関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

清真学園中学校の過去問分析

共学私立茨城県鹿嶋市

重要結論

  1. 清真学園は「大問の席が分野ごとに決まっていて、中身は毎年書き下ろされる」学校です。4 科目すべてに「自分の言葉で説明させる」問いが必ず入ります。
  2. 社会は 50 分で 68〜76 問と関東でも最大級の分量です。算数は大問 1(計算から始まる小問集合)が 19 問中 8〜9 問を占め、大問 2〜4 は毎年書き下ろされます。
  3. 理科は生物 → 化学 → 地学の順が 3〜5 年続き、国語は 8 年間大問 3 題の並びが動きません(原本で確認したのは 2016〜2018 年度に限ります)。

今週やること

  1. 社会の大問 3(ずく丸くんのレポート、公民)を時間を計って解いてみます。
  2. 社会を時間つきで解く練習を最優先にします。1 問 40 秒のペースを体に入れるところから始めます。
  3. 算数の大問 1(19 問中 8〜9 問)を、計算 2〜3 問+一行問題を 20 分で解く訓練をします。

分析年度: 2010〜2026 年度
入試回: 前期入試相当
資料の範囲: 科目により 8〜16 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 原本を読んだのは各科目 3 年分(算数・理科・社会は 2024〜2026 年度、国語は 2016〜2018 年度)です。それ以前の年は分野の集計のみで、設問文までは読んでいません(→ 13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 3 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 8 冊すべて・数えられなかった年 2013。最新の資料は 2018 年度)。前回の変化: なし(2010〜2018 年度の、数えられた資料 8 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 理科: 4 題(2024 年度から、大問数を数えられた資料 2 冊すべて。最新の資料は 2025 年度(2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2026 年度 4 題))。前回の変化: 2020 → 2024 の間に 5 題 → 4 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 2 回: 2017・2024(間隔 7)。前回の変化のときの分野の並び: 生物|化学|生物|地学|物理 → 生物|化学|地学|物理
  • 社会: 5 題(2024 年度の、大問数を数えられた資料 1 冊のみ。最新の資料は 2024 年度(2025 年度・2026 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 6 題・2026 年度 6 題))。前回の変化: 2022 → 2024 の間に 6 題 → 5 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 4 回: 2014・2015・2016・2024(間隔 1・1・8)。前回の変化のときの分野の並び: 公民-憲法・政治|公民-国際|歴史-古代〜中世|歴史-近現代|地理-地図・地形・気候|公民-経済・社会 → 歴史-古代〜中世|歴史-近現代|公民-憲法・政治|地理-産業|地理-産業
  • 算数: 4 題(2025 年度から、大問数を数えられた資料 2 冊すべて。最新の資料は 2026 年度)。前回の変化: 2019 → 2025 の間に 6 題 → 4 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 4 回: 2013・2015・2019・2025(間隔 2・4・6)。前回の変化のときの分野の並び: 計算|平面図形|速さ|割合・文章題|数の性質・規則性|立体図形 → 計算|平面図形|計算|速さ

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 茨城県鹿嶋市
男女 共学
入試回と日程・科目 前期入試 2026 年 11 月 29 日 — 4 科(国語・理科・社会・算数)/後期入試 2027 年 1 月 30 日 — 国語(作文)・算数・発想力テスト
試験時間・配点 前期入試は国語 50 分・理科 50 分・社会 50 分・算数 50 分で、配点は国語 100・理科 100・社会 100・算数 100 の均等配点(合計 400 点)です。理科・社会が短くなる学校が多いなかで、この学校は 4 科目が横並びです。後期入試は国語(作文)50 分・算数 50 分・発想力テスト 50 分で、配点は募集要項に記載がありません
募集人員 160 名(前期・後期入試の合算で、回別の内訳は公表されていません)
延納制度 前期入試で入学手続締切を 2027 年 1 月 28 日まで延長する延納制度を希望した場合、合格最低点が総合点の 5%=20 点程度引き上げられる見込みです(後期入試には延納制度はありません)
当日の流れ 前期: 入室完了 8:50・国語 9:10〜10:00・理科 10:20〜11:10・社会 11:30〜12:20・昼食・入室完了 13:00・算数 13:10〜14:00・解散 14:20。後期: 入室完了 8:50・国語(作文)9:10〜10:00・算数 10:20〜11:10・発想力テスト 11:30〜12:20・解散 12:40。前期入試出願者は後期入試の受験料が免除されます

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは前期入試(4 科目)に相当する問題だけです。後期入試(国語の作文・算数・発想力テスト)の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 清真学園は「大問の席が分野ごとに決まっていて、中身は毎年書き下ろされる」学校です。4 科目すべてに「自分の言葉で説明させる」問いが必ず入ります。
  2. 社会は 50 分で 68〜76 問と関東でも最大級の分量です。算数は大問 1(計算から始まる小問集合)が 19 問中 8〜9 問を占め、大問 2〜4 は毎年書き下ろされます。
  3. 理科は生物 → 化学 → 地学の順が 3〜5 年続き、国語は 8 年間大問 3 題の並びが動きません(原本で確認したのは 2016〜2018 年度に限ります)。

家でやること 3 つ

  1. 社会を時間つきで解く練習を最優先にします。1 問 40 秒のペースを体に入れるところから始めます。
  2. 算数の大問 1(19 問中 8〜9 問)を、計算 2〜3 問+一行問題を 20 分で解く訓練をします。
  3. 4 科目とも「説明を書く」練習を週に 1 回ずつ行います(算数は求めた過程、理科は理由、社会は指定語句つき、国語は字数指定つき)。

今週やる 1 つ

  1. 社会の大問 3(ずく丸くんのレポート、公民)を時間を計って解いてみます。

注意

  1. 原本を読んだのは各科目 3 年分(算数・理科・社会は 2024〜2026 年度、国語は 2016〜2018 年度)です。それ以前の年は分野の集計のみで、設問文までは読んでいません(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問ごとの分野を数えただけの年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 13 年(2010〜2023。2021 年度を除く) 16 年(2010〜2026。2021 年度の問題が資料に無い) 図そのものは転写できないため、図形問題の細部は設問文と図の説明文からの推定を含みます
理科 3 年(2024・2025・2026) 13 年(2010〜2023。2021 年度を除く) 16 年(2010〜2026。2021 年度の問題が資料に無い) 柱状図・雲画像の読み取りは設問文と図の説明文からの推定を含みます
社会 3 年(2024・2025・2026) 13 年(2010〜2023。2021 年度を除く) 16 年(2010〜2026。2021 年度の問題が資料に無い) 地形図・雨温図の読み取りは設問文と図の説明文からの推定を含みます
国語 3 年(2016・2017・2018) 5 年(2010・2011・2012・2014・2015) 8 年(2010〜2018。2013 年度が資料に無い) 2019 年度以降の問題文は資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 入試回について: 手元の資料は年度×科目につき 1 冊で、4 科目そろっていることから前期入試にあたるものと考えられますが、冊子に回の表記が読み取れたわけではありません。後期入試(国語の作文・算数・発想力テスト)は資料が無く、この分析では扱っていません。
  • 「3 年連続」「5 年連続」と書いた箇所のうち、3 年連続は精読した年(算数・理科・社会は 2024・2025・2026 年度、国語は 2016・2017・2018 年度)の設問文を読み直して確認したものです。4 年・5 年と書いたものは、それ以前の年について大問ごとの分野の集計で確認したもので、設問文までは読んでいません。読んでいない年のことは断定していません。

5. 一番大きな結論

清真学園は「大問の席が分野ごとに決まっていて、中身は毎年書き下ろされる」学校です。 そして 4 科目すべてに「自分の言葉で説明させる」問いが必ず入っています。

同じ場所に同じ種類の問題が来るという意味での並びの固定は、精読した 3 年で 4 科目すべてに確認できました(同じ問題がそのまま出るという意味ではありません)。

  • 算数: 大問 4 題・小問 19。大問 1 は必ず「計算から始まる小問集合」で 2022〜2026 の 5 年連続です。その大問 1 の最終問が「見取図から立体の体積を求める」問題で 3 年連続。大問 2〜4 は会話文つきの長い設定問題で、単元も順序も毎年入れ替わります。
  • 理科: 大問 4 題。大問 1 が生物(3 年連続)、大問 2 が化学(5 年連続)、大問 3 が地学(4 年連続)。大問 4 だけは物理と地学のあいだで揺れます。
  • 社会: 大問 5〜6 題・小問 68〜76。大問 1 が「江戸時代までの歴史」、大問 2 が「幕末以降の近現代史」、大問 3 が公民で、いずれも 4 年連続です。大問 3 は「ずく丸くん」が住んでいる地域を調べたレポートという同じ設定が 3 年続き、調べる範囲が鹿嶋市 → 茨城県 → 関東地方と広がっていきます。
  • 国語(2018 年度まで): 大問 3 題が 8 年間ぶれません。大問一が説明文・論説、大問二が知識、大問三が物語で 5 年連続です。漢字は大問一の問 1(書き取り 5 問)と大問三の問 1(読み 5 問)に分かれ、問い方の一文まで同じです。

そして 4 科目に共通して、「なぜそうなるかを文章で書かせる問い」が必ず置かれています。算数は「求めた過程も書いて説明しなさい」が毎年 1〜2 問、理科は理由を書く記述が 1〜3 問、社会は指定語句つきの記述が 5〜8 問、国語は 4 問です。選ぶだけでは終わらない試験です。

したがってこの学校の過去問の使い方は、①同じ席の問題を年度を変えて解く、②時間の使い方を身につける——この二つに近いといえます。とくに社会は 50 分で 75 問という量なので、時間を計らない演習には意味がありません。


6. この学校らしさが出る場所

  • 算数の登場人物が校名になっています。2024・2025 は「清さん・真さん・学さん・園子さん」、2026 は「清田さん・真田さん・学田さん・園田さん」で、清・真・学・園の 4 字が並びます。精読した 3 年すべてで確認でき、大問 2〜4 の設定文に必ず登場します。社会にも「S 小学校」「S 学園」「S 中学校に合格した真子さん」という書き方が出てきます。
  • 社会の「ずく丸くん」が 3 年続けて地域を調べています。2024 は自分の住んでいる町(鹿嶋市)、2025 は「昨年の鹿嶋市研究に続き」自分の県(茨城県)、2026 は関東地方と、足元から同心円状に広がっていく続きもので、公民の設問がこのレポートにぶら下がる形になっています。
  • 地元の題材が算数にも入ります。2025 の算数大問 3 は「茨城県の形に切りぬいた厚紙の重さから県の面積を求める」で、霞ヶ浦の部分を切りぬく小問まであります。50 万分の 1 の地図・厚紙の重さ・比例・概数を一続きで使わせる問題で、社会の地理と算数がつながる作りになっています。2025 の社会大問 6 は茨城空港が題材です。
  • 生活の場面がそのまま問題になります。釣り船で釣ったアジの分け方(算数 2024)、スーパーのリサイクルポイント(算数 2026)、スーパーで買った食材の分類(理科 2025)、保冷剤のドライアイス(理科 2026)、こう水への備え(理科 2026)、鶏卵の値上がり(社会 2024)、米の価格(社会 2026)。教室の外の出来事を理科・社会・算数の言葉に翻訳させる問い方が、3 科目に共通して流れています。
  • 科学史・人物を題材にする理科です。2026 の大問 4 は「ガリレオ・ガリレイ」の斜面の実験を追体験し、その場で秒速・分速・時速に換算して距離の比を出します。理科の中に算数の単位換算が入り込みます。
  • 国語の説明文が「生き物」と「社会のしくみ」の二本柱です。雑草・鳥の生態・モグラ・サクラソウとマルハナバチという生物系と、政治のしくみ・憲法とメディア・新聞を読むことという社会系。理科と社会の教養がそのまま国語の読解を助ける、珍しい組み合わせになっています。
  • 物語文は「うまくいかない状況にいる子ども」が主人公です。震災で両親を失った少女(2016)、弱小陸上部と転校生(2017)、声が出なくなった中学生(2018)。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に。学年別の進め方は 11 節にまとめました。

各項目の根拠(年度と大問の中身)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜20XX 年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [週 1 回] 社会を時間つきで「適切ではないものを選ぶ」形式に慣れて解く — 50 分で 68〜76 問、単純計算で 1 問 40 秒しかありません。選択肢 4 本を 1 本ずつ○×判定する練習を、公民と歴史の一問一答教材で行い、過去問は必ずタイマーを使います。(確認: 〜2026 年度)
  2. [毎日 10 分] 算数の大問 1(19 問中 8〜9 問)を落とさない訓練 — 計算 2〜3 問+一行問題(数行で終わる短い文章題)を 20 分で。大問 1 の最終問は見取図から立体の体積を求める問題で 3 年連続です。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 4 科目とも「説明を書く」練習 — 算数は求めた過程を週 2 問、理科は理由を 1〜2 文で毎回、社会は指定語句つきの記述を週 2 問、国語は 50〜75 字の記述を週 1 本。書く問いが 4 科目すべてに入っている学校なので、白紙にする癖があると全科目で失点します。(確認: 〜2026 年度)
  4. [週末 60 分] 理科を分野別に年度を変えて続けて解く — 生物 → 化学 → 地学の順で大問 1 だけ 3 年分、次に大問 2 だけ 3 年分、大問 3 だけ 3 年分という進め方が効率的です。対照実験の考え方(どの条件だけを変えたか)と、○×の正誤判定、グラフ・表の読み取り、秒速 → 分速 → 時速のような単位換算つきの計算もあわせて練習します。(確認: 〜2026 年度)
  5. [週末 60 分] 社会は通史を 2 本立てで固め、公民と地方地理を仕上げる — 「江戸時代まで」(大問 1 用)と「幕末以降」(大問 2 用)を別々に一巡します。公民は「国会・内閣・裁判所の仕事」を一覧で(3 年連続)、憲法の三原則・三審制・選挙・税もセットで覚えます。国際連合と SDGs(ユニセフ・PKO・難民・目標のアイコン)も 2 年連続で大問 4 に出ています。用語を自分の言葉で説明する練習(卸売業・養殖漁業・少子高齢社会・難民・三審制)と、北海道・近畿と続いている地方別の地理も 1 地方ずつ進めます。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 算数の作図の道具と、規則性・速さ・割合の一巡 — コンパスで軌跡を描く、三角定規で円を等分するといった作図に慣れます(2025・2026 と 2 年連続。理科でも三角定規でグラフをかかせた年があります)。規則性・周期(2024 の 3 画面問題のように「3 つの周期の最小公倍数」を扱う形)、速さ(グラフ読み取り・追いつき・往復して反射する動き)、割合と比(連比・残りの割合)を精読した 3 年分すべてで一巡します。(確認: 〜2026 年度)
  7. [毎日 10 分] 国語の漢字 10 問と語彙知識 — 大問一の書き取り 5 問・大問三の読み 5 問を毎日。大問二対策として、慣用句(色・体の部位)・熟語の構成・打ち消しの接頭語(不・無・非・未・否)・同訓異字・「意味を読んで動詞を書く」形を広く練習し、3 年連続で大問一の前半に置かれる接続語の空欄補充も意識します。(確認: 〜2018 年度)
  8. [週 1 回] 理科と社会の統計・グラフの読み取りと、前年ニュースの仕分け — 気温の折れ線・発電量・標高と距離・投票率・農産物の生産量表を読む練習を両科目で行い、前年 1 年のニュースを地理・歴史・公民のどこにつながるかで仕分けます。茨城県と関東地方の地理はとくに厚めに(3 年連続で足元から広がるレポートが社会の大問 3 に来ています)。(確認: 〜2026 年度)

8. 科目別の詳細

8-0. 科目横断の要点

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科目 並びの固定度 中身の性格 過去問で取り組む練習
算数 中くらい。大問 4 題・小問 19・大問 1 は計算から始まる小問集合(5 年連続)。大問 2〜4 は自由 会話文と表を読んで条件を取り出す。記号選択はほぼ無く、答えを自分で書く 大問 1 の 8〜9 問を全部取ることと、「求めた過程」を書く練習
理科 高い。生物 → 化学 → 地学 → (物理)の順が 3〜5 年続く 単元の偏りが小さく、広く出る。実験の手順と条件の比べ方を問う 分野別に大問を年度を変えて続けて解く。理由を 1〜2 文で書く練習
社会 高い(前半 3 大問)。歴史前半 → 歴史後半 → 公民が 4 年連続 小問 75 問・設問文 8,600 字と関東でも最大級の分量。「適切でないものを選ぶ」が主軸 速さと、用語を自分の言葉で説明する力
国語 非常に高い(2018 年度まで)。大問 3 題・漢字の位置まで固定 説明文は生き物と社会のしくみ、物語は同世代の子どもが主人公。記述は毎年 4 問 漢字 10 問と大問二の語彙知識。字数指定つき記述

4 科目とも 50 分・100 点で並ぶため、どれか 1 科目に賭ける作りにはなっていません。理科と社会が国語・算数と同じ 100 点である点は、学習時間の配分を考えるときに効いてきます。


8-1. 算数(50 分・100 点・大問 4 題・小問 19)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2024 小問集合 7 問(計算 2・平均算・速さ・日時の計算「2024 分後」・展開図の判別・直方体の組み合わせの体積) 釣り船で釣ったアジの分け方(和差算 → 数の性質・分数で等分できる個数) 長方形に 2 つの正方形を並べた斜線部の面積/正三角形の中の正三角形のすき間 3 つの画面に 1 秒ごとに数字が出る装置(周期・2024 秒後)
2025 小問集合 8 問(計算 2・逆算・連比・割合の残り・三角定規の角度・直方体の水そう・直方体を切り取った立体の体積) 正三角形の外側/正方形の内側を転がる円(中心の通る線・通過範囲の作図) 茨城県の形に切った厚紙の重さから県の面積を求める(縮尺・比例・概数) 自転車で駅から映画館へ(速さとグラフ・追いつき)
2026 小問集合 9 問(計算 3・うるう年・道路の端で反射する速さ・拡大と縮尺・面積の言い換え選択・円の中心と円周上の角度・立方体 6 個の見え方と体積) スーパーのリサイクルポイント(比例・つるかめ算・場合の数) 4 人で出し合うプレゼント代(割合と比) 面積 1 cm² の円を三角定規で線をひいて 1/3・3/4 に分ける作図

同じ位置に同じ種類の問題が出る(並びの固定)

同じ種類の問題が同じ場所に来るという意味での並びの固定は、この学校では大問 1 に集中しています(同じ問題がそのまま出るという意味ではありません)。

  • 大問 1 は必ず「計算から始まる小問集合」です。2022〜2026 の 5 年連続で大問 1 の先頭は四則計算で、精読した 3 年ではいずれも「次の □ にあてはまる数(や記号)を答えなさい」という同じ一文で始まります。小問数は 7 → 8 → 9 と年々じわりと増えています。
  • 大問 1 の最後は立体の体積です。2024(直方体を組み合わせた立体)・2025(直方体から直方体を切り取った立体)・2026(立方体 6 個を並べた立体)と 3 年連続、大問 1 の最終問が「見取図から体積を求める」問題で締められます。
  • 大問数は 4 題・小問は 19 問です。大問 4 題は 2022〜2026 の 5 年連続、小問 19 問は精読した 3 年で完全に一致します(2023 年度のみ 20 問)。2010〜2019 年度は大問 5〜6 題だったので、4 題体制はここ 5 年の形と見てよいところです。
  • 大問 2〜4 は毎年作り直されます。2024 は和差算 → 平面図形 → 規則性、2025 は図形の移動 → 概数 → 速さ、2026 は比例 → 割合 → 円とおうぎ形と、単元も並び順も年ごとに入れ替わります。ここに「去年と同じ単元が来る」という期待は持てません。

つまりこの学校の算数は、入口(大問 1)だけが固定され、本体(大問 2〜4)は毎年書き下ろされる構造になっています。

頻出単元と周期

16 年分(2010〜2026)の集計での分布は、平面図形 20%・数の性質と規則性 18%・割合と文章題 16%・計算 15%・立体図形 13%。特定の単元に偏らず、広く出る作りになっています。

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単元 精読した 3 年での様子 16 年分での位置づけ
計算(大問 1 の先頭) 3 年とも 2〜3 問。整数の四則、分数・小数の混合、逆算(□にあてはまる数を求める計算・2025) 2010 年以降ずっと大問 1。皆勤
立体図形(体積・展開図・切断) 3 年とも大問 1 の最終問。2024 は展開図の判別も 立体図形 13%。2011 切断・2018 立体・2019 立体と大問でも出る
規則性・周期 2024 大問 4(3 画面の数字の周期)。16 年で最頻の一つ 2013・2014・2015・2016・2017・2019・2023・2024 と 8 回。2025・2026 は 2 年連続で出ていない
速さ 2024 大問 1(サイクリング)、2025 大問 4(グラフつき追いつき)、2026 大問 1(反射する往復) 2012・2013・2015・2018・2019・2023・2025 と定期的
割合と比 2025 大問 1(連比・残りの割合)、2026 大問 3(4 人の出し合い) 割合・文章題 16%。2019・2022・2026 と大問でも
円とおうぎ形 2026 大問 4(円の面積の等分と作図)、2025 大問 2(転がる円) 2011・2014・2019・2022・2026 の 5 回。2026 で復活した
平面図形の面積 2024 大問 3(正方形・正三角形の組み合わせの斜線部) 平面図形 20% で単元別トップ

問い方の特徴

  • 大問 2〜4 は会話文・長い設定文つきの「読む」問題です。おじいちゃんと釣り船に乗る話(2024)、先生と茨城県の面積を測る相談(2025)、スーパーのリサイクルポイントの表(2026)と、生活の場面を読んで条件を取り出すところから始まります。単純な計算問題として出ることは大問 1 以外ではほとんどありません。
  • 「求めた過程も書いて説明しなさい」が毎年あります。2024 は 2 問(大問 3(3) 正三角形のすき間、大問 4(4) 2024 秒後の表示)、2025 は 2 問(大問 3(3) 県の面積、大問 4(2) 分速)、2026 は 1 問(大問 2(3) つるかめ算)。3 年連続で、しかも必ず大問 2 以降の後半の小問に置かれます。
  • 段階を追って誘導する作りです。大問 2〜4 は (1) で具体的な数を作らせ、(2)(3) で条件を変え、(4) で一般化するという流れが精読した 3 年に共通します(2024 の画面の周期、2026 のリサイクルポイントがその代表)。(1)(2) は取りやすいところです。
  • 答えの形を指定する問い方が目立ちます。「0-0-0 のような書き方で答えなさい」(2024)、「最も簡単な整数の比で」(2025)、「四捨五入して百の位までのがい数で」(2025)。
  • 記号選択は少なく、精読した 3 年で 1〜2 問(全体の 5〜11%)。16 年分の集計でも選択 0%・短答(語句や数値を短く答える形式)79% で、答えを自分で書く試験です。

8-2. 理科(50 分・100 点・大問 4 題・小問 26〜34)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1(生物) 大問 2(化学) 大問 3(地学) 大問 4
2024 人の臓器と血管の図(心臓のはたらき・動脈と静脈・はく息の成分) 7 問 5 種類の水よう液の判別 → 中和のグラフ作成 → 金属との反応 7 問 太郎さんの地層調べ(たい積岩・化石・溶岩・火山灰・柱状図の順序) 10 問 光電池(電池で走る車の速さ・パネルの向き・1 日の発電量の平均) 9 問
2025 スーパーで買った食材を根・茎葉・実に分類 → 葉のデンプンの実験 7 問 もののとけ方(ふたをしない容器の重さ・溶け残り・水量と温度の条件整理) 6 問 百葉箱と 3 日間の気温グラフ/台風の雲画像の並べ替え/かげの動き 8 問 暦と月(うるう年・新暦と旧暦・1 年 365.24 日の計算) 5 問
2026 モンシロチョウの卵と育ち方/こん虫とクモの体のつくり 9 問 ドライアイス(気体の判別・白い煙・重さの変化・手ぶくろの理由) 8 問 流れる水のはたらき(上流と下流・4 つの川の標高グラフ・こう水対策) 8 問 ガリレオの斜面実験(球の速さ・秒速→分速→時速・距離の比) 9 問

同じ位置に同じ種類の問題が出る(並びの固定)

理科は 4 科目のなかで並びが最もはっきり決まっています(同じ問題が出るという意味ではなく、同じ分野が同じ席に座るという意味)。

  • 大問 1 は生物です。2024 人体 → 2025 植物 → 2026 こん虫と、3 年連続で生物分野が先頭に来ます。
  • 大問 2 は化学です。2022〜2026 の 5 年連続(精読した 3 年では水よう液の判別と中和・もののとけ方・ドライアイス)。
  • 大問 3 は地学です。2023〜2026 の 4 年連続(地層 → 気象 → 流水のはたらき)。
  • 大問 4 は物理が中心ですが、ここだけは揺れます。2024 は光電池(電気)、2026 はガリレオの斜面実験(物体の運動)で物理ですが、2025 は暦と月(地学)が入りました。大問 4 だけは分野が読み切れないと考えておくのが安全です。
  • 大問数は 4 題で 5 年連続(2022〜2026)。2010〜2020 年度は 5〜6 題だったので、4 題体制はここ 5 年の形です。小問数は 26〜34 問と年によってかなり動きます(16 年平均 35 問)。

頻出単元と周期

16 年分の分布はこん虫・動物の分類 8%、植物のつくりとはたらき 7%、気象 6%、ふりこ・物体の運動 6%、熱と状態変化 5% と、非常に広く散らばっています(4 科目のなかで最も特定単元への偏りが小さい)。「ここが出る」より「どこが出ても答えられる」準備が要る科目です。

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分野 精読した 3 年での様子 16 年分での位置づけ
生物(人体・植物・こん虫) 3 年とも大問 1。教科書の基本用語と観察・実験の手順 こん虫・動物の分類 8%、植物 7% で最頻の 2 つ
水よう液・中和・溶解度 2024 大問 2(判別+中和)、2025 大問 2(とけ方) 2012・2013・2015・2019・2024 と繰り返し
熱と状態変化・気体 2026 大問 2(ドライアイス) 2010・2013・2014・2018・2020・2022・2026 と 7 回
気象・流水・地層 2024 地層、2025 気象、2026 流水 気象 6%。地学分野が大問 3 に固定されて以降、毎年
天体(月・太陽) 2025 大問 4(暦と月)、2025 大問 3(7)(かげの動き) 2010・2011・2013・2014・2015・2016・2023・2025 と 8 回
力学(ふりこ・運動・てこ・浮力) 2026 大問 4(斜面をころがる球) 2010・2011・2012・2016・2019・2020・2026。2 年に 1 度ほど

問い方の特徴

  • 「次の文 A〜C を読み、以下の (1)〜(9) の問いに答えなさい」で始まる大問が毎年あります。長い説明文と実験の手順を読ませてから小問に入る形で、2024 大問 2・2026 大問 1 で同じ言い回しを確認しました。理科でも「読む量」がそれなりにあります。
  • ○×で答えさせる形式が繰り返し出ます。2024 大問 2(7)(金属を入れてあわが出るか)、2026 大問 1(4)(モンシロチョウの記述 3 文)、2026 大問 3(8)(こう水対策の正誤)。過去にも 2011・2012・2013 に「正しければ○、まちがっていれば×」の大問があり、この学校の理科の定番の答えさせ方といえます。
  • 理由を書かせる短い記述が毎年 1〜3 問あります。2024 は 1 問(血管 H と J の血液の成分の違い)、2025 は 2 問(百葉箱が白い理由・重さのはかり方の間違い)、2026 は 3 問(モンシロチョウが産卵する場所の理由・手ぶくろの理由・けずる力を大きくする方法)。字数指定は無く、「簡単に説明しなさい」「文章で答えなさい」の形です。
  • 条件を比べさせる問い方が目立ちます。「どの部分とどの部分の結果を比べればわかりますか」(2025 大問 1(6)(7))のように、対照実験の考え方をそのまま問います。用語の暗記だけでは届きません。
  • 計算が必ずどこかに入ります。2024 は発電量の合計と 1 時間あたりの平均、2026 は秒速 → 分速 → 時速の単位換算と距離の比。小数第一位・第二位までという桁指定がつきます。
  • グラフ・図を読む問題が多いところです(有図小問 46%)。気温の折れ線グラフ、雲画像の並べ替え、標高と河口からの距離のグラフ、柱状図。

8-3. 社会(50 分・100 点・大問 5〜6 題・小問 68〜76)

この学校の社会は、関東の中でも小問数が突出して多いところです。16 年分の中央値で 75 問、設問文の総量は 8,596 字(A4 で 23 ページ相当)で、50 分でこの量をさばくこと自体が試験の一部になっています。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2024 鎌倉から古代・中世・近世の通史(【1】〜【7】の文章・最後に年代並べかえ) 18 問 明治から現代までの通史 15 問 ずく丸くんの鹿嶋市レポート(市議会・憲法・選挙・三権・少子高齢化・リサイクル) 16 問 長野・北陸の地図と資料(雨温図・農業・工業出荷額・輪中・北陸新幹線・路面電車) 9 問 日本で開かれたサミット 7 回の資料(沖縄・広島・温室効果ガス・ウクライナ・水産業・鶏卵) 10 問 —
2025 江戸時代までの歴史(三内丸山・弥生・聖武天皇・紫式部・北条氏・刀狩・鎖国) 15 問 年表(大政奉還〜東京タワー)で近現代 18 問 ずく丸くんの茨城県レポート(県議会・国民主権・三権分立・平和主義・ネット・納税) 10 問 戦後の戦争と紛争(PKO・キリスト教とイスラム教・SDGs) 6 問 清太郎さんの北海道調べ(北方領土・政令指定都市・河川の勾配・稲作・工業地域・アイヌ) 17 問 茨城空港と行ける都道府県(雨温図・世界遺産・中国と韓国・空港利用者を増やす提案) 10 問
2026 江戸時代までの歴史(吉野ヶ里・五色塚古墳・渡来人・十七条の憲法・清少納言・元寇・楽市楽座) 16 問 江戸後期以降の歴史(日米修好通商条約・地租改正・八幡製鉄所・足尾・国際連盟脱退・3C・パンダ) 17 問 ずく丸くんの関東地方レポート(国会・内閣・三審制・投票率グラフ・税・復興庁) 10 問 ウクライナ侵攻と国際連合(難民・北方領土・ユニセフ・SDGs) 7 問 清太郎さんの近畿地方まとめ(卸売業・神戸港・佐渡金山・リアス海岸・養殖・景観条例) 17 問 米と大阪・関西万博(米価格・稲作の適地・冷害・棚田と干拓と客土・スーダン) 8 問

同じ位置に同じ種類の問題が出る(並びの固定)

社会も前半 3 大問の並びがはっきり決まっています(同じ問題が出るのではなく、同じ分野が同じ席に来るという意味)。

  • 大問 1 は「江戸時代までの歴史」です。2023〜2026 の 4 年連続。しかも 2025 と 2026 は導入文が「江戸時代までの歴史に関する、あとの各問いに答えなさい。」というまったく同じ一文で始まります(両年の設問文で確認)。
  • 大問 2 は「幕末・明治以降の近現代史」です。2023〜2026 の 4 年連続。2025 は年表、2026 は「江戸時代後期以降の歴史に関する」の一文と、形は変わりますが担当する時代は動きません。
  • 大問 3 は公民です。2023〜2026 の 4 年連続で憲法・政治の分野が来ます。さらに精読した 3 年とも「ずく丸くんが自分の住んでいる地域を調べたレポート」という同じ設定で、調べる範囲が年ごとに広がっていきます——2024 は鹿嶋市、2025 は茨城県(導入に「昨年の鹿嶋市研究に続き」と明記)、2026 は関東地方。3 年続きものになっています。
  • 大問 4 以降は地理・国際・時事の枠で、順序は年ごとに動きます。2025・2026 は大問 4 が国際社会(PKO とカンボジア/ウクライナ侵攻)、大問 5 が「清太郎さんの都道府県・地方調べ」(北海道 → 近畿地方)と 2 年連続でそろいました。
  • 大問数は 5〜6 題(16 年で最頻 6)。小問は 68〜76 問で、精読した 3 年ともこの帯に収まります。

頻出単元と周期

16 年分の分布は歴史-近現代 20%・地理-社会と環境と世界 15%・歴史-古代〜中世 14%・地理-産業 12%・公民-憲法と政治 9%。

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分野 精読した 3 年での様子 16 年分での位置づけ
近現代史 3 年とも大問 2 を丸ごと。ペリー来航から戦後・高度経済成長まで 細かい単元別で最頻(10%)。16 年中 14 年に登場
古代〜近世史 3 年とも大問 1 を丸ごと。縄文・弥生の遺跡、聖徳太子、聖武天皇、鎌倉・室町、信長・秀吉、鎖国 飛鳥・奈良は 2012・2015・2016・2017・2018・2019・2023・2026 と 8 回
公民(憲法・三権・選挙・税) 3 年とも大問 3。国会・内閣・裁判所の仕事を「適切でないもの」で問う形が 3 年連続 日本国憲法は 2011・2012・2017・2018・2019・2022・2023・2024 と 8 回
国際社会・国際連合 2025 大問 4、2026 大問 4。ユニセフ・SDGs・難民 16 年中 10 年以上で最終盤に登場。この学校の定位置
地理(都道府県・地方調べ) 2025 北海道、2026 近畿地方。1 つの地方を丸ごと 17 問 世界地理 9%・日本の地形も頻出
産業(農業・水産業・工業・貿易) 3 年とも統計表の読み取りで登場(トマト・肉牛・工業出荷額・港と空港の貿易品目) 地理-産業 12%
時事 鶏卵の価格(2024)、茨城空港の利用者・SDGs(2025)、米価格・大阪関西万博・佐渡金山(2026) 16 年で最も時事語彙が多い科目

問い方の特徴

  • 「適切ではないものを 1 つ選び」が圧倒的に多い形式です。精読した 3 年のどの大問にも複数あり、公民の大問ではほぼすべての小問がこの形です。選択肢 4 本を全部読んで消していく作業が要り、これが小問 75 問を重くしている最大の要因です。
  • 問い方の言い回しがそのまま繰り返されます。2024「下線部 A の市議会について述べた文で適切ではないものを、次のア〜エから 1 つ選び、記号で答えなさい」→ 2025「下線部 A の県議会について述べた文として適切ではないものを…」と、対象だけ入れ替えた同じ問い方を両年の設問文で確認しました。国会・内閣・裁判所の仕事を「適切でないもの」で聞く形も 3 年連続です。
  • 記述は毎年 5〜8 問あります。「〜の語句を用いて説明しなさい」という指定語句つきが定番です(2024「関東地方・大和朝廷の勢力・九州地方」の 3 語、2024「出生率または出生数」、2025「武士・百姓」、2026「満州国」、2026「他の国」)。字数指定は原則なく、解答らんの大きさで分量が決まります。
  • 用語の説明を書かせる記述が 2026 で増えました(卸売業とは・養殖漁業とは・三審制は何のためか・難民とはどのような人々か)。「言葉の意味を自分の言葉で説明する」練習が直接効きます。
  • 資料から考えて提案させる問題もあります。2025 大問 6 は「茨城空港の利用者を増やす上での課題を 1 つ書く」→「その解決アイディアを 20 字以上 40 字以内で書く。ただし鉄道建設など高額な費用がかかるものは採点対象外」という 2 段構えです。2024 の路面電車の利点、2026 の景観条例の理由も同じ系統です。
  • 写真・グラフ・統計表・地図・雨温図が大量に出ます。統計表から都道府県を当てる問題(トマト・肉牛・工業出荷額・貿易品目)は毎年複数あります。
  • 文字種と字数の指定が細かいところです。「漢字 6 字で」「漢字 2 字で」「ひらがな 4 字で」「カタカナで」「〜時代の形で」「〜工業地域という形で」。守らないと 0 点になる設計です。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3 題・小問 26〜30。2010〜2018 年度の資料のみ)

国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無く(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、ここに書いたのは 2010〜2018 年度、とくに精読した 2016・2017・2018 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問一(説明文・論説) 大問二(知識) 大問三(物語)
2016 伊藤真『中高生のための憲法教室』(メディアの報道と表現の自由) 7 問 同じ意味で使われている語を選ぶ/色の名前が入る慣用句 5 つ/打ち消しの漢字(不・無・非・未・否)5 つ 13 問 原田マハ『翔ぶ少女』(阪神淡路大震災で両親を失ったニケと高齢者) 7 問
2017 高槻成紀『動物を守りたい君へ』(サクラソウとマルハナバチとネズミのつながり) 7 問 意味を手がかりに動詞を書く 9 問(そらとぼける・たしなめる・うごめく・はぐくむ・もてはやす 等)/同訓異字 3 問 12 問 佐藤いつ子『駅伝ランナー』(弱小陸上部の走哉と転校生の一心) 7 問
2018 新聞を読むことの意味(出典表記なし) 8 問 漢字を組み合わせて熟語を作る 5 問/慣用句の空欄 5 問/主語がない文・述語がない文の判別 5 問 15 問 小手鞠るい『きみの声を聴かせて』(声が出なくなった中学 2 年の葉香) 7 問

同じ位置に同じ種類の問題が出る(並びの固定)

国語はこの学校で最も並びが固まっている科目です(同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ席に来るという意味)。

  • 大問は 3 題で 8 年間ずっと変わりません(2010〜2018 年度で大問数のぶれがゼロ)。大問一が説明文・論説、大問二が知識問題の独立大問、大問三が物語という並びは、精読した 3 年で完全に一致し、資料のある 2014〜2018 の 5 年連続で確認できます。
  • 漢字は 2 か所に分かれて出ます。大問一の問 1 が「~~線 (a)〜(e) のカタカナを漢字に直しなさい」(書き取り 5 問)、大問三の問 1 が「~~線 (a)〜(e) の漢字の読み方を、ひらがなで書きなさい」(読み 5 問)。3 年とも位置も問い方も一字一句同じで、独立した漢字の大問はありません。
  • 大問一の前半に接続語の空欄補充があります。2016 は B〜D、2017 は A〜C、2018 は A・B と、「□ に入れるのに最も適当なことばを、次のア〜オの中からそれぞれ一つずつ選んで、記号で答えなさい。ただし、同じ記号は一度しか使えません」という同じ言い回しで 3 年連続です。この言い回しは 2010・2011・2012 年度にも確認できます。
  • 記述は毎年ちょうど 4 問あります。精読した 3 年とも、大問一に 2 問・大問三に 2 問ときれいに割れています(全小問の 13〜15%)。
  • 大問二の中身だけが毎年入れ替わります。慣用句・熟語の構成・語句の意味・同訓異字・文法と、年によって組み合わせが変わります。ここが「毎年作り直される」唯一の場所です。

頻出と周期

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出題 精読した 3 年での様子 8 年分での位置づけ
漢字(書き 5・読み 5) 3 年とも同じ位置に計 10 問 8 年で漢字 11%。皆勤
記号選択 8〜18 問(31〜60%)。傍線部の理由・心情・内容説明 8 年分の集計でも最頻(21%)
語彙・語句の知識 慣用句(色・体の部位)・熟語の構成・打ち消しの接頭語・同訓異字・意味から動詞を書く 語彙知識が 34% で単元別トップ。大問二の存在が効いている
記述 毎年 4 問。20 字前後〜75 字以内 記述系 17%
抜き出し・空欄補充 2016 問 3(漢字三字で抜き出し)、2018 問 4(三十六字で抜き出し) 10%。多くはない
文法・詩・短歌・古文 文法(主語と述語)は 2018 大問二のみ。詩・短歌・古文は精読した 3 年でゼロ 8 年分でもほぼ無い

題材の傾向(資料のある 8 年の出典から): 大問一は「生き物と自然」か「社会のしくみ」の二択に見えます。雑草(2010)・鳥の生態(2012)・モグラ(2014)・サクラソウとハチ(2017)という生物系と、政治のしくみ(2011)・憲法とメディア(2016)・新聞を読むこと(2018)という社会系。理科・社会の教養がそのまま読解の助けになる作りです。大問三は現代の日本の小説です。同世代または子どもが主人公のものが中心(クワガタと少年 2011・ハルさん 2014・翔ぶ少女 2016・駅伝ランナー 2017・きみの声を聴かせて 2018)。震災・障害・声が出ない・部活動と、「うまくいかない状況にいる子ども」が繰り返し主人公になっています。

問い方の特徴

  • 記述には必ず字数の目安がつきます。「二十字前後で」「三十字前後で」「三十字以内で」「四十字以内で」「五十字以内で」「七十字以内で」「七十五字以内で」。末尾に「(、や。もふくみます)」という注記が毎回添えられます。
  • 穴あきの説明文に当てはめる記述が定番です。2016「国や政治家がメディアに対して X によって、国民は自由にものを言えなくなり、Y という民主主義が成り立たなくなるから」、2017 は図(ネズミが絶滅する → 林からマルハナバチがいなくなる → X → サクラソウが絶滅する → Y)に当てはめる形、2018「大崎さんは I のに、『わたし』は II から」。答えの形が指定されているので、書くべき中身がはっきりしている代わりに字数調整の技術が要ります。
  • 使う語を指定される記述もあります(2017 大問三問 6「『走哉』という言葉を必ず使い、四十字以内で」)。
  • 「二つ選んで」「三つ選んで」の複数選択が大問一の最後に来ることがあります(2016 問 7・2017 問 5)。
  • 大問一の最終問は本文全体の趣旨を問います(内容と合うもの/合わないもの/このあと筆者はどう主張するか)。3 年連続で最後の問いがこの形です。
  • 大問三は心情と理由です。「なぜそう思ったのか」「どのような気持ちだったのか」を選択と記述の両方で問います。慣用表現の本文中の意味(「きょとんとして」「胸をなでおろした」「心もとなくて」)を問う設問が 3 年とも問 2 にあります。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

転写の分類(16 年分・国語は 8 年分)で、大問の主要単元として数えたものです。精読していない年の細部は保証しません。最終確認年度は、その単元が大問として出たことを確認できている最後の年度です。

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科目 単元 大問で出た年(分野の集計) 最終確認年度 状況
算数 規則性・数列の大問 2013・2014・2015・2016・2017・2019・2023・2024 2024 2024 の大問 4(3 画面の周期)を最後に 2 年出ていない。16 年で 8 回と最頻クラス
算数 水量(容器に水を入れる・傾ける) 2010・2016・2017・2020 2020 精読した 3 年では 2025 大問 1(7) の小問だけ
算数 時計算・場合の数・論理 時計算 2016・2022、場合の数と論理 2013・2014・2017 2022 2026 は大問 2(4) の小問に入っている
算数 売買損益・消去算 2011・2018 2018 2018 年度以降ほとんど見えない
理科 てこ・かっ車・ばね 2011・2016・2018・2020 2020 大問 4 の物理枠に戻る候補の筆頭
理科 生態系と食物連鎖 2011・2013・2016・2017・2019 2019 5 回あるが精読した 3 年では見えない
理科 浮力・密度 2010・2015 2015 長く出ていない
理科 燃焼・地震・実験器具の操作 燃焼 2017・2023、地震 2019、実験器具 2023 2023 地学枠は近年、地層・気象・流水が回っている
社会 地形図の読図を大問に 2010・2013 2013 2026 は小問 1 問だけ(大問 6 問 5)。出ると入口を塞がれる
社会 都道府県の同定を正面から問う大問 2011・2017・2022 2022 精読した 3 年では地方まるごと調べの形に吸収されている
社会 環境問題・エネルギー・貿易 環境 2016・2020・2022、貿易・資源 2020・2023 2023 精読した 3 年では小問にとどまる
社会 地方自治・三権分立を正面から 地方自治 2016・2025、三権分立 2014・2015・2020・2026 2026 三権分立は小問として近年も継続。地方自治の大問は 2025 以来空いている
国語 抜き出し(字数指定つき) 2016・2018 2018 それぞれ 1 問ずつ。三十六字で抜き出す形(2018)は練習しておく価値がある
国語 文法(主語・述語・品詞) 2018 2018 大問二の中身は毎年変わるので、文法が入る年がある
国語 四字熟語 2014 2014 精読した 3 年では見えない

10. 形式面の注意

4 科目とも 50 分・100 点です。前期入試は国語 → 理科 → 社会 →(昼食)→ 算数の順で 1 日かけて行われ、算数が午後の最後に来るので、疲れた状態で 19 問を解く練習をしておきたいところです。道具を使う試験でもあり、算数はコンパス・定規・三角定規で作図(2025・2026)、理科は三角定規でグラフをかきます(2024)。4 科目すべてに「書かせる問い」があり、記述の割合は算数 5〜11%、理科 3〜9%、社会 7〜11%、国語 13〜15% です。文字種と字数の指定が細かく、「漢字 2 字で」「漢字 6 字で」「ひらがな 4 字で」「カタカナで」「〜時代の形で」「〜工業地帯という形で」「最も簡単な整数の比で」「小数第二位まで」のように、守らないと 0 点になる設計です。記号選択の重さは科目でまったく違い、社会は 64〜72% が記号選択で「適切ではないものを選ぶ」形が主軸、理科は 42〜62%、国語は 31〜60%、算数はほぼ無く(5〜11%)、社会と算数で頭の使い方を切り替える必要があります。量の圧も科目でまったく違い、社会 68〜76 問、理科 26〜34 問、国語 26〜30 問、算数 19 問。円周率は 3.14(算数 2025 で明示)です。

算数: 作図が出ます。2025 は「円が通る範囲を定規とコンパスを用いてかき入れなさい(斜線で表す)」、2026 は大問 4 で 3 問続けて「三角定規を使って線をひき、面積が 1/3 の部分を斜線で示しなさい。直線が交わるときは角度も書きなさい」。定規・コンパス・三角定規を実際に使うので、道具の扱いに慣れていないと手が止まります。2024 には作図が無く毎年必ず出るとは言えませんが、直近 2 年は連続しています。記述(過程を書く)は全小問の 5〜11%。解答用紙には途中式を書く欄が用意される形です。単位を答えさせる問題が多く(cm・cm²・cm³・分速 m・km²)、単位の付け忘れに注意が要ります。50 分で 19 問、大問 1 に 8〜9 問が集中するので、大問 1 を 20 分以内で終えて残り 30 分を大問 2〜4 に配るのが素直な配分です。

理科: 作図(グラフをかく)が出た年があります。2024 大問 2(4) は「表 1 からわかる関係を、解答用紙に三角定規を用いてグラフで書きなさい」。三角定規を使う指示は算数の作図とも共通し、道具を持ち込んで使う前提の試験です。記号選択が 42〜62%、短答が 29〜48%。「2 つ選び」「それぞれ 1 つずつ選び」「正しい順に並べなさい」がすべて完答なので、部分点は期待しにくいところです。50 分で 26〜34 問、1 問あたり 1 分半の計算で、読む量を考えると余裕はありません。用語は「漢字で答えなさい」「カタカナで答えなさい」と文字種の指定がつくことがあります。身のまわりの話題が題材になりますが(2024 の東京都の太陽光発電設備=ソーラーパネルの設置、2024 の災害への備え、2026 のこう水対策)、細かい時事の知識を要求する作りではなく、理科の基本知識を生活の場面に当てはめられるかを問う形になっています。

社会: 50 分で 68〜76 問。単純計算で 1 問 40 秒、読んで考える時間はほとんど無く、知っていることを即答できる状態にしておくことが前提になります。選択が 64〜72%、短答が 21〜25%、記述が 7〜11%。作図はありません。記述は最後にまとめて置かれるのではなく、各大問に 1〜2 問ずつ散らばっているので、飛ばして戻る作戦が取りにくいところです。地形図の読図は 2026 大問 6 問 5(万博会場の丘陵)で登場しましたが、頻度は高くありません(2010・2013 に大問)。前年のニュースは必ずどこかに入り、2026 は 2025 年の出来事(大阪・関西万博、米価格、放送開始 100 年)が複数出ました。

国語: 50 分で 26〜30 問。本文は 2 本(説明文 1・物語 1)で、8 年分の集計で本文量は 5,000 字級です。知識の大問二をどれだけ速く終えられるかが、記述に回せる時間を決めます。記述 4 問のうち 1〜2 問は 50〜75 字とやや長く、大問一と大問三に 2 問ずつあるので両方で時間を残す配分が要ります。図がまったく使われない年が多く(有図の小問 0%)、ただし 2017 のように記述の答えを図の流れに当てはめる形はあります。選択肢は 4〜5 本(ア〜エ・ア〜オ)が中心で、大問二では ア〜コ の 10 本から選ばせることもあります。


11. 学年別ロードマップ

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段 何をするか この学校での重み
小 4(土台) 計算の正確さ(算数の大問 1 は 5 年連続で計算から始まり、整数・小数・分数の四則がそのまま出ます)。立体を見る目(見取図から体積を求める問題が 3 年連続で大問 1 の最後に置かれています。積み木・箱を実際に触って「たて×よこ×高さ」を数える経験を早くから)。漢字と語彙(国語は漢字が書き 5 問・読み 5 問の固定枠。慣用句〔色・体の部位〕やことわざは会話の中で覚えていきます)。生き物と身のまわりの科学(理科の大問 1 は 3 年連続で生物、国語の説明文も生き物の話が多く、虫・植物・人体の観察と図鑑が 2 科目分に効きます)。地図と身近な地域(社会の大問 3 は鹿嶋市 → 茨城県 → 関東地方と足元から広がるので、住んでいる場所の地図を眺める習慣を。時間を計るのはまだ先でよい) 差はほぼ無い。時間計測はまだしない段階
小 5(幅) 全分野をひととおり学び終える段です。単元を一巡させる年で、算数の大問 2〜4 は毎年書き下ろされるので「どの単元が来ても解ける」状態が必要になります(8 節の頻出単元表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使います)。理科は生物 → 化学 → 地学 → 物理の順(大問の並びと同じ順)で 4 分野を一巡します。社会は「江戸時代まで」と「幕末以降」の通史を 2 本立てで一巡します。短い記述を書き始める段でもあり、理由を 2〜3 文で書く習慣を、4 科目すべてに書く問いがあるこの学校では小 5 から始めておく価値があります。統計表とグラフを読み、「読み取れること」を一言で言う練習も理科と社会で行います。国語は 2016〜2018 年度の資料に基づく内容で、2019 年度以降は資料が無いため(→ 13 節)、直近の形式は市販の過去問集で確認してください 毎年作り直す学校なので、ここが本体。単元プールの網羅(全分野を一巡し終えること)がそのまま得点になる構造です
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の課題になります。夏以降は 2 通りの解き方を併用します。①同じ大問を、年度を変えて解く(算数の大問 1 だけ 3 年分、理科の大問 2 だけ 3 年分、社会の大問 3 だけ 3 年分)、②1 年分を、時間を計って解く(とくに社会)。並びが固定されている学校なので、①(同じ大問を年度を変えて解く)の形が取りやすいところです。記述の 4 科目まとめ練習を週 1 回、算数の過程・理科の理由・社会の指定語句・国語の字数指定を一気に行い、コンパス・三角定規・定規を試験で使う前提の学校なので道具の練習もあわせて行います 作図・記述の手順はここで固めます。同じ問題が出る学校ではないので、通し演習の回数より、描いたもの・書いたものを直してもらう回数が効きます

小 5 の週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の計算と国語の漢字・語彙に充て、週末 60 分は理科の分野一巡(生物 → 化学 → 地学 → 物理)と社会の通史一巡(江戸時代まで → 幕末以降)に振り分けます。国語の記述練習は週末に短く 1 本書いて直してもらう形が合います。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか: 差がつくのは小 5 の「幅」です。大問の席は決まっていますが、そこに入る中身は毎年書き下ろされるため、「この単元が出る」と絞り込むことができず、単元プールの網羅(全分野を一巡し終えること)がそのまま得点になる構造になっています。とくに理科は 16 年分の単元分布が非常に平らで、特定分野への偏りがほとんどありません。小 4 で計算と漢字と観察の土台を作り、小 5 で 4 科目の単元を一巡させ、小 6 で「同じ大問を、年度を変えて」解く——この順序がこの学校の作りに素直に合います。逆に、小 6 になってから単元の穴を埋め始めると、社会の 75 問・理科の 34 問という量に押されます。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は「出題構造が近いか」だけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が重なるという意味です。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は見ていません。

  • 高輪中学校(東京都・男子校): 国語・算数・理科が近く、4 科目のバランスが近い学校です。
  • 公文国際学園中等部(神奈川県・共学): 国語・算数が近く、会話文つきの長い設定問題という算数の作りが似ています。
  • 昭和女子大学附属昭和中学校(東京都・女子校): 算数・理科が近く、算数の大問構成が似ています。

いずれも「大問数・小問数・記述と選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元・設問文の言い回し」の近さと単元分布の似かたを合わせて出したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。社会だけは、この学校の小問 75 問という分量が特殊なため、どの学校とも近さが低めに出ます。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。


13. 資料の限界

  • 入試回の特定に幅があります。この学校は 11 月末の前期入試(4 科目)と 1 月末の後期入試(国語の作文・算数・発想力テスト)を行っていますが、手元の資料は年度×科目につき 1 冊しかありません。4 科目そろっていることから前期入試にあたるものと考えましたが、冊子に回の表記が読み取れたわけではありません。後期入試の作文と発想力テストは資料が無く、扱っていません。後期入試を受ける場合、ここでの分析は算数の部分しか当てはまりません。
  • 国語は 2019 年度以降の問題文が資料に無いため(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)、国語の節は 2010〜2018 年度、とくに精読した 2016・2017・2018 年度に限った話です。直近の形式を確認する際は、①大問 3 題(説明文・知識・物語)の並びが続いているか、②漢字が大問一と大問三に分かれる形が続いているか、③記述が 4 問のままか、の 3 点を市販の過去問集で確かめることをおすすめします。2013 年度の国語も資料に無く、算数・理科・社会は 2021 年度の問題が資料に無いままです。
  • 精読したのは各科目 3 年分(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2016〜2018)です。それ以前の年については大問ごとの分野と単元の集計だけを使い、設問文までは読んでいません。「4 年連続」「5 年連続」と書いたものは分野の集計で確認したもので、設問の中身まで見比べたのは 3 年分です。
  • 転写の読み落としの可能性があります。図・写真は文字の説明に置き換えられているため、算数の図形問題の細部、理科の柱状図・雲画像・グラフ、社会の地形図・雨温図・統計表については設問文からの推定を含みます。小問の数え方も、枝問(①②や (1)(2))の扱いによって 1〜2 問ずれることがあります。とくに社会は 1 冊あたり 75 問前後あり、数え方の差が出やすいところです。
  • 同じ問題の使い回しは、両年の設問文を確認できたものだけを書きました。精読した範囲では、数値まで同一の再出題は見つかっていません。確認できたのは「江戸時代までの歴史に関する、あとの各問いに答えなさい」(社会 2025・2026)、「下線部 A の市議会/県議会について述べた文として適切ではないものを…」(社会 2024・2025)、漢字の問い方の一文(国語 2016〜2018)といった問い方の言い回しの一致です。
  • 小問ごとの配点は公表されていません。各科目 100 点という総点だけが分かっており、どの問題が重いかは推定に頼っています。
  • 難易度・合格可能性・学校の方針や理念は、この資料からは何も言えないので触れていません。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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