渋谷教育学園渋谷中学校 の過去問分析
渋谷教育学園渋谷中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
渋谷教育学園渋谷中学校 過去問分析(2005〜2026 年度・年 1 回分掲載・22 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前/第 2 回 2 月 2 日午前/第 3 回 2 月 5 日午前。3 回とも 4 科(国語・算数・社会・理科) |
| 試験時間 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分(3 回とも同じ) |
| 配点 | 国語 100 点・算数 100 点・社会 50 点・理科 50 点(3 回とも同じ) |
| 面接 | ありません |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートが分析したのは各年 1 冊ぶんの問題だけです。冊子に回の表記が見当たらず、別の回の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 科目ごとに形式が決まっていて、中身は毎年作り直されます。算数は 4 大問・15〜17 問、国語は 2 大問・15〜17 問、理科は 2 大問・14〜17 問、社会は 3 大問・24〜29 問です。
- 国語はいちばん動きません。2 大問(小説 → 論説)の並びと、各大問の設問の並び(問一 漢字 → 記号選択が続く → 字数指定の記述 → 最終問は生徒の感想から解釈の誤りを選ぶ)が、精読した 2023〜2026 の 4 年で同じです。
- 算数は立体の切断・共通部分が 2023〜2026 の 4 年連続で大問に入り、大問 1 の (6) と最終大問の (2)(3) は式・考え方まで書かせます。
家でやること 3 つ
- 算数の立体の切断・共通部分を 2023〜2026 の 4 年分、切り口の作図から縦に解きます。
- 理科の記述(2024〜2026 の 15 問)を「根拠 → 結論」の形で 1〜2 行に書き直し、書いたものを直してもらいます。
- 国語は同じ座席(問題の置き場所)の問題を年度をまたいで縦に解きます(記述だけ 10 問、最終問だけ 8 問を 4 年分並べる)。
今週やる 1 つ
- 算数の大問 1 の (6) と最終大問の (2)(3) を 1 年分だけ、模範解答を写さずに「何を求めたか」を 1 行ずつ添えて書いてみます。
注意
- 同じ問題の再登場は当てにできません。精読した 4 年分では、数値まで同じ再出題は見つかりませんでした(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026) | 大問構成と題材は読み取れます。図の細部(立体の頂点の位置・角度の数値)は転写に揺れがある年が半数近くあり、図形問題の細部は設問文と図の説明文からの推定を含みます |
| 理科 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026) | 高い。ただし会話文の大問(2024〜2026 の大問 2)は会話本文が転写に含まれず、設問文だけで題材を読み取りました |
| 社会 | 4 年(2023〜2026) | 18 年(2005〜2022) | 22 年(2005〜2026) | 直近 4 年(2023〜2026)は設問文・字数指定まで分かります。2019 年以前は転写の大問区切りが年でぶれており、大問数の話は直近 5 年に限りました |
| 国語 | 4 年(2023〜2026) | 14 年(2007〜2022 のうち 2009・2020 を除く年) | 18 年(2007〜2026。2005・2006・2009・2020 は資料がありません) | 直近 4 年は本文の要約と設問文まで分かります。それ以前は設問の並びだけを見ました |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 掲載は各年 1 冊のみで、問題冊子に回の表記は見当たりませんでした。第 1 回相当とみられますが未確認で、別の回の傾向はこの資料からは分かりません。
- 「毎年」「〜年連続」と書いた箇所は、該当年度の設問文を原本で読み直して確認したものです。設問文を読んでいない年(各科目 2022 年以前の大半)については、転写の単元分類を「転写の分類では」と断って使い、「〜年分では」と弱めました。
- 本文で細かく引くのは各科目とも 2023〜2026 の 4 年分です。それ以前の年は単元の出現年だけを扱います。
5. 一番大きな結論
この学校は「科目ごとに形式が固定され、中身は毎年作り直される」入試です。
- 算数は「4 大問・15〜17 問。大問 1 が 6 問の小問集合、大問 2〜4 が各 3 問の応用題」で、転写の区切りでは 2011 年から 16 年間この形です。ただし答えのみではなく、大問 1 の (6) と最終大問の (2)(3) には「答えを求めるのに必要な式、考え方なども順序よくかきなさい」の指示がつきます(2023・2025・2026 の設問文で確認。2014 年以降の転写でも同じ指示文が毎年検出されています)。大問 2〜4 の単元は年ごとに入れ替わりますが、立体の切断・共通部分は 2023〜2026 の 4 年連続で大問になっています。
- 国語は 2 大問(小説→論説)・15〜17 問が資料のある 18 年すべてで動かず、各大問の設問の並びまで「問一 漢字→記号選択が続く→字数指定の記述 1〜2 問→最終問は『生徒の感想』から解釈の誤りを選ぶ」で固定されています(2023〜2026 の 4 年で確認)。
- 理科は 2 大問・14〜17 問です(転写の区切りで 2020〜2026 の 7 年連続)。長い導入文(読み物・会話文)を読み切ったうえで、記述が年 4〜6 問(2024〜2026)出ます。題材は毎年別物です。
- 社会は 3 大問・24〜29 問です(2022〜2026)。テーマで貫いた通史 1 題+地理 1 題+公民・現代社会 1 題の並びが多く、字数指定の記述が年 1〜5 問です。
ここで言っているのは「同じ問題が出る」ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」ということです。
したがって過去問の使い方は科目で分かれます。国語は「同じ座席の問題を年度をまたいで縦に解く」が効きます(設問の並びが同じなので、記述の位置・最終問の形にそのまま慣れられます)。算数・理科・社会は「時間の使い方」と「単元・問い方の手順」を身につける使い方で、同じ問題の再登場を当てにはできません。理科だけは「書いた記述を直してもらう」回数が得点に直結します。
科目ごとに競技が違います。算数は「手順を書ける速さ」、理科は「読んで書く」、社会は「資料を根拠に短く言う」、国語は「長い本文を読み切って選ぶ」です。4 科目とも記述か式が入るので、答えだけ当てる練習では届きません。
6. この学校らしさが出る場所
過去問でしか掴めない題材の色を、精読した 2023〜2026 の 4 年から挙げます。
- 算数は「渋男さん」「教子さん」と西暦です。 2023 (5) の鉛筆、2025 (2)(5) のジョギングと仕事、2026 (6) の円周道路に「渋男さん・教子さん」が登場します。西暦は 2023 (1) の×2023、2024 (3) の【2024】、2025 (3) の【2025】と 3 年連続で仕込まれました。立体は「切る」だけでなく「2 つのすい体の共通部分」(2026)や「積んだ小立方体を切ってバラバラにした個数」(2024)のように、見取り図を自分で描き直させる作りが目立ちます。
- 理科は読み物としての大問です。花色変化とマルハナバチの実験(2023)、ガリレオからケプラー式・反射望遠鏡・宇宙望遠鏡までの望遠鏡史(2023)、グアノとエルニーニョで海鳥と農作物をつなぐ食物網(2024)、和紙と化学パルプの製法(2024)、スズメバチの擬態とティンバーゲンの帰巣実験(2025)、レイリーのアルゴン発見(2025)、抽出と分配比から薬の持続時間へ(2026)、紙鍋が燃えない理由(2026)。科学史と身近な現象の両方があり、「あなたの考えを述べなさい」(2025 問 1 (2))と正解が一つでない記述も出ます。
- 社会は導入文が現代の課題から始まります。テレワークと同一労働同一賃金(2023)、民主主義と専制主義の対立(2024 大問 3)、人口減少と在留外国人(2025 大問 2)、外国人労働者と育成就労制度(2026 大問 2)。2026 大問 1 は「皆さんは今、本校渋谷教育学園渋谷中学校の入学試験を受験しています」と自校の入試から書き起こし、教員の仕事→労働の歴史へつなぎます。前年の出来事は「2024 年の台湾・イギリス・アメリカの選挙」(2025)、「2022 年の物価上昇」(2023)、「J リーグ 30 周年」(2024)のように制度・地理に翻訳して問われます。
- 国語は現代社会を論じる論説と、子どもが主人公の小説です。論説は「やさしい日本語」と精密コード(2023)、未来世代への責任とベーコンの技術観(2024)、インターセクショナリティ(2025)、人類学から見た「家」とウチ・ヨソ(2026)。小説は元「天才高校作家」の大学生と競歩選手(2023)、ロボットの娘ミカと父(2024)、お小遣いとファッション誌に揺れる小学生(2025)、小児がんで入院する娘と病院の動物(2026)。最終問の「生徒の感想」は、本文の解釈を生徒どうしの会話の形で吟味させる作りで、4 年連続です。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・立体の切断と共通部分 — 2023 大問 2(立方体を 2 平面で切って 3 つに分ける・展開図に切り口を作図・体積と表面積の差)、2024 大問 2(小立方体 18 個・36 個を積んだ直方体を平面で切り、バラバラにしたときの立体の個数)、2025 大問 3(正六角柱を 3 点を通る平面で切った体積比を 3 通り)、2026 大問 4(直方体の中の 2 つの四角すいの共通部分の体積)。4 年連続で大問です。転写の分類では 2014〜2026 の 13 年で 10 年に立体の大問があります。「切り口を正確にかく→分けた立体を名前で呼ぶ→すい体は底面積×高さ÷3」の手順を体に入れ、2023〜2026 の 4 年分を切り口の作図から縦に解きます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・式と考え方を書く 3 問 — 大問 1 (6)(2023 正六角形の転がりで頂点の軌跡の差・2024 3 容器の食塩水のやりとり・2025 円周の 12 等分点で作る三角形の面積・2026 円周道路を逆向きに走る 2 人)と最終大問 (2)(3)(2023 式に 1〜6 を入れて偶奇・2025 濃度 3 種の食塩水・2026 四角すいの共通部分)。過去問の解答を写すのではなく、「何を求めたか」を 1 行ずつ添えて自分の言葉で書く練習を先にします。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・数の性質と約束記号、円周を動く点、大問 1 の取りこぼし対策 — 数の性質は 2023 大問 4(ア+イ×ウ+エ×オ×カ に 1〜6 を入れて奇数・偶数を数える)、2024 (2)(3)(3 でも 7 でも割り切れない偶数、2 で割れる回数【2024】)、2025 (3)(約数の個数【2025】×【30】)、2026 大問 2(2 桁の素数 1 つと偶数 3 つの平均・積・差から数を当てる)。西暦を仕込んだ問題が 3 年連続です(2023 は計算の×2023)。約数・素数・偶奇・約束記号と、西暦の分解(2026=2×1013、2027 は素数)まで。速さは円周を動く点(周期・出会い・グラフの形)。大問 1 の食塩水・角度・計算は失点ゼロにしたい枠で、15 分で抜けます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・1〜2 行の理由記述と、長い導入文を読み切る体力 — 記述は 2024 が 4 問(ラッコ乱獲でケルプが激減した理由・エルニーニョで海鳥が減る理由を 2 行以内・海鳥の減少が農作物に及ぶ形を 1 行・新聞紙が茶色い理由)、2025 が 6 問(擬態が捕食を防ぐ理由・「あなたの考えを述べなさい」・実験装置に何をつけるか・ハチが帰巣するしくみをティンバーゲンの実験から・アルゴンに気づきにくかった理由・航空機のタイヤに窒素を入れる理由)、2026 が 5 問(抽出を増やす方法・薬の持続時間と水溶性/脂溶性・紙鍋が燃えない理由・紙コップとの違い・水風船が破れる理由)。文末は「〜から。」、根拠は本文の実験結果です。この 15 問を「根拠→結論」の 2 文で書き直し、書いたものを直してもらいます。導入文は読み物(2023 花色変化とポリネーター・望遠鏡の歴史、2024 食物網とグアノ、2025 スズメバチと擬態、2026 混合物と抽出)と会話文(2024 製紙・2025 アルゴンの発見・2026 紙鍋)で、「本文中から抜き出しなさい」(2023 問 6)「本文の実験を参考に」(2026 問 7)のように答えが本文にある問題を落とさないようにします。あわせて熱・状態変化・燃焼を身近な現象(紙鍋・水風船・消火器・鍋の持ち手)で説明できるようにし、割合・%の計算には桁指定を添えて練習します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・字数指定の記述 — 2023 大問 2 問 6(関東大震災の年の高島屋の広告の役割・80 字)、2024(熊本の地下水が豊富で水質に優れる理由・45 字/防人が大宰府へ向かった理由・25 字/炭坑の出来事の経緯・60 字)、2026(明暦の大火後の空地・15 字以内、国司の娘と文学・商品作物と年貢を空欄の指定字数で)。図・年表・絵を根拠にして書きます。「資料から分かること」を先に 1 文、「背景」を 1 文で 45〜80 字にまとめる形です。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・テーマで縦に切った通史と、統計表・地図で県を当てる練習 — 通史は 2023 広告の歴史(魏志倭人伝の市→律令の市と看板→鎌倉の商人→江戸の看板→明治のたばこ→大正の新聞広告)、2024 九州の歴史(金印→大宰府と防人→平重衡→福岡藩の蘭学→炭坑と戦時)、2025 土器・陶磁器の歴史(縄文土器→朝鮮出兵と陶工→伊万里の輸出→セラミックス)、2026 労働の歴史(旧石器〜弥生の生産→律令の負担→御恩と奉公→商品作物→大阪紡績→戦時の貯蓄奨励→戦後改革)。時代順の並べ替え(2023・2025)と写真の時代判定(2026 問 1)が入口です。「モノ・仕事・場所」のテーマで縦に切る年表を自作します。地理は 2024 大問 1(J リーグ 30 周年: チーム名の由来から都市を地図で選ぶ・雨温図 3 都市・4 市の工業統計・熊本の地形図)、2025 大問 2(人口減少: 3 県の農業産出額の内訳・農産物の出荷割合・雨温図・高校/大学/企業数の割合)、2026 大問 3(小麦とそばの生産上位県・麺料理・江戸のてんぷら油と東京湾の魚介・初物の栽培法)。統計表から県名を当てる練習(農業産出額の内訳・生産上位県・工業)と雨温図をひととおり。公民は憲法前文と三大原則・国民の義務・法律の制定・戦前の選挙権を一式、前年の出来事は「どの制度・どの地域の話か」で仕分けます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 国語・選択肢の消去と「○字以上○字以内」の記述 — 選択肢は 5 択が基本で、「最もふさわしいもの」の問いが各大問 4〜6 問。最終問は「生徒の感想」6〜7 択から「明らかな間違いを含むもの」を 1〜2 つ選びます(2023 ア〜キから二つ・2024 ア〜カから二つ・2025 ア〜カから二つ・2026 ア〜オから一つ)。消去の理由を口で説明し、「本文にない」「言い過ぎ」「因果が逆」の 3 種で分けます。記述は 2023 が 51〜60 字×2 と 41〜50 字、2024 が 71〜80 字×2、2025 が 61〜70・51〜60・61〜70 字、2026 が 50〜60・51〜60・81〜90 字。下限があるので「削る」より「要素を 2〜3 個積む」練習です(50〜60 字なら要素 2 個、80〜90 字なら 3 個)。小説は心情の理由(2024「そのようにミカが思ったのはなぜ」)、論説は内容説明(2025「筆者が最も価値を見出しているのはどのようなこと」)。4 年分を「同じ座席を縦に」並べ、記述だけ 10 問、最終問だけ 8 問を通しで解きます。論説の語彙(言語・多様性・環境倫理・人類学)は読み物で仕込みます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 漢字の書き取りを毎日 — 各大問の問一に 3〜4 問あります(2023 は読みも)。「漢字は一画ずつていねいに書くこと」の注意が 4 年とも印字されています。書き専門で、大人向け語彙が混ざる前提で進めます。(確認: 〜2026 年度)
なお理科の力学・電気・天体は、基本だけ 1 年分ずつ復習して復活に備えます(→ 9 節)。
8. 科目別の詳細
8-0. 科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 高い。4 大問・15〜17 問・50 分(転写の区切りで 2011〜2026)。大問 1 は 6 問の小問集合。式・考え方を書く問題が 3 問(大問 1 (6)・最終大問 (2)(3)) | 大問 2〜4 は立体の切断・数の性質・規則性・速さ(円周・動点)・食塩水から毎年抽出。同じ問題の再出は 4 年分では見つからない | 立体の切断と共通部分(2023〜2026 の 4 年連続で大問)と、式・考え方を書く 3 問の書き方 |
| 理科 | 高い。2 大問・14〜17 問・30 分(2020〜2026)。選択 4〜6 割・記述 1〜6 問・作図が年 0〜1 問 | 導入文が長く(読み物・会話文・科学史)、見たことのない題材を誘導で解かせる。「理由を説明」「どうすればよいか」の記述が 2024〜2026 は年 4〜6 問 | 1〜2 行の理由記述を、実験結果を根拠に書く練習。長文を最後まで読む体力 |
| 社会 | 中程度。3 大問・24〜29 問・30 分(2022〜2026)。選択 44〜69%・記述 1〜5 問 | テーマ通史(広告史・九州史・陶磁器史・労働史)+地理の統計・地図+現代社会(民主主義・外国人労働者・人口減少)。字数指定の記述は資料を読ませる | 表・グラフ・写真から 1 文で言う練習と、通史を「テーマで縦に切る」年表づくり |
| 国語 | 非常に高い。2 大問(小説→論説)・15〜17 問・50 分(資料のある 18 年)。選択 67〜75%・記述 2〜3 問(字数指定) | 本文が長い(2 題で約 9,500 字)。選択肢は 5 択が基本、最終問は 6〜7 択から「明らかな間違いを含むもの」を 1〜2 つ | 選択肢の消去を言葉で説明できることと、「○字以上○字以内」の記述に要素を 2〜3 個積む書き方 |
8-1. 算数(50 分・100 点・4 大問・15〜17 問)
年度×大問の題材表(設問文を読んだ 2023〜2026)
| 年度 | 大問 1(6 問の小問集合) | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026 | (1) 計算 (2) 大小 2 円の斜線部の面積 (3) 正三角形・正六角形・正八角形の重なりの角 (4) 食塩水 A・B の混合(□にあてはまる数を求める逆算) (5) 円周上 8 点を 2 点ずつ 4 組に分ける(線が交わらない) (6)★円周道路を逆向きに走る 2 人(速さの変更・交点から中心へ) | 2 桁の素数 1 つと偶数 3 つ(3 つ選んだ平均・積、2 つの差から数を当てる) | 電車 A〜D 駅の乗降と運賃表(乗客全員の運賃の合計・逆算) | 直方体の中の 2 つの四角すいの共通部分 P・Q の体積★((2) 面との共通部分の面積・(3) 体積) |
| 2025 | (1) 計算 (2) 速さ(駅→公園→学校・平均の速さ) (3) 約数の個数【2025】×【30】 (4) 11 人を 5 人部屋と 6 人部屋に(場合の数) (5) 仕事算(途中で抜けて 1.2 倍で復帰) (6)★円周 12 等分点で作る三角形の面積 | 白いタイルの正方形と黒いタイル(規則性・30 番目まで) | 正六角柱を 3 点を通る平面で切った体積比(3 通り) | 濃度 6%・8%・2% の食塩水 3 種の混合★((3) 混ぜて作った D をさらに混ぜる) |
| 2024 | (1) 計算 (2) 3 でも 7 でも割り切れない偶数の個数 (3) 2 で割れる回数【2024】+【7】×【33】 (4) 2 つの直角三角形の回転体の体積 (5) 円・正六角形・正十角形の角 (6)★3 容器の食塩水を比で取り出して混ぜ、3 等分して戻す | 小立方体 18 個・36 個を積んだ直方体を平面で切り、バラバラにした立体の個数 | ご石で作る五角形の図形の個数(表 1・表 2 の対応・20 番目) | 円周上を動く 2 点 P・Q(おうぎ形と三角形の面積のグラフの形を選ぶ・二等辺三角形になる時刻) |
| 2023 | (1) 計算(×2023) (2) 2 容器の食塩水を同量入れ替え (3) 二等辺三角形の中の等しい辺の角 (4) 36 の約数で 3×3 の魔方陣(積) (5) 鉛筆の本数と所持金(すべて答える) (6)★正六角形の転がりで頂点 A と B の軌跡の差 | 立方体を 2 平面で 3 つに切る(展開図に切り口を作図・体積・表面積の差) | 正方形と円の道を動点 P が進む(秒針計・C に 2 回目に着く最短時間・道順の数と道すじの作図) | 式 ア+イ×ウ+エ×オ×カ に 1〜6 を入れる(奇数・偶数の場合分け)★ |
★=「式、考え方なども順序よくかきなさい」の指示がつく問題です(2024 の最終大問は転写で指示文を確認できませんでした)。
2014〜2022 の大問の単元(転写の分類。設問文は読み直していません)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | 小問集合 | 数の性質 | 平面図形 | 速さとグラフ |
| 2021 | 小問集合 | 規則性 | 立体の切断 | 水量 |
| 2020 | 小問集合 | 図形の移動 | 場合の数 | 回転体 |
| 2019 | 小問集合 | 立体の切断 | 数の性質 | 図形の移動 |
| 2018 | 小問集合 | 場合の数 | 立体の切断 | 図形の移動 |
| 2017 | 数の性質 | 食塩水 | 和差算(大小 2 つの数を和と差から求める・受験用教材の単元) | 立体の切断 |
| 2016 | 小問集合 | 場合の数 | 平面図形 | 速さ |
| 2015 | 小問集合 | 数の性質 | 立体の切断 | 速さ |
| 2014 | 平面図形 | 規則性 | 立体図形 | 場合の数 |
2005〜2010 は 5〜6 大問・15〜21 問で、2011 年から 4 大問に整いました(転写の区切りによります)。
頻出単元と周期(大問ベース・2014〜2026 の 13 年)
| 単元グループ | 出現 | 傾向 |
|---|---|---|
| 立体(切断・共通部分・積み木) | 10/13 | 2015・2017・2018・2019・2021・2023・2024・2025・2026 に切断系、2014 立体。2023〜2026 は 4 年連続。切り口の作図(2023)、体積比(2025)、個数(2024)、共通部分(2026)と問い方は毎年変わる |
| 数の性質・約束記号 | 6/13 | 2015・2017・2019・2022・2023・2026 に大問。小問でも 2024・2025 に西暦つき約束記号 |
| 速さ(動点・円周・グラフ) | 5/13 | 2015・2016・2022・2023・2024。直近は「円周を動く点」(2023 秒針計・2024 二等辺三角形)で、2026 (6) も円周道路 |
| 規則性・数列 | 4/13 | 2014・2021・2024(五角形のご石)・2025(タイル) |
| 場合の数 | 4/13 | 2014・2016・2018・2020。2021 以降は小問のみ |
| 図形の移動・回転体 | 4/13 | 2018・2019・2020(移動)・2020(回転体) |
| 平面図形 | 3/13 | 2014・2016・2022 |
| 食塩水 | 2/13 | 2017・2025 に大問。小問では 2023 (2)・2024 (6)・2026 (4) と 4 年連続で出ている |
| 和差算・文章題 | 2/13 | 2017・2026(電車の運賃) |
| 水量 | 1/13 | 2021 |
大問 1 の 6 問は「(1) 計算」が固定で、残り 5 問は食塩水(4 年連続)・角度(2023・2024・2026)・数の性質・場合の数・速さ・円の求積から出ます。
問い方の特徴
- 大問 2〜4 は「導入文+(1)(2)(3)」の 3 問構成で、(1) が手順の確認、(2)(3) が本番です。最終大問の (2)(3) は式・考え方まで書きます。
- 立体は「切り口をかく→分けた立体の名前を言う→すい体の公式」の順で、2023 は展開図に切り口を作図させ、2026 は「解答欄の図を利用してよい」と断り書きがあります。
- 数の性質は「条件から候補を絞る→場合分けして数える」です(2023 の偶奇・2026 の平均と積)。「すべて答えなさい」(2023 (5)・大問 4 (1))で漏れを問います。
- 速さは円周を動く点で、秒針計(2023)や「グラフの形を選ぶ」(2024)のように状況を図で追わせます。
8-2. 理科(30 分・50 点・2 大問・14〜17 問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 記述数/小問数 |
|---|---|---|---|
| 2026 | 化学/混合物と抽出(ヨウ素とヘキサンの分配比・2 回に分ける抽出の%計算・薬の持続時間) | 化学・熱/紙鍋の会話文(紙が燃えない理由・消火の条件・鍋の持ち手・水風船をあぶる) | 5/16 |
| 2025 | 生物/スズメバチ(擬態・完全変態・警戒フェロモンの実験装置・ティンバーゲンの帰巣実験) | 化学/窒素とアルゴンの発見(レイリー・化学窒素と空気窒素の密度・液体窒素と酸素の状態変化・反応モデルの作図) | 6/17 |
| 2024 | 生物/食物網(食べる・食べられるの図・ラッコとケルプ・グアノとエルニーニョ・個体数変化の作図) | 化学・気象/製紙の会話文(パルプ・流し漉きの「ねり」・接着と紙の強度・化学パルプ・新聞紙の色・煙突と気温の逆転) | 4/14 |
| 2023 | 生物/花色変化とポリネーター(マルハナバチの選択実験・調査結果の解釈) | 物理・地学/望遠鏡の歴史(ガリレイ式・ケプラー式・反射・宇宙望遠鏡・電波望遠鏡、月と木星の衛星) | 1/16 |
2 大問のうち 1 題が生物(2023〜2025 の 3 年連続)または化学(2026)、もう 1 題が化学・物理・地学の複合です。分野を 4 つに割り当てる形ではなく、「1 つの題材を掘る」形になっています。
2005〜2022 の大問の単元(転写の分類)
- 熱と状態変化: 2007・2009・2011・2012・2013・2014・2019・2020・2021(9 回)→ 2026 大問 2 でも半分が熱。22 年で最も多い単元です。
- 生態系・食物連鎖: 2005・2009・2015・2016・2017・2019(6 回)→ 2024 大問 1。
- 水溶液の性質と判別: 2005・2010・2022 → 2026 大問 1。植物: 2006・2010・2022 → 2023 大問 1。燃焼: 2006・2009・2015・2017。光: 2007・2011・2020 → 2023 大問 2。地層: 2007・2016・2019。ふりこ: 2005・2011・2018。こん虫: 2012・2013 → 2025 大問 1。溶解度: 2016・2017。人体: 2007・2014。音: 2010・2013。ばね: 2008・2012。浮力: 2008・2014。気象: 2018(2024 大問 2 の小問にも)。地震: 2021。電磁石: 2008。月: 2006。星: 2005。
- 大問数は 2008〜2017 が 3 題、2018 以降は 2 題(2019 のみ 3 題)。小問は 11〜22 です。
頻出単元と周期
- 熱・状態変化・燃焼(化学寄りの物理)が背骨です。2026 大問 2(紙鍋・水風船)のように身近な現象で問われます。
- 生態系・生物どうしの関係(食物網・擬態・ポリネーター)は 2023〜2025 の 3 年連続で大問 1 でした。データ(調査結果・表)を読んで理由を書かせます。
- 科学史: 望遠鏡史(2023)、レイリーのアルゴン発見(2025)。誘導文で昔の実験を追わせます。
- 薄い分野: 力学の計算(2014 が最後)、電気(2008 のみ)、天体の大問(2006 が最後・2023 に小問)、地層(2019 が最後)。暗記の量より読解と記述で決まる出題です。
問い方の特徴
- 「次の文を読み、問いに答えなさい」の長い導入文(2023 大問 1 は花色変化の説明が数百字、2023 大問 2 は望遠鏡史)または「次の会話文を読み」(2024〜2026 の大問 2、3 年連続)で始まります。
- 記述は「〜の理由を説明しなさい」(2024 ケルプ・2026 紙鍋)、「どうすればよいか/どこに何をつけるか」(2025 問 3 (2)・2026 問 6)、「〜以外で答えなさい」(2023・2025)、「あなたの考えを述べなさい」(2025 問 1 (2))。実験の結果や本文の条件を根拠に書きます。
- 計算は割合・%(2026 抽出の%・2025 密度の差 0.488%・2025 液体の高さの倍率)で、桁指定つきです。
- 選択は「すべて選び」(2025 完全変態の昆虫・2026 抽出が関わるもの)と「誤っているもの」(2023 天文台の立地)。作図は 2024(個体数のグラフ)・2025(反応モデル)に出ました。
8-3. 社会(30 分・50 点・3 大問・24〜29 問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 記述数/小問数 |
|---|---|---|---|---|
| 2026 | 歴史|「労働」の通史(旧石器〜弥生の道具の写真・律令の負担・国司の日記と娘の文学★・御恩と奉公・商品作物の禁止★・大阪紡績・戦時の貯蓄奨励ポスター★・戦後改革) | 公民|外国人労働者(育成就労制度・法律の制定の正誤・労災の表の読み取り★・外国籍の人の権利をすべて選ぶ・一都三県の産業別の表・移民の正誤) | 地理|日本の料理(小麦とそばの生産上位県・麺料理・江戸の火除地★・てんぷら油と東京湾の魚介・初物の栽培) | 5/25 |
| 2025 | 歴史|土器と陶磁器(縄文土器・プラント・オパール・朝鮮出兵と陶工・信楽焼の資料の並べ替え・伊万里の輸出と年表★・セラミックス) | 地理|人口減少(3 県の農業産出額・農産物の出荷割合・雨温図・高校/大学/企業数・出生率と高齢化率の地図・在留外国人の国籍の推移) | 公民・歴史|「矛盾」(韓非子・国家間の対立・戦前の政治制度・終戦の資料・リンカン・憲法前文と三大原則・2024 年の台湾/英/米の選挙) | 1/24 |
| 2024 | 地理|J リーグ 30 周年(プロチーム数の地図・チーム名の由来と都市・雨温図・4 市の工業・熊本の地形図と地下水★・今治の SDGs) | 歴史|九州(金印・大宰府と防人の歌★・平重衡・福岡藩の蘭学・炭坑の出来事★・戦時の資料) | 公民|民主主義と専制主義(主権者教育の講座・寄合・国民の義務・納税・世界の政治・対立の危険) | 3/29 |
| 2023 | 地理|北関東の 4 河川(浅間山の噴火と水害★・嬬恋の農産物・富岡製糸場の取水・渡良瀬遊水地と鉱毒・中禅寺湖の避暑地★・利根川) | 歴史|広告の歴史(魏志倭人伝の市・律令の市と看板・鎌倉の商人★・江戸の薬の看板・明治のたばこ・大正の新聞広告★) | 公民|テレワーク(同一労働同一賃金・仕事の評価・実施率の資料・2022 年の物価上昇の正誤) | 4/27 |
★=字数指定または資料読み取りの記述です。
頻出テーマと周期
- 通史 1 題は必ずテーマで縦に切ります(2023 広告・2024 九州・2025 陶磁器・2026 労働、4 年連続)。原始・古代から昭和まで一気に走り、写真・史料・年表を挟みます。転写の分類でも 22 年の単元上位は「江戸時代」「幕末・明治維新」「近代の戦争と大正・昭和前期」で、江戸〜近代が厚くなっています。
- 地理は統計表・地図・雨温図で県や都市を当てさせます(2024・2025・2026 の 3 年連続)。地形図は 2024(熊本)。農業(産出額・出荷割合・生産上位県)が 2025・2026 と続きました。
- 公民は現代の課題を導入文にします(2023 テレワーク・2024 民主主義と専制主義・2025 国家間の対立と憲法前文・2026 外国人労働者)。憲法(三大原則・国民の義務・前文)、国会(法律の制定)、選挙(海外の選挙・戦前の選挙権)が中に入ります。
- 前年の出来事は制度に翻訳して 1〜2 問(2023 物価上昇・2024 J リーグ 30 周年と世界の政治・2025 台湾/英/米の選挙・2026 育成就労制度と外国人労働者の統計)。
問い方の特徴
- 各大問は「導入文+下線部の選択(正誤の組み合わせ・並べ替え・すべて選ぶ)+語句の短答(語句や数値を短く答える形式)+記述 0〜3」です。
- 記述には資料が必ずつきます: 図(2024 地下水・2026 江戸の地図)、年表とグラフ(2025 陶磁器片)、絵と説明(2024 炭坑)、広告と新聞見出し(2023)、表と会話文(2026 労災)。「資料から分かること+背景知識」の 2 要素で書きます。
- 空欄補充の形の記述(2026 大問 1 問 3 (3)・問 5 (1)、2023 大問 3 の文章の空欄)が増えています。
8-4. 国語(50 分・100 点・2 大問・15〜17 問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問一(小説) | 設問(記述の字数) | 大問二(論説) | 設問(記述の字数) |
|---|---|---|---|---|
| 2026 | 小児がんで入院する 5 歳の娘と父・病院の動物とのふれあい | 漢字 3・選択 6・記述 1(50〜60 字・理由)/最終問は生徒の感想ア〜オから一つ | 東南アジアの妻方居住と日本の「家」・「資格」と「場」・ウチとヨソ | 漢字 3・選択 5・記述 2(51〜60 字・81〜90 字)/最終問は本文の内容 |
| 2025 | 小学生あゆみのお小遣いとライトノベル・ファッション誌・友だち | 漢字 4・選択 5・記述 1(60〜70 字・波線 X と Y の心情の違い)/生徒の感想ア〜カから二つ | 「弱者」と「強者」の両立・インターセクショナリティ・複数形のアイデンティティ | 漢字 4・選択 5・記述 2(51〜60 字・61〜70 字)/生徒の考えア〜オから一つ |
| 2024 | 離婚した両親がそれぞれ引き取った「ミカ」とロボットのミカ・父との生活 | 漢字 3・選択 6・記述 1(71〜80 字・理由)/生徒の感想ア〜カから二つ | 未来世代への責任・「自然への甘え」・ベーコンの技術観と自然の支配 | 漢字 3・選択 6・記述 1(71〜80 字)/生徒の考えア〜オから一つ |
| 2023 | 元「天才高校作家」の大学生・忍と競歩選手・八千代、コーチの蔵前 | 漢字 4(読みあり)・選択 5・記述 1(51〜60 字・内容説明)/生徒の感想ア〜キから二つ | 「やさしい日本語」と精密コードとしての日本語・ニュースピーク | 漢字 4(読みあり)・選択 5・記述 2(51〜60 字・空欄 41〜50 字)/生徒の会話ア〜カから一つ |
4 年間ぶれない要素: 2 大問(資料のある 18 年すべて)、小説→論説の順、問一が漢字、選択は「最もふさわしいものを次の中から一つ選び」、記述は「○字以上○字以内で説明しなさい」、最終問は生徒の感想・会話の形で「明らかな間違いを含むもの」を選ぶ(2026 大問二だけ「本文の内容として最もふさわしいもの」)。
頻出と周期
| 要素 | 出現 | 備考 |
|---|---|---|
| 漢字の書き取り(各大問の問一) | 4/4 | 3〜4 問。2023 は「漢字をひらがなに直す」読みも含む。「一画ずつていねいに」の注意つき |
| 記号選択「最もふさわしいもの」 | 各大問 4〜6 問 | 心情・人物像・理由・内容説明。選択肢は 5 択が基本 |
| 字数指定の記述 | 年 2〜3 問 | 小説 1(理由・心情)、論説 1〜2(内容説明・理由)。41〜90 字で下限つき |
| 最終問「生徒の感想」 | 4/4(小説)・3/4(論説) | 6〜7 択から誤りを 1〜2 つ。「二つ選び」が 2023〜2025 |
| 抜き出し・空欄補充 | 1/4 | 2023 大問二 問五 (2) の空欄 [Y] だけ |
| 語句・文法・古文 | 0/4 | 精読した 4 年でゼロ。転写の分類でも 2010 に語句の意味が 1 回あるのみ |
問い方の特徴
- 小説の選択は「このときの○○の説明として最もふさわしいもの」(2026 問三〜問七で 5 問連続)と、人物像(2025 問三「田所さんはどのような人物として描かれていますか」)です。
- 論説の選択は「どういうことですか」「なぜですか」の言い換えです。2024 は「ベーコン」「技術ファースト」のように語を指定して選ばせます。
- 記述は小説で「なぜ手を止められないのか」(2026)、「X と Y の心情の違いが分かるように」(2025)、論説で「筆者が最も価値を見出しているのは」(2025)、「中根の議論が現代でも有効といえるのはなぜか」(2026・81〜90 字)。
- 最終問は生徒 A〜E の感想を並べ、本文の解釈として成り立たないものを探させます。選択肢は本文の複数箇所を横断するので、本文を読み切っていないと消せません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
転写の単元分類(2005〜2026)で大問の主要単元として数えたものです。読み直していない年の細部は保証できません。最終確認年度は、その単元を資料で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 出題年(大問) | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 場合の数の大問 | 2014・2016・2018・2020 | 2020 年度 | 隔年で来ていたが 2021 以降は大問なし。小問では 2025 (4)(11 人の部屋割り)・2026 (5)(円周上 8 点の組分け)に出ており、大問に戻る候補 |
| 算数 | 図形の移動・転がり | 2018・2019・2020 | 2020 年度 | 3 年連続のあと大問なし。2023 (6) に正六角形の転がりが小問で出た |
| 算数 | 水量とグラフ | 2013・2021 | 2021 年度 | 2021 を最後に空き。速さのグラフ(2022 大問 4・2024 大問 4 (1))とセットで戻りやすい |
| 算数 | 平面図形の大問 | 2014・2016・2022 | 2022 年度 | 2022 を最後に、平面図形は大問 1 の小問(角度・円)だけ |
| 理科 | 力学の計算(ばね・浮力・てこ) | 2008・2012・2014 | 2014 年度 | 2015 以降、大問としては 12 年出ていない。物理は光(2020・2023)と熱(2020・2021・2026)に偏っている |
| 理科 | 電気・電磁石 | 2008 | 2008 年度 | 資料のある 22 年で 1 回だけ。出れば差がつく |
| 理科 | 天体 | 2005(星)・2006(月) | 2006 年度 | 大問としては 20 年空き。2023 大問 2(望遠鏡)でクレーター・木星の衛星・月の位置が小問で出た |
| 理科 | 地層・岩石 | 2007・2016・2019 | 2019 年度 | 2019 を最後に 7 年空き |
| 理科 | ふりこ | 2005・2011・2018 | 2018 年度 | 6〜7 年周期なら次年度前後 |
| 社会 | 地形図の読図 | 2015・2017・2024(熊本) | 2024 年度 | 2024 は台地と低地・地下水の記述とセット。次は 2〜3 年後 |
| 社会 | 選挙制度・憲法条文 | 2020(選挙)・2024(憲法・国民の義務) | 2024 年度 | 2025 大問 3 で前文と三大原則、2026 大問 2 で法律の制定を確認。公民は毎年どこかに入る |
| 社会 | 財政・税 | 2024(納税の義務) | 2024 年度 | 納税の義務として触れられたのが最後 |
| 社会 | 三権分立の本格出題 | 2022 | 2022 年度 | 2026 は法律の制定のみ |
| 国語 | 抜き出し・空欄補充 | 2023 大問 2 問五 (2)(空欄に入る表現を 41〜50 字で) | 2023 年度 | 精読した 4 年で抜き出しはこの 1 問だけ。出たら形式に慣れていない分だけ差がつく |
| 国語 | 語句・文法 | 2010(語句の意味・転写の分類) | 2010 年度 | 精読した 4 年では出ていない |
理科の力学の計算(ばね・浮力・てこ)、電気回路、天体(月・星の動き)、地層、ふりこは、いずれも 7〜20 年空いています。出れば、「読解で解く」この学校の中で唯一の暗記・計算勝負になります。
10. 形式面の注意
算数
- 答えのみが基本ですが、大問 1 (6) と最終大問の (2)(3) は式・考え方を順序よく書きます(2023・2025・2026 の導入文で確認。2024 は大問 1 (6) のみ確認)。解答欄が広いので、途中で使った数値の意味(「A の食塩の重さ」など)を添える書き方が要ります。
- 作図は 2023 に 2 問(大問 2 (1) 展開図に切り口の線・大問 3 (3) 道すじを実線で)、2026 大問 4 (2) は「解答欄の図を利用してもかまいません」。定規なしの手描きでかまいませんが、切り口は頂点の位置関係を正確にかきます。
- 円周率は 3.14(2023 で確認、他年は転写に記載なし)。「考えられる金額をすべて答えなさい」(2023 (5))、「最も簡単な整数の比で」(2025 大問 3)、グラフの形を選ぶ選択(2024 大問 4 (1))が混じります。
- 2026 の冊子は 12 ページで計算用紙が同梱されています。50 分で 15〜17 問+式 3 問なので、大問 1 を 15 分で抜けて残りを 3 大問に配る配分が現実的です。
- 図の細部は転写に揺れがあるため、このレポートの図形の説明は設問文と図の説明文からの推定を含みます。
理科
- 記述は年 1〜6 問です(2023 は 1、2024 は 4、2025 は 6、2026 は 5)。長さの指定は「1 行で」「2 行以内で」(2024)、「簡潔に」(2023・2026)。指定語句(2023「種子」)、除外条件(2023「望遠鏡の長さが長くなる以外で」・2025「アルゴンの量が少ないこと以外で」)がつきます。
- 「すべて選び」(2025 問 2・2026 問 2)、桁指定(2025「小数第 4 位まで」・2026「小数第一位を四捨五入して整数で」)、○で囲む解答(2025)、作図(2024 個体数変化のグラフ・2025 化学反応のモデル図)。
- 語句は漢字指定です(2023「衛星」・2024(あ)(い)漢字 1 字・2 字)。
- 30 分で 14〜17 問、冊子 7〜12 ページ。導入文が長いので、設問を先に見て「本文のどこを読むか」を決める読み方が要ります。
社会
- 字数指定の記述が 2023 は 80 字、2024 は 45・25・60 字、2026 は 15 字以内と空欄の指定字数(2 字・10 字以内など)。2025 は記述 1 問(陶磁器片のグラフと年表から理由)。
- 正誤の組み合わせ(2024 A・B、2025 X・Y、2026 X〜Z の 8 択と I・II が 2 問)、時代順の並べ替え(2023 Ⅰ〜Ⅲ・2025 ア〜オと資料ア〜エ)、「すべて選び」(2024 大問 2 問 2 (4)・2026 大問 2 問 4)、「あてはまらないもの」(2026 大問 3 問 3 (2))。語句は「漢字二字」「漢字三字」の指定(2023 大問 3 問 1)。
- 図表・地図・写真つきの小問が半分(転写ベース 50%)。30 分で 24〜29 問、選択が 44〜69%、2026 の冊子は 20 ページと分量が多くなっています。
国語
- 漢字は各大問の問一に 3〜4 問、「漢字は一画ずつていねいに書くこと」の注意が毎年(2023〜2026)印字されています。くずすと減点の恐れがあります。
- 記述は「○字以上○字以内」で下限つきです。「要素 2〜3 個+文末(〜から。/〜こと。)」で字数を満たします。
- 選択肢は ア〜オ の 5 択が基本、最終問の「生徒の感想」は 6〜7 択で「二つ選び」の年が多くなっています(2023・2024・2025)。
- 本文は 2 題で約 9,500 字(転写の中央値)、2026 の冊子は 28 ページ。50 分で 2 題なので、1 題 25 分の配分を最初から決めます。2023 は「本文の上にある数字は行数を表します」と行数が印字されていました。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | 何をするか | この学校での重み |
|---|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数の四則混合。大問 1 (1) は毎年これです)、図形(立方体・直方体を「見取り図と展開図の両方で」描けること)、読解(長い文章を最後まで読んで「誰が何をした」を言う)、短い記述(理由を「〜から。」で 1 文)、漢字語彙。この学校で最終的に効く単元の入口は「立体を切る・重ねるイメージ」「約数・倍数・素数」「速さの 3 公式」です | 差はほぼありません。時間計測はまだしません |
| 小 5(幅) | 週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と漢字語彙、週末 60 分はその週の単元 1 つです。算数は 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使い、立体の切断 → 数の性質 → 規則性 → 速さと動点 → 場合の数 → 食塩水(濃度の計算・受験用教材の単元) → 図形の移動の順に全分野をひととおり学び終えます。理科は 4 分野を一通り学びつつ「実験の結果から理由を 1〜2 文で書く」習慣をつけます(この学校は暗記より読解と記述です)。社会は地理・歴史・公民を一巡し、表・グラフ・写真を見て 1 文で言う練習を。国語は説明文・小説の 5 択で「消去の理由」を言わせ、長い文章を通しで読む体力をつけます | 算数・理科・社会は毎年作り直す学校なので、ここが本体です。単元の幅と「書ける」ことがそのまま得点になります |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目です。夏以降に過去問を「年度通しで時間を計る」(算数 50 分で 15 問+式 3 問、理科 30 分で長文 2 本、社会 30 分で 25 問前後)。国語は設問の並びが固定なので「同じ座席を縦に」(各年の記述だけ・最終問だけを 4 年分並べる)。算数は立体の切断だけを縦に 4 年分。理科の記述は書いたものを直してもらいます | 国語の形式慣れと、算数の「式・考え方」の書き方はここで固めます。同じ問題が出る学校ではないので、通し演習の回数より「書いたものを直す」回数が効きます |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 小 5 での全分野の一巡(とくに算数の立体と数の性質、理科の「理由を書く」習慣)と、小 6 で「長い本文を読み切ってから選ぶ」「実験結果を根拠に 2 行書く」「資料を見て 1 文で言う」作業を何度も直してもらえるかどうかです。国語は形式が固定されているぶん、小 6 の過去問で「並び」に慣れるだけで安定します。逆に、社会の一問一答や理科の用語暗記の量で差がつく場所は他校より少なくなっています。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。
- 中村中学校(東京都・女子校)— 社会が最も近く、理科もこの中では近いほうです。国語は比較できません。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 早稲田実業学校中等部(東京都・共学)— 社会が非常に近く、国語もやや近い組み合わせです。理科は離れます。
- 海城中学校(東京都・男子校)— 国語が近い組み合わせです。理科は離れます。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
読み方: この学校の理科(2 大問・長い導入文・記述 4〜6 問)は 8 校のどれとも 52〜76 で近くなく、理科の記述練習は他校の過去問で代用しにくくなっています。国語は海城・豊島岡・早稲田・中央大附属・市川と構造が近く、長文の選択問題の演習を相互に回せます。社会は早稲田実業・中村が近く、算数は昭和学院秀英だけが近くて、ほかは中程度です。
数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100・100 が最も近い)で、自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。男女・日程の注記は併願候補ページの表のままです。
13. 資料の限界
- 掲載は各年 1 冊のみで回の表記がなく、第 1 回相当とみられますが未確認です。別の回(第 2 回・第 3 回)の傾向はこの資料からは分かりません。
- 国語は 2005・2006・2009・2020 の資料がありません。設問文まで読んだのは各科目 2023〜2026 の 4 年分で、それ以前は転写の単元分類だけを使いました(「転写の分類では」と断った箇所です)。
- 転写の読み落としの可能性があります。図・写真は文字情報に置き換えているため、算数の立体図形の細部(頂点の位置・数値)や社会の地形図・グラフの読み取り問題は設問文からの推定を含みます。理科の会話文の大問(2024〜2026)は会話本文が転写に含まれず、題材は設問文から読み取りました。社会の 2019 年以前は転写の大問区切りが年でぶれており、大問数の話は直近 5 年に限りました。
- 「同じ問題の使い回し」は、両年の設問文を原本で確認したものだけを実例にする方針ですが、精読した 4 年分では数値まで同じ再出題は見つかりませんでした。「式・考え方を書く」指示文が 2014 年以降毎年あるという点は転写の設問文どうしの照合によるもので、2023・2025・2026 の 3 年は原本で確認しました。
- 配点は募集要項の科目配点(100・100・50・50)のみで、小問ごとの重みは分かりません。
- 「毎年」「〜年連続」は原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」「〜の作りが目立つ」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
資料の中の食い違い(気づいた点)
- 国語の記述の数え方が 2 通りあります。7 節では 4 年分の記述をまとめて「10 問」と書いていますが、8-4 の題材表を年ごとに足すと 2023 が 3 問・2024 が 2 問・2025 が 3 問・2026 が 3 問の計 11 問になります。縦に並べて解くときは、題材表のほうを数えてください。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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