青山学院横浜英和中学校 の過去問分析
青山学院横浜英和中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
青山学院横浜英和中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科目がそろう回・算数 17 年分ほか)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県横浜市南区 |
| 男女 | 共学(2018 年度から共学化) |
| 旧称 | 横浜英和女学院中学高等学校(〜1996 年改称)・成美学園(1939 年改称)・横浜英和女学校(1886 年改称)・ブリテン女学校(1880 年創立時) |
| 回 | 日程 | 科目 | 試験時間 | 配点 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 帰国生第 1 回 | 2026 年 11 月 30 日 午前 | 国算+英語筆記・面接(3 科目) | 国語 40 分・算数 30 分・英語 50 分 | 国語 50・算数 50・英語 80 | 英語は面接試験 8 分 20 点を含む(筆記 50 分 80 点+面接 8 分 20 点)。時間・配点の体系が他の回と異なる |
| 帰国生第 2 回 | 2027 年 2 月 1 日 午前 | 2 科目(一般 A 日程と同一問題) | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | 募集定員は一般 A 日程の定員に含む |
| 一般 A 日程 | 2027 年 2 月 1 日 午前 | 4 科目 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分 | 国語 100・算数 100・社会 70・理科 70 | 募集定員 70 名(帰国生第 2 回を含む)。理科・社会を使うのはこの回だけ |
| 一般 B 日程 | 2027 年 2 月 3 日 午後 | 2 科目 | 国語 50 分・算数 50 分 | 国語 100・算数 100 | — |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 4 科目とも「大問の数と、どの席に何の種類が来るかは動かない。中身は毎年入れ替える」という作りです。同じ席に同じ種類とは、同じ問題が出るという意味ではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味です。
- いちばんはっきりしているのは理科で、大問 3 の席には地学が 2019〜2026 の 8 年連続で座っています。社会も、大問 1 = 地理・大問 2 = 歴史・大問 3 = 分野横断という並びが、3 大問になった 2022 年度から 5 年連続で動いていません。
- 算数は役割(計算→一行題→大きな大問)の水準では固定、単元の水準では毎年作り直されます。4 科目とも「長い文章と資料を読んで、そこから答えを取り出す」試験で、算数だけは処理量の勝負になります。
家でやること 3 つ
- 理科は大問 3(地学)だけを 5 年分たてに続けて解きます。この学校の過去問の使い方でいちばん確実に効く方法です。
- 算数は小問集合 16〜17 問を 25 分で抜ける練習をします。年度通しで解くとき、まず大問 1〜3 の所要時間を毎回記録します。
- 社会は「誤っているものを」選ぶ問題に、選択肢を一つずつ ○ × で判定する習慣をつけます。
今週やる 1 つ
- 理科の過去問から大問 3(地学)だけを 1 年分、時間を計って解いてみます。
注意
- 読む量が多い試験です。社会は 40 分でリード文つきの 3 大問(設問文の総量 5,000 字前後)、理科も 40 分で長い導入文つきの 4 大問、国語は 50 分で 1 万字級の本文 2 題、算数は 50 分で 24〜25 問。時間内に読み切る速さそのものが主要な測定対象になっているように見えます。
4. 資料の状況
この節では、資料をどこまで読めているかを 3 つの言い方で分けます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びや導入文を数えた年)/資料のある年(過去問の転写が手元にある年)です。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたものです。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 2010〜2023(14 年分) | 2010〜2026(連続・17 年分) | 大問 5 題・小問 24〜25 問という今の形は 2022 年度から。2019 年度以前は 5〜7 大問 24〜37 問と幅がある |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 2019〜2023(大問の並びと導入文のみ・5 年分) | 2010・2012・2013・2015〜2026(15 年分) | 2011・2014 年度は資料に無い |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 2010・2011・2012・2015〜2023(12 年分) | 2010・2011・2012・2015〜2026(15 年分) | 2013・2014 年度は資料に無い。大問 3 題という今の形は 2022 年度から |
| 国語 | 3 年(2016・2017・2019) | 2 年(2010・2015) | 2010・2015〜2017・2019(5 年分) | 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 過去問データベースは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊しか掲載しておらず、入試回の区別ができません。4 科目がそろっていることから、一般 A 日程(4 科目)に相当する回とみられますが、断定はできません。B 日程(2 科目)の傾向はこの資料からは分かりません(試験時間・配点は 1 節を参照)。
- 「3 年連続」「8 年連続」と書いた箇所のうち、確かめたのは上の表の精読した年の範囲です。それ以前の年については、構成だけ数えた年の範囲で、大問の並びと単元の記録から数えました。
5. 一番大きな結論
この学校の入試は、4 科目とも「大問の数と、どの席に何の種類が来るかは動かない。中身は毎年入れ替える」という作りである。
いちばんはっきりしているのが理科で、大問 3 の席には地学が 2019〜2026 の 8 年連続で座っている(2024 太陽と気象、2025 月と星空、2026 気象、さかのぼって 2023 地震・火山、2022 海風と陸風、2021 局地的大雨、2020 月の満ち欠け、2019 火星の大接近)。残りの 3 席も、2025 年度をのぞけば大問 1 が化学・大問 2 が生物・大問 4 が物理という並びで、4 分野を 1 題ずつという配分は 8 年間変わらない。ここで言う「同じ席に同じ種類」とは、同じ問題が出るという意味ではない。数値も文章も図も毎年新しく作られていて、同じなのは「どの種類の問題が、どの場所に出るか」だけである。
社会も、大問 1 が地理・大問 2 が歴史・大問 3 が分野をまたぐ席という並びが、3 大問になった 2022 年度から 5 年連続で動いていない。記述は 3 年とも 1 年に 2 問ちょうどで、そのうち 1 問は必ず大問 3 に入る。
算数は少し性格が違う。5 大問・小問 24〜25 問という骨組みは 2022〜2026 の 5 年連続で、前半(大問 1〜2 または 1〜3)が「次の□をうめなさい」の小問集合、後半が独立した大きな大問という二層構造も 3 年とも共通している。しかし「大問◯には毎年◯◯」と細かい単元の水準で言い切れる席は、算数では見つからなかった。役割の水準では固定、単元の水準では毎年作り直すのが算数である。国語も、前が漢字・語句の知識、後ろが説明文 1 題+物語文 1 題という並びは精読した年に共通するが、知識問題の中身は毎年入れ替わる。
したがって過去問の使い方は、①理科は「同じ席を縦に」、②社会・算数・国語は「年度通しで時間を計る」+「単元ごとの解き方を身につける」 の組み合わせになる。理科の大問 3(地学)だけを 5 年分続けて解くやり方は、この学校では確実に効く。一方で「同じ問題を覚える」使い方は、4 科目のどこにも当てはまらない。
もうひとつ、全科目に共通する事実がある。読む量が多い。社会は 40 分でリード文つきの 3 大問(設問文の総量 5,000 字前後)、理科も 40 分で長い導入文つきの 4 大問、国語は 50 分で 1 万字級の本文 2 題、算数は 50 分で 24〜25 問。時間内に読み切る速さそのものが、この学校の主要な測定対象になっているように見える。
科目ごとの型をまとめると次のとおりです。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかけるべきこと |
|---|---|---|---|
| 算数 | 高い。5 大問・小問 24〜25 問(2022〜2026 の 5 年)。前半が「次の□をうめなさい」の小問集合で全体の 6〜7 割 | 単元は毎年入れ替わる。規則性・数列だけは 3 年とも独立した大問。記述・途中式はゼロ | 小問集合 16〜17 問を 25 分で抜ける速さと、規則性の逆引き・合計 |
| 理科 | 非常に高い。4 大問・小問 21〜30 問。大問 3 は 8 年連続で地学、ほかの 3 席も 2025 年度をのぞき化学→生物→地学→物理 | 分野の席は固定、単元は 2〜5 年周期で循環。記述は毎年 2〜3 問で「なぜ有利か」が中心 | 地学(月・気象)を大問 1 題ぶんの重さでと、表・グラフから比例を読む計算 |
| 社会 | 高い。3 大問・小問 29〜32 問(2022〜2026 の 5 年)。大問 1 地理・大問 2 歴史・大問 3 分野横断 | 毎年ひとつの身近な題材(和食・水・お菓子・十二支・災害)でリード文を立て直す。記述は毎年 2 問 | 「誤っているもの」を選ぶ精度と、自分の考えを書く記述 |
| 国語 | 高い(2019 年度まで)。大問 4〜5・小問 27〜30。前が漢字語句、後ろが説明文→物語文 | 記号選択が主軸。抜き出しが最大の塊。記述は毎年 2〜3 問 | 抜き出しの精度と、1 万字級を 50 分で読む体力 |
科目ごとに競技が違う、というよりは、4 科目とも「長い文章と資料を読んで、そこから答えを取り出す」試験である点が共通している。算数だけが例外で、こちらは処理量の勝負になる。
6. この学校らしさが出る場所(過去問でしか掴めない題材の色)
- 登場人物が「青山さん」と「英和さん」。2024 年度の算数では大問 1(4) に「青山さんは A 地点から、蒔田さんは B 地点から出発し」、大問 1(5) に「青山さん 1 人では 30 日、英和さん 1 人では 20 日」。2026 年度の算数大問 3(5) も「青山さんは家から駅へ自転車で向かいました」。理科でも 2022 年度大問 3 が「横浜に住んでいる英和さんは、湘南の海に遊びに行きました」、2024 年度大問 3 が「横浜市に住んでいる英和さんは外で友達と運動して遊ぶのが大好きです」、2025 年度大問 1 が「青山さん」と「英和さん」のたまごサンドをめぐる会話。校名を分けた 2 人が問題文の中に住んでいる。
- 横浜が題材に必ず入る。社会 2024 は横浜港の開港から現在までの移り変わり、2025 は横浜市の鉄道路線と昼夜間人口・山下公園と関東大震災・新横浜駅のハザードマップ・横浜市南区の防災マップ 2 種。理科でも「横浜で見たとき」(2019 火星)「ある日の午前 1 時ごろの横浜の東の空」(2025)と、観測地が横浜で指定される。学校のある土地を素材にする姿勢が科目をまたいで一貫しているように見える。
- 理科が生活の場面から入る。熱中症警戒アラートと WBGT(2024)、たまごサンドの栄養(2025)、教室のエアコンの風向き(2026)、クレーン車の後輪が浮く理由(2026)、ジェットコースターの組み立て(2019)、ゲリラ豪雨(2021)。教科書の実験そのままではなく、身のまわりの場面に置き換えて条件を読ませる。
- 社会の記述が「あなたはどう考えるか」に寄る。2025 の「被災地に住むあなたと家族が福祉避難所で働く立場だとしたら、どのような仕組みやサポートがあればいいと思いますか」、2026 の「自分たちの文化が他の国や地域で広く理解されるために、私たちにはどのような姿勢が求められていると考えますか」。正解が一つに決まらない問いが毎年 1 問置かれている。
- 多様性・共生・持続可能性の語が社会に繰り返し出る。性的マイノリティへの理解を示すマーク(2024)、フェアトレード認証ラベル(2024)、男女共同参画と地方公務員の女性比率(2025)、小 6 が直接意見を主張する手段(2025)、大豆ミートと持続可能な生産(2026)、エコレールマーク(2026)。
- 国語の説明文が「ことばと日本人」と「生き物の生態」に寄る。外山滋比古『日本語の絶対語感』・榎本博明『自分らしさってなんだろう?』(2017)、小川洋子『物語の役割』・稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』(2019)、高槻成紀『野生動物と共存できるか』(2010)。物語文は小学生・中学生が主人公で、2017 は高樹のぶ子『マイマイ新子』、2019 は森絵都『クラスメイツ〈後期〉』。
- 算数に「データの活用」が入ってきた。2026 年度は大問 4 が丸ごと 10 人の記録(平均値・中央値・ヒストグラム・2 つの記録を点で表した図)で、2024 年度も大問 1(7) に表の読み取りが 1 問あった。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に。過去問を使った演習は小 6 の夏以降が目安です。
各項目の頭にかかる時間の目安、末尾にその施策の根拠を確認できている最後の年度を付けました。根拠は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。
- [週末 60 分] 理科・地学を大問 1 題ぶんの重さで仕上げる——大問 3 の席に 8 年連続(2019〜2026)で座っている。月の満ち欠けと南中時刻(2020・2025)、気象(2021・2022・2024・2026)、太陽の動きとかげ(2024)、地震(2023)、惑星(2019)。過去問は大問 3 だけを 5 年分たてに続けて解くやり方が向いている。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・小問集合 16〜17 問を 25 分で抜ける——2024・2025・2026 とも、前半の「次の□をうめなさい」が全体の 6〜7 割。年度通しで解くとき、まず大問 1〜3 の所要時間だけを毎回記録する。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・「誤っているものを」選ぶ精度——毎年 4〜6 問。選択肢を一つずつ ○ × で判定して余白に印を付ける習慣が、そのまま得点になる。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・抜き出しの精度——説明文・物語文それぞれに 5〜7 問。「二十五字以内」「直前の八字」「はじめの五字」など、数え方の指定まで守る練習。(確認: 〜2019 年度)
- [週末 60 分] 理科・比例計算と「なぜ有利か」の記述——表とグラフから比例を読む計算が分野をまたいで毎年出る。中和の過不足(2024)、溶解度曲線からの析出量(2025)、熱量の混合(2026)、フェーン現象の標高と気温(2026)、ばねののび(2026)。もう一つは、体のつくり・行動・色を「生き残るのに有利だから」で説明する記述で、2024・2025・2026 の 3 年連続で出ている。実際に書いて模範解答と見比べるところまでやる。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・規則性の「値→逆引き→合計」と単位換算——規則性は 2024 の分数の群数列、2025 の正三角形を分ける操作、2026 の連続する奇数の和。3 年とも独立した大問で、順に求める問いと逆にたどる問いが必ず対になっている。単位換算は時間(日・時間・分・秒と分数時間)と体積(L・mL・m³・cm³)。2025・2026 は 2 年連続で計算枠に 2 問ずつ入っている。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・理科の記述と、前年のニュースを単元に翻訳する——社会は「資料から読み取れること→自分の意見→理由」の 3 文でまとめ、2024 の食料生産、2025 の福祉避難所、2026 の文化理解。指定語句(「発展途上国」)や指定の文末(「〜姿勢」)を必ず入れる。社会も理科も、前年の出来事は単独では聞かれず、必ず単元に接続して問われる(能登半島地震→プレートと防災行政、猛暑→フェーン現象と景気、新紙幣→人物と近代史)。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・横浜と神奈川、国語・物語文の最終記述——社会は横浜港の歴史(開港・生糸・関東大震災・山下公園)、市内の地形と鉄道、ハザードマップ。学校のある南区の防災マップが素材になった年(2025)もある。国語は物語文の最終記述で「どんな出来事で/どんな気持ちから/どんな気持ちに」の 3 要素を埋めてから 40 字前後に整える。(社会確認: 〜2025 年度/国語確認: 〜2019 年度)
8. 科目別の詳細
問い方の細部は 10 節(形式面の注意)、しばらく出ていない単元は 9 節にまとめました。小問集合の速さ・抜き出し・規則性など全体版の家でやることは 7 節を参照してください。ここでは各科目にしか無い項目だけを挙げます。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 5・小問 24〜25)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年。大問 5 題・小問 24〜25 問という骨組みは、年度別の大問構成をたどると 2022〜2026 の 5 年連続で動いていない(その前の 2020・2021 は 4 大問 20 問で、2019 年度以前は 5〜7 大問 24〜37 問と幅があった)。つまり「今の形」は 5 年前に固まったばかりで、2019 年度以前の過去問は問題数の感覚が本番と違う。
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 大問 | 役割 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 「次の□をうめなさい」計算+一行題 | 8 問。四則計算/逆算/食塩水(9% をこぼす)/速さ(青山さんと蒔田さんの往復)/仕事算(青山さん 30 日・英和さん 20 日)/平面図形の斜線部の面積/表の読み取り(好きな給食メニュー)/流水算(30km を上り 2 時間・下り…) | 5 問。四則計算/逆算(同じ数が入る□)/比の逆算/部分分数の和(1/(4×6)+1/48+1/80…)/単位換算(1と1/6 日 − 23 時間 14 分 20 秒) | 5 問。四則計算/1+2+…+□=1830/単位換算(3.5L+93mL−0.0029m³ を cm³ で)/比の逆算/単位換算(1 日 6 時間 15 分 9 秒 − 19/36 時間) |
| 2 | 「次の□をうめなさい」一行題 | 6 問。売買損益(携帯電話の料金プラン A・B)/割合と比(赤白青の球)/場合の数(立方体 4 個の辺を通る道順・X を通る道順)/図形の移動(正六角形の内側を正三角形が回る) | 6 問。数の性質(7 で割ると商 18 あまり 3)/数の性質(6 人ずつでも 9 人ずつでも 3 あまる)/角度/数の性質(7 を 5 回・8 を 11 回・4 を 6 回かけた数)/推理(44 人で委員 4 人・確実に選ばれる票数)/割合と比(男子 15% 減・女子 10% 増) | 6 問。和差算(縦が横より 5cm 短い長方形)/売買損益(15% 値上がり→20% 値上がり)/仕事算(排水管 A 42 分・B)/角度/点対称な図形をすべて選ぶ/数の性質(14 を 5 回・13 を 10 回かけた数) |
| 3 | 2024 は大きな大問、2025・2026 は一行題の 3 枠目 | 4 問。規則性(分母ごとに区切った分数の群数列。100 番目の数、39/70 は何グループ目の何番目、分子に初めて 77 が出るのは、44 個目のグループの和) | 6 問。平面図形の面積比(長方形と平行線)/場合の数(2 直線上の 10 点で作る三角形)/立体図形(中心角 120 度のおうぎ形を底面とする柱体)/速さ(3 人の到着順を選ぶ)/時計算(1 日 3 分遅れる時計と 5 分進む時計)/割合と比(予算とサインペン・エンピツ・ボールペン) | 5 問。推理(1 年生と 2 年生の人気投票で第 3 位まで表彰)/時計算(5 時から 3 度目に直角になる時刻)/円とおうぎ形(正方形と 4 頂点を通る半径 4cm の円)/立体図形(円柱の容器の水)/速さ(家→図書館で 15 分→半分の速さで駅へ) |
| 4 | 量やデータの変化を追う大問 | 4 問。水量とグラフ(直方体の水そう A と、大きな直方体から小さな直方体をくりぬいた水そう B に同時給水) | 4 問。速さとグラフ(長方形 ABCD の辺上を動く点 P と三角形 ABP の面積、点 Q との組み合わせ) | 4 問。データの活用(10 人の 50m 走・反復横跳び・ボール投げ。平均値と中央値、ヒストグラムの選択、散布図の選択、記録を訂正すると中央値がどう動くか) |
| 5 | 図形または規則性の重い大問 | 3 問。平面図形の面積比(平行四辺形 ABCD を 1:2 と 2:1 に分ける点、三角形 GED は全体の何倍か) | 4 問。規則性(面積 1cm² の正三角形の各辺を 3 等分して内部に正三角形を作る操作を繰り返す。操作 5・操作 6 の色つき部分の面積) | 4 問。規則性(1 から始まる連続する奇数の和が平方数になることを図で示し、17〜99 の和、和が 672 になる□、和から 2 つの奇数を引く) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 前半が「次の□をうめなさい」の小問集合、後半が独立した大問という二層構造は 3 年とも共通。ただし境目の位置は動く。2024 は大問 1・2 の 14 問が小問集合で大問 3 から独立した大問、2025・2026 は大問 1〜3 の 16〜17 問が小問集合で独立した大問は 2 題だけ。つまり小問集合が全体の 6〜7 割を占めるという比率は 3 年とも変わらない。
- 大問 1 の頭は計算。2024・2025・2026 とも (1) が四則計算で、年度別の大問構成をたどると大問 1 が計算・数の性質から始まることは 2010 年度以降ほぼ毎年続いている。導入文「次の□をうめなさい。」も 3 年とも同じ。
- 規則性・数列は 3 年とも独立した大問で出ている(2024 は大問 3、2025・2026 は大問 5)。年度別の構成でも規則性は 2010・2011・2012・2013・2014・2015・2016・2018・2020・2021・2024・2025・2026 と繰り返し大問になっており、この学校でいちばん出席率の高い単元である。
- 一行題の枠には「角度」と「数の性質」が固定席に近い。角度は 2025 大問 2(3)・2026 大問 2(4) と 2 年連続、数の性質(あまり・約数倍数・かけ算の一の位)は 2025 に 3 問・2026 に 1 問。
- ただし、細かい単元の水準で「大問◯には毎年◯◯」と 3 年以上言い切れる席は、算数では見つからなかった。算数の座席は役割(計算→一行題→大きな大問)の水準では固定、単元の水準では毎年入れ替わると考えるのが実際に近い。
問い方のくせ
- 答えを□に入れさせる。小問集合はすべて「次の□をうめなさい」で、問い方が「〜は何ですか」ではなく「〜は□ cm² です」という言い切りの文になっている。式や考え方を書かせる欄は 3 年とも無い。
- 単位換算が計算枠に必ず入る。2025 大問 1(5)「1と1/6 日 − 23 時間 14 分 20 秒」、2026 大問 1(3)「3.5L+93mL−0.0029m³ を cm³ で」、2026 大問 1(5)「1 日 6 時間 15 分 9 秒 − 19/36 時間」。時間・体積・長さを行き来する計算が 2 年連続で 2 問ずつ置かれている。
- かけ算を繰り返した大きな数の性質が 2 年連続。2025 大問 2(4)「7 を 5 回かけた数 A、8 を 11 回かけた数 B、4 を 6 回かけた数 C」、2026 大問 2(6)「14 を 5 回かけた数 A、13 を 10 回かけた数 B」。一の位や約数の個数を問う同じ発想。
- 規則性の大問は「値→逆引き→合計」の 3 点。2024 は「100 番目の数」「39/70 は何番目か」「44 個目のグループの和」、2025 は「操作 2 の面積」「合計 31 個になるのは操作何回目か」「操作 6 の面積」、2026 は「17〜99 の和」「和が 672 になる□」。順に求める問いと、逆にたどる問いが必ず対になっている。
- 図形は求積そのものより「比」。2024 大問 5 も 2025 大問 3(1) も、長さの比から面積の比を出す作り。長さや角度が全部与えられて公式に入れるだけ、という問題は少ない。
今からやるなら(算数の詳細)
小問集合を 25 分で抜ける練習・単位換算・規則性の逆引きは 7 節を参照してください。ここでは算数にしか無い項目を挙げます。
- 面積比。平行四辺形・長方形を比で分ける点から相似と面積比に持ち込む手順を、2024 大問 5 と 2025 大問 3(1) で確認する。
- 数の性質の 3 系統。あまりによる分類(6 人ずつでも 9 人ずつでも 3 あまる)、かけ算を繰り返した大きな数の一の位・約数、倍数と公倍数。2025・2026 で毎年 1〜3 問。
- データの活用。平均値・中央値・最頻値の違い、ヒストグラムの読み方、2 つの記録を点で表した図(散布図)の読み方。2026 で大問 1 題を占めたので、当面は準備しておきたい。
- 速さは「グラフを読む」と「文章から比を立てる」の両方。2025 大問 4 は図形上を動く点とグラフ、2026 大問 3(5) は「途中から半分の速さ」の文章題、2024 大問 1(4) は往復のすれ違い。
- 時計算。2025 大問 3(5)(遅れる時計と進む時計)、2026 大問 3(2)(3 度目に直角)と 2 年連続。長針と短針の速さの差を毎分 5.5 度で出す手順を固める。
8-2. 理科(40 分・70 点・大問 4・小問 25〜30)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年(設問文まで)と、2019〜2023 年度の 5 年(大問の並びと導入文まで)。大問 4 題・小問 21〜30 問という骨組みは 2019 年度以降 8 年間動いていない。
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 大問 | 分野 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 化学(2025 のみ生物) | 中和(塩酸と BTB・鉄片、水酸化ナトリウム水溶液との過不足、蒸発後に残る固体の量のグラフ選択)7 問 | 人体(たまごサンドの会話文から栄養分・消化器官・消化こう素リパーゼ/ペプシン/トリプシン・だ液の実験)7 問 | 熱と状態変化(ろうの固体と液体の重さと体積、金属棒の熱の伝わり、示温インク、エアコンの風向き、25℃240g+55℃120g+90℃80g の混合温度)8 問 |
| 2 | 生物(2025 のみ物理) | こん虫(ミツバチの 8 の字ダンスとえさ場の方向、完全変態のなかま、3 時間後の踊りの向き)5 問 | 光(反射・屈折・直進の分類、鏡に映る範囲、鳥が真下に飛び込む理由、とつレンズと像)5 問 | 動物の誕生(メダカの飼育・雌雄のスケッチ・卵の大きさ・細胞分裂の時間・発生の順番・背が黒く腹が白い理由)7 問 |
| 3 | 地学 | 太陽とかげの記録(東はどれか、春分の日、シドニーでは)+気象(乾湿計から湿球温度、WBGT、アメダス)7 問 | 月と星空(午前 1 時の東の空、月の形の変化、地球の北極側から見た位置図、午前 2 時の星空、観察した季節)6 問 | 気象(台風の進路と予想進路、気象衛星ひまわり、フェーン現象の標高と気温、6 月の停滞前線)8 問 |
| 4 | 物理(2025 のみ化学) | 電気回路(スイッチ 1・2 と豆電球の明るさ 4 通り)+電磁石(方位磁針の向き、電磁石と永久磁石の便利な点をそれぞれ記述)9 問 | 溶解度・再結晶(ろ過、固体 A〜E の溶解度曲線、40℃の水 50g に 28g、60℃の飽和水溶液を 20℃に冷やす、濃度 50% の水溶液 400g)7 問 | ばね・滑車・てこ(ばね A と B の直列、動滑車、上皿てんびん、台形の板の重心、定滑車と動滑車の組み合わせ、クレーン車の後輪が浮く理由)7 問 |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 3 の席には地学が座る。2024(太陽と気象)・2025(月と星空)・2026(気象)は原本で確認し、大問の並びだけをたどった 2019(火星の大接近)・2020(月の満ち欠け)・2021(局地的大雨)・2022(湘南の海と海風・陸風)・2023(地震・火山)を合わせると 2019〜2026 の 8 年連続でこの席は地学である。過去問データベース 掲載分の全校を集計した索引でも、この席は 8 年連続と数えられている。
- ほかの 3 席も、2025 年度をのぞけば並びが同じ。大問 1 が化学、大問 2 が生物、大問 4 が物理という並びが 2019〜2024 と 2026 に共通する。2025 年度だけが生物(人体)→物理(光)→地学(月)→化学(溶解度)と入れ替わった。つまり 4 分野を 1 題ずつ、地学は必ず 3 番目というのがこの学校の理科である。
- 分野の中身は毎年入れ替わる。化学は中和(2020・2024)・溶解度(2019・2025)・気体(2021)・水溶液の判別(2023)・熱と状態変化(2022・2026)が回り、物理は てこ(2020・2023)・ばね(2022・2026)・電気と電磁石(2021・2024)が回る。
- 地学の中では「月」と「気象」が二本柱。月は 2020・2025、気象(台風・前線・局地的大雨・海陸風・熱中症)は 2021・2022・2024・2026 と、直近 6 年で 4 回。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸。3 年とも選択が 43〜68% を占める。ただし「すべて選び記号で答えなさい」「誤っているものをすべて」「正しい順に並べかえ」が毎年混じるので、一つ選べば終わりという読み方では取りこぼす(2024 大問 2(1)(2)、2025 大問 1(6)、2026 大問 1(3)・大問 2(5)①)。
- 記述は毎年 2〜3 問、字数指定なしの 1〜2 文。しかも「理由を答えなさい」が中心。2024「ミツバチの動きの向きはなぜ変わったのか」、2025「ウシのほうが消化管が長く胃の数も多いのはなぜか」「鳥はなぜ斜めに飛び込まないで真下に飛び込むのか」、2026「野生のメダカの背が黒く腹が白いことはどう有利にはたらくか」。生き物の体のつくりを「生き残るのに有利だから」で説明させる問いが 3 年連続で出ている。
- 語句を指定した記述がある。2026 大問 4(3) は「『クレーン』または『クレーン車』という言葉を入れて簡単に説明しなさい」。
- 計算は分野をまたいで必ず入る。中和の過不足(2024)、溶解度の析出量(2025)、熱量の混合(2026)、フェーン現象の標高と気温(2026)、細胞分裂にかかる時間(2026)、動滑車のひもの長さ(2026)。表・グラフの数値を比例で読む計算がこの学校の得点差の中心にある。
- 身のまわりの場面から入る。熱中症警戒アラート(2024)、たまごサンド(2025)、エアコンの風向き(2026)、クレーン車(2026)、ジェットコースター(2019)、ゲリラ豪雨(2021)、湘南の海(2022)。教科書の実験そのままではなく、生活の場面に置き換えて条件を読ませる作りが一貫している。
今からやるなら(理科の詳細)
地学を大問 1 題ぶんの重さで仕上げること・表とグラフの比例計算・「なぜ有利か」の記述は 7 節を参照してください。ここでは理科にしか無い項目を挙げます。
- 「すべて選びなさい」「誤っているもの」「正しい順に並べかえ」への構え。選択肢を一つずつ ○ × で判定する読み方を習慣にする。
- 物理は てこ・ばね・滑車・電気回路の 4 つ。2026 大問 4 のように 4 つが一つの大問に同居する年がある。ばねの直列と並列、動滑車のひもの長さと力、上皿てんびん、重心。
- 生物は動物寄りの準備を厚めに。こん虫の変態、メダカの発生、人体の消化。ただし植物が 5 年空いているので、光合成・蒸散・花のつくりも一巡しておく。
8-3. 社会(40 分・70 点・大問 3・小問 29〜32)
原本で読んだのは 2024・2025・2026 年度の 3 年。大問 3 題・小問 29〜32 問は 2022〜2026 の 5 年連続(2021 年度以前は 4〜6 大問 29〜40 問)。
年度×大問の題材表(2024〜2026)
| 大問 | 分野 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 1(9〜10 問) | 地理 | 「和食」のユネスコ無形文化遺産登録。コールドチェーン、2023 年夏の猛暑、海岸線の長い都道府県、漁業種類別生産量のグラフ、学校給食の地場産物、製造品出荷額の地図 4 枚、果物の産地 | 日本の自然環境と水。平野の同定、棚田、横浜市の鉄道路線と昼夜間人口、中部地方 9 県の農産物産出額、黒部ダムの地形図、飛騨・木曽・赤石、弥陀ヶ原とラムサール条約、プラスチック | お菓子。今宮神社までの地図読み、三大菓子処(京都・金沢・松江)と茶、金沢の雨温図、ひこばえ(再生二期作)、旅客と貨物の輸送手段の変化グラフ、エコレールマーク、猛暑と景気のグラフ |
| 2(10〜11 問) | 歴史 | 江戸時代のエコな暮らし。出雲大社、1970 年大阪万博、大伴家持と万葉集、湯屋、姫路城、化政文化、北里柴三郎と新紙幣、生糸の経路、第一次世界大戦、グローバル化 | 対外関係史。遣唐使の停止、日蓮、南蛮、織田信長、比叡山焼き打ちの目的(記述)、朝鮮出兵と陶磁器、鎖国とオランダ、琉球王国の那覇港、横浜港からの球根輸出、勝海舟 | 十二支と歴史。飛鳥時代、7 世紀の朝鮮半島、鬼門と京都の航空写真、8 枚の年表カードの並べ替え、甲子園と沖縄県代表、丙午の年の総理大臣、江戸時代の米価のグラフ、徳川将軍のフルネーム、経済と貨幣 |
| 3(10〜11 問) | 分野横断(歴史・地理・公民をまたぐ) | 2023 年 FIFA 女子ワールドカップ。オーストラリアとの貿易品目、国連加盟国、日露戦争前後の並べ替え、横浜港の移り変わり、富国強兵、世界恐慌への各国の対応、平和と安全、スポーツ庁の所属省庁、イスラームの風習、性的マイノリティ、フェアトレード(記述) | 自然災害。海底地形図とプレート、山下公園と関東大震災、1946 年の南海地震、新横浜駅のハザードマップ、普代村の防潮堤、横浜市南区の防災マップ 2 種、1995 年前後の並べ替え、福祉避難所への提案(記述)、男女共同参画、小 6 が意見を主張する手段 | 暦と文化。太陽暦の採用、中国関係史、平安時代、徳島県の同定、名古屋大都市圏の統計表、大豆ミートと持続可能性、伝統的工芸品を指定する省庁、渋谷区の条例、文化の理解に求められる姿勢(記述) |
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 大問 1 は地理、大問 2 は歴史が 3 年とも動かない。年度別の大問構成をたどると、2022 年度に 3 大問になって以降 5 年連続でこの並びである。
- 大問 3 は分野をまたぐ席。2024 は国際・歴史・公民、2025 は防災(地理)と公民、2026 は歴史と公民と、毎年組み合わせが変わる。ただし 3 年とも公民(憲法・三権分立・人権・地方自治)が必ず入り、最後は記述で締める年が多い(2024・2026 は大問 3 の最終問が記述)。
- 記述は 3 年とも 1 年に 2 問ちょうど。しかも 3 年とも「大問 3 に 1 問」で、もう 1 問が大問 1(2024・2026)か大問 2(2025)に入る。
- リード文は毎年ひとつの身近な題材から始まる。和食(2024)、水と自然環境(2025)、お菓子(2026)、対外関係(2025 大問 2)、十二支(2026 大問 2)。そこから下線部①②③…をたどって設問が並ぶ形が 3 年とも同じで、下線部は 8〜11 本。
- 横浜が題材に必ず入る。2024 は横浜港の移り変わり(大問 3 問 4)、2025 は横浜市の鉄道路線と昼夜間人口(大問 1 問 2)・山下公園と関東大震災・新横浜駅のハザードマップ・横浜市南区の防災マップ・横浜港からの球根輸出、2026 も交通の変化を扱う。学校のある土地を素材にする作りが 3 年続いている。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸で、しかも「誤っているもの」を選ばせる。2024 は選択 22 問中に「誤っているもの」が 5 問、2025・2026 も毎年 4〜6 問。正しいものを 1 つ選ぶ問題と混在するので、設問文の「誤っている」「正しい」を読み飛ばすと大量に落とす。
- 統計・グラフ・地図から読み取らせる。製造品出荷額の地図 4 枚を見分ける(2024)、中部地方 9 県の農産物産出額の表(2025)、旅客と貨物の輸送手段の変化(2026)、江戸時代の米価のグラフ(2026)、雨温図(2026)。地名や年号の暗記より、資料を目の前で読む力を測る配分になっている。
- 記述は「理由」ではなく「あなたの考え」に寄る。2024「食料生産量を増やしていくことで起こる問題を、原因と影響を挙げて」、2025「被災後できるだけ早く福祉避難所で働けるようにするには、どのような仕組みやサポートがあればいいと思いますか。あなたの考えを具体的に」、2026「自分たちの文化が他の国や地域で広く理解されるために、私たちにはどのような姿勢が求められていると考えますか」。正解が一つに決まらない問いが毎年 1 問入っている。
- 記述には字数ではなく「形」の指定が付く。「『発展途上国』という言葉を用いて」(2024)、「『〜姿勢』という形で」(2026)、「本文と図を参考にして」(2026)。
- 答え方の指定が細かい。「カタカナで答えなさい」(2024 大問 1 問 1)、「漢字で答えなさい」(2025 大問 2 問 1・問 4)、「漢字 4 字で」(2026 大問 1 問 4)、「ひらがなで」(2026 大問 3 問 4)、「氏名(フルネーム)を漢字で」(2026 大問 2 問 8)。
- 並べ替えが毎年ある。日露戦争前後の A〜E(2024)、1995 年前後の 4 つ(2025)、8 枚のカード(2026)。
- 前年の出来事が地の文にも設問にも入る。2023 年夏の猛暑と新紙幣(2024)、2024 年の能登半島地震と南海トラフ臨時情報(2025)、2025 年夏の甲子園と近年の猛暑(2026)。ただし単独で「これは何年のことか」とは聞かれず、必ず地理や歴史や制度に接続して問われる。
今からやるなら(社会の詳細)
「誤っているもの」を選ぶ精度・自分の考えを書く記述・横浜と神奈川・前年ニュースの翻訳は 7 節を参照してください。ここでは社会にしか無い項目を挙げます。
- 長いリード文を読み切る練習。1 大問あたり 1,500 字前後の文章に下線部が 8〜11 本。過去問を解くときは「何分で読み終えたか」を測る。
- 統計資料の読み方。都道府県別の産出額表、輸送手段別のグラフ、雨温図、製造品出荷額の分布地図。数字そのものより「どの県が上位か」「いつ折れ曲がったか」を言葉にする練習。
- 並べ替えと年代感覚。近現代(明治〜戦後)のできごとを 10 年刻みで並べられるように。毎年 1 問出る。
- 答え方の指定に慣れる。漢字・カタカナ・ひらがな・字数(漢字 4 字)・フルネーム。書けるはずの語を指定違いで落とさない。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 4〜5・小問 27〜30。2016・2017・2019 年度で確認)
国語は 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。資料があるのは 2010・2015・2016・2017・2019 年度で、ここに書いたのは精読した 2016〜2019 年度に限った話である。直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。
年度×大問の題材表(2016・2017・2019)
| 大問 | 役割 | 2016 | 2017 | 2019 |
|---|---|---|---|---|
| 前半(1〜3 題) | 漢字・語句の知識 | 大問 1: 漢字の書き取りと読み 5 問(トッキョ/キソク/ツトめる/閉口/不易流行)。大問 2: 同音異義語(コウ作)・ことばの関係・かなづかいと送りがな | 大問 1: 漢字 5 問(アむ/キく/ホセイ/屋台/奮って)+熟語の構成(静物・着陸)+慣用句 2 種(ふいを□/かたずを□)と意味+同音異義語(大義メイ分) | 大問 1: 漢字 5 問(センコク/ホンイ/ヤドる/角笛/応える)+同音異義語(製造エテイ)。大問 2: ことばの関係+四字熟語の誤字直し(前代見聞→未聞、心□) |
| 中ほど | 文章の並べ替え | 大問 3 の問一に、本文中の 4 段落を正しい順に並べる設問 | 大問 2 として独立(万葉集の歌をめぐる文章のア〜エを並べ替え) | 大問 3 として独立(絵本の暗唱をめぐる文章のア〜エを並べ替え。小川洋子『物語の役割』) |
| 後ろから 2 番目 | 説明文・論説文 | 行儀作法の考え方(12 問) | 恥の文化と自己のあり方(榎本博明『自分らしさってなんだろう?』)(11 問) | 花と昆虫の関係(稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』)(11 問) |
| 最後 | 物語文 | 吹奏楽部の練習と克久(10 問) | 麦畑とヒバリの巣、新子(高樹のぶ子『マイマイ新子』)(10 問) | 秋の教室と久保由佳(森絵都『クラスメイツ〈後期〉』)(11 問) |
構成だけ数えた年でいちばん古い 2010 年度も、大問 3 が説明文(高槻成紀『野生動物と共存できるか』)、大問 4 が物語文(ヴァレンタイン・デイヴィス『34 丁目の奇跡』)で、後ろ 2 題の並びは同じだった。
同じ場所に同じ種類の問題が出る
- 前が知識、後ろが読解という二層は、確認できた 2010・2016・2017・2019 の 4 年すべてで同じである。最後の大問が物語文、その一つ前が説明文という並びも同じ 4 年で確認できた。
- 冒頭は漢字 5 問で、導入文「次の 1〜5 の――部のカタカナは漢字に直し、漢字は読みをひらがなで書きなさい。」が 2016・2017・2019 の 3 年とも同じ文である。中身は書き取り 3 問+読み 2 問の配分が多い。
- 文章の並べ替えが 3 年連続。2017・2019 は独立した大問、2016 は説明文の中の設問という違いはあるが、「ばらばらの段落・部分を正しい順に戻す」問いは毎年ある。
- 説明文・物語文それぞれに「空欄に入ることばを本文からぬき出す」問いが必ず複数。抜き出しは国語の設問のいちばん大きな塊で、3 年とも 5〜7 問ある。
- ただし「大問◯には毎年◯◯」と細かい単元の水準で言い切れるのは漢字の席(先頭)だけで、知識問題の中身(熟語の構成・慣用句・四字熟語・かなづかい・ことばの関係)は年ごとに入れ替わる。
問い方のくせ
- 記号選択が主軸(3 年とも 53〜59%)。しかも「適当なもの」だけでなく「適当でないもの」「ちがうもの」を選ばせる問いが毎年混じる(2016 大問 3 問五・問十、2017 大問 3 問十(2)・大問 4 問一、2019 大問 5 問四)。
- 記述は毎年 2〜3 問だけ。心情説明と理由説明と内容説明で、字数指定が付く年と付かない年がある(2017「二十字以内」、2019「三十字以上四十字以内」)。指定語句が付くこともある(2017「『松』『電信柱』の二つの言葉を使って」)。
- いちばん重い記述は物語文の終盤。2019 大問 5 問九は「どのような出来事によって、由佳がどのような気持ちからどのような気持ちに変わりましたか」と、出来事・前の気持ち・後の気持ちの 3 要素を必ず入れさせる形。2016・2017 の物語文の最終記述も同じ作りである。
- 抜き出しには細かい字数と数え方の指定が付く。「二十五字以内」「十三字で」「はじめの五字」「直前の八字」「直前の十字(『、』『。』も一字とする)」。
- 本文から抜けた一文・一段落を戻す問いが 2017・2019 と 2 年連続(「この段落が入る直前の十字をぬき出しなさい」「この文が入る直前の八字をぬき出しなさい」)。
- ことばの知識が読解の中にも入る。敬語の種類(2016 大問 3 問十一)、表現技法(2016 大問 4 問一)、品詞・活用(2016 大問 2 問三)、慣用句(2016「□に腕押し」、2019「心を□」)、漢字の読み分け(2016「作」)。
- 本文は長い。精読した年の本文はおおむね 1 万字前後で、A4 に直すと 30 頁を超える。50 分でこれを読み、27〜30 問に答える。
今からやるなら(国語の詳細)
抜き出しの精度・物語文の最終記述は 7 節を参照してください。ここでは国語にしか無い項目を挙げます。
- 漢字は書き取り 3・読み 2 の 5 問を毎日。送りがなを含む訓読み(ツトめる・ヤドる・アむ)と、同音異義語の選択(コウ作・大義メイ分・製造エテイ)をセットで。
- 並べ替え。段落の頭の接続語・指示語を手がかりに順序を戻す。3 年連続で出ているので専用に練習する価値がある。
- 「適当でないもの」への構え。選択肢を一つずつ本文と照合して ○ × を付ける。
- 1 万字級の文章を 50 分で読む体力。説明文と物語文を 1 題ずつ、時間を計って続けて解く。
2020〜2026 年度は市販の過去問集で必ず確認する(→ 13 節)。大問数・記述の分量・知識問題の中身はこの資料からは分からない。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した年(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2016・2017・2019)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元・テーマ | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ(水そうと給排水) | 2024 | 2011・2013・2014・2017・2019・2024 とほぼ 2〜3 年おきに大問で来ていた。2025・2026 は無い |
| 算数 | 立体図形(体積・表面積を主題にした大問) | 2012・2013・2017 | 大問としては長く出ていない。近年は一行題の 1 問(2025 大問 3(3)、2026 大問 3(4))に縮んでいる |
| 算数 | 場合の数を主題にした大問 | 2023 | 2010・2013・2018・2023。一行題では 2024・2025 に入っている |
| 算数 | 過不足算 | 2010・2017 | 一行題プールから長く外れている |
| 算数 | 約束記号(見慣れない記号の定義を読む問題) | 2014・2019 | 5 年おきに来ていたが 2020 年度以降は無い |
| 算数 | 集合(ベン図) | 2014 | 長く出ていない |
| 算数 | 図形の移動・転がり | 2018(大問)、2024(一行題) | 大問としては 2018 が最後 |
| 理科 | 星・星座を主題にした大問 | 2019(火星の大接近)、2025(大問 3 の後半に 1 問) | 惑星・太陽系は 2019 が最後。月に押されている |
| 理科 | 地層・岩石/地震・火山 | 2023 | 地学の席の中では 3 年空いた。気象・月と交代で来る候補 |
| 理科 | 生態系・食物連鎖 | 2020(大問)、2026(1 問) | 大問としては 2020 が最後 |
| 理科 | 植物のつくりとはたらき | 2021 | 生物の席は 2024 こん虫・2025 人体・2026 メダカと動物が続き、植物が 5 年空いている |
| 理科 | 気体の性質 | 2021 | 化学の席で 5 年空き |
| 理科 | 水溶液の判別 | 2023 | 2024 は中和、2025 は溶解度。次の周期に当たる |
| 理科 | ふりこ・物体の運動 | 2019・2020 | 物理の席は てこ・ばね・電気が回っており、ふりこは長く空いている |
| 社会 | 地形図の読図を主題にした大問 | 2022 | 2025・2026 は 1 問だけに縮んでいる。断面図・地図記号・縮尺は続けて出る |
| 社会 | 選挙制度 | 2023 | 大問 3 の公民枠の候補。2024〜2026 は憲法・人権・地方自治に寄っている |
| 社会 | 世界地理を主題にした大問 | 2017・2018・2019・2020 | 4 年続いた後、2021 年度以降は大問としては無い。2024 のオーストラリア、2026 の中国のように小問には毎年入る |
| 社会 | 日本国憲法を主題にした大問 | 2015・2020 | 5 年おき。次の周期に当たる |
| 社会 | 交通・通信網 | 2021 | 2026 に大問 1 の中の 1 問として戻ってきた |
| 社会 | 貿易・資源・エネルギー | 2012・2019・2020 | 大問としては 6 年空き |
| 社会 | 環境問題を主題にした大問 | 2011・2015 | 近年は SDGs・持続可能性の小問に姿を変えている(2025 プラスチック、2026 大豆ミート) |
| 国語 | — | — | 2020 年度以降の資料が無いため、周期を語れない |
10. 形式面の注意
4 科目共通
- 記述の分量は多くない。社会は毎年ちょうど 2 問、理科は 2〜3 問、国語は 2〜3 問、算数はゼロ。ただし字数指定ではなく「指定語句を使う」「『〜姿勢』という形で」「『クレーン』という言葉を入れて」といった形の指定が付く。指定を外すと内容が合っていても届かない。
- 答え方の指定が細かい。カタカナで/漢字で/漢字 4 字で/ひらがなで/フルネームで(社会)、ひらがなで(理科)、漢数字で(国語)。書けるはずの語を指定違いで落とさないこと。
- 「すべて選びなさい」「誤っているものを」「正しい順に並べかえ」が 3 科目に共通して毎年入る。一つ選べば終わりという読み方をしない。
- 算数に記述・途中式・作図は無い(精読した 3 年)。解答はすべて□に入れる短答か記号選択。
- 理科の作図は毎年ではないが、グラフをかかせる年がある(2021)。社会の作図は精読した 3 年に無い。
- 図・資料の比率は、理科が小問の 6 割弱、算数が 4 割強、社会が 3 割ほど。国語に図は無い。
- 試験時間・配点は 1 節の表を参照。理科・社会が 40 分ずつあるのは、30 分の学校と比べて読む量が多いことを意味する。
算数(追加)
- 小問 24〜25 問を 50 分で割ると 1 問あたり 2 分。小問集合が 16〜17 問あるので、前半をどれだけ速く正確に抜けるかがそのまま時間の余裕になる。
- 解答は 3 年とも短答が中心(2024 は 25 問すべて短答)。記号選択は 2025 が 1 問、2026 が 3 問(点対称な図形をすべて選ぶ、ヒストグラム、散布図)。記述・途中式を書かせる設問は 3 年とも無い。
- 「すべて選び記号で答える」形(2026 大問 2(5))が入るので、一つ選べば終わりと思い込まない。
- 図のある小問は全体の 4 割強。角度・面積比・立体・図形の移動は図が読めることが前提。
- 2026 大問 4 のようにデータの活用(平均値・中央値・最頻値・ヒストグラム・散布図)が大問 1 題まるごとになる年がある。2024 も大問 1(7) に表の読み取りが 1 問入っていた。
理科(追加)
- 小問 25〜30 問を 40 分で割ると 1 問 1 分半弱。
- 選択・短答・記述の混在。作図は毎年ではないが出る年がある(2021 大問 1(6) で反応した量の関係のグラフをかかせている)。
- 図のある小問が全体の 6 割弱。位置図・回路図・グラフ・スケッチが読めることが前提。
- 「ひらがなで答えなさい」(2026 大問 3(1)② 気象衛星の名前)のような文字種の指定が入る。
- 会話文(2025 大問 1)や、生徒名「英和さん」「青山さん」が登場する導入文(2022 大問 3・2024 大問 3・2025 大問 1)がある。長い導入文を読み切る体力が要る。
社会(追加)
- 小問 29〜32 問を 40 分で割ると 1 問 1 分 20 秒。しかもリード文と資料が長い(設問文の総量は精読した年で 5,000 字前後)。読む速さがそのまま得点になる。
- 選択 52〜69%・短答 25〜41%・記述 6〜7%。作図は 3 年とも無い。
- 図・地図・グラフのある小問が全体の 3 割ほど。地形図・ハザードマップ・航空写真・雨温図・統計表が入る。
- 「すべて選び、記号で答えなさい」(2025 大問 3 問 8)が混じる。
国語(追加)
- 選択 53〜59%・短答 33〜40%・記述 7〜11%。作図なし。
- 漢字は先頭に 5 問。送りがなを含む書き取り(「ツトめる」「ヤドる」「アむ」)が毎年ある。
- 出典は、2017 年度が外山滋比古『日本語の絶対語感』・榎本博明『自分らしさってなんだろう? 自分と向き合う心理学』・高樹のぶ子『マイマイ新子』、2019 年度が小川洋子『物語の役割』・稲垣栄洋『雑草はなぜそこに生えているのか』・森絵都『クラスメイツ〈後期〉』、2010 年度が高槻成紀『野生動物と共存できるか』・ヴァレンタイン・デイヴィス『34 丁目の奇跡』。説明文は「ことばと日本人」「生き物の生態」、物語文は小学生・中学生が主人公という組み合わせが確認できた年に共通していた。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台)——計算の正確さ(分数と小数の四則、逆算)、図形の基本(角度・面積)、音読と読書、短い記述、漢字語彙の 5 本です。この学校に向けた入口としては、長い文章を最後まで読み切る習慣をここで作りたいところです。社会 40 分・理科 40 分・国語 50 分のいずれも読む量が多い試験なので、4 年生のうちに読書量を確保しておくと後がずっと楽になります。時間計測はまだしません。
小 5(幅)——単元プールの網羅(全分野をひととおり学び終えること)がこの学校では本体になります。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。
- 平日 15 分×5 のうち、2 日は算数の一行題(規則性・数の性質・割合と比・速さ・平面図形の面積比・場合の数・時計算・仕事算・売買損益をこの順で一巡。この学校の一行題はこの 10 単元ほどから毎年選ばれています)、1 日は理科の 4 分野を均等に順に 1 つずつ(ただし地学(月・太陽・気象・地層・地震)は他分野より 1 段厚く)、1 日は社会の統計資料(産出額の表・雨温図・輸送手段のグラフ)を読む練習、1 日は国語の説明文と物語文を 1 題ずつ、抜き出しの答え方(字数と数え方)を固める時間にあてます。
- 週末 60 分は社会の地理と歴史を通しで一巡させる時間にあてます。
小 6(仕上げ)——7 節の「今からやるなら」8 項目がそのまま計画になります。夏以降は 理科の大問 3(地学)だけを 5 年分たてに、それ以外の科目は年度通しで時間を計る、という二本立てです。社会と国語は「何分で読み終えたか」を毎回記録します。記述(社会 2 問・理科 2〜3 問・国語 2〜3 問)は必ず自分で書いてから解答例と見比べます。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、小 4 からの読書量です。理科の地学の席のように「ここが出る」と分かっている場所はありますが、その中身(月なのか気象なのか地震なのか)は年ごとに入れ替わるので、狭く絞り込む戦い方が効きにくいところです。むしろ 4 科目とも長い文章と資料を読ませる作りなので、小 4〜小 5 のあいだに「長い文章を読んで必要な情報を取り出す」ことを苦にしなくなっているかどうかが、小 6 の過去問演習の伸び方をそのまま決めます。算数も、難しい 1 問より小問集合 16〜17 問を正確に速く抜けることが求められるので、計算の正確さを早くから積んだ子が有利になります。
12. この学校と併願するなら
観点は 過去問演習が二重に効くか だけです。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の重なりは扱いません。同じ問題が出るという意味ではありません。 なお本校の国語は 2019 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。
出題構造が近い順に 8 校が挙がっています。上位 3 校は次のとおりです。
- 横須賀学院中学校(神奈川県)——理科・社会がとりわけ近い。理科の分野配分と社会の大問構成が似ており、理社の過去問はそのまま相互に使える。国語は比較できるデータが無い。
- 新島学園中学校(群馬県)——算数の小問集合中心の作りと、国語の知識問題+長文 2 題の構成が近い。理社は比較できるデータが無い。
- 東洋大学京北中学校(東京都)——4 科目すべてで全体に近い。共学/2027 年度は 2 月 1 日の同じ時間帯に入試が重なる回あり。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
近さの数字は、科目ごとの「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置の単元の一致・設問文の似かより」の距離と、単元分布の似かよりを半分ずつ合成し、2 科目以上で平均したものです。使い方としては、理社の過去問を積みたいなら横須賀学院、算数を積みたいなら新島学園、4 科目まとめてなら東洋大学京北を軸に組み立てるとよいでしょう。ただし理科の「大問 3 は地学」という席は青山学院横浜英和のもので、他校でその位置に地学が来るとは限りません。地学だけはこの学校の過去問で縦に積むほうがよいでしょう。
13. 資料の限界
- 掲載されているのは 1 校 1 年 1 科目につき 1 冊のみで、入試回の区別ができない。4 科目そろっていることから一般 A 日程に相当する回とみられるが、確認はできていない。B 日程(2 科目)と帰国生入試の傾向は、この資料からは分からない。
- 国語は 2020 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。資料があるのは 2010・2015・2016・2017・2019 の 5 年で、そのうち精読した(設問文まで読んだ)のは 2016・2017・2019 の 3 年。直近 7 年の国語がどう変わったかは、市販の過去問集で確認してほしい。出典(著者・作品名)も同じ制約を受ける。
- 理科は 2011・2014 年度、社会は 2013・2014 年度の資料が無い。周期の数え方はこの欠けた年をまたいでいる。
- 精読したのは各科目 3 年ぶん(理科のみ、大問の並びと導入文を 2019〜2023 についても確認)。それ以前の年については、大問の並びと単元の記録から数えた数字であり、設問の細部までは確かめていない。
- 転写の確度が高くない冊が混じっており(算数 2024・2026、理科 2024・2026、社会 2026 ほか)、小問数が 1〜2 問ぶれることがある。図そのものは転写されないため、図形問題・地形図・回路図の細部は設問文と図の説明からの推定を含む。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の教育方針・入試結果には触れていない。これらは別のページの領分である。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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