順天堂大学系属理数インター中学校 の過去問分析
順天堂大学系属理数インター中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
順天堂大学系属理数インター中学校 過去問分析(2016〜2026 年度・2 科・4 科入試 第 1 回・各科目 3 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中野区 |
| 男女 | 共学(学校法人宝仙学園には高校のみの女子部が別にありますが、中学校は共学部のみです) |
| 旧称 | 宝仙学園中学校共学部「理数インター」(2007〜2024 年 3 月の通称)。2024 年 4 月から現校名です |
入試回は次のとおりです(2027 年度の学校の公表資料による内容です)。
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 |
|---|---|---|---|---|
| 2 科・4 科入試 第 1 回 | 2 月 1 日午前 | 2 科(国語・算数)または 4 科(国語・算数・理科・社会) | 国語 40 分・算数 40 分・理科と社会を合わせて 40 分 | 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50(4 科 300 点満点/2 科 200 点満点) |
| 医学進学入試 第 1 回 | 2 月 1 日午後 | 算数・理科 | 算数 50 分・理科 50 分 | 各 100(200 点満点) |
| 適性検査入試 第 1 回 | 2 月 1 日午前 | 適性検査 I(作文)+適性検査 II(総合問題)+調査書 | 各 45 分 | 適性 I 40・適性 II 50・調査書 10 |
| 新 4 科特別総合入試 | 2 月 2 日午後 | 4 教科の総合問題(4 科入試の学習内容から出題) | 60 分 | 100 |
| 2 科・4 科入試 第 2 回 | 2 月 4 日午前 | 第 1 回と同じ | 第 1 回と同じ | 第 1 回と同じ |
| 医学進学入試 第 2 回 | 2 月 4 日午後 | 第 1 回と同じ | 第 1 回と同じ | 第 1 回と同じ |
- 2 科・4 科入試を 2 科で受ける場合は算数終了後に帰宅します。上位の合格者は医学進学コースへのスライド合格があります。
- 医学進学入試では、規定の点数に達した人が特待生に認定されます。
- この学校は「北里大学附属順天中学校」とは別の学校です。 校名が似ていますが、所在地も出題も別です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
このレポートが分析したのは 2 科・4 科入試 第 1 回の問題だけです。他の回の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- この学校は「どの問題が出るか」ではなく「どの席に何が座るか」が読める学校です。ここでいう座席(問題の置き場所)の固定とは、同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るという意味です。
- 算数は 3 大問 18 小問(6+9+3)が 3 年とも同じで、大問 1 は 6 問すべて計算、大問 2 の (1) は 3 年連続で数の性質です。理科は大問 4 が地学で固定、社会は大問 1 が地理・大問 2 が歴史で、国語は 5 大問の並びと大問一の設問の順序が 3 年とも同じです。
- いちばん効くのは理科と社会を合わせて 40 分という条件への慣れで、知識量よりも配分の設計で差が出る作りになっています。
家でやること 3 つ
- 理科 20 問・社会 22〜24 問を合わせて 40 分で通す練習をします(理科 18 分/社会 20 分/見直し 2 分のように配分を決め、決めた時刻で必ず切り替えます)。
- 算数の大問 1 の 6 枠を、年度順ではなく枠ごとに縦に解きます(「(2) の比の穴埋めだけを 3 年分」「(6) の逆算だけを 3 年分」)。
- 社会の地形図の読図を、断面図・縮尺からの面積計算・方角から見える景色の 3 通りで練習します。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の理科と社会を続けて 40 分で解き、どちらを先に解くか・どの時刻で切り替えるかを決めます。
注意
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2016〜2018 年度のものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数・大問ごとの単元だけを参照した年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。以降の本文でもこの 3 語を使います。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 2014〜2023 | 2010・2014〜2026 | 高。3 年とも大問構成・設問文とも読み取れました |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 2012〜2023 | 2010・2012〜2026 | 高。2025 は転写に一部あいまいな箇所がありますが、大問構成と題材の読み取りには支障ありません |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 2017〜2023 | 2010・2013〜2026 | 高 |
| 国語 | 3 年(2016・2017・2018) | なし | 2010・2014〜2018 の 6 年分 | 高。ただし直近の形式は分かりません |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。この学校では混入はありませんでした。
- 2024 年度までの問題冊子の表紙は旧校名「宝仙学園中学校共学部 理数インター」です(2023・2024 年度の算数・理科・社会の冊子で確認しました)。2025 年度から現校名「順天堂大学系属理数インター中学校」の表記になっています。市販の過去問集や古い問題集を探すときは旧校名でも当たります。
- 資料の冊子は 2 月 1 日午前の第 1 回(4 科入試)にあたります(2024 年度の理科冊子に「2 月 1 日午前 第 1 回 4 科入試」「試験時間は社会と合わせて 40 分です」と印刷されています)。資料は校 × 年 × 科目で 1 冊のみのため、第 2 回・新 4 科特別総合入試・医学進学入試・適性検査入試の問題は含まれていません。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。
- 配点は国語 100・算数 100・理科 50・社会 50(4 科 300 点満点/2 科 200 点満点)です。試験時間は国語 40 分・算数 40 分・理科と社会で合わせて 40 分です。
- 設問別の配点はどの科目・年度にも印刷されていません。
5. 一番大きな結論
この学校は「どの問題が出るか」ではなく「どの席に何が座るか」が読める学校です。 ここでいう座席の固定とは、同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が毎年同じ場所に出るという意味です。
精読した 3 年(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2016〜2018)で確認できた座席は次のとおりです。
- 算数: 3 大問 18 小問(6+9+3)が 3 年とも同じです。大問 1 は 6 問すべて計算で、(1) 整数の四則 →(2) 比の穴埋め →(3) 小数の四則 →(4) 工夫して計算する 1 問 →(5) 分数と大かっこ →(6) 逆算(□にあてはまる数を求める計算)の並びが 3 年連続です。大問 2 は一行問題(数行で終わる短い文章題)9 問で (1) は 3 年連続で数の性質です。大問 3 は図形かグラフの 3 連問です。
- 理科: 4 大問 20 小問が 3 年とも同じです。大問 4 は地学で固定で(精読した 3 年は地震・月・流水のはたらき)、大問構成の記録ではこの席が 2012 年度から 15 年続いています。物理・化学・生物は残り 3 席を回ります。
- 社会: 2 大問(大問 1 が地理・大問 2 が歴史)が 3 年とも同じです。どちらも「宝田先生と生徒の会話文」で始まり、記述が各大問に 1 問ずつ・合計 2 問(40〜50 字程度)です。地形図の読図が 3 年連続で大問 1 に入ります。
- 国語: 5 大問(論説 → 物語 → 漢字の書き取り 5 → 漢字の読み 5 → ことわざ・慣用句 5)が 3 年とも同じです。大問一の問一は 3 年連続で脱文挿入、問二は接続語の空欄補充、最終問は内容合致の ○ × です。
したがって過去問の使い方は「単元の解き方を身につける」と「時間の使い方を身につける」の二本立てになります。年度を通して解くだけでなく、同じ席の問題を年度をまたいで縦に並べて解く(算数の大問 1(2) だけを 3 年分、理科の大問 4 だけを 3 年分、国語の大問一問一だけを 3 年分…)と、その席で何を要求されているかが早く見えます。
一方で毎年作り直されるものもはっきりしています。算数の大問 2 の 9 問の単元構成、理科の各分野の中の単元、社会の会話文のテーマ(猛暑 → 交通と流通 → 関西の巡検)は年ごとに入れ替わります。ここは幅を持って準備します。
そしてこの学校でいちばん効くのは、理科と社会を合わせて 40 分という条件への慣れです。知識量よりも配分の設計で差が出る作りになっています。
6. この学校らしさが出る場所
- 登場人物の名前が科目をまたいでくり返されます。 数也(かずや)くん(算数 2025 大問 2(4)・2026 大問 2(2)、理科 2025 大問 1)、理子(りこ)さん(算数 2025、社会 2024・2025 の会話文)、数尾(かずお)くん(社会 2025)。校名の「理数」を人名にした作りに見えます。
- 社会は「宝田先生」の授業風景で通します。 2024・2025・2026 の 4 本の会話文すべてで先生役は宝田先生です。生徒役は なみえさん・理子さん・数尾くんです。旧校名(宝仙学園)に由来する名前と見えます。
- 算数の計算にその年の年号が入ります。2024 大問 1(4) は 2024000×(1/125) − 20240×(1/10)… で、工夫して約分・分配する作りです。年号がそのまま素材になっています。
- 理科は身近な入口から教科書の内容へ進みます。コウモリの反響定位(2026)、与謝蕪村の俳句「菜の花や 月は東に 日は西に」から月の位置(2025)、緊急地震速報のしくみ(2024)、ダイズを高密度にまくと実が小さくなる理由(2025)。読み物めいた入口ですが、答えるのは教科書の範囲です。
- 社会は一つのテーマで地理と歴史を通します。2024 は「災害」(猛暑とヒートアイランド → 関東大震災 100 年 → 濃尾地震 → 東日本大震災 → 憲法 25 条)、2025 は「交通と流通」、2026 は「関西地方の巡検」です。地理と歴史を別々に覚えるより、テーマで縦につなぐ勉強が効きやすい作りに見えます。
- 写真で世界を当てる問題が社会に毎年 1 問あります。トルコ料理(2024)、世界遺産の建築物(2025)、サウジアラビアの民族衣装(2026)。
- 国語は「あたりまえを問い直す」論説と、大人が子どもを見る物語の組み合わせです。言葉と差異(2016)、正坐という坐り方の歴史(2017)、「ほんとうの自分」への違和感(2018)/父と娘(2016)、自転車で東京から大阪へ(2017)、新卒教師と 3 年 2 組(2018)。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。同じ席の問題を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 理科+社会を 40 分で通す練習(最優先) — 理科 20 問・社会 22〜24 問を合わせて 40 分です。理科 18 分/社会 20 分/見直し 2 分のように配分を決め、決めた時刻で必ず切り替えます。どちらを先に解くかも決めておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 6 枠を枠ごとに縦に — とくに (2) の比の穴埋め(小数と帯分数の混在比が 3 年連続)と (6) の逆算です。過去問を年度順ではなく「(2) だけ 3 年分」「(6) だけ 3 年分」で解きます。ここを 10 分以内で確実に取ると大問 2・3 に時間が回ります。あわせて (4) の工夫算に的を絞ります。3.14 の共通因数をくくり出す(2026)、その年の年号(2024 の 2024000、2026000・20260 など)を分解する、1/(n×(n+1)) に分ける(2025)の 3 手をそのまま出しています。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 2 の頻出 5 単元と大問 3 — 大問 2 は過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元)・売買損益・通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元)・仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)・和差算(和と差から 2 つの数を求める・受験用教材の単元)の 5 単元がいずれも 2 年以上続けて出ています。9 問を 12 分、1 問 1 分台で回します。大問 3 は図形の移動(おうぎ形の重なりと転がり)で、「転がったあとの中心の動き」「重なり部分をおうぎ形と三角形に分ける」の 2 手を固めます。速さとグラフ(長方形上を動く点と面積の変化グラフ、グラフの折れ目の意味を読む)は隔年で入れ替わっているので別枠で用意します。演習は 2023 年度以降を優先します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・地形図の読図を 3 通りで — 断面図の選択(2024)、縮尺から実際の面積・距離(2025)、地図記号と方角から見える景色(2026)と、3 年連続で切り口を変えて大問 1 に入っています。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・地学の 4 単元と化学の実験を読む力 — 地学は気象・月と星・地震・流水と地層で、大問 4 は必ず地学です。気象は精読した 3 年には出ておらず、大問構成の記録では 2022 年度が最後です。化学は「実験の結果から物質を当てる」練習を、塩酸と金属・炭酸カルシウム、気体の集め方(水上置換・上方置換)、中和の量的関係と濃度計算まで一続きでやります。作図は葉のヨウ素反応・こん虫のあしの位置・月の形をフリーハンドで描けるようにしておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・40 字記述を語句指定つきで — 2024〜2026 の 6 問(【戦法・築城】【季節風・雪】【新羅・北路・南路】【長安・道路】ほか)を素材に、指定語を全部使って 40 字(=解答欄 2 行程度)に収めます。あわせて正誤の組合せと並べかえ(「文 I・II の正誤」「I〜III を古い順」で歴史の 2〜3 問)を、時期をそろえて覚え直します。統計表は上位 5 県の表・2 軸のグラフ・割合の図を読み、「北海道・愛知・大阪・沖縄」あたりの特徴を数字で言えるようにします。写真で世界を当てる問題(料理・民族衣装・世界遺産の建築物)は 3 年連続で 1 問ずつあり、国の位置と気候・宗教から絞れる作りです。憲法の条文(首都・基本的人権・生存権)と選挙権・被選挙権の年齢は、公民の独立した大問が無い分ピンポイントで問われます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 理科・1〜2 文の理由説明 — 毎年 1〜2 問あります。「〜だから。」で終えます。2025・2026 の 4 問はすべて「原因 → 結果」を一本の線で書けば足ります。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・知識 15 問と大問一の定位置の 3 設問 — 漢字の書き取り 5・読み 5・ことわざ/慣用句 5 を、この学校の並びそのままで毎日 5 分。送り仮名つきの訓読みを厚めにします。大問一は問一の脱文挿入(指示語・接続語の手がかりで前後をつなぐ)、問二の接続語の空欄補充、最終問の内容合致の ○ × が 3 年連続で同じ位置です。記述は 30 字・40 字・60 字・80 字の書き分けを、同じ設問で長さを変えて練習します。物語は「大人が子どもをどう見ているか」を読みます。ただし 2019 年度以降の形式は資料からは確認できていないので、市販の過去問集で並びを確かめてください。(確認: 〜2018 年度)
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(40 分・100 点・3 大問 18 問・答えのみ)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(6 問) | 大問 2(9 問) | 大問 3(3 問) |
|---|---|---|---|
| 2026 | 計算の□埋め(整数の四則/比の穴埋め/小数の四則/3.14 をくくり出す工夫算/分数と大かっこ/逆算) | 一行問題 9 問(最大公約数・平均算・割合と比・仕事算・場合の数・過不足算・通過算・売買損益・正方形とおうぎ形の面積) | おうぎ形の転がり(半径 6cm・中心角 60°。直線上を転がす/同じおうぎ形の周りを転がす) |
| 2025 | 計算の□埋め(整数の四則/比の穴埋め/小数の四則/分数の分解を使う工夫算/分数と大かっこ/逆算) | 一行問題 9 問(数の性質・和差算・時計算・縮尺と単位換算・通過算・円と正六角形の面積・過不足算・仕事算・売買損益) | 長方形の辺上を動く点と面積のグラフ(グラフのア・イの値/面積が 800cm² になる時刻) |
| 2024 | 計算の□埋め(整数の四則/比の穴埋め/小数の四則/2024000 など年号を使う工夫算/分数と大かっこ/逆算) | 一行問題 9 問(分母 40 の既約分数・円とおうぎ形・割合と比・年齢算・過不足算・速さ・和差算・集合・食塩水の濃度) | 2 つのおうぎ形の重なり(半径 12cm・中心角 45°。点が重なる 3 つの場面の重なり面積) |
3 年とも 3 大問・18 小問(6+9+3) で、内訳の数まで同じです。大問数と小問数の集計では 2023 年度も 3 大問 18 小問で、2023〜2026 の 4 年はこの形です。それ以前(2014〜2022)は 4 大問 17〜22 小問だったので、演習に使うなら 2023 年度以降が本番に近くなります。
同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席の固定)
この学校の算数は「どの問題が出るか」より「どの席に何が座るか」が読めます。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ番号に出るという意味です。
- 大問 1 は 6 問すべてが計算です。 導入文「次の□にあてはまる数を答えなさい」は 2024・2025・2026 の 3 年とも同文です。
- (1) 整数の四則(かっこ 2 重)— 3 年連続
- (2) 比の穴埋め(□を含む比例式)— 3 年連続。2024「3.5 : 4 2/3 = 3 : □」、2025「1 1/3 : 1.5 = 8 : □」、2026「1 5/6 : 2.2 = 5 : □」。毎年、小数と帯分数が混ざった比で、直しの手順まで同じです
- (3) 小数の四則(÷ を含む)— 3 年連続
- (4) 工夫して計算する 1 問 — 3 年連続。2024 は 2024000×(1/125) − 20240×(1/10) …とその年の年号を使い、2026 は 0.628×60 + 9.42÷(9/4) − 31.4×… と 3.14 の共通因数をくくり出す作り、2025 は 1/(5×6) + 1/(6×7) + … の分数の分解です。素直に計算すると時間を落とす席です
- (5) 分数の四則(大かっこ入りの 3 段)— 3 年連続
- (6) 逆算(□が式の中にある)— 3 年連続
- 大問 2 は一行問題 9 問です。 導入文「次の問いに答えなさい」も 3 年同文です。(1) は 3 年連続で数の性質で(2024 分母 40 の既約分数、2025 11 で割ると商と余りが等しい数、2026 消しゴム 98 個とノート 56 冊を余りなく配る)、(2) 以降の単元は毎年入れ替わります。
- 大問 3 は図形かグラフの 3 連問です。2024・2026 は図形の移動(おうぎ形)、2025 は動く点と面積のグラフでした。精読した 3 年では、この席に必ず「動くもの」が来ています。
頻出単元と回数(精読した 3 年=2024〜2026)
| 単元 | 出た年(大問 2 の番号) | 補足 |
|---|---|---|
| 過不足算・差集め算 | 2024(5)・2025(7)・2026(6) | 3 年連続。2024 と 2026 はどちらも長いす(6 人ずつで 3 人あぶれる/7 人ずつで 6 人あぶれる)で、数字だけ違う同じ問いです |
| 数の性質 | 2024(1)・2025(1)・2026(1) | 3 年連続で大問 2 の先頭 |
| 割合と比 | 2024(3)・2026(3)・大問 1(2) は毎年 | 比の扱いが計算と文章題の両方に入ります |
| 売買損益 | 2025(9)・2026(8) | 2 年連続。売れ残りを値引きして売る 2 段構え |
| 通過算 | 2025(5)・2026(7) | 2 年連続。すれ違いと追い越しの両方を 1 問で |
| 仕事算 | 2025(8)・2026(4) | 2 年連続。2026 は人数と日数の両方が動きます |
| 平面図形の面積 | 2025(6)・2026(9) | 2 年連続。円・正六角形・正三角形・正方形とおうぎ形の重なり |
| 和差算・分配算 | 2024(7)・2025(2) | 2 年連続 |
| 図形の移動 | 2024 大問 3・2026 大問 3 | 隔年で大問 3 に |
| 単発 | 円とおうぎ形(2024)・年齢算(2024)・速さ(2024)・集合(2024)・食塩水(2024)・時計算(2025)・縮尺と単位換算(2025)・場合の数(2026)・平均算(2026) | 大問 2 の残り枠を埋める層 |
問い方のくせ
- 記述・途中式の要求は精読した 3 年でゼロです(18 問すべて答えのみ)。大問 3 も (1)(2)(3) がそれぞれ独立の数値解答です。
- 大問 3 は「同じ図形を場面 1 → 場面 2 → 場面 3 と動かす」作りで、(1) が (2)(3) の下ごしらえになります。2026 は (1) が「おうぎ形 A の面積」という助走問題から始まり、(2)(3) で転がした跡の面積へ進みます。
- 一行問題は 1 問ごとに単元が飛びます(数の性質 → 平均 → 割合 → 仕事算 →…)。9 問を 1 問 1 分台で切り替える速さが要ります。
- 問題文に数也(かずや)くん・理子(りこ)さんという名前がくり返し出ます(2025 大問 2(4) の地図の縮尺、2026 大問 2(2) の平均点)。校名の「理数」にちなんだ名前と見えます。
- 分数は帯分数で出題され、比の穴埋め(大問 1(2))は小数と帯分数の混在です。ここを毎年そのまま出しているので、帯分数と小数の相互変換を手が覚えるまでやる価値があります。
8-2. 理科(社会と合わせて 40 分・50 点・4 大問 20 問・選択 40〜45%/短答(語句や数値を短く答える形式)40〜55%/記述 1〜2 問)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2026 | 生物|食物連鎖(森の食べる・食べられる図、バッタの脱皮、タカを駆除すると何が起こるか) | 物理|音の反射(コウモリの反響定位、3 人が音を出し合う時間計算) | 化学|中和(濃度不明の塩酸 X を 4% 水酸化ナトリウムで調べる) | 地学|流れる水のはたらき(しん食・運ぱん・たい積、川の断面、扇状地) |
| 2025 | 物理|かっ車(定かっ車・動かっ車の組み合わせ、体重計とゴンドラ) | 化学|金属の判別(金・銀・銅・鉄・アルミニウムの 3 片を実験で特定) | 生物|光合成(ふ入りダイズの葉とアルミはく、ヨウ素液) | 地学|月(与謝蕪村「菜の花や 月は東に 日は西に」から月の位置と形) |
| 2024 | 物理|電磁石(コイルの巻数と電池のつなぎ方、引きつけるくぎの本数) | 化学|塩酸と 4 種の固体の反応(亜鉛・炭酸カルシウムなど、気体の集め方) | 生物|人体(ヒトの呼吸器官、魚のえら呼吸) | 地学|地震(P 波・S 波の速さと初期微動の計算、緊急地震速報) |
3 年とも 4 大問・20 小問です。小問の配り方は 2024 が 5・4・5・6、2025 が 5・5・5・5、2026 が 7・4・4・5 で、大問ごとに 4〜7 問です。
同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席の固定)
- 大問 4 は地学で固定です。 精読した 3 年(2024 地震/2025 月/2026 流水のはたらき)はいずれも大問 4 が地学で、大問構成の記録ではこの席が 2012 年度から 15 年続いています。ただし地学の中の単元(気象・月と星・地震・地層・流水)は毎年入れ替わります。同じ問題が出るのではなく、同じ分野が同じ席に来るということです。
- 物理・化学・生物は 3 席を回します。2024・2025 は物理 → 化学 → 生物の順で並びましたが、2026 は生物 → 物理 → 化学に入れ替わりました。分野が 4 つそろうこと自体は 3 年とも変わらないので、4 分野を均等に用意します。
- 大問 4 が地学に固定されている以上、時間切れで最後を落とすと必ず地学が飛びます。地学から先に解く手もあります。
頻出単元と回数(精読した 3 年=2024〜2026)
| 分野 | 出た単元 | 補足 |
|---|---|---|
| 地学 | 地震(2024)・月(2025)・流水のはたらき(2026) | 大問 4 の席。計算を含む年(2024 の P 波 S 波、2026 の石のちがい)と観察中心の年が交互 |
| 化学 | 気体の発生と集め方(2024)・金属の判別(2025)・中和と濃度(2026) | 3 年とも「実験の結果から物質を特定する/濃度を計算する」作り。表や実験①②③を読んで数値を出します |
| 物理 | 電磁石(2024)・かっ車(2025)・音の反射(2026) | 力学と電磁気が交互。2026 の音は「速さ×時間」の計算問題として出ました |
| 生物 | 人体・呼吸(2024)・光合成(2025)・食物連鎖とこん虫(2026) | 2025・2026 は 2 年続けて植物と光がからみます |
| 気体の性質 | 2024 大問 2・2025 大問 2 問 2 | 化学の中で 2 年連続 |
問い方のくせ
- 「理由を説明しなさい」が毎年 1〜2 問あります。 2024 はくぎを引きつけなかった金属を選んだうえでその理由(大問 1 問 5)、2025 は葉をあたためたアルコールに入れる理由・種子を高密度にまくとダイズが小さくなる理由(大問 3 問 1・問 5)、2026 はタカを駆除すると他の生物も絶滅した理由・上流と下流の石のちがい 2 点(大問 1 問 7・大問 4 問 5)。字数指定は付かず、1〜2 文で書く長さです。
- 「選ぶ+理由を書く」「並べる+選ぶ」のように 1 問で 2 つ答えさせる作りが 2024・2026 にあります(2026 大問 4 問 2 は「しん食のはたらきを大きい順に並べ、かつ川の曲がる向きを選ぶ」)。解答欄を 1 つと思って片方だけ書くと落とします。
- 作図が 2 年連続で出ています(2025 ヨウ素液で青むらさきになる部分をぬりつぶす/2026 バッタを腹側から見たあしの位置を描く)。定規なしで描ける簡単なものですが、練習していないと手が止まります。
- 「すべて選びなさい」「二つ選びなさい」「誤っているものを一つ」が混在します。ひとつ選ぶ問題と混ざって並ぶので、設問文の読み落としが失点源です。
- 導入文は短く、図と実験手順が本体です。2026 大問 3 のように〔実験〕①②③を読んで数値をたどる作りが化学で 3 年続いています。
- 身近な題材から入ります(コウモリ、緊急地震速報、俳句、ダイズ栽培)。ただし答えるのは教科書の内容です。
8-3. 社会(理科と合わせて 40 分・50 点・2 大問 22〜24 問・選択 64〜75%/記述 2 問(40〜50 字程度))
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(地理・11〜13 問) | 大問 2(歴史・11 問) |
|---|---|---|
| 2026 | 関西地方の巡検(彦根の城下町の地形図・パークアンドライド・神戸の中華街・日本標準時子午線・淡路島のたまねぎ・世界の民族衣装) | 「日本の首都」から古代〜近世(憲法の条文・弥生の遺跡・平城京・安土城・二条河原の落書・菱川師宣) |
| 2025 | 今治タオルと富山(地形図の面積計算・季節風と雪・信濃川・燕市の洋食器・ブランド米・自動車保有率と水田率) | 「交通と流通」(東海道新幹線・大山古墳・遣唐使の航路・新田開発・川中島・秀吉の政策) |
| 2024 | 猛暑とヒートアイランド(地形図の断面図・発電方式別の上位県・世界の料理・鉱産資源の輸入先・世界農業遺産の中伊豆・工場の分布) | 「災害」で古代〜現代を通す(関東大震災 100 年・東日本大震災・濃尾地震・仏教伝来・承久の乱・鉄砲伝来・上米の制・沖縄・憲法 25 条) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席の固定)
- 2 大問だけで、大問 1 が地理、大問 2 が歴史です。 精読した 3 年(2024・2025・2026)で崩れていません。大問構成の記録では 2017 年度から 2 大問の形が続いています。
- どちらの大問も「宝田先生と生徒の会話文」から始まります。3 年とも導入は「次の会話文を読んで、あとの各問いに答えなさい」で、先生役の名は 3 年とも宝田先生です。生徒役は なみえさん(2024)・理子さん(2024・2025)・数尾くん(2025)です。
- 記述は各大問に 1 問ずつ、合計 2 問です。3 年とも 2 問で、40 字程度です(2026 大問 2 のみ 50 字程度)。
- 地形図の読図が 3 年連続で大問 1 に入ります(2024 問 1 の X−Y 断面図、2025 問 3 の縮尺からの面積計算、2026 問 1 の方角から見える景色)。
- 公民の独立した大問は無く、地理・歴史の会話文の中に紛れ込みます(2024 は熊本城復旧のふるさと納税と憲法 25 条、2025 は憲法の条文と選挙権・被選挙権の年齢、2026 は首都を定める条文)。公民だけをまとめて出す席は、精読した 3 年にはありません。
頻出単元と回数(精読した 3 年=2024〜2026)
| 単元 | 出た年 | 補足 |
|---|---|---|
| 地形図の読図 | 2024・2025・2026 | 3 年連続。断面図 → 縮尺計算 → 景色の方角と、毎年切り口を変えます |
| 世界地理を写真で判別 | 2024(トルコ料理)・2026(サウジアラビアの民族衣装)・2025(世界遺産の建築物) | 3 年連続。写真 4 枚から国を当てる作り |
| 日本の地形・都道府県の同定 | 2024・2025・2026 | 川・平野・都市名を漢字で書かせる短答が毎年 |
| 農業・畜産 | 2024(茶・世界農業遺産)・2025(ブランド米・水田率)・2026(果実・たまねぎ) | 3 年連続。統計表・グラフから県を当てます |
| 飛鳥・奈良 | 2024(仏教伝来)・2025(大山古墳・遣唐使)・2026(平城京・古い順) | 3 年連続 |
| 鎌倉・室町 | 2024(承久の乱・六波羅探題)・2025(川中島)・2026(二条河原の落書・承久の乱) | 3 年連続。承久の乱は 2024 と 2026 の 2 回(2024 は六波羅探題、2026 は北条泰時を答えさせます) |
| 安土桃山 | 2024(鉄砲伝来)・2025(秀吉の政策)・2026(信長の政策) | 3 年連続 |
| 江戸 | 2024(上米の制)・2025(享保の改革・新田開発)・2026(浮世絵) | 3 年連続 |
| 憲法・政治のしくみ | 2024・2025・2026 | 毎年 1〜2 問、会話文の中に |
| 人口・都市・外国人 | 2026(中華街・在住外国人の多い都道府県) | 2026 で厚くなりました |
問い方のくせ
- 選ぶ問題が主軸です(2024 は 22 問中 14=64%、2025 は 22 問中 15=68%、2026 は 24 問中 18=75%)。3 年で選択の比率が上がっています。
- 選び方は 4 通りが混ざります。①「正しいものを 1 つ」②「まちがっているもの/適当でないものを 1 つ」(毎年複数)③「文 I・II(I〜III)の正誤の組合せ」④「文 I〜III を時代の古い順に並べかえた組合せ」。③④は歴史の得点柱で、3 年とも各 2〜3 問です。
- 統計表・グラフから県や品目を当てる問題が毎年複数あります(発電方式別の上位 5 県、鉱産資源の輸入先、工場の分布図、ブランド米の作付け、林野面積率と果実の割合、自動車保有率と水田率)。表のア〜エに何が入るかを消していく手順が要ります。
- 記述は語句指定つきが多くなっています。 2024 大問 2【戦法・築城】、2025 大問 1【季節風・雪】・大問 2【新羅・北路・南路】、2026 大問 2【長安・道路】。指定語をすべて使うのが条件です。指定なしの年もあります(2024 大問 1 の「その理由を 40 字程度で」、2026 大問 1 の「空欄 C にあてはまる文章を考えて 40 字程度で」)。
- 会話文の空欄に「内容」を入れさせる作りがあります(2025 大問 1 問 1・2026 大問 1 問 3 は空欄そのものが記述、2025 大問 1 問 2 は空欄に入る内容を 6 択から)。本文の流れを追わないと解けません。
- 短答は文字種の指定つきです(「漢字で」2024 県名・語句、2025 川の名前、2026 僧の名前/「カタカナで」2026 のアーケード)。解答欄に「〜川」「〜市」など語尾が印字されている形式です。
8-4. 国語(40 分・100 点・5 大問 31〜32 問・選択 39〜41%/記述 2〜4 問。精読したのは 2016〜2018)
国語は 2018 年度までの問題文しか資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問一(論説・説明文) | 大問二(物語) | 大問三 | 大問四 | 大問五 | 小問計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2018 | 榎本博明『〈自分らしさ〉って何だろう?』(「ほんとうの自分」への違和感) | 川端裕人『ギャングエイジ』(新卒教師と 3 年 2 組、名前を覚えるのが苦手) | 漢字の書き取り 5 | 漢字の読み 5 | ことわざの漢字補充 5 | 31 |
| 2017 | 矢田部英正『日本人の坐り方』(正坐と胡坐、武家儀礼) | 竹内真『自転車冒険記 12 歳の助走』(自転車で東京から大阪へ、カップ麺) | 漢字の書き取り 5 | 漢字の読み 5 | 慣用句の漢字補充 5(意味つき) | 32 |
| 2016 | 言葉と差異(ソシュールと宮沢賢治の雲の表現) | 父と娘(テレビ電話ごしの会話、アユコ) | 漢字の書き取り 5 | 漢字の読み 5 | ことわざの漢字補充 5 | 31 |
(2016 年度の出典は資料からは確認できません。2010・2014・2015 年度も問題冊子はありますが、ここでは直近 3 年分にあたる 2016〜2018 を扱いました。)
同じ場所に同じ種類の問題が出る(座席の固定)
国語は 4 科目のうちで並びが最も動きません。
- 5 大問で、一=論説・説明文、二=物語、三=漢字の書き取り 5、四=漢字の読み 5、五=ことわざ・慣用句の漢字補充 5 です。 3 年とも同じ並びで、知識 3 大問(三・四・五)は合計 15 問で固定です。
- 大問一の問一は 3 年連続で脱文挿入です。本文から抜いた一文を先に示し、「この一文は本文中の A 〜 E のどこに入りますか。記号で答えなさい」と問います。この問い方が 3 年ともほぼ同文で、選択肢の記号(A〜E の 5 か所)まで同じです。
- 大問一の問二は 3 年連続で接続語の空欄補充です(I 〜 IV に「しかし・では・たとえば・また・なぜなら」などから選びます)。
- 大問一の最終問は 3 年連続で内容合致の ○ × です。「次のア〜エが本文の内容に合致していれば○、合致していなければ×を、それぞれ解答欄に記入しなさい」(2016 は「ただし、すべて同じ記号を書いてはいけません」の但し書きつき)。
- 大問五は 3 年連続でことわざ・慣用句に漢字を 1 字入れる形です。しかも「青菜に塩」は 2016(①)と 2018((1))の両方に出ています。同じことわざが 2 年で再登場した実例です。
頻出と回数(精読した 3 年=2016〜2018)
| 内容 | 3 年での出方 |
|---|---|
| 論説・説明文 1 本+物語 1 本 | 3 年とも。詩・短歌・古文・漢文はゼロ |
| 論説の題材 | 言葉・身体・自分らしさ。いずれも「あたりまえを問い直す」系 |
| 物語の題材 | 小学生〜中学生か、子どもと向き合う大人(父・新卒教師)。心情の読み取りが中心 |
| 漢字の書き取り | 3 年とも 5 問。テキシ・インガ・ヒサン・ウンチン(2016)、ジュリツ・ハイユウ・カンサツ・ソメル・ステる(2017)、ゴカイ・ソウサ・チョゾウ・オいた・オサめる(2018)。送り仮名つきが毎年 1〜2 問 |
| 漢字の読み | 3 年とも 5 問。座興・皮革・皇后・委ねる・済ませる(2016)、備えつける・参拝・設ける・訳・指摘(2017)、文武両道・厳禁・安否・供える・喝采(2018)。訓読み+送り仮名が毎年 2 問前後 |
| ことわざ・慣用句 | 3 年とも 5 問。青菜に塩・怪我の功名・弘法にも筆の誤り・同じ穴のむじな・船頭多くして…(2016)、恩に着せる・機が熟す・口を割る・芸が細かい・底をつく(2017)、青菜に塩・毒を食らわば皿まで・青天の霹靂・九死に一生を得る・渡りに船(2018) |
| 選択の比率 | 39〜41%(2016 12/31、2017 13/32、2018 12/31) |
| 記述の数 | 2016 4 問・2017 2 問・2018 4 問 |
問い方のくせ
- 記述の字数指定は 2017 年度からです。 2016 は「説明しなさい」だけ(字数指定なし)が 4 問、2017 は「六十字以内」が 2 問、2018 は「四十字以内」「八十字以内」「三十字以内」「七十字以内」と 1 問ごとに長さが違います。30〜80 字を書き分ける準備が要ります。
- 記述の中身は、①傍線部の言いかえ(「どういうことですか」)②理由説明(「なぜですか」「筆者がそのように考える理由」)③登場人物の推測(「見道は美咲がなぜこのような反応をしたと考えていますか」)の 3 通りです。②が最多です。
- 選択肢を選ぶ問題が主軸で、「最も適当なもの」だけでなく「適当でないものを」選ぶ問い(2018 大問一問三)が混ざります。
- 抜き出しには字数条件が付きます(2017 大問一問三「二十五字以上、三十五字以内で探し、最初と最後の五字を答えなさい」)。
- 空欄に入る言葉を選ぶ問題が読解の中に毎年 1〜2 問あります。擬態語(ぽつりぽつり・こそこそ・もじもじ)、慣用句(肩をすくめた・あごをしゃくった)、四字熟語(意気揚々・疑心暗鬼・得意満面)と、知識と読解をつなぐ位置にあります。
- 冒頭に「字数制限がある場合には、句読点・記号も字数に数えます」の断りが入る年があります(2017)。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した年(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2016〜2018)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を確認できた最後の年度を指します。設問文まで読んでいない年は「(記録)」と付けました。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 理科 | 気象 | 2022 年度(記録) | 大問 4 の地学枠で最も多く使われてきましたが、精読した 3 年(2024〜2026)には出ていません。大問構成の記録では 2022 年度が最後で、戻る候補の筆頭です |
| 理科 | 星・星座/惑星 | — | 2025 は月が出ましたが星座は出ていません。地学枠の循環に入っています |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | — | 精読した 3 年の化学は気体・金属・中和で、溶解度の計算は出ていません |
| 理科 | てこ・ばね・浮力 | — | 2025 にかっ車が出ました。力のつり合いの残りは用意しておきます |
| 算数 | 立体図形 | 2022 年度(記録) | 精読した 3 年の 54 問に立体が出ていません。大問構成の記録では 2016〜2022 に立体の大問が繰り返しあり、3 大問になってからは席がありませんが、一行問題に戻る余地はあります |
| 算数 | 速さとグラフ | 2025 年度 | 大問 3 が速さとグラフだったのは 2025 のみです。2024・2026 は図形の移動で、交互なら次は速さです |
| 算数 | 場合の数・規則性 | 2026 年度 | 2026(5) に場合の数が 1 問。大問 1(4) の工夫算に規則性の顔(分数の分解)が入る年(2025)もあります |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2020 年度(記録) | 大問構成の記録では 2018・2020 に大問の主軸でした。精読した 3 年では世界地理の 1〜2 問にとどまります |
| 社会 | 近現代の戦争 | 2024 年度 | 2025・2026 の歴史大問は古代〜近世が中心です。近現代が薄い年が 2 年続いています |
| 社会 | 時事そのものを主題にする大問 | 2017 年度(記録) | 記録では 2017 年度に前年の出来事が大問の柱でした。精読した 3 年では「昨年の猛暑」「一昨年のパリ五輪」のように会話文の入口として使われるだけで、時事の大問にはなっていません |
| 国語 | 記述の字数指定 | 2018 年度 | 2016 は字数指定なし、2017・2018 は指定ありです。どちらも起こりうるものとして両方練習します |
| 国語 | 「すべて同じ記号を書いてはいけません」の但し書き | 2016 年度 | 指示を読み落とすと 1 問まるごと落とす作りです |
10. 形式面の注意
4 科目に共通すること
- 理科と社会は合わせて 40 分です(2024 年度の理科冊子に「試験時間は社会と合わせて 40 分です」と明記されています)。理科 50 点・社会 50 点。この 1 点がこの学校の形式面で最大の特徴で、片方に時間を吸われると 50 点分が丸ごと崩れます。理科 20 問+社会 20 問超を 40 分で配るので、科目間の時間配分そのものが得点差になります。目安は理科 18 分・社会 20 分・見直し 2 分です。
- 文字種の指定が全科目に散らばります(社会「漢字で」「カタカナで」、理科「カタカナで」「ひらがなで答えてもよい」、国語「ひらがなで」)。
- 計算の桁指定が理科・算数に出ます(2026 理科「小数第 3 位を四捨五入して小数第 2 位まで」)。
- 解答用紙は問題冊子に同梱される形です(算数・理科・社会の 3 年とも巻末に確認しました)。訂正用紙が配られる年もあります(2024・2026 の社会)。
- 回が多い学校で、新 4 科特別総合入試(60 分の総合問題)・医学進学入試(算数・理科で各 50 分・各 100 点)・適性検査入試(作文+総合問題)が別に設定されています。この分析はいずれにも当てはまりません(資料は 4 科入試の第 1 回のみです)。医学進学入試を考えるなら、算数・理科の時間と配点が 4 科入試と違う点にだけ注意しておきます。
算数
- 試験時間 40 分・100 点です(第 1 回。2 科・4 科とも算数は共通です)。18 問を 40 分なので 1 問あたり 2 分強で、計算 6 問を 10 分以内で抜けられるかが全体の余裕を決めます。
- 記述・途中式ゼロです(精読した 3 年の 18 問すべて答えのみ)。
- 円周率は 3.14 です(2024・2025・2026 の但し書きで確認しました)。
- 解答用紙は問題冊子に同綴じです(3 年とも巻末に同梱)。
理科
- 記述は 1〜2 問・字数指定なしです。作図は 2025・2026 に各 1 問あります。
- 計算の桁指定が付きます(2026 大問 3 問 4)。
- 答えの文字種指定があります(2026「カタカナで」=クレーター、2024「ひらがなで答えてもよい」=震源)。
- なお医学進学入試は理科が単独で 50 分・100 点です(学校の公表資料による回の設定)。この分析は 4 科入試の理科(社会と合わせて 40 分)を見たもので、医学進学入試の問題は資料に含まれていません。
社会
- 社会だけで 22〜24 問あり、しかも会話文と資料が長くなっています。2 科目の配分を決めずに始めると社会で溺れます。
- 記述 2 問(40〜50 字程度)は毎年最後まで残しがちです。先に記述の設問だけ場所を確認しておくとよいでしょう。
- 2024 年度までの問題冊子の表紙は旧校名です(→ 4 節)。
国語
- 試験時間 40 分・100 点です。31〜32 問を 40 分なので、知識 15 問(三・四・五)を 5 分以内で片づけ、読解 2 本に 30 分以上を残す配分になります。
- 知識 3 大問が合計 15 問=全体の約半分です。ここは落とせません。
- 記述は解答欄の字数指定に従います(2018 は 30・40・70・80 字)。
- 作図・図表の読み取りはありません。古文・漢文も 3 年ともありません。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台)
- 計算の正確さを最優先にします。 この学校の算数は大問 1 の 6 問がすべて計算で、しかも分数・小数・比が混ざります。小 4 のうちに「帯分数と小数を行き来する」「かっこの多い式を順に崩す」を手に入れておくと、後の 3 年がまるごと楽になります。
- 図形は「見て分ける」。おうぎ形・円・正方形の面積の基本です。大問 3 の図形の移動につながる入口になります。
- 漢字と語彙。国語の知識 15 問(書き 5・読み 5・ことわざ 5)はこの学校で全体の約半分を占める席です。送り仮名つきの訓読み、ことわざ・慣用句を早くから貯めます。ただし国語は 2019 年度以降の資料がありません(→ 13 節)。
- 理科・社会は「なぜ?」を口で言う練習を。理由説明の記述が理科・社会とも毎年出ます。書くのはまだ先でよいので、口頭で「〜だから」と言い切る癖をつけます。
- 時間計測はまだしません。
小 5(幅)
週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。
- 平日 15 分は算数の一行問題プールを一巡させます。 大問 2 の 9 問は、過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元)・売買損益・通過算(列車が橋やトンネルを通る時間・受験用教材の単元)・仕事算(何人・何台で分担したときの日数を求める・受験用教材の単元)・和差算(和と差から 2 つの数を求める・受験用教材の単元)・数の性質・割合と比・平均・場合の数・時計算(長針と短針の作る角・受験用教材の単元)・縮尺・年齢算・集合・食塩水と広く、この順でひととおり触れておくと、小 6 で「速く正確に」だけに集中できます。
- 週末 60 分はその週の 1 分野に充てます。理科は物理・化学・生物・地学の 4 分野を均等に。この学校は 4 分野が毎年 1 題ずつそろうので、どれか 1 分野を捨てると 25% を失う設計です。とくに地学は大問 4 の固定席なので、気象・月と星・地震・流水を小 5 のうちに一巡させておきます。
- 社会は地形図を早めに。3 年連続で大問 1 に入ります。縮尺・地図記号・断面図・方角を小 5 で一度きちんとやります。
- 国語は 40 字前後の記述を書く習慣を。理由を 2〜3 文で言えるようにしておきます。ただし国語について書いたことは 2016〜2018 年度の話で、2019 年度以降は資料がありません(→ 13 節)。直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
- 理科と社会を続けて解く経験をこの時期から少しずつ。40 分 2 科目という条件は慣れがものを言います。
小 6(仕上げ)
- 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の優先順です。
- 夏以降の過去問は 2 通りの使い方を併用します。①同じ席を縦に(算数の大問 1(2) だけ 3 年分、理科の大問 4 だけ 3 年分、国語の大問一問一だけ 3 年分)。②理科+社会を 40 分で通す(これは通しでしか練習できません)。
- 算数の演習は 2023 年度以降を優先します。2022 年度以前は 4 大問で構成が違います。
- 社会の記述 2 問・理科の記述 1〜2 問は、時間切れで最後に残りやすくなります。先に記述の場所を確認してから解き始める手順を、この時期に固めます。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 の「幅」ではなく、小 4 からの計算と知識の積み上げです。この学校の算数は 18 問中 6 問が計算、国語は 31〜32 問中 15 問が漢字とことわざで、合計するとかなりの部分が「速く正確に処理する」層でできています。ここは短期間では伸びにくく、小 4 から毎日少しずつ積んだ子が、小 6 で読解・図形・記述に時間を回せます。逆に小 5 で単元を広げるだけでは、理科と社会を 40 分で配るという条件に対応しきれません。小 4=処理速度、小 5=4 分野と一行問題の全分野の一巡、小 6=同じ席の反復と 2 科目 40 分の配分、という順で積むのがこの学校の形に合います。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかどうかだけです。同じような形式・同じような頻出単元・同じような問い方であれば、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の重なりはここでは扱いません。
- 鎌倉国際文理中学校(神奈川県・共学)— 理科の出題構造がとくに近く、社会も近い組み合わせです。国語は比較できていません。
- 目黒日本大学中学校(東京都・共学)— 社会・理科・算数の 3 科目がそろって近くなっています。国語は比較できていません。
- 成立学園中学校(東京都・共学)— 社会と算数がとくに近く、4 科目とも比較できる数少ない候補です。国語は他の 3 科目ほどには近くありません。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は回によって必要な科目が大きく変わります(2 科・4 科入試、算数と理科だけの医学進学入試、適性検査入試、4 教科の総合問題)。併願先の科目構成と見比べて準備を立てる必要があります。
- 2 科・4 科入試を 2 科(国語・算数)で受けるつもりでも、併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 転用のしかた: この学校の対策で作った「理科の 4 分野を均等に・地学を厚く」「社会の地形図と 40 字記述」「算数の一行問題を速く」という 3 本は、上の学校の多くにそのまま持ち込めます。逆に、この学校に固有で転用しにくいのは理科と社会を合わせて 40 分という時間条件と、算数 3 大問 18 問という少なめの設問数です。併願校が科目ごとに独立した試験時間なら、時間配分の練習は学校ごとに別に必要になります。
13. 資料の限界
- 入試回は 4 科入試の第 1 回(2 月 1 日午前)1 冊のみです。 第 2 回・新 4 科特別総合入試・医学進学入試・適性検査入試の問題は資料に含まれていません。この分析は第 1 回にだけ当てはまります。
- 国語は 2019 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことは 2016〜2018 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
- 算数・理科・社会も、精読したのは 2024〜2026 の 3 年のみです。それ以前の年については、大問数・小問数と大問ごとの単元の記録を参照した箇所にその旨を書きました。3 年より前の年の設問文は読んでいません。
- 設問別の配点はどの科目・年度にも印刷されていません。「どの席が何点か」はこの資料からは分かりません。
- 転写データには読み取りのゆれがあります。2025 年度の算数・理科は転写の一部にあいまいな箇所があり、細かい数値や語の再現には注意が必要です(大問構成と題材の読み取りには支障ありません)。国語 2018 年度は大問三と大問四の見出しが資料上あいまいだったため、設問の中身(カタカナを漢字に直す/傍線部の読みを答える)から判断しました。
- 難易度・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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