成蹊中学校 の過去問分析

成蹊中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

成蹊中学校 過去問分析(2009〜2026 年度・第 1 回相当・最大 17 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都武蔵野市
男女 共学
入試回と日程・科目 第 1 回 2026 年 2 月 1 日・4 科(国語・算数・社会・理科)/第 2 回 2026 年 2 月 4 日・4 科(同じ 4 科目)
試験時間 両回とも国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分
配点 両回とも国語 100 点・算数 100 点・社会 50 点・理科 50 点
募集 第 1 回は男子約 45 名・女子約 45 名の合計、第 2 回は男子約 20 名・女子約 20 名の合計
面接 第 1 回・第 2 回とも面接はありません

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 並びは変えず、中身は毎年作り直す学校です。大問の数と、どの位置にどの種類の問題が来るかはほとんど動きませんが、同じ問題が再登場することはほとんどありません。
  2. 算数は 16 年すべてで 6 大問、理科は 17 年すべてで 4 大問、社会は 17 年すべてで 2 大問、国語は資料のある 11 年すべてで「物語 → 論説 → 漢字書き取り 5 問」の並びです。
  3. 理科と社会は 30 分に対して読む文章が長く、そのうえ理科の記述は 3 年ともちょうど 3 問あります。時間内に読み切って書き切る練習が要ります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1・2(計算 2 問+小問集合 6〜7 問)だけを、年度をまたいで縦に解きます。
  2. 社会の憲法の条文の空欄補充(2024 第 41 条・2025 第 14 条・2026 第 13 条)だけを、続けて見ます。
  3. 国語の大問 1 の最後の長い記述(75〜100 字)だけを、続けて書きます。

今週やる 1 つ

  1. 2024・2025・2026 の算数の大問 1・2 を 15 分で解き、8〜9 問を全問正解できる状態か確かめます。

注意

  1. 国語は 2023 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2022 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの主要単元だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 2024・2025・2026 精読した年をのぞく残りの年 2009〜2026・16 年 図のある小問が 45%。図そのものは転写できないため、図の説明文からの推定を含みます。転写の読み取り確度が低めの年が 16 年中 9 年(2024・2025 を含む)
理科 2024・2025・2026 精読した年をのぞく残りの年 2009〜2026・17 年 写真・グラフ・表が多くなっています。転写の読み取り確度が低めの年が 17 年中 9 年(2024・2025 を含む)
社会 2024・2025・2026 精読した年をのぞく残りの年 2009〜2026・17 年 資料番号([資料 1] など)まで読めます。転写の読み取り確度が低めの年が 17 年中 7 年(2024・2025 を含む)
国語 2018・2021・2022 精読した年をのぞく残りの年 2009〜2022・11 年 2023 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。精読した 3 年は本文・設問とも読めます

5. 一番大きな結論

成蹊は「並びは変えず、中身は毎年作り直す」学校です。 大問の数と、どの位置にどの種類の問題が来るかは驚くほど動きません。しかし同じ問題が再登場することはほとんどありません。

したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではなく、①同じ座席(問題の置き場所)に来る問題を年度をまたいで縦に解く(算数の大問 1・2 と食塩水、社会の憲法条文、国語の大問 1 最後の長い記述)、②与えられた文章・資料から理由を組み立てて書く練習(理科と社会の記述)、の二つに近くなります。ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということです。特に①は、この学校の並びの固定を知っていればそのまま得点計画になります。

科目ごとの要点

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 非常に高い。16 年すべて 6 大問・小問 14〜22(精読した 3 年は 19〜22)・50 分。答えだけを書く短答(語句や数値を短く答える形式)がほぼ 100%、記号選択も記述も無い 前半(計算 2 問+小問集合 6〜7 問)で 4 割強。後半は食塩水・速さ・水量・立体・平面図形・数の性質から 4 題 前半 8〜9 問を 15 分で確実に取ること。次に食塩水の「やりとり」と速さの追いかけ
理科 高い。17 年すべて 4 大問・30 分。小問 22〜30。記述は 3 年とも 3 問 長い読み物(生き物・人体が 10 問)+物理・化学・地学が 3〜5 問ずつ。学校の中で撮った写真や学校の実習が題材になる 記号選択で「ふさわしくないもの」を 1 文ずつ判定する練習と、資料から理由を書く記述 3 問
社会 高い。17 年すべて 2 大問・30 分。小問 11〜17 近現代史と憲法・国際が柱。地理は資料の中に混ざって出る。前年〜当年の話題が入口になる 近現代史(明治以降)を年表でと、本文・資料を根拠に理由を書く記述
国語 高い(資料のある 11 年では)。物語 → 論説 → 漢字 5 問・50 分・小問 15〜20 同時代の日本の作家の物語と、中学生向けの新書・エッセイ。記述が設問の 3〜5 割 理由・内容説明の記述と、指定語を入れて書く練習。字数指定のある 1 問(75〜100 字)の書き方

科目ごとに求められる作業が違います。算数は「速く正確に」、理科は「読んで判断して 3 問書く」、社会は「少ない問題数を深く読んで書く」、国語は「条件どおりに書く」。4 科目のうち 3 科目で「文章や資料を読んでから答える」構えが共通しています。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。過去問を使った縦の演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の道筋は 11 節にまとめました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数の前半 8〜9 問を「15 分・全問正解」の基準で — 大問 1 の計算 2 問と大問 2 の小問集合 6〜7 問は、16 年すべて同じ位置にあります。ここだけを 2024・2025・2026 と年度をまたいで縦に解き、時間を計ります。全体の 4 割強がここにあります。あわせて、答えの形の指定(「最も簡単な整数の比で」「何分何秒」「何倍」「毎分何 m」)を最後に見直す 1 分を残してください。計算が合っていても形式で落とすのが最ももったいないところです。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 算数・食塩水を「移す・加える」まで — 2025 は容器 3 つの間でやりとり、2026 は食塩と水を 2 容器に分ける、2024 は水を毎分 120g 加え続ける、という設定です。単純な混合では足りません。てんびん図か食塩の重さの表で管理する手順を固めます。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 社会・近現代史を年表で — 歴史の大問は 3 年とも明治以降です(2024 沖縄の年表、2025 第一次世界大戦〜満州事変、2026 明治百年と昭和 100 年)。転写のある 17 年で見ても近世以前が大問の柱になった年は見当たりません。幕末から現代までを、条約名・戦争名・首相名まで年表で押さえます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [毎日 10 分] 社会・憲法の条文を文言で — 第 41 条(2024)、第 14 条(2025)、第 13 条(2026)と 3 年連続で条文の空欄補充が出ています。前文・第 9 条・第 25 条を含め、主要条文は音読して文言で覚えます。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週 1 回] 理科・「ふさわしくないもの」を選ぶ練習 — 3 年とも複数出ます。4 つのうち 3 つが正しい文なので消去法が効きません。選択肢を 1 文ずつ ○ × で判定して記録する解き方に切り替えます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 理科・記述 3 問を書き切る — 3 年ともちょうど 3 問、字数指定なしです。①現象の理由(「朝に虹が見えると天気が悪くなるのはなぜか」2025)、②資料から筋道を立てる(「胃を切除した人はどんな食事が好ましいか」2026)、③自分の意見(「あなたがこれからできることを書きなさい」2026)。30 分の中で 3 問書く時間配分を先に決めておきます。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週末 60 分] 社会・「本文を参考にして」の記述 — 記述は年 1〜4 問と幅がありますが、3 年とも「本文・資料を参考にして」が付きます。知識を書く記述ではなく、渡された文章から理由を取り出して並べる作業です。線を引きながら読む習慣がそのまま得点になります。(確認: 〜2026 年度)
  8. [週 1 回] 国語・記述は指定語を入れて、大問 1 の最後は 75〜100 字で — 条件つきの記述が続きます。「『権利』という言葉を使って」(2022)、「『正しい』・『状況』の二語を用いて」(2018)、「『そのとき』の状況もふくめて」(2021)。条件を満たさないと内容が合っていても届かないので、書き終えたら条件に線を引いて確認する手順を癖にします。大問 1 の最後の長い記述は 2018 百字以内、2021・2022 七十五字以内で、しかも 2021・2022 は気持ちの「変化」の理由を書かせています。前の状態・後の状態・変えたきっかけの 3 点を必ず入れる書き方を決めておきます。(確認: 〜2022 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点)

年度×大問の題材表(2024〜2026 を設問文で精読)

大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2024 計算 2 問(1 問目に「2024÷11」) 小問集合 6 問(食塩水に水を加える・つるかめ(バス)・角度(正方形と正五角形)・売買損益・割合と比(アメ玉)・立体(立方体から角柱をくり抜く)) ニュートン算(水そうとポンプ) 規則性(各位を並べかえた最大数−最小数を繰り返す・2024 回目) 平面図形(直角三角形に内接する円・角度→面積→周の長さ) 速さとグラフ(長方形の周上を動く点 P・Q と三角形の面積)
2025 計算 2 問 小問集合 7 問(つるかめ(サンドイッチとおにぎり)・仕事算(A 管 B 管)・和差算・資料の読み取り+平均・角度(正方形の回転)・円とおうぎ形(半円を 12 等分)) 食塩水(容器 A・B・C の間でやりとり) 数の性質(4 桁のクーポン番号・手順で計算した数が 10 で割り切れる) 速さとグラフ(家から 3200m の駅・忘れ物で走って戻る A さん) 水量とグラフ(仕切りとおもりの入った容器)
2026 計算 2 問(1 問目に「2026÷2」) 小問集合 6 問(売買損益(りんごとみかんの割引)・和差算(本を読む)・割合と比(兄と弟の所持金)・角度(正方形と直角三角形)・仕事算(A・B・C の 3 人)・円とおうぎ形(直角二等辺三角形と円の一部)) 食塩水(食塩 30g と水 220g を 2 容器に分ける) 平面図形(2 種類のタイルを敷き詰めた面積と周の長さ) 速さ(家から 3600m の駅・弟の忘れ物に気づいた兄が自転車で追う) 立体(立方体 3 個を並べた立体の切断・体積+切り口の作図)

大問の並びが固定されています

同じ種類の問題が同じ場所に来る、の実例

2025 大問 5 と 2026 大問 5 は設定まで似ています。2025 は「A さんと B さんが一緒に家を出て 3200m 離れた駅に向かったが、A さんが忘れ物に気づいて走って家に戻り、しばらく探してから追いかける」。2026 は「弟が 8 時に家を出て 3600m 離れた駅に 8 時 45 分に着くよう歩き、弟の忘れ物に気づいた兄が自転車で追う」。同じ問題ではありませんが、「家 → 駅・忘れ物・戻る/追う」という骨組みを 2 年続けて作り替えています。設問の聞き方も「速さは毎分何 m ですか」「比を最も簡単な整数の比で表しなさい」で共通します。

単元ごとの中身

  1. 計算 2 問 — 3 年とも大問 1 は分数・小数・かっこの混じった四則計算 2 問です。逆算(□にあてはまる数を求める計算)はこの 3 年では出ていませんが、括弧が三重(2025 は { } を含む)になる年があります。
  2. 小問集合の 6〜7 問 — つるかめ・売買損益・和差算・割合と比・仕事算・平均・資料の読み取り。ここが 6〜7 問あり、大問 1 と合わせて 8〜9 問。全体の 4 割強がこの前半にあります。
  3. 「正方形+別の図形」の角度 — 3 年連続です。正多角形の内角、二等辺三角形の底角、回転による合同の 3 手で解ける形が続いています。
  4. 食塩水 — 2025 は容器 3 つの間で移す、2026 は 1 つの食塩と水を 2 容器に分ける、2024 は水を毎分 120g 加え続ける。単純な混合ではなく移動・追加を伴う設定なので、てんびん図か食塩の重さの表で管理する練習が効きます。
  5. 速さは「グラフ」と「追いかけ」の両方 — 2024 は点の移動とグラフ(ア・イに入る数)、2025 はグラフつきの追いかけ、2026 はグラフなしの追いかけです。ダイヤグラムを自分で描いて解く手順を作っておきます。
  6. 水量とグラフ(仕切り・おもり入り)— 2025 大問 6 は仕切りの片側に円柱のおもりです。転写のある 16 年で水量は 6 回出ており、2022・2023・2025 と 3 年で 2 回のペースです。
  7. 立体の切断 — 2026 大問 6 は立方体 3 個を並べた立体を 3 点で切る問題で、体積と切り口の作図です。切り口を「面ごとに直線で結ぶ」手順を手で描けるようにします。
  8. 数の性質・規則性の「操作をくり返す」問題 — 2024 大問 4(各位を並べかえた最大数−最小数を繰り返す)、2025 大問 4(4 桁の番号に手順を施して 10 で割り切れるか)。どちらも初見の手順書を読んで実行する問題で、小さい数で試して規則を見つける進め方が共通です。
  9. 平面図形は面積比と周の長さ — 2024 大問 5(内接円と直角三角形)、2026 大問 4(タイルの敷き詰め・周の長さがタイル 1 枚の何倍か)。面積だけでなく周の長さを聞く問題が 2 年で 2 回出ています。

形式面

8-2. 理科(30 分・50 点)

年度×大問の題材表(2024〜2026 を設問文で精読)

大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 トキ(10 問)— 里山・水田の減少・絶滅危惧種のリスト・食物連鎖のつり合い・逃避距離のグラフ・オオカミの再導入への賛否 電気回路(スイッチ 2〜4 個と豆電球 3〜5 個・点灯のしかたは何通りか・回路図の作図) 燃焼(アルコール・温度計の液体・アルコールランプの使い方・2 種類のアルコールの重さと発生量) 気象(成蹊気象観測所・理科棟屋上の全天カメラで撮った雲・百葉箱の乾湿計と湿度表)
2025 気象(学校から見えたダイヤモンド富士・気象衛星画像の動く向き・夕焼けと天気・朝の虹) マングース(10 問)— 動物の分類の順・ハブとネズミの関係・世界自然遺産・捕獲数の表・根絶宣言 ふりこ(先生と生徒の会話文・糸の長さとの関係・400cm のとき・間違った仮説だといくつになるか) 溶解度と再結晶(食塩とミョウバン・結晶の形・ふたつき容器の重さ・40℃ と 10℃)
2026 金属と資源(レアメタル・都市鉱山・スチールウールと塩酸・「電気のかんづめ」・自分にできることを書く) 車 A と車 B の追い越し(距離のグラフ・相手から見た速さ)→ 浅くなる海の波 校内を歩いて地図を作る実習(クリノメーターと方位磁針・棒磁石を近づけた写真・針が同じ向きを向く理由) 胃のはたらき(10 問)— 18 世紀の胃の研究史・実験 1〜5 から胃と胃液のはたらきを順に絞る・胃を切除した人の食事

形の固定と、中身の入れ替わり

問い方

この学校らしさ

学校の中にあるものが題材になります(実例は 6 節)。写真が図として貼られ、その写真から読み取らせる作りなので、市販の問題集では代わりが利きません。

形式面

8-3. 社会(30 分・50 点)

年度×大問の題材表(2024〜2026 を設問文で精読)

大問 1 大問 2
2024 社会科の先生のドイツ滞在記(2022 年 4 月〜2023 年 3 月)— ウクライナ侵攻とエネルギー・「9 ユーロチケット」・家賃・2011 年の脱原発・憲法第 41 条の空欄・新首相の写真(7 問) 沖縄(琉球)の年表 — 1609 年の薩摩侵攻から皇太子の沖縄訪問まで(4 問)
2025 戦争と国際秩序 — 第一次世界大戦・日英同盟・パリ講和会議・ルール占領と満州事変の比較・国際連盟規約(6 問) 「虎に翼」と日本国憲法第 14 条 — 女性差別・参議院選挙・一票の格差の違憲判決・選挙区の県の位置と県庁所在地・JR 西日本の資料(5 問)
2026 プラスチックごみと国際条約 — 憲法第 13 条の空欄・SDGs の目標アイコン・産油国が規制に反対する理由・世界の生産量のグラフ・漂着ごみの観測地点と言語表記(11 問) 「昭和 100 年」— 1968 年の「明治百年」記念行事・当時の首相・製糸業・資源をめぐる対立・この 100 年の出来事(6 問)

形の固定

中身は近現代史と憲法・国際に大きく偏ります

問い方

この学校らしさ

8-4. 国語(50 分・100 点)

国語は 2023 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2009〜2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。以下は設問文を精読した 2018・2021・2022 の 3 年を中心に、転写のある 11 年(2009〜2022)の分類を添えたものです。

年度×大問の題材表(2018・2021・2022 を設問文で精読)

大問 1 大問 2 大問 3
2018 物語(10 問)— 老犬を看取る施設で働き始めた智美。記述 6 問(うち「百字以内」1 問) 論説(9 問)— 「問い方のマジック」。接続語・空欄補充・記述 3 問(うち「第三のアイデアを提案してみましょう」)・末尾に漢字 5 問 (大問 2 の中に漢字)
2021 物語(8 問)— 「なまえのゆらい」という作文の宿題から、自分の名前をめぐる母娘の話。記述 3 問(うち「七十五字以内」1 問) 論説(7 問)— なぜ人間は動物園をつくるのか。記述 2 問 漢字の書き取り 5 問
2022 物語(8 問)— 養蜂場のおじさんを訪ねる雅也。記述 4 問(うち「七十五字以内」1 問) 論説(7 問)— ふるさと・商店街・人と人のつながり。記述 2 問 漢字の書き取り 5 問

形の固定(精読した年に限れば)

問い方

出典(資料のある年)

物語は重松清『きみのともだち』(2009)『砲丸マグマ』(2017)、江國香織(2011)、伊集院静(2014)、加藤千恵(2016)、近藤史『さいごの毛布』(2018)、角田光代「名前」(2021)、村上しいこ『みつばち5と少年』(2022)。同時代の日本の作家が中心で、中学生前後の子どもが人や動物との関わりの中で考えを変えていく話が多くなっています。論説は鷲田清一(2009)、斎藤孝『コミュニケーション力』(2011)、西江雅之『食べる』(2013)、竹内一郎(2014)、小田嶋隆『13 歳のハードワーク』(2017)、苫野一徳『勉強するのは何のため?』(2018)、岸田秀(2021)、山崎亮『ふるさとを元気にする仕事』(2022)。中学生に向けて書かれた新書・エッセイが繰り返し選ばれ、テーマは「働くこと」「コミュニケーション」「人と自然」「まちと人のつながり」に寄っています。2023 年度以降の出典は資料にありません。


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

転写の単元分類(2009〜2026・国語は 2009〜2022)で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。最終確認年度は、その単元を最後に確認できた年度です。

科目 単元 大問で出た年 最終確認年度 状況
算数 流水算 2011・2021・2023 2023 年度 2023 以来 3 年なし。速さ系の中では最も長く空いている
算数 つるかめ算を大問に 2011・2018・2021・2022・2025 2025 年度 2025 は大問 2 の 1 問目。単独の大問としては 2022 が最後
算数 場合の数 2016(2025 大問 4(2) に小問) 2016 年度(大問) 大問としては 10 年空いている
算数 規則性・数列 2017・2021・2022・2024 2024 年度 3〜4 年周期。2024 以来 2 年
算数 平均算・資料の読み取り 2014・2015・2019(2025 大問 2(4)) 2019 年度(大問) 大問としては長く空き、小問集合の中に入る形に落ち着いている
算数 立体図形 2010・2015・2016・2022(切断)・2026 2026 年度 4〜6 年周期だが 2026 に戻った。切断+作図の形は 2022 と 2026
理科 光(鏡・レンズ・屈折) 2009・2012・2020・2023 2023 年度 3〜8 年周期。2023 以来 3 年なし
理科 水溶液の性質・判別 2009・2011・2019・2022 2022 年度 2022 以来 4 年。化学は 2024 燃焼 → 2025 溶解度 → 2026 金属と回っており、水溶液の判別が空いている
理科 地層・岩石/流水のはたらき 2012・2017・2023 2023 年度 5〜6 年周期。2023 以来 3 年
理科 星・星座 2009・2018 2018 年度 9 年周期で、2018 以来 8 年空いている。地学は 2024 気象 → 2025 気象 → 2026 磁石と回っている
理科 2014・2022 2022 年度 8 年周期。2022 以来 4 年
理科 地震・火山 2015・2016・2020 2020 年度 2020 以来 6 年
理科 てこ・つり合い 2015・2017・2022 2022 年度 2022 以来 4 年。物理は 2024 電気 → 2025 ふりこ → 2026 運動と波・磁石と回っている
理科 植物のつくりとはたらき 2009・2011・2012・2014・2023 2023 年度 生物の大問は 2024〜2026 が動物・人体で 3 年続き、植物が 2023 以来 3 年なし
理科 気体の性質 2011・2015・2017 2017 年度 2017 以来 9 年
社会 三権分立・国会・内閣・裁判所を大問の柱に 2010・2013(2024 大問 1 問 5(2) に憲法第 41 条の小問) 2013 年度(大問) 大問としては 2013 以来 13 年なし。憲法の空欄補充とセットなので戻る余地はある
社会 地方自治 2015・2018(2026 大問 1 問 1 に条例の小問) 2018 年度(大問) 大問としては 2018 以来 8 年
社会 選挙制度 2014・2025 2025 年度 11 年空いて 2025 に戻った
社会 農業・畜産 2009 2009 年度 17 年で 1 回。産業分野は大問の柱になりにくい
社会 人口・都市問題 2017(2025 大問 2 問 5 に一票の格差と過疎の小問) 2017 年度(大問) 大問としては 2017 以来 9 年
社会 貿易・資源・エネルギー 2024 2024 年度 2024 に初めて大問の柱になった。エネルギーは 2026 の産油国の設問にも顔を出す
社会 江戸時代(近世) 2019 2019 年度 17 年で 1 回。歴史の大問はほぼ近現代
国語 漢字を独立した大問 3 にする 2016・2021・2022 2022 年度 2018 のように大問 2 の末尾に置く年もある。どちらでも 5 問
国語 自分の考え・提案を書かせる設問 2018 2018 年度 資料のある 11 年で 1 回。理科・社会では 2024〜2026 に出ている
国語 学校文法・敬語の設問 資料のある 11 年では確認できず 語句の意味を選ばせる設問はあるが、品詞・敬語は見当たらない

10. 形式面の注意


11. 学年別ロードマップ

何をするか この学校での重み
小 4(土台) 計算の正確さ(分数・小数・かっこの混じった四則)、図形(正方形と正多角形を組み合わせた図で角度を求める)、読解(線部の言い換えを口で言う)、短い記述(理由を 1 文で)、漢字語彙の 5 本です。成蹊で最終的に効く単元の入口は「割合と比」「正方形+別の図形の角度」「水そうと水の量」 差はほぼありません。時間計測はまだしません。ただし算数の計算は 2 問で 1 点も落とせない位置にあるので、計算の正確さだけは早くから積みます
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終えることが目標です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は、算数は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として次の順に回します(つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)→ 売買損益 → 和差算 → 割合と比 → 仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)→ 平均 → 食塩水 → 速さとグラフ → 水量とグラフ → 平面図形の面積比 → 立体 → 数の性質 → 規則性)。平日のうち 1 日は社会にあて、明治以降の通史を年表で一巡し、憲法の主要条文を音読します。週末 60 分は理科と国語で、理科は 4 分野を一巡しつつ長い読み物を読んでから答える問題に慣れ、国語は物語と論説を 1 本ずつ、理由の記述を書いて直してもらう回数を稼ぎます。ただし国語は 2023 年度以降は資料がありません(→ 13 節) 算数の単元の幅がそのまま大問 2 以降に対応するので、ここが本体です。社会は近現代に絞れる分、他校より軽くなります
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目です。夏以降、過去問は二通りに使います。(a)同じ座席を縦に: 算数の大問 1・2 だけを 3 年分続けて解く、社会の憲法条文の設問だけを続けて見る、国語の大問 1 最後の記述だけを続けて書く。(b)年度通しで時間を計る: 特に社会 30 分・理科 30 分は、読む量に対して時間が短いので配分の練習が要ります 並びが固定されている学校なので、(a)の縦の演習が効きやすくなります。理科・社会の記述は添削の回数がそのまま伸びになります

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 小 5 の算数で全分野をひととおり学び終えたかどうかと、小 6 での「読んでから書く」訓練の量です。算数は 6 大問の並びが決まっているぶん、単元の穴がそのまま大問 1 つ分の失点になります。小 5 で一巡しておけば小 6 は縦の演習に時間を回せます。理科・社会は 30 分に対して読む文章が長く、制限時間内に読み切って 3 問前後の記述を書くという作業に慣れているかどうかが分かれ目になります。これは知識量ではなく練習量で埋まる部分なので、小 5 の後半から「長い文章を読んで理由を 2 文で書く」を週 1 回でも続けると小 6 が楽になります。国語は物語の「気持ちの変化」を 75 字で書く形が固定されているので、小 6 の秋以降にここへ集中して時間をかけられます。


12. この学校と併願するなら

観点は「勉強が転用できるか」だけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、同じ問題が出るという意味ではありません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。

読み方: 算数(6 大問・計算+小問集合から入る並び・答えだけを書く形式)は学習院中等科・三輪田学園・駒込・法政大学中学校と構造が近く、前半を速く正確に処理する演習を相互に回せます。国語(物語+論説+漢字・記述と記号選択が拮抗)は桐朋・駒場東邦・学習院中等科が近くなっています。社会はどの候補とも離れており(52〜72)、2 大問で近現代史と憲法に絞る成蹊の作りが独特であることを示しています。社会だけは成蹊の過去問そのもので練習するしかないと考えておくとよいでしょう。

近さは自動集計によるものです。


13. 資料の限界


成蹊中学校(東京都武蔵野市・共学・1914 年設置)。この分析は過去問の転写データだけを材料にしており、学校の教育内容・入試結果・難易度には触れていません。


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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