関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

自修館中等教育学校の過去問分析

共学私立神奈川県伊勢原市

重要結論

  1. 自修館の入試でいちばん動かないのは「大問の枠と、その枠に来る問題の種類」です。算数は大問 4・小問 18 が 2014〜2026 年度の 13 年連続、社会は大問 3 という器が 2010〜2026 年度の 15 年すべて同じ、理科は大問 1 が生物・大問 3 が物理という出題位置が 2012〜2026 年度の 15 年連続、国語は資料のある 6 年すべてで大問 5 です。
  2. ただし枠の中身は毎年作り直されます。算数の大問 3・4、理科の大問 1・2・4 の単元、社会の大問 1・2 の題材は、いずれも年ごとに入れ替わります。「同じ種類の問題が同じ場所に出る」のであって、「同じ問題が出る」わけではありません。
  3. 全科目に「知識では書けない設問」が 1 問ずつ置かれています(社会の意見記述・理科の自由提案・国語の大問 5・算数の理由説明)。ここは対策で埋めきれません。

今週やること

  1. 算数・大問 1(5) の約束記号を、2024・2025・2026 の 3 年分を並べて解いてみます。「定義を読んで 2 回入れ子で計算する」問い方は 3 年とも同じです。
  2. 算数は大問 1 の 5 枠(計算・逆算・約束記号)と大問 2 の図形 2 題を縦断します。
  3. 国語は漢字 10 問と言葉の知識 5 問を毎日、社会は日本国憲法の条文を空欄補充できる状態にします。

分析年度: 2010〜2026 年度
入試回: 回の区別のつかない 1 冊分
資料の範囲: 最大 16 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 資料は 1 年 1 科目 1 冊で、どの回のものかは区別できません(→4 節)。国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く、書いたことは 2020 年度までの話です(→4 節・13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 5 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年が 5 年。最新の資料は 2020 年度)。前回の変化: なし(2010〜2020 年度の、数えられた資料 6 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 理科: 4 題(2025 年度の、大問数を数えられた資料 1 冊のみ。最新の資料は 2025 年度(2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2026 年度 4 題))。前回の変化: 2024 → 2025 の間に 5 題 → 4 題。変化の履歴: 3 回: 2021・2022・2025(間隔 1・3)。前回の変化のときの分野の並び: 生物|物理|物理|地学|分野横断 → 生物|化学|物理|地学
  • 社会: 3 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 11 冊すべて・数えられなかった年が 6 年。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: なし(2010〜2026 年度の、数えられた資料 11 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 算数: 4 題(2017 年度から、大問数を数えられた資料 5 冊すべて・数えられなかった年が 5 年。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: 2010 → 2017 の間に 5 題 → 4 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 1 回: 2017。前回の変化のときの分野の並び: 計算|割合・文章題|立体図形|平面図形|平面図形 → 計算|割合・文章題|数の性質・規則性|資料・グラフ

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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回 日程 科目 試験時間 配点 備考
A1 2026 年 2 月 1 日午前 探究Ⅰ・Ⅱ(適性検査型) 探究Ⅰ 50 分・探究Ⅱ 50 分 探究Ⅰ 100 点・探究Ⅱ 100 点 集合 8:30。特待生制度あり
A2 2026 年 2 月 1 日午後 2 科/4 科 国語 50 分・算数 50 分 国語 100 点・算数 100 点 集合 15:35。午後入試は理科・社会の実施なし(2 科のみ)。特待生制度あり
B1 2026 年 2 月 2 日午前 2 科 国語 50 分・算数 50 分・理科 30 分・社会 30 分 国語 100 点・算数 100 点 集合 8:30。午前入試の時間割は理科・社会枠を含むが、B1 は 2 科のみで受験
B2 2026 年 2 月 2 日午後 2 科/4 科 国語 50 分・算数 50 分 国語 100 点・算数 100 点 集合 15:35。午後入試は理科・社会の実施なし
C 2026 年 2 月 3 日午後 2 科 国語 50 分・算数 50 分 国語 100 点・算数 100 点 集合 15:35。募集人数は帰国生 C 日程と併せて 10 名(合算)
D 2026 年 2 月 5 日午前 2 科/4 科 国語 50 分・算数 50 分・理科 30 分・社会 30 分 国語 100 点・算数 100 点・理科 50 点・社会 50 点 集合 9:00。特待生制度なし
帰国生入試 2025 年 12 月 6 日午前 国語・算数・英語から 2 科目選択(出願時に指定)+面接 1 科目め 40 分・2 科目め 40 分 1 科目め 100 点・2 科目め 100 点 募集人数は C 日程と併せて若干名(合計 10 名)。面接は受験生のみ・約 10 分・点数化せず参考程度

所在地: 神奈川県伊勢原市/男女: 共学/旧称: 自修館中学校(1999 年〜2001 年)。

上の表は 2026 年度の募集要項による内容です。学校の公表資料の側で、科目欄と備考欄が噛み合っていない回があります(A2・B2 は科目欄が「2 科/4 科」なのに備考欄は「理科・社会の実施なし(2 科のみ)」、B1 は科目欄が「2 科」なのに試験時間欄には理科 30 分・社会 30 分の枠が入っています)。ここではどちらが正しいか判断せず、公表資料にある記載をそのまま両方載せました。理科・社会を確実に使うのは D 回の 4 科選択だけです(配点は理科 50 点・社会 50 点)。受ける回の科目は、必ず最新の募集要項で確認してください(この食い違いの詳細は 13 節にも記録しています)。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 自修館の入試でいちばん動かないのは「大問の枠と、その枠に来る問題の種類」です。算数は大問 4・小問 18 が 2014〜2026 年度の 13 年連続、社会は大問 3 という器が 2010〜2026 年度の 15 年すべて同じ、理科は大問 1 が生物・大問 3 が物理という出題位置が 2012〜2026 年度の 15 年連続、国語は資料のある 6 年すべてで大問 5 です。
  2. ただし枠の中身は毎年作り直されます。算数の大問 3・4、理科の大問 1・2・4 の単元、社会の大問 1・2 の題材は、いずれも年ごとに入れ替わります。「同じ種類の問題が同じ場所に出る」のであって、「同じ問題が出る」わけではありません。
  3. 全科目に「知識では書けない設問」が 1 問ずつ置かれています(社会の意見記述・理科の自由提案・国語の大問 5・算数の理由説明)。ここは対策で埋めきれません。

家でやること 3 つ

  1. 算数は大問 1 の 5 枠(計算・逆算・約束記号)と大問 2 の図形 2 題を縦断します。
  2. 国語は漢字 10 問と言葉の知識 5 問を毎日、社会は日本国憲法の条文を空欄補充できる状態にします。
  3. 理科は大問 3 の物理(てこ・輪軸・ふりこ)と大問 4 の気象を最優先にします。

今週やる 1 つ

  1. 算数・大問 1(5) の約束記号を、2024・2025・2026 の 3 年分を並べて解いてみます。「定義を読んで 2 回入れ子で計算する」問い方は 3 年とも同じです。

注意

  1. 資料は 1 年 1 科目 1 冊で、どの回のものかは区別できません(→4 節)。国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無く、書いたことは 2020 年度までの話です(→4 節・13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(原本で設問文まで確認した年)/構成だけ数えた年(大問数・小問数だけ数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 11 年(2010、2014〜2023) 14 年(2010、2014〜2026) 高。大問数・小問数は 14 年すべてで読める。図の細部(方眼・図形の寸法)は転写に揺れがある
理科 3 年(2024・2025・2026) 13 年(2010、2012〜2023) 16 年(2010、2012〜2026) 高。2026 は転写の確度がやや落ちる冊で、大問 4 問 1 の 1 小問は読み取り不能だった
社会 3 年(2024・2025・2026) 12 年(2010、2013〜2023) 15 年(2010、2013〜2026) 高。資料(グラフ・イラスト)の中身は要約された形で入っている
国語 3 年(2016・2018・2020) 3 年(2010・2013・2014) 6 年(2010・2013・2014・2016・2018・2020) 2020 年度まで。2021 年度以降の問題文は資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです。
  • 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊しかなく、どの回のものか区別できません。理科・社会がそろっていることから、4 科目を実施する回のものと見られます。
  • 2026 年度の募集要項では、A1(2/1 午前・探究Ⅰ・探究Ⅱ の適性検査、各 50 分・各 100 点)、A2(2/1 午後)、B1(2/2 午前)、B2(2/2 午後)、C(2/3 午後)、D(2/5 午前)の 6 回に加え、帰国生入試があります。国語・算数はどの回も 50 分・各 100 点。理科・社会は D 回の 4 科受験でのみ実施され、各 30 分・各 50 点。午後入試(A2・B2・C)は 2 科のみです(1 節に書いたとおり、募集要項の科目欄と備考欄が噛み合っていない回があります)。
  • 満点・設問ごとの配点は問題冊子に印刷されていません。ここで書く「比重」はすべて設問数から見たものです。
  • 校名は「中学校」ではなく 中等教育学校(6 年一貫の課程)です。
  • 国語は 2021 年度以降の形式を確認できていません。ここに書いたのは 2010〜2020 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

5. 一番大きな結論

この学校は「大問の枠と、その枠に来る問題の種類」がとてもよく固定されている一方、枠の中身は毎年作り直される。 順に見る。

  • 算数: 大問 4・小問 18。この数が 2014〜2026 の 13 年連続で同じ。大問 1 は 13 年連続で計算から始まり、原本で見た 3 年ではその中身まで(計算 3 題→逆算→約束記号)そろっていた。大問 2 は小問集合 5 題で、後半 2 題が図形。大問 3・4 が 4 小問ずつのまとまった題材問題で、ここだけが毎年新しく作られる。
  • 社会: 大問 3・小問 23 前後。大問数は 2010〜2026 の 15 年すべて 3 で、大問 1 が地理、大問 2 が歴史、大問 3 が公民という並びも動かない。さらに大問 3 の中心は 3 年連続で日本国憲法(15 年では 8 回)。
  • 理科: 大問 1 が生物、大問 3 が物理という出題位置が 2012〜2026 の 15 年連続。大問 4 が地学は 2022〜2026 の 5 年連続。大問 2 は化学。ただし大問数は 4〜6 の間で動く年があり、単元そのものは毎年入れ替わる。
  • 国語: 資料のある 6 年すべてで大問 5。大問 1 が漢字 10 問、大問 2 が言葉の知識 5 問、大問 3・4 が長文読解 2 題、大問 5 がことばで遊ぶ 1 題という枠が動かない。

ここで言う「固定」は、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味であって、同じ問題が出るという意味ではない。実際、原本で年をまたいで同じ文が見つかったのは社会の大問 2 の書き出し(6 節で後述)くらいで、算数・理科の設問はほぼ毎年書き下ろされている。

したがって過去問の使い方は、「単元ごとの解き方を身につける」と「時間の使い方を身につける」の合わせ技がいちばん近い。「出る問題を覚える」学校ではない。具体的には次の 2 通りを併用する。

  1. 同じ大問を、年度を変えて解く。算数の大問 1 だけを何年分か、社会の大問 3 だけを何年分か、国語の大問 1・2 と大問 5 だけを何年分か。ここは何が来るか分かっているので、手順を固められる。
  2. 1 年分を、時間を計って解く。理科・社会は 30 分で 21〜24 問、国語は 50 分で 30〜38 問と、どれも 1 問あたり 1 分半前後しかない。とくに国語は長文 2 題を含めてこの分量なので、通し演習の回数がそのまま点になる。

もう一つ、この学校を特徴づけるのが「知識では書けない設問」が全科目に 1 問ずつ置かれていることである。社会は自分の経験や考えを述べる記述(3 年連続)、理科は 2024 の「リサイクルかアップサイクルかを自分で提案する」設問、国語は大問 5 のことば遊び、算数は 2024 の「最低回数である理由を説明する」設問。ここは対策で埋めきれないので、日ごろから言葉にする習慣で差がつく。


6. この学校らしさが出る場所

  • 伊勢原と大山が問題に出てくる。算数 2024 の大問 3 は「自修館のある伊勢原市には『大山こま』という江戸時代から伝わる伝統工芸品があります」で始まる利益最大化の問題、算数 2026 の大問 4 は「伊勢原市景観写真コンテスト」に出す写真を撮りに、伊勢原駅から大山ケーブル駅まで歩く速さのグラフ。社会も 2024 が三浦港の遠洋漁業、2025 が川崎市と多摩川と、神奈川県内を入口にする年が続く。
  • 学校の「探究」活動が問題文に登場する。社会 2024・2026 の大問 2 は、どちらも「甲太さんは、自修館の『探究』活動において、〜をテーマにしてインターネットや図書館の本を参考にして調べ、〜にまとめました」という同じ書き出しで、テーマだけ(日米関係/京都の庭園の石)が入れ替わっている。原本で両年の文を確認した。
  • 同じ生徒名が科目をまたいで出てくる。カンタロウ(算数 2026・社会 2026)、シュウコ(算数 2026・理科 2025)、ジロウ(理科 2025)、甲太(社会 2024・2026)。会話文の登場人物として使い回されている。
  • 「あなたなら」と聞く設問が全科目にある。社会 2025「あなた自身が、何かを努力しても思い通りにいかなかった経験を一つ挙げ、その経験から学んだことについて具体的に述べなさい」、社会 2024「思わずキャップ投票をしたくなるような二択の質問を考え答えなさい」、社会 2026 は SDGs の 3 案から 1 つ選んで犠牲になる事柄を説明、理科 2024 は日用品 7 点をリサイクルするかアップサイクルするか自分で提案(「解答例と似た解答は採点しません」という但し書きつき)、国語の大問 5 は毎年ことばで遊ぶ 1 題。正解を覚えて臨む種類の設問ではない。
  • 実験の条件を比べさせる。理科 2026「この種の発芽に光は必要ないということが分かるためには、どの実験とどの実験を比べればよいですか」、2025 のだ液の実験(試験管 A〜F)、2026 のふりこ(表 1〜3 でおもり・ふれはば・糸の長さを 1 つずつ変える)。表を渡して「変えた条件は何か」を読ませる作りが 3 年とも中心にある。
  • 社会は長い文章を読ませてから設問に入る。2024 は大学入学式の式辞、2026 は「会議がある? 歩きましょう」という講演の一部。時事そのものではなく、文章の中の考え方を制度の知識に結び直させる。
  • 国語の大問 5 が看板。「とても」の二つの意味を入れて短文を作る(2016)、存在しない慣用句「目から口にぬける」の意味を考えて説明する(2018)、「群盲象を評す」の 7 つの証言(大きな太鼓・太い木の幹・大きなうちわ・ふさふさの毛・太い縄・ホウキ・大きな角)がそれぞれ象のどの部分かを答える(2020)。読解の設問とは別に、ことばそのものを楽しむ枠が毎年確保されている。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。学年別の道筋は 11 節にまとめました。

各項目の根拠(年度と大問の中身)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [週末 60 分] 理科・社会は 30 分の通し演習、国語は 50 分の通し演習を積む — 理科は 30 分で 18〜21 問、社会は 30 分で 23〜24 問、国語は 50 分で 30〜38 問。どれも 1 問あたり 1 分半前後しかありません。とくに理科・社会は記述を含んでこの時間なので、通し演習の回数を増やします(確認: 理科・社会・算数は〜2026 年度、国語は〜2020 年度)。
  2. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の 5 枠を縦断する
    • 大問 1(5) の約束記号は 3 年連続(2024・2025・2026)。記号の定義文だけが毎年書き換わり、問い方は「定義を読んで 2 回入れ子で計算する」で同じ。5 分で確実に取れると残り 45 分の使い方が変わります。
    • 大問 1(3) の工夫計算(同じ数で割る項をまとめる・3.14 をくくり出す)も 3 年分を並べると同じ手順です。 (確認: 〜2026 年度)
  3. [週末 60 分] 算数・大問 2 の図形 2 題と大問 3・4 の題材問題、図形の移動を仕上げる
    • 大問 2(4)(5) の図形 2 題は平面図形の面積と回転体。2025・2026 は 2 年連続で (5) が回転体(円周率 3.14)。軸から離れた図形が空洞のある立体になる形を必ず含めます。
    • 大問 3・4 の 4 小問題材問題は、時間を計って 12 分ずつで解く。(3)(4) の逆引きまで到達できるかが分かれ目です。
    • 図形の移動(2025 は長方形の転がりと軌跡の作図、2026 は三角形と長方形の重なりの面積)は 2 年連続。転がり移動と重なりの面積という 2 つの代表題材が続けて出ました。時間と面積の対応を整理する練習と、定規・コンパスなしで弧を描く練習をします。
    • つるかめ算・年齢算・売買損益・流水算・植木算(教科書でなく受験算数の教材で扱う特殊算です)といった標準的な文章題は、1 問 2 分で片付けられる速度まで上げます。大問 2 は速度勝負です。 (確認: 〜2026 年度)
  4. [毎日 10 分] 国語・漢字 10 問と言葉の知識 5 問を仕込む
    • 資料のある 6 年すべてで大問 1・2 がこの構成。100 点満点のうち 15 問がここに集中します。書き取り 5〜6・読み 4〜5 で、送り仮名つきの動詞(ツトめる・オサめる・トんだ)が毎年混じります。
    • 大問 2 の言葉の知識(四字熟語・慣用句・ことわざ・副詞・語彙)は薄く広く。5 問全部を取りにいきます。 (確認: 〜2020 年度)
  5. [週 1 回] 社会・日本国憲法の条文と地理・近現代史を固める
    • 日本国憲法の条文(前文・第 9 条・第 11〜14 条・第 25〜27 条)は空欄にして語を入れられる状態に。大問 3 の冒頭付近に条文の空欄補充が 2024・2025・2026 の 3 年連続で入ります。
    • 「最も適当でないもの」を選ぶ設問は毎年 2〜3 問。選択肢が 3 つ(ア〜ウ)の年もあるので、消去法だけに頼らず 1 文ずつ真偽を判定する読み方に慣れます。
    • 神奈川県と首都圏の地理(三浦半島・川崎の工業・多摩川・政令指定都市)を地図帳で押さえます。地元が入口になる年があります。
    • 近現代史(幕末の条約→生糸と貿易→日露戦争→世界恐慌→日米関係の悪化)を 1 本の流れで語れるようにします。2024 の大問 2 はこの流れがそのまま設問になっていました。
    • 4 工業地帯の出荷額内訳など、グラフを読んで選択肢を判定する練習もします。 (確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 理科・大問 3 の物理と大問 4 の気象、大問 1 の生物を仕上げる
    • 大問 3 の物理は「てこ・輪軸・ふりこ・滑車」に絞って固める。3 年連続でこの系統でした。てこは棒自身の重さを含む形、輪軸は半径の比、ふりこは糸の長さを 4 倍にすると周期が 2 倍になる関係まで。
    • 大問 4 の気象を最優先で。15 年で 7 回と地学枠の最多です。太陽高度・気温・地面の温度の 3 本のグラフ、海風と陸風、上昇気流と下降気流、猛暑日などの用語の定義を押さえます。
    • 条件を変えた実験の表から「比べるべき 2 つ」を選ぶ練習。発芽・だ液・ふりこのいずれでも問い方は同じです。
    • 大問 1 の生物は範囲が広いので、植物のつくり・種子の発芽・動物の分類・人体の消化を一巡させます。 (確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 理科・社会の記述と、国語の抜き出し・条件つき記述を練習する
    • 理科は理由を 1〜2 文で書く記述を毎日 1 問。3 年とも記述 3 問前後で、50 点満点の科目でここを空欄にすると大きい。
    • 社会は自分の考えや経験を 3〜4 文で書く練習を月に数回。テーマは身の回りの工夫・環境と暮らしのトレードオフ・努力と結果など。3 年とも 1 問以上あります。
    • 国語の抜き出しは精読した 3 年の読解でいちばん多い形式です。「二十字以内で」「最初と最後の五字」「一続きの二文」といった指定を、正確に守って書き写す作業に慣れます。
    • 国語の条件つき記述(指定語句を必ず入れる・書き出しが決まっている・字数上限がある)を 1 日 1 問。 (確認: 理科・社会は〜2026 年度、国語は〜2020 年度)
  8. [週 1 回] 国語・大問 5 のことば遊びに慣れる — 資料のある 6 年すべてに置かれています。多義語で短文を作る、存在しない慣用句の意味を推測する、証言から物の部位を当てる。覚える対策が効かないので、ことわざや慣用句の成り立ちを「なぜそういう意味になるか」で説明する遊びを日常的にします。日常でことばを面白がる習慣そのものが準備になります(確認: 〜2020 年度)。

8. 科目別の詳細

8-0. 科目横断の要点

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科目 形式の固定度 中身の性格 過去問で取り組む練習
算数 大問 4・小問 18 が 13 年連続。大問 1 は計算+逆算+約束記号の 5 題、大問 2 は小問集合 5 題(後半 2 題は図形)。短答が 96%、作図・説明が出る年あり 出題位置は固定、題材は毎年新作。直近 3 年は速さ・図形の移動・回転体が厚い 大問 1 の 5 枠と大問 2 の図形 2 枠を枠ごとに縦断。大問 3・4 は 12 分ずつの時間感覚
理科 大問 4〜5・小問 18〜21。生物→化学→物理→地学の分野の並びが 15 年動かない。記号選択 6 割・記述 3 問前後 分野の出題位置は固定、単元は毎年入れ替わる。実験の条件を変えて比べる設問が中心 大問 3 の物理(てこ・輪軸・ふりこ)と大問 4 の気象。理由を 1〜2 文で書く練習
社会 大問 3・小問 23 前後が 15 年固定。地理→歴史→公民。記号選択 7〜8 割、記述 1〜4 問 大問 3 は憲法が 3 年連続。長い文章(式辞・スピーチ)を読ませてから設問に入る 憲法条文の空欄補充と、自分の考えを 3〜4 文で書く記述
国語 大問 5・小問 30〜38 が資料のある 6 年で固定。漢字 10・言葉の知識 5・長文 2 題・ことば遊び 1 題 抜き出しが主軸。記述には指定語句・書き出し・字数の条件が付く 漢字と言葉の知識で 15 問を確保。抜き出しの字数指定を正確に守る訓練

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 4・小問 18)

原本で設問文を確認したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年。大問数・小問数の並びは 2014〜2026 の 13 年分を通して確認できる。

年度×大問の題材表

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年度 大問 1(5 小問) 大問 2(5 小問) 大問 3(4 小問) 大問 4(4 小問)
2024 計算 3 題+逆算+約束記号(a※b=a を b 回かけた数の 10 の位) つるかめ算/場合の数(1・5・10 円で 30 円)/流水算/おうぎ形と長方形の重なり/展開図の体積 仕事算(伊勢原の伝統工芸「大山こま」大小 2 種の利益最大化) 推理・論理(赤青緑のカメレオンが出会って色が変わる法則)
2025 計算 3 題+逆算+約束記号(a※b=a を b で割った商) 植木算/つるかめ算(85 円と 110 円の切手)/年齢算/平面図形の面積/回転体の体積 図形の移動(長方形を直線 L 上で転がす・頂点 A の軌跡を作図) 速さ(人工衛星 3 機が地球を周回し一直線に並ぶ時刻)
2026 計算 3 題+逆算+約束記号(a*b=a を b で割った余り・2026*17) 速さ(新幹線の平均時速)/つるかめ算/売買損益(半額のさらに 20% 引き)/平面図形の面積/回転体の体積 図形の移動(直角三角形が長方形に近づき重なる面積の変化) 速さとグラフ(伊勢原駅から大山ケーブル駅まで 2 人が歩く・距離の差 100m)

大問数は 4、小問数は 18。この「4 大問・18 小問」は 2014〜2026 の 13 年間ずっと同じで、内訳(5・5・4・4)も 3 年分の原本で一致していた。

同じ位置に同じ種類の問題が出る

  • 大問 1 は必ず計算と数の処理。2014〜2026 の 13 年連続で大問 1 が四則計算から始まる。原本で見た 3 年では中身の並びまで同じで、(1) 整数の四則、(2) 分数と小数の混じった四則、(3) 工夫して計算する式(2024 は 246 で割る 4 項を通分、2025 は 3.14 をくくり出す)、(4) 逆算(□を求める)、(5) 約束記号。
  • 大問 1(5) の約束記号は 3 年連続(2024・2025・2026)。記号の定義文だけが毎年書き換わり、問い方は「定義を読んで 2 回入れ子で計算する」で同じ。2026 は「2026*17」と当年の西暦を材料にしている。
  • 大問 2 は 5 問の小問集合。文章題(つるかめ算・年齢算・植木算・流水算・売買損益・場合の数)が前半、図形 2 題が後半 (4)(5) に来る並びが 3 年とも同じ。(5) は 2025・2026 が 2 年連続で「回転体の体積(円周率 3.14)」、2024 は展開図から立体の体積。
  • 大問 3・大問 4 はまとまった 4 小問の題材問題。ここが毎年作り直される部分で、単元は入れ替わる。ただし 2025・2026 は 2 年連続で大問 3 が図形の移動、2025・2026 は 2 年連続で大問 4 が速さ系だった。
  • つるかめ算は 3 年連続で大問 2 のどこかに入っている(2024 (1)・2025 (2)・2026 (2))。

頻出単元と周期

13 年分の並びで見ると、大問 1 は四則計算で 13 年固定。大問 2 以降に来る単元は、割合・文章題(つるかめ算・過不足算・平均・消去算)が最も多く、次いで図形の移動、速さとグラフ、規則性・数列。原本で見た 3 年に限れば、次の順で厚い。

  • 速さ(2025 大問 4・2026 大問 2(1)・2026 大問 4): 3 年で 3 回。とくに 2026 の大問 4 は折れ線グラフから 3 つの速さを読み、最後に「差が 100m になる 2 度目」を問う。
  • 図形の移動(2025 大問 3・2026 大問 3): 2 年連続。転がり移動と重なりの面積という 2 つの代表題材が続けて出た。
  • 回転体(2025 大問 2(5)・2026 大問 2(5)): 2 年連続。円周率 3.14 の但し書きつき。
  • つるかめ算(2024・2025・2026): 3 年連続、いずれも小問 1 題。
  • 約束記号(2024・2025・2026): 3 年連続、いずれも大問 1(5)。

問い方の型

  • 大問 1(5) の約束記号は「定義 → 内側を計算 → 外側に入れて再計算」の 2 段構え。2024 は (2※5)、2026 は (2026*17)*3 と、入れ子の形まで似ている。
  • 大問 3・4 は (1)(2) で具体の値を出させ、(3)(4) で「最大にするには」「初めて〜になるのは」「〜になるのは何秒後と何秒後か」と逆から問う。答えが 2 つある小問(2026 大問 3(4))が混じるので、1 つ書いて終わりにしない習慣が要る。
  • 大問 2(4)(5) の図形は「影をつけた部分の面積」「直線アを回転の軸として 1 回転させてできる立体の体積」という言い回しが 2025・2026 で共通。回転体の設問文はほぼ同じ形で 2 年続いている。

8-2. 理科(D 回のみ実施・30 分・50 点・大問 4〜5・小問 18〜21)

原本で設問文を確認したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年。大問の並びは 2012〜2026 の 15 年分で追える。

年度×大問の題材表

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年度 大問 1(生物) 大問 2(化学) 大問 3(物理) 大問 4(地学) 大問 5
2024 種子植物とシダ・コケ/外来生物/キノコ・ソメイヨシノ/卵でうまれない動物(小問 4) 氷を加熱する実験(状態変化・沸とう・突沸の理由) 輪軸(3 枚の円板・A〜F の糸のつり合い) 気象(猛暑日の定義・気圧の単位・梅雨前線)+地震のマグニチュード+火山噴出物 環境(リサイクルとアップサイクルを 7 つの品目について自分で提案)
2025 人体(消化管の順序・だ液とデンプンの対照実験 A〜F・柔毛の理由) 溶解度と再結晶(ミョウバンと食塩のグラフ) てこ(棒の重さ 100g を含むつり合い 5 題) 月の海(会話文・マグマが冷えた岩石・月に空気がない理由・水の状態図) —
2026 動物の分類/ヒトの誕生/種子の発芽の条件を変えた実験①〜⑧(光・温度・空気) 二酸化炭素消火器(石灰水・消火のしくみ・水より安全な理由・短所) ふりこ(おもり・ふれはば・糸の長さを変えた 3 つの表+周期の計算) 気象(猛暑日・太陽高度と気温と地面の温度のグラフ・上昇気流・海風と陸風) —

大問数は 2025・2026 が 4、2024 が 5。小問数は 18〜21。理科は算数ほど器が固定されておらず、大問数が 4〜6 の間で動く年がある(15 年分では 5 大問が最も多い)。

同じ位置に同じ種類の問題が出る

  • 大問 1 は生物、大問 3 は物理。この 2 つの出題位置は 2012〜2026 の 15 年連続で動いていない。原本で見た 3 年でも、大問 1 が植物・動物・人体、大問 3 が輪軸・てこ・ふりこと、分野が一致していた。
  • 大問 4 は地学が 2022〜2026 の 5 年連続。うち気象は 2022・2023・2024・2026 と頻度が高い。
  • 大問 2 は化学(状態変化・溶解度・気体)で、原本で見た 3 年はすべて化学だった。15 年の並びでは化学が大問 2 に来ることが多いが、2021 のように人体が入る年もある。
  • したがって理科は「生物 → 化学 → 物理 → 地学」という分野の並びで組まれていると見てよい。単元そのものは毎年入れ替わる(位置別の細かい単元の一致は低い)ので、出題位置は分野の単位で固定、中身は毎年作り直しという読み方になる。

頻出単元と周期

15 年分の並びで数えると、大問 1 の生物枠は植物のつくり 5 回・人体 3 回・種子の発芽 2 回・遺伝 2 回・生態系 2 回。大問 3 の物理枠はてこ 5 回・ふりこ 3 回・電流のはたらき 3 回。大問 4 の地学枠は気象が 2012・2013・2015・2022・2023・2024・2026 の 7 回で最多、次いで月・太陽・惑星。原本で見た 3 年に限れば次のとおり。

  • 気象: 2024・2026 の 2 回。どちらも猛暑日が入口。2026 は「2025 年の夏も 2024 年と同じように」と当年前年の暑さから入る。
  • 条件を変えた実験の読み取り: 2025 大問 1(だ液・試験管 A〜F)、2026 大問 1(発芽・実験①〜⑧)、2026 大問 3(ふりこ・表 1〜3)と 3 年で 4 題。「どの実験とどの実験を比べればよいですか」(2026)のように、比べる 2 つを選ばせる問い方が中心。
  • 温まりやすさ・熱の移動: 2024 大問 2(氷の加熱)、2026 大問 4 問 2・問 5(空気と地表/海水と地面)。2026 は同じ問い方の記述が 1 年の中で 2 回出た。

問い方の型

  • 選択肢は 4 つ(ア〜エ、または①〜④)が主流で、記号選択が全体の 6 割前後(2025・2026 とも 62%)。「正しいものを 1 つ」が基本だが、「2 つ選び」(2025 大問 1 問 2(3))も混じる。
  • 記述は毎年 3 問前後(2025 は 21 問中 3 問=14%、2026 も 21 問中 3 問=14%、2024 は 18 問中 1 問+説明を含む混合 1 問)。字数指定はほぼ無く、1〜2 文で理由を書く。文末は「〜から。」「〜ため。」。
  • 記述の題材は「なぜそうなるか」の理由説明に集中する。柔毛の突起が多い理由(2025)、結晶を大きく育てる方法(2025)、水より二酸化炭素の消火器が安全な理由(2026)、加熱していないのに泡が出た理由(2024)。
  • 会話文で始まる大問がある(2025 大問 4 は「月にウサギがいるって本当かな」から始まるジロウとシュウコの会話)。登場人物名は算数の大問 4(カンタロウ・シュウコ)と共通で、校内の人物名を使い回しているように見える。
  • 計算は「分数で答えなさい」(2024 輪軸)、「単位を付けて小数で答えなさい」(2026 ふりこ)と答え方の指定が付く。

8-3. 社会(D 回のみ実施・30 分・50 点・大問 3・小問 23 前後)

原本で設問文を確認したのは 2024・2025・2026 年度の 3 年。大問の並びは 2010〜2026 の 15 年分で追える。

年度×大問の題材表

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年度 大問 1(地理・7 小問) 大問 2(歴史・8〜9 小問) 大問 3(公民・7〜9 小問)
2024 自修館の生徒の夏の活動(三浦港の遠洋漁業/近畿地方の県庁所在地/京都府/沖縄の菊と台風対策の住宅/新潟水俣病/ニュージーランドの地熱) 「探究」で調べた幕末〜昭和戦前の日米関係(日米修好通商条約・生糸のグラフ・世界恐慌と農村・経済断交) 大学入学式の式辞を読む(憲法条文の空欄「自由」・グローバル化・ナッジ理論・教育を受ける権利・成年年齢 18 歳・表現の自由)
2025 市制 100 周年の川崎市(政令指定都市・多摩川・工業立地・大気汚染・環境と産業の調和・トロリーバス) スポーツの歴史をたどる会話文(白河法皇と院政・埴輪・お雇い外国人・幻の東京五輪) 2024 年の新紙幣(渋沢栄一・被選挙権 30 歳・憲法条文の空欄「戦力」・社会福祉・訪日客・天皇の国事行為・国の予算)
2026 山陽新幹線全線開業 50 年(通過府県数・糸魚川ー静岡構造線・貨物新幹線「はこビュン」・工業地帯の出荷額グラフ・瀬戸内海・観光公害) 「探究」で調べた京都の庭園の石(天龍寺・桂離宮・平等院鳳凰堂・無鄰庵の年代並べ替え・初代内閣総理大臣) 歩きながら会議をするスピーチ(憲法条文の空欄補充・参議院選挙と普通選挙法 100 年・体力測定のグラフ・トレードオフ・地方自治)

大問数は 3、小問数は 23〜24。3 大問という器は 2010〜2026 の 15 年すべてで同じ(大問数のばらつきはゼロ)。小問数も 20〜24 の狭い幅に収まっている。

同じ位置に同じ種類の問題が出る

  • 大問 1 が地理、大問 2 が歴史、大問 3 が公民。この 3 分野の並びは 15 年の位置別の記録で崩れていない。
  • 大問 3 に日本国憲法が来るのは 2024・2025・2026 の 3 年連続。さらに 15 年分では 2014・2015・2016・2020・2022・2024・2025・2026 の 8 回が大問 3 の中心が憲法で、公民枠のなかでも憲法の比重が飛び抜けている。
  • 憲法条文の空欄をあてる設問が 3 年連続で大問 3 の冒頭付近に置かれている。2024 は「『自由』の語句があてはまる空欄をア〜エから」、2025 は「『戦力』があてはまる空欄をア〜エから」、2026 は「I〜Ⅳ中の空欄にあてはまる語を文章から漢字 2 字で抜き出しなさい」。条文をいくつか並べ、そこから語を選ばせるという構えが共通している。
  • 大問 2 の書き出しが 2 年で同じ書き出し。2024 は「甲太さんは、自修館の『探究』活動において、幕末から昭和戦前期の『日米関係』をテーマにしてインターネットや図書館の本を参考にして調べ、気になることを表とグラフにまとめました」、2026 は「甲太さんは、自修館の『探究』活動において、『京都の庭園の石』をテーマにして…いくつかの庭園に関する情報を表にまとめました」。人物名も導入文の骨組みもそのままで、テーマだけ差し替えられている(両年の原本で確認)。
  • 大問 3 は「長い文章(式辞・スピーチ・新聞記事風の資料)を読ませてから設問に入る」構えが 3 年とも共通。2024 は大学入学式の式辞、2026 は歩きながら会議をする講演。

頻出単元と周期

15 年の並びで見ると、大問 1 の地理枠は都道府県・地域の同定 4 回、交通・通信 3 回、環境問題・環境政策 4 回、貿易・資源 2 回。大問 2 の歴史枠は近代の戦争と大正・昭和前期 3 回、平安時代 2 回、原始・古代 3 回、飛鳥・奈良 2 回。大問 3 の公民枠は日本国憲法 8 回、三権分立 3 回。原本で見た 3 年に限れば次のとおり。

  • 日本国憲法: 3 年連続で大問 3 に。
  • 神奈川県・首都圏の地理: 2024 は三浦港、2025 は川崎市と多摩川、2026 は山陽新幹線と全国の工業地帯。地元を入口にする年が 2 年(2024・2025)。
  • 選挙制度: 2025 大問 3 問 3(被選挙権 30 歳)、2026 大問 3 問 3(2025 年の参議院選挙・普通選挙法 100 年)と 2 年連続。
  • 環境政策・持続可能性: 2024 大問 1(新潟水俣病・地熱)、2025 大問 1(環境と産業の調和)、2026 大問 3(SDGs のトレードオフ)と 3 年連続で何らかの形で入る。
  • グラフ・資料の読み取り: 2024 大問 2(生糸の輸出グラフ)、2026 大問 1 問 5(4 工業地帯の出荷額内訳)、2026 大問 3 問 4(1964・1993・2023 年度の 10 歳児の体力測定)。

問い方の型

  • 記号選択が主軸で、3 年とも全体の 7〜8 割(2024 71%・2025 79%・2026 74%)。選択肢は 3 つ(ア〜ウ)と 4 つ(ア〜エ)が混在し、「最も適当でないもの」を選ばせる形が毎年 2〜3 問入る。読み飛ばすと落とす。
  • 短答は「漢字 4 字で」「カタカナ 3 字で」「姓名とも漢字で」「漢字 2 字で」と文字種・字数の指定が付く。
  • 並べ替えが近年増えている。2026 は大問 2 に 2 問(延段の格式が高い順、天龍寺・桂離宮・平等院・無鄰庵を年代の古い順)。
  • 自分の考えや経験を書かせる記述が毎年 1 問前後ある。2024 は「思わずキャップ投票をしたくなるような二択の質問を考え答えなさい」、2025 は「あなた自身が、何かを努力しても思い通りにいかなかった経験を一つ挙げ、その経験から学んだことについて具体的に述べなさい」、2026 は SDGs の 3 案から 1 つを選んで犠牲になる事柄を説明する。知識では書けない設問なので、事前に「自分の経験を 3〜4 文で書く」練習が要る。
  • 資料を読んで理由や問題点を述べる記述もある。2024 は 4 問(沖縄の伝統的住宅の台風対策、日本とニュージーランドの地熱発電の比較、世界恐慌と生糸を結ぶ説明など)と多かったが、2025・2026 は 1 問ずつ。年によって記述の量が変わる。
  • 空欄補充で「会話文中の空欄 W・X」「資料中の空欄 Y・Z」と 2 つ同時に埋めさせる組合せ選択が毎年出る。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 5・小問 30〜38。2016・2018・2020 年度で確認)

国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。資料のあるのは 2010・2013・2014・2016・2018・2020 の 6 年で、うち原本で設問文を確認したのは 2016・2018・2020 の 3 年。ここに書いたのはこの 6 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。

年度×大問の題材表

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年度 大問 1(10 小問) 大問 2(5 小問) 大問 3 大問 4 大問 5
2010 漢字の書き取り 四字熟語 読解(記号選択が主軸) 読解 ことばを使った短文作り
2013 漢字の読み 語彙・季語 小説(角田光代『ミツザワ書店』) 説明文(阿部芳郎『縄文のくらしを掘る』) 作文・意見記述
2014 漢字の書き取り 四字熟語 小説(小川未明『小さい針の音』) 説明文(吉本隆明『13 歳は一度あるか』) 表現技法
2016 漢字(書き 5・読み 5) 語句の意味(副詞・慣用表現の空欄補充) 小説(井上靖『あすなろ物語』・鮎太と冴子) 説明文(野口恵子『かなり気がかりな日本語』・やまびこ挨拶とら抜き言葉) 「とても」の二つの意味を入れて短文を作る
2018 漢字(書き 6・読み 4) 慣用句(体に関する語を入れる) 随筆(小泉八雲『日本人の微笑』) 小説(小川洋子『最果てアーケード』・百科事典) 「目から口にぬける」の意味を考えて説明する
2020 漢字(書き 6・読み 4) 語彙(副詞の空欄補充・語は 1 回しか使えない) 小説(クリニクラウンの慰問) 説明文(第一次石油ショックと予言の自己実現・偏見とステレオタイプ) 「群盲象を評す」の A〜G の証言から象の部位を当てる

大問数は 5、小問数は 30〜38。5 大問という器は資料のある 6 年すべてで同じ。

同じ位置に同じ種類の問題が出る

  • 大問 1 は必ず漢字 10 問。資料のある 6 年すべてで、大問 1 の導入文は「次の――線部のカタカナは漢字に改め、漢字はその読み方をひらがなで答えなさい」でほぼ同文(2016・2018・2020 の 3 年で確認)。書き取りと読みの比は 5:5〜6:4。
  • 大問 2 は必ず言葉の知識 5 問。四字熟語(2010・2014)、慣用句(2018)、語句の意味・副詞(2016・2020)、語彙・季語(2013)と中身は入れ替わるが、5 問という枠と「後から選び記号で答えなさい」という形は動かない。
  • 大問 3・大問 4 が長文読解 2 題。小説と説明的文章が 1 題ずつという組み合わせが 6 年すべて。ただしどちらが先かは固定されていない(2013・2014・2016・2020 は大問 3 が小説、2018 は大問 3 が随筆で大問 4 が小説)。
  • 大問 5 はことばで遊ぶ 1 題。ことわざや慣用句・多義語を材料に、自分で短文を作ったり意味を推測して説明したりする設問が 6 年すべて最後に置かれている。知識だけでは書けない、この学校の看板と言える枠。

頻出単元と周期

  • 漢字(大問 1): 6/6 年。書き 5〜6・読み 4〜5。
  • 言葉の知識(大問 2): 6/6 年。四字熟語 2 回・慣用句 1 回・副詞と語感 2 回・語彙 1 回。
  • 抜き出し: 精読した 3 年の読解でいちばん多い設問形式。2016 は大問 3・4 合わせて 10 問前後が抜き出し。「二十字以内で抜き出しなさい」「最初と最後の五字を答えなさい」「三字で抜き出しなさい」と字数の指定が細かい。
  • 空欄に接続語を入れる設問(A〜D にそれぞれ): 2016 大問 4 問三、2020 大問 4 問 3 と 2 回。同じ問い方が別の年に出ている。
  • 作文・意見記述(大問 5): 6/6 年。

問い方の型

  • 抜き出しが主軸。短答(抜き出し・漢字を含む)が 2016・2018 で 57%、2020 で 37%。本文から根拠となる語句を探して字数どおりに取り出す作業を、時間内に何度も繰り返す構えになっている。
  • 記述には条件が付くことが多い。「『鮎太』『冴子』の語を必ず入れて説明しなさい」(2016)、「書き始めは『イギリス人は』とすること」(2018)、「書き出しを『より多くの人が』として、60 字以内で」(2020)、「文中の語句を使って説明しなさい」(2018)。条件を読み落とすと失点する。
  • 字数指定は年によって差がある。2016・2018 の記述には字数指定がほとんど無く、2020 は「50 字以内」「60 字以内」「15 字以内」と明示されていた。
  • 本文の内容を批判的に確かめさせる設問がある。2018 大問 4 問十は生徒 4 人の感想を並べ、「事実と明らかに違う内容が含まれている感想はだれのものですか」と問う。
  • 大問 5 は毎年趣向が違う。2016 は多義語を両方の意味で使った短文作り、2018 は存在しない慣用句の意味を推測して理由つきで説明、2020 は 7 人の証言(大きな太鼓・太い木の幹・大きなうちわ・ふさふさの毛・太い縄・ホウキ・大きな角)がそれぞれ象のどの部分かを答えさせるもの。正解を覚えるのではなく、その場で考えて言葉にする設問。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

科目別に、大問として長く出ていない単元をまとめます。最終確認年度は、その単元が大問として出たことを確認できている最後の年度です。

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科目 単元 直近の出題 最終確認年度 状況
算数 規則性・数列を大問で 2015〜2018 に 4 年連続、2025 大問 2(1) は植木算どまり。大問での扱いは 2023 2023 2015〜2018 に 4 年続いた後は散発。戻る候補
算数 資料・表とグラフの読み取り 2017・2018・2022 2022 大問での出題が 4 年空いている
算数 過不足算・消去算・平均算 2015・2018(過不足)、2017(消去)、2022・2023(平均) 2023 大問 2 の小問集合に戻りやすい
算数 流水算 2016 大問 4・2024 大問 2(3) 2024 長い間隔(8 年)で戻ってくる単元
理科 電流のはたらき・電気回路 2020・2023(大問)/2026 は消火器の文脈で小問 1 題 2023 大問 3 の物理枠が 3 年続けててこ系。電気は戻る候補
理科 星・星座、惑星・太陽系 2016・2018(星座)、2019・2021(惑星) 2021 大問 4 が気象に寄っており、天体は空いている
理科 地震・火山、地層・岩石 地震・火山は 2019(大問)・2024(小問)。地層・岩石は 2025 に月の岩石として出題 2019 地震・火山を正面から大問で扱うのは 2019 年度が最後
理科 光・ばね・浮力・密度 2015(光)、2013(ばね)、2019(浮力・密度) 2019 物理枠の中で長く出ていない
理科 熱と状態変化 2021・2024 2024 2021→2024 で 3 年空いた。物理・化学枠で間隔が空きやすい単元
理科 遺伝・DNA(大問 1・生物) 2014・2016・2023 2023 3 回出現。生物枠でこん虫と並び間隔が空きやすい
理科 こん虫(大問 1・生物) 2010 2010 久しく大問になっていない
理科 科学史 2012・2021 2021 2012→2021 で 9 年ぶりに戻った例がある
社会 三権分立・国会・内閣・裁判所を正面から 2010・2013・2018 2018 近年は憲法条文と人権の側から出ている。財政・税(2019)、国際社会(2023)、環境問題(2021)も大問 3 に入った年があり、憲法一辺倒の準備は危うい
社会 江戸時代・戦後現代を大問 2 の中心に 2022(江戸)・2025(江戸・小問)、2016(戦後) 2025 大問 2 は平安・近代に寄っている
社会 史料・資料の読解を大問 2 の中心に 2020 2020 長く空いている
社会 農業・畜産、日本の地形を大問 1 の中心に 2018(農業)、2019・2021(地形) 2021 近年の大問 1 は交通・環境・都市に寄る
国語 四字熟語を大問 2 に 2010・2014 2014 慣用句・語彙と 3 種類で回っている
国語 表現技法(比喩・言い換え) 2014 大問 5、2020 大問 3 問 6(「運命的和解」を 15 字以内で言い換える) 2020 大問 5 の材料として戻る候補

算数の大問 4 に出た推理・論理(2024)は、精読した 3 年では 1 回だけの珍しい題材で、大問 4 の速さ・図形の移動が定着する前の単発的な出題と見られる。国語の大問 2(言葉の知識)は四字熟語・慣用句・語彙・季語・語句の意味が順に回っているだけで、資料のある 6 年で構成がすべて違うため、どれか一つに絞らず一通り準備するのが安全。


10. 形式面の注意

  • 時間と配点: 国語・算数は 50 分・各 100 点(すべての回)。理科・社会は D 回(2/5 午前)の 4 科受験でのみ実施され、各 30 分・各 50 点。A1 回は探究Ⅰ・探究Ⅱ の適性検査(各 50 分・各 100 点)で、この分析の対象外。募集要項の科目欄と備考欄が噛み合っていない回があること(1 節・13 節)にも注意。
  • 算数: 小問 18 を 50 分・100 点で解くので 1 問あたり 2 分半強。答えのみを書く短答が 96%(3 年分 54 小問のうち 52 問)。円周率は 3.14(回転体・おうぎ形の設問に但し書き)。作図が出る年がある(2025 大問 3(2)「頂点 A の通ったあとの線を解答用紙の図に書き入れなさい。ただし、定規やコンパスを使わずに、丁寧に書きなさい」。フリーハンドでおうぎ形の弧をつなぐ練習が要る)。説明を求める小問が混じる年もある(2024 大問 4(4)「その手順が最低回数である理由も説明すること」)。答えが 2 つある小問(2026「何秒後と何秒後か」)に注意。図のある小問はおよそ半分(有図率 56%)で、大問 2 の後半と大問 3 に集中する。
  • 理科: D 回のみ実施で 30 分・50 点、小問 21 問なので 1 問あたり 1 分半を切る。記述 3 問を含んでこの時間なので、選択肢を素早く切る訓練が要る。記号選択が 6 割強、記述が毎年 3 問前後(21 問中 3 問=14% が 2 年続く)。選択肢は 4 つが基本で「2 つ選び」も混じる。計算は「分数で答えなさい」「単位を付けて小数で答えなさい」と答え方の指定が付く。図・表を読ませる小問が 4 割強。グラフ(溶解度・太陽高度と気温)と実験結果の表が中心で、図をていねいに描き写す作業は求められない。作図が出る年がある(15 年分の集計では作図あり)が、原本で見た 2024〜2026 の 3 年には作図の指示は無かった。2024 の大問 5 のように、採点方法まで問題文で指定する自由記述が出ることもある(「解答例と似た解答は採点しません。同じような解答はひとつだけ採点します」)。決まった正解を書くのではなく、自分でアイデアを出す設問。
  • 社会: D 回のみ実施で 30 分・50 点、小問 23〜24 問なので 1 問あたり 1 分強。長い導入文を読む時間を含めての 30 分である点に注意。記号選択が 7〜8 割。「最も適当でないもの」を選ぶ形が毎年 2〜3 問。短答には「漢字 4 字で」「カタカナ 3 字で」「姓名とも漢字で」と文字種・字数の指定。並べ替え(年代順・格式順)が 2026 に 2 問。資料は「資料Ⅰ」「資料Ⅱ」と番号を振って後ろに置かれ、グラフ・表・イラスト・新聞記事の抜粋と種類が多い。図の付く小問はおよそ 4 分の 1。地形図の読図は原本で見た 3 年には出ていない。原本で見た 3 年の記述に厳密な字数指定は付いていなかったが、解答欄の大きさが分量の目安になる形(「解答欄に合うように答えなさい」2026 大問 2 問 6)。
  • 国語: 小問 30〜38 問を 50 分・100 点で解くので 1 問あたり 1 分半弱。長文 2 題+知識 15 問+大問 5 という構成で、時間配分の練習が最も要る科目。抜き出しの字数指定が細かい(「二十字以内」「最初と最後の五字」「一続きの二文」)。記述には条件が付く(指定語句を必ず入れる・書き出しが決まっている・字数上限がある)。「句読点や記号も一字とする」の断りが読解の冒頭に付く年がある(2016 大問 4・2020 大問 3・4)。図表を使う設問は無い。記述の割合は 2016・2018 が 8〜11%、2020 が 29%(大問 5 が 7 小問だったため)と年ごとの振れが大きい。
  • 4 科目とも、問題文をきちんと読まないと答え方を間違える作りになっている。答え方の指定を丸で囲んでから解き始める習慣が、そのまま得点になる。

11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

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段 この学校に向けて何をするか
小 4(土台) 計算の正確さ・平面図形の基礎・音読と読解・短い記述・漢字語彙の 5 本。この学校で最終的に効く入口だけを言うと、算数は四則計算と逆算(大問 1 が 13 年ここから始まる)、国語は漢字と言葉の知識(大問 1・2 の 15 問)。理科は身の回りの現象を「なぜだろう」と言葉にする遊び、社会は地図帳で神奈川県と首都圏を眺めること。時間計測はまだしない
小 5(幅) 単元を一巡させる時期。この学校は枠は固定でも中身は毎年作り直すので、ここでの一巡が本体になる。算数は速さ・図形の移動・回転体・つるかめ算・年齢算・売買損益・規則性を一通り(つるかめ算・年齢算・売買損益は、教科書でなく受験算数の教材で扱う特殊算です)。理科は生物(植物のつくり・発芽・動物の分類・人体)と物理(てこ・ふりこ・輪軸)と気象を、実験の表を読む形で。社会は地理(都道府県・工業・交通)と歴史の通史を一巡し、公民の憲法に触れておく。国語は抜き出しの決まった手順に慣れ、理由を 2〜3 文で書く習慣を(ただし国語は 2021 年度以降の資料が無く、ここに書いたのは 2020 年度までの話です→4 節・13 節)
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目がそのまま優先順。夏までに大問 1(算数)・大問 1・2(国語)・憲法(社会)を固め、秋以降は同じ出題位置を年度順に並べる演習と1 年分を、時間を計って解く演習を交互に。理科・社会は 30 分で 21〜24 問なので、通し演習の回数がそのまま点になる。1 月は記述(理科の理由説明・社会の意見記述・国語の条件つき記述)を毎日 1 問

小 5 の週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は漢字と言葉の知識、社会の一問一答のような毎日回せる暗記に充て、週末 60 分は算数の単元一巡と理科の 4 分野の主要単元、社会の地理・通史の一巡、国語の抜き出しの手順に充てます。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。差が出るのは小 5 での全分野の一巡と、小 4 からの「言葉にする習慣」の二つである。枠が固定されているので大問 1 まわりは短期でも仕上がるが、大問 3・4(算数)、大問 1〜4 の中身(理科)、歴史と地理(社会)は毎年新しく作られるため、単元の穴があるとそこが直接失点になる。ここは小 5 の一巡でしか埋まらない。もう一つ、全科目に置かれている「知識では書けない設問」(自分の経験を書く・自分で提案する・その場で考えて説明する)は、直前対策が最も効きにくい。低学年のうちから、読んだこと・見たことを自分の言葉で説明する時間を持っていると、この学校の設問には自然になじむ。要するに、準備の効く場所と効かない場所がはっきり分かれている学校である。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら過去問演習が重なるか」だけです。男女別学・共学の区別、入試日程の重なり、難易度・偏差値帯、通学圏は扱いません。数字は科目ごとの出題構造の近さ(0〜100)で、自動集計によるものです。同じ問題が出るという意味ではありません。本校の国語は 2020 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。2 科目入試(A2・B1・B2・C)で受ける場合、併願先が 4 科目校なら理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。


13. 資料の限界

  • 資料は 1 年 1 科目 1 冊のみで、どの回のものか区別できない。2026 年度で言えば A2・B1・B2・C・D と 5 つの一般回があり(ほかに A1 の適性検査と帰国生入試)、回ごとの違いはこの資料からは分からない。理科・社会がそろっていることから 4 科目を実施する回のものと見ているが、確認はしていない。
  • 学校の公表資料の側で、募集要項の科目欄と備考欄が噛み合っていない回がある。A2・B2 は科目欄が「2 科/4 科」なのに備考欄は「理科・社会の実施なし(2 科のみ)」、B1 は科目欄が「2 科」なのに試験時間欄には理科 30 分・社会 30 分の枠が入っている。1 節ではこの食い違いを裁定せず、公表資料の記載をそのまま両方載せた。理科・社会を確実に使うのは D 回の 4 科選択だけ(配点は理科 50 点・社会 50 点)で、受ける回の科目は必ず最新の募集要項で確認してほしい。
  • 国語は 2021 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。8 節(8-4)に書いたのは 2010〜2020 年度に限った話で、直近 5 年の形式・設問数・記述量は市販の過去問集で確認してほしい。出典(著者・作品)も同じ制約を受ける。
  • 原本で設問文まで読んだのは、算数・理科・社会が 2024〜2026 の 3 年、国語が 2016・2018・2020 の 3 年。それ以前の年については、大問数・小問数・大問ごとの単元しか見ていない。「13 年連続」「15 年連続」と書いたのはこの並びの記録に基づくもので、設問文まで確認したわけではない。
  • 理科の 2026 年度は転写の確度がやや落ちる冊で、大問 4 問 1 の 1 小問は読み取れなかった。算数の 2025 年度も同様に確度がやや落ちる(大問構成と題材の読み取りには支障がない)。
  • 転写データは画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に読み落としがあり得る。図は文章に要約された形で入っているため、実際の図の見え方はこの資料からは正確には分からない。
  • 満点・設問ごとの配点はどの科目・年度にも印刷されていない。本文の「比重」はすべて設問数から見たもの。
  • 「毎年」「〜年連続」は 3 年以上の反復を確認したものだけに使った。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はない。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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