関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

東洋大学京北中学校の過去問分析

共学私立東京都文京区

重要結論

  1. この学校は「大問の並びが科目ごとにはっきり決まっていて、中身は毎年作り直される」学校です。同じ問題が再び出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所(出題位置)に出ます。
  2. 社会がいちばん強く決まっています。大問 1=地理/大問 2=歴史/大問 3=公民という 3 題構成が精読した 2023・2024・2025 の 3 年で一致し、大問 3 は 3 年とも小問 4 問で最後が資料を読んで書く記述です。
  3. 算数は大問 1 の出題位置が決まっています。「計算から始まる小問集合 8 問」が 3 年とも大問 1 にあり、小問の総数は 3 年とも 20 問ちょうどです。理科だけは並びが動き、2024 年から大問 4 題・21 問に変わりました。

今週やること

  1. 2023・2024・2025 の算数の大問 1 を時間を計って解き、「計算 2 問+図形 2 問+文章題 4 問」を 15 分で抜けられるか確かめます。
  2. 算数の大問 1 の 8 問を、2023・2024・2025 と続けて解き、15 分で抜ける状態を作ります。
  3. 社会の大問 3(公民の記述)を 3 年分続けて解き、「グラフを読む→そこから言えることを書く」手順を固めます。

分析年度: 2012〜2025 年度
入試回: 第 1 回相当
資料の範囲: 14 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2018 年度までのものです(→ 13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 から始める場合)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 3 題(2012 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年 2015。最新の資料は 2018 年度)。前回の変化: なし(2012〜2018 年度の、数えられた資料 6 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 理科: 4 題(2024 年度の、大問数を数えられた資料 1 冊のみ。最新の資料は 2024 年度(2025 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 4 題))。前回の変化: 2023 → 2024 の間に 5 題 → 4 題。変化の履歴: 1 回: 2024。前回の変化のときの分野の並び: 物理|地学|生物|化学|物理 → 生物|化学|物理|地学
  • 社会: 3 題(2021 年度から、大問数を数えられた資料 4 冊すべて。最新の資料は 2024 年度(2025 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 3 題))。前回の変化: 2017 → 2021 の間に 4 題 → 3 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 3 回: 2015・2017・2021(間隔 2・4)。前回の変化のときの分野の並び: 地理-産業|地理-産業|歴史-古代〜中世|公民-憲法・政治 → 地理-産業|歴史-近世|公民-憲法・政治
  • 算数: 6 題(2025 年度の、大問数を数えられた資料 1 冊のみ。最新の資料は 2025 年度)。前回の変化: 2016 → 2025 の間に 5 題 → 6 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 1 回: 2025。前回の変化のときの分野の並び: 計算|平面図形|平面図形|数の性質・規則性|速さ → 計算|場合の数・論理|平面図形|速さ|立体図形|立体図形

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 東京都文京区
男女 共学(2015 年に共学化しました。それ以前は男子校です)
旧称 京北中学校(1899 年開校)、京北中学校・高等学校
入試回と日程・科目 第 1 回 2 月 1 日午前 — 4 科(国語・算数・理科・社会)/第 2 回(算数・国語)2 月 1 日午後 — 2 科(算数・国語)/第 2 回(算数・理科)2 月 1 日午後 — 2 科(算数・理科)/第 3 回 2 月 2 日午前 — 4 科/第 4 回 2 月 4 日午前 — 4 科
試験時間・配点(4 科の回) 国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・理科 30 分 50 点・社会 30 分 50 点。第 1 回・第 3 回・第 4 回で共通です
試験時間・配点(2 月 1 日午後の 2 科) 算数・国語の回は国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点。算数・理科の回は算数 50 分 100 点・理科 50 分 100 点で、理科は 4 科入試の 50 点 30 分と同じ方針・難易度のまま 100 点 50 分に広げたものです(理数教育の充実の一環)。算数の問題は算数・国語の回と同一問題です

2 月 1 日午後の第 2 回は「算数・国語」と「算数・理科」の 2 種類があり、上の表ではその 2 つを別の行として書き分けています。上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは午前の 4 科入試(第 1 回)に相当する問題だけです。2 月 1 日午後の 2 科の回・第 3 回・第 4 回については、この資料からは何も言えません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. この学校は「大問の並びが科目ごとにはっきり決まっていて、中身は毎年作り直される」学校です。同じ問題が再び出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所(出題位置)に出ます。
  2. 社会がいちばん強く決まっています。大問 1=地理/大問 2=歴史/大問 3=公民という 3 題構成が精読した 2023・2024・2025 の 3 年で一致し、大問 3 は 3 年とも小問 4 問で最後が資料を読んで書く記述です。
  3. 算数は大問 1 の出題位置が決まっています。「計算から始まる小問集合 8 問」が 3 年とも大問 1 にあり、小問の総数は 3 年とも 20 問ちょうどです。理科だけは並びが動き、2024 年から大問 4 題・21 問に変わりました。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1 の 8 問を、2023・2024・2025 と続けて解き、15 分で抜ける状態を作ります。
  2. 社会の大問 3(公民の記述)を 3 年分続けて解き、「グラフを読む→そこから言えることを書く」手順を固めます。
  3. 理科の 20〜50 字の理由記述を毎日 1 本、「〜だから。」で言い切る形で書きます。

今週やる 1 つ

  1. 2023・2024・2025 の算数の大問 1 を時間を計って解き、「計算 2 問+図形 2 問+文章題 4 問」を 15 分で抜けられるか確かめます。

注意

  1. 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2018 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの単元の並びの記録だけを見た年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 備考
算数 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2012〜2022) 14 年(2012〜2025) 小問はどの年も 20 問前後。2023・2024 は転写に文字化けが少しあります
理科 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2012〜2022) 14 年(2012〜2025) 2024 年から大問 5 題→4 題・小問 25 問→21 問に変わっています
社会 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2012〜2022) 14 年(2012〜2025) 3 大問 22 問前後。図・資料が多く、転写でも設問の文言まで読み取れます
国語 3 年(2016・2017・2018) 4 年(2012〜2015) 7 年(2012〜2018) 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 2026 年度の資料はどの科目にも無く、この分析は 2025 年度までのものです。
  • 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊のみで、回の区別が付きません。午前の 4 科入試(第 1 回)に相当するものと考えて読んでいますが、第 2 回以降の問題は含まれていません。2 月 1 日午後の 2 科の回については、この資料からは何も言えません(回ごとの日程・科目は 1 節)。
  • 学校名について: この学校は 2015 年に共学化して現在の名称になりました。2014 年度以前の問題冊子は前の名称(京北中学校)のもので、当時は男子校でした。
  • 「毎年」「〜年連続」と書いた箇所は、原本の設問文を読み直して確認したものに限ります。確認できていない年については「資料に残る 14 年分の記録では」と弱めて書きました。
  • 判読の限界: 図そのものは転写できないため、図形問題や地形図の細部は設問文と図の説明文からの推定を含みます。2023・2024 の算数、2023 の理科・社会には転写の文字化け(「辺」が「本」になる、人名に不要な字が混ざるなど)がありますが、設問の意味が変わるほどのものではありません。別の学校の問題や解答が混ざっている、年度がずれている、といった資料そのものの異常は、今回見た範囲では見つかりませんでした。

5. 一番大きな結論

東洋大学京北は「大問の並びが科目ごとにはっきり決まっていて、中身は毎年作り直される」学校です。

同じ問題が再び出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出ます。以下ではこの「同じ種類の問題が来る場所」を出題位置(大問の番号と順番)と呼びます。これが 4 科目に共通する最大の特徴で、過去問を「大問ごとに年度を変えて」使う価値が高い作りです。

  • 社会がいちばん強く決まっています。大問 1=地理/大問 2=歴史/大問 3=公民(経済・財政)という 3 題構成が、原本で精読した 2023・2024・2025 の 3 年で完全に一致し、資料に残る 14 年分の記録でも大問 1 が地理・最後の大問が公民という順序は崩れていません。しかも大問 3 は 3 年とも小問 4 問で、最後が資料を読んで書く記述です。
  • 算数は大問 1 の出題位置が決まっています。「計算から始まる小問集合 8 問」が 2023・2024・2025 の 3 年とも大問 1 にあり、資料に残る 14 年分の記録でも大問 1 は毎年計算から始まっています。小問の総数は 3 年とも 20 問ちょうどです。
  • 国語(2018 年度まで)も決まり方が強く、大問 1=知識 15 問(漢字の書き取り 8+語句 7)/大問 2=物語文 8 問/大問 3=説明文(最後は意見作文)が 2016・2017・2018 の 3 年で一致しています。
  • 理科だけは並びが動きます。2024 年から大問 4 題・21 問に変わり、2024・2025 は物理・化学・生物・地学が 1 題ずつです。この 2 年は大問 2 が化学、大問 4 が地学で揃いましたが、2 年なので「毎年」とは言えません。理科は単元の出題位置が最も入れ替わる科目で、4 分野をまんべんなく仕上げる必要があります。

したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではありません。①大問ごとの役割を知って時間配分を決める、②その出題位置に来る単元の解き方の手順を身につける——この二つに近いものになります。とくに社会の大問 3(公民の記述)と算数の大問 1(8 問)は、毎年ほぼ同じ役割を担っているので、そこだけを何年分も年度を変えて続けて解く練習が直接効きます。


6. この学校らしさが出る場所

  • 自分の学校を問題に出します。2023 理科の大問 1(8) は「正門を入ると左前にある創立者の銅像」の写真から 8 月初めごろの太陽の向きを考えさせ、2025 社会の大問 1(4) は「茗荷谷駅から本校までの高低差」を断面図で選ばせます。2025 社会の大問 3 は校内の行事(哲学の日)の講演を導入にして労働の話へ入ります。受験生が実際に歩く道や見る風景が、そのまま設問になるのはこの学校の目立った色です。
  • 身近な物の正体を実験で突き止める理科。漆喰(2023)、おかし作りの白い粉末(2024)、落ち葉の灰から取ったアク(2025)と、3 年とも台所や生活のなかにある物質から入ります。生き物も、アサガオの栽培記録(2023)、ダンゴムシの迷路(2025)と、実際に手を動かして観察できる題材が選ばれているように見えます。
  • 社会は「1 つの物語から全国・全時代へ」進みます。那須の殺生石が割れたニュースから九尾の狐伝説をたどって佐渡・川越・南樺太まで飛び(2023)、富士山の世界遺産登録から富士塚の絵・源頼朝の巻狩・正岡子規へ渡ります(2025)。1 本の線で通史を横断させる作りが 3 年とも共通しています。
  • 「あなたならどう考えるか」を必ず聞きます。社会 2025 大問 3(4) は「あなたが日本で養豚業を営んでいると仮定した時」の経営上の工夫を資料 3 点から 2 つ書かせ、国語は 3 年とも最後の設問が意見作文です。理科の記述も「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明させる形が中心で、知識を答えて終わりにしない設問が 4 科目に散っています。
  • 算数の題材は生活の中から取られます。掃除当番の順番(2023)、空港の動く歩道(2025)、2025 年という年号を使った工夫計算(2025 大問 1(1))など、身のまわりの状況を数に置き換える設問が目立ちます。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先にしてください。過去問を使った演習は小 6 の夏以降が目安です(→ 11 節)。

各項目の先頭は目安の時間、末尾の(確認: 〜◯年度)はその項目の根拠が確認できている最後の年度です。根拠の細かい中身は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 8 問を年度を変えて続けて解く(確認: 〜2025 年度)。2023・2024・2025 の大問 1 を続けて解き、15 分で 8 問を抜ける状態を作ります。中身は「計算・逆算(□にあてはまる数を求める計算)・図形 2 問・文章題 4 問」で 3 年とも同じで、ここが 20 問中 8 問=配点の 4 割を占めます。
  2. [週 1 回] 社会・大問 3(公民の記述)を年度を変えて続けて解く(確認: 〜2025 年度)。3 年とも 4 問で、最後は資料つきの記述です。消費税の負担(2023)・価格の決まり方(2024)・為替と経営(2025)と、テーマは違っても「グラフを読む→そこから言えることを書く」手順は同じです。資料 2〜4 点を突き合わせて 2〜4 行で書く形がこの学校の記述のほぼ全部なので、「資料から読めること」→「だから何が言えるか」を分けて書く癖をつけます(2023 大問 3(4) が指示そのものです)。指定語を使う記述(2025 大問 2(6) の「主従関係」「権威」)は、書き始める前に指定語に丸を付ける手順を固定します。
  3. [毎日 10 分] 理科・20〜50 字の理由記述(確認: 〜2025 年度)。3 年で 9 問あり、字数指定がほぼ全部に付きます。過去問の記述をそのまま書き写して字数に収める感覚を作り、「〜だから。」で言い切る練習を毎日 1 本。
  4. [週末 60 分] 算数・平面図形の面積比と規則性(確認: 〜2025 年度)。等分点を結ぶ・長方形の中の三角形が連鎖する形が 2023 大問 4・2024 大問 4 と 2 年連続で大問になりました。「面積比→辺の比→面積比」を往復する手順を決まった順序で。規則性は 2023 大問 3 の当番表・2024 大問 3 の等差数列・2025 大問 1(8) の階段で、周期を表に書き出す手つきをそのまま真似ます。
  5. [週末 60 分] 算数・速さの 3 系統と立体の見え方(確認: 〜2025 年度)。往復と平均の速さ・通過算・動く歩道のような和差の速さの 3 つを、2024 大問 2 と 2025 大問 4 を並べて解いて確かめます。立体(投影図・積んだブロック・穴あき立方体)は 2023 大問 5 と 2025 大問 5 で、数え上げを図に書き込む練習が直接効きます。
  6. [週末 60 分] 理科・水溶液と気体の判別、浮力とばね(確認: 〜2025 年度)。水溶液と気体は漆喰(2023)・粉末 A(2024)・落ち葉の灰(2025)と 3 年連続で必ず 1 大問あり、指示薬(BTB・フェノールフタレイン・石灰水・万能試験紙)の反応を一覧にしておきます。浮力とばね(2023 大問 5・2024 大問 3・2025 大問 1)は、物理の出題位置が 3 年とも「力とつり合い」から出ているためです。
  7. [週 1 回] 理科と社会の図・グラフの読み取り(確認: 〜2025 年度)。理科はグラフと表の読み取りを 2023 大問 3・2024 大問 4 で(2 本のグラフを重ねる・3 本を見分ける形)、地層と火山を 2023 大問 2・2025 大問 4 で(つぶの大きさと沈み方、重なりの順序、火山の形の名前まで)。社会は地形の断面図と雨温図(2023 大問 1(7)・2024 大問 1(7)・2025 大問 1(4))が 3 年連続なので必ず通します。あわせて、歴史は人物・時代をばらばらに覚えるのではなく「女性の地位」「信仰」のような 1 本の線で原始から現代まで並べ直し、経済のことば(消費税・年金・為替・労働三法・日本銀行の役割)は意味と資料の読み方までセットで覚えます。
  8. [毎日 10 分] 国語・知識 15 問と意見作文(確認: 〜2018 年度)。漢字の書き取り 8 問は送りがなつきの訓読み(退く・貯める・退ぞく など)を重点的に。語彙(慣用句・ことわざ・四字熟語・熟語の組み立て・部首)は大問 1 の後半 7 問で、範囲は広いものの 1 問 1 答なので取り切りたいところです。意見作文は「私は〜だと思う。なぜなら〜だから。」の 2 文を決まった形として、40〜50 字をテーマを変えて週 2 本、2018 のように 90〜100 字になる年もあるので 100 字版も用意します。抜き出しは「三字」「十一字」と細かいので、指定字数を見てから本文に戻る手順を固定し、物語文の 4 択(心情・理由・人物像)は選択肢を最後まで読んで言い過ぎている語を消す練習をします。

8. 科目別の詳細

まず 4 科目を並べた一覧です。

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科目 形式の決まり方 中身の性格 過去問で取り組む練習
算数 高い。大問 5〜6・小問 20・50 分・全問答えのみ(記述と作図は精読した 3 年でゼロ) 大問 1 の 8 問+大問 4〜5 個。平面図形の面積比・規則性・速さ・立体が回る 大問 1 の 8 問を 15 分で抜ける処理力と、平面図形の面積比
理科 中くらい。2024 年から大問 4・小問 21・30 分。記号選択が主軸だが記述が毎年 3〜4 問 4 分野を均等に。身近な物や観察・実験をその場で読ませる 20〜50 字の理由記述とグラフ・表の読み取り
社会 非常に高い。3 大問・小問 22 前後・30 分・地理→歴史→公民(3 年一致) 1 本の文章や地図から全国・全時代へ飛ばす。記述が毎年 3〜5 問 資料 2〜4 点を突き合わせて 2〜4 行で書く練習
国語(2018 まで) 高い。3 大問・小問 29〜31・50 分 知識 15 問+物語文+説明文。最後は必ず自分の意見を書く作文 漢字と語彙の 15 問と、40〜100 字の意見作文

4 科目に共通するのは「資料を読んでその場で考え、短く書く」ことを必ず求める点です。理科・社会・国語のいずれにも、知識だけでは書けない設問が毎年入っています。一方で算数だけは全問答えのみで、処理の速さと正確さを測る試験になっています。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5〜6・小問 20・答えのみ)

通過算・和差算・仕事算・食塩水などは受験用教材の単元で、学校の教科書には出てきません。

年度×大問の題材表(原本で精読した 2023〜2025 年度)

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年度 大問 1(小問集合・8 問) 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2023 計算 2 問
逆算
さいころ 3 個の場合の数
姉弟のカード交換(比)
正五角形と平行線の角度
正六角形の対角線と面積比
三角柱の切断
記号[ ](整数部分を取り出す約束記号) 規則性(34 人が 10 人ずつ交代で掃除する当番表) 平面図形の面積比(長方形の中の三角形 AGE から連鎖) 立体(1 辺 2 cm のブロックを積んだ立体・投影図と表面積) —
2024 計算
逆算
七角形の対角線の数
角度
通過算(トンネル)
タイヤの回転と速さ
和差算(425 ページを 7 日で読む)
割合(男子は全体の 52% より 22 人少ない)
速さ(家と駅の往復・平均の時速) 規則性(19 で割ると 5 余る 3 けたの数の並び) 平面図形の面積比(3・4・5 等分点を結んでできる三角形) 仕事算(A・B・C の 3 人・順番に働く) —
2025 計算(2025・202.5・20.25 を並べた工夫計算)
逆算
縮尺と速さ
食塩水(ふっとうさせて 45 g 蒸発)
角度(アンケートの円グラフ)
22/7 の循環小数
二等辺三角形の面積
階段を 4 段上がって 3 段下がる
場合の数(0000〜9999 の 10000 枚のカード) 円とおうぎ形(正方形に内接する円の斜線部分 2 題) 速さ(空港の動く歩道・歩数と歩幅) 立体(1 辺 4 cm の立方体に穴をあける) 水量とグラフ(水そうに直方体を 2 つ沈める)
  • 小問の総数は 3 年ともぴったり 20 問。うち大問 1 が 8 問で、残りを 4〜5 個の大問が分け合います。
  • 資料に残っている 14 年分(2012〜2025)の並びを通して、大問 1 は毎年「計算から始まる小問集合」です。原本で精読したのは 2023〜2025 の 3 年ですが、この 3 年はいずれも (1) が計算・(2) か (3) が逆算でした。

頻出単元と周期

  • 平面図形の面積比: 2023 大問 4・2024 大問 4 と 2 年連続で大問 1 題。2025 は大問に無く、大問 1(7)(二等辺三角形)と大問 3(円とおうぎ形)に分かれました。14 年分の記録でも平面図形は算数の単元の 2 割強を占め、最大のかたまりになっています。
  • 規則性・数列: 2023 大問 3(掃除当番)・2024 大問 3(等差数列)と 2 年連続で大問 3 の出題位置。2025 は大問から落ちましたが、大問 1(8)(階段の上り下り)で残りました。
  • 速さ: 2024 大問 2・2025 大問 4。2023 は大問にも小問にも速さが無く、3 年連続とは言えません。ただし大問 1 の小問では通過算(2024)・縮尺と速さ(2025)が出ており、「速さは大問と小問集合のどちらに来るか分からない」と考えて準備するのが実務的です。
  • 立体図形: 2023 大問 5・2025 大問 5 と、大問 5 の出題位置に 2 回。2024 だけ仕事算が入りました。
  • 計算の工夫: 大問 1(1) は 3 年とも単なる四則ではなく、分数と小数を混ぜた変形や、2025 のように「2025・202.5・20.25」と桁をずらして共通因数でくくらせる作りになっています。

問い方の特徴

  • 3 年 20 問中 59 問が答えのみの短答(語句や数値を短く答える形式)で、記号選択は 2023 大問 5(1)(投影図を「すべて選びなさい」)の 1 問だけです。文章で説明させる設問・作図は 3 年ともゼロでした。
  • 大問 2〜6 は (1) が易しく (2)(3) で積み上がる誘導です。2023 大問 4 は「三角形 BCG →三角形 DHC →四角形 GBFH」、2024 大問 3 は「何番目→最後と最初の差→全部の和」と、前の答えを使わないと次に進めない形が 3 年とも共通しています。
  • 会話文・登場人物を長々と使う導入はありません。導入文は 2〜4 行で状況を言い切るのが 3 年とも共通で、読む負担より処理量で差がつく作りです。
  • 単位や答え方の指定は設問文の末尾に短く付きます(「分速何 m ですか」「小数第 1 位を四捨五入して」「何月何日ですか」)。

8-2. 理科(30 分・50 点・大問 4〜5・小問 21〜25)

年度×大問の題材表(原本で精読した 2023〜2025 年度)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5
2023 一問一答 8 問(豆電球の回路・太陽光発電・気体・水の状態・食物連鎖・メダカの背びれ・海陸風・校門の銅像と太陽の向き) 地層(がけの観察+つぶの沈み方の実験) 植物(アサガオを種から育てた記録・つるの長さと花の数のグラフ) 水溶液(漆喰と貝殻・石灰の話を先生と生徒の会話で) 浮力(300 g・200 cm³ の物体とばねばかり)
2024 種子の発芽(条件を変えた A〜E の比較実験・光合成の説明) 気体(おかし作りの白い粉末 A を加熱・BTB 液と石灰水で追う) 浮力(川のゴミの会話から風船・氷山・タンカーのバラスト水へ) 気象(4 月 25〜27 日の観測グラフと天気図) —
2025 ばね(ばね A・B ののびと直列つなぎ) 水溶液(落ち葉の灰から取り出したアク・炭酸カリウムの溶解度) こん虫・動物(ダンゴムシの迷路実験と交替性転向) 地層・火山(伊豆大島のフィールドワークの会話・よう岩と地層の重なり) —
  • 2024 年から大問が 5 題→4 題、小問が 25 問→21 問に減りました。精読した 3 年では 2024・2025 が同じ 4 題 21 問で並んでおり、2023 にあった「一問一答 8 問の大問 1」は 2024・2025 にはありません。市販の過去問集で直近の形を必ず確認してください。
  • 2024・2025 は物理・化学・生物・地学が 1 大問ずつで、しかも大問 2 が化学(気体・水溶液)、大問 4 が地学(気象・地層)という並びが 2 年一致しました。2 年なので「毎年」とは言えませんが、4 分野を均等に浴びる作りは 3 年とも共通しています。

頻出単元と周期

  • 地層・岩石: 2023 大問 2・2025 大問 4。資料全体(14 年分)でも理科で最も出番の多い単元群のひとつです。
  • 水溶液・気体: 3 年連続で必ず 1 大問(2023 大問 4 の漆喰、2024 大問 2 の粉末 A、2025 大問 2 のアク)。しかも 3 年とも「身近な物質の正体を実験結果から突き止める」形です。
  • 浮力・密度: 2023 大問 5・2024 大問 3 と 2 年連続。2025 は同じ物理の出題位置が「ばね」に入れ替わりました。
  • 植物: 2023 大問 3(アサガオ)・2024 大問 1(発芽)と 2 年連続。2025 は動物(ダンゴムシ)に交代しました。
  • 気象: 2024 大問 4。2023 は大問 1(7) の海陸風で小問扱いです。

問い方の特徴

  • 記号選択が主軸ですが、短い説明を書かせる設問が必ず入ります。3 年の記述は 2023 が 3 問(うち 2 問は「どちらか+理由 20〜35 字」の組み合わせ)、2024 が 4 問、2025 が 3 問(混合 1 問を含む)です。
  • 字数指定がほぼ全部の記述に付きます: 50 字以内(2023 漆喰)、30 字以上 40 字以内(2024 光合成)、25 字以内(2024 BTB 液を戻す操作)、20 字以内(2024 くもりの日の気温)、20 字以上 30 字以内(2025 火山と植物)。20〜50 字で言い切る訓練がそのまま点になります。
  • 使う言葉を指定してくる記述が 2024 に 2 問あります(「酸素・二酸化炭素・デンプン」を使う/「重心」を使う)。指定語を必ず入れる作法を練習しておきます。
  • 「どちらだと考えられますか。また、そのように考えた理由を◯字で」という判断+理由の 2 段構えが 2023 大問 2 に 2 問。選ぶだけでは満点になりません。
  • 導入はその場で読んで考える実験・観察の資料です。会話文で進む大問が 3 年とも 1 題以上あります(2023 漆喰、2024 川のゴミ、2025 伊豆大島)。
  • 計算は割合・百分率・溶解度・ばねの比例など。2025 大問 3(3) は「百分率で求め、小数第一位を四捨五入して整数で」と桁の指示付きです。

8-3. 社会(30 分・50 点・大問 3・小問 21〜22)

年度×大問の題材表(原本で精読した 2023〜2025 年度)

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年度 大問 1(地理) 大問 2(歴史) 大問 3(公民・経済)
2023 日本地図の A〜E の矢印に沿って地形と産業をたどる(なまはげ・真珠の養殖・諏訪湖周辺の工業の変化・鉄道と時間距離) 那須の「殺生石」が割れた話から、九尾の狐伝説をたどって佐渡のタヌキ・川越の童謡・南樺太まで 消費税(1989 年導入から税率引き上げ・年金・世帯年収別の負担グラフ)
2024 標準時子午線と明石・姫路城・関門海峡・新幹線・雨温図・八幡製鉄所 女性の地位を軸に原始から現代まで(『とりかへばや物語』・鎌倉の相続・明治の教育資料) 電気料金の規制料金と自由料金・ダイナミックプライシング
2025 東京都の地形から始め、本校最寄りの茗荷谷駅・横須賀・尾道・長崎・港のしゅんせつへ 富士山の世界遺産登録から、富士塚の絵・源頼朝の巻狩・聖徳太子・正岡子規 本校「哲学の日」の講演を導入に、労働三法・貿易・日本銀行・為替と養豚業
  • 大問 3 題の並びが「地理→歴史→公民」で 3 年とも同じです。しかも小問数の配分まで揃っていて、2023 は 9・9・4、2024 は 9・9・4、2025 は 10・7・4。最後の大問 3 は 3 年とも 4 問で、うち 1 問が資料を読んで書く記述です。
  • 資料に残る 14 年分の並びを見ても、大問 1 が地理、最後の大問が公民という順序は崩れていません(原本で精読したのは 2023〜2025 の 3 年です)。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に来るという意味での決まり方です。
  • 大問 1・大問 2 はどちらも 1 本の長い文章(または 1 枚の地図)に下線を引いて、そこから全国・全時代へ飛ばす作りです。地理の大問で歴史や文化財の設問が混ざり、歴史の大問で地理の知識を聞きます。分野をまたぐ設問が毎年あります。

頻出単元と周期

  • 公民は経済・財政が主役: 消費税(2023)→ 電気料金と価格の決まり方(2024)→ 労働三法・為替(2025)と 3 年連続で「お金と働き方」。日本国憲法の条文を暗記して答える設問より、制度の意味を資料から考えさせる設問が中心です。
  • 歴史は通史の横断: 3 年とも 1 つのテーマ(伝説・女性の地位・富士山)で原始から近現代までを縦断します。飛鳥・奈良と鎌倉・室町、江戸、幕末・明治が資料全体でも上位。年代を並べ替える設問(2023 大問 2(9)「3 番目にあたる記号」)や、2 つの文の正誤の組み合わせ(2023・2024・2025 に各 1 問以上)が毎年あります。
  • 地理は地形と産業: 農業・畜産と工業・産業が資料全体の上位です。雨温図(2024)、標高の断面(2023 大問 1(7)・2025 大問 1(4))と、断面図・グラフを読む設問が 3 年連続。
  • 防災・環境: 2023 の湖の透明度、2025 のハザードマップとしゅんせつ。地理の大問の後半に入りやすい題材です。

問い方の特徴

  • 記述が毎年 3〜5 問(2023 は 5 問、2024 は 4 問+混合 1 問、2025 は 3 問+作図 1 問)。字数指定はほとんど無く、解答らんの行数と「書き出しに合わせて」の指示で分量が決まります。
  • 使う言葉を指定する記述が 3 年とも入ります(2025 大問 2(6)「主従関係」「権威」を用いて/2025 大問 1 問 2「しゅんせつという言葉を使わないで」/2024 大問 2(9)「平安時代の男性はどうあるべきだったかにふれて」)。
  • 資料を 2〜4 点並べて読ませるのがこの学校の中心です。2023 大問 3(4) は「グラフ全体から読み取れることと、そこから導き出される不公平な点に分けて解答すること」と、答えの組み立て方まで指定してきます。
  • 自分の立場で考えさせる設問が 2025 大問 3(4) にあります(「あなたが日本で養豚業を営んでいると仮定した時」、資料 3 点を参考に工夫を理由つきで 2 つ)。知識ではなく、資料から筋を立てる練習が要ります。
  • 作図が 2025 大問 1 問 1 に 1 問(しゅんせつ後の港の断面を描く)。精読した 3 年では 1 回だけですが、出る可能性を頭に入れておきます。
  • 語句は「漢字で答えなさい」の指定があります(2023 大問 2(1)(2))。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 29〜31)※資料は 2018 年度まで

国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2012〜2018 年度、とくに原本で精読した 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(原本で精読した 2016〜2018 年度)

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年度 大問 1(知識・15 問) 大問 2(物語文・8 問) 大問 3(説明文)
2016 漢字の書き取り 8+同じ漢字が入る慣用句 5+熟語の構成 2 体育祭の応援団長になった中学生「僕」 暦と時計の歴史(うるう秒・宣明暦)/8 問
2017 漢字の書き取り 8+二字熟語の組み立て 4+似た意味のことわざ 3 如月かずさ『サナギの見る夢』(卒業パーティと嘘をつく同級生) お金と幸せの研究(カナダと南アフリカの実験)/6 問
2018 漢字の書き取り 8+部首の意味 3+四字熟語 4 小川糸『サーカスの夜に』(綱渡りに挑む少年) 好井裕明『「今、ここ」から考える社会学』(異邦人のまなざし)/8 問
  • 3 年とも「大問 1=知識 15 問/大問 2=物語文/大問 3=説明文」で、しかも大問 1 の内訳が「漢字の書き取り 8 問+語句の問題 7 問」で揃っています。資料に残る 7 年分(2012〜2018)でも大問は 3 題のままで、大問ごとの小問数の形もほとんど動いていません。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に来るという意味での決まり方です。
  • 小問の総数は 29〜31 問。50 分でこの量なので、大問 1 の 15 問を素早く終える設計が要ります。

頻出単元と問い方

  • 漢字の書き取り 8 問が 3 年とも大問 1 の頭にあります。読みではなく書き取りで、「コトなる」「シリゾいた」のような送りがなつきの訓読みが毎年混ざります。
  • 語句の問題は毎年 3 種類くらいの小さな課題に分かれます(慣用句の共通漢字・熟語の構成・ことわざの言い換え・部首の意味・四字熟語)。年ごとに種類は入れ替わりますが、「体の部分が入る慣用句」「意味の似たことわざ」のような辞書的な語彙の力を問う点は共通しています。
  • 物語文(大問 2)は 8 問固定(2016・2017・2018 とも)。記号選択が主軸で、心情・理由・人物像を 4 択で選ばせます。最後の問は 3 年とも「登場人物の説明ア〜エに ○ × をつける」または「人物ごとに記号を選ぶ」形です。
  • 抜き出しが毎年 2〜3 問。「三字で」「五字で」「十一字で」「はじめの六字を」と字数指定が細かいです。
  • 説明文(大問 3)の最後は 3 年とも意見作文です。2016「時計が伝わる前と現在、どちらが人間の生活として良いと思うか。立場を明確にし理由をふくめて 40 字以上 50 字以内」、2017「他人とわかちあって幸せを感じるのは何か。具体的な理由をふくめて 40 字以上 50 字以内」、2018「当たり前と思ってきたもので考えなおす必要があるもの。理由をふくめて 90 字以上 100 字以内」。自分の意見+理由をその場で書く設問が最後に必ず来ると考えて準備してよいでしょう。
  • 説明のことばを指定してくる記述が 2016 大問 2(「忠」ということばを用いて)・2017 大問 2(「ルール」という言葉を用いて)にあります。
  • 接続語の空欄補充が 3 年とも大問 3 の問二の位置にあります(ア〜カから選び、同じ記号は二度使えない)。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

「最終確認年度」は、その単元が資料の上で最後に確認できた年度です。

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科目 単元 最終確認年度 状況
理科 てこ・つり合い 2018 精読した 3 年にありません。資料では 2013〜2015・2018 に集中しており、ばね(2025)と入れ替わる形で戻る余地があります
理科 天体(月・星・太陽) 2023(大問 1(8) の小問) 精読した 3 年では 2023 大問 1(8)(校門の銅像と 8 月の太陽)だけ。天体は資料では 2013・2014・2018・2019 に出ており、地学の出題位置が地層・気象で埋まっている間は控えています
理科 人体、動物の誕生 2018 精読した 3 年にありません。資料では 2013・2018 に記録があります
理科 電気回路 2023(大問 1 の小問 1 問) 資料では 2018・2020・2022・2023 と定期的に来ており、大問での復活は十分ありえます
社会 三権分立と日本国憲法の統治機構 2018 精読した 3 年の大問 3 は経済・労働・財政に寄っており、統治機構の設問が薄いです。資料では 2015・2017・2018 に出ており、戻ってくる余地があります
社会 国際社会・国際協力 2025(大問 3(2) の小問) 2023 大問 3(3)・2025 大問 3(2) に小問で出ますが、大問の主題としては 2022 の記録が最後です
社会 地方自治 2021 2021 の記録以降、精読した 3 年にはありません
社会 人口・都市問題 2019 2019 の記録以降、大問の主題としては見当たりません
算数 水量とグラフ 2025(大問 6) 2025 大問 6 で復活したばかりです。その前は 2020 の記録まで遡ります。グラフの読み取りとセットで来る形なので、2025 年の形(沈めた直方体の体積)を必ず一度通しておきます
算数 食塩水 2025(大問 1(4) の小問) 大問としては 2021 の記録が最後です
算数 場合の数 2025(大問 2) 2025 大問 2 で大問に戻りました(2023 は大問 1(4) の小問扱いでした)
算数 仕事算 2024(大問 5) 3 年で 1 回だけですが、比で処理する文章題の代表として押さえておきたい単元です
国語 表現技法(比喩・擬人法などの見分け) 2018(大問 2 問二) 用語として答えられるようにしておきます
国語 段落どうしの関係を問う設問 2018(大問 3 問七) 説明文の構成を意識した読み方が要ります
国語 本文の内容に合うものに ○、合わないものに × をつける形 2018 資料では 2012・2013 にも同じ言い回しの設問が確認できます。長く使われている問い方です

10. 形式面の注意

4 科目まとめ

  • 試験時間と配点(学校の公表資料による 2027 年度・4 科の回): 国語 50 分 100 点/算数 50 分 100 点/理科 30 分 50 点/社会 30 分 50 点。理社の 30 分に対して小問 21〜22 問・うち記述 3〜5 問という密度なので、理社の時間配分が合否を分ける形式になっています。
  • 配点は解答用紙の転写に現れず、小問ごとの重みは分かりません。

算数

  • 記述・作図は精読した 3 年でゼロ、記号選択も 60 問中 1 問だけで、ほぼ全問が答えのみです。単位や四捨五入の指定は設問文の末尾に短く付きます。
  • 50 分で 20 問なので、1 問あたり 2 分半。大問 1 の 8 問を 15 分前後で抜けられるかが全体の設計を決めます。
  • 図は大問 1 の後半(角度・面積)と大問 4〜6 にほぼ必ず付きます。資料全体では図のある小問が 4 割で、「右の図のように」で始まる設問が中心です。
  • 円周率の指定は転写に現れませんでした。2025 大問 3 は円の面積を扱うので、3.14 で計算する前提で練習しておきます。

理科

  • 記述が毎年 3〜4 問で、ほぼ全部に字数指定が付きます(20 字以内・25 字以内・30〜40 字・50 字以内など)。「酸素・二酸化炭素・デンプンを使って」のように指定語つきの年もあります。
  • 30 分で 21〜25 問。記述が 3〜4 問あるので、選択と短答を機械的に片づける速度が要ります。
  • 図・グラフ・表がある小問が資料全体で約半数です。2023 のアサガオ(つるの長さ・花の数の 2 つのグラフを重ねて読む)、2024 の気象(気温・気圧・湿度の 3 本のグラフを見分ける)のように、グラフの読み取りが得点源になります。
  • 「あてはまるものを 2 つ選び」「正しくない文をすべて選び」のように、個数指定・すべて選ぶ・逆を選ぶの指示が毎年あります。読み飛ばすと丸ごと落とします。
  • 用語を漢字で書かせる指定が出ます(2025 大問 4(1)「漢字 3 文字で」)。用語は漢字で書けるようにしておきます。

社会

  • 記述が毎年 3〜5 問。字数指定はほとんど無く、解答らんの行数と「書き出しに合わせて」の指示で分量が決まります。「主従関係」「権威」のような指定語つき、「しゅんせつという言葉を使わないで」のような禁止指定もあります。2025 には作図が 1 問(港の断面)ありました。
  • 30 分で 21〜22 問、うち記述 3〜5 問。記述に 10 分以上残す時間配分を過去問で決めておきます。
  • 図・写真・グラフのある小問が資料全体で約 35%。地図・雨温図・断面図・絵画資料・統計グラフと種類が広いです。
  • 選び方の指示が問題ごとに違います(「すべて選び」2024 大問 1(5)、「明らかに誤っているものを」2025 大問 1(7)、正誤の組み合わせ)。
  • 前年の出来事を入口に使うことがあります(2023 の殺生石は 2022 年 3 月、2025 の哲学の日は 2023 年度の講演)。ただし時事そのものを問うのではなく、そこから歴史・地理へ橋を架ける形です。

国語(2018 まで)

  • 記述は毎年 2〜3 問。字数指定は意見作文にだけ付き、40〜50 字(2016・2017)と 90〜100 字(2018)。本文の内容説明は「本文中のことばを用いて簡潔に」「二十五字以内で」などです。抜き出しは「三字で」「十一字で」と細かい指定です。
  • 選択肢は 4 択(ア〜エ)が中心で、接続語と人物選びは 5〜6 択です。
  • ○ × を書かせる正誤判定が 3 年とも最後の方に 1 問あります。
  • 古文・漢文・文法(品詞・活用・敬語)は精読した 3 年でゼロ。図表は国語では使われていません。

11. 学年別ロードマップ(小 4 から始める場合)

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段 この学校に向けて何をするか
小 4(土台) ①計算の正確さ(算数は大問 1 の 8 問が最大の得点源で、その半分が計算と逆算です)②図形に親しむ(面積・角度)③漢字の書き取りを毎日(国語の大問 1 の半分)④「なぜそう思うか」を 2 文で言う習慣(4 科目すべてで短い記述が出ます)⑤理科は 4 分野を偏りなく。時間を計る練習はまだ不要です。
小 5(幅) 単元をひととおり学び終える時期です。週の使い方の目安は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」。平日の 15 分は、月・水・金を算数(平面図形の面積比 → 規則性 → 速さ → 立体の順に 1 本ずつ)、火・木を国語の 20〜50 字で理由を書く練習(週 2 本)に割り付けます。週末の 60 分は理科と社会に使い、理科は物理・化学・生物・地学の 4 分野を均等に(この学校は 2024・2025 とも 4 分野 1 題ずつです)、社会は地理 → 歴史 → 公民の 3 本立てを大問の並びと同じ順に固めていきます。通過算・和差算・仕事算・食塩水は受験用教材の単元で、学校の教科書には出てきません。ただし国語は 2019 年度以降の資料が無いので、ここに書いた国語の分量は 2018 年度までの形にもとづくものです(→ 13 節)。
小 6(仕上げ) 上の「今からやるなら」8 項目(7 節)。夏以降は過去問を ①大問ごとに年度を変えて(算数の大問 1、社会の大問 3)②1 年分を、時間を計って解く の 2 通りで使います。理科・社会は 30 分という短さが効くので、時間内に記述まで到達する配分を年度通しで確かめます。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 差がつきやすいのは、小 5 で全分野をひととおり学び終えることと、小 4 からの「短く書く習慣」です。社会は 3 分野・理科は 4 分野を毎年必ず浴びるので、苦手分野を残すとそのまま失点になります。加えて、理科・社会・国語のすべてで「資料を読んで 20〜100 字で自分の言葉にする」設問が毎年あり、これは直前期に急に身につくものではありません。逆に算数は答えのみ・記述なしなので、小 4〜小 5 での計算の正確さがそのまま大問 1 の 8 問に直結します。早く始めた分の効果が最も見えやすいのは、この「計算」と「短い記述」の 2 本です。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方かどうかだけです。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の有利不利は扱いません(男女と日程の注記は自動集計の表のまま載せています)。近い順に 3 校を挙げます。

  • 昭和学院中学校(千葉県・共学): 4 科目とも満遍なく近く、1 校だけ選ぶならここが最も広く使えます。
  • かえつ有明中学校(東京都・共学): 4 科目とも偏りなく近い相手です。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
  • 東京都市大学等々力中学校(東京都・共学): 社会・算数の作りが特に近い相手です。国語は比較できるデータがありません。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 4 日に重なる回があります。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

「近さ」は科目ごとの大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元の一致・設問文の使い回しの距離と、単元分布の似かたを合成した数字です(100 に近いほど出題の作りが近い)。同じ問題が出るという意味ではありません。

この学校には 2 月 1 日午後に 2 科の回があります。2 科の回で受ける場合でも、併願先が 4 科目校のときは、受けない科目(算数・国語の回なら理科と社会、算数・理科の回なら国語と社会)を本校の準備とは別に立てる必要があります。


13. 資料の限界

  • 入試回: 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊のみで、回の区別が付きません。午前の 4 科入試(第 1 回)に相当するものとして読みました。2 月 1 日午後の 2 科の回(算数・国語/算数・理科)、第 3 回・第 4 回については何も言えません。とくに算数・理科の 2 科入試は理科が 50 分 100 点に拡張されると学校が公表しており、この資料の理科(30 分 50 点)とは分量が違います。
  • 2026 年度はどの科目も資料がありません。直近 1 年の動きはこの分析に入っていません。
  • 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことはすべて 2012〜2018 年度、とくに 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。出典(著者・作品名)も同じ制約を受けており、資料で確認できたのは 2012・2013・2014・2017・2018 年度分だけです。
  • 原本を精読したのは各科目 3 年分です(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2016〜2018)。それ以外の年については、大問ごとの単元の並びの記録を参照しただけで、設問文そのものは読んでいません。「毎年」と書かず「3 年連続」「資料に残る 14 年分の記録では」と書き分けたのはこのためです。
  • 転写の読み落とし: 図・写真・グラフは文字の説明に置き換えられているため、図形問題の細部や地形図・断面図の読み取りは設問文からの推定を含みます。2023・2024 の算数と 2023 の理科・社会には軽い文字化けがありますが、設問の意味が変わるほどのものではありませんでした。別の学校の問題や解答の混入、年度のずれ、同じ設問文の重複といった資料そのものの異常は、今回見た範囲では見つかりませんでした。
  • 同じ問題の使い回しは、両方の年の設問文を原本で確認したものだけを実例にしました。今回の範囲では、数値まで同じ再出題は見つかっていません。この学校の決まり方は「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ことです。
  • 配点は非公開です。解答用紙の転写にも小問ごとの配点は現れず、設問数からの比重しか語れません。
  • 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。

資料の中で食い違っている数

  • 理科の記述の問数に食い違いがあります。7 節では「3 年で 9 問」と書き、8-2 の問い方の特徴では 2023 が 3 問・2024 が 4 問・2025 が 3 問(合計 10 問)と書いています。どちらも書き換えずにそのまま残したもので、数え方(混合の 1 問を記述に数えるかどうか)の違いと思われますが、資料からはどちらが正しいか決められません。理科の記述は「毎年 3〜4 問」と考えて準備してください。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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