江戸川学園取手中学校 の過去問分析
江戸川学園取手中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
江戸川学園取手中学校 過去問分析(2009〜2025 年度・4 科目型・科目により 8〜17 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
所在地: 茨城県取手市/男女: 共学。要項年度は 2027 年(今日は 2026-08-22)。
| 回 | 入試日 | 選べる型 | 試験時間 | 配点 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 12 月 12 日 適性型入試 | 2026-12-12・午前 | 適性型(適性 A・適性 B)のみ選択可 | 適性 A50 分・適性 B50 分 | 適性 A100・適性 B100(合計 200 点) | 集合 8:40。適性 A は文章・資料等の総合的読解(読解力・分析力・表現力)、適性 B は理数的総合問題(発想力・思考力)。応募コースは東大ジュニア・医科ジュニア・難関大ジュニアの合計 230 名枠(内部進学者を除く)から出願時選択。 |
| 1 月 8 日入試 | 2027-01-08・午前 | 4 科目型(国算社理)・英語型(国算英)のいずれかを出願時選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分 | 国語 100・算数 100・社会 75・理科 75(4 科目型合計 350 点)/英語型は国語 100・算数 100・英語 150(合計 350 点) | 4 科目型: 集合 8:40、国語 9:00-9:50、算数 10:05-10:55、社会 11:10-11:50、理科 12:05-12:45。英語型(同日程・同定員内で選択可): 国語 9:00-9:50・算数 10:05-10:55・英語 11:10-12:00(50 分・リスニング 15 分程度を含む・CEFR A1〜A2 相当=英検準 3 級〜準 2 級程度)。受験料は 1 回のみ 20,000 円/複数回(2〜5 回すべて)30,000 円。 |
| 1 月 17 日入試 | 2027-01-17・午前 | 4 科目型・英語型のいずれかを出願時選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分 | 4 科目型合計 350 点・英語型合計 350 点(時間割・配点は 1 月 8 日入試と同一) | — |
| 1 月 25 日入試 | 2027-01-25・午前 | 4 科目型・英語型のいずれかを出願時選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分 | 4 科目型合計 350 点・英語型合計 350 点(時間割・配点は 1 月 8 日入試と同一) | — |
| 2 月 5 日入試 | 2027-02-05・午前 | 4 科目型・英語型のいずれかを出願時選択 | 国語 50 分・算数 50 分・社会 40 分・理科 40 分 | 4 科目型合計 350 点・英語型合計 350 点(時間割・配点は 1 月 8 日入試と同一) | 募集定員は「若干名」。 |
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、江戸川学園取手中学校の過去問(算数・理科・社会・国語)を読んで分かった「どんな問題が出るか」「家で何をやるか」だけを扱います。 難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。 用語は用語集にまとめてあります。
3. まず結論だけ(10 行)
- 大問の並びはほぼ毎年同じで、中身(数値・題材)は毎年新しく作られる学校です。同じ場所に同じ種類の問題が来ることは、読んだ 3 年でどの科目にも確認できました。
- 算数は大問 1 の計算・図形、社会は大問 1 の地形図というように、決まった座席(同じ場所に同じ種類の問題が出ること)を年度をまたいで縦に解く練習が効きます。
- 4 科目とも最後に自分の言葉で書く 1 問が待っています(算数の途中式・理科の理由記述・社会の「あなたの考え」・国語の要約)。
- 算数の大問 1(計算 3 問+正方形とおうぎ形の斜線部)を毎日の反復教材にしてください。
- 社会の地形図の読図を最優先で通してください(等高線・地図記号・新旧比較・断面図)。
- 4 科目それぞれの「最後の 1 問」を書く練習に時間を割いてください。
- 今週は、国語の 80〜100 字要約を 1 本、指定語句と書き出しの条件つきで書いてみてください。
- 国語は 2023 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、この分析は 2009〜2022 年度、とくに 2015・2016・2022 年度に限った話です。
4. 資料の状況
各科目で、資料のある年・構成だけ数えた年・精読した年(設問文まで読んだ年)を分けて示します。
| 科目 | 資料のある年 | 構成だけ数えた年 | 精読した年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 15(2009〜2025) | 12 | 3(2023・2024・2025) | 2012・2013 年度の問題が資料に無い |
| 理科 | 17(2009〜2025) | 14 | 3(2023・2024・2025) | 欠けなし |
| 社会 | 16(2009〜2025) | 13 | 3(2023・2024・2025) | 2012 年度の問題が資料に無い |
| 国語 | 8(2009〜2022) | 5 | 3(2015・2016・2022) | 2023 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い) |
収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 回について: 資料は年度×科目につき 1 冊しか無く、どの回の問題かは特定できません。ここでの分析は「4 科目型のある 1 回分」についてのものと読んでください(回の詳細は 1 節)。適性型入試(適性 A・適性 B)と英語型の英語については資料が無く、扱っていません。
- 試験時間・配点は 1 節の通りで、社会と理科が 40 分 75 点という配点は、4 科目のバランスを考えるうえで効いてきます。
- 「3 年連続」と書いた箇所は、2023・2024・2025 年度(国語は 2015・2016・2022 年度)の問題文を原本で読み直して確認したものです。それより前の年については、年度ごとの大問数・単元の集計は使いましたが、設問文までは読んでいません。読んでいない年のことは断定していません。
- 判読の限界: 図そのものは転写(=過去問の紙面を文字データに起こしたもの)できないため、図形問題や地形図の細部は設問文と図の説明文からの推定を含みます。
5. 一番大きな結論
江戸川学園取手は「大問の並びが決まっていて、中身は毎年書き下ろされる」学校である。そして 4 科目すべてで、最後に『自分の言葉で説明させる 1 問』が待っている。
同じ場所に同じ種類の問題が来るという意味での並びの固定は、読んだ 3 年でどの科目にも確認できた。
- 算数: 大問 6 題。大問 1 は「計算 3 問+小問 3 問」の小問集合(大問 1 の位置に計算が来るのは 2017〜2025 の 9 年連続)。大問 1 の後半に正方形とおうぎ形の斜線部の面積が 3 年連続。大問 2 は割合・文章題が 3 年連続。場合の数と立体図形が終盤に 1 大問ずつ、3 年連続。
- 理科: 大問 4 題。大問 1 は必ず物理(浮力・密度・てこ)で 3 年連続。残り 3 題に生物・地学・化学(または熱と状態変化)が 1 つずつ。
- 社会: 大問 3〜4 題。大問 1 は地理で、しかも地形図の読図が 3 年連続。大問 2 は歴史の通史(カードや会話文で飛鳥・奈良から近現代へ)が 3 年連続。最後の大問は公民で、大学の教科書級の論考や実物の新聞を読ませる。
- 国語: 大問 1 は物語文、後半は説明文・評論。読んだ 3 年で共通。
一方で、同じ問題がそのまま出た例は 4 科目とも見つからなかった。数値まで同じ再出題は無く、題材は毎年新しく作られている(算数の回転体の問題が 2021 年と 2023 年でよく似た文になっている例が 1 つあるだけ)。
そして各科目の「最後の 1 問」が揃って自分の言葉を要求する。
| 科目 | 最後に置かれている 1 問 | 何年連続で確認できるか |
|---|---|---|
| 算数 | 「答えだけでなく、途中の計算や考え方も書きなさい」(終盤の大問に 1 問だけ) | 3 年連続 |
| 理科 | 理由や現象を 1〜2 文で説明する記述(年 2〜4 問) | 3 年連続 |
| 社会 | 「あなたはどう考えるか」を数文で書く記述(最終大問の最終問) | 3 年連続 |
| 国語 | 80 字以上 100 字以内の要約(条件つき・最終大問の最終問) | 3 年連続 |
したがって、この学校の過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではない。①同じ座席(大問 1 の計算、大問 1 の図形、社会の大問 1 の地形図…)を年度をまたいで縦に解く、②各科目の最後の 1 問を書く練習に時間を割く——この二つが中心になる。
6. この学校らしさが出る場所
- 登場人物が出てくる。算数の花子さん・太郎くん、社会の太郎さん・花子さん・次郎さん・A 君 B 君と、読んだ 3 年のほぼすべての科目に会話文や名前つきの人物が出る。「E 中学校 1 年生 320 人」(2024 算数)のように自校を思わせる設定も使う。
- 地元の土地が題材になる。理科 2023 の袋田(茨城県大子町)の地層、理科 2025 の利根川の河川敷のモンシロチョウ。生活圏の自然がそのまま問題になる。
- 実験や調査の手順を丁寧に追わせる。算数 2023 の食塩水の実験(同じ操作を 10 回くり返す)、理科 2025 の標識再捕獲による個体数の推定、社会 2023 の地層の再現実験。手順を読み違えると大問ごと落ちる作りが 4 科目に共通する。
- 大人向けの文章をそのまま出す。社会 2023 は法律の専門誌の論考、2024 は経済学の論考、2025 は 1947 年の毎日新聞第 1 面。中学入試としては硬い素材を、注をあまり付けずに読ませる。
- その年の話題を入口にする。2025 社会の大阪・関西万博、2024 社会の新紙幣、2025 算数の「2025=45×45」。ただしニュースの細部を覚えているかではなく、そこから地理・歴史・公民・数の性質へつなげる形になっている。
- 最後に必ず「あなた」を問う。社会 2024 の「効率性と公平性が対立する身の周りの事例をあげ、あなたの考えを述べなさい」、2025 の「あなたが空想する未来世界」。正解が一つに決まらない問いを、40 分の試験の最後に置いている。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前の方は、この節を「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。学年別の順序は 11 節に書きました。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の小問集合を落とさない。計算 3 問(3 問目は毎年「工夫して計算する」形)+小問 3 問で、算数の 3 割弱がここにある。大問 1 の後半には正方形とおうぎ形を組み合わせた斜線部の面積が 3 年連続で入るので合わせて固める。3 年分をそのまま毎朝の教材にできる(確認: 〜2025 年度)。
- [週末 60 分] 社会・地形図の読図。3 年連続で大問 1 に入っている。等高線・地図記号・新旧比較・断面図の 4 つを、それぞれ 10 問ずつでよいので必ず通す。ここは対策が最も確実に返ってくる場所(確認: 〜2025 年度)。
- [週末 60 分] 理科・浮力と密度、てこのつり合いの計算。大問 1 が 3 年連続で力学。「沈んだ体積×液体の密度=浮力」を、食塩水(密度 1.1 など)の中でも即座に使えるようにする。太さが一様でない棒の重心(2024)まで踏み込む年もある(確認: 〜2025 年度)。
- [週 1 回] 国語・80〜100 字の要約を週 1 本。指定語句を使う・書き出しが決まっているという条件つきで書く(確認: 〜2022 年度)。
- [週 1 回] 社会・「あなたはどう考えるか」を 3〜5 文で書く。「事例→一方の結論→他方の結論→自分の考えと理由」の順を決めておく(確認: 〜2025 年度)。
- [週末 60 分] 算数・場合の数と立体図形。場合の数は 3 年連続で 1 大問、途中式を書かせる 1 問がここに置かれた年が 2 回ある。立体は 3 年とも立方体を舞台にした切断・回転体・傾けた容器の水(確認: 〜2025 年度)。
- [毎日 10 分] 理科・1〜2 文の理由記述。字数指定のある年(2023 は 20 字以内)と指定なしの年があるので、両方に慣れる(確認: 〜2025 年度)。
- [週末 60 分] 社会・飛鳥奈良と三権分立。3 年連続で出ている 2 本柱。史料の口語訳と憲法の条文まで(確認: 〜2025 年度)。
根拠は 8 節の科目別を参照。時間配分の練習(社会・理科の 40 分で 20〜24 問+記述、通し演習で「最後に 8 分残す」感覚を作る)は 10 節にまとめました。
8. 科目別の詳細
8-0. 科目横断の要点
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で投資すべきこと |
|---|---|---|---|
| 算数 | 高い。大問 6 題(2021 年以降)・小問 21〜22・50 分・答えのみ+途中式 1 問 | 大問の並びは動かず、題材は毎年新作。長い導入文でルールを説明する大問が毎年 1〜2 つ | 正方形+おうぎ形の求積(3 年連続)と場合の数の数え上げ(3 年連続) |
| 理科 | 中くらい。大問 4 題(2016 年以降)・小問 20〜23・40 分。記述の数は年で 2〜4 問と動く | 大問 1 の力学だけが厚く、あとは単元が広く散らばる。グラフ読解と作図が近年連続 | 浮力・密度・てこの計算と、1〜2 文で理由を書く練習 |
| 社会 | 中くらい。大問 3〜4 題・小問 23〜24・40 分。近年は小問を減らして 1 問を重くする方向 | 大問 1 地理/大問 2 歴史通史/最終大問 公民の論考、という並びは 3 年連続 | 地形図の読図(3 年連続)と、「あなたの考え」を数文で書く練習 |
| 国語 | 高い(2022 年まで)。大問 2〜3 題・50 分。記述は最後の 1 問だけ | 抜き出し(全小問の 43%)と記号選択(26%)で 7 割。物語 1 本+論説 1〜2 本 | 抜き出しの精度と80〜100 字要約(条件つき) |
4 科目に共通するのは「長めの文章・資料を読ませてから問う」姿勢と、「最後に自分の言葉を書かせる」構えである。社会の最終大問には大学の教科書や専門誌の論考がそのまま出るので、国語の説明文対策が社会の得点に直結するという、この学校らしい重なりがある。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6 題・小問 21〜22)
年度×大問の題材表(原本で読んだ 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 小問集合 6(計算 3・通過算・集合の 3 つの円・正方形 2 つとおうぎ形の斜線部) | 仕事算(3 人の組み合わせと 1 人の欠勤) | 数の性質(2025=45×45・約数・有限小数) | 立体(立方体の容器を頂点で傾けて残る水の量・水面の形) | 場合の数(向きの決まった 6 席の座り方) | 平面図形(正方形を含む三角形の面積比) |
| 2024 | 小問集合 6(計算 3・9 枚のカードの数の性質・正方形とおうぎ形 2 つの交点・直方体の切り分け) | 仕事算(A・B・C の交代作業) | 図形の移動(直角二等辺三角形と台形の重なり) | 集合(ゼッケン 320 人の倍数の重なり) | 場合の数(ケーキ 6 個を 3 人に分ける) | 立体図形(立方体の切断面の三角形と対角線の交点) |
| 2023 | 小問集合 6(計算 3・時計算・正方形と円の斜線部・台形の回転体) | 平均算(7 人の学習時間・誤記録の訂正) | 場合の数(最短経路と得点ルール) | 平面図形(方眼上の座標と三角形の面積) | 食塩水(実験手順を 10 回くり返す) | 立体(立方体上を動く点と体積) |
精読した 3 年より前は原本を開いていないが、大問の数は 2021 年から 6 題で、2020 年以前は 7 題だった(2009〜2025 の 15 年分の集計より)。小問数は 15 年を通して平均 22.1 問とほとんど動かない。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(並びの固定)
- 大問 1 は「計算 3 問+小問 3 問」の小問集合。この位置に計算が来ることは 2017〜2025 の 9 年連続で確認できる。読んだ 3 年ではいずれも、①整数と小数の四則、②分数と小数の混じった四則、③規則性のある分数の和(2023 は 1/2+1/3+… の 120 倍、2024 は 1/(12×13)+… の部分分数、2025 は 1/2+1/4+…+1/128)という並びまで同じだった。3 問目が毎年「工夫して計算する」問題である点は覚えておく価値がある。
- 大問 1 の後半に、正方形とおうぎ形(または円)を組み合わせた斜線部の面積が 3 年連続(2023 の (3)・2024 の (3)・2025 の (4))。図の作りは毎年違うが「正方形の中の円弧」という素材は変わらない。
- 大問 1 の最後は立体の問題が 2023(台形の回転体)・2024(直方体の切り分け)と続く。
- 大問 2 は割合・文章題の枠で 2023〜2025 の 3 年連続。うち仕事算は 2024・2025 の 2 年連続(食塩水(2023)や仕事算・平均算は「操作をくり返す」設定が特徴で、2023 の食塩水は同じ操作を 10 回くり返す)。
- 場合の数は必ず 1 大問(2023 は大問 3、2024・2025 は大問 5)。3 年とも「小さい場合を数え上げてから規則を見つける」形。
- 立体図形が終盤に 1 大問(2023 大問 6・2024 大問 6・2025 大問 4)。立方体を舞台にしたものが 3 年連続。切断面の形と体積比の定石をここで固めておきたい。
- ただし「同じ問題がそのまま出る」わけではない。数値まで同じ再出題は読んだ 3 年では見つからなかった。2021 年と 2023 年に、台形を辺 AB を軸として 1 回転させた立体の体積を求める問題がよく似た文で出ている(2023 は原本で確認、2021 は未読)。
頻出単元と周期
| 単元 | 読んだ 3 年での出方 | 15 年分の集計での位置づけ |
|---|---|---|
| 四則計算(工夫計算を含む) | 3 年連続・毎年 3 問 | 細かい単元では最多(全小問の 11%) |
| 場合の数 | 3 年連続・大問 1 つ | 細かい単元で 11%。大きな分類「場合の数・論理」で 15% |
| 平面図形(面積・面積比) | 3 年連続(2023 大問 4・2024 大問 6(1)・2025 大問 6) | 大きな分類「平面図形」で 19% |
| 立体図形(切断・回転体・容器) | 3 年連続 | 「立体図形」で 13% |
| 割合・文章題(仕事算・平均算・食塩水) | 3 年連続(大問 2 か大問 5) | 「割合・文章題」で 19%(最多タイ) |
読んだ 3 年で目立ったのは、その年の西暦を題材にするやり方(2025 大問 3 は「2025=45×45」から約数と有限小数へ展開。素因数分解で見れば 2025=3⁴×5² でもある)。年号の素因数分解は毎年チェックしておきたい。
問い方の特徴
- 「答えだけでなく途中の計算や考え方も書きなさい」という問題が毎年ちょうど 1 問。2023 は大問 6(3)(立体の体積)、2024 は大問 5(3)(場合の数)、2025 は大問 5(2)(場合の数)。3 年連続で終盤の大問に置かれ、うち 2 年は場合の数だった。ここ以外は答えのみを書く。「式→理由→答え」の 3 行で書く形を決めておくとよい。
- 大問 3〜6 は「(1) で具体例、(2) で一般化、(3) で条件を変える」という 3 段の誘導。(1) は素直で、(3) だけが重い年が多い。
- 実験・ルールを説明した長めの導入文がある大問が毎年 1〜2 つ(2023 の食塩水の実験手順、2024 のゼッケンと競技のルール、2025 の椅子の向きのルール)。ルールを読み違えると大問ごと落ちる作りになっている。
- 会話文や登場人物(花子さん・太郎くん、E 中学校)を使った出題が読んだ 3 年すべてにある。
8-2. 理科(40 分・75 点・大問 4 題・小問 20〜23)
年度×大問の題材表(原本で読んだ 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | 物理(火星での重さ・てこ・浮力・音の速さ) | 熱と状態変化(水の密度と温度・冷却と加熱のグラフ) | 生物(利根川の河川敷のモンシロチョウ・標識再捕獲による個体数推定) | 地学(地球の形・エラトステネスの測定・扁平率) |
| 2024 | 物理(太さの違う棒のつり合い・半球形の容器内の棒) | 熱と状態変化(状態図・水の固体と液体の密度) | 生物(DNA と塩基の割合・グリフィスの肺炎球菌の実験) | 地学(4 月の天気と朝の気温・気温/湿度/気圧のグラフ 3 日分) |
| 2023 | 物理(浮力・密度・食塩水中の浮力・ばねばかり) | 地学(袋田付近の地層・堆積と隆起・地層の再現実験) | 化学(水素とアンモニアの発生と集め方・中和の量的関係) | 生物(顕微鏡の各部名称と使い方・接眼ミクロメーターの目盛り) |
大問 4 題という形は 2016 年から続いている(2015 年以前は 8 題・小問 40 問超)。小問数は 2020 年以降 20〜24 問で安定している。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(並びの固定)
- 大問 1 は必ず物理。2023・2024・2025 の 3 年連続で確認できる。しかも中身は「浮力・密度・てこ・つり合い」の力学に寄っており、3 年とも計算で押す作り(「沈んだ体積×液体の密度=浮力」がその代表で、太さが一様でない棒の重心を求めさせる年もある〔2024〕)。2025 は舞台を火星に移しても、問われているのは重さ・てこ・浮力という同じ道具立てだった。
- 熱と状態変化が大問 2 に 2 年連続(2024・2025)。どちらも状態変化のグラフを読ませる形で、2025 は同じグラフから記述 3 問を続けて出した。
- 生物と地学が大問 3・大問 4 に 1 つずつ。順序は年で入れ替わる(2023 は大問 2 が地学・大問 4 が生物、2024・2025 は大問 3 が生物・大問 4 が地学)。
- 4 大問の分野配分は「物理・化学または熱・生物・地学」で 1 つずつ、というのが読んだ 3 年に共通。2024・2025 は純粋な化学(気体・水溶液)の大問がなく、その枠を熱と状態変化が埋めている。
- 同じ問題がそのまま出た例は読んだ 3 年では見つからなかった。設問の言い回しの共通点も、2009・2010 の「次の各問いについて 1 から 4 の番号で答えなさい」程度で、近年は毎年書き下ろされている。
頻出単元と周期
| 単元 | 読んだ 3 年での出方 |
|---|---|
| 浮力・密度 | 2023 大問 1・2025 大問 1(17 年の集計でも上位) |
| てこ・つり合い | 2024 大問 1・2025 大問 1 の一部 |
| 熱と状態変化 | 2024 大問 2・2025 大問 2(17 年の集計で最多) |
| 気象 | 2024 大問 4(17 年で上位。2022 にも出ている) |
| 遺伝・DNA | 2024 大問 3 |
17 年分の集計では単元の散らばりが大きく(上位 3 群で全体の 22% しか占めない)、特定の単元だけを固めるやり方は効きにくい。「大問 1 の力学」だけが例外的に厚い。
問い方の特徴
- 導入文(説明の文章)を読ませてから問うのが基本。読んだ 3 年とも全大問に導入文がある。
- 記述が毎年 2〜4 問。2023 は 2 問(いずれも「20 字以内」)、2024 は 4 問、2025 は 4 問。字数指定のある年とない年があり、2024・2025 は「簡潔に説明しなさい」という指定なしの形が中心(「なぜくもるのか」「なぜ水滴がつくのか」のように理由を 1〜2 文で言わせる作り)。
- 書き出しを指定して続けさせる記述(2024 大問 4 問 4「上空に う があるときには〜」に続けて書く)が出る。
- 作図が 2024・2025 の 2 年連続で 1 問(2024 は状態図の曲線 BC を書き足す、2025 はモンシロチョウのはねの付き方を描く)。
- 「すべて選びなさい」「〇で囲みなさい」といった記号選択が全体の 2〜3 割。
- 実在の科学者・研究史を題材にする問題(2024 のグリフィスの肺炎球菌、2025 のアリストテレスとエラトステネス)が 2 年連続。
- 地元の地名が入る(2023 の袋田=茨城県大子町の地層、2025 の利根川の河川敷)。
8-3. 社会(40 分・75 点・大問 3〜4 題・小問 23〜24)
年度×大問の題材表(原本で読んだ 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | 地理|2 つの大阪万博(阪神工業地帯・新旧地形図の比較・大阪府と大阪市の人口増減・関西国際空港・各国パビリオンと貿易統計) | 歴史|女性からたどる通史(推古天皇から婦人参政権まで・カード形式) | 公民・歴史|1947 年の新聞第 1 面(第一回国会・議院内閣制・「未来世界」の作文) | — |
| 2024 | 地理|浅間山の噴火と嬬恋村(火山・地形図と断面図・キャベツの抑制栽培・イタリアのポンペイ) | 歴史|新紙幣の肖像から通史(十七条の憲法・伊藤博文とドイツ憲法・天保の改革・富嶽三十六景・明銭) | 公民|効率性と公平性をめぐる論考(財政・裁判所・イギリス・「あなたの身の周りの事例」) | — |
| 2023 | 地理|秋田竿燈まつり(地形図・台湾・稲作・人口資料の正誤判定・能代市の木材産業) | 歴史|人物カードで通史(倭王武・聖武天皇・藤原道長・江戸) | 歴史|岩倉使節団と 1889 年 | 公民|SNS と侮辱罪の論考(法律案の提出権・表現の自由・憲法 13 条と 29 条) |
大問の数は年で動く。2022〜2025 は 3〜4 題(小問 23〜24 問)で、2020 年以前は 5〜8 題・小問 35〜51 問だった。この 5 年ほどで、小問を減らして 1 問あたりを重くする方向に変わっている。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(並びの固定)
- 大問 1 は地理。2023・2024・2025 の 3 年連続。しかも 3 年とも「ある土地・ある行事を入口に、地形図・統計・世界地理へ広げる」という同じ組み立て。
- 大問 1 に地形図の読図が 3 年連続(2023 は竿燈まつりの会場を地形図から選ぶ、2024 は地図から読み取れることの正誤+断面図を選ぶ、2025 は新旧の地形図を比べて変化を読む)。この学校の社会でいちばん確実な出題と言ってよい(等高線・地図記号・新旧比較・断面図の 4 つを、それぞれ 10 問ずつ通しておくと安心できる)。
- 大問 2 は歴史の通史。3 年連続で「カード」または「会話文」を使い、飛鳥・奈良から近現代までを縦断する。飛鳥・奈良時代からの出題は 3 年連続(十七条の憲法・墾田永年私財法・大仏と国分寺・正倉院など、史料が繰り返し使われる)。
- 最後の大問は公民で、大学の教科書・専門誌の論考や実物の新聞をそのまま読ませる(2023 は法律の専門誌、2024 は経済学の論考、2025 は 1947 年の毎日新聞第 1 面)。3 年連続。
- 最後の大問の最後の問いは、必ず自分の考えを書かせる長い記述。2023 は「自由や財産を人権として保障している憲法のもとで刑罰が許されるのはなぜか」、2024 は「効率性と公平性が対立する身の周りの事例をあげ、両方の結論を示したうえで自分の考えを述べる」、2025 は「未来世界を空想し、①いつごろ何が変わるか ②その変化で何が起こるか ③…」の 3 段構え。3 年連続で、社会の最後にこの問題が待っている。
- 同じ問題がそのまま出た例は読んだ 3 年では見つからなかった。ただし 2010〜2020 年代前半には「文中の空欄 1 に当てはまる語句を漢字 2 字で答えなさい」という同じ形の問いが何年にもわたって繰り返し使われていた。
頻出単元と周期
| 単元 | 読んだ 3 年での出方 | 16 年分の集計 |
|---|---|---|
| 地形図の読図 | 3 年連続(大問 1) | 細かい単元で 5%・上位 |
| 飛鳥・奈良時代 | 3 年連続 | 細かい単元で 7%・歴史では最多 |
| 三権分立・国会・内閣・裁判所 | 3 年連続 | 細かい単元で 8%・最多 |
| 人権・多様性・共生 | 2023・2024 | — |
| 工業・産業/貿易・資源 | 2025 大問 1 | 大きな分類「地理-産業」で 10% |
大きな分類では 歴史-古代〜中世 17%・公民-憲法・政治 14%・地理-地図地形気候 13%・歴史-近現代 12%・地理-産業 10% と、地理:歴史:公民がおおよそ 1:1:1。
問い方の特徴
- 記号選択が主軸(2024・2025 は全小問の 67〜70%、2023 は 52%)。「適切でないものを選ぶ」除外型、「すべて選ぶ」完答型、「X・Y の正誤の組み合わせ」型(2024 大問 1 問 2(1))、「X・Y・Z を〇×で答える」型(2023 大問 1 問 4)が繰り返し出る。1 文ずつ切って判定する練習が要る。
- 記述は毎年ちょうど 3 問(2023・2024・2025 とも 3 問/全体の 12〜13%)。内訳は「20 字程度」「15 字程度」の短いもの 1〜2 問と、最後の大問に置かれる長い記述 1 問。20 字程度の短い記述には「墾田永年私財法の内容」(2023)「伊藤博文がドイツ憲法を手本にした理由」(2024)「御恩の説明」(2025)のような例があり、教科書の一文を自分の言葉で圧縮させる作りになっている。三権分立・憲法は条文レベルまで問われる(憲法 13 条・29 条〔2023〕、議院内閣制〔2025〕、法律案の提出権〔2023〕)。
- 短答は「漢字 2 字で」「漢字 4 字で」「漢字 1 字で」「漢字で」という文字種指定が非常に多い。読んだ 3 年でも指定なしの語句記入はほとんどない。
- 統計表・グラフ・写真・地形図が必ず添えられ、資料から読み取ったことを言葉にさせる問題が毎年ある(2025 大問 1 問 3 は人口増減の表と市町村別増減率の図から「ドーナツ化」の説明を書かせる形)。
- 会話文・登場人物(太郎さん・花子さん・次郎さん・A 君 B 君)が読んだ 3 年すべてに登場する。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 2〜3 題・小問 19〜32。2009〜2022 年度の資料のみ)
国語は 2023 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここに書いたのは 2009〜2022 年度、とくに原本を読んだ 2015・2016・2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。
年度×大問の題材表(原本で読んだ 3 年)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 小問計 |
|---|---|---|---|---|
| 2022 | 物語(父を事故で亡くした雨音と帆波・いとうみく『あしたの幸福』) | 評論(大学の学びと知識の捉え方・増田聡) | — | 19 |
| 2016 | 物語(文芸部と俳句・森谷明子『春や春』) | 評論(日本人の身体感覚・安田登『日本人の身体』) | 評論(「所有」と時代の転換点・南野忠晴) | 32 |
| 2015 | 物語(祖父の木と音楽コンクール・中さなえ) | 説明文(宇宙論とビッグバン・佐藤勝平『宇宙論入門』) | 随筆・評論(老人の思い出話と記憶・小浜逸郎) | 21 |
2009〜2016 年度は 3 大問・小問 21〜32 問で安定していた。2022 年度だけ 2 大問・19 問で、しかも大問 2 の問十・問十一に「5 科目型・英語型の受験生のみ解答すること」という但し書きが付いている。科目の選び方によって解く問題の数が変わる作りになった年があるということなので、受験する型に合わせて過去問の解く範囲を確認したい。
同じ場所に同じ種類の問題が来る(並びの固定)
- 大問 1 は必ず物語文。読んだ 3 年(2015・2016・2022)で共通し、2009〜2016 年度の並びを見てもこの位置は動いていない。
- 大問 2 以降は説明文・評論。2015・2016・2022 とも、後半の大問は硬めの論説(宇宙論・身体論・所有論・大学論)。詩・短歌・古文・漢文は読んだ 3 年でゼロ。
- 最後の大問の最後の問いは「80 字以上 100 字以内で要約する」記述。2015(書き出し「私たち三人はい」を指定し、「A の名前」「窃盗の嫌疑」「後ろめたさ」の 3 語を必ず入れる)、2016(「時代の転換点」という表現に着目して要約)、2022(「難局」「道筋」「知性」の 3 語を必ず用いる)と 3 年とも同じ場所・同じ字数。国語で唯一の長い記述であり、この学校の国語の顔と言ってよい。
- 記述はこの 1 問だけ(読んだ 3 年とも記述は全小問の 3〜5%)。残りはすべて抜き出し・選択・漢字。
- 独立した漢字の大問は無い。漢字の書き取り(カタカナ→漢字 4〜5 問)は説明文の大問の中に「問一」または最終問として組み込まれる。毎日少しずつ書き取りを続けておくと、読解の途中で手が止まらずに済む。
- 冒頭に「抜き出し問題に答える場合、句読点・記号はすべて一字とする」という注記が全大問の導入に毎年付く。
頻出と周期
| 問い方 | 8 年分の集計での割合 | 読んだ 3 年での様子 |
|---|---|---|
| 抜き出し | 43% | 「初めの五字を答えなさい」が圧倒的。段落・一文・十四字・九字と単位が細かく指定される |
| 記号選択 | 26% | 傍線部の内容説明・理由。選択肢は 4〜6 本で長め |
| 空欄補充(語句・擬態語・接続語) | 6% | 空欄 A〜E に語を入れる形が毎年 |
| 漢字の書き取り | 6% | カタカナ→漢字が中心。読みを平仮名で書かせる問題も |
| 慣用句・ことわざ・四字熟語 | 3% | 2016(塞翁が馬など)、2022(かぶりを振る・膝を打つ/試行錯誤・付和雷同)と繰り返し。体の部位を使う慣用句が多い |
| 記述 | 4% | 前述の 80〜100 字要約 1 問 |
読解の内容そのものを問う設問のうち、「文中から探して初めの五字を書く」形が最も多い。答えを自分で組み立てるより、本文の該当箇所を正確に見つける力が問われる作りになっている。硬めの論説(科学・身体・社会・大学など)を読む練習は、社会の大問 3 に大学の教科書級の文章が出ることを考えると 2 科目分の効果がある。
問い方の特徴
- 抜き出しの指定が細かい(「一文を探して初めの五字」「十七字の言葉」「十四字で」「三字で」「適切な形に直して三字で」)。字数を数え違えると 0 点になる設計。時間を計って反復し、字数指定を見た瞬間に本文を探す習慣をつけたい。
- 「答えが『宇宙年齢が〜という点』となるように」(2015)、「『〜こと』につながるように」(2016)のように、答えの形を指定して抜き出させる問題が毎年ある。
- 表現技法を問う設問(2016 大問 1 問二「漢字二字で答えなさい」=擬人法などの用語)。
- 選択肢が長く、細部の言い換えで正誤が分かれる。本文と選択肢を一語ずつ照合する消去法が有効で、物語文では登場人物の心情を丁寧に追う必要がある。
- 要約記述には毎年「条件」が付く(書き出し指定・指定語句 3 つ・着目すべき表現の指定)。条件を落とすと大きく失点する。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
読んだ 3 年(または資料が確認できる直近)に出ていないが、集計では繰り返し出ている単元です。最終確認年度は、大問または明確な出題として最後に確認できた年度です。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 速さのグラフ(ダイヤグラム) | 不明(2023〜2025 になし。15 年の集計では反復出題) | 2025 は通過算が大問 1 の小問に入っただけで、速さの大問は 3 年間なし。15 年の集計で繰り返し出ている単元なので、戻る候補の筆頭。 |
| 算数 | 水量の変化(グラフ)・ニュートン算・過不足算 | 不明(読んだ 3 年になし) | — |
| 理科 | 人体 | 2020 年度 | 17 年の集計では上位単元。2020 年の大問 1 が最後に確認できる位置で、読んだ 3 年にはない。 |
| 理科 | 電気回路と電磁石 | 2020 年度 | 2019・2020 が最後の確認。大問 1 が力学に固定されている分、入れ替わりで戻る形になる。 |
| 理科 | 植物のつくりとはたらき | 2021 年度 | 17 年で上位単元。2021 が最後で、読んだ 3 年にはない。 |
| 理科 | 中和・溶解度の計算 | 2023 年度 | 2023 大問 3 問 4 で顔を出したきり、2024・2025 では大問になっていない。 |
| 社会 | 世界地理の大問 | 2021 年度 | 2017・2019・2021 に大問で出ていたが、読んだ 3 年では小問止まり(2023 の台湾、2024 のイタリア、2025 のパビリオンの国あて)。 |
| 社会 | 財政・社会保障 | 2020 年度 | 大問での扱いは 2019・2020 が最後の確認。2024 も小問 1 問だけ出ている。 |
| 社会 | 選挙制度 | 2016 年度 | 2016 以来、読んだ 3 年では出ていない。 |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2019 年度 | 大問での扱いは 2019 が最後。2025 は最後の記述で顔を出す程度。 |
| 国語 | 漢字・語句の独立大問 | 確認できていない | 読んだ 3 年では読解に組み込まれている。2009〜2012 年度の並びでも独立大問は確認できていない。 |
| 国語 | 詩・短歌・古文 | 確認できていない(8 年分でゼロ) | 8 年分の資料でゼロ。 |
10. 形式面の注意
- 配点: 1 節の通り国語 100・算数 100・社会 75・理科 75 の合計 350 点。国算が重いが、社理も合わせて 150 点あり、40 分ずつという短さを考えると 1 問の重みは社理の方が大きい。
- 答案の書き方: 算数は答えのみが基本で、途中式を求められるのは毎年 1 問だけ。理科・社会は記述の解答欄が字数指定つき(20 字程度・15 字程度)と行数指定のものが混在する。
- 文字種の指定: 社会は「漢字 2 字で」「漢字 4 字で」「漢字 1 字で」の指定が非常に多い。守れないと 0 点になる。国語も「平仮名で」「漢字二字で」の指定がある。
- 抜き出しの数え方: 国語は「句読点・記号はすべて一字とする」という注記が全大問に付く。
- 作図: 理科で 2024・2025 の 2 年連続 1 問(グラフの曲線を描き足す/生き物のつくりを描く)。算数は読んだ 3 年では作図の指示なし。
- 桁の指定: 理科・算数とも「小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで」のような指定が付く。
- 記号選択の作り: 社会は「適切でないものを選ぶ」除外型、「すべて選ぶ」完答型、「X・Y の正誤の組み合わせ」型、「X・Y・Z を〇×で」型が繰り返し出る。1 文ずつ切って判定する練習が要る。
- 受験する型による違い: 2022 年度の国語には「問十・問十一は 5 科目型・英語型の受験生のみ解答すること」という但し書きがあった。出願時に選ぶ型によって解答範囲が変わる場合があるので、募集要項で必ず確認したい。
科目別の時間感覚と分量:
- 算数: 50 分・100 点。大問 6 題・小問 21〜22 問なので 1 問あたり 2 分強。答えのみの短答が 91〜95%、記述は上記の 1 問だけ。記号を選ぶ問題は 2025 大問 3(3) のような例外的な出方(読んだ 3 年で 1 問)。作図の指示は読んだ 3 年では見当たらないが、15 年の集計では作図のある年がある。図を使う小問は全体の 40% ほどで、方眼・座標(2023 大問 4)や立体の見取図が使われる。
- 理科: 40 分・75 点。大問 4 題・小問 20〜23 問。1 問あたり 2 分弱で、記述と計算が混ざるので時間はきつい。短答が 43〜70%、記号選択が 20〜35%、記述が 10〜20%、作図が 0〜5%。年によって記述の量がかなり変わる(2023 は 2 問、2024・2025 は 4 問)ので、字数指定なしで 1〜2 文書く練習を通年でしておく。グラフを読む問題が毎年ある(2024 の気温・湿度・気圧の 3 日分の複合グラフ、2025 の冷却曲線と加熱曲線)。
- 社会: 40 分・75 点。小問 23〜24 問だが、長い論考を読む大問が最後にあるため、体感の分量は多い。時間配分が勝負で、最後の大問に長文の論考と長い記述が置かれているので、大問 1・2 を手早く終え、通し演習で「最後に 8 分残す」感覚を作る練習が要る。前年の出来事が題材の入口になることもある(2025 は大阪・関西万博、2024 は新紙幣の発行)が、ニュースの細部そのものを問うのではなく地理・歴史・公民の学習内容につなげる形になっている。
- 国語: 50 分・100 点。読んだ 3 年で小問 19〜32 問と幅がある。文章は 2 本または 3 本で、本文量は多め(8 年の集計で本文が 8,000 字級の年もある)。図表は使われない(8 年分で図のある小問 0%)。記述は最後の 1 問だけなので、そこに 8〜10 分を残す時間配分が要る。選択と短答が 9 割以上を占め、部分点で稼ぐより「正確に速く」を求める試験。
11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
小 4(土台)
- 計算の正確さ。この学校は大問 1 の 3 問目に必ず「工夫して計算する」問題を置く。分配法則・部分分数・等比の和は小 6 の内容だが、その入口である「かっこの中を先に」「共通なものでくくる」感覚は小 4 から育つ。
- 図形に親しむ。正方形と円・おうぎ形の組み合わせが大問 1 に 3 年連続で入っているので、円の面積の前段(半径・直径・円周)を丁寧に。
- 地図を読む遊び。社会の地形図は 3 年連続の最頻出。地図記号と等高線は、小 4 のうちに「読める」段階まで行っておくと後がとても楽になる。
- 読書と語彙。国語は抜き出しが 4 割強で、本文を速く正確にたどる力がそのまま点になる。慣用句・ことわざも会話の中で。
- 時間を計った演習はまだ不要。
小 5(幅)
週の器: 平日 15 分×5+週末 60 分を基本形に、次の内容を割り付けます。
- 単元を一巡させる。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一度は触れる単元リスト」として使うとよい。算数なら割合・文章題(仕事算・平均算・食塩水)/場合の数/平面図形/立体図形/数の性質の 5 本、理科なら力学・熱と状態変化・気象・地層・こん虫・遺伝と広く。
- 理科は分野の散らばりが大きい(17 年の集計で上位 3 群が全体の 22% しかない)。ここが小 5 の本体で、山を張らずに網羅する時期。
- 社会は歴史の通史を 1 周。カード・会話文で飛鳥奈良から近現代まで一気に問う作りなので、時代の順番と代表史料が頭に入っているかが効く。
- 書く習慣。理由を 1〜2 文で言う練習をこの学年から。理科の記述・社会の 20 字程度の説明は、この積み重ねがそのまま出る。
- 読解の基礎。抜き出しは「字数を数える」作業でもある。指定された字数で本文を探す練習をこの時期から。
小 6(仕上げ)
- 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の優先順。
- 同じ座席を縦に解くのがこの学校では特に効く。「算数の大問 1 だけを 3 年分」「社会の大問 1 の地形図だけを 3 年分」といった解き方をすると、出題の作り方が見えてくる。
- 最後の 1 問を書く練習を秋から本格化。国語の 80〜100 字要約(ただし 2023 年度以降は資料が無いので、直近の傾向は市販の過去問集で補ってください→13 節)、社会の「あなたの考え」、算数の途中式。この 3 つは配点も大きいと考えられ、白紙にするのがいちばん惜しい。
- 通し演習で時間配分。とくに社会・理科の 40 分は、最後の大問に長い文章と記述があるので、前半を速く終える訓練が必要。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは 小 5 での全分野の一巡 である。理科の単元が広く散らばり、社会も地理・歴史・公民がほぼ 1:1:1 で出るため、穴のある単元がそのまま失点になる。逆に言えば、算数の大問 1(計算・図形)と社会の地形図のように「毎年同じ場所に出る」ところは小 6 の反復で十分に間に合う。小 4 は計算と地図と読書、小 5 は単元の一巡と「1〜2 文で理由を書く」習慣、小 6 は同じ座席を縦に解く——この順番が、この学校の出題に対しては無駄が少ない。
12. この学校と併願するなら(勉強が転用できるか、だけを見る)
観点は 勉強が転用できるか だけです。同じような大問の作り・同じような頻出単元・同じような問い方であれば、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱っていません(男女の別は分かる範囲で添えました)。
- 森村学園中等部(神奈川県・共学): 算数・理科が近く、算数の作りがよく似ています。
- 西武学園文理中学校(埼玉県・共学): 算数・社会・国語がバランスよく近く、4 科目とも併願演習の転用効率が高い学校です。
- 横須賀学院中学校(神奈川県・共学): 理科・算数が近く、とくに理科がよく似ています。
8 校の一覧・記述量・注意は併願候補ページへ。この近さは「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に出る単元・設問文の言い回し」の距離と、単元分布の似方を合わせたもので、同じ問題が出るという意味ではありません。
13. 資料の限界
- 入試回が特定できない。この学校は 12 月の適性型入試と 1 月 8 日・1 月 17 日・1 月 25 日・2 月 5 日の入試を行っているが、手元の資料は年度×科目につき 1 冊しかなく、どの回のものかは分からない。回ごとの違いはこの分析からは言えない。
- 適性型入試(適性 A・適性 B)と英語型の英語は資料が無く、扱っていない。これらを受ける場合、ここでの分析は算数・国語の部分しか当てはまらない。
- 国語は 2023 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。国語の節は 2009〜2022 年度、とくに原本を読んだ 2015・2016・2022 年度に限った話であり、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしい。算数は 2012・2013 年度、社会は 2012 年度の問題も資料に無い。
- 原本を読んだのは各科目 3 年分(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2015・2016・2022)。それ以前の年については大問数と単元の集計だけを使い、設問文は読んでいない。「3 年連続」より長い反復は、集計で確認できたもの(算数の大問 1 の計算は 2017〜2025 の 9 年連続)に限って書いた。
- 転写の読み落としの可能性。図・写真は文字の説明に置き換えられているため、図形問題の細部、地形図の読図、グラフの読み取りについては設問文からの推定を含む。小問の数え方も、枝問(①②や (1)(2))の扱いによって 1〜2 問ずれることがある。
- 同じ問題の使い回しは、両年の設問文を確認できたものだけを書いた。読んだ範囲では、数値まで同一の再出題は見つかっていない。
- 配点の内訳(小問ごとの点数)は公表されておらず、どの問題が重いかは推定に頼っている。
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