桜丘中学校 の過去問分析

桜丘中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

桜丘中学校 過去問分析(2010〜2025 年度・第 1 回相当・科目により 10〜13 年分)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都北区
男女 共学(2004 年 4 月に共学化しました)
以前の校名 桜丘女子商業学校(1935 年に改組)、桜丘女子中学校(1947 年・新制)
入試回と日程・科目 第 1 回 2 月 1 日午前 — 2 科(国語・算数)・4 科(+理科・社会)の選択(適性検査 A〔白鷗〕も同じ日に実施)/第 2 回(3 年特待)2 月 1 日午後 — 2 科(S・A 特待の判定・スライド合格あり)/第 3 回 2 月 2 日午前 — 2 科・4 科の選択(適性検査〔白鷗・小石川〕も出願時に選択)/第 4 回(3 年特待)2 月 2 日午後 — 2 科/第 5 回 2 月 4 日午前 — 2 科・4 科の選択(ベストスコア入試・B 特待の判定あり)
試験時間 算数 45 分・国語 45 分・社会 25 分・理科 25 分(第 3 回・第 5 回も第 1 回と同じ)。第 2 回・第 4 回は算数 45 分・国語 45 分
配点 募集要項に記載がありません
この学校について 東京都北区の桜丘中学校です。名前のよく似た別の学校がいくつかありますが、この分析は北区の桜丘中学校の問題だけを見ています(→ 13 節)

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは 4 科の 1 回ぶんだけです。午後入試・適性検査の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. 4 科目とも「何番に何が来るか」がはっきり決まっていて、しかも小問の数まで動きません。算数は 4 大問・20 小問、理科は 4 大問・24〜25 小問、社会は 25 小問、国語は 2 大問です。
  2. 算数は大問 1 が計算、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)、大問 3 が 2 小問の小テーマ、大問 4 がグラフを読む問題。理科は生物 → 地学 → 化学 → 物理、社会は歴史 12 問 → 地理 6 問 → 公民、国語は説明文 → 物語文の並びです。
  3. 4 科目に共通するのは「書かせない」ことです。精読した年で記述は算数 0 問・社会 0〜1 問・理科 0〜3 問・国語 0〜2 問で、そのぶん選択肢を正確に読む速さが点になります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1 だけを 5 年分、枠ごとに縦に解きます(20 問中 8〜10 問がここです)。
  2. 社会の大問 2 の 4 枠だけを 3 年分、縦に解きます(問い方の文まで同じなので「解く」より「速くする」対象です)。
  3. 前年 1 年ぶんのニュースを、語句として漢字で書けるようにします(社会の時事の枠が 3 年連続で同じ問い方です)。

今週やる 1 つ

  1. 算数の大問 1 の (8)「くふうして計算する枠」を 5 年分並べて解き、分配法則で共通の数をくくる動きが手から出てくるか確かめます。

注意

  1. 国語は 2024・2025 年度の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2023 年度までのものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 6 年(2019・2020・2022・2023・2024・2025) 7 年(2010〜2012・2015〜2018) 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) 高。数式の細部(分数・記号)に転写の揺れがある年がありますが、大問構成と題材の読み取りには支障がありません。2024 は読み取り確度がやや低い年として記録されています
理科 3 年(2023・2024・2025) 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2022) 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) 中〜高。精読した 3 年はいずれも読み取り確度が低めと記録されており、設問文に脱字・変換ミスが混じります。大問の並びと題材は読めます
社会 3 年(2023・2024・2025) 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2022) 13 年(2010〜2012・2015〜2020・2022〜2025) 高。2023 のみ確度が低めですが、設問の並びと題材は読めます
国語 3 年(2019・2020・2023) 7 年(2010〜2012・2015〜2018) 10 年(2010〜2012・2015〜2020・2023) 高。ただし 2023 年度で止まっています。2024・2025 年度の問題文は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。直近の形式は市販の過去問集で確認してください

5. 一番大きな結論

この学校の入試は、4 科目とも「何番に何が来るか」がはっきり決まっていて、しかも小問の数まで動きません。 算数は 4 大問・20 小問、理科は 4 大問・24〜25 小問、社会は 25 小問、国語は 2 大問です。精読した年のあいだ、この数字がほとんど変わりませんでした。

ここでいう固定は「同じ問題が出る」ではなく 「同じ種類の問題が同じ場所に出る」 という意味です。数字も題材も文章も毎年変わります。ただし例外が 3 つあり、そこは実質「出る問題が分かっている」枠に近くなっています。

  1. 社会の時事の枠。「20XX 年の出来事に関する以下の文章(1)・(2)を読み、空欄にあてはまる語句を【 】内のヒントをもとに記入しなさい」という同じ 1 文が 2023・2024・2025 の 3 年連続で出ています。
  2. 社会の大問 2 の 4 枠。「次の都道府県が含まれる地方を 1 つ、ア〜エから選びなさい」「次の雨温図は日本のある都市のものです」は 3 年連続でほぼ同文です。
  3. 算数の大問 3。2020(1 時〜2 時)と 2022(9 時〜10 時)は、時刻の数値を替えただけのほぼ同じ問題でした(両年の設問文を原本で確認しました)。

したがって過去問の使い方は、同じ座席(問題の置き場所)を年度をまたいで縦に解くのが最も効率がよくなります。算数の大問 1 だけを 5 年分、社会の大問 2 だけを 3 年分、理科の大問 4 だけを 3 年分、という並べ方です。年度通しで時間を計る練習も要りますが、それは 25 分の理科と社会に絞って構いません。

一方で「毎年変わるもの」もはっきりしています。算数の大問 3 の単元、理科の各大問の中の題材、社会の大問 1 の歴史のテーマ、国語の文章の出典は年ごとに入れ替わります。ここは幅を持って準備します。


6. この学校らしさが出る場所


7. 今からやるなら(優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階です。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は基礎を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数の大問 1 を 5 年分、枠ごとに縦に解く。 20 問中 8〜10 問がここです。とくに (8) の「くふうして計算する枠」は 5 年連続で分配法則でくくる形なので、共通の数を見つける動きを反射にします。ここを 10 分で抜けられるかが 45 分の使い方を決めます。(確認: 〜2025 年度)
  2. [週末 60 分] 社会の大問 2 の 4 枠を 3 年分、縦に解く。 都道府県のシルエットから地方を選ぶ、都市名を漢字で書く、雨温図から都市を選ぶ、写真から国を選ぶ。問い方の文まで同じなので「解く」より「速くする」対象です。(確認: 〜2025 年度)
  3. [週 1 回] 前年 1 年ぶんのニュースを、語句として漢字で書けるようにする。 社会の時事の枠は 3 年連続で同じ問い方です。選挙・国際情勢・円安や物価・制度の変更が題材になっています。(確認: 〜2025 年度)
  4. [週末 60 分] 算数の食塩水の濃度を、混ぜる・水を蒸発させる・水を加える・食塩を加える・比で混ぜるの 5 通りで固める。 6 年連続で出ており、2025 は大問 3 まるごとでした。理科の濃度の設問にもそのまま効きます。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週末 60 分] 社会の歴史を通史で 1 周する。 大問 1 は 12 問すべて歴史で、縄文から戦後までを 1 つのテーマで貫きます。時代の穴が 1 つあるとそこで落とします。並べ替えの設問が毎年 1〜2 問あります。(確認: 〜2025 年度)
  6. [週末 60 分] 理科の 4 分野を均等に埋める。 生物・地学・化学・物理が 1 大問ずつ。単元の散らばりが大きく、捨てられる分野がありません。とくに物理の運動系(ふりこ・斜面・ストロボ写真)が 3 年連続です。(確認: 〜2025 年度)
  7. [毎日 10 分] 国語の漢字を毎日。 各大問の問一に書きと読みが混ざって出ます。1 回の入試で 6〜9 字ぶん。送り仮名つきの訓読みを落とさないことです。(確認: 〜2023 年度)
  8. [週 1 回] 理科と社会の 25 分に慣れる。 「すべて選び」「三つ選び」「間違っているものを 1 つ」「漢字で答えなさい」が同じ大問に混ざるので、過去問を解くとき設問の指定部分に線を引く癖をつけます。あわせて 25 分を通しで計ります。どちらも 25 分で 24〜25 問、読む量は社会がいちばん多く、読み切れずに終わるのが最大の失点要因になるので、迷った問題を置いて先へ進む判断を演習で決めておきます。(確認: 〜2025 年度)

8. 科目別の詳細

まず 4 科目の見取り図です。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数(45 分) 4 大問・20 小問が 6 年とも同じ。答えはすべて数値の短答(語句や数値を短く答える形式)で、記述・作図・記号選択は 1 問もありません 計算が全体の 4〜5 割。食塩水が 6 年連続、時計算が 5 年連続。大問 4 はグラフを読む問題 大問 1 の計算 8〜10 問を 10 分で抜けること。次に食塩水・時計算・速さとグラフ
理科(25 分) 4 大問・24〜25 小問。生物 → 地学 → 化学 → 物理の並び。各大問が I・II の 2 部構成で 6 問ずつ。記号選択が主軸(64〜79%) 単元の散らばりが大きく、いちばん多い単元でも 7%。図を読ませる小問が 3 分の 2 4 分野を均等に。物理の運動系(3 年連続)と濃度の計算。選び方の指定を読む練習
社会(25 分) 3〜4 大問・25 小問が 3 年とも同数。歴史 12 問 → 地理 6 問 → 公民。選択 72〜76%・記述 0〜1 問 大問 1 が一つのテーマで縄文から現代までを縦断します。大問 2 は問い方の文まで毎年同じ枠が並びます 大問 2 の 4 枠を作業として速くすること。前年 1 年ぶんのニュースを語句で書けること。歴史の通史
国語(45 分。2023 年度まで) 2 大問・18〜20 小問。説明文 → 物語文。記号選択が主軸(55〜78%)、記述は年 0〜2 問 抜き出しと記号選択で 6 割。漢字は各大問の問一に集中し、書きと読みが混ざります 漢字の書きと読み、接続語の空欄補充、字数指定つきの抜き出し

4 科目に共通するのは「書かせない」ことです。 精読した年で記述は、社会が 0〜1 問、理科が 0〜3 問、国語が 0〜2 問、算数は 0 問。年によっては 4 科目合わせて 1〜2 問しかありません。そのぶん選択肢を正確に読む速さが点になります。

8-1. 算数(45 分・4 大問・20 小問)

年度×大問の題材表(2019・2020・2022・2023・2024・2025 を原本で確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2019 計算 10 問 一行題 6 問(通過算・年齢算・平均算・つるかめ算・食塩水・円とおうぎ形) 場合の数(さいころ 2 回・目の差と積) 速さとグラフ(家と公園の往復・行き帰りの速さの比)
2020 計算 10 問 一行題 6 問(速さの往復・場合の数・消費税・つるかめ算・食塩水・正方形 2 つの面積) 時計算(1 時〜2 時・長針と短針が 90 度) 速さとグラフ(忘れ物に気づいた父が追いかける)
2022 計算 10 問 一行題 6 問(年齢算・数の性質・食塩水・木の植え方・仕事算・正方形と円) 時計算(9 時〜10 時・長針と短針の角度) 速さとグラフ(1 周 2400m の池を反対方向に歩く)
2023 計算 10 問 一行題 6 問(和差算・平均算・食塩水・通過算・時計算・円とおうぎ形) 場合の数(赤・黄・緑のカードの並べ方) 速さとグラフ(歩くさくらさんを自転車のあすかさんが追う)
2024 計算 10 問 一行題 6 問(速さ・食塩水・過不足算・流水算・時計算・角度) 規則性(2, 6, 10, 14, 18, … の数列) 図形の移動とグラフ(長方形の辺上を動く点 P と三角形の面積)
2025 計算 8 問 一行題 8 問(速さ・場合の数・つるかめ算・仕事算・時計算・木の植え方・折り返しの角度・円柱の表面積) 食塩水の濃度(3% と 5% を 1:3 で混ぜる) 速さとグラフ(途中で休けいするさくらさんに、あとから出たあすかくんが追いつく)

精読した 6 年すべてで 4 大問・20 小問ちょうどでした。答えはすべて数値の短答で、記号選択も記述も途中式の要求も 1 問もありませんでした。

大問 1(計算)の枠の中身

精読した 6 年のうち 2019〜2024 の 5 年は 10 問で、枠ごとの役割まで同じでした。

位置 中身 確認した年
(1) 整数の加減 4 項(例: 32 + 79 − 88 − 17) 2019・2020・2022・2023・2024 の 5 年
(2) かけ算とわり算だけの 4 項(例: 57 × 81 ÷ 19 ÷ 27) 2019・2020・2022・2023・2024 の 5 年
(3) 整数の四則混合 5 年
(4) 中かっこ { } の入った四則混合 2019・2020・2022・2024(2023 は { } を 2 組並べた形)
(5) 小数の四則 5 年
(6) 分数(帯分数を含む)の四則 5 年
(7) 小数と分数の混じった四則 5 年
(8) くふうして計算する枠(分配法則でくくる) 2019「2020×14 − 1010×17 − 505×12」/2020「9.31×3.14 − 1.45×3.14 + 2.14×3.14」/2022「6.4×8 + 3.6×6 + 3.6×2」/2023「4×76 + 6×76 − 9×76」/2024「2×17 + 17×7 + 9×83」の 5 年連続
(9)(10) 逆算(□にあてはまる数) 5 年。(9) が整数どうし、(10) が小数と分数の混じった形

2025 は計算が 8 問に減り、そのぶん大問 2 が 8 問に増えました(合計 20 問は変わりません)。8 問に減った年も、小数・分数・小数分数混合・くふう計算・逆算という並びは残っています(くふう計算は (7)「1.23×4.88 + 2.46×3.67 − 3.69×0.74」)。

頻出単元と周期

問い方のくせ

この科目でさらに練習すること

全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには算数だけの補足を置きます。

  1. 大問 4 の速さとグラフを 5 年分。(1) は落とせない 1 問、(2) が追いつき・出会い・休けい時間です。ダイヤグラムに自分で線を書き足す練習を。
  2. 円とおうぎ形の複合求積(大問 2 の最後の枠)。正方形と円、半円 2 つの重なりなど、図から等積移動を見つける形です。円周率 3.14 の計算に慣れておきます。
  3. 45 分の配分を決めます。計算 10 分・一行題 15 分・大問 3 と 4 で 15 分・見直し 5 分が一つの目安です。記述が無いぶん、途中で止まったら飛ばして戻る判断がしやすくなっています。

8-2. 理科(25 分・4 大問・24〜25 小問)

年度×大問の題材表(2023・2024・2025 を原本で確認)

理科はどの大問も I と II の 2 部構成で、1 つの大問の中に同じ分野の別テーマが 2 つ入ります。導入文は 3 年とも同じ 1 文(「以下の文章(I・II)を読み、各問いに答えなさい」)です。

年度 大問 1(生物) 大問 2(地学) 大問 3(化学) 大問 4(物理)
2023 I 人体(うでの筋肉・けん)/II 種子の発芽(ヨウ素液・子葉) I 流水のはたらき(三日月湖のでき方・川の断面の作図)/II 気象(台風の中心・左右の風・風向き) I 濃度(次亜塩素酸ナトリウム溶液を 100 倍にうすめる)/II 気体(空気中の割合・気体の発生) I ふりこ(実験 A〜G の条件制御)/II 電気回路(豆電球の明るさ・LED を「59」の形に光らせる)
2024 I 植物のつくり(ホウセンカと赤インク・茎の断面)/II 動物の誕生(ヒトとメダカ・子宮とへその緒) I 流水のはたらき(れき・砂・どろのたい積、上流と下流)/II 星・星座(冬の代表的な星座 3 つ・南中の時刻) I 気体(気体の性質を使ったすごろくゲーム)/II 中和(指示薬・10% の水酸化ナトリウム水よう液と塩酸) I 物体の運動(斜面 30°・45° からボールをはなす・0.1 秒ごとの位置)/II 電流の発熱(電熱線と水の温度上昇)
2025 I 人体(消化に関わる内臓・消化液をつくる場所)/II 花のつくりと種子(イネの花と花粉・白米が発芽しない理由の記述) I 太陽(日周・地軸のかたむき・春分の日の動き)/II 気象(気象観測のしくみ・注意報と警報・線状降水帯) I 重曹とクエン酸(食品添加物・そうじ・泡が出る組み合わせ)/II 濃度(食塩水の濃度・とけ残りの理由の記述) I 物体の運動とふりこ(ストロボ写真の読み取り・ふりこの長さ 100cm と 400cm)/II 光(鏡に映る文字・自分の姿・鏡ごしにろうそくが見える範囲)

座席の並び

頻出単元と周期

問い方のくせ

この科目でさらに練習すること

全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには理科だけの補足を置きます。

  1. 物理の運動系(ふりこ・斜面を転がるボール・ストロボ写真)は、「長さだけを変える」「角度だけを変える」条件制御の考え方を、表から読み取る形で練習します。
  2. 人体と植物。生物の大問 1 は人体(消化・筋肉)と植物(茎の断面・発芽・花のつくり)で回っています。図の中の記号を答える形が中心なので、器官の位置を図で覚えます。
  3. 短い記述を書く練習。2025 に 3 問出ました。いずれも 30 字程度以内なので、理由を 1 文で言い切る形に慣れておきます。

8-3. 社会(25 分・3〜4 大問・25 小問)

年度×大問の題材表(2023・2024・2025 を原本で確認・★=記述が出た大問)

年度 大問 1(歴史・12 問) 大問 2(地理・6 問) 大問 3(公民) 時事
2023 ★ロシアのウクライナ侵攻から入り、日本の対外関係史を縄文から戦後まで一本で(卑弥呼の使い・百済の位置・白村江・遣唐使・元寇の絵巻物・秀吉の対外政策・鎖国の理由の記述・戦後の国際社会復帰) 富山県のシルエット地図と地方/砺波平野の屋敷林/主要国の食料自給率/雨温図/円形の世界地図/ある国の写真 参議院と選挙/天皇の国事行為/税金/国際協力(7 問) 大問 3 問 5 に 2022 年の出来事 2 問(空欄に語句を記入)
2024 ★観測史上最も暑かった夏から入り、気候の変動と日本史を一本で(縄文の温暖化と中里貝塚・聖武天皇と疫病・貴族の日記・鎌倉仏教・寛正の飢饉・農業の発達の記述・江戸の飢饉の並べ替え・明治以降の凶作) 岩手県の輪郭図と地方/政令指定都市名を漢字で/雨温図/東北地方に吹く風/農作物の生産割合のグラフ/イタリアの写真 アメリカ大統領と日本の総理大臣の比較/歳出のグラフ/2 月 11 日と 5 月 3 日/円安と外国人旅行者/国際連合の仕組み(7 問) 大問 3 問 5 に 2023 年の出来事 2 問
2025 桜丘の創立 100 年と創立者・稲毛多喜から入り、日本史の中の女性を一本で(土偶・卑弥呼と『魏志』倭人伝・初の女性天皇・女房と文学・北条政子・日野富子・江戸の女性・新 5000 円紙幣・女性の権利の並べ替え) 静岡県の白地図と地方/都市名を漢字で/雨温図/発電所の写真/潮境の位置/ある国の写真 2 枚 国会のプレゼンテーション/弾劾裁判所/国民が政治に参加する機会/渋沢栄一と財政/募金ポスターと国際連合の機関(5 問) 大問 4 として独立。2024 年の出来事 2 問(アメリカ大統領選挙・円安の水準)

座席の並び

同じ問い方が毎年出る枠(大問 2)

大問 2 の 6 問は、問い方の文までほぼ同じものが並んでいます。原本で 3 年ぶんの設問文を確認しました。

問い方 確認した年
問 1 「次の都道府県が含まれる地方を 1 つ、ア〜エから選びなさい」+都道府県のシルエット図 2023(富山県)・2024(岩手県)・2025(静岡県)の 3 年連続。転写の分類ではこれと同じ問い方が 2018・2020 にもあります
都市名の枠 「次の文章は日本のある都市の説明文です。この都市名を漢字で答えなさい」 2024(政令指定都市)・2025(県庁所在地で 2 市が合併)の 2 年連続
雨温図の枠 「次の雨温図は日本のある都市のものです。その都市に当てはまる場所として正しいものを 1 つ、ア〜エから選びなさい」 2023・2024・2025 の 3 年連続
最後の枠 「次の写真はある国で撮影されたものです。その国を説明する内容として正しい(間違っている)ものを 1 つ、ア〜エから選びなさい」 2023・2024(イタリア)・2025 の 3 年連続

残る 2 枠は、農業・食料自給率・工業・エネルギー・海流などから毎年入れ替わります。

時事の枠

「20XX 年の出来事に関する以下の文章(1)・(2)を読み、空欄にあてはまる語句を【 】内のヒントをもとに記入しなさい」という同じ 1 文が、2023・2024・2025 の 3 年連続で出ています(それぞれ 2022 年・2023 年・2024 年の出来事)。前年の出来事から 2 問、語句を書かせる形です。2023 はマイナンバーカードと健康保険証の一体化、2025 はアメリカ大統領選挙と円安の水準が題材でした。入試の前年 1 年ぶんのニュースを、語句として書けるようにしておく必要があります。

頻出単元と周期

問い方のくせ

この科目でさらに練習すること

全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには社会だけの補足を置きます。

  1. 大問 2 の 4 枠に向けて、白地図で 47 都道府県の形と地方区分を、雨温図で日本海側・太平洋側・内陸・南西諸島の 4 通りを押さえます。
  2. 並べ替えの練習。毎年 1〜2 問あります。出来事を 4 つ並べて古い順にする形なので、教科書の見出しの順序を頭に入れます。
  3. 公民は国会・内閣・裁判所を厚めに。3 年連続で大問 3 の柱です。加えて憲法(国民主権・天皇の国事行為・祝日)、税と歳出、国際連合の機関。

8-4. 国語(45 分・2 大問・18〜20 小問。2010〜2023 の 10 年ぶんのみ)

国語は 2023 年度までしか資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2023 年度に限った話で、そのうち 2019・2020・2023 の 3 年を原本で精読しました。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(2019・2020・2023 を原本で確認)

年度 大問 1(説明文・論説文) 大問 2(物語文・小説) 小問数
2019 榎本博明『「対人不安」って何だろう? 友だちづきあいに疲れる心理』(友だち集団の会話・やさしさの変化) 安東みきえ『天のシーソー』(ミオと「おにいさん」) 10 + 10 = 20
2020 齋藤孝『コメント力 「できる人」はここがちがう』(切れ味のいい発言・観察) 福田隆浩『香菜とななつの秘密』(広瀬くんとビブス) 10 + 9 = 19
2023 畑村洋太郎『やらかした時にどうするか』(失敗を過度に避ける傾向・〇×式の教育) いとうみく『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』(バレエのオーディション) 9 + 9 = 18

大問 1 が説明文・論説文、大問 2 が物語文・小説という並びは、資料のある 10 年(2010〜2023)すべてで 2 大問、小問 18〜23 問です。精読した 3 年ではこの並びが変わりませんでした。転写に残る出典を見ると、大問 1 は外山滋比古・河合隼雄・香山リカ・榎本博明・齋藤孝・畑村洋太郎、大問 2 は重松清・辻仁成・福田隆浩・安東きみえ・安東みきえ・いとうみくと、説明文は考え方を語る新書系、物語は 10 代の登場人物が出てくる現代の児童文学という選び方が続いています。2017 年度だけは大問 1・大問 2 の両方が重松清『ロング・ロング・アゴー』から採られています。

大問の中の枠

精読した 3 年で、2 つの大問がほぼ同じ順序で組まれていました。

位置 中身 確認した年
問一 漢字。二重傍線部 A〜D(3〜5 個)について、カタカナは漢字に直し、漢字は読みをひらがなで書く。書きと読みが 1 問の中に混ざる 2019・2020・2023 の 3 年連続・各大問に 1 問ずつ(1 年で計 2 問)
問二 空欄補充。空欄 A〜D(または I〜III)に接続語・語句を入れる。「同じ記号を二度以上使ってはいけない」の但し書きつき 3 年連続・各大問
問三 語句の意味・慣用句(「さしざわりのない」とほぼ同じ意味/空欄 X に入る語/体の一部を使った慣用句) 3 年連続
中盤 傍線部について「その説明として最も適切なものを 1 つ」の記号選択が 3〜6 問 3 年連続
中盤 字数指定つきの抜き出し(「文中より二十字で取り出し、初めと終わりの五字で答えなさい」「十字以内で抜き出して」) 2019 に 4 問、2020 に 2 問。2023 は記述に置き換わりました
中盤 脱落文の位置。「文中からは次の文が脱落している。補うのに最も適切な位置を【 I 】〜【 V 】から選びなさい」 2020・2023 の 2 年連続(2019 は会話文 3 つを空欄 I〜III に入れる同じ発想の設問)
最後 本文の内容と合うかを一つずつ判定する設問。「正しいものには〇を、誤っているものには×を記しなさい。ただし、すべて同じ記号で答えた場合は採点の対象としません」、または「本文の内容説明としてふさわしいものを選びなさい」 3 年連続

頻出と問い方のくせ(資料のある 10 年に限った話)

この科目でさらに練習すること

全体の優先順は 7 節を参照してください。ここには国語だけの補足を置きます。

  1. 接続語の空欄補充を練習します。「同じ記号を二度以上使ってはいけない」条件つきで 3〜4 か所を同時に決めるので、1 か所ずつではなく全体の流れで決める練習を。
  2. 字数指定つきの抜き出し。「〇字で取り出し、初めと終わりの五字で」の形に慣れます。字数を数える作業を速くすることがそのまま得点になります。
  3. 脱落文を戻す設問。指示語・接続語を手がかりに位置を決める練習を、説明文で。
  4. 選択肢の吟味。1 つの選択肢が 2 行あり、末尾のわずかな違いで切る作りになっています。選択肢を最後まで読み、本文と食い違う語に印をつける癖を。
  5. 物語文は 10 代の主人公の心情。バレエ・部活・家族・友人関係が題材になっています。情景描写と心情の結びつきを説明する練習を。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

転写の分類で大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証できません。最終確認年度は、その単元を資料の上で最後に確認できた年度を指します。

科目 単元 最終確認年度 なぜ警戒するか
理科 てこ・つり合い 2020 年度 2011・2020 と大問の柱になっています。物理の 4 本柱(運動・電気・てこ・熱)のうち、てこだけが 5 年空いています
理科 燃焼 2016 年度 化学の 4 本柱(気体・水溶液・中和・燃焼)のうち、燃焼だけが 9 年空いています。化学は気体・水溶液・中和・濃度で回っています
理科 月の満ち欠け 2016 年度 地学の定番ですが長く空いています。星座・太陽・気象・流水が回っている間、順番待ちの位置にあります
理科 地層・岩石 2012 年度 流水のはたらきが 2023・2024 と続きました。地層はその隣の単元です
理科 電磁石 2016 年度 電気系は回路・発熱で回っており、電磁石だけ長く空いています
理科 溶解度・再結晶 2020 年度(2025 は関連の記述のみ) 濃度は毎年のように出ますが、溶解度曲線を使う形は空いています
算数 場合の数(大問 3 として) 2023 年度 2010・2011・2019・2023 と大問 3 の常連です。2 年空いています
算数 規則性・数列 2024 年度(大問 3) 2011・2016・2024 と間をあけて大問 3 に戻ってきます
算数 過不足算・差集め算 2024 年度(大問 2 の一行題) 2015・2016 は大問 3 の主題でした。大問 3 に戻る候補です
算数 水量とグラフ 2011 年度 大問 4 のグラフの枠に水そうが来た年があります。長く空いています
社会 地形図の読図(学校からスタートして方角どおりに進む形) 2019 年度 2016 と 2019 に同じ問い方が出ています。大問 2 の枠に戻る候補です
社会 世界地理(大問 2 の主題として) 2023 年度 2023 は円形の世界地図が出ました。2024・2025 は写真 1 問に縮んでいます
社会 都道府県の産業(農業・畜産) 2024 年度 2015・2016・2018・2019・2023・2024 と大問 2 の常連です
社会 日本国憲法(大問の柱として) 2022 年度 公民の柱は三権分立が 3 年連続です。憲法が戻る候補です
社会 国際社会・国際協力(大問の柱として) 2017 年度 公民の大問には毎年 1 問入りますが、柱としては空いています
国語 表現技法 2023 年度 2012 と 2023 に出ています。長く空いた後に戻る形です
国語 記述の有無 2023 年度 2023 に 2 問出ました。2019・2020 は 0 問で、年によって振れます

国語は資料のある 10 年の範囲での話です。2024 年度以降の資料が無いため、直近の動きは分かりません。


10. 形式面の注意

4 科目に共通

算数

理科

社会

国語


11. 学年別ロードマップ

小 4(土台) — 計算の正確さ・図形の基礎・読解・短い記述・漢字語彙の 5 本です。この学校でとくに効く入口は 3 つあります。①整数と小数・分数の四則計算と逆算(算数の 20 問のうち 8〜10 問がここにつながります)。②都道府県の形と地方区分(社会の大問 2 の問 1 に 3 年連続で出ます。白地図で遊ぶ段階から始めて構いません)。③漢字の書きと読み(国語の各大問の問一)。時間を測るのはまだ早い段階です。地図帳をめくって「この形はどこの県か」を当てる遊びが、そのまま後の 1 問になります。

小 5(幅) — 全分野をひととおり学び終える時期です。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使うとよいでしょう。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。

小 6(仕上げ) — 7 節の 8 項目です。夏以降は同じ座席を縦に解く形(算数の大問 1 を 5 年分、社会の大問 2 を 3 年分、理科の大問 4 を 3 年分)を主にし、年度通しで時間を計る演習は理科・社会に絞って数回。記述はほとんど出ないので、添削に時間を割く必要は小さくなります。そのぶんを選択肢の読み方と処理速度に回します。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差が出るのは小 6 の反復です。大問の並びと小問数がここまで動かない学校では、同じ座席の問題を何年分も解いた経験がそのまま点になります。ただし理科だけは別で、単元の重みがよく散っていて(いちばん多いふりこ・物体の運動でも 7%)、「この単元だけ」が効きません。理科の全分野の一巡は小 5 のうちに済ませ、小 6 は算数と社会の座席(問題の置き場所)の反復に時間を回す配分が、この学校の形に合います。国語は資料が 2023 年度までしか無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめながら進めてください。


12. この学校と併願するなら

観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界

資料の粒度がそろっていないところ

そのほか


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