富士見丘中学校 の過去問分析
富士見丘中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
富士見丘中学校 過去問分析(2022〜2026 年度・一般入試相当・3 年分)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区(笹塚) |
| 男女 | 女子校 |
| 入試回と日程・科目 | WILL 入試 2 月 1 日午前 — 一般コース(国語・算数)または英語特別コース(1 科目+英語資格)/グローバル・アスリート入試 2 月 1 日午前 — 1 科目+作文 または 英語資格+作文/一般入試(2 科/3 科)2 月 2 日・2 月 4 日午前 — 2 科(国語・算数)または 3 科(国語・算数+理科・社会のいずれか 1 科目)/英語資格入試 2 月 1 日〜3 日午後・2 月 4 日午前 — 1 科目+英語資格加点/国際生入試 2 月 2 日午前 |
| 試験時間・配点 | 一般入試: 国語 45 分・100 点、算数 45 分・100 点、理科 30 分・50 点、社会 30 分・50 点/WILL 入試: 国語 30 分・50 点、算数 30 分・50 点(基礎的問題)/グローバル・アスリート入試: 作文 30 分・50 点/英語資格入試: 国語 45 分・算数 45 分・各 100 点/国際生入試: 英語エッセイ 45 分・100 点+基礎日本語作文 30 分・30 点 |
| 面接 | WILL 入試・グローバル・アスリート入試に面接 20 点(5〜10 分)があります。英語資格入試には英語面接(5 分)があります |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
同じ「富士見」を名に持つ 富士見中学校(練馬区)、横浜富士見丘学園中学校(神奈川県)とは別の学校です。このレポートは渋谷区笹塚の富士見丘中学校 1 校だけを扱います。
なお、このレポートが分析した問題冊子がどの入試回のものかは特定できていません(分量から一般入試相当と考えています。→4 節・13 節)。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- 社会は 4 大問の並び(大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史、大問 3 = 公民、大問 4 = 前年の出来事)が、精読した 3 年(2022・2024・2026)すべてで同じです。大問 4 は前年 1 年間の出来事だけで 5 問、3 年とも全問記号選択です。
- 算数は 2024 年度に構成が作り直され、2024・2026 の 2 年は同じ並びです(大問 1 = 小問集合 8 問、大問 5 = 食塩水、大問 6 = 先生と生徒の会話から規則を見つける問題)。理科は大問数 5 が 3 年とも同じで、大問 5 は身近な場面を読んで自分の言葉で書く枠です。
- 「同じ問題が出る」のではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」学校です。加えて、あなたの考えを理由つきで書く記述が毎年あります。
家でやること 3 つ
- 前年 1 年間のニュースを月ごとに覚えます(社会の大問 4 がまるごとここから出ます)。
- 憲法の条文の空欄補充を漢字で書けるようにします(社会の大問 3 の問 1 に 3 年連続)。
- 算数の食塩水を「混ぜる・加える・蒸発させる」の 3 パターンで完成させます(3 年連続)。
今週やる 1 つ
- 2024・2026 の算数の大問 1(小問集合 8 問)を並べて解き、8 問の並びが同じことを確かめます。
注意
- 国語は資料が 1 年分もありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。また 2023・2025 年度は 4 科目とも資料がありません(→13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の状態 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2022・2024・2026) | 0 年 | 3 年(2022・2024・2026) | 2024 年度の冊は転写の精度がやや低く、1 小問を分析から外しています |
| 理科 | 3 年(2022・2024・2026) | 0 年 | 3 年(2022・2024・2026) | 良好 |
| 社会 | 3 年(2022・2024・2026) | 0 年 | 3 年(2022・2024・2026) | 良好 |
| 国語 | 0 年 | 0 年 | 0 年 | 資料に 1 年分もありません |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
- 2023・2025 年度は 4 科目とも資料がありません。したがって「毎年」と言えるのは、この 3 冊(2022・2024・2026)に共通して確認できたものだけです。間の年に何が起きたかは分かりません。
- 国語は 2022〜2026 年度のどの年についても問題文の資料がありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。国語については中身を書けません。市販の過去問集で確認してください。
- 資料は 1 年 1 科目につき 1 冊しか無く、どの入試回の問題冊子かは冊子側の表記からは確認できませんでした。この学校は 2 月 1 日の WILL 入試(国語・算数各 30 分 50 点)と 2 月 2 日・4 日の一般入試(国語・算数各 45 分 100 点、理科・社会各 30 分 50 点)を実施しています。精読した算数の冊は 19〜20 小問、理科・社会は 20 問前後で、分量からは 45 分/30 分の一般入試の問題と考えるのが自然ですが、断定はしません。以下「大問◯」と書くときは、この 3 冊の中での位置を指します。
- 問題冊子の冒頭注意書き(円周率の指定・解答用紙の様式)は資料に含まれていないため、このレポートでは扱えません。
5. 一番大きな結論
この学校の過去問は「座席(問題の置き場所)を覚えて、そこに座る問題を準備しておく」使い方が最も効きます。 とくに社会は、精読した 3 年すべてで大問の並びが完全に一致していました。
固定されているもの(原本で確認):
- 社会の 4 大問の並びは 3 年とも同じ(2022・2024・2026)。大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史、大問 3 = 公民(憲法と政治の仕組み)、大問 4 = 前年 1 年間の出来事だけで 5 問、しかも 3 年とも全問記号選択。
- 社会の大問 3 の問 1 は 3 年とも「憲法の条文の空欄を漢字で答える」。2022 と 2026 は「漢字 5 字で」という指定まで同じです。
- 理科の大問数は 3 年とも 5、そして大問 5 は 3 年とも「身近な場面の会話や表示を読んで、自分の言葉で書く」枠(2〜3 小問のほとんどが記述)。題材は熱・ペットボトル・火山灰と変わりますが、役割は変わりません。
- 算数は 2024 年度に構成が作り直され、2024・2026 の 2 年は同じ並び(大問 1 = 小問集合 8 問/大問 2〜6 = 各 2〜3 小問)。この 2 年に限れば、大問 5 = 食塩水の濃度、大問 6 = 先生と生徒の会話から規則を見つける問題が同じ位置に座っています。
- 4 科目に共通して「あなたの考えを理由つきで書く」記述が毎年ある。社会は 2〜3 問、理科は 1〜2 問。正解が一つに決まらない問いを毎年必ず置く学校です。
毎年作り直されているもの:
- 理科の大問 1〜4 の単元そのもの(物理は てこ → 電気 → 電熱線、生物は 植物 → メダカ → 人体 と入れ替わります)。
- 社会の地理の対象(ヨーロッパ → 日本各地 → 日本の農業)と歴史の切り口(技術の伝来 → 紙幣の肖像 → 元号)。
- 算数の大問 2〜4 に入る単元の順(速さ・平面・立体が入れ替わります)。
つまり「同じ問題が出る」のではなく、「同じ種類の問題が同じ場所に出る」学校です。過去問の使い方としては、年度をまたいで同じ大問番号を縦に並べて解くのが最短です。
6. この学校らしさが出る場所
過去問の文面そのものに、学校の色が出ています。
- 問題文に自校が登場します。 2022 年度の理科は「富士見丘中学校の屋上から月の形を観察しました」、2026 年度の理科は「富士見丘中学校の生徒である笹塚さん」(笹塚は所在地の地名です)が鹿児島へ研修旅行に行く設定。
- 登場人物の名前が校名から取られています。算数は 2024・2026 とも「富士子さん」、理科の 2024 年度は「富士見さん」、社会は 2024 年度が「フジミさん」、2026 年度が「フジ子さん」と「オカ先生」。3 科目にわたって同じ命名です。問題を作る先生方が意識して統一しているように見えます。
- 「答えが一つに決まらない問い」を毎年必ず置きます。理科の「身の回りの服のトラブルを一つ取り上げ、どんな機能を付け加えたらよいか」(2022)、社会の「2026 年に改元するなら、あなたが考える元号を漢字二字で」(2026)、「紙幣の肖像にふさわしいと思う人物」(2024)。知識を材料にして自分の意見を立てることを、3 科目そろって求めています。
- 身近な生活からの出題が目立ちます。ペットボトルの「凍らせないでください」の表示(理科 2024)、図柄入りナンバープレート(社会 2024)、コメの値段と備蓄米(社会 2026)、台風の進路と災害(理科 2026)。教科書の中だけで完結する題材が少なめです。
- 会話文の導入が増えています。2024・2026 は理科・社会・算数のいずれにも「先生と生徒」「A さん・B さん」の会話が入ります。長い文章を読んでから答える形に慣れておく必要があります。
7. 今からやるなら(優先順)
想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読んでください。学年別の入り方は 11 節に書きました。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週 1 回] 社会・前年 1 年間のニュース(大問 4 対策) — 3 年連続で大問まるごと 5 問、全問記号選択です。受験する年の前年(例: 2027 年度入試なら 2026 年の出来事)を、月ごとに 10 件ずつ書き出して覚えます。政治・国際会議・選挙・大きな行事・新しい制度の 5 カテゴリで押さえます。最も費用対効果の高い枠です。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 社会・憲法の条文と公民 — 大問 3 の問 1 は 3 年とも憲法の条文の空欄補充です。第 1 条・第 11 条・基本的人権・国民主権・象徴を、漢字で正確に書けること。あわせて三権分立の図(国会・内閣・裁判所が互いに何をするか)、国際連合と主な専門機関(WHO・UNESCO・安全保障理事会)と EU・G7・G20・TPP といった略称を固めます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・食塩水を「混ぜる・加える・蒸発させる」の 3 パターンで完成 — 3 年連続、うち 2 年は大問まるごとです。てんびん図でも面積図でもよいので、1 つの解き方に統一して 3 動作すべてを 3 分以内に。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数・大問 1(小問集合 8 問)を 2024・2026 で並べて解く — 並びが同じなので、そのまま 1 セットの訓練になります。「(1)〜(3) 計算 → (4) 逆算(□にあてはまる数を求める計算) → (5) 割合と比 → (6)〜(8) 数の性質・規則性・場合の数・図形」を 1 セットとして 12〜15 分で通します。計算 3 問を 3 分で落とさないことが最優先です。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 「あなたの考えを理由つきで書く」記述を週 2 問(社会 1・理科 1) — 60〜80 字で、必ず理由を 1 つ添える形に統一します。3 科目すべてで毎年出ます。社会のテーマは「自分の住む地域の魅力」「今年を表す言葉」「防災でできること」あたりから。理科は 1〜2 文でよいので、知識より「身の回りの困りごと → 解決策」「利点と欠点を 1 つずつ」の形で書き切る力が問われます。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数・大問 6(会話文から規則を見つける問題)を 2 年分と、定番単元 — 約束記号・累乗の一の位・階差数列。読み方の作法(例を自分で 3 つ作ってみる → きまりを言葉にする → 一の位だけ追う)が身につくと、題材が変わっても対応できます。あわせて、速さの 3 用法と追いつき・ダイヤグラム(区間ごとに表を作る練習)、倍数・約数の個数を数える問題、場合の数の 3 つの基本(並べる・選ぶ・組に分ける)、立体の体積と表面積(水を入れてひっくり返す問題まで)。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 理科・「正体を実験で特定する」問題と直列・並列 — 水溶液 6 種・気体 4 種。BTB 液の色、石灰水、においのかぎ方、気体の集め方、線香とマッチでの確認をひと通り。実験器具の使い方(においのかぎ方など)を言葉で説明できるように。直列と並列(豆電球・電熱線)は「明るいのはどちら」「電池のもちが良いのはどちら」「発熱量が大きいのはどちら」。月の満ち欠けと位置関係の図(地球と月と太陽の位置図から見える形を答える練習)も続けます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会の通史の穴消しと、時間を計った通し演習 — 歴史は古代から近代まで薄く広く、平安(遣唐使・保元の乱・藤原氏。3 年連続)、鎌倉(元寇)、安土桃山(南蛮貿易・ザビエル)、江戸(武家諸法度・参勤交代)、明治以降(内閣制度・紙幣の肖像)を 1 問ずつ拾える程度に。深掘りより通史の穴消しが効きます。通し演習は理科・社会 30 分、算数 45 分で、理科・社会は記述に 8〜10 分を残す配分を体に入れます。(確認: 〜2026 年度)
8. 科目別の詳細
8-1. 算数
精読したのは 2022・2024・2026 年度の 3 冊(2023・2025 年度は資料に無い)。試験時間 45 分・100 点(一般入試 2 科/3 科)。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022 | 3/12 | 計算 2 問 | 小問集合 8 問(倍数・単位換算・仕事算・場合の数 ・数列・速さ・組分け・食塩水) |
完全数(約数をたす) | — | — | — |
| 2024 | 6/20 | 小問集合 8 問(計算 3・逆算・割合と比 ・倍数の個数比・日数の規則性・3 けたの整数) |
速さ(トライアスロン・富士子さん) | 平面図形(長方形 2 枚の重なり) | 立体図形(円柱 2 段の水) | 食塩水(2 人が作った食塩水を比べる) | 規則性(先生と生徒の会話・累乗の一の位) |
| 2026 | 6/19 | 小問集合 8 問(計算 3・逆算・割合と比 ・数列・場合の数・円と正方形の面積) |
場合の数(カード 5 枚で 2 けた) | 立体図形(直方体の組み合わせ) | 速さとグラフ(富士子さんと姉・自転車) | 食塩水(2 種を混ぜて蒸発) | 規則性(先生と生徒の会話・記号を使った計算) |
座席の並びは 2024 年度に一度作り直され、以後は固定
2022 年度と 2024 年度で、問題冊子の作りが変わっています。
- 2022 年度は「大問 1=計算 2 問/大問 2=小問集合 8 問/大問 3=じっくり考える 1 題」の 3 大問構成。
- 2024・2026 年度は「大問 1=計算を含む小問集合 8 問/大問 2〜6=各 2〜3 小問の大問 5 つ」の 6 大問構成。この 2 年は大問数 6・小問数 20/19 と、ほぼ同じ器に収まっています。
そのうえで、精読した 2 年(2024・2026)に限れば、同じ場所に同じ種類の問題が座っています。
- 大問 5 は 2 年とも食塩水の濃度。しかも 2 年とも「濃度を求める → 水を蒸発させて別の濃度にする」という同じ流れです(2024 は 3 小問、2026 は 2 小問)。
- 大問 6 は 2 年とも「次の先生と生徒の会話を読んで、次の問いに答えなさい」で始まる規則性の問題。導入の一文がそのまま同じで、扱う題材だけが変わります(2024=同じ数をくり返しかけたときの一の位、2026=記号 ★ を使った特別な計算の一の位)。会話文を読んで規則を自分で見つけ、最後は「一の位」を答える、という流れまで共通です。
- 大問 1 の並びも 2 年でそろっています。(1)(2)(3) が計算 3 問、(4) が □ を求める逆算、(5) が割合と比、(6)〜(8) が数の性質・規則性・場合の数・図形から 3 問。しかも (1) は 2 年とも「100 −(かっこのある式)」で始まる四則計算(2024「100−6×(7+8)÷9」・2026「100−(2+96÷6)÷9」)、(3) は 2 年とも「(分数×整数 − 分数)÷ 帯分数」の形、(4) は 2 年とも「次の □ にあてはまる数を求めなさい」です。数字だけを変えた同じ作りの問題が並んでいると考えてよさそうです。
- 図形は 2 年とも大問 3・大問 4 のどちらかに平面、もう一方に立体が入ります(2024=平面 3・立体 4/2026=立体 3・平面は大問 1 (8) の円と正方形)。位置の入れ替わりはありますが、「図形が 1〜2 題」「速さが 1 題」という枠は 2 年とも動いていません。
一方 2022 年度はこの並びに乗っていないので、「毎年この座席」と言い切れるのは 2024・2026 の 2 年分です。過去問を買うときは 2024 年度以降を優先し、2022 年度以前は単元練習の素材として使うのがよさそうです。
何年も繰り返し出ている単元
3 年すべてに出ているもの(原本で確認できた範囲)です。
- 食塩水の濃度 — 3 年連続(2022・2024・2026)。2022 は小問集合の中の 1 問(水を混ぜて薄める)、2024・2026 は大問まるごと。この学校で最も安定して出る単元です。「混ぜる」「水を加える」「水を蒸発させる」の 3 動作を全部やらせます。
- 規則性・数列 — 3 年連続。2022 は「1, 1, 2, 1, 2, 3, 1 …」の群数列、2024 は累乗の一の位、2026 は「1, 3, 7, 13, 21 …」の階差数列と ★ の約束記号。
- 場合の数 — 3 年連続。カードを並べて整数を作る/組分け/コインの表裏。
- 数の性質(倍数・約数)— 3 年連続。2022 の完全数、2024 の「15 から 95 までの 15 の倍数と 20 の倍数の個数の比」、2026 の「3 の倍数と 6 の倍数の個数の比」。2024 と 2026 の倍数の個数比は、数を変えただけの同じ問題です。
- 速さ — 3 年連続。2022 は追いつき(姉と弟)、2024 はトライアスロン(3 区間の合計時間)、2026 は歩きと自転車(グラフつき)。2024・2026 はどちらも「富士子さん」が登場します。
- 四則計算 — 3 年連続。2022 は 2 問、2024・2026 は 3 問。分数・小数・かっこの混じった計算です。
- このほか 2 年連続のものとして、立体の体積と表面積(2024=円柱 2 段の水・2026=直方体の組み合わせ)があります。
同じ問い方が繰り返される
ここに挙げたのは、両年の原本を突き合わせて確認できたものだけです。
- 「あるきまりにしたがって、次のように数がならんでいます」— 2022 年度(大問 2 (5))と 2026 年度(大問 1 (6))に、ほぼ同じ書き出しで登場します。ただし数列そのものは別物(2022=1,1,2,1,2,3,1…/2026=1,3,7,13,21…)で、聞かれ方も違います(2022=30 番目の数は何か/2026=73 は何番目か)。同じ問題ではなく、同じ問い方です。
- 「次の □ にあてはまる数を求めなさい」— 2024・2026 の大問 1 (4) に同じ文で登場。
- 「3, 4, 5 の数が書かれたカードを並べて 3 けたの整数をつくる」(2022)と「3, 4, 5, 6 の 4 個の数から 3 個を並べてできる 3 けたの整数」(2024)— カードの枚数と「奇数/偶数」の指定が違うだけで、作りは同じです。
- 「もっとも簡単な整数の比で表しなさい」— 2024・2026 に同文で登場(倍数の個数比)。
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家庭での対策は 7 節にまとめました。
8-2. 理科
精読したのは 2022・2024・2026 年度の 3 冊。試験時間 30 分・50 点(一般入試の 3 科選択で理科か社会のいずれか 1 科目)。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022 | 5/22 | てこ(棒とおもりで持ち上げる) | 水溶液の判別(ラベルを貼り忘れた 6 本のビーカー) | 植物と水(ワセリンをぬる蒸散実験) | 月(学校の屋上から見た月の形) | 熱と状態変化(寒い日の会話・服の機能を考える) |
| 2024 | 5/20 | 電気回路(豆電球 2 個の直列・並列) | 気体の判別(ラベルを貼り忘れた 4 本のボンベ) | メダカの観察(会話文・オスメスの見分け) | 月(地球と月の位置関係の図) | 熱と状態変化(ペットボトルのラベル・凍らせると割れる理由) |
| 2026 | 5/22 | 人体(血液の流れの図) | 気象(台風の月別の進路図) | 水溶液(うすい塩酸と金属の反応) | 電流のはたらき(4 種類の電熱線の発熱量) | 地層・火山(鹿児島研修旅行の会話文・桜島の火山灰) |
大問数は 3 年とも 5・小問数は 20〜22。最後の大問だけは役割まで固定
- 大問数は 3 年とも 5 で、ばらつきがありません。小問数も 20〜22 の幅に収まっています(大問あたり 2〜5 小問)。
- 大問 5 は 3 年とも「身近な場面の会話や表示を読んで、自分の言葉で書かせる問題」です。 題材は年ごとに変わります(2022=寒い日の服の話、2024=ペットボトルの「凍らせないでください」表示、2026=鹿児島研修旅行と桜島の火山灰)が、小問は 2〜3 問しかなく、そのほとんどが記述という作りは 3 年とも同じです。単元名だけを見ると「熱→熱→地層」と変わったように見えますが、問題としての役割は 3 年変わっていません。
- 大問 1〜4 の順序は 2022 と 2024 でそろっています(物理 → 化学 → 生物 → 地学)。2026 年度はこの順が入れ替わり(生物 → 地学 → 化学 → 物理)ました。ただし 4 分野から 1 題ずつという枠は 3 年とも守られています。
- 月は 2022・2024 の 2 年とも大問 4 に座っていました。2026 年度は月ではなく気象・地層に替わっています。「大問 4 は必ず月」とまでは言えません。
何年も繰り返し出ているもの
- 「ラベルが無くなった容器の中身を実験で特定する」— 2022・2024 の 2 年連続。2022 は水溶液 6 種をビーカー①〜⑥で、2024 は気体 4 種をボンベで。どちらも「実験の結果の表を読む → 追加でどんな実験をすればよいか」まで聞きます。題材(水溶液/気体)が変わっても問い方が同じな例です。
- 水溶液と指示薬 — 3 年中 2 年(2022・2026)。2 年とも「BTB 液が黄色 → 何性か」を聞いています。これはほぼ同じ問題です。
- 電気 — 3 年中 2 年(2024・2026)。2024 は豆電球の直列・並列、2026 は電熱線の発熱量。どちらも「直列と並列でどちらが大きいか」を答えさせます。
- 地学 — 3 年連続(月・月・気象+地層)。
- 「あなたの考えを書きなさい」という記述 — 3 年連続。2022 は「服に付け加えたい機能」、2024 は「冷凍可能なペットボトルに持たせたい特性」、2026 は「火山灰で困ること/地熱のおかげで得られる良いこと」。正解が一つに決まらない問いを、毎年必ず 1〜2 問置いています。
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家庭での対策は 7 節にまとめました。
8-3. 社会
精読したのは 2022・2024・2026 年度の 3 冊。試験時間 30 分・50 点(一般入試の 3 科選択で理科か社会のいずれか 1 科目)。
年度×大問の題材表
| 年度 | 大問数/小問数 | 大問 1(地理) | 大問 2(歴史) | 大問 3(公民) | 大問 4(時事) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022 | 4/23 | ヨーロッパ(風景写真・川と山脈・気候・都市・EU) | 海外から伝わった技術と文化(渡来人〜南蛮貿易・遣唐使の比較表) | 『あたらしい憲法のはなし』(1947 年文部省)を読む | 近代オリンピック(2021 年の東京大会) |
| 2024 | 4/16 | 図柄入りナンバープレートから都道府県を当てる | 日本銀行券の肖像画(会話文・2024 年の新札) | 「憲法とわたしたちの暮らし」を 5 班で調べる設定 | 2023 年に起きた出来事 |
| 2026 | 4/22 | 日本の農業(会話文・コメと備蓄米・新潟県) | 元号(大化〜昭和・改元の理由) | 憲法と国の政治の仕組み(会話文) | 2025 年に起きた出来事 |
4 大問の並びが 3 年とも同じ
社会はこの学校で最も並びが固定されている科目です。 精読した 3 年(2022・2024・2026)すべてで、
- 大問 1 = 地理、大問 2 = 歴史、大問 3 = 公民(憲法と政治の仕組み)、大問 4 = 前年の出来事(時事)の順で並びます。大問数は 3 年とも 4。
- 大問 4 は 3 年とも「前年 1 年間のニュース」だけで 5 問。2022 年度は 2021 年の東京オリンピック、2024 年度は 2023 年の出来事(文化庁の京都移転・G7 広島・イギリスの TPP 加盟・G20 インド・ふるさと納税)、2026 年度は 2025 年の出来事(大阪の万国博覧会・7 月の選挙・新政権・アメリカ大統領)。しかも 3 年とも 5 問すべてが記号選択です。ここは対策の的が絞れます。
- 大問 3 の問 1 は 3 年とも「憲法の条文の空欄を漢字で答える」。2022 年度は『あたらしい憲法のはなし』の空欄を「漢字 5 文字で」、2024 年度は第 1 条(天皇は日本国の象徴)の空欄を「漢字で」、2026 年度は第 11 条(国民は、すべての X)の空欄を「漢字 5 字で」。2022 と 2026 は指定の仕方(漢字 5 字)まで同じです。
- 大問 3 の最後の問(問 5)は、2024・2026 の 2 年とも国際連合・国際機関についての選択問題です。
- 大問 1・大問 2 の最後には「あなたの考えを書く」記述が置かれます — 3 年連続。2022 年度と 2026 年度は【思考力問題】という見出しつきで、しかも 2 年とも「大問 1 の問 6」と「大問 2 の問 6」という同じ位置です。2024 年度は見出しこそありませんが、大問 1 の問 2・大問 2 の問 4 に同じ性格の記述が入っています。
何年も繰り返し出ているもの
- 前年の時事 — 3 年連続・毎年 5 問。上記のとおり。
- 三権分立・国会・内閣・裁判所 — 3 年連続。大問 3 の中心です。2024・2026 とも図や下線部から、それぞれの機関の仕事を選ばせています。
- 日本国憲法の条文 — 3 年連続(大問 3 の問 1)。
- 国際連合・国際協力 — 3 年連続(2022 は EU、2024 は WHO を答えさせる問い、2026 は国連についての正誤選択)。
- 平安時代 — 3 年連続。2022 は遣唐使の廃止(菅原道真)、2024 は「空欄 D にあてはまる人名を漢字で」、2026 は 1156 年の争い(保元の乱)。歴史の大問は古代から近代までを広く 1 問ずつ拾う作りで、必ず平安が 1 枠入っています。
- 都道府県の特色(農産物の生産量 1 位・地形・観光資源)— 2024 のナンバープレート、2026 の農業の会話文は、どちらもここが土台です。
- 「適切なものを、下記からひとつ選び記号で答えなさい」— 3 年とも大半の設問がこの一文。2022 は 17 問/23 問、2024 は 9 問/16 問、2026 は 16 問/22 問が記号選択です。「適切ではないものを」と否定で聞く問いも混ざるので(2022 に 2 問)、設問文の読み落としに注意が要ります。
記述の中身
3 年とも、記述は「知識を書く」ではなく「あなたなら何を選ぶか・なぜか」を書かせる形です。
- 2022: 日本列島の地理が歴史に与えた影響について、あなたの考えを述べなさい/遣唐使が確実に往来できるようにどのような工夫をしたか、表から読み取れる工夫を説明しなさい。
- 2024: 東京都の図柄入りナンバープレートを作るなら、デザインしたい風景と観光資源を 1 つずつあげ、理由を説明しなさい/これまで紙幣の肖像に採用されていない人物で、ふさわしいと思う人物名を漢字で記し、理由を説明しなさい(条件: 明治時代以降の実在の日本人・業績があり知名度が高い)。
- 2026: 防災・減災のためにあなたができる取り組み例を 1 つあげ、理由も答えなさい/2026 年に改元するとしたら、あなたが考える元号を漢字二字で記し、その理由を答えなさい(明治・大正・昭和・平成・令和は使用禁止)。
「自分で 1 つ選んで、理由を添える」という形が 3 年とも共通しています。理由を書くときに社会科の知識(地理の特色・歴史上の出来事・前年のニュース)を根拠として使えるかが問われます。2026 年度には資料(文永の役の絵)から読み取って書く記述も 1 問ありました。
形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節、家庭での対策は 7 節にまとめました。
8-4. 国語
国語は過去問転写の資料が 1 年分もありません(著作権処理の関係で問題文が掲載されない年が多く、この学校は 2022〜2026 年度のいずれの年についても資料がありませんでした)。したがって、このレポートでは国語の出題内容について何も書けません。出典(著者・作品)も同じ理由で確認できていません。
分かるのは募集要項側の情報だけです。一般入試(2 科/3 科)の国語は 45 分・100 点。2 月 1 日の WILL 入試では 30 分・50 点(国語・算数の 2 科)です。出題の中身・記述の量・漢字の配点・文章の長さは、市販の過去問集または学校配布の問題冊子で確認してください。
なお他の 3 科目では「自分の考えを理由つきで書く」記述が毎年置かれています。国語でも同じ性格の設問がある可能性はありますが、資料で確かめていないので断定はしません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
精読した 3 年のうち、1 年だけ出て以後見当たらないもの(と、それに準じるもの)です。次の年に戻ってくる余地がある枠として挙げます(3 年しか精読していないので、あくまで目安です)。最終確認年度は、その単元を原本で最後に確認できた年度を指します。
| 科目 | 単元 | 出ていた年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 平面図形の求積(大問まるごと) | 2024 | 2024 年度 | 2026 は小問 1 問(円と正方形)に縮小。大問に戻る可能性を見ておくとよさそうです |
| 算数 | 仕事算・ニュートン算 | 2022 | 2022 年度 | 2022 年度の小問集合に 1 問あるだけで、2024・2026 では見当たりません(仕事算=分担したときの日数などを求める、ニュートン算=増え続ける量と減らす量、いずれも受験用教材の単元) |
| 算数 | じっくり考えさせる 1 題 | 2022 | 2022 年度 | 2022 の完全数のように、定義を読んで自分で確かめる問題。2024・2026 では大問 6 の会話文がその役を担っています。定義や約束を読んでその場で使う練習は、形を変えて必ず出ると考えてよさそうです |
| 理科 | てこ・力のつり合い | 2022 | 2022 年度 | 物理は 2 年連続で電気だったので、次にてこ・ばね・浮力が戻る余地があります |
| 理科 | 月の満ち欠け | 2022・2024 | 2024 年度 | 2022・2024 と続いたあと 2026 は無し。周期的に戻る単元として練習は続けたいところです |
| 理科 | 植物のつくりとはたらき(蒸散) | 2022 | 2022 年度 | 生物は 2024=メダカ、2026=人体と動物側が続いています |
| 社会 | 世界地理の大問(ヨーロッパ) | 2022 | 2022 年度 | 2024・2026 では小問 1 問に縮小。地理の大問が「日本」から「世界」に戻る年があってもおかしくありません |
| 社会 | 雨温図・気候 | 2022 | 2022 年度 | 2022 年度に 1 問あるだけです |
| 社会 | 史料・資料の読解 | 2022・2026 | 2026 年度 | 2022(遣唐使の比較表)と 2026(文永の役の絵)にあり、2024 では見当たりません。隔年で出ている形なので、外せません |
10. 形式面の注意
配点は一般入試で 国語 100・算数 100・理科 50・社会 50(3 科選択の場合は理科か社会のいずれか 1 科目)、時間は算数・国語が 45 分、理科・社会が 30 分です(→1 節)。理科・社会は 30 分で 20 問前後を処理する必要があり、知識問題の即答力が時間の余裕を作ります。
4 科目まとめ
- 記述の量: 社会が毎年 2〜3 問、理科が 1〜4 問。算数は 2022 年度に 1 問あった以外、2024・2026 は 0 問(全問短答。短答=語句や数値を短く答える形式)。
- 字数指定: 理科の 2022 年度に「30 字以上の一文で」が 2 問。それ以外の年・科目の記述には字数指定が見当たりませんでした。「字数指定が必ずある学校」ではありません。
- 文字種の指定は多い: 社会に「漢字で答えなさい」「漢字 5 字で」「漢字二字で」が毎年あります。ひらがなでは点になりません。
- 作図: 精読した 3 年で確認できたのは理科の 1 問だけ。算数・社会は 0 問。
- 円周率・解答用紙の様式は資料に含まれないため確認できていません。市販の過去問集で確かめてください。
算数
- 答えだけを書かせる短答が中心です。精読した 3 年で記号選択は 0 問でした。記述は 2022 年度の 1 問だけ(「496 の約数を調べて、完全数であることを確かめなさい」)で、2024・2026 は 20 問/19 問すべて短答です。
- 式や考え方を書かせる欄は、精読した範囲では見当たりません。ただし解答用紙そのものは資料に含まれないので、市販の過去問集で確かめてください。
- 作図を求める問題は精読した 3 年で 0 問。図は「右の図のように」と与えられる側です。図がついた小問は全体の 16% 程度で、図形以外はほぼ文章だけで解きます。
- 単位の指定が細かい:「何時間何分何秒ですか」「分速何 m にすればよいですか」「小数第 2 位を四捨五入して」など、答え方を指定する言い回しが毎年あります。単位換算と四捨五入の指示を読み飛ばすと、解けていても点になりません。毎回声に出して確認する習慣を。
- 円周率の指定は、精読した範囲の設問文からは確認できませんでした(2026 大問 1 (8) に円の面積が出ます)。冊子の冒頭注意書きは資料に含まれないため、過去問集で確認してください。
- 時間配分: 45 分/19〜20 問で、1 問あたり 2 分強しかありません。19〜20 問中 3 問が計算です(配点比率は不明)。ここを落とさないことが最優先です。年度通しで時計を置いて解く練習を、6 年の秋から。
理科
- 記号選択が主軸ですが、記述の比率が高めです。精読した 3 年の内訳は、選択 41%/短答 50%/記述 9%(2022)、選択 30%/短答 45%/記述 20%+作図 5%(2024)、選択 45%/短答 36%/記述 18%(2026)。2024 年度以降は 20 問前後のうち 4 問が記述です。
- 作図は精読した 3 年で 1 問だけ(2024 大問 3 問 2「メダカを描き、〈お腹〉〈背びれ〉〈しりびれ〉を書き入れ」)。絵を描かせる出題は起こりうる、という程度に備えておけば十分そうです。
- 字数指定があったのは 2022 年度だけで、2024・2026 の記述の指示は「簡潔に答えなさい」「理由を答えなさい」です。一方「〜という言葉を使って答えなさい」という指定が 2026 年度に 2 問(「二酸化炭素」「水蒸気」)。指定語を必ず入れて 40〜60 字でまとめる練習が要ります。
- 図・表を読ませる小問が全体の 55% と高めです。図は与えられる側で、読み取ってから考えます。表の 2 行の差が何を意味するか、を言葉にする練習を。
- 計算問題は多くありません。精読した範囲では、蒸散量の差(2022)、発熱量の大小比べ(2026)程度で、複雑な数値計算は見当たりませんでした。
- 時間配分: 30 分で 20〜22 問(1 問 1 分半のペース)。記述 4 問に 10 分を割く前提で、知識問題を 1 問 30 秒で片づける練習を。
社会
- 記号選択が主軸(3 年で 56〜74%)。「適切なものを、下記からひとつ選び記号で答えなさい」がほぼ全問で、「適切ではないものを」と否定で聞く問いも混ざります(2022 に 2 問)。設問文の「ない」に印をつけてから選択肢を読む習慣を。
- 短答は「漢字で答えなさい」「漢字 5 字で」など、字数や文字種の指定つきが多いので、ひらがなで書くと失点します。
- 記述は毎年 2〜3 問(2022 で 9%、2024 で 12%、2026 で 14%)。字数指定は精読した 3 年の記述には見当たりませんでした。解答欄の大きさに合わせて書く形と思われます(解答用紙は資料に含まれないので、市販の過去問集で確認してください)。
- 作図は精読した 3 年で 0 問。
- 図・写真・表がつく小問は全体の 12% 程度。ただし 2022 のヨーロッパの風景写真、2024 のナンバープレート図柄、2026 の文永の役の絵など、「図そのものを読み取らないと解けない」問題が毎年入ります。
- 導入が会話文の大問が増えています。2024 は大問 2・大問 3、2026 は大問 1・大問 3・大問 4 が会話文形式。会話を追いながら下線部・空欄に答える読み方に慣れておきたいところです。
- 2024 年度は大問ごとの配点が問題冊子に印字されていました(大問 1・大問 2 が各 15 点、大問 4 が 10 点)。2022・2026 の資料では確認できませんでした。
- 時間配分: 30 分で 16〜23 問、うち記述 2〜3 問。記号選択を 1 問 40 秒で処理し、記述に 8〜10 分残す配分が現実的です。
11. 学年別ロードマップ
| 段 | この学校に向けて何をするか |
|---|---|
| 小 4(土台) | 計算の正確さが最優先です。分数・小数・かっこの混じった四則計算を毎日 5 問(算数の大問 1 は 3 年とも計算から始まります)。図形は、長方形・円・直方体の面積と体積の入口だけ。「右の図のように」と与えられた図を自分で写して考える習慣を。読解と短い記述は、2〜3 文で理由を書く練習から。この学校は 3 科目で「理由を書け」と言ってくるので、小 4 のうちから「〜だから、〜と考えます」の形で書き切ることに慣れておくと、後がとても楽です。漢字語彙は、社会で「漢字で答えなさい」が毎年出るぶん、用語を漢字で書けることが直接点になります。ニュースを家庭で話題にするところから。時間計測はまだ不要です |
| 小 5(幅) | 毎年入れ替わる中身を広げる時期です。週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は算数の単元一巡に充て、8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として、食塩水 → 規則性 → 場合の数 → 速さ → 平面図形 → 立体図形 → 倍数と約数 の順に回します。週末 60 分は理科・社会に充て、理科は 4 分野(物理・地学・化学・生物)を 1 周、社会は 地理(日本と世界)・通史・公民の 3 本。社会の通史はこの学校の歴史が「古代から近代まで 1 問ずつ」なので、深さより、古代から近代までをひととおり学び終えることを優先します。小 5 で通史を一度通しておくと、小 6 は穴埋めで済みます。理由を 60〜80 字で書く習慣(週 1 問でよいので、社会・理科の記述を書いて大人に読んでもらう)と、ニュースノート(月 1 ページ、その月の大きな出来事を 3 行ずつ)を始めます。小 6 の時事対策がそのまま前倒しになります。なお国語は 2022〜2026 年度の資料が無いため(→13 節)、形式は市販の過去問集で確認してください |
| 小 6(仕上げ) | 7 節の 8 項目がそのまま小 6 の計画です。夏までに算数の大問 1(小問集合 8 問)を 15 分で通す練習。秋以降は同じ大問番号を年度をまたいで縦に解きます。社会の大問 4(時事)、社会の大問 3(公民)、理科の大問 5(記述)、算数の大問 5(食塩水)・大問 6(会話文の規則性)。この学校は並びが固定なので、この解き方が最も効率的です。冬は時間を計った年度通しと、前年 1 年間のニュースの総復習。ただし 2023・2025 年度の資料は無いので、通し演習に使えるのは 2022・2024・2026 の 3 年分です(→13 節) |
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。 「理由を書く」ことに時間をかけられるかどうかです。この学校は 3 科目で毎年「あなたの考えを、理由を添えて書きなさい」と聞いてきます。この形式は、直前期に詰め込んで身につくものではありません。小 4 から「なぜそう思ったか」を口に出し、小 5 で 60〜80 字に書き、小 6 で入試形式に合わせる——という 3 年がかりの積み上げが、そのまま得点差になります。逆に、知識量そのものは標準的な範囲に収まっているので、難しい問題を早く始める必要はありません。
12. この学校と併願するなら
この学校については、自動集計による併願候補を出せませんでした。候補の計算には「2 科目以上の過去問資料が揃っている学校同士の比較」が必要ですが、この学校は国語の資料が無く、比較の条件を満たしませんでした(併願候補ページ)。
観点は勉強が転用できるかどうかだけです(同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が二重に効きます)。難易度・偏差値帯・男女・入試日程・通学圏はこのレポートでは扱いません。
候補が出せないので、代わりに「この学校の対策がそのまま活きる学校の特徴」を挙げておきます。学校選びのときの目安にしてください。
- 社会で「前年の時事」を大問まるごと出す学校。時事対策は最も転用しやすい部分です。
- 理科・社会が各 30 分・50 点の学校。処理速度の作り方が同じになります。
- 「あなたの考えを理由つきで書く」記述を課す学校。書き方の訓練がそのまま通用します。
- 算数が全問短答で、大問 1 に小問集合 8 問を置く学校。時間配分の練習が共通します。
この学校の一般入試は 2 科(国語・算数)または 3 科(国語・算数+理科・社会のいずれか 1 科目)です。併願先が 4 科目校の場合、理科・社会は本校の準備とは別に立てる必要があります。
13. 資料の限界
このレポートで書けたことと、書けなかったことをはっきりさせておきます。
読んだもの: 算数・理科・社会の 2022・2024・2026 年度、各 1 冊ずつ計 9 冊の問題転写(いずれも精読した年です)。
書けなかったこと・確かめられなかったこと:
- 国語は 1 年分も資料がありません。著作権処理の関係で問題文が掲載されない年が多いためです。国語の出題傾向・出典(著者と作品)・記述の量については、このレポートでは何も言えません。市販の過去問集で確認してください。
- 2023・2025 年度が抜けています。「3 年連続」と書いたものはすべて 2022・2024・2026 の 3 冊で確認したもので、間の 2 年に別のことが起きていた可能性は排除できません。
- 入試回が特定できていません。1 年 1 科目につき 1 冊しか資料が無く、冊子側に回の表記が見当たりませんでした。この学校は WILL 入試(2 月 1 日・国算各 30 分 50 点)と一般入試(2 月 2 日・4 日・国算各 45 分 100 点、理社各 30 分 50 点)を実施しており、精読した冊は分量から一般入試相当と考えていますが、確定はしていません。別の回・別の日程の問題は、このレポートの内容と異なる可能性があります。
- 英語資格入試・国際生入試・グローバル・アスリート入試の問題は含まれていません。これらの回で課される英語エッセイ・作文・面接については、資料がありません。
- 問題冊子の冒頭注意書き・解答用紙が資料に含まれていません。円周率の指定、解答欄の大きさ、式や考え方を書く欄の有無、設問ごとの配点(2024 年度の社会だけは大問ごとの配点が問題文中に印字されていました)については確認できていません。
- 転写の読み落としの可能性があります。とくに 2024 年度の算数の冊は転写の精度がやや低く、1 小問を分析から外しています。図の中に書かれた数値や、選択肢の細部は再現しきれていません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・お子さんとの相性・学校の教育方針には触れていません。このレポートは問題冊子の中身だけを扱っています。
「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
富士見丘中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 用語集 / 過去問の使い方
数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
富士見丘中学校 のページ: 学校トップ / 偏差値(4 出所併記) / 過去問分析 / 併願候補 / 募集要項・入試結果 / 校風・理念
索引: 出題スタイル別 / 単元別 / 問い方別 / 同じ場所に同じ種類の問題 / 入試結果の公表状況 / 国語の出典 / 校風キーワード / 旧称 / 入試日程 ・ 共通: 過去問の使い方 / 用語集 / 資料の限界 / 方法論 / トップ