武南中学校 の過去問分析
武南中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
武南中学校 過去問分析(2014〜2026 年度・第 1 回相当・算数 12 年/理科・社会 11 年/国語 1 年)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県蕨市 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回午前 1 月 10 日・第 2 回 1 月 12 日は、2 科・4 科・適性検査(Ⅰ・Ⅱ)から選んで受験。第 1 回午後 1 月 10 日・第 3 回 1 月 17 日は 2 科 または 4 科(2027 年度募集要項) |
| 試験時間・配点 | 学科は国語・算数が各 50 分 100 点、理科・社会が各 30 分 50 点。適性検査(Ⅰ・Ⅱ 各 50 分 100 点)での受験は第 1 回午前・第 2 回で選べます |
| 別の学校との区別 | 神奈川県の武相中学校(男子校)とは名前が似ていますが、別の学校です |
いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数は 6 大問の顔ぶれが精読した 6 年で動かず、大問 3 は資料の読み取りが 6 年連続で同じ位置に置かれています。
- 大問 4〜6 は平面図形・立体図形・規則性の 3 題で固定、2025 年度に並び順だけが入れ替わりました。
- 4 科目とも、与えられた表・グラフ・地図から数字を取り出して計算させる問題が必ず入ります。
家でやること 3 つ
- 算数の大問 3(資料の読み取り)を 6 年分続けて解きます。
- 算数の大問 4〜6 は、番号ではなく単元(平面図形・立体図形・規則性)で束ねて解きます。
- 社会は白地図と雨温図を組みで覚え、3 つの文の正誤を 8 択から選ぶ形を練習します。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の算数の大問 3 を解いて、3 問目の「条件が変わったら結果はどうなるか」まで解ききれるか確かめます。
注意
- 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊で、冊子に入試回(第 1 回・第 2 回のように、同じ学校が日を変えて行う入試のそれぞれ)の表記がなく、第 1 回にあたるものとして読んでいます。国語は 2022 年度の 1 年分しかありません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 6 年(2021〜2026) | 0 年 | 12 年(2014、2016〜2026。2015 は無い) | 高。大問構成・小問数・題材とも問題なく読めます |
| 理科 | 3 年(2024〜2026) | 0 年 | 11 年(2014、2016〜2020、2022〜2026。2015・2021 は無い) | 高。ただし 2024 年度の冊子は転写の確度が低いと記録されているため、細かい数値の引用は避けました |
| 社会 | 3 年(2024〜2026) | 0 年 | 11 年(2014、2016〜2020、2022〜2026。2015・2021 は無い) | 高。ただし 2025 年度は 1 つの大問が A・B に分けて数えられており、大問数の年次比較には使えません(後述) |
| 国語 | 1 年(2022) | 0 年 | 1 年(2022) | 高。ただし 1 年分しか無いので「毎年」は言えません |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 精読した年より外の年は、今回は開いていません(構成だけ数えた年が 0 年なのはそのためです)。
- 国語は 2022 年度以外の年が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。
- 入試回について。この学校は第 1 回午前・第 1 回午後・第 2 回・第 3 回・第 4 回(得意科目入試)と回が多いのですが、資料にあるのは学校×年×科目で 1 冊だけで、冊子に回の表記が見当たりません。第 1 回にあたるものと考えて読みました。他の回の傾向はこの資料からは分かりません。
- 試験時間・配点は国語 50 分 100 点、算数 50 分 100 点、理科 30 分 50 点、社会 30 分 50 点です。2 科・4 科の選択制で、回によっては適性検査での受験や得意科目入試もあります。ここで扱うのは 4 科の問題だけです。
5. 一番大きな結論
この学校の算数は、大問の並びが精読した 6 年でほとんど動いていません。 大問 1 が計算 5 問、大問 2 が一行問題(数行で終わる短い文章題)の集合、大問 3 が資料の読み取り(2021〜2026 の 6 年連続)、大問 4〜6 が平面図形・立体図形・規則性の 3 題です。この 3 題の顔ぶれは 6 年とも同じで、変わったのは並び順だけでした(2021〜2024 は平面 → 立体 → 規則性、2025・2026 は規則性 → 平面 → 立体)。社会も分野の並びが「地理 → 歴史 → 公民・国際・環境」で 3 年とも同じで、地理には白地図と雨温図の組み合わせが 3 年連続で入ります。理科も 2 大問がそれぞれ会話文で始まり、大問 1 に地学と生物、大問 2 に物理が入る形が 3 年続いています。
このように、同じ種類の問題が同じ場所に出ることを、以下では座席(問題の置き場所)と呼びます。したがって過去問の使い方は「単元の解き方を身につける」と「同じ座席の問題を縦に並べて解く」の組み合わせがいちばん近く、「出る問題を覚える」ではありません。精読した範囲で、年をまたいで同じ設問文がそのまま使われている例は見つかりませんでした。社会で似た文が繰り返し現れるのは「ア A 正 B 正 C 正 …ク A 誤 B 誤 C 誤」という選択肢の並びで、これは問題そのものの使い回しではなく、同じ答え方をさせる形が繰り返されているということです。狙うのは同じ場所に同じ種類の問題が来ることであって、答えを覚えることではありません。
4 科目に共通する色がひとつあります。与えられた表・グラフ・地図・図から数字を取り出して計算させる問題が、どの科目にも必ず入っています。 算数の大問 3(資料の読み取り)、社会の雨温図・統計の表・白地図、理科の飽和水蒸気量の表・地震のグラフ・弦の実験の表、国語の抜き出しです。知識を思い出す力より、その場で渡された資料を読む力を測りにきています。ここがこの学校の準備の中心になります。
一方で、毎年変わるものもはっきりしています。算数の大問 2 に並ぶ一行問題の単元、理科の各分野の中の単元(気象 → 電磁石 → 地層、人体 → 食物連鎖 → 動物の分類)、社会の歴史の切り口(中山道 → 四国と五街道 → 九州)です。ここは幅を持って準備します。
6. この学校らしさが出る場所
原本で確認できた範囲での、この学校の色が出ている場所です。
- 問題文の登場人物が「武さん」と「南さん」です。 理科は 2024・2025・2026 の 3 年とも両方の大問がこの二人(と先生)の会話で始まります。2026 年度は社会の大問 2 問 9 にも「武さんと南さんの発言」が出てきます。校名がそのまま人物名になっていて、複数科目にまたがっています。
- 埼玉と地元が題材に入ります。社会は蕨市と中山道が丸ごと 1 大問(2024、導入文に「武南学園のある蕨市は」とあります)、江戸の五街道と武蔵国幸手宿・栗橋宿(2025)、埼玉から大阪への家族旅行と埼玉県の公式マスコット(2026)、渋沢栄一と第一国立銀行(2024)、利根川(2024)。理科でも 2026 年度の大問 1 が「秩父の地層の観察」で、埼玉の地層を柱状図で読ませています。
- 身近な場面から理科に入ります。飛行機の座席と血液の循環・耳が痛くなる理由(2024)、海岸で感じる海風と陸風(2024)、池での魚釣り(2025)、ホールの客席の傾きと音の反射(2026)、富士山の溶岩と樹木の跡(2026)。教科書の実験装置から入るより、日常の場面を入口にして原理に降りていく作りが 3 年とも共通しています。
- 実験を自分で計画する視点が理科にあります。2025 年度の大問 2 は「武さんは自身で課題を設定し、仮説の設定・実験・考察に取り組んだ」という枠組みで、「電流の強さと電磁石の強さの関係を調べるにはどの 2 つを比べればよいか」と、条件をそろえる考え方をそのまま設問にしています。精読した 3 年で最も答えにくい場所です。
- 4 科目とも「渡された資料を読む」比重が高くなっています。 算数の大問 3、社会の雨温図・統計の表・白地図・絵巻物、理科の飽和水蒸気量の表・地震のグラフ・弦の実験表、国語の抜き出し。知識を思い出させる問題と、資料から読み取らせる問題の比が、他校より後者に寄っているように見えます。
- 社会の正誤組み合わせが徹底しています。3 つの文の正誤を 8 通りから選ぶ形が毎年複数あり、あいまいな知識では当たらない作りになっています。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・漢字語彙)を先に進めてください。同じ座席の問題を縦に解く演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 算数・大問 3(資料の読み取り)を 6 年分縦に — 2021 の勝率表、2022 の柱状グラフ、2023 の円グラフ、2024 の人口密度とコインの表、2025 の得点分布の棒グラフ、2026 の勉強時間の柱状グラフ。6 年連続で同じ場所にあります。3 問目が必ず「条件が変わったら結果はどうなるか」なので、そこまで解ききります。柱状グラフ・円グラフ・表の 3 種すべてを通し、中央値と平均の違いを言葉で説明できるところまで。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 4〜6(平面図形・立体図形・規則性)を単元ごとに 6 年分 — 並び順は 2025 年度に入れ替わったので、番号ではなく単元で束ねて解きます。「大問 4 だから規則性」と決めつけず、3 題とも出る前提で。規則性は逆引き(「150 は何段目の何番目」2026、「はじめて超えるのは何日目」2021)まで必ず解ききります。立体は回転体と円柱の展開図、表面積の比を最も簡単な整数比で答える練習を。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・白地図と雨温図 — 3 年連続で地理の最初に来ます。都道府県を輪郭で当て、その県の雨温図・主要産業・世界遺産・災害の歴史を一かたまりで覚えます。統計の表(製造品出荷額・工業製品の内訳)を都道府県に対応させる練習も、2025・2026 の 2 年連続で出ているのでここに含めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会・8 択の正誤組み合わせ — 3 つの文の正誤を「ア〜ク」から選ぶ形です。1 文ずつ○×を書いてから選ぶ手順を固定します。2025 は 3 問、2026 も 3 問。他校の問題も使って数をこなす価値があります。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・表やグラフからの計算と、生物の 2 本柱 — 湿度と飽和水蒸気量(2025)、地震の初期微動継続時間と P 波の速さ(2025・2026 の 2 年連続)、カロリー(2024)、音の速さと弦の条件(2026)。公式の暗記ではなく、与えられた表を使えるかを見ています。生物側は、生態系(「ある生物が減ったら他はどうなるか」が 2024・2025 の 2 年連続。食物連鎖の図から個体数の増減を考える)と、セキツイ動物の分類表を自分で書けるようにすること。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 と大問 2 を速く正確に — 50 分で 22 問なので、前半 10 問(計算 5 +一行問題 5)を短時間で抜けることが前提です。逆算(□にあてはまる数を求める計算)は 6 年中 5 年で大問 1 (3) にあり、分配法則で工夫する計算も毎年出ます。この 2 種類を毎日 2 問ずつ。大問 2 の一行問題は、食塩水・場合の数・約数と倍数・周期(曜日・バス)・割合を優先します。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科・長い会話文を速く読む練習と、書き方の作法 — 30 分で 30 問。会話文が長いので、必要な数字と下線部だけを拾う読み方を作ります。あわせて、指定された言葉を使って 1〜2 文で説明する記述(「伝導・対流・放射」「鼓膜」「気圧」など)と、実験の条件をそろえる考え方(変える条件は 1 つだけ)を。大問の主役に戻る余地のある化学(水溶液と金属・気体の発生・溶解度)も一通りやっておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会の残り 2 枠と、国語の知識 — 社会は、最後の大問に 3 年連続で来る環境・国際(社会保障、PKO と文化的多様性、環境条約と再生可能エネルギー)を前年の出来事とセットで。埼玉・関東の地理と歴史(中山道と宿場町 2024・2025、利根川、渋沢栄一と第一国立銀行 2024、埼玉県のマスコット 2026、秩父の地層 2026 の理科)も毎年どこかに入ります。前年 1 年間の出来事(国際大会・首脳会議・為替・環境の条約)は、地図と結びつけて覚えます。記述は 1 問出るかどうかですが、資料を見て理由を 1〜2 文で書く練習を月に数回。国語は、知識の大問がまるごと 1 題あって配点も小さくないので、漢字は書き取りと読みを両方(10 問まとめて出ます)、四字熟語は誤字訂正に備えて正しい漢字で覚え、ことわざ・慣用句を意味とセットで。字数指定のある記述(15 字・50 字・60 字)を指定の文末に合わせて書く練習と、「本文中から◯字で抜き出す」に備えて線を引きながら読む習慣も。(確認: 社会は〜2026 年度、国語は〜2022 年度)
8. 科目別の詳細
4 科目の見取り図
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | まず時間をかける価値があるところ |
|---|---|---|---|
| 算数 | 6 大問・小問 20〜22。記述 0・作図 0・記号選択は年 0〜1 問でほぼ全問が短答(語句や数値を短く答える形式)。50 分 100 点 | 大問の顔ぶれが 6 年不変。単元の中身は毎年新しく作られる | 大問 3(資料の読み取り)と、大問 4〜6 の平面図形・立体図形・規則性 |
| 理科 | 2 大問・小問 29〜32。会話文が導入。作図が毎年 2 問。記述は 0〜5 問と年で振れる。30 分 50 点 | 大問 1 に地学+生物、大問 2 に物理。化学は小問でしか出ていない(3 年) | 表・グラフから数値を出す計算(湿度・地震・カロリー・音)と、実験の条件をそろえる考え方 |
| 社会 | 分野の並びが 3 年不変。小問 22〜29。記号選択 64〜69%・短答 27〜36%・記述 0〜1 問。30 分 50 点 | 白地図+雨温図が 3 年連続。3 文の正誤を 8 択から選ぶ形が看板 | 都道府県の白地図と雨温図、8 択の正誤組み合わせ、前年の出来事 |
| 国語 | 3 大問(知識・説明文・物語文)・小問 26。記号選択 54%・短答 35%・記述 12%。50 分 100 点。2022 年度 1 年分の観察 | 抜き出しと字数指定の記述。四字熟語の誤字訂正あり | 漢字 10 問、四字熟語を正しい字で、字数指定つきの抜き出し・記述 |
8-1. 算数(精読した年: 2021〜2026 の 6 年)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1(計算 5 問) | 大問 2(一行問題の集合) | 大問 3(資料の読み取り) | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 計算 2・逆算・1〜1000 の和・7,7,3,3 で 24 を作る | 約数/売買損益/食塩水/曜日の周期 | 前期・後期の勝率表(2 チームの比較) | 平面図形(直角三角形の分割・円形の校庭・正方形と半径 8cm の弧) | 立体(立方体を辺 AE で回転・面の通過体積) | 規則性(プレゼントが 2 人ずつ増える・1200 人) |
| 2022 | 計算 2・逆算・2 割引の 60%・階乗の約束記号 | 最大公約数と最小公倍数/場合の数/食塩水/つるかめ算(2 種類のものの個数を合計から求める・受験用教材の単元)/流水算 | 柱状グラフ(真ん中の順位・30 点以上の割合・平均の最小) | 平面図形(正六角形の内角・対角線・面積) | 立体(円柱の体積・展開図の面積・ななめ切り) | 規則性(3 の倍数と 5 の倍数を並べた列) |
| 2023 | 計算 2・逆算・255 の 2 割 4 分・2 の累乗の和で表す | あまりの条件/消去算(2 つの式から片方を消して解く・受験用教材の単元。カレーとお茶)/3 種混合ジュース/バスの周期 | 円グラフ(全校 400 人の学年別+好きな教科) | 平面図形(円の内側の正方形・面積比・角度) | 立体(長方形の回転・正方形 7 枚の回転) | 規則性(正方形の入れ子) |
| 2024 | 計算 5 問(逆算なし) | 位取り/あまり/比例配分/20% 増/残りの割合 | 人口密度の表・コインの重さと体積の表 | 平面図形(四角形の同定・正方形とおうぎ形・円の転がり) | 立体(3・4・5 の直角三角形の回転体・体積・表面積の比) | 規則性(1 段目 1/2 段目 2,3 …の三角形の数表) |
| 2025 | 計算 2・逆算・大小の並べかえ・約束記号 [A] | 概数(何日かかるか)/最小公倍数×最大公約数/速さ/水の残量/場合の数 | 国語と数学の得点分布の棒グラフ(全員 2 点下がると何が変わるか) | 規則性(木の棒の並べ方 ①②) | 平面図形(正九角形の角度・平行線と面積・正方形と 2 つのおうぎ形) | 立体(円柱の体積・展開図・三角柱) |
| 2026 | 計算 2・逆算 2(2.026 の何倍が 2026)・28 の約数の合計 | 時間の計算/食塩水/平均/単位換算(600mL×何日で 20L)/場合の数 | 柱状グラフ(人数・中央値の階級・平均が動く) | 規則性(数の並び・150 は何段目の何番目) | 平面図形(三角形の面積・正三角形を 4 等分した角度・面積比) | 立体(三角柱の体積・円柱・回転体) |
表に出てくるつるかめ算・消去算・流水算・売買損益などの中身は 用語集 にあります。
座席の固定(算数)
- 大問 1 は 6 年すべて計算 5 問です。しかも「(1)(2) は計算だけ、(3) 以降は問いに答えなさい」という導入文が 2021・2022・2023・2025・2026 の 5 年で同じ言い回しでした(2024 だけ「次の計算をしなさい。」のみ)。
- 大問 2 は 6 年すべて一行問題の集合(4〜5 問)です。単元は年ごとに入れ替わるので「大問 2 は割合の年・概数の年」というような見え方をしますが、実際は毎年ばらばらの一行問題が並んでいるだけで、位置としては固定しています。
- 大問 3 は 6 年連続で資料の読み取りです(2021〜2026)。表・柱状グラフ・円グラフ・棒グラフのどれかを読ませます。これは全国の学校でも珍しい座席で、大問 3 に資料の読み取りを 6 年据え置いている学校は他にほとんどありません。
- 大問 4〜6 は「平面図形・立体図形・規則性」の 3 題で 6 年とも変わりません。ただし並び順は 2021〜2024 が「平面 → 立体 → 規則性」、2025・2026 が「規則性 → 平面 → 立体」で、2025 年度に規則性が前に出てきました。題材の 3 点セットは固定、順番だけが 2025 年度に入れ替わったと読めます。
頻出単元と回数(精読した 6 年内)
- 資料の読み取り 6/6(2021〜2026)。柱状グラフ・棒グラフが 3 回(2022・2025・2026)、表が 2 回(2021・2024)、円グラフが 1 回(2023)。中央値・真ん中の順位を聞くのが 2 回(2022・2026)。
- 規則性 6/6。数表・数列が 4 回(2021・2022・2024・2026)、図形を並べる規則が 2 回(2023・2025)。
- 立体図形 6/6。うち回転体が 4 回(2021・2023・2024・2026 の一部)、円柱と展開図が 3 回(2022・2025・2026)。
- 平面図形 6/6。角度が 4 回(2022・2023・2025・2026)、おうぎ形と正方形の複合が 4 回(2021・2024・2025・2026)。
- 大問 1 (3) の逆算 5/6(2024 のみ無し)。式の形は「6 ×{(ア − 3) ÷ 2 + 10}= 108」(2025)と「8 ×{8 ×(8 + ア) + 8}= 800」(2026)のように、外側から順にほどく同じ作りが続きます。
- 食塩水の濃度 5/6(2021・2022・2023・2025・2026、いずれも大問 2 の中)。
- 場合の数 3/6(2022・2025・2026、いずれも大問 2 の中)。
問い方の特徴(算数)
- 資料の読み取り(大問 3)は 3 問構成で、①表やグラフから直接読む ②割合・平均・中央値を計算する ③「条件が変わったら結果はどうなるか」を考える、の順に進みます。③の例は 2022「考えられる平均点の中で最も低いもの」、2025「全員の数学が 2 点下がったとき正しいものはどれか」、2026「0 分以上 30 分未満の 3 名に声をかけた結果、平均が変わった」。ここが差のつく場所です。
- 規則性の大問は必ず逆引きで終わります。「はじめて〜を超えるのは何日目」(2021)、「3 回目に現れるのは」(2022)、「150 は上から何段目の左から何番目」(2026)。前半 2 問で規則をつかみ、最後に位置を逆算させる形が 6 年で共通しています。
- 立体は「体積 → 表面積または展開図 → 応用」の 3 段です。応用は、ななめに切る(2022)、表面積の比を最も簡単な整数比で(2024)、正方形 7 枚を回す(2023)など。
- 計算の大問 1 は工夫を促す形が多くあります(2024 (2)「4.5×2.8 + 3.5×2.8 + 2×2.8」、2026 (2)「1.2×7 + 0.3×7 + 4.5×7 − 6×7」)。分配法則でまとめる練習がそのまま点になります。
- 約束記号の問題が 2 回(2022 の階乗、2025 の「[A] は A を A 回かけた数」)。
8-2. 理科(精読した年: 2024〜2026 の 3 年)
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 |
|---|---|---|
| 2024 | 沖縄旅行の飛行機の会話 → 血液の循環と心臓の断面/耳と気圧(記述 30 字程度)/雲量と天気・雲の性質/セキツイ動物の分類とハトの足の作図/西表島の生態系とマングース(記述) | 海風・陸風の会話 → 水と空気と金属の体積変化/加熱した試験管の水面(記述)/空気の移動の作図/氷になると体積は何倍か/水溶液と金属の反応の表/カロリーの計算 |
| 2025 | 池で魚釣りの会話 → 湿度と飽和水蒸気量の表/梅雨の雲画像の選択/オゾン/アジのヒレの作図/池の食物連鎖と個体数/地震(初期微動継続時間・P 波と S 波の速さ・発生時刻) | 電磁石の探究活動 → 条件をそろえた比較(ア〜カのどれとどれ)/リニアモーターカー/ニクロムと洋銀の発熱実験/モーターのエナメル被覆の作図 |
| 2026 | 秩父の地層観察の会話 → 柱状図(層の厚さ・深さ)/示相化石/恐竜の地質年代/セキツイ動物の分類表/地層のずれの作図/地震(初期微動継続時間・P 波の速さ) | 富士山の溶岩と樹木の会話 → 熱の伝わり方(伝導・対流・放射から選んで記述)/ホールの客席と音の反射の作図/音の速さの式/弦の長さ・直径・おもりの実験/波の進む向き/津波が高くなる理由(記述) |
座席の固定(理科)
- 精読した 3 年(2024〜2026)は毎年 2 大問で、大問 1 が地学と生物、大問 2 が物理(+化学)という分け方が 3 年連続で変わっていません。ただし 1 つの大問の中に 2〜3 の分野が入るので、実際に扱われる題材は 1 年で 5〜6 個あります。「2 大問しかない」という見かけより中身は広いということです。
- 両方の大問が会話文で始まります。 しかも登場人物は 3 年とも「武さん(武くん)」と「南さん」または先生で、校名がそのまま人物名になっています。3 年連続で確認できました。
- 作図が毎年 2 問です(2024 はハトの足と空気の移動、2025 はアジのヒレとエナメル被覆、2026 は地層のずれと音の反射)。3 年連続で 2 問ずつ。
- 地震の「初期微動継続時間から P 波・S 波の速さと発生時刻を求める」計算が 2025・2026 の 2 年連続で大問 1 の最後に置かれています。設定(距離・時刻・グラフ)は違うので、同じ問題ではなく、同じ作りの問題が同じ位置に置かれているということです。
頻出単元と回数(精読した 3 年内)
- 地学: 気象(2024・2025)、地震(2025・2026)、地層と化石(2026)。3 年とも大問 1 に地学が入ります。
- 生物: セキツイ動物の分類(2024・2026)、食物連鎖と個体数(2024・2025)、人体(2024)。
- 物理: 熱の伝わり方と状態変化(2024・2026)、電磁石と電流(2025)、音と波(2026)。
- 化学: 水溶液と金属の反応(2024)、気体の性質(2025 の小問)。3 年の中で化学が大問の主役になった年は無く、他分野の中の 1〜2 問として現れます。
問い方の特徴(理科)
- 生態系は「ある生物が減ったら他はどうなるか」を 2 年連続で聞いています。2024「トカゲの個体数が極端に減少したとき、クイナ類とコオロギはどう変化するか」、2025「D だけが極端に数を減らしたとき、その後の C の数はどうなるか」。選択肢から選ばせる形も同じです。
- 実験の条件をそろえる(どれとどれを比べればよいか)問題が 2025 の大問 2 に集中しています。「電流の強さと電磁石の強さの関係を調べるには、図 2 のどの 2 つを比べればよいか」。仮説を立てて確かめる流れをそのまま設問にした作りで、3 年のうちここが最も答えにくい場所です。
- 計算は、湿度(2025)、カロリー(2024)、P 波の速さ(2025・2026)、音の速さ(2026)、弦の条件(2026)のように、表や式を与えたうえで数値を出させます。公式を覚えているかではなく、与えられた表・グラフを使えるかを見ています。
8-3. 社会(精読した年: 2024〜2026 の 3 年)
年度×大問の題材表
| 年度 | 前半(地理) | 中盤(歴史) | 後半(公民・国際・環境) |
|---|---|---|---|
| 2024 | 重要伝統的建造物群保存地区と白地図 ①〜⑥(カルデラ湖・能登・琵琶湖と世界一の湖・雨温図・輪中・地形図の地図記号)+2023 年ラグビーワールドカップの開催国 | 蕨市と中山道(宿場・新選組・鴻巣の伝統工芸・第一国立銀行を作った人物・利根川・鴨場・享徳の乱) | 日本国憲法第 25 条と社会保障(4 つの柱・累進課税・条例) |
| 2025 | 会話文でパリオリンピックと時差計算(東経 15 度との時差・飛行時間)+白地図 ①〜③(熊本・東京・岩手)の正誤の組み合わせ・製造品出荷額の表・雨温図・国土地理院 | 四国と日本の歴史(十七条の憲法の目的を記述・旧国名・平安の僧・元寇・石見銀山)/江戸の五街道(家康の江戸入り・杉戸宿・栗橋宿・日光の世界遺産・3 代将軍と参勤交代) | 留学生と中学生の会話(文化的多様性・もったいない・円安ドル高・少子高齢化・地方公共団体・PKO 協力法) |
| 2026 | 埼玉から大阪への家族旅行の会話(LCC・木曽三川・雨温図・白地図の正誤・観光地の島と海岸地形・工業製品の表) | 九州と外国との交流(奴国・律令の税・遣唐使・出島・元寇の記述・明治の人物メモ・埼玉県のマスコット・官営施設) | 地球環境(フロンとオゾン層・環境条約 A〜D・京都議定書・二酸化炭素排出量の表・家電リサイクル法・再生可能エネルギー) |
座席の固定(社会)
- 「地理 → 歴史 → 公民(+環境・国際)」の並びが 3 年とも同じです。地理が必ず最初、公民・国際・環境が必ず最後に来ます。
- 地理には必ず白地図と雨温図が出ます(2024 は白地図 ①〜⑥+雨温図、2025 は白地図 ①〜③+雨温図、2026 は白地図 ①〜③+雨温図)。3 年連続で「白地図の都道府県を当てて、その都道府県の雨温図を選ぶ」という組み合わせが置かれています。
- 統計の表を都道府県に対応させる問題が 2025・2026 の 2 年連続(2025 は従業者数・製造品出荷額・付加価値額、2026 は印刷・化学工業製品・金属製品)。
- 前年の出来事を使う小問が毎年 1〜数問あります(2024 はラグビーワールドカップ 2023、2025 はパリオリンピック 2024 と円安、2026 は 2022 年の二酸化炭素排出量)。
- 歴史は時代順に並びます。原始・古代から始まって近代に至る形は 3 年とも共通で、途中に埼玉・関東の話題が必ず挟まります。
資料の使えなかった部分(社会)
- 2025 年度の資料は 5 大問として記録されていますが、そのうち歴史の 2 つは設問番号が「問 1 〜 問 5」「問 6 〜 問 12」と通しで続いており、実体は A・B に分かれた 1 大問です。地理も会話文の部分と白地図の部分が別々に数えられています。したがって「2025 年度に大問数が 3 から 5 に増えた」とは読みませんでした。分野の並びは 3 年とも地理 → 歴史 → 公民で変わっていません。
- 上と同じ理由で、大問ごとの小問数を年で比べることもしていません。比べたのは分野の並びと題材だけです。
頻出単元と回数(精読した 3 年内)
- 白地図による都道府県の同定 3/3、雨温図 3/3、統計の表の読み取り 2/3(2025・2026)。
- 地形図・地図記号 2/3(2024 の地図記号 Z、2025 の国土地理院)。2026 には地形図がありませんでした。
- 江戸時代 3/3(中山道・五街道・出島)。埼玉の街道と宿場が 2024・2025 の 2 年連続。
- 元寇(鎌倉時代の九州)2/3(2025 の選択、2026 の記述)。2 年連続で元寇を扱い、2026 は絵巻物を見て「元軍の戦い方を明らかにして、日本軍が苦戦した理由を説明しなさい」という記述にしています。設定も問い方も違うので、同じ問題ではありません。
- 国際・環境 3/3(PKO・文化的多様性・環境条約・京都議定書・再生可能エネルギー)。
問い方の特徴(社会)
- 3 つの文 A・B・C の正誤の組み合わせを「ア A 正 B 正 C 正 …ク A 誤 B 誤 C 誤」の 8 択から選ぶ形が、この学校の看板と言ってよいものです。2025 は白地図の 3 問すべてがこの形、2026 も大問 1 と大問 3 で計 3 問。8 通りをすべて詰めないと当てられないので、1 つでも判断がつかないと落とします。
- 「誤っているもの」「適当でないもの」を選ばせる消去の問題が毎年複数あります(2024 は白地図②の説明、2026 はフロンガス・遣唐使・地方公共団体)。
- 会話文を導入に使うのが 2025・2026 の 2 年連続です(2025 は先生と生徒・留学生と中学生、2026 は親子の旅行の会話)。2026 の大問 2 問 9 では発言者が「武さん」と「南さん」で、理科の会話文と同じ人物名が使われています。
8-4. 国語(精読した年: 2022 の 1 年のみ)
国語は資料に載っている年が 2022 年度の 1 年しかありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書けるのは 2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。以下は 1 年分の観察であり、「毎年」とは言えません。
2022 年度の構成
| 大問 | 内容 | 小問 |
|---|---|---|
| 大問 1 | 知識(漢字の書き取りと読み A〜J の 10 問/ことわざ A〜E の意味/四字熟語の誤字訂正 3 問/慣用句の空欄に漢字 1 字) | 4 |
| 大問 2 | 説明文(稲垣栄洋の、植物の生き方についての新書からの一節。オオバコと雑草) | 11 |
| 大問 3 | 物語文(奥田英朗『夏のアルバム』。自転車の補助輪をめぐる小学生たち) | 11 |
計 3 大問・26 小問。50 分・100 点です。
問い方の特徴(国語)
- 知識の大問 1 は、漢字 10 問(書き取りと読みの混合)+ことわざの意味の組み合わせ+四字熟語の誤字を見つけて直す形(例「一鳥一夕 → 鳥を朝に」)+慣用句の空欄補充です。誤字訂正の形は珍しいので、四字熟語は書けるだけでなく正しい漢字を見分けられるようにしておきたいところです。
- 物語文の最後に、5 人の生徒が登場人物の人物像を話し合っている場面を読み、ふさわしくない説明を選ぶという問題があります。話し合いの形で読解の妥当性を問う作りで、近年よく見る形です。
- 表現技法(直喩・暗喩・擬人法・オノマトペ)を問う小問があります。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 6 年(算数)・3 年(理科・社会)の範囲での話です。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 理科 | 化学(水溶液の判別・中和・溶解度・気体の発生) | 2025 年度(小問として) | 精読した 3 年(2024〜2026)では大問の主役になっていません。2024 の水溶液と金属の反応、2025 の気体の性質のように小問としてしか現れておらず、戻る余地が大きい枠です |
| 理科 | 力学(てこ・ふりこ・浮力・滑車) | 精読した 3 年では確認できず | 2025 の電磁石、2026 の音・波が物理の枠を使っています |
| 社会 | 地形図の読図 | 2025 年度 | 2024 に地図記号、2025 に国土地理院が出ましたが、2026 は地形図そのものがありませんでした |
| 社会 | 憲法と三権・財政・税 | 2024 年度 | 2024 に憲法第 25 条と社会保障・累進課税が出たあと、2025・2026 は国際と環境に寄っています |
| 算数 | 流水算・つるかめ算・売買損益・速さの一行問題 | 速さは 2025 年度、他は 2022 年度 | いずれも大問 2 の枠に不定期で入ります(流水算 2022、つるかめ算 2022、売買損益 2021・2022 の大問 1・2 のみで 2023 年度以降は見当たらない、速さ 2021・2025)。大問 2 は単元が毎年入れ替わるので、一行問題は幅広く用意しておくのが安全です |
| 算数 | 約束記号 | 2025 年度 | 2022 の階乗、2025 の「[A] は A を A 回かけた数」と、大問 1 の最後で出ました。2〜3 年おきに戻ってくる位置です |
10. 形式面の注意
算数
- 記述・途中式の要求は精読した 6 年でゼロ、作図もゼロです。答えの数値だけを書きます。
- 記号選択はあっても年 0〜1 問(2024 の大問 4 (1)、2025 の大問 3 (3))。ほぼ全問が短答です。
- 小問数は 20〜22 と安定しています(2021 が 20、2022・2024・2025・2026 が 22、2023 が 21)。50 分・100 点なので 1 問あたり 2 分強の計算になり、大問 1・2 の 10 問を速く正確に抜けることが前提になります。
- 円周率は 3.14 で、必要な大問の導入文に「ただし、円周率は 3.14 とします」と明記されます。
- 「もっともかんたんな整数の比で答えなさい」(2024)、「小数第 1 位を四捨五入して」(2023)のように、答え方の指定が付くことがあります。
理科
- 30 分・50 点に対して小問 29〜32 問。1 問 1 分弱で、読む会話文も長くなっています。速く読んで必要な数字を拾う練習が要ります。
- 形式の内訳は、2024 が短答 48%・記号選択 34%・記述 10%・作図 7%、2025 が短答 55%・記号選択 38%・作図 7%(記述 0)、2026 が短答 53%・記号選択 25%・記述 16%・作図 6%。記述の数は年で大きく振れる(2025 は 0 問、2026 は 5 問)ので、記述が出ない年もある前提で、しかし出たときに書けるようにしておきます。
- 作図は「解答用紙の図に描き込む」形(矢印・ヒレ・指・塗りつぶし)で、毎年 2 問。定規が要る作図は精読した 3 年では出ていません。
- 記述には使う言葉が指定されることが多くあります。 2024「『鼓膜』『気圧』という言葉を用いて 30 字程度で」、2026「伝導/対流/放射のいずれかを選び、それを用いて説明しなさい」。字数の指定があったのは 2024 のこの 1 問だけで、他の記述は字数の指定なしです。
- 「正しいものには〇、誤っているものには×」を並べて判定させる形が 2024・2025・2026 に各 1 問あります。
社会
- 30 分・50 点に対して小問 22〜29 問。記号選択が 64〜69% を占め、短答が 27〜36%、記述は 0〜1 問です。記号選択が主軸ですが、3 文の正誤を 8 択から選ぶ形があるため、勘で当たる形ではありません。この形は部分点が無いので取りこぼしやすいところです。
- 記述は 2024 が 0 問、2025・2026 が各 1 問。いずれも字数の指定は無く、「〜の目的を簡単に説明しなさい」「〜の理由を説明しなさい」という形です。図(絵巻物)を見て書かせる年もあります(2026)。
- 答え方に文字の種類と字数の指定が付きます。「漢字 3 字」「漢字 2 字」「漢字 5 字」「漢字 6 字」「カタカナ 4 字」「アルファベット 3 字」「算用数字」。これは記述の字数制限ではなく答えの書き方の指定なので、混同しないでください。「解答欄に合うように」という但し書きも多くあります。
- 作図は精読した 3 年でありません。写真・図・表・雨温図・白地図・絵巻物と資料の点数が多く、読む量が多いので 30 分の配分に注意します。
国語(2022 年度 1 年分)
- 記号選択 54%・短答 35%・記述 12%。記述は 3 問です。
- 字数の指定が細かく付きます。抜き出しは「十四字で」「八字で」、記述は「十五字以内」「五十字以内」「六十字以内」。
- 解答欄の文末が印字されている(「【 】点。」「【 】ということ」)ので、そこに接続する形で書く必要があります。
- 漢字は書き取りと読みを混ぜて 10 問です。
11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さ(分数・小数の混じった四則、逆算)/図形の基礎(角度・面積・立方体と円柱)/グラフと表を読む習慣(棒グラフ・折れ線・円グラフ)/漢字と語彙/短い説明を書く。この学校で最後まで効くのは「資料を読む」力なので、新聞やチラシの表・グラフを一緒に読んで「何が分かるか」を言葉にする遊びが、そのまま準備になります。時間を計るのはまだ不要です |
| 小 5(幅) | 全分野をひととおり学び終える時期です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算(分数・小数の四則と逆算)と、表・グラフから数を出す練習を毎日。週末 60 分はその週の単元 1 つで、算数は平面図形 → 立体図形 → 規則性 → 割合 → 食塩水 → 場合の数 → 約数と倍数 の順に置いて漏れなく回します。社会は都道府県を輪郭で覚え、雨温図と産業を結びつける(これが 3 年連続で最初に出ます)。理科は 4 分野を一通りやりつつ、表やグラフから数を出す問題を意識して選ぶ。国語は抜き出しと 15〜60 字の記述に慣れる。ただし国語は 2022 年度以外の年が資料に無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。この学校は毎年新しく問題を作っているので、「同じ問題を覚える」やり方は効きません。小 5 で全分野を一巡しておいたことがそのまま効きます。 |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目。夏以降は、①同じ座席の問題を縦に(算数の大問 3、大問 4〜6 を単元ごとに)②年度通しで時間を計る(理科・社会の 30 分、算数の 50 分で 22 問)の 2 本立てです。理科・社会は 1 問 1 分を切るペースなので、通し演習の回数を確保します |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 差がつくのは小 5 での全分野の一巡と、「資料を読む」習慣の長さです。出る問題を覚えるという近道が無い代わりに、単元の穴が無ければ 6 大問すべてに手が届く作りになっています。とくに算数の大問 3(資料の読み取り)と社会の雨温図・統計の表は、塾の単元学習ではあまり時間を取られない領域なので、早い時期から表やグラフに触れておくと、小 6 で新しく覚え直す量が減ります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程の重なり・通学圏は扱いません(別のページの領分です)。男女の別は校名から分かる範囲で添えます。
- 白梅学園清修中学校(東京都・女子校)— 4 科の中で算数・社会の作りが近く、大問数と小問数の規模が似ています。
- トキワ松学園中学校(東京都・女子校)— 算数の作りが最も近い一群です。社会も近い組み合わせです。
- 獨協中学校(東京都・男子校)— 社会と理科が近く、資料を読ませる比重が似ています。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は 2 科・4 科の選択制です。2 科で受ける場合、併願先が 4 科目校なら、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 国語は武南の資料が 2022 年度 1 年分しか無いため、上の比較に国語は入っていません。
- 上位に東京の学校が並ぶのは出題の作りが近いというだけで、同じ問題が出るという意味ではありません。埼玉県内の併願先については、この比較の対象に入る資料が揃っていない学校が多くあります。
13. 資料の限界
- 入試回が 1 冊のみです。この学校は第 1 回午前・第 1 回午後・第 2 回・第 3 回・第 4 回と回が多いのですが、資料にあるのは年・科目あたり 1 冊だけで、冊子に回の表記が見当たりません。第 1 回にあたるものとして読みました。午後入試や第 2 回以降、適性検査での受験、得意科目入試の傾向は、この資料からは何も言えません。
- 精読した年数が科目でそろっていません。算数は 2021〜2026 の 6 年を精読しましたが、理科・社会は 2024〜2026 の 3 年だけです。したがって理科・社会について書いた「3 年連続」は 3 年分の観察であって、それ以上前に遡って確かめてはいません。
- 国語は 2022 年度の 1 年分しか資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語について書いたことはすべて 2022 年度に限った観察で、「毎年」とは言えません。直近の形式は市販の過去問集で確認してほしいところです。なお 2022 年度の出典のうち、物語文は奥田英朗『夏のアルバム』で、説明文は稲垣栄洋の植物についての新書です。説明文の副題は資料間で表記が食い違っているため、ここでは書名を正確な形で示していません。
- 2025 年度の社会は大問の数え方が資料上ずれています。歴史の 2 つは設問番号が問 1 〜 問 12 と通しで続いており、実体は A・B に分かれた 1 大問です。地理も 2 つに分けて数えられています。このため「2025 年度に大問数が変わった」という読み方はしていません。分野の並びは 3 年とも同じです。
- 2024 年度の理科は転写の確度が低いと記録されています。大問の構成と設問の並びは読めますが、細かい数値の引用は避けました。
- 理科の「2 大問」という数字は見かけより中身が広いものです。1 つの大問の中に会話文を軸として 2〜3 の分野が入るので、実際に扱われる題材は 1 年で 5〜6 個あります。大問数だけを他校と比べても意味がありません。
- 転写データを読んでいるので、図そのものは文字の説明としてしか読めていません。図の細部(方眼の目盛り・写真の細かい違い)に基づく判断は避けました。
- 配点は科目全体の満点しか分かっておらず、設問ごとの配点は資料から読めません。どの大問に時間を使うべきかの判断は、配点ではなく小問数から書いています。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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