関東学院六浦中学校 の過去問分析
関東学院六浦中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
関東学院六浦中学校 過去問分析(2011〜2025 年度・回の表記がある冊子は A-1 日程・4 科目)
更新 2026-08-20。
① この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県横浜市金沢区 |
| 男女 | 共学 |
| 旧称 | 横浜バプテスト神学校(1884)/東京中学院(1895)/中学関東学院(1919)/関東学院中学部(1927)/六浦教室(1949、関東学院中学部の分校) |
同じ学校法人の関東学院中学校(横浜市南区・三春台)とは別の学校です。このページは関東学院六浦中学校(横浜市金沢区)の入試問題だけを扱います。
入試回(2025 年度実施分。2027 年度の募集要項は公式サイトで「準備中」のため未公表)
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 志願者・合格者(2025 年度) |
|---|---|---|---|---|---|
| A-1 日程 | 2025 年 2 月 1 日午前 | 4 科または 2 科 | 記載なし | 記載なし | 志願者 126 名・合格 56 名 |
| A-2 日程 | 2025 年 2 月 1 日午後 | 2 科 | 記載なし | 記載なし | 志願者 198 名・合格 74 名 |
| B-1 日程 | 2025 年 2 月 2 日午前 | 4 科または 2 科 | 記載なし | 記載なし | 志願者 177 名・合格 55 名 |
| B-2 日程 | 2025 年 2 月 2 日午後 | 2 科 | 記載なし | 記載なし | 志願者 159 名・合格 32 名 |
| 英語型 | 2025 年 2 月 1 日午後 | 英語型 | 記載なし | 記載なし | 志願者 8 名・合格 2 名 |
| 自己アピール型 | 2025 年 2 月 3 日午後 | 自己アピール型 | 記載なし | 記載なし | 志願者 20 名・合格 6 名 |
| C 日程 | 2025 年 2 月 4 日午前 | 2 科 | 記載なし | 記載なし | 志願者 145 名・合格 27 名 |
| 帰国Ⅰ期 | 2024 年 12 月 14 日 | 科目の記載なし | 記載なし | 記載なし | 志願者 3 名・合格 2 名 |
| 帰国Ⅱ期 | 2025 年 1 月 25 日 | 科目の記載なし | 記載なし | 記載なし | 志願者 2 名・合格 1 名 |
試験時間・配点は、2025 年度の入試結果表からは日程・区分名・志願者数・合格者数しか確認できませんでした。2027 年度の募集要項は公式サイトで「準備中」のため未公表です。最新の情報は公式サイトの募集要項で確認してください。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
② このページでわかること
このページでは、関東学院六浦中学校の過去問にどんな問題が出るかと家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
用語は用語集へ、過去問の一般的な使い方はこちらにまとめています。
③ まず結論だけ(10 行)
- 4 科目で性格がはっきり違います。算数と国語は並びが固定、理科は大問 4 つ・分野配分が固定、社会は大問の数も並びも毎年作り直されます。
- 読んだ 3 年(算数)で、設問も数値も図も丸ごと同じという問題は 1 問も見つかりませんでした。ただし問い方だけは繰り返されます(円錐の展開図の表面積など)。
- 4 科目に共通して「自分の考えや自分にできることを書かせる問題」が入ります。答えを 1 つ書いて終わりにしない練習が要ります。
家でやること 3 つ: 1. 算数の計算 8 問を、時間を計って毎日。 2. 国語の漢字・語句を毎日。全体の 4〜5 割を占めます。 3. 社会の時事(前年 1 年間のニュース)を、地理・歴史・公民のどこにつながるか押さえる。
今週やる 1 つ: 算数の一行問題 8 問を「比→割合系→速さ系→図形」の順に、時間を計らず 1 回解いてみる。
注意: 2018〜2024 の 7 年ぶんの資料がどの科目にも無く、この間に形式が変わっている可能性があります。本文は「読んだ年に限れば」という条件つきで読んでください。
④ 資料の状況
| 科目 | 資料のある年度 | 年数 | 精読した年(設問文まで読んだ) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 2010・2012〜2017・2025 | 8 | 2016・2017・2025 | 2018〜2024 の 7 年ぶんが無い |
| 理科 | 2012〜2017・2025 | 7 | 2016・2017・2025 | 同上 |
| 社会 | 2010・2013〜2017・2025 | 7 | 2016・2017・2025 | 同上 |
| 国語 | 2010・2011・2014・2015 | 4 | 2011・2014・2015 | 2016 年度以降の問題文が資料に無い |
このレポートで「構成だけ数えた年」(設問文までは読まず、大問数・小問数だけを数えた年)はありません。上の表の「資料のある年度」のうち「精読した年」以外は、資料そのものはあっても今回は読んでいません。
収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています。この学校での確認結果は⑬にまとめました)。
- 年が飛び飛びで、2018〜2024 の 7 年ぶんがどの科目にも無い。この 7 年のあいだに形式が変わっている可能性があり、本文の記述は「読んだ年に限れば」という条件つきで読んでください。とくに 2017 年度と 2025 年度のあいだの変化は、途中の年を見ていないので「いつ変わったか」が分かりません。
- 回の表記があるのは一部の冊子だけです。2025 年度の算数と 2014 年度の国語の冊子に「A-1 日程」、2015 年度の国語に「第 1 回」という表記がありました。ほかの冊子には回の記載が無いので、全部が同じ回の系列だとは断定できません。この学校は 2 月 1 日午前・午後、2 日午前・午後、3 日、4 日と回が多く、回によって形式が違う可能性があります。
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語について書いたことは 2011〜2015 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
- 試験時間と配点は、学校が公表している資料からは確認できませんでした(①も参照)。
- 転写(過去問の紙面を文字データに起こしたもの)には読み取りの誤りが残っています(例: 2025 年度の理科で「猛暑日」が「もう暑日」と写っている)。単元の判断に関わる箇所は原本の設問文を読み直して確かめましたが、細かい語句のずれは残っている可能性があります。
⑤ 一番大きな結論
4 科目で性格がはっきり違います。同じ学校の中で、固定された科目と毎年作り直される科目が同居しています(各科目で最優先にやることは⑦にまとめました)。
| 科目 | 形式の固定度 | 何が固定か | 何が毎年変わるか | 中身の性格 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 高い(大問 5・小問 22〜23 問が 3 年とも) | 並びが固定。計算 8 問→□にあてはまる数 8 問→2 小問ずつの大問 3 つ | 後半 3 大問の単元。最後の大問が図形であることは 3 年とも同じ | 前半 16 問が計算と一行問題。後半 3 大問が図形・規則性・思考の問題 |
| 国語 | 高い(読んだ 3 年で並びが同じ) | 並びが固定。漢字の読み 5 問→漢字の書き取り 5 問→語句の知識 2〜3 大問→説明文の読解→小説の読解 | 読解の文章と設問 | 漢字・語句が全体の 4〜5 割。読解は説明文 1 題+小説 1 題 |
| 理科 | 中(大問 4 つは固定、位置は自由) | 大問 4 つ・分野の配分が固定。生物と地学(気象・環境を含む)は 3 年とも 1 大問ずつ | 位置と単元の対応。大問 1 が化学の年も物理の年もある | 会話・観察日記・ニュースの形で出る。説明を書かせる |
| 社会 | 低い(大問数も並びも毎年変わる) | 素材の作り方が固定。前年のニュースを入口にし、地理・歴史・公民を 1 つの長文に混ぜる | 大問の数(3→2→4)も小問数(35→27→30)も並びも毎年変わる | 前年のニュースが入口。地理・歴史・公民が混ざる |
過去問の使い方は「時間の使い方を身につける」と「単元をひととおり仕上げる」の 2 つに近く、「出る問題を覚える」には向きません。読んだ 3 年(算数)で、設問も数値も図も丸ごと同じという問題は 1 問も見つかりませんでした。ただし問い方だけは繰り返されます(算数の「円錐の展開図の表面積」「かいた線の長さの和」など)ので、同じ座席(同じ種類の問題が来る場所)の問題を年度をまたいで縦に解くやり方は効きます。
もう 1 つ、4 科目に共通して「自分の考えや自分にできることを書かせる問題」が入ります(社会は読んだ 3 年とも 1 問ずつ、理科は 2016 年度、算数は「考え方や途中の式も書きなさい」が 3 年とも)。答えを 1 つ書いて終わりにしない練習が要ります。
⑥ この学校らしさが出る場所
- 「場面の中に問題を置く」作りが 4 科目に共通します。理科は「私は何の気体でしょうか?」という当てっこゲーム、メダカの観察日記、ニュース番組の解説、北海道旅行の車窓から見たメガソーラーの親子の会話です。社会は太郎君の九州旅行記、算数は 2025 年度に放送を聞いて価格と利益を出す問題です。知識をそのまま聞くより、話の流れから条件を拾わせます。
- 「あなたはどうするか」を書かせる問題が繰り返し出ます。社会は読んだ 3 年とも 1 問ずつです(「南北問題を解決させるには何が必要だと考えますか。自分の意見を述べなさい」/「被災地の人々のために私たちができることを 1 つあげなさい」/「家庭において地震の備えとしてどのようなことが必要ですか。1 つ答えなさい」)。理科にも 2016 年度に「化石燃料を使う割合を減らすために、あなた自身はどのようなことができますか」がありました。世の中の問題を自分ごとに引き寄せて考えさせる問いが、科目をまたいで置かれているように見えます。
- 災害と防災が科目をまたいで出ます。理科の水害を防ぐ方法(2016)、社会の雲仙普賢岳の砂防えん堤と水俣病(2017)、社会の能登の地震と家庭の備え(2025)です。
- 国際的な話題が社会の柱になっています。国際連合の機関(2016)、リオ五輪と米大統領(2017)、常任理事国と領土をめぐる争い(2025)です。読んだ 3 年とも、公民の中心が国内の制度だけで終わりません。
- 算数の最後の大問は「動き」と「図形」です。おうぎ形の周りを転がる円(2016)、直線上を転がる長方形(2017)、正三角形に半円をつけた図形(2025)です。手を動かしてかいてみないと解けない形が続いています。
⑦ 今からやるなら
想定学年: 受験学年(小 6)の過去問演習期です。小 5 以前の読み方は⑪学年別ロードマップにまとめました。項目は 8 つで、根拠となる具体は⑧科目別の詳細にもあります。
- [毎日 10 分] 算数の計算 8 問を、時間を計って毎日解きます。3 年とも大問の先頭に必ず 8 問あります。整数の加減→工夫のいるかけ算→分数の加減→大きな数のわり算(69552 ÷ 189・44929 ÷ 251 のような 3 けたで割る筆算)→小数のかけ算→小数の乗除混合→かっこが三重の四則→分数の分配法則、という並びが 2016・2017 でほぼ同じでした。最後の 1 問は 3 年とも「工夫すると速い」形です(2025 は 0.4×20.25 − 3×2.025 + 50×0.2025)。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数の一行問題 8 問を「比→割合系→速さ系→図形」の順に単元ごとに固めます。3 年とも入るのは比の穴うめ(毎年 1 問目)と食塩水の濃度です。ほかに売買損益・平均算・仕事算・和差算・過不足算・年齢算・速さ・通過算・流水算が回っています。円錐の展開図の表面積は 2016・2017 の両方でこのセットの最後に置かれていました。母線と中心角のどちらを与えられても解けるようにしておきます。(確認: 〜2025 年度)
- [週 1 回] 社会の時事を確認します。3 年とも大問の導入文が前年の出来事で始まります(2015 年の国連事務総長/2016 年のリオ五輪と山の日/2024 年の首相交代・新紙幣・元日の地震)。受験する年の前年 1 年間のニュースを、地理・歴史・公民のどこにつながるかまで押さえます。(確認: 〜2025 年度)
- [毎日 10 分] 国語の漢字と語句、そして短い記述を仕上げます。読んだ 3 年とも、漢字の読み 5 問+書き取り 5 問+語句の知識 10 問前後が固定で、全体の 4〜5 割を占めます。慣用句・ことわざ・対義語・副詞の使い分け・擬態語まで含めて広く覚え、複数の語句を組み合わせて答える形にも慣れておきます。記述は読んだ 3 年の上限が 30 字で、「本文のことばを使って」「『〜から。』につなげるように」という条件が付くので、条件を先に確認してから書きます。(確認: 〜2015 年度)
- [週末 60 分] 理科の 4 分野を落とさず一巡します。生物と地学は 3 年とも 1 大問ずつです。化学(気体・水よう液)も 3 年とも入ります。物理は 2017・2025 に電気とふりこで出ました。捨て分野を作らないのがこの学校では有効です。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 理由や自分の考えを 1〜2 文で書く練習をします。社会は読んだ 3 年で 2〜4 問、理科は 1〜7 問、字数指定は無く解答欄に収める形です。「理由を答えなさい」「簡単に説明しなさい」に即答できるようにします。さらに社会は読んだ 3 年とも 1 問ずつ「自分ならどうするか」を書かせる問題があります(「南北問題を解決させるには何が必要だと考えますか。自分の意見を述べなさい」/「被災地の人々のために私たちができることを 1 つあげなさい」/「家庭において地震の備えとしてどのようなことが必要ですか。1 つ答えなさい」)。理科にも 2016 年度に同じ形(「化石燃料を使う割合を減らすために、あなた自身はどのようなことができますか」)がありました。正解が 1 つでない問いに、理由をつけて 1 つ答える訓練が要ります。(確認: 〜2025 年度)
- [週末 60 分] 算数の最後の大問(図形)に備えます。「考え方や途中の式も書きなさい」が 3 年とも登場し(2016 は 3 問、2017 は 2 問、2025 は 2 問)、最後の大問の (2) には 3 年とも付いていました。式を消さずに残す癖をつけます。あわせて、動く点の通り道をかく作図が 2016・2017 の大問 5(1) にありました(円が転がる場合と多角形が転がる場合の両方で練習しておきます)。2025 には無かったので毎年とは言い切れませんが、練習しておくと最後の大問がまるごと取れます。(確認: 記述は〜2025 年度・作図は〜2017 年度)
- [週 1 回] 社会の「まちがっているものを 1 つ選べ」に備えます。2017・2025 に複数出ました。選択肢を 1 つずつ真偽判定する読み方を練習します。(確認: 〜2025 年度)
⑧ 科目別の詳細
算数(読んだ年: 2016・2017・2025 年度)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問数/小問数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 計算 8 問 | □にあてはまる数 8 問(比・売買・平均・食塩水 ・通過算・仕事算・過不足算・円錐の展開図) |
流水算(川を往復する船) | 規則性(カレンダーに十字の枠を置く) | 図形の移動(おうぎ形の周りを円が転がる・作図あり) | 5 / 22 |
| 2017 | 計算 8 問 | □にあてはまる数 8 問(比・食塩水・平均・売買 ・速さ・仕事算・年齢算・円錐の展開図) |
和差算(標高と気温の関係) | 規則性(碁石を三角形に並べる) | 図形の移動(長方形が直線上を転がる・作図あり) | 5 / 22 |
| 2025 | 聞き取り問題(放送を聞いて定価・値下げ後の価格・利益を出す 3 問) | 計算 8 問 | □にあてはまる数 8 問(比・数の性質・和差算・縮尺 ・正十二角形の対角線・食塩水・単位あたりの重さ・三角形の面積) |
数の性質(各位の和が 9 になる整数) | 円とおうぎ形(正三角形の各辺に半円をつけた図形) | 5 / 23 |
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来る)
読んだ 3 年とも、冊子の骨組みは「計算 8 問→□にあてはまる数 8 問→大問 2 問ずつの大問が 3 つ」で、大問 5 つ・小問 22〜23 問です。この形は 3 年とも変わりません。
- 計算 8 問の大問(2016・2017 は大問 1、2025 は大問 2): 3 年とも小問数がぴったり 8 問です。中身の並びまで似ていて、整数の加減→工夫のいるかけ算→分数の加減→大きな数のわり算→小数のかけ算→小数の乗除混合→かっこが三重の四則→分数の分配法則、という順が 2016・2017 でほぼ同じでした。2025 は 8 問という数と「最後の 1 問が分配法則の工夫(0.4×20.25 − 3×2.025 + 50×0.2025)」という締め方が共通しています。
- □にあてはまる数 8 問の大問(2016・2017 は大問 2、2025 は大問 3): 3 年とも 8 問ちょうどです。比の穴うめが 3 年とも 1 問目、食塩水の濃度が 3 年とも 1 問入ります。売買損益・平均算・仕事算・和差算がここで回っています。
- 最後の大問 5 は 3 年とも図形です。2016・2017 は「点が動いたあとをかきなさい」→「かいた線の長さの和は何 cm」というまったく同じ 2 段構え、2025 は「太線の長さ」→「影の部分の面積」という 2 段構えでした。
- 2025 だけ、先頭に放送を聞いて解く聞き取り問題が入り、以下の大問が 1 つずつ後ろにずれています。
同じ問い方が繰り返される場所(原本で両年を確認)
- 円錐の展開図の表面積が、2016 の大問 2(8) と 2017 の大問 2(8) に、どちらも「□にあてはまる数」の最後の 1 問として置かれています。設問文は「下の展開図でできる円錐の表面積は □ cm² です。ただし、円周率は 3.14 とします。」(2016)/「下の展開図からできる円錐の表面積は □ cm²です。ただし、円周率は3.14とします。」(2017)でほぼ同じです。ただし図は母線 12cm・中心角 60°(2016)と半径 8cm・中心角 90°(2017)で別物なので、同じ問題の使い回しではなく「同じ作りの問題」です。
- 最後の大問の締め方も同じで、2016「(1)でかいた線の長さの和は何 cm ですか。ただし、すでに図にかかれている線も含めます。また、円周率は 3.14 とします(考え方や途中の式も書きなさい)。」/2017「(1)でかいた曲線の長さの和は何 cm ですか。ただし、すでに図にかかれている曲線の長さも含めます。また、円周率は3.14とします(考え方や途中の式も書きなさい)。」です。ここも図が違うので、問い方だけが共通しています。
- 読んだ 3 年の範囲では、設問も数値も図も丸ごと同じという問題は見つかりませんでした。「出る問題を覚える」学校ではありません。
形式面の注意
形式面の注意は⑩にまとめました。
頻出単元と回数(読んだ 3 年)
- 四則計算 8 問の大問: 3 年連続(2016・2017・2025)。
- □にあてはまる数 8 問の大問: 3 年連続。
- 食塩水の濃度: 3 年連続(2016 大問 2(4)・2017 大問 2(2)・2025 大問 3(6))。
- 比の穴うめ: 3 年連続、しかも 3 年とも□問題の 1 問目です。
- 売買損益: 3 年連続(2016 大問 2(2)・2017 大問 2(4)・2025 は大問 1 の聞き取り問題そのもの)。
- 最後の大問が図形: 3 年連続。
- 2 年(2016・2017): 平均算・仕事算・円錐の展開図の表面積・規則性・図形の移動・作図。
- 1 年だけ: 通過算・過不足算(2016)/年齢算・速さ(2017)/数の性質・縮尺・単位あたりの重さ・多角形の対角線(2025)。
復活警戒
復活警戒は⑨「しばらく出ていない単元」にまとめました。
今からやるなら(算数の補足)
全体の優先順は⑦にまとめました。ここでは算数に特有の補足だけ挙げます。
- 一行問題 8 問は「比→割合系→速さ系→図形」の順に一巡すると効率的です。食塩水と比は毎年出る前提で。
- 円錐の展開図から表面積を出す手順は、母線と中心角のどちらを与えられても解けるようにしておきます。
- 点の通り道をかく作図は、円が転がる場合と多角形が転がる場合の両方で練習しておきます。
理科(読んだ年: 2016・2017・2025 年度)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問数/小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 気体の発生(固体ア〜カと液体①〜⑥の組み合わせ) | こん虫の食べ物(モンシロチョウ・カイコガ) | 流水のはたらき(つぶの大きさと運ぱん・たい積のグラフ/水害を防ぐには) | エネルギー(各国の化石燃料の割合の棒グラフ) | 4 / 17 |
| 2017 | ふりこ(おもりと糸の組み合わせと 1 往復の時間・くぎで糸が引っかかる) | 植物のつくり(ホウセンカの水の通り道・ふくろに水てき) | 水よう液の性質(ムラサキキャベツのアントシアニン・中華麺) | 発電(メガソーラーを見た親子の会話・パネルの角度) | 4 / 23 |
| 2025 | 電気回路(豆電球の明暗・電圧と電流のグラフ) | 気体の性質(「私は何の気体でしょうか?」の質問ゲーム) | 動物の誕生(メダカの観察日記・ふ化とえさ) | 気象(ニュース番組の解説・猛暑日・台風の衛星画像) | 4 / 17 |
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来る)
- 大問 4 つという数は読んだ 3 年とも同じです。小問は 17〜23 問で年ごとに差があります。
- ただし位置と単元の対応は固定されていません。2016 は大問 1 が化学、2017 は大問 1 が物理、2025 は大問 1 が物理と、年ごとに入れ替わります。「大問 3 は必ず地学」といった読み方はできません。
- 代わりに分野の散らし方はよく似ています。2016 は化学→生物→地学→エネルギー、2017 は物理→生物→化学→発電(太陽の高さ)、2025 は物理→化学→生物→気象でした。生物が 1 大問・化学が 1 大問以上・地学または気象環境の話題が 1 大問は 3 年とも共通で、物理は 2017・2025 にあり、2016 だけは物理の代わりにエネルギーの大問が入っていました。4 分野を落とさず全部やるのが最短の対策になります。
問い方の特徴
- 身近な場面や会話・記録の形で出題されるのが 3 年ともはっきりしています。2017 は「北海道旅行の車窓からメガソーラーを見た親子の会話」、2025 は「『私は何の気体でしょうか?』という当てっこゲームのやり取り」と「メダカの観察日記」と「ニュース番組の解説」です。理科の知識をそのまま聞くより、場面の中から必要な条件を拾わせる作りになっています。
- 説明を書かせる問題が 3 年ともあります(2016 は 17 問中 7 問、2017 は「弱点を説明しなさい」1 問と「記号を選び理由も述べなさい」1 問、2025 は 17 問中 4 問と、記号+理由の複合が 1 問)。字数の指定は読んだ 3 年で見当たらず、「簡単に説明しなさい」「理由を述べなさい」という形です。
- 記号を選ばせてから理由を書かせる複合が 2017・2025 の最後の大問にあります(2017: パネルの角度を選び理由を述べる/2025: 衛星画像の雲の名前・発生条件・今後の天気・正誤 2 つ選び)。
- 「あなたはどうするか」を書かせる問題が 2016 の最後にありました(「化石燃料を使う割合を減らすために、あなた自身はどのようなことができますか」)。2017・2025 には同じ形は無かったので毎年とは言えませんが、理由や対策を自分の言葉で書く練習は効きます。
- すべて選びなさいという指示が 2016(液体を蒸発させて何も残らないもの)・2017(アントシアニンの色変化・正しいものを 2 つ)・2025(明るく光る回路をすべて)と 3 年とも出ます。「1 つとは限らない」前提で選ぶ癖が要ります。
- グラフや図から読み取らせる問題が 3 年とも入ります(2016 の運ぱん・たい積のグラフ、2016 の化石燃料の棒グラフ、2025 の電圧と電流のグラフ、2025 の衛星画像)。図がついている小問は半分近くを占めます。
形式面の注意(理科の補足)
共通の注意は⑩にまとめました。ここでは理科に特有の補足だけ挙げます。
- 記号選択・語句の短答・説明の 3 つが混ざります。読んだ 3 年では記号選択が 24〜35%、短答が 35〜57%、説明が 4〜24% と年で振れます。どれかに偏る前提で準備しないほうがよいです。
- 作図は読んだ 3 年で見当たりませんでした。グラフや表への書き込みを求める問題(2016 の①〜⑦に〇×を記入)はあります。
- 実験器具の扱いや安全の注意を書かせる問題がありました(2016「塩素が発生する実験で注意すべきこと」)。
頻出単元と回数(読んだ 3 年)
- 生物が 1 大問: 3 年連続(こん虫の食べ物 2016/植物のつくり 2017/動物の誕生 2025)。
- 地学または気象・環境が 1 大問: 3 年連続(流水のはたらき 2016/太陽の高さ 2017/気象 2025)。
- 化学が 1 大問以上: 3 年連続(気体の発生と水よう液 2016/水よう液の指示薬 2017/気体の性質 2025)。
- 物理: 2 年(ふりこ 2017/電気回路 2025)。2016 は物理の代わりにエネルギーの大問が入っていました。
- グラフや画像の読み取り: 3 年連続(つぶの大きさと運ぱん・化石燃料の棒グラフ 2016/電圧と電流のグラフ・衛星画像 2025 ほか)。
- 説明を書かせる問題: 3 年連続。
復活警戒
復活警戒は⑨「しばらく出ていない単元」にまとめました。
今からやるなら(理科の補足)
全体の優先順は⑦にまとめました。ここでは理科に特有の補足だけ挙げます。
- グラフ・表・画像から必要な数値を読む練習をします(電圧と電流、つぶの大きさと運ぱん、衛星画像など)。
- 「すべて選びなさい」に備えて、選択肢を 1 つずつ判定する読み方を練習します。
- 実験の安全と器具の扱いも 1 問出る前提で確認しておきます。
社会(読んだ年: 2016・2017・2025 年度)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問数/小問数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 都道府県あて(10 の説明文を地図の記号と結ぶ) | 信長・秀吉・家康の長文(空欄 15 か所) | 国際連合(国連の機関・南北問題) | — | 3 / 35 |
| 2017 | 太郎君の九州旅行記(21 問。地理・歴史・公害・戦争が旅程の順に混ざる) | リオ五輪とパラリンピック(時差・基本的人権・米大統領・内閣) | — | — | 2 / 27 |
| 2025 | 日米の行政トップ交代(三権分立・内閣の仕事・国連常任理事国) | 新紙幣(渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎から江戸の貨幣・聖徳太子まで) | 能登の地震(震度・伝統工芸・避難生活・家庭の備え) | 領土をめぐる争い(領海の図・最北端と最南端・尖閣諸島) | 4 / 30 |
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来る)
社会だけは、大問の数も並びも毎年作り直されています。読んだ 3 年で大問は 3→2→4、小問は 35→27→30 でした。「大問 2 は歴史」といった位置の固定は、読んだ 3 年では成り立ちません。位置を頼りにした対策はできません。
代わりに固定されているのは素材の作り方のほうで、次の 2 つが 3 年とも共通します。
- 地理・歴史・公民が 1 つの長文の中で混ざります。2017 の九州旅行記がその極端な例で、1 つの大問 21 問の中に西南戦争・ザビエル・シラス台地・水俣病・原爆・島原の乱・吉野ヶ里・藤原氏・元寇・IC 工場が旅程の順に並びます。2025 の新紙幣の大問も、明治の使節団→北里柴三郎→江戸の金貨銀貨→足尾銅山→聖徳太子→元号と、時代をまたいで進みます。分野別に区切って解く発想では追いつきません。
- その年の前年に起きた出来事が入口になっています。2016 は「2015 年 9 月現在の国連事務総長」、2017 は「昨年の夏のリオ五輪」「昨年から祝日になった 8 月 11 日(山の日)」、2025 は「昨年(2024 年)の日米の行政トップ交代」「昨年 7 月 3 日発行の新紙幣」「昨年 1 月 1 日の地震」です。3 年とも、大問の導入文が前年のニュースで始まります。
問い方の特徴
- 記号選択が主軸の年(2016 は 74%、2025 は 67%)と、語句を書かせるほうが多い年(2017 は短答 63%)があります。どちらにも対応できるようにしておきます。
- 説明を書かせる問題が 3 年とも 2〜4 問あります(2016 は 2 問、2017 は 3 問、2025 は 4 問)。字数の指定は読んだ 3 年で 1 問も無く、解答欄の大きさに収める形です。
- 説明の中身は 3 種類に分かれます。(ア) 歴史の事実の説明(2016「長篠の戦いで信長がとった戦法」、2017「鎌倉時代に博多湾岸に石塁を造ったのは何から守るためか」、2025「使節団を派遣した目的」)、(イ) しくみの理由(2025「なぜ三権分立をとるのか」「両院協議会でも一致しない場合はどうなるか」)、(ウ) 自分の考えや行動を書かせるもの(2016「南北問題を解決させるには何が必要だと考えますか。自分の意見を述べなさい」、2017「被災地の人々のために私たちができることを 1 つあげなさい」、2025「家庭において地震への備えとしてどのようなことが必要ですか。1 つ答えなさい」)。(ウ) は 3 年とも 1 問ずつ入っています。
- 「まちがっているものを 1 つ選び」という聞き方が 2017・2025 に複数あります(2017: 豊臣秀吉についてまちがっている文/2025: 内閣の仕事でまちがっているもの・北里柴三郎の業績でないもの・石川県の伝統工芸品でないもの・常任理事国でない国)。正しいものを探す読み方だけだと取りこぼします。
- 災害と防災が 2016(水害を防ぐ・理科の大問だが同じ発想)・2017(雲仙普賢岳の砂防えん堤・被災地支援)・2025(能登の地震・家庭の備え)と、社会と理科をまたいで繰り返し出ます。
形式面の注意(社会の補足)
「漢字 4 字で」等の指定と字数指定の記述の有無は⑩にまとめました。ここでは補足だけ挙げます。
- 地図を使う問題が 2016(都道府県の記号)・2025(震源の位置・領海の図)にあります。地形図の読図は読んだ 3 年では出ていません。
- 作図は読んだ 3 年ではありませんでした。
頻出テーマと回数(読んだ 3 年)
- 前年のニュースが導入文: 3 年連続(2015 年の国連事務総長/2016 年のリオ五輪・山の日/2024 年の首相交代・新紙幣・元日の地震)。
- 国際的な話題: 3 年連続(国際連合の機関 2016/米大統領 2017/常任理事国と領土 2025)。
- 都道府県や地域の同定: 3 年連続(10 問の大問 2016/旅行で行かなかった県 2017/震源の位置 2025)。
- 三権分立・内閣の仕事: 2 年(2017・2025)。
- 安土桃山: 2 年(信長・秀吉・家康の長文 2016/秀吉と焼き物 2017)。幕末・明治: 2 年(西南戦争と日米和親条約 2017/使節団と新紙幣の人物 2025)。
- 防災・環境: 2 年(砂防えん堤と水俣病 2017/能登の地震 2025)。
- 自分の考えを書かせる問題: 3 年連続で 1 問ずつ。
復活警戒
復活警戒は⑨「しばらく出ていない単元」にまとめました。
今からやるなら(社会の補足)
全体の優先順は⑦にまとめました。ここでは社会に特有の補足だけ挙げます。
- 都道府県を、農産物・地形・伝統工芸・災害とセットで覚えます。
- 漢字指定(漢字 4 字・カタカナ 3 字)で書けるように、用語を漢字で書く練習をします。
国語(読んだ年: 2011・2014・2015 年度)
国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書いたのは 2011〜2015 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3〜5(知識) | 読解 1(説明文・随筆) | 読解 2(小説) | 大問数/小問数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2011 | 漢字の読み 5 問 | 漢字の書き取り 5 問 | 大問 3 同音の言葉を漢字に直す/大問 4 ことわざの穴うめ+意味/大問 5 擬態語(さんさん・こうこう) | 大問 6 里山と自然(日高敏隆『セミたちと温暖化』「里山物語」より)9 問 | 大問 7 『ボーイズ・ビー』(桂 望実)11 問 | 7 / 45 |
| 2014 | 漢字の読み 5 問 | 漢字の書き取り 5 問 | 大問 3 対義語/大問 4 慣用句と同じ意味の熟語/大問 5 体の部位の漢字が共通して入る慣用句 | 大問 6 ダシと「飽きない料理」(伏木亨『おいしさを科学する』ちくまプリマー新書)8 問 | 大問 7 『季節風 夏』「僕たちのミシシッピ・リバー」(重松清・文春文庫)11 問 | 7 / 34 |
| 2015 | 漢字の読み 5 問 | 漢字の書き取り 5 問 | 大問 3 慣用句と関係の深い熟語/大問 4 副詞の使い分け(あいにく・あたかも・あえて) | 大問 5「世界商品」とは(川北稔『砂糖の世界史』岩波ジュニア新書)7 問 | 大問 6『サマータイム』(新潮文庫)8 問 | 6 / 35 |
座席(同じ場所に同じ種類の問題が来る)
国語は 4 科目のうち、位置の固定がいちばん強いです。読んだ 3 年とも、次の順で並びます。
- 大問 1 =漢字の読み 5 問(3 年とも 5 問ちょうど)
- 大問 2 =漢字の書き取り 5 問(3 年とも 5 問ちょうど。「送り仮名がある場合はひらがなで書きなさい」という但し書きも 2011・2015 に同じ形で付きます)
- 知識の小問群が 2〜3 大問(慣用句・ことわざ・対義語・語句の使い分け・擬態語)
- 説明文または随筆の読解
- 小説の読解(最後の大問)
小問全体に占める知識の割合が大きく、読んだ 3 年では漢字と語句だけで 20 問前後(全体の 4〜5 割)を占めます。読解 2 題は合わせて 15〜20 問です。
問い方の特徴
- 知識の大問は「同じ記号は一度しか使いません」という組み合わせで答えさせる作りです。2011 の擬態語、2014 の慣用句と熟語、2015 の慣用句と熟語・副詞と、3 年とも登場します。1 つ間違えると連鎖して落ちる作りなので、確実に決まるものから埋める練習が要ります。
- 読解 2 題の役割分担が 3 年とも同じです。前の 1 題が説明文・随筆(里山/おいしさ/砂糖の世界史)、後ろの 1 題が小説(兄弟/自転車の少年たち/中学生の女の子)です。説明文だけ・物語だけの偏った練習では足りません。
- 接続語や空欄補充を記号で選ばせる問題が読解のどちらにも入ります(2011 の a〜d、2014 の (1)〜(3)、2015 の あ〜お)。
- 本文からのぬき出しが多いです。2011 は「十七字で」「ぬき出しなさい」が 4 問、2014 は「八字でぬき出して」を含め 5 問、2015 も 2 問です。指定された字数に合う部分を探す作業が得点源になります。
- 本文の内容に合うものに〇×をつけさせる問題が 2015 の説明文(問七)にあり、内容の正誤判定も入ります。
- 本文にない言葉を自分で考えさせる問題が 2014 に 2 問ありました(「言いたかったせりふ」を考えて答える/「雨とも汗とも違うもの」を一語で、本文にある言葉ではない形で答える)。
形式面の注意(国語の補足)
- 字数を指定した記述が読んだ 3 年とも出ます。2011 は「十字以内でぬき出しなさい」、2014 は「本文の言葉を用いて二十字以内で説明しなさい」、2015 は「十五字以内で答えなさい」「『〜から。』につなげるように、本文のことばを使って三十字以内で答えなさい」「本文のことばを使って、三十字以内で答えなさい」です。上限は 30 字までで、100 字を超える長文記述は読んだ 3 年で無かったです。
- 記述は 1 冊あたり 3 問前後(2014 は 3 問、2015 は 3 問)で、残りは記号選択と短答です。
- 図を使う問題はほぼ無いですが、2011 の小説には「登場人物の座り方を表した図」を選ばせる問題がありました。
(「本文のことばを使って」の条件についての注意は⑦・⑩にもあるので、ここでは重複を省きました。)
頻出と回数(読んだ 3 年)
- 漢字の読み 5 問+書き取り 5 問: 3 年連続、いずれも大問 1・大問 2 の位置です。
- 慣用句・ことわざ: 3 年連続。
- 語句の意味や使い分けの大問: 3 年連続(同音の言葉・対義語・副詞・擬態語)。
- 説明文または随筆 1 題+小説 1 題: 3 年連続。
- 字数を指定した記述: 3 年連続(十字以内・二十字以内・十五字以内・三十字以内)。
- 本文からのぬき出し: 3 年連続で複数問。
- 接続語や空欄の補充を記号で選ぶ問題: 3 年連続。
復活警戒
資料が 2015 年度までしか無いため、警戒枠は作れません(⑨参照)。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
今からやるなら(国語の補足)
全体の優先順は⑦にまとめました。ここでは国語に特有の補足だけ挙げます。
- 漢字の読み・書きを毎日 10 問。送り仮名の付け方まで練習します。
- 説明文と小説を半々で読みます。どちらかに偏らせません。
- 指定字数(10・15・20・30 字)に合わせてぬき出す・まとめる練習をします。
⑨ しばらく出ていない単元(復活の警戒)
この学校については、周期にもとづく「そろそろ出る」の予測をしません。理由は資料の年が飛び飛びで、2018〜2024 の 7 年ぶんがどの科目にも無いためです。「何年出ていないから次に出る」という数え方が成り立ちません。
そのうえで、読んだ年に一度でも出ていて、直近の 2025 年度には出ていない題材を「見ておく価値のあるもの」として挙げます。
| 科目 | 題材 | 出た年 | 最終確認年度 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 図形の移動(点の通り道をかく作図) | 2016・2017 | 2017 |
| 算数 | 流水算 | 2016 | 2016 |
| 算数 | 通過算 | 2016 | 2016 |
| 算数 | 仕事算 | 2016・2017 | 2017 |
| 算数 | 規則性(カレンダー・碁石) | 2016・2017 | 2017 |
| 理科 | 流水のはたらき | 2016 | 2016 |
| 理科 | 植物のつくり | 2017 | 2017 |
| 理科 | ふりこ | 2017 | 2017 |
| 理科 | 水よう液と指示薬 | 2016・2017 | 2017 |
| 理科 | こん虫(食べ物) | 2016 | 2016 |
| 社会 | 都道府県あて(10 問まとめての大問) | 2016 | 2016 |
| 社会 | 戦国から江戸の長文 | 2016 | 2016 |
| 社会 | 時差の計算 | 2017 | 2017 |
| 社会 | 産業と農産物の結びつけ | 2017 | 2017 |
- 算数: 2025 の大問 4・5 が数の性質と円とおうぎ形だったので、規則性と図形の移動は次に戻ってくる余地があります。
- 理科: 2025 は電気・気体・動物の誕生・気象だったので、上の 5 つはこの年には出ていません。いずれも読んだ 3 年のうち 1〜2 年に出ているので、外さずに一巡しておきます。
- 社会: 2025 にも都道府県の同定は 1 問ありますが、大問まるごとの形では 2016 だけです。大問の並びが毎年変わる科目なので、「出なかった」ことに意味を持たせすぎないでください。
- 国語: 資料が 2015 年度までなので、警戒枠は作れません。
⑩ 形式面の注意
- 算数: 選択肢から記号を選ぶ問題は読んだ 3 年で 1 問も無く、答えだけを書く形が大半です。「考え方や途中の式も書きなさい」が 3 年とも 2〜3 問(2016 は 3 問、2017 は 2 問、2025 は 2 問)、置かれる場所は後半の大問(3〜5)で、最後の大問の (2) には 3 年とも付いています。円周率は 3.14(2016・2017 で明記。2025 の円周を扱う問題には、転写の範囲では円周率の指定が見当たりませんでした)。作図は 2016・2017 の大問 5(1) にあり(動く点の通り道を図にかき足す)、2025 には無くなっていました(該当箇所は長さを求める問題に替わっていました)。2025 は先頭に放送を聞いて解く問題がありました(「問題文は 2 回読まれます」「メモを取ってもかまいません」。冊子には「A-1日程」という表記があります)。
- 国語: 字数を指定した記述が読んだ 3 年とも出ます。上限は 30 字で、100 字を超える長文記述はありませんでした。「本文のことばを使って」「『〜から。』につなげるように」という条件が付きます。
- 社会: 「漢字 4 字で」「カタカナ 3 字で」という文字の種類と数の指定がよく付きます(2016 に 3 問、2017 に 4 問、2025 に 1 問)。一方、字数を指定した記述(○字以内)は読んだ 3 年で 1 問もありませんでした。
- 理科: 説明を書かせる問題に字数の指定は無く、「簡単に説明しなさい」「理由を述べなさい」という形です。「すべて選びなさい」が 3 年とも出るので、答えが 1 つとは限らない前提で読みます。記号を選んだうえで理由も書かせる複合が 2017・2025 にありました。
- 図の扱い: 図がついている小問の割合は、算数が 1 割強(図が出るのは大問 5〈図形〉と□問題の最後の 1〜2 問)、理科が半分近く、社会が 1 割、国語はほぼ無しです。理科はグラフ・衛星画像・スケッチの読み取りが得点の柱になります。
⑪ 学年別ロードマップ
小 4(土台)
- 計算の正確さ。この学校は算数の 22 問中 8 問が計算そのもので、しかも 3 けたで割る筆算・小数のかけ算・分数の通分がそのまま出ます。ここを速く正確にできるかが最後まで効きます。
- 図形の入口。円とおうぎ形、正三角形や長方形の面積です。最後の大問は 3 年とも図形でした。
- 漢字。読み・書きが毎年 5 問ずつです。小 4 のうちに配当漢字を取りこぼさないようにします。
- ことわざ・慣用句・対義語。国語の知識問題の中心で、3 年とも複数の大問を占めます。辞書を引く習慣そのものが得点になる学校です。
- 身のまわりの自然と社会に興味を持つ。理科も社会も「会話」「旅行記」「観察日記」「ニュース」の形で出ます。時間を計るのはまだ先で大丈夫です。
小 5(幅)
週の器は「平日 15 分×5+週末 60 分」を基本形にします。この学校の既存の指示(下記の単元一巡)をこの器に割り付けます。
- 算数の一行問題の単元を平日枠で一巡します。比→割合系(売買損益・平均算・食塩水の濃度)→速さ系(仕事算・和差算・過不足算・年齢算・速さ・通過算・流水算)→規則性・数の性質、の順です(比・売買損益・平均算・仕事算・和差算・過不足算・年齢算・速さ・通過算・流水算・規則性・数の性質はいずれも受験用教材の単元です)。⑧算数の題材表をそのまま「小 5 で一巡する単元リスト」として使えます。
- 理科の 4 分野を週末枠で一巡します。物理(電気回路・ふりこ)/化学(気体・水よう液)/生物(植物・こん虫・動物の誕生)/地学(流水・気象・地震)です。この学校は分野を絞れないので、小 5 での全分野の一巡がそのまま効きます。ただし 2018〜2024 年度は資料が無いため、この一巡は 2016・2017・2025 年度に出た単元にもとづきます(→④資料の状況)。
- 社会は分野の壁を作りません。地理と歴史を別々に覚えるのではなく、「この土地でこの出来事があった」という結びつけ方で覚えます。2017 年度の九州旅行記の大問がそのまま練習教材になります。ただし 2018〜2024 年度は資料が無いため、この結びつけ方の練習も 2016・2017・2025 年度の題材が中心になります(→④資料の状況)。
- 国語は説明文と小説を平日枠で半々に読みます。読解は 3 年とも説明文 1 題+小説 1 題です。どちらかに偏らせません。ただし国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無いため、この読み方の根拠は 2011〜2015 年度に限られます(→④資料の状況)。
- 短い記述の練習を週末枠に。理由を 2〜3 文で書く習慣を小 5 でつけると、小 6 で社会と理科の記述に時間を取られません。
小 6(仕上げ)
- 上の⑦「今からやるなら」の 8 項目が、そのまま小 6 の優先順です。
- 過去問は「同じ座席を縦に」が効く科目(算数・国語)と、「年度通しで時間を計る」が効く科目(理科・社会)に分けて使います。算数は「計算 8 問だけ 3 年ぶん続けて」「一行問題 8 問だけ 3 年ぶん続けて」という縦の解き方ができます。社会は並びが毎年違うので、通しで解いて時間配分の感覚をつかむほうがよいです。
- 直前期は前年 1 年間のニュース(社会)と説明を書く問題(理科・社会)に時間を割きます。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、小 4 からの計算・漢字の積み上げです。この学校は「同じ問題が出るから覚えれば取れる」種類ではなく、算数の前半 16 問と国語の知識 20 問前後という取りこぼしを許さない基礎の総量が大きいです。ここは短期で作れません。逆に、後半の思考問題は 2 小問ずつと少ないので、小 6 の直前だけで無理に難しい問題に手を広げるより、基礎の速さと正確さを小 5 までに作っておくほうが、この学校の形には合っています。
⑫ この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません。
もっとも近いのは神田女学園中学校(東京都)です。算数・理科・社会の 3 科目とも近く、この一覧全体でもっとも近い部類です(女子校のため男子には使えません)。次に近いのは捜真女学校中学部(神奈川県)で、算数の作りがとくに近く、同じ神奈川県です(理科・社会はやや離れ、こちらも女子校です)。3 番目は跡見学園中学校(東京都)で、算数と理科が近い一方、社会はやや離れます(女子校)。
8 校の一覧・記述量・注意は併願候補ページへ。
国語はどの学校とも比べられていません(この学校の国語が 2016 年度以降の資料を持たないため)。国語の転用については何も言えません。
8 校を通すと、算数と理科は近い学校が多く、社会は近い学校が少ないです。社会の「前年のニュースを入口にして分野をまたぐ」作りが、この学校に特有だからだと考えられます。社会だけは、この学校の過去問そのものを使うしかありません。
この学校は A-2・B-2・C 日程が2 科目の入試です。併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
⑬ 資料の限界
- 入試回が特定できない冊子が大半です。回の表記があったのは 2025 年度の算数と 2014 年度の国語(どちらも「A-1 日程」)、2015 年度の国語(「第 1 回」)だけです。ほかの冊子には回の記載が無く、科目ごと・年ごとに別の回の冊子が混ざっている可能性を否定できません。この学校は 2 月 1 日午前・午後、2 日午前・午後、3 日、4 日と回が多くあります。
- 2018〜2024 の 7 年ぶんがどの科目にも無い。2017 年度と 2025 年度のあいだで形式が変わっていても、いつどう変わったかは分かりません。2025 年度の算数に「放送を聞いて解く問題」が入っていたのがその例で、いつから始まった形なのかはこの資料では追えません。
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語の記述は 2011〜2015 年度に限った話です。
- 同じ法人の別の学校の冊子が 1 件混ざっていました。2011 年度の算数として保管されていた冊子が、実際には関東学院中学校(三春台)のものでした。今回の分析では使っていません。関東学院中学校と関東学院六浦中学校は別の学校なので、市販の過去問集を買うときも取り違えに注意してください。
- 転写の読み落とし・読み違いがあります。確認できた例として、2025 年度の理科で「猛暑日」が「もう暑日」、2015 年度の国語の漢字の読みで 1 問ぶんが直前の問題と重複した形で写っています。単元の判断に関わる箇所は原本の設問文で確かめましたが、細かい語句のずれは残っています。
- 入試回の時間・配点は分かりません。①の入試回の表は、2025 年度の入試結果表から日程・区分名・志願者数・合格者数のみを載せたもので、試験時間・配点は含まれていません。答えを書く欄の大きさも分かりません。
- 出典(作品名・著者)は、原本の本文末尾に印刷されている表記をそのまま写しました。2015 年度の小説『サマータイム』(新潮文庫)については、原本の表記が一般に知られている著者名と異なって見えるため、著者名は書いていません。
- 元の資料の表記ゆれとして、社会 2025 年度の「家庭での地震への備え」を問う設問について、資料内に「家庭において地震の備えとしてどのようなことが必要ですか」(⑥・⑦)と「家庭において地震への備えとしてどのようなことが必要ですか」(⑧社会)の二通りの転写が残っていました。どちらも原本の転写どおりに残しており、内容を左右する違いではありません。
- ここに書いたのは読んだ年(算数・理科・社会は 2016・2017・2025 年度、国語は 2011・2014・2015 年度)に限った観察であり、読んでいない年に同じことが当てはまる保証はありません。
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