国士舘中学校 の過去問分析
国士舘中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
国士舘中学校 過去問分析(2013〜2026 年度・算数 4 年分/国語 3 年分/理科・社会は 2015 年度のみ)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 男女 | 共学 |
| 入試回と日程・科目 | 第 1 回 2 月 1 日午前/第 2 回 2 月 2 日午前/第 3 回 2 月 2 日午後/第 4 回 2 月 4 日午前/第 5 回 2 月 4 日午後 — この 5 回はいずれも 2 科(国語・算数)。第 6 回 2 月 5 日(若干名)はプレゼンテーション入試で、自己 PR 1 人 5 分と質疑応答(時間・配点は募集要項で確認してください)(2027 年度募集要項) |
| 試験時間・配点 | 第 1 回〜第 5 回は国語・算数とも各 45 分・各 100 点 |
| 奨学生 | 学業優秀奨学生があります。2 科 200 点満点中 160 点以上が対象で、複数回受験できます |
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)・一行問題(数行で終わる短い文章題)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 算数は「大問 1 = 計算 5 問/大問 2 = 一行問題 15 問/合計 20 問・各 5 点・45 分」という形が、精読した 4 年(2013・2015・2025・2026)で 1 問も動いていません。
- 並ぶ順まで決まっていて、大問 2 の 6 番は数の性質、16〜17 番は角度、その後ろが図形です。この座席(問題の置き場所)の固定がこの学校の中心です。
- 国語も「大問 1 = 漢字 10 問 → 大問 2 = 説明文 → 大問 3 = 物語文 → 大問 4 = 知識 3 問」が、精読した 3 年(2013・2014・2015)で同じです。
家でやること 3 つ
- 算数の計算 5 問(100 点中 25 点)を、毎日 5 問・5 分で解きます。
- 国語の漢字 10 問(読み 5・書き 5)を毎日やります。
- 同じ番号を年度をまたいで縦に解きます(6 番だけ 4 年ぶん、17 番だけ 4 年ぶん)。
今週やる 1 つ
- 直近 2 年(2025・2026)の算数を 45 分で通して解き、最後の図形まで手が届くかを確かめます。
注意
- 科目によって資料の揃っている年がまったく違い、算数は 2016〜2024 年度の 9 年間、国語は 2016 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びだけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。科目によって揃っている年がまったく違うので、そこを先に押さえてください。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 |
|---|---|---|---|
| 算数 | 4 年(2013・2015・2025・2026) | 0 年 | 8 年(2010〜2015・2025・2026) |
| 国語 | 3 年(2013・2014・2015) | 0 年 | 6 年(2010〜2015) |
| 理科 | 1 年(2015) | 0 年 | 1 年(2015) |
| 社会 | 1 年(2015) | 0 年 | 1 年(2015) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 算数は 2016〜2024 年度の 9 年間が資料にありません。そのため「2015 年度まではこうだった/2025・2026 年度はこうなっている」という 2 点の比較はできますが、途中で何がいつ変わったかは言えません。この報告で「変わった」と書いた箇所は、すべてこの 10 年の空白をはさんだ前後比較です。
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、国語について書いたことは 2013〜2015 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。
- 理科・社会は 2015 年度の 1 冊ずつしかありません。1 年では傾向とは言えないので、その年の記録として扱います。さらに社会の冊子は表紙に「第 2 回 受験用」とあり、他の科目と別の回のものである可能性が高いです。
- 回の表記は資料によってばらばらです。転写に残っていた表紙では、2010 年度の算数と 2013・2014 年度の国語が「第 1 回(午前)」、2015 年度の社会が「第 2 回」。精読した算数 2025・2026 年度と国語 2015 年度には回の記載がありませんでした。そのため本文では回を断定していません。
- 現在の入試回と科目は 1 節にまとめました。理科・社会は課されていません。過去問を解く前に、必ず最新の募集要項で科目を確認してください。
5. 一番大きな結論
この学校の出題は「同じ種類の問題が、毎年同じ場所に出る」つくりです。 出る問題そのものを覚えるのではなく、番号ごとに何が来るかを覚えて、そこを取りにいく使い方が合います。
精読した範囲で固定されているものと、毎年変わるものを分けると次のようになります。
固定されているもの
- 算数の全体の形(大問と小問の数)。精読した 4 年(2013・2015・2025・2026)すべてで、大問 1 = 計算 5 問、大問 2 = 一行問題 15 問、合計 20 問・各 5 点・45 分。10 年以上の間をはさんでも 1 問も増減していません。
- 算数の座席(問題の置き場所)。大問 2 の 6 番は数の性質(4 年とも/うち 3 年は公約数・公倍数そのもの)、16〜17 番は角度(4 年とも)、そのすぐ後ろに平面図形の面積と円・おうぎ形、最後に立体またはグラフ。
- 国語の全体の形と座席。精読した 3 年(2013・2014・2015)すべてで、大問 1 = 漢字 10 問(読み 5・書き 5)、大問 2 = 説明文、大問 3 = 物語文、大問 4 = 知識 3 問。小問は 30〜32 問。
- 国語の最後の 1 問。説明文(大問 2)の最終問は 3 年とも「あなたは〜」で始まる意見記述。物語文(大問 3)の最終問も 2 年(2013・2014)が同じ形で、いずれも五十字以内。
- 答え方。算数は精読した 4 年とも 20 問すべてが数値だけを書く形式で、記述も記号選択も 1 問もありません。
毎年変わるもの
- 算数の大問 2 の 7〜15 番あたりに入る文章題の顔ぶれ(速さ・割合・和差算・場合の数・平均算・売買損益・食塩水・消去算・推理・過不足算のどれが入るか)。
- 国語の長文 2 本の題材そのもの(ただし「大人が中学生に語りかける説明文」「中学生が主人公の物語文」という選び方は 3 年とも変わりません)。
- 国語の大問 4 の知識 3 問の中身(部首・慣用句・対義語 → 主語述語・総画数・四字熟語 と入れ替わりました)。
過去問の使い方はどれに近いか。「出る問題を覚える」ではありません(精読した範囲で、まったく同じ設問文が別の年に出た例は確認できませんでした)。近いのは「時間の使い方を身につける」+「決まった座席の単元を確実に取る」の組み合わせです。とくに算数は 45 分で 20 問なので、1 問に 2 分以上かけると最後の図形まで届きません。年度を通して時間を計り、そのうえで「6 番だけ 4 年ぶん」「17 番だけ 4 年ぶん」と縦に解くやり方が、この学校の作りに一番合っています(手順は 過去問の使い方)。
科目ごとの性格を 1 枚にすると次のとおりです。
| 科目 | 形式の固定度 | 中身の性格 | 最優先で時間をかける価値があること |
|---|---|---|---|
| 算数 | 非常に高い。大問 2・小問 20・各 5 点・45 分が精読した 4 年で不変 | 一行問題を広く薄く。1 問完結で、小問がぶら下がる大問が無い | 計算 5 問(25 点)を落とさない。公約数・公倍数、角度、円とおうぎ形 |
| 国語 | 非常に高い。大問 4・小問 30〜32、漢字 → 説明文 → 物語文 → 知識 の順が 3 年で不変 | 抜き出しと記号選択が本体。最後に「あなたは」の意見記述 | 漢字 10 問、字数を数える抜き出し、50 字前後で自分の考えを書く練習 |
| 理科 | 1 年分のみ・判断できない | 2015 年度は 5 分野を 1 大問ずつ。実験の手順を問う | 現行入試で課されるかを募集要項で確認するのが先 |
| 社会 | 1 年分のみ・判断できない | 2015 年度(第 2 回)は記号選択が主軸・記述 0 問・図表が多い | 同上 |
6. この学校らしさが出る場所
- 「あなたはどうか」を必ず聞く国語。 長文の最後で、本文の話題を受験生自身に引き取らせます。精読した 3 年の題材が「友達と仲間の違い」「いちばん集中した瞬間」「勉強より大切なもの」と、いずれも受験生の生活に直結する話題で揃っているのは偶然ではないように見えます。本文を正しく読み取れたかだけでなく、それを自分の言葉にできるかを見ようとしているように見えます。
- 物語文の主人公が、うまくいっていないところから始まります。いじめられっ子だった「ぼく」と中途半端な不良の「雄大」(2014)、引っ込み思案の「あたし」(2015)、教室で浮いている映画部(2013)。部活や仲間との関わりの中で変わっていく場面が切り取られています。
- 算数は「速く正確に、広く」。1 問完結の一行問題が 20 問。ひとつの問題を深く考えさせるのではなく、単元の抜けなく、45 分で 20 問を回しきれるかを見る作りになっています。
- 約束記号の作り方が毎年そっくりです。2025 年度「A△B = A×3 + B×2」、2026 年度「A△B = A×A + B×B」。規則の中身は替わっているのに、「定義 → 例を 1 つ見せる → かっこの入れ子で計算させる」という組み立てはそのまま。問題そのものではなく、問題の作り方が受け継がれているように見えます。
- 理科・社会(2015 年度)は教科書の実験・図表に忠実でした。気体検知管、アサガオの受粉実験、地図中の記号、三権分立の関係図。教科書で見たことのある図がそのまま出ています。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々は 1・2・7 を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 5 問 — 20 問中 5 問(25 点)が計算そのものです。整数・小数・分数の混合が毎年入り、そのうち 1 問は分配法則でまとめると速くなる作りになっています(2015・2025・2026 で確認)。5 分以内・全問正解で固めると、残り 40 分を 15 問に使えます。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 国語・大問 1 の漢字 10 問 — 読み 5 問・書き 5 問という内訳まで 3 年とも同じです。小学校で習う範囲の熟語と送りがなつきの書き取り(「なれる」「モやす」「クラベる」「シメす」「タズねる」)が中心。(確認: 〜2015 年度)
- [週末 60 分] 算数・6 番の公約数・公倍数 — 6 番の座席がほぼこれです。2015 = 公倍数の個数、2025 = 3 数の最大公約数、2026 = 3 数の最小公倍数。3 つの数で練習しておきます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・角度を「折り返し」と「多角形」の 2 本立てで — 4 年とも 16〜17 番にあります。長方形の折り返し(2013)、二等辺三角形(2015)、おうぎ形の折り返し(2025)、正六角形(2026)。折り返しで等しくなる角と、多角形の内角の 2 系統で足ります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・円とおうぎ形の複合求積と、最後の立体 — 円とおうぎ形は 4 年連続(正方形の中の半円、3 つの半円、おうぎ形の転がり)。円周率は 3.14 で、まとめてから最後に 1 回だけ掛ける計算の順序を身につけます。立体は体積・表面積・展開図・切断の 4 つで、直近 2 年は 20 番が立体に固定。展開図から表面積を逆算する形(2026)も出ています。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 算数・約束記号の入れ子と、文章題の回転 — 約束記号はかっこの中を先に計算し、その答えをもう一度規則に入れる練習を(2 年連続で同じ組み立て)。文章題は深追いより回転で、速さ・割合・和差算・規則性・場合の数を各 1 問ずつ、5 分で 5 問という練習が形式に合います。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 国語・「あなたは〜」を 50 字で書く練習と、抜き出しの字数合わせ — 説明文の最終問は 3 年連続でこの形です。「ある場合/ない場合」の両方に答え方が用意されている問題が多いので、どちらを選んでもよい、ただし理由は必ず書く、と覚えます。抜き出しは「七字で」「十六字で」「三十四字で探し初めの五字を」といった指定が毎年複数あり、候補を見つけたら必ず数えます。(確認: 〜2015 年度)
- [週 1 回] 国語・知識 3 問の総ざらいと、空欄補充・読書 — 大問 4 は部首・総画数・主語述語・四字熟語・慣用句・対義語のどれかで、枠は 3 問で固定です。空欄補充は接続語(順接・逆接・例示・言い換え)と擬態語の 2 系統。説明文は「大人が中学生に語りかける本」を読み慣れておくと入りやすくなります。(確認: 〜2015 年度)
年度通しで 45 分を計る演習も、直近から順に並行してください(時間の見取りは 5 節と 11 節に書きました)。
8. 科目別の詳細
8-1. 算数(45 分・100 点・大問 2・小問 20・答えのみ)
精読した年 4 年(2013・2015・2025・2026)/構成だけ数えた年 0 年/資料のある年 8 年(→ 4 節)。
年度×大問の題材表
大問は 2 つしかありません。精読した 4 年すべてで大問 1 = 計算 5 問/大問 2 = 一行問題 15 問/合計 20 問で、1 問 5 点・20 問で 100 点(2014・2015・2025・2026 年度の転写に配点 5 点の記載を確認)。試験時間は 45 分です。
| 年度 | 大問 1(5 問) | 大問 2(15 問)の並び |
|---|---|---|
| 2013 | 四則計算(整数・小数・分数の混合、逆算的なかっこ計算を含む) | 概数 → 単位あたり量 → 数の性質 → 速さ → 規則性(平方数) → 円とおうぎ形 → 直方体のくりぬき → 平均算 → 場合の数 → 和差算(りんごとみかん) → 食塩水 → 折り返しの角度 → 面積の単位換算(ha) → 速さとグラフ(2 問組) |
| 2015 | 四則計算(分数・小数の混合、85×4.9+15×4.9 のような分配法則の工夫を含む) | 公倍数 → 分数列 → 単位換算(dL→mL) → 割合 → 逆算 → 消去算 → 和差算(折り紙のやりとり) → 規則性(等差数列) → 場合の数(3 の倍数) → 速さ → 二等辺三角形の角度 → 正方形と面積比 → 3 つの半円 → 水量とグラフ(2 問組) |
| 2025 | 四則計算(36×3.14+3.2×62.8 など 3.14 をまとめる工夫を含む) | 最大公約数 → 逆算 → 比の値 → 長方形の周と和差算 → あめの分配 → 植木算 → 速さ(時速と分速の往復) → 約束記号 → 記録の比 → 推理 → 過不足算 → おうぎ形の折り返しの角度 → 平行四辺形と面積 → 正方形の中の半円とおうぎ形 → 三角柱の切断 |
| 2026 | 四則計算(1.8×0.15+0.3×4.1 など分配法則の工夫を含む) | 最小公倍数 → 単位換算(km・cm・m) → テープの割合 → 約束記号 → りんごとみかんの代金 → 速さ(時速をそろえる) → 3 人での分配 → 売買損益 → 平均算 → 規則性(ミニカー) → 場合の数(旗の塗り分け) → 正六角形の角度 → おうぎ形の転がり → 2 つの直角三角形の重なり → 角柱の展開図と表面積 |
表の「逆算」は □ にあてはまる数を求める計算です。和差算・消去算・過不足算・平均算・売買損益・植木算などの中身は 用語集 にあります。
座席の固定(同じ場所に同じ種類の問題が来る)
大問 2 の 15 問は、ただ 15 個並んでいるのではなく、座る場所がかなり決まっています。精読した 4 年(2013・2015・2025・2026)で確認できた並びは次の 3 つです。
| 座席 | 何が来るか | 確認できた年 |
|---|---|---|
| 大問 2 の 6 番 | 数の性質(うち 3 年は公約数・公倍数そのもの。2015 = 3 と 4 の公倍数の個数/2025 = 28・70・112 の最大公約数/2026 = 24・72・120 の最小公倍数。2013 だけは概数) | 4 年すべて |
| 大問 2 の 16〜17 番 | 「あ の角の大きさは □ 度です」という角度(2013 = 長方形の折り返し/2015 = 二等辺三角形/2025 = おうぎ形の折り返し/2026 = 正六角形) | 4 年すべて |
| 角度のすぐ後ろ | 平面図形の面積(面積比)と円・おうぎ形が 1 問ずつ、そして最後に立体またはグラフ | 「角度 → 平面図形の面積 → 円とおうぎ形」の 3 連続は 2015・2025・2026 の 3 年で確認(2026 だけ円とおうぎ形と平面図形が入れ替わる) |
言い換えると、20 問のうち後ろの 4〜5 問が図形専用の座席になっていて、そこに至るまでの 10 問前後で文章題(速さ・割合・和差算・規則性・場合の数)を薄く広く回しています。「同じ問題が出る」のではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」という固定のしかたで、番号を見ればおおよそ何の問題かが分かります。
頻出単元と回数
精読した 4 年での出現回数(大問 2 の中)です。
- 計算 — 大問 1 の 5 問として 4 年連続(2013・2015・2025・2026)。全 100 点中 25 点が計算そのもの。
- 数の性質(公約数・公倍数・概数・数列的な分数) — 4 年連続、いずれも 6 番。
- 角度 — 4 年連続、いずれも 16〜17 番。
- 円とおうぎ形 — 4 年連続(2013 の 11 番、2015 の 18 番、2025 の 19 番、2026 の 18 番)。
- 平面図形の面積・面積比 — 3 年(2015・2025・2026)。
- 速さ — 4 年連続。2025 と 2026 は「時速で表された道のりを別の速さの単位に直す」という同じ作りでした。
- 和差算・分配算 — 4 年連続。2013 の「りんご 5 個とみかん 3 個で 1670 円…」と 2026 の「りんご 4 個とみかん 5 個を買うと 960 円…」は、数と品数を替えた同じ作りの問題です。
- 規則性・数列 — 4 年連続(平方数・等差数列・植木算・ミニカーの周回)。
- 場合の数 — 3 年(2013・2015・2026)。
- 立体 — 3 年(2013 のくりぬき・2025 の三角柱の切断・2026 の展開図と表面積)。2025・2026 は 20 番(最終問)に固定。
- 割合と比・平均算・食塩水・売買損益・過不足算・消去算・推理 — いずれか数問がその年の埋め合わせとして入ります。年によって顔ぶれが替わる部分です。
問い方のくせ
- 設問文はすべて「□ にあてはまる数を入れなさい」の一文で始まります。大問 1 も大問 2 も導入文はこれだけで、精読した 4 年すべて同一。文章題も最後は「□ 人です」「□ 円です」のように空欄を埋める形に整えられています。
- 答えは数値のみ。精読した 4 年とも 20 問 100% が答えだけを書く形式で、記述も記号選択も 1 問もありませんでした。式・考え方を書かせる欄も転写には見当たりません。
- 約束記号は 2 年続けて、同じ組み立てで出ました。2025 年度は「2 つの整数 A、B について、A△B = A×3 + B×2 と表すものとします。例えば 3△4 = 3×3 + 4×2 = 17 となります。このとき 7△(6△5) = □ です」。2026 年度は「A△B = A×A + B×B と表すものとします。例えば 1△2 = 1×1 + 2×2 = 5 となります。このとき 5△(2△3) = □ です」。規則の中身は違いますが、「定義 → 例を 1 つ見せる → 入れ子(かっこの中を先に計算させる)」という組み立てがそっくり同じで、使い回しではなく、同じ作り方で毎年作り直しているように見えます。
- 計算 5 問のうち 1 問は、まとめて計算すると速くなる工夫が毎年あります(2015 の 85×4.9+15×4.9、2025 の 36×3.14+3.2×62.8、2026 の 1.8×0.15+0.3×4.1)。順番に計算しても解けますが、分配法則に気づけば時間が浮きます。
8-2. 国語(45 分・100 点・大問 4・小問 30〜32。2013〜2015 の資料のみ)
精読した年 3 年(2013・2014・2015)/構成だけ数えた年 0 年/資料のある年 6 年(→ 4 節)。
2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、以下は 2013〜2015 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。算数が 2026 年度まで見られるのに国語が 2015 年度で止まるのは、この事情によります。
年度×大問の題材表
精読した 3 年とも大問 4 つ・小問 30〜32 問。順番も中身の役割も完全に同じでした。
| 年度 | 大問 1 | 大問 2(説明文) | 大問 3(物語文) | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2013 | 漢字 10 問(読み 5・書き 5) | 羽生善治『大局観――自分と戦って負けない心』/集中力と「大局観」(小問 10) | 朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』/映画部の仲間と脚本(小問 9) | 知識 3 問(部首・慣用句・反対の意味の熟語) |
| 2014 | 漢字 10 問(読み 5・書き 5) | 佐藤剛史『大学で大人気の語る〈失敗〉〈挑戦〉〈成長〉の自立学』/「友達」と「仲間」の違い(小問 8) | 森沢明夫『青森ドロップキッカーズ』/カーリングの決勝で反則を申し出る場面(小問 9) | 知識 3 問(主語と述語・総画数・四字熟語) |
| 2015 | 漢字 10 問(読み 5・書き 5) | 重松清『みんなのなやみ』/順接と逆接、青春(小問 8) | 工藤純子『ピンポンひかる』/卓球に熱中する「あたし」と母(小問 9) | 知識 3 問(主語と述語・総画数・四字熟語) |
出典はいずれも本文末尾または導入文の表記で確認しました。
座席の固定(国語)
- 大問 1 は必ず漢字 10 問で、前半 5 問が読み・後半 5 問が書き取りという内訳まで 3 年とも同じ。指示文も「次の――線の漢字の読みをひらがなに、カタカナは漢字に直しなさい。ていねいに、はっきりと書くこと。」でほぼ一字違いません。
- 大問 2 は説明文(大人が中学生に語りかける調子の新書・エッセイ)、大問 3 は物語文(中学生が主人公・部活や友人関係)。3 年ともこの順で、逆になったことはありません。
- 大問 4 は知識 3 問。2014 と 2015 は 3 問とも問い方が同一で、①「次の文から、主語と述語を書きぬきなさい」②「次の漢字の中から、ほかの漢字と総画数が異なるものを一つ選び、番号で答えなさい」③「次の四字熟語が、あとの意味になるように、□ に入る漢字をそれぞれ書きなさい」。扱う漢字と熟語を替えただけで、指示文はそのままです(2013 は部首・慣用句・対義熟語で、同じ 3 問構成ですが問い方が違います)。
- 大問 2 と大問 3 の中では、記号選択・抜き出しが本文の順に並び、最後の 1 問が記述という流れが 3 年とも共通です。
問い方のくせ — 「あなたは」で終わる
この学校の国語で一番特徴的なのは、長文の最終問が「あなた」に向けられていることです。
- 2013 大問 2 問八「あなたがこれまでの生活でいちばん集中した瞬間と、なぜそれほど集中できたのかを具体的に書きなさい。」
- 2014 大問 2 問八「あなたには、今『仲間』と呼べる人はいますか。いる場合は、どうしてその人が『仲間』だと考えるかを書きなさい。また、いない場合は、どうすれば『仲間』ができると思うかを書きなさい。」
- 2015 大問 2 問八「あなたにとって勉強よりも大切なものがありますか。と聞かれたら何と答えますか。その理由も書きなさい。また、ない場合は、なぜ勉強が一番大切なものなのかの理由を書きなさい。」
説明文(大問 2)の最終問は 3 年連続でこの形です。しかも 2014・2015 は「ある場合/ない場合」の両方に答え方を用意していて、どちらを選んでも理由を書かせます。物語文(大問 3)でも 2013・2014 は最終問が同じ調子で、いずれも五十字以内(2013「あなたが仲間と一緒に取り組んで楽しかった経験を五十字以内で」/2014「あなたには、この場面のあと、雄大にどのような言葉をかけますか。反則を申し出た雄大の気持ちもふまえて、五十字以内で」)。2015 の大問 3 の最終問だけは、本文の情景描写が誰のどんな心情を表すかを説明させる形でした。
つまり本文を読み取る力と、自分の考えを短くまとめる力が、最後の 1 問で必ず一緒に問われます。精読した 3 年に共通して、題材も「友達・仲間・集中・がんばる」といった学校生活に近いところに寄っています。
形式の内訳
- 3 年の小問形式の内訳は、答えだけを書く短答(語句や数値を短く答える形式)が 57〜62%、記号選択が 25〜27%、記述が 12〜17%(2013 = 短答 20・選択 8・記述 4/2014 = 短答 17・選択 8・記述 5/2015 = 短答 18・選択 8・記述 4)。漢字 10 問が短答に入るので、長文の中だけを見れば記号選択と抜き出しが半々くらいになります。
- 記述は 1 回の試験で 4〜5 問。うち 1〜2 問が上に書いた「あなたは」の意見記述、残りが理由説明・心情説明です。
- 書きぬき(抜き出し)が多く、「本文中から◯字で書きぬきなさい」「初めの五字を書きぬいて答えなさい」という指示が毎年並びます。指定の字数ぴったりの箇所を探す作業が点数の大きな部分を占めます。
- 空欄補充は接続語(「だから/しかし/たとえば/つまり」から選ぶ)と擬態語・様子を表す言葉(「トコトコ/ボロボロ」「ホッ/ドキリ」)の 2 系統が、3 年とも別々の小問として置かれています。
- 時間は 45 分・100 点(学校の公表資料による)。長文 2 本と漢字 10 問と知識 3 問を 45 分で回すことになります。
8-3. 理科(2015 年度の 1 年分のみ・傾向は語れない)
精読した年 1 年(2015)/構成だけ数えた年 0 年/資料のある年 1 年(→ 4 節)。1 年では「毎年こうだ」とは言えないので、以下は「2015 年度はこうだった」という記録として読んでください。 現在の入試で理科が課されるかどうかは、必ず学校の最新の募集要項で確認してください(1 節)。
- 2015 年度は大問 5 つ・小問 21 問。物理(てこ)・化学(酸素と燃焼)・生物(アサガオの受粉)・地学(月)・分野横断(太陽の光と地球)の 5 分野が 1 大問ずつという、教科書の 4 領域を均等に割った作りでした。
- 形式は短答 52%・記号選択 43%・記述 5%(21 問中 1 問)。記述は「アサガオのつぼみにふくろをかぶせたのはなぜですか。理由を書きなさい」の 1 問だけ。
- 目立ったのは実験・観察の手順に沿って問う作りです。気体検知管の目盛りの読み、アサガオのおしべを取り除いてふくろをかぶせる操作の意味、といった「教科書に載っている実験を実際にやったか」を確かめる問い方が並びます。
- 図つきの小問が約半数(21 問中 10 問)。てこのつり合いの図、月の位置を示す図、気体検知管の目盛りの様子など。
- 大問 5 は「太陽の光と地球のさまざまなものごとの関係」という 1 本のまとめ文から、食物連鎖・水の蒸発・雲の種類・水力発電へと分野をまたいで問う形でした。
8-4. 社会(2015 年度の 1 年分のみ・傾向は語れない)
精読した年 1 年(2015)/構成だけ数えた年 0 年/資料のある年 1 年(→ 4 節)。この冊子は表紙に「第 2 回 受験用」と書かれていて、他の科目・他の年とは別の回のものである可能性が高いです。 理科と同じく、現在の入試で社会が課されるかどうかは 1 節と最新の募集要項で確認してください。
- 2015 年度(第 2 回)は大問 6 つ・小問 38 問。地理 2 題(地図読み・産業)→ 歴史 2 題(通史の短文集・年表)→ 公民 1 題(憲法と三権分立)→ 総合 1 題(ロシア連邦を題材に地理・歴史・国際をまたぐ)という並び。
- 形式は記号選択 68%・短答 32%・記述 0 問。四択の記号選択が主軸で、記述は 1 問もありませんでした。
- 図表がよく使われます(38 問中 26 問に図・地図・グラフ・年表が付く)。地図中の記号を指して山脈名・工業地帯・水産物を答えさせる形、円グラフの X に入る国を答える形、三権分立の関係図の矢印を指して答えさせる形。
- 大問 6 のように、その年の話題(2014 年のソチ冬季オリンピック)から入って日露戦争・北方領土・国際連合へつなぐ、1 つの題材で分野をまたぐ作りが見られました。1 年分なので、これが毎年の作り方なのかは分かりません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した古い年(2013・2015)にあって直近(2025・2026)に無かったものです。枠の数が固定なので、戻るときは他の単元と入れ替わりで入ります。 最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します(算数は 2026 年度、国語は 2015 年度までを見ています)。
| 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 中身 |
|---|---|---|---|
| 速さとグラフ/水量とグラフ(算数) | 2013・2015 | 2015 年度 | 2013 年度の 19・20 番(ダイヤグラム)、2015 年度の 19・20 番(水そうのグラフ)は、1 つの図を 2 問で共有する組でした。2025・2026 年度では消え、20 問すべてが独立した一行問題になっています。精読した範囲で最後に出てから 10 年空いていますが、末尾の座席が図形で埋まっているだけなので、戻る余地はあります。ただし 2016〜2024 年度の資料が無いので、いつ消えたのか、その間に出ていたのかは分かりません。グラフの読み取りは捨てないほうがよいです |
| 食塩水の濃度(算数) | 2013 | 2013 年度 | 直近 2 年では割合の枠が比・売買損益・平均算に回っています |
| 消去算(算数) | 2015 | 2015 年度 | 2026 年度の「りんご 4 個とみかん 5 個」は和差算寄りの扱いでしたが、消去算そのものの形でも出せます |
| 段落分け(国語) | 2013 | 2013 年度 | 2013 年度大問 2 問六「三つの段落にわけるとき、二つめ、三つめの段落の初めの五字ずつを」。2014・2015 年度では見ませんでしたが、説明文の枠にはまだ入りえます |
| 大問 4 の知識 3 問の中身(国語) | 2013・2014・2015 | 2015 年度 | 部首・慣用句・対義熟語(2013)と主語述語・総画数・四字熟語(2014・2015)が入れ替わった実例があります。枠は 3 問で固定ですが中身は入れ替わるので、部首・画数・慣用句・ことわざ・四字熟語・対義語・主語述語は、どれが来ても答えられる状態にしておきます |
10. 形式面の注意
- 算数は全問が答えのみです。 精読した 4 年とも 20 問 100% が数値を書く形式で、記述も記号選択もありません。式や考え方を書く欄も転写には見当たりませんでした。部分点を期待できないので、見直しの時間を残す配分が要ります。
- 時間 45 分・20 問。単純に割ると 1 問 2 分 15 秒で、精読した 4 年ともこの数は変わりません。
- 算数の単位は問題文にあらかじめ印刷されています(「□ cm²」「□ 度」「□ 円」)。書き足す必要はありませんが、答える単位が指定されているので、途中の単位換算を忘れると落ちます。単位換算そのものを問う小問も 3 年(2013・2015・2026)で出ています。
- 円周率は 3.14 です。2013・2015・2025 年度は、円・おうぎ形の設問の末尾に「(円周率は 3.14 とする。)」と書かれていました。
- 算数に作図はありません。精読した 4 年で作図を求める問題は 1 問も無く、図はすべて問題側に印刷されています。図がつくのは主に末尾の図形 4〜5 問です。
- 2013・2015 年度は最終の 2 問(19・20 番)が 1 つのグラフを共有する組でしたが、2025・2026 年度は 20 問すべてが独立した一行問題です。いつ変わったのかは分かりません(→ 9 節・13 節)。
- 国語の字数指定は多く、抜き出しの「◯字で」と、記述の「二十字以内」「二十五字以内」「二十五字以上三十字以内」「五十字以内」が精読した 3 年すべてに複数あります。数えて書く練習が要ります。
- 国語の記述は 1 回に 4〜5 問。うち 1〜2 問が「あなたは」の意見記述です。
- 国語の漢字は「ていねいに、はっきりと書くこと」と指示されます(3 年とも同じ文言)。
- 理科は 2015 年度で記述 1 問(21 問中)、社会は 2015 年度(第 2 回)で記述 0 問でした。
11. 学年別ロードマップ(小 4 スタートを前提に)
小 4(土台)
- 計算の正確さ。整数・小数・分数の四則が混ざった式を、途中式を書いて確実に。この学校の算数は 4 分の 1 が計算そのものです。
- 図形の入口。角度の求め方(三角形・四角形の内角)と、円の面積・円周の公式。後ろの座席を占めるのがずっとこの 2 つです。
- 漢字と語彙。読み書きを学年配当どおりに。国語の大問 1 が毎年 10 問あります。
- 短い記述。「なぜそう思ったか」を 2〜3 文で書く習慣を。この学校は最後の 1 問で必ず自分の考えを書かせます。
- 音読と読書。物語文は中学生が主人公・部活や友人関係の話が続いています。同じ年ごろの主人公の本を読み慣れておきます。
- 時間を計る練習はまだ不要です。
小 5(幅)
1 週間の組み立ては「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と単位換算を毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つにあてます。
- 全分野をひととおり学び終えること。 この学校の算数は 15 問の一行問題で単元を広く薄く回すので、穴のある単元がそのまま失点になります。8 節の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使ってください。順番は次のとおりです。公約数・公倍数 → 割合と比 → 速さ → 和差算・分配算(合計と差から 2 つの数を求める・受験用教材の単元) → 消去算(2 つの式から片方を消して解く・受験用教材の単元) → 過不足算(配り方を変えたときの余り・不足から数を求める・受験用教材の単元) → 平均算 → 食塩水 → 売買損益 → 規則性・数列 → 場合の数 → 推理 → 単位換算 → 角度 → 平面図形の面積・面積比 → 円とおうぎ形 → 立体の体積・表面積 → 展開図。
- 単位換算を先に片づけます。dL と mL、km と cm と m、ha と m²。精読した 4 年のうち 3 年で単位換算そのものを問う小問がありました。
- 国語は抜き出しの練習。「本文中から◯字で書きぬきなさい」に慣れます。指定字数を手がかりに探す作業になります。ただし国語は 2016 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
- 接続語(順接・逆接・例示・言い換え)。説明文の空欄補充で毎年出ます。2015 年度は本文そのものが順接と逆接の話でした。
小 6(仕上げ)
- 7 節の 8 項目がここです。
- 過去問の解き方は 2 通りを併用します。①年度通しで 45 分を計って解く(時間配分を身につける)。②同じ番号を縦に並べて解く(6 番だけ 4 年ぶん、17 番だけ 4 年ぶん)。②がこの学校では特に効きます。座席が決まっているので、番号ごとに「何が来るか」を体で覚えられます。
- 国語は 2013〜2015 年度しか資料が無いので、市販の過去問集で直近年の形式を必ず確認したうえで演習してください(→ 13 節)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。算数は 1 問完結の一行問題が 15 問並ぶ作りで、大問の中で誘導してもらえる場面がほとんどありません。つまり「途中まで解けたから部分点」が無く、知っている単元は取れる/知らない単元はゼロという形になりやすいです。だから小 5 のうちに単元の抜けを消しておくと、小 6 では「座席ごとの練習」と「45 分の時間配分」だけに集中できます。逆に小 6 で単元の穴埋めをしながら過去問を回すと、20 問を 45 分で回す練習の時間が取れません。国語も同じで、漢字 10 問と知識 3 問という毎年の固定枠は小 5 までに土台を作れる部分にあたります。
12. この学校と併願するなら
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏は扱いません(男女・日程の注記は自動集計の表からそのまま引いたものです)。
- 埼玉栄中学校(埼玉県・共学)— 国語の作りがとくに近く、算数も近い組み合わせです。
- 清泉女学院中学校(神奈川県・女子校)— 算数・国語とも近い組み合わせです。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日・2 月 4 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
- 文京学院大学女子中学校(東京都・女子校)— 算数・国語とも近い組み合わせです。2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日・2 月 4 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
- この学校は国語・算数の 2 科の入試です。併願先が 4 科目校の場合、理社は本校の準備とは別に立てる必要があります。
- 近い=同じ問題が出るという意味ではありません。大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の多さ・同じ位置に来る単元の一致・単元の分布が似ている、という意味です。国士舘の場合、比較できるのが算数と国語の 2 科だけなので、この一覧も 2 科だけを見て作られています。
- 過去問演習を二重に効かせるなら、「計算 5 問 + 一行問題 15 問」に近い作りの学校と組むのが効率的です。一方で、大問の中に小問がぶら下がって誘導していく作りの学校と併願する場合は、練習の質が違うので、別々に時間を確保したほうがよいです。
13. 資料の限界
このレポートを読むときに、必ず頭に置いてほしいことです。
- 入試回が特定できません。この学校は 2027 年度で第 1 回〜第 6 回の 6 回制ですが、手元の資料は校 × 年 × 科目につき 1 冊しかなく、それがどの回のものかは表紙が残っている場合しか分かりません。実際、転写に残っていた表紙は 2010 年度算数・2013 年度国語・2014 年度国語が「第 1 回(午前)」、2015 年度社会が「第 2 回」と食い違っています。科目ごとに別の回の冊子を見ている可能性があるので、「算数と国語で作りが違う」といった科目間の比較は避けました。
- 算数の 2016〜2024 年度が抜けています。この 9 年間の資料がありません。したがって「2015 年度まではこうだった/2025・2026 年度はこうなっている」という前後比較はできても、変化がいつ起きたかは言えません。グラフ問題が消えた件は、この空白をはさんだ観察です。
- 国語は 2016 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)ため、国語について書いたことは 2013〜2015 年度に限った話です。直近の形式は市販の過去問集で確認してください。出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
- 理科・社会は 2015 年度の 1 冊ずつだけです。1 年分では「毎年こうだ」とは言えないので、書いたのはその年の記録にすぎません。しかも 2027 年度の募集要項では第 1 回〜第 5 回とも国語・算数の 2 科で、理科・社会は課されていません。今の入試で何が課されるかは、必ず学校の最新の募集要項で確認してください。
- 座席の固定について。「6 番は数の性質」「16〜17 番は角度」といった並びは、精読した年(算数 4 年・国語 3 年)の原本で 1 問ずつ確認したものです。ただし精読した年が飛び飛びなので、間の年でも同じだったかは確かめられていません。
- 同じ問題の使い回しは確認できませんでした。精読した範囲で、設問文がそのまま別の年に再登場した例は見つかりませんでした。国語の大問 4 のように指示文がそのままで中身だけ替わる例(2014・2015)と、算数の約束記号のように組み立てが同じで数と規則が替わる例(2025・2026)は確認できましたが、これらは「同じ問題」ではありません。
- 転写の読み落としの可能性があります。この分析は問題冊子を文字に起こしたデータに基づきます。図の内容は文章で説明されたものを読んでいるので、実際の図の細部までは追えていません。配点は転写に記載のあった算数(1 問 5 点)以外は不明で、国語・理科・社会の設問ごとの配点は分かりません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・お子さんとの相性・学校の理念や入試結果には触れていません。ここに書いたのは「どんな問題が、どこに、どのくらいの頻度で出ているか」だけです。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、裏づけ資料はありません。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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