「時間の使い方を身につける」という配分になります。

4 科目に共通するのは、「難問を 1 問粘る」試験ではなく「決まった処理を速く正確に回す」試験という点です。とくに理科・社会は 25 分で 22〜27 問なので、1 問に 1 分かけられません。


6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。過去問を使った演習は小 6 の夏以降が目安で、学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・前半 15 問(大問 1 の計算 5 問と大問 2 の一行題 10 問) — 大問 1 は四則/分数と小数の混合/工夫計算/部分分数(1/(3×4)+1/(4×5)+… が 3 年連続)/逆算の 5 枠を毎日 1 セット。12 年同じ場所にあるので、時間をかける価値が確実に返ってきます。部分分数(1/(a×b) の形)は 3 年連続なので必ず手順にしておきます。大問 2 は一行題のプールを 12 単元で回します。原本で頻度が高いのは 食塩水(3 年連続)・時計算(3 年連続)・場合の数・単位換算・割合と比・売買損益・通過算・仕事算・数の性質・過不足算・和差算・平均算で、1 単元 5 問ずつの薄い反復を週 1 巡。そのうえで、一行題は「問い方の文」ごと覚えます。2024〜2026 の 30 問を並べて、文を読んだ瞬間に手が動く状態にします。時計の角度・総当たり戦の試合数・トンネルの通過算・「昨年と比べて◯% 減り、おととしと比べて◯% 減り」の 4 つは、文がそのまま繰り返されているのを原本で確認しました。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 算数・大問 3 の図形と、後半 3 題(大問 4〜6) — 大問 3 は 2023〜2026 の 4 年連続で図形の位置です。角度(円に内接する正多角形・半円)と、円とおうぎ形が絡む斜線部の面積・転がり移動・回転移動の 2 系統に分けて、円周率 3.14 の計算を紙の上で速くする練習も含めます。後半 3 題は速さ・水量とグラフ・規則性・数の性質・集合・約束記号から選ばれます。水量とグラフは 2024・2025 と 2 年続けて大問で出ており、仕切り・複数の給排水管・ニュートン算まで踏み込むので、グラフの折れ曲がり点が何を意味するかを言葉で説明できるようにします。速さは 3 年連続で後半に 1 題あり、図形上を動く点(2024)、区間で速さが変わる道(2025)、2 台のバスのダイヤグラム(2026)と形は毎年違うので、旅人算・ダイヤグラム・図形上の点の移動を別々に仕上げます。最後の大問(数の性質・規則性・約束記号)は「小さい場合で実験→規則を見つける→数え上げ」の 3 手順です。どれも (1)(2) は誘導に乗れば取れる作りなので、最後まで解けなくても前半を取る練習をしておきます。式を書かせる 1〜2 問もここに出るので、途中の考え方を人に読める形で残す書き方を練習し、時間切れで白紙にしないようにします。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 理科・社会を 25 分で解く通し演習 — 理科は 8 題 22〜24 問で 1 題 3 分、社会は 2 題 25〜27 問で 1 問 1 分弱です。捨てる判断を含めた時間配分を、通しで 5 回ずつやって身につけます。これができないと知識があっても点になりません。理科は分からない小問を捨てて次へ進む判断がこの学校でいちばん大きく、社会はリード文を下線の周りだけ読み、設問から本文に戻る解き方を練習して、記述 2 問に 5 分を残す配分を決めておきます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週 1 回] 理科・気象と、理由を 1 文で書く記述 — 気象は 2021〜2026 年度の 6 年連続でどこかの大問に入っています。雲の種類と雲量、天気図と低気圧(南岸低気圧・台風・線状降水帯)、気象衛星画像の並べ替え、アメダス、熱中症と暑さ指数まで。記述は毎年 1〜2 問で「理由とともに答えなさい」の形なので、「〜だから」で終わる形を身近な現象(お湯が冷める・火が消える・水がなくなる・部屋が冷える)で 20 問ほど練習します。指定語句は付かないので、自分で理科の用語を選んで入れます。あわせて、9 節に挙げたてこ・ふりこ・月・地震を 1 年分ずつ復習しておきます。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 理科・図とグラフから読む練習と、身近な道具・実験器具 — 表から比例を読む、グラフの折れ点で過不足を判断する、模式図の部位を同定する。2026 は 24 問中 18 問に図があります。題材はろ過(コーヒーフィルター)・虫めがね・七輪・てんびん・エアコンとストーブ・顕微鏡・電流計で、「教科書に出てこない道具でも、原理は習ったもの」という前提で読む練習をします。実験器具の操作(ろ過・顕微鏡・電流計・注射器)は単元として押さえます。2024・2025 と 2 年続けて大問になっています。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週 1 回] 社会・記号選択の 3 つの問い方と、統計グラフ・年表の作業 — ①「あやまっているものを 1 つ」②「A・B の文が正か誤かの組み合わせ」(2024・2026)③「古い順に並べて 2 番目と 4 番目」(2025・2026 の 2 年連続)。②③は部分点が無い形なので、確実に取るための訓練が要ります。4 つの文それぞれの誤りを指摘できる状態まで持っていき、地理・歴史・公民のどれでも来ることを前提にします。統計グラフは上位県を覚えます。野菜(キャベツ・トマト・ねぎ・ピーマン・きゅうり)、畜産、工業地域別の産業構成で、3 年連続で「3 つのグラフの組み合わせ」が出ています。年表は、できごとを年表の適切な位置に入れる作業と、古い順に並べて 2 番目と 4 番目を答える作業の 2 つで、どちらも 2 年連続で出ています。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 社会・理由を書く記述と、憲法・地形・その年のできごと — 記述は毎年ちょうど 2 問で、「なぜ〜か、説明しなさい」に対して資料の数字か地理的条件を根拠に 1〜2 文を週 2 問。2026 のように条件が箇条書きで指定される年もあるので、条件を線で消しながら書く習慣を付けます。憲法と国会・内閣・裁判所は、憲法 65 条の穴埋め(2024)、法律の制定過程(2025)、大日本帝国憲法との比較(2025)、裁判の仕組み(2026)と毎年入るので、条文の番号と中身を結びつけておきます。日本の地形と気候は、信濃川・利根川の流域、V 字谷 → 扇状地 → 三角州、カルデラ、やませ、瀬戸内の少雨で、2025・2026 と 2 年続けて地形の説明を選ばせています。その年のできごと(G7 サミット・万博・オリンピックのような大きな行事)は、開催地の地理と過去の同種の行事の歴史とセットで問われます。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週末 60 分] 国語・字数指定つきの抜き出しと、形を指定された記述 — 「八字で」「十六字で」「二十字以上二十五字以内で」と指定されたら、まず本文でその長さの候補を探します。速さがそのまま得点になります。精読した 3 年で短答が 53〜73% を占め、その大半が抜き出しと空欄補充でした。「解答らんに合うように」への対応は、文末の形(〜こと/〜から/〜点)を解答らんに合わせて切り出す練習で、市販の過去問で実際の解答らんを見ながらやるのが早いです。記述は「一文にまとめて」「『〜という点で〜から』の形で」「指定された語を使って」の 3 パターンを 10 問ずつ。自由記述より、指定に合わせる訓練が効きます。接続語・副詞の空欄補充は、「であるならば/だとしても/さらに」のような接続語の使い分けと、擬態語(ぱっと・そっと)を選択肢から選ぶ形で。読む素材は、説明文が自然科学・環境の話題、小説が小学生〜中学生の心の揺れを中心にします。漢字の書き取りは毎日 8 問、読みではなく書きだけでよく(資料のある 5 年では読みの設問がありません)、送り仮名込みで。ただし 2019 年度以降は市販の過去問で必ず確認してください。大問 3 題の並び・記述の数・字数指定の有無がこの 5 年と同じかどうかは、この資料からは分かりません。(確認: 〜2018 年度)

時計算・通過算・仕事算・過不足算・和差算・平均算・消去算・植木算・ニュートン算・売買損益のような特殊算は、教科書ではなく受験用教材で扱う単元です。中身は 用語集 にあります。


8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 26〜30)

原本で通して読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 大問 1(5 問・「次の□にあてはまる数を求めなさい」の計算) 大問 2(10 問・一行題の小問集合) 大問 3(2〜4 問・図形) 大問 4(3〜5 問・量の変化・条件整理) 大問 5(3〜4 問・速さ・水量) 大問 6(3〜4 問・数の性質・規則性・約束記号)
2024 整数の四則/小数と分数の混合/55×57−66×38−22×(22−3) の工夫計算/分母が積の分数の足し算/逆算 数の性質・場合の数(総当たり戦)・平均算・単位換算・時計算
仕事算・食塩水・通過算・売買損益
角度(円に内接する正五角形と正六角形)/長方形と半円の斜線部の面積 水量とグラフ(仕切り 2 枚で A・B・C に分けた水そう) 速さ(正三角形の辺上を動く 2 点 P・Q) 数の性質(4 けたから 1 桁消して 110 になる数)
2025 整数の四則/小数の四則/分数と小数の混合/分母が積の分数の足し算/逆算 単位換算 2 問・過不足算・仕事算・時計算
食塩水・場合の数(硬貨)・通過算・和差算・割合と比
角度(半円)/二等辺三角形の外側を転がる円の通過面積 速さ(上り坂・平地・下り坂の 3 区間) 水量とグラフ(S 管で給水・A/B/C 管で排水) 規則性・数列(1,1,2,1,2,3,… の 2 種類の並べ方)
2026 整数の四則/帯分数の乗除/0.125・1.25 を含む工夫計算/分母が 3 数の積の分数/逆算 数の性質(2026 と 9 の倍数)・消去算・植木算・時計算・場合の数(総当たり戦)
食塩水・割合と比 2 問・売買損益・ニュートン算
正六角形の分割と面積比 3 問/半円を 60 度回転させた斜線部 集合(クロール・平泳ぎ・バタフライの 3 種目調査) 速さとグラフ(駅と病院を往復するバス A・B) 約束記号(各位の数の積を ≪ ≫ で表す)

同じ場所に同じ種類の問題が出る

この学校の算数は、前半(大問 1・2)の座席がとても長く固定されています。

つまり同じ問題が出るわけではありませんが、「前半 15 問は計算 5 問+一行題 10 問」という座席は 10 年以上動いていません。後半 3 題だけが毎年組み替えられる、という作りです。

問い方のくせ

8-2. 理科(25 分・50 点・大問 8・小問 22〜24)

原本で通して読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。

年度×大問の題材表(2024〜2026・前半の大問)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 流水のはたらき(上流の石の形・れき砂泥の堆積・増水の原因)3 問 ろ過の実験器具(正しい操作・砂と砂糖・身近なろ過の例)3 問 虫めがねと光(光の大きさ・レンズの断面・早く燃える組み合わせ)3 問 斑入りの葉の光合成(ヨウ素液・葉 A の対照・エタノール・ぬりつぶしの作図)4 問
2025 メダカ(ひれの特徴・産卵数・飼育水)3 問 鉄と塩酸(発生気体・グラフから必要量・過不足・リトマス紙)4 問 熱中症と暑さ指数(猛暑日の定義・WBGT の計算・アメダス)3 問 光の進み方(鏡の反射・鏡に映る看板・看板が映る鏡)3 問
2026 熱と状態変化(沸騰させた水の水面の高さ・3 日放置後)2 問 ヘチマの受粉実験(花粉の名前・雌花の変化・袋かけの記述)3 問 てんびんと密度(食塩を溶かした後の重さ・体積と重さの表)3 問 地層(重なりの名称・新旧・サンゴの化石・示準化石)4 問

年度×大問の題材表(2024〜2026・後半の大問)

年度 大問 5 大問 6 大問 7 大問 8
2024 気象(南岸低気圧の衛星画像と降水量分布)2 問 植物(タンポポとヒヤシンスの冬越し・ゴボウやレンコンの食べる部位)2 問 ストーブとエアコン(暖気の動き・効率よく冷やす風向きと理由)2 問 電磁石(電流計のつなぎ方・極の逆転・導線を太くしたときの理由)3 問
2025 顕微鏡(成城学園の中 1 の授業設定・接眼と対物の倍率・使い方・低倍率から見る理由)4 問 七輪(断面の構造・炭をすき間なく重ねると火が消える理由)2 問 星座(成城学園の屋上でのスケッチ・6 時間後・北極星)3 問 磁石(棒磁石を割る・鉄くぎをこすって磁石にする)2 問
2026 気象(雲量から天気・乱層雲と積乱雲・衛星画像の並べ替え)3 問 ヒトの骨(骨の数・部位の模式図・説明文からの同定・ヘビ)4 問 豆電球と乾電池(ソケットなしのつなぎ方の描き入れ・厚紙スイッチ)2 問 水溶液(気体が溶けた水溶液・注射器の二酸化炭素・沸騰前のあわ)3 問

座席は毎年作り直される

理科は 4 科目の中で、同じ場所に同じ種類が来るという性質がいちばん弱くなっています。 大問が 8 題という数は 2023〜2026 年度の 4 年連続で同じですが、どの大問に何の分野が来るかは毎年入れ替わります。2024 は地学→化学→物理→生物→地学→生物→物理→物理、2025 は生物→化学→地学→物理→化学→化学→地学→物理、2026 は化学→生物→化学→地学→地学→生物→物理→化学と、並びに規則が見当たりません。「大問 1 は生物」といった読みは立ちません。

代わりに固定されているのは分野の総量です。3 年とも 8 題の中に、生物 2 題前後・地学 2 題前後・化学 2 題前後・物理 2 題前後が入ります。1 題あたり 2〜4 小問という細かい刻みも 3 年共通で、深く掘る大問はありません。

気象は 2021〜2026 年度の 6 年連続でどこかの大問に入っています。ここだけは分野として当てにしてよいところです。

問い方のくせ

8-3. 社会(25 分・50 点・大問 2・小問 25〜27)

原本で通して読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年です。

年度×大問の題材表(2024〜2026)

年度 大問 1(14〜15 問) 大問 2(11〜13 問)
2024 「島国である日本は四方を海で囲まれ…」外国からの危機と日本の通史。
さくらの開花前線・排他的経済水域の表・大化の改新・平安時代・大宰府・元寇(記述)
鎖国・太平洋戦争・選挙権の拡大・高度経済成長・自動車の部品供給
2023 年の G7 広島サミットをめぐる政太郎君と澤柳先生の会話文。
広島県の形・ゼレンスキー大統領・憲法 65 条・環境省・北陸新幹線の経由県・自由貿易
世界の地域別人口・宮崎県の農作物 3 グラフ・政令指定都市・雨温図(高松)・県庁所在地でない都市・女性国会議員が少ないこと(記述)
2025 「国民の祝日に関する法律」を入口に憲法と国土。
法律の制定過程・大日本帝国憲法との比較・憲法に明記されていない権利・自然災害・野菜の収穫量グラフ
卵の自給率(記述)・食料安全保障・海に面する都道府県数・平野・カルデラ・インバウンド・円高円安
祖父ジョウイチさんと孫セイコさんの正月の会話文。
大阪と東京の人口密度・雨温図(大阪)・東海道新幹線の経由県・大阪万博・大阪の歴史年表・年表への追加
大阪出身の人物・灯火管制の理由(記述)・東京五輪前後の暮らし・昭和のできごとの並べ替え
2026 「日本は海に囲まれた島国であり…水資源に恵まれています」水を軸にした地理と歴史。
内陸県の漁港(記述つき)・信濃川と利根川・V 字谷と扇状地と三角州・岡山市が晴れの国である理由(記述)・厳島神社と平清盛
製紙業の表・米作りの手順・農協・ききん・やませ・条例・東京の年平均気温グラフ・パリ協定・裁判・祭り
琉球列島の歴史と時代区分。
鑑真・藤原氏の正誤組み合わせ・遺跡の写真から条件つき記述・工業地域 3 グラフ・北海道の産業
年表への追加・沖縄島の文化・江戸の政治改革・五箇条の誓文・GHQ の改革・2026 年の G7

同じ場所に同じ種類の問題が出る

問い方のくせ

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 24〜34。2010・2014・2015・2016・2018 年度で確認)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010・2014・2015・2016・2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。原本で通して読んだのは 2015・2016・2018 年度の 3 年です。

年度×大問の題材表(2015・2016・2018)

年度 大問 1(漢字の書き取り) 大問 2(説明文・文章一) 大問 3(小説・文章二)
2015 カタカナを漢字に直す 8 問(暗雲・弱音・社・簡素・力量・伝票・停戦・弁舌) 動物の体温と冬眠、恐竜は変温動物か(日高敏隆『動物の言い分 人間の言い分』)10 問 傾聴ボランティアで香山さんの家に通う「わたし」(岩瀬成子『まつりちゃん』)12 問
2016 カタカナを漢字に直す 8 問(精密・照準・骨子・供える・一首・干潮・服薬 ほか) 太陽光の利用と木の皮のはたらき(武田邦彦『二つの環境』)9 問 サッカーと美術部のあいだで揺れる「オレ」(いとうみく『空へ』)13 問
2018 カタカナを漢字に直す 4 問(改革・巻末・平易・首脳) 電車の中で新聞や雑誌を読むこと、「異邦人のまなざし」(好井裕明『「今、ここ」から考える社会学』)9 問 スキーの大会で優勝した理子と、三位のさつき(乾ルカ『向かい風で飛べ!』)11 問

参考までに、資料のある残り 2 年も同じ並びです(2010 は笹生陽子『きのう、火星に行った。』と関智弘『道具にヒミツあり』、2014 は石井誠志『樹木ハカセになろう』と中島その子『星はスバル』)。

同じ場所に同じ種類の問題が出る

問い方のくせ


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

年度別の大問構成をたどると、次のものは近年 3 年の大問に出ていませんが、以前は繰り返し使われていました(算数は後半の大問についての話、社会は主題としての話で、小問としては出ている分野があります)。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度です。

科目 単元 出ていた年 最終確認年度 状況
算数 立体図形(体積・表面積) 2015・2016・2017・2019 2019 年度 大問としては 2019 年度が最後で、7 年空いている。この学校の算数で最も長いブランク
算数 立体の切断・投影図 2019 2019 年度 大問 3 に入っていたが以後なし
算数 推理・論理 2021・2023 2023 年度 2 年おきに来ていたが 2024〜2026 は無い
算数 平均算を大問に 2011・2012・2022 2022 年度 近年は一行題(大問 2)に吸収されている
算数 図形の移動(大問として) 2014・2016 2016 年度 2025 は大問 3 の小問として復帰した
算数 規則性・数列 2025(大問 6) 2025 年度 2010〜2023 はほぼ毎年どこかの大問に入っていた常連。2026 は無し
理科 てこ・つり合い 2014・2019・2020 2020 年度 6 年空いている。2026 の密度・てんびんは近いが、てこそのものは長く出ていない
理科 ふりこ・物体の運動 2016・2021 2021 年度 5 年周期なら次の周期に当たる
理科 2014・2015・2023 2023 年度 2023 を最後に 3 年空き。地学では気象に押されている
理科 地震・火山 2017・2023 2023 年度 6 年おき
理科 動物の誕生 2010・2012・2015・2016 2016 年度 長く空いているが 2025 のメダカで一部戻った
理科 溶解度・再結晶 2012・2021(濃度) 2021 年度 化学の中では出番が少ない
理科 種子の発芽と成長 2016・2019・2021 2021 年度 5 年空き
社会 地方自治 2013・2016・2023 2023 年度 2023 に「◯◯◯◯交付金」の形で出たのが最後
社会 世界地理を正面から 2013・2021(国際社会) 2021 年度 近年は選択肢の中に混ざる程度
社会 環境問題・防災を主題に 2018・2022 2022 年度 2026 は温暖化のグラフとパリ協定で部分的に復帰
社会 貿易・資源・エネルギー 2017 2017 年度 2024・2025 に小問としては出ている
社会 人口・都市問題 2015・2020 2020 年度 2024・2025 に小問としては出ている
社会 地形図の読図 2024〜2026 では未確認 未確認 地図は出るが等高線・地図記号の読図はこの 3 年で見ていない
国語 詩・短歌・俳句・古文・文法 資料のある 5 年でゼロ 未確認 2019 年度以降が未確認なので「出ない」とは言えない

国語については、記述の問題数が 2010 の 8 問から 2018 の 3 問へ減っていた流れが、その後どうなったかも分かりません。


10. 形式面の注意

算数

理科

社会

国語


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ・平面図形の基本・読解・短い記述・漢字の書き取りの 5 本です。この学校で最終的に効くのは「速く正確に処理する力」なので、計算をていねいに速くが最大の土台になります。分数と小数の相互変換(0.125=1/8、1.25=5/4)はこの段階から反射で出るように。漢字は書き取りだけでよく(資料のある 5 年の国語に読みの設問がありません)、時間計測はまだしません。
小 5(幅) 単元プールを全分野ひととおり学び終える時期です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は、算数の大問 2 の一行題に出る 12 単元を次の順に一巡します。食塩水 → 時計算 → 場合の数 → 単位換算 → 割合と比 → 売買損益 → 通過算 → 仕事算 → 数の性質 → 過不足算 → 和差算 → 平均算(時計算・売買損益・通過算・仕事算・過不足算・和差算・平均算は受験用教材の単元です)。週末 60 分は理科と社会に充てます。理科は 4 分野を均等に(この学校は 8 題に 4 分野が均等に入るので、苦手分野を残すと必ず当たります)。社会は地理・歴史・公民を分けずに、一つのテーマから 3 分野へ広げる読み方を練習します(例: 「水」から川の地形・厳島神社・製紙業・米・条例へ)。国語は説明文と小説を 1 本ずつ、抜き出しの字数を数える習慣を。ただし国語は 2019 年度以降の資料が無いので(→ 13 節)、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目です。夏以降は、算数は大問 1・2 だけを 3 年分縦に並べて解く、理科・社会は年度通しで 25 分を計る、という 2 種類の使い分けをします。国語は市販の過去問で直近年の形式を確認したうえで、字数指定への合わせ方を詰めます。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 小 5 での全分野の一巡が効く学校です。理科は 8 題に 4 分野が均等に入るので、苦手分野が 1 つあると毎年 2 題ぶん落とします。社会は 2 題の中で分野をまたぐので、地理だけ・歴史だけの得意では戦えません。一方、算数の前半 15 問は小 6 の反復で確実に返ってくる部分なので、小 5 までに「幅」を作り、小 6 で「算数の前半の速さ」に時間をかける価値があります。


12. この学校と併願するなら

観点は過去問演習が二重に効くかだけを見ます。合格可能性・偏差値帯・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。日程の重なりは、自動集計の表の注記をそのまま写しました。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

「近さ」は、科目ごとの大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の使い回しの距離と、単元分布の似かたを合成した自動集計で、同じ問題が出るという意味ではありません。過去問を解く順番を決めるときの参考にしてください。

なお、成城学園の算数のように「前半 15 問の座席が長く固定され、問い方の文まで繰り返される」学校は多くありません。算数の前半対策は他校の過去問では代用しにくいので、この学校の過去問そのものを縦に使うのが早い方法です。逆に理科・社会は「25 分で 20 問台を回す」形の学校となら、時間配分の練習が転用できます。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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