東京女学館中学校 の過去問分析

東京女学館中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。

東京女学館中学校 過去問分析(2010〜2026 年度・4 科目の回・原本の精読は直近 3 年)

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

項目 内容
所在地 東京都渋谷区
男女 女子校
入試回 全 7 回。一般学級 第 1〜4 回/国際学級 第 1〜2 回/帰国生入試
一般学級の日程・科目 第 1 回 2 月 1 日午前 4 科(国語・算数・社会・理科)/第 2 回 2 月 1 日午後 2 科(国語・算数)/第 3 回 2 月 2 日午後 2 科(国語・算数)/第 4 回 2 月 3 日午前 4 科(第 1 回と同じ)
一般学級の試験時間・配点 4 科の回(第 1 回・第 4 回)は国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会 30 分 50 点・理科 30 分 50 点。2 科の回(第 2 回・第 3 回)は国語・算数が各 50 分・各 100 点
国際学級の日程・科目 第 1 回 2 月 1 日午前/第 2 回 2 月 2 日午後。どちらも 2 科(国語・算数)で、国語・算数が各 50 分・各 100 点。英検準 2 級以上に 5〜15 点の加点があります。第 2 回には帰国生の若干名枠があり、合格判定は別に行われます
帰国生入試 2026 年 11 月 28 日午後。①算数+英語資格 ②算数+国語 の選択制。算数 30 分・国語 30 分で算数 50 点・国語 50 点、英語資格は 50 点(①は英検準 2 級以上の取得者のみ選べ、級に応じて 40〜50 点)

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

このレポートが分析したのは、4 科目がそろう回(一般学級第 1 回相当)の問題です。2 科目の回・国際学級・帰国生入試の傾向はこの資料からは分かりません(→ 4 節・13 節)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

結論

  1. この学校は「大問の並びと座席(問題の置き場所)が固まっていて、中身は毎年作り直す」学校です。座席の固定とは「同じ種類の問題が毎年同じ場所に出る」という意味で、「同じ問題が出る」という意味ではありません。
  2. 算数は大問 7・小問 24 が 3 年(2024〜2026)とも 1 問も動きません。大問 1 は計算、大問 2 の (2) は食塩水、(4) は平面図形の面積、(5) は立体が 3 年連続です。
  3. 理科は大問 1 が 3 年連続で地学、社会は大問 1 が 3 年連続で歴史の近現代を骨にした大テーマ、国語は大問 3 が漢字の書き取り 10 問で、この座席は資料のある 8 冊すべてで動いていません。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1 の計算 4 問(計算 2 問+逆算 2 問)を、年度をまたいで縦に解きます。
  2. 算数の大問 2 の (2)(4)(5)(食塩水/平面図形の面積/立体)を、同じく年度をまたいで縦に解きます。
  3. 社会の「資料から『なぜ』を書く記述」を、「図表から読み取れること」+「だから〜」の 2 文で書く形にそろえます。

今週やる 1 つ

  1. 算数の大問 2(2) の食塩水を、「混ぜる・加える・蒸発させる」の 3 通りで解き直します(2024・2025・2026 で 1 通りずつ出ています)。

注意

  1. 国語は 2023 年度以降の問題文がこの資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2011〜2022 年度のものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2024・2025・2026) 11 年(2012〜2023 のうち 2013 を除く年) 14 年(2012〜2026。2013 を除く) 高。式の細部(分数・単位)に転写の揺れがある年がありますが、大問構成と題材の読み取りには支障がありません
理科 3 年(2024・2025・2026) 12 年(2012〜2023) 15 年(2012〜2026) 高。図・写真は文字の説明に置き換えられているため、図そのものの細部は推定を含みます
社会 3 年(2024・2025・2026) 14 年(2010〜2023) 17 年(2010〜2026) 高。図表は「図表 1-1」のような番号と説明で残っており、何を読ませたいかは追えます
国語 3 年(2019・2021・2022) 5 年(2011・2013・2014・2015・2018) 8 年(2011・2013・2014・2015・2018・2019・2021・2022 の 8 冊) 高。ただし 2023 年度以降の問題文はこの資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)

5. 一番大きな結論

この学校は「大問の並びと座席が固まっていて、中身は毎年作り直す」学校です。 座席の固定というのは「同じ種類の問題が毎年同じ場所に出る」という意味で、「同じ問題が出る」という意味ではありません。3 年分を原本で読んで、同じ問題がそのまま再登場した例は 4 科目とも見つかりませんでした。

座席の固定は、算数がとくに強く出ています。

一方で毎年変わるものもはっきりしています。算数の大問 3〜7 の単元、理科の各大問の題材、社会の歴史の切り口とテーマ、国語の文章そのものです。座席は当てにできますが、問題は当てにできません。

したがって過去問の使い方は「出る問題を覚える」ではありません。①同じ座席の問題を年度をまたいで縦に解く(算数の大問 1 だけを何年分、大問 2(2) だけを何年分…)、②単元ごとの解き方を身につける、の二つに近くなります。時間の使い方の練習は、読む量の多い理科・社会(30 分)と国語(50 分で本文 2 本+漢字 10 問)で必要になります。


6. この学校らしさが出る場所

過去問でしか掴めない題材の色を並べます。


7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提に優先順を付けています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。過去問を使った縦の演習は小 6 の夏以降が目安です。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 4 問を全年度分(計算 2 問+逆算 2 問)。24 問中 4 問が 13 年間同じ場所にあり、確実に取れる位置です。時間を計って、まず落とさないことを目標にします。(確認: 〜2026 年度)
  2. [週末 60 分] 算数・大問 2 の (2)(4)(5) — 食塩水/平面図形の面積/立体の 3 枠を、年度をまたいで縦に解きます。食塩水は「混ぜる・加える・蒸発させる」の 3 通り(2024・2025・2026 で 1 通りずつ)。立体は展開図・動かしてできる立体・転がりの 3 通りで。(確認: 〜2026 年度)
  3. [週 1 回] 社会・資料から「なぜ」を書く記述と、時代順の並べかえ — 記述は毎年 4〜6 問。「図表から読み取れること」+「だから〜」の 2 文で書く形を身につけます。2024 のホタテ価格下落、2025 の信濃川の横田、2026 の関税と保護主義がそのまま教材になります。並べかえは毎年 1〜2 問で、江戸・明治・戦前の 3 か所が繰り返し狙われるので、年表ベースで練習します。あわせて、「漢字 2 字」「漢字 4 字」で答える重要語を字数つきで覚えること、前年の大きな出来事を歴史・地理・公民のどれかに接続する習慣(出来事そのものより接続先が問われます)、地図の新旧比較(埋め立て・鉄道・道路の由来)を 1 セット、公民の 3 分野(国会・内閣・裁判所/憲法/地方自治)を 2025 の大問 2 を教材にして一巡することも入れておきます。(確認: 〜2026 年度)
  4. [毎日 10 分] 国語・漢字 10 問 — 資料のある 8 冊すべてで大問 3 に固定されています。四字熟語(一心不乱・単刀直入・創意工夫)と慣用句(白羽の矢・猫の額)も混じるので、短文の形で毎日。精読した 3 年で 100 点中の一定量がここに固定されています。(確認: 〜2022 年度)
  5. [週末 60 分] 理科・化学 4 単元(気体の発生と性質・燃焼・溶解度・金属と水溶液)— 直近 3 年で独立大問ゼロです。実験の手順ごと押さえます。出たときに一番差がつく位置にあります。(確認: 〜2026 年度)
  6. [週末 60 分] 算数・面積比とグラフと途中の計算 — 「もっとも簡単な整数の比で」答える面積比は 2024 大問 6・2025 大問 4・2026 大問 4 と 3 年連続で、三角形と台形の組み合わせで反復します。グラフを読む問題(速さ・水量)は 3 年連続で大問 6 か 7 にあり、「グラフの空欄にあてはまる数」を求める形で練習します。途中の計算を書く練習は毎年 1〜2 問ぶん。難所ではなく大問の入口に置かれるので、大問の (1) レベルの易しい問題で書き慣れておきます(書き慣れていないと時間を食います)。(確認: 〜2026 年度)
  7. [週 1 回] 国語・字数指定つきの記述と抜き出し — 記述は 15・25・30・40・50 字の 5 段階で書き分けます。上限ぎりぎりまで使う書き方と、下限を割らない書き方の両方を。「〜ように。」「〜という工夫」のように形を指定される記述は、形から逆算して埋める練習を。抜き出しは指定された字数の幅に入る一続きを探す訓練を。接続語の空欄補充は説明文で毎回。素材は「ことば・読書・伝えること」を論じた説明文から選びます(3 年とも同じ畑から取られています)。(確認: 〜2022 年度)
  8. [週末 60 分] 理科・条件をそろえて比べる実験と、地学・植物 — 「何を調べたいならどれとどれを比べるか」を口に出して言えるようにします。2026 のふりこがそのまま教材になります。地学の大問 1 対策は厚く、地層・岩石・気象・天体を「図を読む」形で。植物のからだのつくり(発芽・葉脈・道管と師管・蒸散・受粉)は実験セットで。「できる・できない+理由」を 2 文で書く訓練は、理科の記述がここに集約されているので直接効きます。その年の自然現象・気象のニュースを一つ二つ、理屈まで説明できるようにしておきます。(確認: 〜2026 年度)

8. 科目別の詳細

まず 4 科目を一覧にします。

科目 形式の固定度 中身の性格 最優先で時間をかける価値があること
算数 非常に高い。大問 7・小問 24(3 年とも同一)・50 分・100 点。答えのみが 9 割、途中の計算を書かせる小問が毎年 1〜2 問 座席は固定、単元は毎年入れ替わる。大問 3〜7 は「(1) 基本 →(2) 応用 →(3) 逆向き」の 3 段 大問 1 の計算 4 問と、大問 2 の (2) 食塩水・(4) 平面図形・(5) 立体
理科 高い。大問 3・小問 25〜30・30 分・50 点。記号選択 43〜54%/短答(語句や数値を短く答える形式)35〜37%/記述 8〜17% 大問 1 は地学、あと 2 題が生物(植物)と物理。1 題 8〜12 小問の読み物形式 化学 4 単元(3 年出ていない)と、条件をそろえて比べる実験の読み方
社会 高い。大問 2・小問 23〜31・30 分・50 点。記号選択 42〜48%/短答 28〜39%/記述 17〜24% 一つのテーマに地理・歴史・公民を織り込む。前年のできごとが毎年入り口にある 資料から「なぜ」を書く記述(毎年 4〜6 問)と、時代順の並べかえ
国語 高い(2022 年度まで)。大問 3・小問 30〜39・50 分・100 点。短答 47〜51%/記号選択 29〜33%/記述 15〜30% 物語 1 本+説明文 1 本+漢字 10 問。説明文は 3 年とも「ことば・読書・伝えること」が題材 漢字 10 問と、字数指定つきの記述の書き分け

配点は国算が各 100 点、社理が各 50 点で、合計 300 点のうち 3 分の 2 が国語と算数です。ただし社理は 30 分で 25〜31 問と密度が高く、取りこぼしがそのまま響きます。

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 7・小問 24)

年度×大問の題材表(2024〜2026 は原本の設問文で確認)

年度 大問 1(4 問) 大問 2(5 問) 大問 3(3 問) 大問 4(3 問) 大問 5(3 問) 大問 6(3 問) 大問 7(3 問)
2024 年度 計算 2 問+□を求める逆算 2 問 小問集合(和差算/食塩水/分数の数列/半円の斜線部の面積/正八面体の展開図に作図) 平均算(10 回のテストの平均を 90 点にする) 集合(40 人のクラス・英語と算数の好ききらい) 円とおうぎ形(半径 1cm・2cm…の円を重ねた図形の面積比) 平面図形の面積比(BD:DC、AE:ED からの比) 水量とグラフ(注水管 A と排水管 B・C)
2025 年度 計算 2 問+□を求める逆算 2 問 小問集合(場合の数/食塩水/割合と比(図書館の男女)/長方形の内部の点と面積/台形+半円を動かした立体の体積) 場合の数(クッキー 3 枚とチョコ 2 個を食べる順) 割合と比(平行線と台形・面積比) 速さ(駅から学校・2 つの横断歩道の信号待ち) 速さとグラフ(長方形の周上を動く 2 点) 規則性(直角三角形を並べたときの周)
2026 年度 計算 2 問+□を求める逆算 2 問 小問集合(速さ(姉が妹を追いかける)/食塩水/時計算/円の色つき部分/円すいを転がす・表面積) 場合の数(5 人が横 1 列に並ぶ) 平面図形の面積比(三角形と台形が等しい) 規則性(黒石と白石を並べる) 速さとグラフ(3 つのバス停を往復する 2 台のバス) 仕事算(4 階と 6 階の教室にワックスを塗る)

座席の固定 — この学校で最も強い特徴

頻出単元と周期

問い方の特徴


8-2. 理科(30 分・50 点・大問 3・小問 25〜30)

年度×大問の題材表(2024〜2026 は原本の設問文で確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2024 年度 地層(9 問)— 柱状図・不整合・示相化石・ぎょう灰岩と自然災害・地層のできかたの実験 植物(8 問)— インゲンの発芽と成長・葉脈・子葉の作図・鉢あたりの種子数とグラフ 2 本 光(8 問)— 屈折を「舗装道路と砂浜」でたとえる・プリズムの分散・虹の色の順と主虹
2025 年度 岩石(12 問)— 写真の 6 種類 A〜F を観察して分類・火成岩の組織・石灰岩とフズリナ・軽石の穴 電流と発熱(7 問)— 電熱線で水を温める・時間と上昇温度・電熱線の太さ・直列と並列 植物(11 問)— 朝顔市と江戸時代の変化アサガオ・葉のつき方・くきの毛・成長点の実験・花びらの形の遺伝
2026 年度 気象(9 問)— 都市部の気温上昇・海風と陸風・2025 年 8 月の国内最高気温 41.8℃・空気の下降と気温 植物(8 問)— でんぷんとヨウ素液・道管と師管・蒸散の実験 3 種 ふりこ(9 問)— 科学者の名前・条件をそろえた比較実験・火星に持って行ったふりこ時計

小問数は 25・30・26 でした。集計では 2012〜2026 の 15 年で大問は 3 題が最頻(4 題の年もあります)、小問は平均 26.7 問です。

座席の固定

問い方の特徴

この科目らしさ


8-3. 社会(30 分・50 点・大問 2・小問 23〜31)

年度×大問の題材表(2024〜2026 は原本の設問文で確認)

年度 大問 1 大問 2
2024 年度 北海道(15 問)— 生徒と先生の会話文。
縄文の遺跡から蘭学・日米和親条約・屯田兵・沖縄戦・憲法の三大原則・大豆・ホタテの価格下落・フードマイレージ・雪の観光まで
明治と現在の同じ場所の地図(10 問)— 東京都港区周辺。
東海道五十三次・台場・旧新橋停車場・築地・やみ市・首都高速がまっすぐでない理由・地図を公開しない国
2025 年度 紙幣に描かれた女性(16 問)— 平等院鳳凰堂と北里柴三郎から、
財務省・熊本の半導体工場・遣唐使・岩倉使節団・福島の果物と水産物・アメリカ大統領選・樋口一葉・キャッシュレス化
将来の夢の作文(15 問)— 法律ができる過程・条例・そうじ当番の事例からルール作り・
憲法公布日・戦前の出来事の並べかえ・判決文の読解・佐渡島の金山・信濃川の横田・裁判員制度・裁判の公開・再審
2026 年度 大阪・関西万博(12 問)— パビリオンと万博史から、
大阪の地理・愛知県と濃尾平野・公害・SDGs・江戸時代の並べかえ・鎖国・地租改正・自由民権運動・パリ万博の図面
貿易(11 問)— 遣唐使から日明貿易・不平等条約と金の流出・
輸入品目のグラフ・自動車工業地帯・関税と国内産業・アメリカの保護主義

座席の固定

頻出単元と問い方の特徴


8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 30〜39)

この節は 2019・2021・2022 年度の 3 年分を原本で読んで書いています。国語は 2023 年度以降の問題文がこの資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2011〜2022 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。

年度×大問の題材表(2019・2021・2022 は原本の設問文で確認)

年度 大問 1 大問 2 大問 3
2019 年度 物語(11 問)— 岡野薫子『桃花片』。陶工の父と子、窯と焼き物 説明文(9 問)— 齋藤孝『読書力』。読書力と会話の質 漢字の書き取り 10 問(下に一覧)
2021 年度 物語(17 問)— 崖の上の家に住む姉妹と、星の話をするお爺さん(出典表示なし) 説明文(12 問)— 外山滋比子『思考の整理学』。既知の再認・未知の理解・新しい世界への挑戦という三つの読み 漢字の書き取り 10 問(下に一覧)
2022 年度 物語(14 問)— 重松清「バスに乗って」。初めて一人でバスに乗る少年と、回数券と父 説明文(11 問)— 飯間浩明『つまずきやすい日本語』。多義的なことばを避ける書き方 漢字の書き取り 10 問(下に一覧)

大問 3 に出た書き取りは次のとおりです。

座席の固定

問い方の特徴


9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

直近 3 年の原本では見ていませんが、資料全体の並びでは繰り返し出ているものです。座席は固定でも中身は毎年入れ替わるので、いつ戻ってきてもおかしくありません。「最終確認年度」は、その単元を資料の並びの中で最後に確認できた年度です。

科目 単元 出ている年の並び 最終確認年度 ひとこと
理科 化学の独立大問 2022 に気体の性質、2021 に燃焼、2020 に溶解度、2019・2017 に金属と水溶液 2022 年度 最有力。4 年出ていません
理科 人体 2015・2018・2020 の並び 2020 年度 6 年。生物の大問が 3 年連続で植物に寄っているぶん、戻ったときの落差が大きくなります
理科 星と星座、太陽 2018・2019・2022 の並び 2022 年度 大問 1 の地学が地層・岩石・気象で 3 年回ったので、天体の順番はいつ来てもおかしくありません
理科 てこ・ばね・浮力 2018・2020・2023 の並び 2023 年度 物理は 3 年で光・電気・ふりこを一巡した形です
理科 生態系・食物連鎖 2013・2016・2019・2021・2022・2023 の並び 2023 年度 15 年の単元集計では上位ですが、直近 3 年の原本では大問として見ていません
社会 公民のまとまった出題 2015・2016・2025 に三権分立や国会・裁判所が大きく出る 2025 年度 2026 は SDGs と関税に触れる程度でした。三権分立・国会・内閣・裁判所は 17 年の集計でも上位で、周期的に大きく出ます
社会 地形図と新旧地図の読図 2024 大問 2・2025 の信濃川 2025 年度 2026 では見ていません
社会 環境問題・防災 2021・2022 に大問、2024・2025 に記述で登場 2025 年度 2026 は公害の選択 1 問のみでした
社会 地方自治 2010 の並び、2025 は条例の小問のみ 2025 年度 大問として長く出ていません
社会 世界地理・国際社会 2013・2017 の並び 2017 年度 直近は万博・貿易の中で断片的に出る形です
算数 つるかめ算(個数を合計から逆算) 2012・2015・2016・2023 に大問で確認できる並び 2023 年度 大問 2 の小問集合か大問 3〜7 に戻る余地があります
算数 売買損益(原価・定価・売値) 2015・2018・2019・2022 の並び 2022 年度 直近 3 年の原本では確認できませんでした
算数 流水算(川の流れと船の速さ) 2017・2021 の並び 2021 年度 大問 2 の小問集合か大問 7 に戻る余地があります
算数 ニュートン算(増えながら減る量) 2018・2023 の並び 2023 年度 同上
算数 約束記号(自分で決めた記号の計算) 2012・2014・2019 の並び 2019 年度 近年は見ていませんが、大問 2 の小問集合に入りやすい形です
算数 図形の移動・転がり 2014・2017・2018 の並び 2018 年度 2026 の円すいの転がしは立体側で、平面の転がりは 3 年見ていません

国語については、精読した 8 冊の並びでは、大問 1 と大問 2 のどちらが物語でどちらが説明文かが入れ替わる年があります(集計上、大問 1 の主軸が抜き出しの年と記号選択の年が交互に近い形で並びます)。文章の種類が入れ替わっても大問 3 の漢字は動いていません。語彙・慣用句をまとめて問う独立の大問は、精読した 3 年では見ていません。


10. 形式面の注意

4 科目に共通する点から書きます。

科目ごとの補足です。


11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

小 4(土台)

計算の正確さを最優先にします。この学校は算数の大問 1 が 13 年間ずっと計算 4 問で、そのうち 2 問は □ を求める逆算です。逆算は小 4 で「わり算の逆はかけ算」という感覚を作っておくと後が楽になります。あわせて、漢字の書き取りを毎日 5〜10 問(国語の大問 3 がこの形で 8 冊固定です。ただし国語は 2023 年度以降の資料がありません → 13 節)、図形は円とおうぎ形・三角形の面積の入口まで。理科・社会は「観察して図やグラフを見る」経験を増やす段階で、暗記に急ぐ必要はありません。時間の計測はまだしません。

小 5(幅)

単元をひととおり回す年です。この学校は座席が固定でも中身は毎年入れ替わるので、大問 3〜7 に入りうる単元の在庫を持っているかどうかがそのまま得点になります。

1 週間の枠は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にすると、この学校の出題に合います。平日 15 分は算数の計算と逆算(毎日)+漢字の書き取り 5〜10 問(毎日)に充て、週末 60 分を単元の在庫づくりに回します。週末の 60 分で回す順番は、この 3 年で実際に回った順に並べると、平均算・集合・場合の数・割合と比・平面図形の面積比・速さ・速さとグラフ・規則性・水量・仕事算です。ここに、直近 3 年では見ていないつるかめ算(個数を合計から逆算)・売買損益・流水算・ニュートン算(増えながら減る量)・約束記号・図形の移動を足すと、大問 3〜7 の在庫はほぼ埋まります(つるかめ算・ニュートン算・流水算・約束記号は教科書に出てこない、受験用教材の単元です)。

理科は物理・化学・生物・地学の 4 分野を偏りなく全分野ひととおり学び終えます(とくに化学は近年出ていないぶん、学校の出題だけを見ていると手薄になります)。社会は、出来事を年表の上に置く習慣(並べかえが毎年出ます)と、地図・グラフから理由を一言で言う習慣を。国語は説明文を読んだら 30 字程度でまとめる練習を(ただし国語は 2023 年度以降の資料がありません → 13 節)。

小 6(仕上げ)

上の「今からやるなら」8 項目です。夏以降は ①同じ座席を縦に解く(算数の大問 1・大問 2 の (2)(4)(5)、国語の大問 3)と、②年度を通しで時間を計る(理科・社会 30 分、国語 50 分)を分けて回すのが効率がよくなります。算数は 50 分で 24 問なので 1 問 2 分の配分ですが、大問 1 の 4 問と大問 2 の 5 問を 15 分で抜けられるかが後半の余裕を決めます。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか

差がつくのは小 5 の幅と、小 6 の縦の演習の両方ですが、比重は小 5 の幅にあります。座席が固定されているぶん「どこに何が来るか」は早い段階で分かってしまうので、当日の勝負はその座席に入ってきた単元を持っているかどうかになります。小 4 から始めるなら、計算と逆算・漢字という「毎年必ず同じ場所にある」ものを早く自動化してしまい、小 5 で単元の在庫を厚くし、小 6 は縦の演習と記述の書き分けに時間を割く——という配分が、この学校の出題にはいちばん噛み合います。


12. この学校と併願するなら

観点は過去問の勉強が二重に効くかだけです。難易度・偏差値帯・通学圏・入試日程の重なり・お子さんとの相性は扱いません(男女と日程の注記は資料のとおり写しました)。

8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。


13. 資料の限界


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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。

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