青稜中学校 の過去問分析
青稜中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
青稜中学校 過去問分析(2024〜2026 年度・3 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都品川区二葉 |
| 男女 | 共学 |
| 旧称 | 青蘭学院中学校・高等学校 |
| 入試回と日程・科目 | 1A 2 月 1 日午前(男女計 50 名)/1B 2 月 1 日午後(男女計 50 名)/2A 2 月 2 日午前(男女計 40 名)/2B 2 月 2 日午後(男女計 40 名)。どの回も 2 教科(国語・算数)と 4 教科(+理科・社会)の選択で、面接はありません |
| 試験時間 | 国語 50 分 → 算数 50 分 → 理科・社会あわせて 60 分。午前の回は 8:40 国語 → 9:50 算数 → 11:00 理社、午後の回は 14:40 国語 → 15:50 算数 → 17:00 理社 |
| 配点 | どの回も募集要項に記載がありません |
| 面接 | ありません |
上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 青稜は「大問の並びが 4 科目とも固定されていて、中身は毎年入れ替わる」学校です。ここでいう固定とは、同じ種類の問題が同じ座席(問題の置き場所)に出るという意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。
- 座席の中身は、算数が大問 1 = 計算・大問 2 = 一行題(数行で終わる短い文章題)・大問 3〜6 = 1 小問ずつの独立問題・大問 7・8 = 誘導つき、理科が大問 1 から順に物理・化学・生物・地学、社会が地理・日本史の一問一答・歴史の長文・国際と公民、国語が物語文・説明文・語句と知識・漢字です。
- ただし社会だけは、問い方そのものが毎年使い回されています。大問 1 の 1 問目は 3 年連続でほぼ同じ設問文で、扱う地方が入れ替わるだけです。
家でやること 3 つ
- 社会は、地方別の白地図に山地・河川・平野・半島・湾を書き込みます。関東(2024)・東北(2025)・近畿(2026)と地方を回しているので、残りの地方を一巡しておきます。
- 社会は、日本史を「縄文〜古墳/飛鳥・奈良/平安〜室町/安土桃山・江戸/明治以降」の 5 区分で棚卸しします。大問 2 はこの 5 区分がそのまま毎年 5 問になります。
- 算数は食塩水を、容器が 3 つある形まで手を伸ばします(2024・2025・2026 の 3 年連続で出ています)。
今週やる 1 つ
- 同じ座席を縦に解きます。「算数の大問 5 だけ 3 年分」「理科の大問 1 だけ 3 年分」という解き方が、この学校ではそのまま実戦練習になります。年度通しで解く前に、まずこれをやる価値が高いです。
注意
- 資料には入試回の記載がなく、国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(→ 4 節・13 節)。
4. 資料の状況
この節では、資料をどこまで読めているかを 3 つの言い方で分けます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを自動集計で数えた年)/資料のある年(過去問の転写が手元にある年)です。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたものです。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | なし | 2010・2014〜2026(14 年分) | 2024 年度は転写の確度が低く記録され、大問 2(6) の 1 小問に読み取りの欠けがある。表の題材はそれ以外の部分から起こした |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 2021 年まで(大問の並びのみ) | 2010・2015〜2017・2021〜2026(10 年分) | 3 年とも転写の確度は高い |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | なし | 2010・2013・2015〜2017・2021〜2026(11 年分) | 2026 年度は転写で 4 つの大問が 1 つにまとめられている(下記) |
| 国語 | 3 年(2014・2016・2019) | なし | 2010・2014・2016・2019(4 年分) | 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 入試回: 資料には回の記載がなく、参照した過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊しか載せていません。青稜は 2 月 1 日午前(1A)・同日午後(1B)・2 月 2 日午前(2A)・同日午後(2B)の 4 回を実施しており、手元の冊子がどの回のものかは資料からは判断できません。本レポートは「回の記載のない 1 冊」を各年 1 冊ずつ読んだものとして書いています。別の回では大問の並びが違う可能性は残ります。
- 2026 年度の社会の資料について: 転写では「大問 1・小問 28 問」という形になっていますが、設問番号に「2問1」「3問1」「4問1.1」という枝番が残っており、実際には 4 つの大問が 1 つに畳まれた状態です。内容を読むと 2024・2025 と同じ 4 大問構成(地理/歴史の一問一答/歴史の長文/国際・公民)が保たれています。本レポートは 4 大問として扱いました。「2026 年に大問数が変わった」という読み方はしていません。
- 「3 年連続」「3 年とも」と書いた箇所は、該当年度の設問文を原本で読み直して確認したものです。確認できなかったことは書いていません。
- 判読の限界: 図そのものは転写に残らないため、図形問題・地図問題・グラフ問題の細部は設問文と図の説明文からの読み取りを含みます。
5. 一番大きな結論
青稜は「大問の並びが 4 科目とも固定されていて、中身は毎年入れ替わる」学校です。ただし社会だけは、問い方そのものが毎年使い回されています。
ここでいう固定とは、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。原本で精読した 3 年分では、次の並びが 4 科目すべてで動いていませんでした。
- 算数(大問 8): 大問 1 = 計算だけ/大問 2 = 一行題の寄せ集め/大問 3〜6 = 1 小問ずつの独立問題/大問 7・8 = 誘導つきの複数小問。さらに 大問 5 = 角度、大問 6 = 平面図形が 3 年連続(2024・2025・2026)。
- 理科(大問 4): 大問 1 = 物理、大問 2 = 化学、大問 3 = 生物、大問 4 = 地学 が 3 年連続(自動集計の索引ではさらに 2021 年まで同じ並びとされています)。
- 社会(大問 4): 大問 1 = 地理/大問 2 = 日本史を 5 区分した一問一答/大問 3 = 歴史の長文読解/大問 4 = 国際情勢と公民、が 3 年連続。
- 国語(大問 4): 大問 1 = 物語文/大問 2 = 説明文・論説/大問 3 = 語句と知識/大問 4 = 漢字の読み書き。精読した 2014・2016・2019 の 3 年で一致。
そして社会には、設問文がほぼ一字一句そのまま毎年出ている箇所があります。大問 1 の 1 問目、「左ページの図の①〜⑩の名称には、誤りが三つあります。…正しい名称については、図の下にある語群の中から選び、そのままの表記で答えなさい」は 2024・2025・2026 の 3 年連続(2026 だけ文末が「〜誤りが3つある。」に改まっています)。扱う地方が関東 → 東北 → 近畿と入れ替わるだけで、聞き方は同じです。続く雨温図の 3 択、地方の説明文の選択も 3 年とも同じ形です。
したがって、この学校の過去問の使い方は次の 2 つに寄ります。
- 同じ座席を縦に解く——「大問 5 だけ 3 年分」「理科の大問 1 だけ 3 年分」という解き方が、この学校ではそのまま実戦練習になります。年度通しで解く前に、まずこれをやる価値が高いです。
- 社会だけは「出る問題を覚える」に近い——地方の白地図の名称誤りさがし、雨温図 3 択、日本史 5 区分の誤り選択は、問題の形を先に知っているかどうかで初手の速さが変わります。
一方、算数・理科・国語の中身(どの単元が来るか)は毎年作り直されています。算数の大問 2 が何の単元になるかは 3 年ともバラバラで、「この位置はこの単元」という覚え方は算数の大問 5・6 以外では通用しません。
6. この学校らしさが出る場所
- 社会の「地図の名称に誤りが三つある」——この 1 問が青稜の顔です。地方の白地図に①〜⑩の名称が書き込まれ、そのうち 3 つが間違っています。正しい名称は図の下の語群から選びます。3 年連続でほぼ同じ文言です。単なる暗記ではなく「知っている名前と地図上の位置を突き合わせる」作業を求めており、地理の学び方そのものを問う設問になっています。
- 社会の「日本史 5 区分の誤り選択」——縄文〜古墳/飛鳥・奈良/平安〜室町/安土桃山・江戸/明治以降を、毎年 1 問ずつ、すべて「誤っているものを一つ」で聞きます。日本史全体を薄く均等に確認する設計で、特定の時代に偏りません。
- 理科の地学が前年の出来事から始まります——2025 は能登半島地震、2026 は 2025 年夏の記録的な暑さでした。話題を入口にしながら、聞いているのは震度階級・マグニチュード・初期微動継続時間・平年値・天気図といった基本量です。ニュースを知っているだけでは解けず、理科の言葉に翻訳できるかが問われているように見えます。
- 理科の生物が会話文・日記から入ります——2025 はふたばさんの夏休みの日記(セミの抜けがら、鳴き声、大量発生)、2026 は先生とふたばさんの会話(光合成と屈性)でした。同じ「ふたば」という名前が 2 年続けて登場します(学校の所在地は品川区二葉)。日常の観察を出発点にする姿勢が読み取れます。
- 算数の後半が「ルールを読んでから解く」形です——2024 の的当てゲーム、2026 の 3 台の装置で水そうを満たす問題は、いずれも設定を箇条書きで示してから問います。読解の負担を意図的に置いているように見えます。
- 社会の大問 4 が国際色に振り切っています——香港と一国二制度、ウクライナ、スーダン、南シナ海、核兵器禁止条約、公正取引。3 年とも世界地図の上で「どこで何が起きたか」を確認させる設問を含みます。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。過去問を使った演習は小 6 の夏以降が目安です。
各項目の頭にかかる時間の目安、末尾にその施策の根拠を確認できている最後の年度を付けました。根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [毎日 10 分] 社会・地方別の白地図に山地/河川/平野/半島/湾を書き込む——大問 1(1) の 1 問目は 3 年連続で同じ聞き方(①〜⑩のうち 3 つが誤り)です。2026 は近畿地方で、鈴鹿山脈・津市・英虞湾・紀の川・潮岬・堺市・播磨平野・淀川・奈良盆地・丹波高地が並びました。関東(2024)・東北(2025)と地方を回しているので、残りの地方を一巡しておくのが最も同じ時間で点になりやすいところです。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・日本史を 5 区分で棚卸しし、国際機関と条約を漢字とカタカナで——大問 2 は 3 年とも「①縄文〜古墳、②飛鳥・奈良、③平安〜室町、④安土桃山・江戸、⑤明治以降」の 5 問で、すべて「ア〜エから誤っているものを一つ」です。区分ごとに「よくある誤り」を集めるだけで 5 問が安定します。大問 4 は 3 年とも国際情勢で、核兵器禁止条約・政府開発援助・国連平和維持活動・安全保障理事会などを書き方の指定つきで答えさせます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・食塩水——2024(食塩を混ぜる)・2025(容器 A・B・C のやりとり、濃度の比が条件)・2026(2 種類を混ぜて 6%)と 3 年連続です。2025 のような 3 容器の問題まで手を伸ばします。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・化学の比例計算を過不足まで——大問 2 は 3 年とも計算入りです。2026 は「炭酸カルシウムと塩酸 Y のうち、どちらがどれくらい残りますか」と過不足まで聞きます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・角度を 2 分で 1 問、あわせて後半 2 大問の誘導に乗る——大問 5 は 3 年連続で角度 1 問なので、折り返し・回転・平行線・正多角形の 4 手筋を図から即断できる状態に。大問 7・8 は (1) の答えを (2) で使う構造なので、(1) の検算を習慣にします。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・漢字と語句——大問 4 の読み書き 9〜10 問と大問 3 の語句知識で、設問数の 3 割前後です。ここは毎日の積み上げがそのまま点になります。(確認: 〜2019 年度)
- [週 1 回] 理科・前年の自然災害と気象を地学の用語に翻訳——2025 は能登半島地震(震度階級・マグニチュード・初期微動継続時間)、2026 は 2025 年夏の暑さ(平年値・天気図)でした。出来事そのものより、そこに結び付く用語が答えになります。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科と社会の 60 分の配り方を決める——合冊なので、たとえば「社会 25 分・理科 30 分・見直し 5 分」のように先に決めて、過去問でその通りに解きます。理科の大問 1(物理)と大問 2(化学)は計算が重く、時間が伸びやすいところです。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
問い方の細部は 10 節(形式面の注意)、しばらく出ていない単元は 9 節、家でやることは 7 節にまとめました。
8-1. 算数(50 分・大問 8・答えのみ)
年度×大問の題材表(前半の大問・原本で精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算 5 問(四則 3・逆算 2) | 一行題 6 問(場合の数/分配算/食塩水/数の性質/規則性/時計算) | 和差算(A〜E 5 つのおもりの重さ) | 速さ(分速 63m と分速 66m の 2 人) |
| 2025 | 計算 5 問(四則 3・逆算 2) | 一行題 6 問(割合と比/分配算/仕事算/小数の性質/規則性(9 の倍数を○で囲む)/通過算) | 速さ(自動車で A→D・区間の時間比 2:1) | 図形の移動(二等辺三角形と半円のまわりを半径 2cm の円が回る) |
| 2026 | 計算 3 問(四則 2・逆算 1) | 一行題 4 問(周回コースの速さ/年齢算/紙の折り比べ/ひもの結び目と単位) | 食塩水(A 500g と B 700g を混ぜて 6%) | 数の性質(ゼリー 77・ガム 185・あめ 257 を等分に配る) |
年度×大問の題材表(後半の大問)
| 年度 | 大問 5 | 大問 6 | 大問 7 | 大問 8 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 角度(直角三角形を 2 通りに回した図) | 平面図形(1 辺 10cm の正方形と 2 つの同じ正方形の重なり) | 立体(1 辺 2cm の立方体を 1・4・9 …と積む/2 小問) | つるかめ算(個数を合計から逆算・的当てゲームの得点/3 小問) |
| 2025 | 角度(合同な 3 つの三角形 ABC・ADC・EBC) | 円とおうぎ形(半径 2cm と 4cm の円を並べた図) | 食塩水(容器 A・B・C の入れ替え/2 小問) | 数の性質(平方数にするための最小の数〈 〉/3 小問) |
| 2026 | 角度(正五角形と平行な 2 直線) | 平面図形(正十二角形の対角線と斜線部の面積) | 仕事算(水そうと 3 台の装置 A・B・C/2 小問) | 規則性(碁石を並べた図形/2 小問) |
この科目でいちばん大きな発見 — 座席の並びが 3 年そろっている
同じ種類の問題が同じ場所に来る、という意味の固定です(同じ問題が出るという意味ではありません)。2024・2025・2026 の 3 年で次がそろっていました。
- 大問 1 = 計算だけ。四則計算と逆算(□ にあてはまる数を求める計算)で構成され、3 年とも「次の □ にあてはまる数を求めなさい」の一文で始まります。
- 大問 2 = 一行題の寄せ集め。単元は毎年入れ替わりますが、「1 問 1 答の短い文章題を並べる」という枠は 3 年動きません。分野の内訳は年によって違うので、「大問 2 は〇〇の単元」という覚え方は通用しません。
- 大問 3〜6 = 1 小問ずつの独立問題。誘導が付かず、答えを 1 つ出して終わります。
- 大問 5 = 角度(2024・2025・2026 の 3 年連続)。図に角 x があり、それを求める形で 3 年とも共通です。
- 大問 6 = 平面図形(同じく 3 年連続。2025 だけ円とおうぎ形、他の 2 年は多角形と正方形)。
- 大問 7・8 = 誘導つきの複数小問(大問 7 は 3 年とも 2 小問、大問 8 は 3・3・2 小問)。ここだけ「(1) で求めた値を (2) で使う」構造になっています。
つまり 前半(大問 1〜6)は 1 問ずつ切り離せる短距離走、後半(大問 7・8)だけが誘導つきの長い問題、という並びが 3 年動いていません。過去問を解くときは「大問 6 まで何分で来られたか」を毎回計るのが、この学校でいちばん再現性のある練習になります。
小問数は 2026 年に減っている
精読した 3 年の小問数は 2024 = 20 問、2025 = 20 問、2026 = 15 問です。減った内訳は、大問 1 の計算が 5 問 → 3 問、大問 2 の一行題が 6 問 → 4 問、大問 8 が 3 小問 → 2 小問。大問の数(8)と大問 3〜7 の構成は変わっていないので、「前半の数をこなす部分が軽くなり、1 問あたりの重さが増えた」という変化に読めます。ただしこれは 1 年分の観測なので、2027 年度に戻る可能性も見ておきたいところです。
頻出単元(精読した 3 年)
- 食塩水の濃度 — 3 年連続(2024 大問 2(3)「10% の食塩水 200g に食塩を混ぜる」/2025 大問 7「容器 A・B・C の食塩水を班ごとに入れ替える」/2026 大問 3「A 500g と B 700g を混ぜて 6%」)。2025・2026 は独立した大問で扱われており、この学校の看板単元と言ってよいところです。
- 速さ — 3 年連続(2024 大問 4 の 2 人の歩き、2025 大問 3 の区間ごとの時間比、2026 大問 2(1) の周回コースの逆回り)。ダイヤグラムを読ませる形は 3 年とも出ておらず、文章から比を立てる形に寄っています。
- 数の性質 — 3 年連続(2024 大問 2(4) の「2024 を 50 回かけた数を 11 で割る」余り、2025 大問 8 の平方数、2026 大問 4 の最大公約数による等分)。
- 規則性・数列 — 3 年連続(2024 の 2 つの照明の点灯周期、2025 の 9 の倍数を規則的に○で囲む、2026 大問 8 の碁石の並べ方)。2026 大問 8(2) は「碁石が 365 個になるのは何番目か」と逆から聞くので、「番目 → 個数」と「個数 → 番目」の両方向で練習しておきたいところです。
- 和差算・分配算 — 3 年連続(2024 は大問 2(2) と大問 3 で 2 回、2025 大問 2(2)、2026 大問 2(3))。
- 平面図形の角度 — 3 年連続(すべて大問 5)。平面図形の面積 — 3 年連続(すべて大問 6)。2026 大問 6 の正十二角形は、対角線で分けて等積変形する発想が要ります。大問 6 は 1 問しかないので、ここで詰まると時間が溶けます。
- 仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)は 2025 大問 2(3)・2026 大問 7 の 2 年連続。
- 計算は落とせません。2026 大問 1(3) は分数の和の形を工夫して約分する問題で、まともに通分すると時間を失います。逆算が毎年 1〜2 問入ります。
8-2. 理科(社会と合わせて 60 分・大問 4・25〜27 問)
年度×大問の題材表(原本で精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(物理) | 大問 2(化学) | 大問 3(生物) | 大問 4(地学) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | てこ・てんびん(等間かくの穴が開いた棒/さおばかり)7 問 | 燃焼(ろうそくのほのお+プロパンの燃焼計算)6 問 | 植物のつくり(リーフレタスと植物工場)4 問 | 月(地球の北極上空から見た自転と公転)8 問 |
| 2025 | 電磁石(地球という磁石・モーター・手回し発電機)5 問 | 中和(指示薬と塩酸・水酸化ナトリウム水溶液)7 問 | こん虫(夏休みの日記に書かれたセミ)7 問 | 地震(2024 年 1 月の能登半島地震)7 問 |
| 2026 | 音(気温と音速のグラフ・弦の高さ)6 問 | 気体の発生(金属と水溶液・過酸化水素水・炭酸カルシウムと塩酸)7 問 | 植物のつくり(会話文・道管と師管・根の屈性)7 問 | 気象(2025 年夏の記録的な暑さ)7 問 |
この科目でいちばん大きな発見 — 4 大問が物理・化学・生物・地学の順に並ぶ
同じ種類の問題が同じ場所に来る、という意味の固定です。大問 1 = 物理、大問 2 = 化学、大問 3 = 生物、大問 4 = 地学の並びが、原本で精読した 2024・2025・2026 の 3 年で完全に一致していました(自動集計の索引ではさらに 2021 年まで同じ並びとされています)。大問の数も 3 年とも 4 で動きません。小問数は 25・26・27 と、3 年とも 25〜27 の幅に収まります。
この並びが分かっていると、過去問を「年度通し」ではなく「大問 1 だけ 3 年分」「大問 4 だけ 3 年分」と縦に解く使い方ができます。とくに大問 1 の物理は 3 年とも計算が主で(てこの位置決め、音速の計算、電磁石の性質)、分野は年ごとに変わっても「与えられた数値から比例・反比例で追う」という解き方は共通なので、ここだけを集中的に演習する価値が高いところです。
頻出単元(精読した 3 年)
- 物理(大問 1): てこ 2024 → 電磁石 2025 → 音 2026。3 年とも違う分野で、力学・電気・波動を順に回しています。
- 化学(大問 2): 燃焼 2024 → 中和 2025 → 気体の発生 2026。3 年とも「重さや体積の比例計算」が必ず入ります(2024 のプロパン 153g、2025 の水酸化ナトリウム 10mL 中の量、2026 の過不足の判定)。化学は知識問題より計算問題の比重が高いので、表を作って数値を追う手順で解くと安定します。
- 生物(大問 3): 植物のつくりとはたらき 2024・2026(2 年)、こん虫・動物の分類 2025。植物では光合成と維管束が 2 年とも中心です。
- 地学(大問 4): 月 2024 → 地震 2025 → 気象 2026。
- 前年の出来事が地学の大問に入る — 2 年連続。2025 大問 4 は「2024 年 1 月、石川県能登半島で最大震度 7 を記録する大地震」、2026 大問 4 は「2025 年の夏(6 月〜8 月)」の記録的な暑さでした。2024 大問 4(月)にはこの傾向がなく、2025 年から 2 年続いている状態です。ニュースの後追いではなく、出来事を入口にして地学の基本量(震度階級・マグニチュード・初期微動継続時間・平年値・天気図)を聞く形になっています。
8-3. 社会(理科と合わせて 60 分・大問 4・24〜28 問)
年度×大問の題材表(原本で精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史の一問一答) | 大問 3(歴史の長文読解) | 大問 4(国際・公民) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | (1) 関東地方の図+雨温図+地方の説明 (2) 発電とエネルギー(原油・天然ガス・再生可能エネルギー・都市鉱山)8 問 |
縄文〜古墳/飛鳥・奈良/平安〜室町/安土桃山・江戸/明治以降 の 5 問 | 東北・北海道の歴史(縄文遺跡群の世界文化遺産登録から)3 問 | 香港と一国二制度/表現の自由/多様性と共生/ウクライナ・スーダン 8 問 |
| 2025 | (1) 東北地方の図+雨温図+地方の説明 (2) 日本の地形と防災(4 枚のプレート・河川のトップ 3・防災地図・南海トラフ)8 問 |
古墳時代まで/飛鳥・奈良/平安〜室町/安土桃山・江戸/明治以降 の 5 問 | 古代〜中世の政治(ヤマト政権から戦国まで)5 問 | 地域紛争(ウクライナ侵攻・安全保障理事会・北大西洋条約機構への加盟)6 問 |
| 2026 | (1) 近畿地方の図+雨温図+地方の説明 (2) 産業と人口(地域別農業産出額・工業出荷額・合計特殊出生率・輸出品目の変化)8 問 |
古墳時代まで/飛鳥・奈良/平安〜室町/安土桃山・江戸/明治以降 の 5 問 | 原始・古代の生活と遺跡(貝塚・稲作・土器)5 問 | 核兵器と核抑止/少数派の迫害/南シナ海/政府開発援助と国連平和維持活動/経済格差と公正取引 10 問 |
この科目でいちばん大きな発見 — 大問 1 と大問 2 が「ほぼ同じ設計図」で 3 年作られている
同じ種類の問題が同じ場所に来る、という意味の固定です。社会は 4 科目の中で最もこれが強く出ています。
大問 1(1) は 3 年とも「ある地方の地図+誤りさがし → 雨温図 → 地方の説明文」の 3 点セットで、扱う地方だけが 2024 関東 → 2025 東北 → 2026 近畿 と入れ替わります。しかも 1 問目の指示文がほぼ一字一句同じで、3 年分を並べると次のようになります。
- 2024:「左ページの図の①〜⑩の名称には、誤りが三つあります。それはどれですか。誤っているものの番号および正しい名称を答えなさい。なお、正しい名称については、図の下にある語群の中から選び、そのままの表記で答えなさい。」
- 2025:「左のページの図の①〜⑩の名称には、誤りが三つあります。(以下同文)」
- 2026:「左ページの図の①〜⑩の名称には、誤りが3つある。誤っているものの番号および正しい名称を答えなさい。(以下同文)」
同じ問い方が 3 年続いています(2024 と 2025 は「左ページ」「左のページ」の 1 字違いだけ、2026 は文末が「〜ある。」に直っただけ)。これは原本の 3 年分を突き合わせて確認したものです。地図に山地・河川・平野・半島などの名称が①〜⑩で書き込まれ、そのうち 3 つが間違っている——という形の問題を、受験生は「初めて見た」状態で解いてはいけません。
2 問目も 3 年とも雨温図 3 つから 1 つを選ぶ形です(2024 は八丈島・銚子市・前橋市から前橋市、2025 は秋田市・仙台市・盛岡市から秋田市、2026 は大津市・神戸市・和歌山市から和歌山市)。同じ地方の中の 3 都市を見分ける形なので、「気温の年較差」と「降水量が多い季節」の 2 軸で分類しておくと、日本海側・太平洋側・内陸の違いが直接効きます。3 問目も 3 年とも「次のア〜エの文章の中で、◯◯地方について正しく説明しているものを一つ、記号で選びなさい」です。
大問 2 は 3 年とも「時代を 5 つに区切って各 1 問」。区切り方まで同じで、①縄文・弥生・古墳、②飛鳥・奈良、③平安〜室町、④安土桃山・江戸、⑤明治時代以降。設問はすべて「次のア〜エの文章の中から、誤っているものを一つ、記号で選びなさい」(2024 の 1 問目だけ「時代順に並べなさい」)。日本史を 5 区分で棚卸しする 5 問が毎年ここにあると分かっていれば、直前期の詰め込み方が変わります。区分ごとに集めておきたい「よくある誤り」は、人物と業績の入れ替え・時代のずれ・政策の目的違いの 3 種です。
大問 3 は歴史の長めの文章に下線を引き、「下線部①に関して、誤っているものを一つ選びなさい」で刻んでいく形が 3 年共通。大問 4 は 3 年とも国際情勢と公民の複合で、扱う地域は年ごとに違います。
頻出テーマ(精読した 3 年)
- 地理は「地方 1 つを深く」+「日本全体の統計」の二段構えです。前半で 1 地方(関東・東北・近畿)、後半で全国の資料(エネルギー構成 2024/河川と防災 2025/農業・工業・人口・貿易 2026)。統計は都道府県の順位そのものより「なぜその順位か」を一言で言えるようにしておきたいところです。
- 歴史は原始・古代の比重が高いところです。大問 2 の 5 区分のうち 2 つが古代で、さらに大問 3 も 2024(縄文遺跡群)・2026(貝塚と稲作)が原始・古代を正面から扱いました。精読した 3 年では縄文・弥生の生活が最も繰り返し出ており、遺跡名・土器の名称は漢字で書けるようにしておきたいところです。
- 公民は憲法の条文暗記より「国際社会の中の日本」です。2024 は表現の自由と人権、2025 は安全保障理事会と武力行使、2026 は核兵器禁止条約・政府開発援助・国連平和維持活動・公正取引。3 年とも国際機関の名称と役割が問われました。
- 前年の出来事が地理と国際の枠に入ります。2025 大問 1(2) 問 5 は「2024 年 8 月 8 日、宮崎県の東南東にあたる日向灘でマグニチュード 7.1 を観測する地震」からの出題、2026 大問 1(2) 問 3 は「令和 5 年の都道府県別の合計特殊出生率」。ニュースそのものより、そこに結び付く制度・統計の名前が答えになります。
8-4. 国語(50 分・大問 4・36〜39 問。2014・2016・2019 年度のみ)
国語は 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、ここに書いたのは 2014・2016・2019 年度(と出典だけ確認できた 2010 年度)に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表(原本で精読した 3 年)
| 年度 | 大問 1(物語文) | 大問 2(説明文・論説) | 大問 3(語句・知識) | 大問 4(漢字) |
|---|---|---|---|---|
| 2014 | 兄弟で雑木林へ行く話(12 問) | 自然満足度と「共有地の悲劇」(2 つの文章 Ⅰ・Ⅱ を関連づける/13 問) | 二字熟語を組み立てる漢字+語句の選択(2 問) | 読み書き 9 問 |
| 2016 | 幼なじみとグライダー、親との衝突(17 問) | 時間と自分の固定(5 問) | 故事成語 8 つの意味を選ぶ(8 問) | 読み書き 9 問 |
| 2019 | 亡くなった友人との「タイムマシンを作る約束」の手記(15 問) | 日本語の感謝とあやまりの表現(6 問) | 呼応の表現を選ぶ 5 問(「まるで悪夢の( )」など) | 読み書き 10 問 |
出典は原本の表記で次のとおりです。2014 大問 1「内海隆一「林を抜けて」より」(転写では著者名がここまでしか読めない)、2016 大問 1「梨屋アリエ『色の地図』より 一部改変」・大問 2「川北義則『自分のための 24 時間』より 一部改変」、2019 大問 1「村山由佳『約束』より 一部改変」・大問 2「金田一春彦『日本語を反省してみませんか』より、一部略してある」。2010 年度は「高橋敬一「昆虫にとってコンビニとは何か」」と「関口尚『空をつかむまで』」。
この科目でいちばん大きな発見 — 4 大問の役割が固定されている
同じ種類の問題が同じ場所に来る、という意味の固定です。精読した 3 年(2014・2016・2019)で 大問 1 = 物語文、大問 2 = 説明文・論説、大問 3 = 語句と知識、大問 4 = 漢字の読み書きが一致していました。大問の数は 3 年とも 4、小問数は 36・39・36 と 36〜39 の幅に収まります。
重心も一定で、大問 1(物語文)だけで全体の 3〜4 割の設問数を占めます(12 問/17 問/15 問)。逆に大問 3・4 は語句と漢字で 11〜19 問あり、知識だけで取れる問題が全体の 3 割前後です。50 分でこの分量なので、知識問題を落とすと読解に時間が回りません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した年(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2014・2016・2019)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 立体図形 | 2024 年度 | 2024 大問 7(積み上げた立方体の体積)以降、2025・2026 は独立の大問として出ていない。大問 7 は「重い誘導問題」の枠なので、戻るならここ |
| 算数 | 場合の数 | 2024 年度 | 2024 大問 2(1)(6 枚のカードで 4 けたの奇数)のあと 2 年見えていない。一行題の枠で戻りやすい |
| 算数 | 時計算(長針と短針の作る角・受験用教材の単元) | 2024 年度 | 2024 大問 2(6) が精読した 3 年で唯一。長針と短針の角度は大問 5(角度)と結び付く題材でもある |
| 算数 | 通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元) | 2025 年度 | 2025 大問 2(6)(6 両編成と 10 両編成が 450m の橋を渡る)が唯一。速さが 3 年連続で出る学校なので、速さの一形態として警戒 |
| 理科 | 力のつり合い(てこ・かっ車・ばね) | 2024 年度 | 2024 大問 1 のあと 2 年出ていない。物理は分野を回すので、次に戻ってきやすい枠 |
| 理科 | 月・太陽の動き | 2024 年度 | 2024 大問 4 のあと 2 年出ていない。地学の枠は月・地震・気象を回しており、月は基本量の問題が作りやすい |
| 理科 | 人体 | 精読した 3 年でゼロ | 生物の枠は植物とこん虫で回っている |
| 理科 | 水溶液の判別(指示薬・液性の識別) | 2025 年度 | 2025 大問 2 で扱われたが、2026 は気体の発生に寄った |
| 社会 | 地形図の読図 | 精読した 3 年でゼロ | 地理の枠が「地方の地図+統計」で埋まっているため。ただし地図を読む力そのものは大問 1(1) で毎年問われている |
| 社会 | 地方自治・選挙制度 | 精読した 3 年でゼロ | 大問 4 が国際色に寄っているぶん、国内の政治制度が手薄になっている |
| 社会 | 中世(鎌倉・室町)を正面から扱う長文 | 精読した 3 年でゼロ(大問 3 の題材として) | 大問 2 の 1 問では毎年出るが、大問 3 の題材としては使われていない(2024 東北・北海道、2025 古代〜中世の政治、2026 原始・古代) |
| 社会 | 憲法の条文・三権分立 | 2024 年度 | 2024 に表現の自由・権利の調整として出たが、2025・2026 の大問 4 は国際色が濃い。三権分立そのものを問う設問は 2026 では大問 1(2) 問 5(気象庁は何省の外局か)に形を変えて出た |
| 国語 | 故事成語・四字熟語 | 2016 年度 | 2016 大問 3 で 8 問まとめて出た。大問 3 は語句の知識枠なので、ここに戻る余地が大きい |
| 国語 | 慣用句(体の一部を使う言い回し) | 2016 年度 | 2016 大問 2 問 2 が「( )に銘じる」の形で漢字一字を答えさせた |
| 国語 | 語句の意味を選ぶ設問 | 2019 年度 | 2016・2019 の大問 1 冒頭にあり(「突飛」「古稀」「うやむや」)、本文中の難語の意味を選ぶ形は繰り返し出ている |
10. 形式面の注意
算数
- 精読した 3 年の全 55 小問が答えのみの短答(語句や数値を短く答える形式)で、途中式を書かせる設問も作図も 1 問もありません。
- 大問 1・2 は「次の □ にあてはまる数を求めなさい」で始まります(2024 だけ「次の □ の中にあてはまる数を入れなさい」、2025・2026 は「次の □ にあてはまる数を求めなさい」)。3 年で表現がほぼ同じです。
- 「帯分数で答えなさい」(2026 大問 7(1))のような答え方の指定がときどき付きます。読み飛ばすと形式で失点します。
- 後半の大問は設定を箇条書きで与えてから問う形が多くなっています(2024 大問 8 の的当てゲームの「このゲームは次のきまりで…」、2026 大問 7 の「・装置 A は 1 時間で水そうの…」)。ルールを読み違えると 2〜3 小問がまとめて落ちます。
- 小問数の年による違いは 8 節を参照してください。円周率の指定・単位の印字については転写からは確認できませんでした。
- 図は前半の図形問題に集中しています。図そのものは転写に残らないため、ここは設問文と図の説明文からの読み取りを含みます。
理科
- 記号選択が主軸(選択 38〜56%)で、短答がほぼ同量です。3 年の内訳は 2024 が選択 52%・短答 44%、2025 が選択 38%・短答 54%、2026 が選択 56%・短答 44%。
- 説明を書かせる設問は年 0〜2 問で、長さは 1 行程度です。2024 大問 2 問 3「選んだ部分がなぜ高温なのか、説明しなさい」、2025 大問 1 問 5「それを確かめる方法を説明しなさい」、2025 大問 4 問 3(ようかんとプリンを下じきの上で揺らす実験から、震度に影響する原因を書く)。2026 は精読した範囲でゼロ。長い記述ではありませんが、「実験結果を根拠にして理由を一文で言う」練習は要ります。「〜だから」で終える形に整えておくと安定します。
- 選ばせ方が細かいところです。「1 つ選び」だけでなく「2 つ選び」「すべて選び」「誤っているものを 1 つ選び」が毎年混ざります。2026 大問 3 問 4(2) は顕微鏡の操作を「ア〜クから 5 つ選び、順番に並べかえなさい」という並べ替えで、選択肢を数えるだけでは答えられません。選択肢を 1 つずつ正誤判定する癖をつけておきます。
- 答え方の指定が付きます(2026 大問 3 問 1「漢字で答えなさい」、2026 大問 2 問 6(2)「(例 1)(例 2) に従って答えなさい」)。字数を指定する形ではなく、書き方を指定する形である点に注意します。
- 図・表・グラフを読ませる比重が高いところです。3 年とも図 1・図 2… と番号つきの図が各大問に複数あり、2026 大問 1 は気温と音速のグラフ、2026 大問 4 は天気図の選択がそのまま設問になっています。2026 大問 1 問 1・問 2 はグラフから音速を読み取ることが出発点で、ここを外すと大問全体が崩れます。図そのものは転写に残らないため、ここは設問文と図の説明文からの読み取りを含みます。
- 会話文・日記から入る大問が生物で 2 年続きました(2025 のセミの日記、2026 の先生とふたばさんの会話)。長い前置きを読み切る負担があります。
社会
- 文章記述は精読した 3 年でゼロです。記号選択が主軸(3 年の内訳は選択 67%・67%・64%)で、残りは語句の短答です。
- 「誤っているものを一つ選びなさい」が圧倒的に多くなっています。大問 2 の 5 問はすべてこの形、大問 3 も下線部ごとにこの形です。正しいものを選ぶ形(大問 1 の地方説明)と混ざるので、設問文の「誤って」「正しく」を読み違えるだけで失点します。
- 答え方の指定が細かいところです。「漢字で答えなさい」「カタカナで答えなさい」「A については漢字、B と C はカタカナで」「解答欄にあてはまるように漢字で」「( )の乱という形で」など、3 年とも多数あります。字数を指定する形ではなく文字種と書き方を指定する形なので、答えが分かっていても表記で落とす危険があります。
- 時代順に並べる設問が毎年 1 問前後です(2024 大問 2 問 1、2025 大問 3 の 5、2026 大問 3 問 5)。
- 統計表・グラフから該当するものを選ぶ形が地理の後半に集中します(2026 は農業産出額・工業出荷額・合計特殊出生率・輸出品目の 4 問が連続)。
- 大問 4 では説明文だけを手がかりに国名を答えさせる形が 2026 で 2 問ありました(東南アジア西部の多民族国家、国連平和維持活動の派遣先)。
国語
- 記号選択と抜き出しが主軸です。3 年の内訳は 2014 が短答 50%・選択 42%・記述 8%、2016 が選択 46%・短答 46%・記述 8%、2019 が選択 64%・短答 33%・記述 3%。
- 記述は年 1〜3 問で、20〜40 字です。2014「「環境」「自分たち」という言葉を使って四十字以内で説明しなさい」、2016「二十五字以内で説明しなさい」(2 問)、2019「「〜力」に続く形で十五字以上二十字以内で答えなさい」。使う語を指定される/書き出しや語尾の形を指定されるのがこの学校の記述で、長い記述ではありませんが条件を外すと 0 点になりやすいところです。内容より条件の守り方で差が付きます。
- 抜き出しの字数指定が細かいところです(「文中から五字以内で書き抜きなさい」「二十五字以内で探し、最初と最後の三字を答えなさい」「十字以内で書き抜きなさい」)。数える作業そのものが得点になるので、指定を読んでから探す手順にすると速度が変わります。
- 決まった聞き方が繰り返されます。「その説明として最もふさわしいものを次から選びなさい」「その理由として最もふさわしいものを次から選びなさい」が 3 年とも大量に並びます。大問 1 の選択肢は 4 つとも長文で、本文と合わない一語を見つける作業になります。
- 本文全体をまとめる設問が最後に来ます(2014 大問 1 問 12「本文の内容について述べたものとして適切なものを次から二つ選びなさい」、2019 大問 1 問 15「この小説の表現の特徴を説明したものとして…」)。表現技法・語り手の視点を問う形が混ざります。
- 説明文は段落どうしの関係を問われます。接続語を補う設問(2016 大問 2 問 5)や、筆者の意見に合うかを正誤で答える設問(2014 大問 2 問 9)が出ています。
- 2 つの文章を関連づける設問が 2014 大問 2 にありました(《Ⅰ文》の「自然満足度」と《Ⅱ文》の「共有地の悲劇」を結ぶ)。精読した 3 年では 1 回だけですが、複数の文章を並べる形は近年の入試で広く増えています。
- 古文・漢文は精読した 3 年でゼロです。ただし故事成語(2016 大問 3)と四字熟語は知識として問われます。文法・語法の知識は 2019 大問 3 で正面から出ました(「どうして質問に答えられない( )」に「のか、」を入れる形)。
- 漢字は読み書き 9〜10 問で送りがな込みです(「取りハカらう」「グラスがワれる」「決勝戦にノゾむ」)。難読(蚕・鋼・厳か・座右の銘)も混ざります。
4 科目に共通すること
- 理科と社会は合冊 60 分です。冊子が 1 つなので、片方に時間を使いすぎると取り返せません。国語 50 分・算数 50 分は独立しています。配点は公表されていません。
11. 学年別ロードマップ
小 4(土台)——計算の正確さ、図形(角度と面積の基本)、物語文の読み取り、短い記述、漢字語彙の 5 本です。この学校で最後に効くのは、算数なら「角度」と「割合」の入口、社会なら「都道府県と地形の名前」。白地図に山・川・平野の名前を書き込む遊びを小 4 から始めておくと、社会の大問 1 が 6 年生でそのまま得点源になります。時間を計るのはまだ不要です。
小 5(幅)——全分野をひととおり学び終える年です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。
- 平日 15 分×5 のうち、2 日は算数の計算と逆算、1 日は漢字と語句(故事成語・四字熟語を 1 冊やり切る)、1 日は理科の 4 分野を順に 1 つずつ、1 日は社会の白地図に山地・河川・平野・半島・湾を書き込む時間にあてます。国語の語句は 1 冊やり切ることが目標です。ただし国語は 2020 年度以降の問題文が資料に無いので(→ 13 節)、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
- 週末 60 分は算数の単元 1 つを一巡させる時間です。順番は、このレポートの題材表に出てきた順に、食塩水 → 速さ → 数の性質 → 規則性 → 和差算(大小 2 つの数を和と差から求める・受験用教材の単元)→ 仕事算 → 平面図形 → 立体 → 場合の数。理科は物理・化学・生物・地学の 4 分野を均等に回します——青稜の理科は 4 大問が 4 分野に 1 つずつ割り当てられているので、苦手分野を 1 つ残すと必ず 1 大問まるごと失います。社会は日本史を通しで 1 周し、5 区分の感覚を作ります。
小 6(仕上げ)——7 節の 8 項目がそのまま計画になります。夏までは同じ座席を縦に解きます(「大問 5 だけ 3 年分」「理科の大問 1 だけ 3 年分」)。秋以降は理科・社会を 60 分の合冊で通しで解き、時間配分を体に入れます。社会の大問 1・大問 2 は形が決まっているので、直前期に最も伸びしろが残っている場所でもあります。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか——差がつくのは小 5 の「穴を作らないこと」です。青稜は理科の 4 分野・社会の 5 時代区分・算数の 6 つの独立大問と、出題の枠が広く浅く割り振られている学校で、どこか 1 分野を落とすとその枠がまるごと空く構造になっています。逆に言えば、極端に深い 1 問で決着する学校ではありません。小 4・小 5 で分野を均等に埋めておけば、小 6 は「同じ座席を縦に解く」演習に集中でき、直前期の伸びが素直に出ます。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです(同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます)。男女別学かどうか、入試日程の重なり、難易度や通学圏はここでは扱いません。
出題構造が近い順に 8 校が挙がっています。近さは科目ごとの大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ位置の単元の一致などから自動集計で出したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。国語はどの組み合わせでも資料が足りず、比較できていません。上位 3 校は次のとおりです。
- 日本大学豊山中学校(東京都・男子校)——社会と理科の作りが近く、記号選択が主軸で記述が軽い点が共通します。
- 神奈川学園中学校(神奈川県・女子校)——算数の大問構成と理科の分野配分が近いところです。
- 東海大学付属浦安高等学校中等部(千葉県・共学)——社会・理科がともに近く、4 科目そろえたときの負担感が似ています。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- 使い方としては、理科の演習を回すなら山手学院・鎌倉学園、社会も含めて回すなら日本大学豊山・東海大学付属浦安、というように科目単位で選ぶと無駄がありません。ただし青稜の社会にある「地図の名称誤りさがし」「日本史 5 区分の誤り選択」のような固有の聞き方は他校では代わりになりません。そこだけは青稜の過去問そのものを使ってください。
- 青稜はどの回も 2 教科(国語・算数)と 4 教科の選択です。2 教科で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できません。青稜は 1 日午前・1 日午後・2 日午前・2 日午後の 4 回を実施していますが、参照した資料は 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊で、回の記載がありません。このレポートの「3 年連続」は、同じ回の冊子を 3 年並べた結果だとは断定できません。もし年によって別の回の冊子が収録されているなら、大問の並びが一致しているという発見はむしろ「回をまたいでも並びが同じ」ことを意味します。いずれにせよ、実際に受ける回の過去問は市販の過去問集で確認してください。
- 原本を精読したのは各科目 3 年分だけです。算数は 14 年、社会は 11 年、理科は 10 年の資料がありますが、今回設問文まで読んだのは直近 3 年(国語は掲載のある 2014・2016・2019)です。「◯年連続」はすべてこの 3 年の中での話で、それ以前に同じ並びだったかは確認していません。
- 2026 年度の社会は、転写で 4 つの大問が 1 つに畳まれています。設問番号の枝番から 4 大問と判断しましたが、大問ごとの導入文の一部は失われている可能性があります。
- 2024 年度の算数は転写の確度が低いと記録されており、大問 2(6)(時計算)の 1 小問に読み取りの欠けがあります。この 1 問は分析から外しました。
- 図そのものは転写に残りません。算数の図形問題、社会の白地図・雨温図・統計表、理科のグラフ・天気図は、設問文と図の説明文から内容を読み取っています。図の細部(角度の見た目、地図上の位置関係)に依存する判断は含めていません。
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2014・2016・2019 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。出典の著者名は原本の表記をそのまま写しており、2014 年度の「内海隆一」は転写の段階で名前が途中までしか読めていない可能性があります。
- 配点は公表されていません。どの大問が重いかは、設問数と解答欄の様子からの推測を含みます。難易度・合格可能性・学校の優劣については、このレポートでは一切扱っていません。
- 「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
資料どうしの食い違いについて
学校の公表資料には 1A・1B・2A・2B の 4 回が載っていますが、過去問の転写側にはどの回の冊子かを示す記載がありません。1 節の表と 4 節の「入試回」はこの食い違いをそのまま書いたもので、どちらかを推測で埋めることはしていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ