昭和女子大学附属昭和中学校 の過去問分析
昭和女子大学附属昭和中学校の過去問を年度ごとに数えて、何が固定で何が毎年変わるか・よく出る単元・過去問の使い方をまとめたページです。
昭和女子大学附属昭和中学校 過去問分析(2014〜2026 年度・本科コース第 1 回相当)
更新 2026-08-20。
1. この学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 男女 | 女子校 |
| 旧称 | 昭和中学校(1947 年設立)・昭和高等学校(1948 年設立) |
| 入試回と日程・科目 | 帰国生入試(本科 R1・グローバル GR1 共通)11 月 28 日午前 — 2 教科(国語・算数)または 3 教科(国語・算数・英語)+面接/本科コース AA 2 月 1 日午前 — 2 教科・4 教科・英語資格入試/グローバルコース GA 2 月 1 日午前 — 2 教科・4 教科・英語資格入試/本科コース AP 2 月 1 日午後 — 2 教科または英語資格入試/本科コース B 2 月 2 日午前 — AA と同じ形式/グローバルコース GB 2 月 2 日午前 — 2 教科・4 教科・英語資格入試/スーパーサイエンス SB 2 月 2 日午前 — 3 教科(国語・算数・理科)/本科コース C 2 月 4 日午後 — 2 教科または英語資格入試/スーパーサイエンス SC 2 月 4 日午後 — 2 教科または英語資格入試 |
| 試験時間・配点 | 本科 AA・B: 国語 50 分・算数 50 分、社会と理科はあわせて 50 分。配点は国語 100・算数 100・社会と理科あわせて 100/本科 AP・C、スーパーサイエンス SC: 国語 50 分・算数 50 分、各 100/スーパーサイエンス SB: 3 教科とも各 50 分・各 100 |
| 面接 | 帰国生入試に面接があります(10 分程度) |
| 出願の条件 | 帰国生入試は海外在住 1 年以上・帰国後 3 年以内が出願資格で、グローバルコースは英検 3 級以上が必要です。一般の回でもグローバルコース GA・GB の出願には英検 3 級以上が必要です |
| 募集人数(一部) | グローバルコース GA と GB をあわせて 25 名、スーパーサイエンス SB と SC をあわせて 20 名 |
上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。
いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。
この学校は千葉県の昭和学院中学校・昭和学院秀英中学校とは別の学校です。
2. このページでわかること
このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。
過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。
以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。
3. まず結論だけ(10 行)
結論
- この学校の入試でいちばん動かないのは、座席(問題の置き場所)です。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ番号に出ます。
- 算数は大問 6 題が 2015〜2026 の 12 年連続で、大問 1 が計算と一行題(数行で終わる短い文章題)、大問 3 が平面図形、大問 4 が立体図形。理科は大問 3 が化学で 13 年連続(2014〜2026)、社会は 2023 年から大問 2 題です。
- 一方で中身は毎年作り直されます。算数の大問 2 の単元、社会の大問 1 のテーマ、理科の大問 2・大問 4 の単元は年ごとに入れ替わります。
家でやること 3 つ
- 社会と理科を 50 分でセットにして解く通し演習を 3 年分。4 教科で受ける場合、この 2 科目はあわせて 50 分・合計 100 点です。
- 理科の大問 1(4 分野の小問集合 10 問)を 3 年分縦に。地学と電気はここでしか出ません。
- 算数の大問 1 を 3 年分縦に。計算 2 問+逆算(□にあてはまる数を求める計算)は毎年同じ位置にあります。
今週やる 1 つ
- 社会と理科を続けて 50 分で解き、どちらから解くか・資料問題にどこまで時間をかけるかを決めます。
注意
- 国語は 2017 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2014〜2016 年度のものです(→ 13 節)。
4. 資料の状況
どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並び・小問の数だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。
| 科目 | 精読した年 | 構成だけ数えた年 | 資料のある年 | 判読の確度 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 3 年(2024・2025・2026) | 11 年 | 14 年(2010・2014〜2026) | 高。式や図の細部に転写のゆれがある年がありますが、大問の構成と題材の読み取りに支障はありません |
| 理科 | 3 年(2024・2025・2026) | 12 年 | 15 年(2010〜2026 のうち) | 高。ただし 2025 年度の解答は別校のものが資料に混じっていたため、問題冊子だけで分析しました |
| 社会 | 3 年(2024・2025・2026) | 14 年 | 17 年(2010〜2026) | 高 |
| 国語 | 3 年(2014・2015・2016) | 1 年(2010) | 4 年(2010・2014・2015・2016) | 高。ただし 2017 年度以降は問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです) |
- 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。この学校では 2025 年度の理科の解答だけが別校のものでした。
- 入試回の区別は資料に無く、各年・各科目 1 冊ずつしか収録されていません。2 月 1 日午前の本科コース AA に相当すると考えられますが、断定はできません(→ 13 節)。
- 設問ごとの配点はどの科目・年度にも印刷されていません。
- 5 節以降で「毎年」「◯年連続」と書いたのは、原本または資料の大問の並びで確認できた回数だけです。原本を精読したのは各科目 3 年なので、それより長い連続は「資料の並びで確認できる範囲」と断って書いています。
5. 一番大きな結論
この学校の入試でいちばん動かないのは「何番に何の種類の問題が置かれるか」です。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が同じ場所に出ます。
- 算数は大問 6 題が 2015〜2026 の 12 年連続です。大問 1 が計算と一行題(2014〜2026 の 13 年連続)、大問 3 が平面図形(2021〜2026 の 6 年連続)、大問 4 が立体図形(2022〜2026 の 5 年連続)。精読した 3 年では、大問 5 が「小問 1 つだけの思考問題」、大問 6 が「会話文を読んで空欄を埋める問題」で固定されています。
- 理科は大問 3 が化学で 13 年連続(2014〜2026)です。大問 1 は 4 分野をまたぐ小問集合 10 問で、その最後の問 10 が前年の出来事という並びが 3 年連続。大問 1 の中に食塩水の濃度計算がある年も 3 年連続です。
- 社会は 2023 年から大問 2 題です(2010〜2022 は 5〜6 題でした)。精読した 3 年では、大問 1 が「今の日本の課題を 1 本の長文にして、下線部から地理・歴史・公民へ降りる」15〜19 問、大問 2 が「問 1 地理 → 問 2 歴史 → 問 3 公民」の 3 部構成で固定されています。
- 国語は資料のある 2014〜2016 の 3 年とも大問 3 題で、大問 1 が説明文・評論、大問 2 が随筆、大問 3 が漢字と語句です。物語文(小説)はこの 3 年では出ていません。
一方で、中身は毎年作り直されます。算数の大問 2 は速さとグラフ・仕事算と単元が入れ替わり、社会の大問 1 のテーマは人口 → 外国人 → 河川と治水と毎年変わり、理科の大問 2・大問 4 の単元も年ごとに違います。同じ問題が繰り返し出る学校ではありません。
したがって過去問の使い方は「単元の解き方を身につける」に「同じ座席を縦に並べて解く」を足した形になります。年度通しで時間を計る練習は、社会と理科をあわせて 50 分という配分の確認のために必ず必要ですが、それとは別に「算数の大問 3 だけを 3 年分」「理科の大問 1 だけを 3 年分」という縦の解き方が効きます。
6. この学校らしさが出る場所
- 「昭子さん」が科目をまたいで登場します。 社会 2024 の大問 1 はお姉さんとの会話で始まり、問 4(5) にも「日本の人口について調べていた昭子さん」が出てきます。理科 2025 では大問 2 問 5 に昭子さんと和子さん、大問 3 の会話文にも昭子が登場し、2026 では大問 1 問 7 で昭子さんがグラウンドで自分の影を測っています。算数 2024 の大問 6 も昭子さんと花子さんの会話です。校名にちなんだ名前の生徒が、4 科目のうち 3 科目に出てきます。
- 自校を題材にすることがあります。理科 2026 の大問 4 は「昭和中学校の前にはイチョウの木がありますし、昭和高校ではキンギョを飼っています」と、校内の生き物から「生き物と生き物でないものの違い」に入ります。
- 会話文が算数と理科の両方で使われます。算数の大問 6 は 3 年とも会話文、理科も 2025 の大問 3 が先生と生徒の会話(水をつくる実験)です。誘導つきで考え方を追わせる作りが、学校全体で好まれているように見えます。
- 社会は「いま起きている課題」から入ります。人口減少(2024)、訪日外国人と多文化共生(2025)、河川と治水・災害(2026)。どれも大問 1 の長文の主題になり、そこから縄文時代や平安京まで降りていきます。時事を「知識として問う」のではなく「歴史と制度に接続して問う」作りが 3 年とも一貫しています。
- 理科は「数字が合わない理由」を考えさせます。2026 大問 3 問 4 は、古い水酸化ナトリウムを使うと結果のグラフが変わることを説明させます。2024 大問 3 問 5 は、7 つの容器から食塩水を見つける実験手順を自分で組ませます。手順どおりにやれば出る答えより、うまくいかなかったときに何が起きているかを問う設問が目立ちます。
- 生物では「増える・つながる」が題材になります。有袋類と真獣類(2024)、岩場のヒトデを取り除く実験と食物網(2025)、無性生殖と有性生殖・挿し木(2026)。単体の器官の名前より、生き物どうしの関係や増え方を問う傾向が、精読した 3 年では続いています。
- 国語は説明的な文章が主軸で、しかも「作る・伝える」が題材になります(伝統工芸と和釘 2014、時間のデザイン 2016、向こう側の人に伝わるメディア 2015)。2014・2016 は最後に「あなたなら」と自分の考えを 100 字で書かせています。
7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
想定している学年は受験学年(小 6)の過去問演習期です。小 5 以前の読み方は 11 節の学年別ロードマップを見てください。
各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。
- [週末 60 分] 社会と理科を 50 分でセットにして解く通し演習を、まず 3 年分 — どちらから解くか、資料問題にどこまで時間をかけるかを本番前に決めます。この学校で最初にやるべきはここです。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 理科の大問 1(4 分野の小問集合 10 問)を 3 年分縦に — 地学(月の見え方・地層・気象・太陽の高度)と電気はここでしか出ません。1 問 30 秒で抜けられるかを測ります。あわせて 4 分野の一問一答を毎日 10 問。食塩水の濃度計算は 3 年連続で大問 1 に入っているので、混ぜる・水を加える・含まれる食塩の重さ、の 3 通りを往復できるようにします。(確認: 〜2026 年度)
- [毎日 10 分] 算数の大問 1 を 3 年分縦に — 計算 2 問+逆算は毎年同じ位置です。逆算は「かっこの中を最後に開く」手順を固めておきます。速さの一行題(通過算・流水算・縮尺×時速)も毎年 1 枠あり、3 年とも大問 1 の中ほどに 1 問あります。(確認: 〜2026 年度)
- [週末 60 分] 算数の大問 2〜大問 6 — 大問 3(平面図形)と大問 4(立体図形)を 3 年分ずつ。円と中心角、三角すいの体積(底面 × 高さ ÷3)と表面積、立方体・直方体の切断、水そうの水位。円は円周の等分点・円周上を動く点・転がる円と毎年ちがう見た目で出るので、中心角と弧の対応、おうぎ形の面積の足し引きを 1 本の技術として練習します。大問 2 の速さとグラフは 2024・2026 の 2 年分を並べて解くと、1 年目で作った図の描き方がそのまま 2 年目に使えます。大問 5 は答えが 1 つだけの思考問題を週 1 問(平均・概数・推理のように、単元名では引けない問題。理由を 2〜3 文で書く練習も添えます)、大問 6 は会話文の誘導つき問題を選んで「ア・イ に何が入るか」を自分で確かめながら読み進めます。大問 5・大問 6 は最後に回してよいのですが、手を付けずに本番に行くと面食らいます。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 理科の「表からグラフをかく」を 3 年分 — 3 年連続で 1 問出ています。軸の取り方、原点を通るかどうか、直線か折れ線かの判断。あわせて、ばね・てこ・滑車・浮力を「重さのつり合い」としてまとめて(2024 はばねとてこの複合、2026 は浮力とばねばかりの複合でした)、化学は「水溶液の判別 → 気体の発生 → 中和の計算」を一続きに(大問 3 は 13 年間ずっと化学です)、生物は覚えた知識ではなく文章と表から言えることを 2〜3 文で書く練習を。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会の統計表・グラフの読み取り — 都道府県別の人口・農業産出額・製造品出荷額・輸出品目・水揚げ量から県を特定する練習で、3 年とも複数問あります。「どの数字を手がかりに県を特定するか」を言葉にします。あわせて日本の地形と河川(流域面積・扇状地・三角州・ハザードマップ・ラムサール条約)。2026 は大問 1 が丸ごとここでした。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 社会の歴史をテーマで縦に、公民は用語を漢字で — 米・交通・災害と治水・文化財・地域(東北・瀬戸内)。大問 2 問 2 は 3 年ともこの形です。理由を 2〜3 文で書く練習(資料のどこを見て何が言えるかを、問いの指定に沿って書く。字数指定より「指定された観点に触れているか」が問われています)と、三審制・違憲審査権・特別国会・条例・解職請求・議院内閣制を漢字で書く練習を添えます。前年 1 年間のニュースは、社会では「どの制度の話か」に翻訳して 15 件(選挙と国会、内閣、裁判所、条約、国際関係)、理科では「どの分野の話か」に翻訳して 10 件。理科は大問 1 の問 10、社会は大問 1 か大問 2 問 3 に毎年入ります。(確認: 〜2026 年度)
- [週 1 回] 国語の記述と漢字 — 「本文中の言葉を使って」20〜75 字で書く練習では、本文から使う語を先に 2〜3 個決めてから書き出す手順を固めます。20 字・50 字・60 字・75 字を、指定に応じて要素の数を変えて書き分けます(20 字なら 1 要素、75 字なら 3 要素)。100 字の作文(自分の考え+理由)は「自分の場合はこうだ + なぜなら」の 2 文構成で週 1 本。説明文・評論と随筆を 2 本立てで読み、物語文の演習に偏らないようにします。本文の内容と選択肢を 1 つずつ照らす一括判定の設問は、線を引きながら読みます。漢字の書き取りと読みは毎日 16 問、あわせて慣用句・四字熟語・部首・敬語を単元ごとに一巡します。ただし 2017 年度以降の問題文は資料に無いので、大問数・記述の量・作文の有無が今も同じかどうかは市販の過去問集で必ず確認してください。(確認: 〜2016 年度)
8. 科目別の詳細
家でやることは 7 節に一本化してあります。この節はその根拠(年度と実例)です。形式面の注意は 10 節、しばらく出ていない単元は 9 節にまとめました。
8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 19〜20・答えのみが中心)
年度×大問の題材表(原本を精読した 2024〜2026)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 | 大問 5 | 大問 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 計算・一行題 8 問 | 速さとグラフ(忘れ物に気づいて引き返す A さんと自転車の母) | 平面図形(半径 6cm の円周を 8 等分した点・四角形の面積/角度/斜線部) | 水量(1 辺 20cm の立方体の水そうから別の容器へ移す) | 平均(5 段階の成績。「必ずいえますか。理由も合わせて」) | 会話文・場合の数(バスケットボールの 2 点と 3 点で 9 点をとる組み合わせ) |
| 2025 | 計算・一行題 7 問 | 仕事算(給水管 A・B と排水管 C の水そう) | 平面図形(半径 6cm の円周上を動く 2 点 P・Q の斜線部と角度) | 立体(1 辺 4cm の立方体の切断・展開図に切り口を書き込む・三角すいの表面積) | 概数(4 桁の整数を一の位/十の位/百の位で四捨五入) | 会話文・売買損益(25% 引券と 500 円引券・割引券を使う順番) |
| 2026 | 計算・一行題 7 問 | 速さとグラフ(家から駅へ・図書館に寄る A さんと追う弟) | 平面図形(正三角形の外側を転がる半径 3cm の円・中心の通った長さと通過部分の面積) | 立体(9×9×18cm の直方体を切ってできる三角すい ABCF の体積・表面積・高さ) | 推理(プラネタリウム 3 回の上映と延べ 231 人の観客) | 会話文・場合の数(立方体を 6 色で塗り分け → 三角すいを 4 色で) |
大問 1 の中身(精読した 3 年・前半の枠)
| 年度 | (1) | (2) | (3) | (4) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 四則計算 | 四則計算 | 逆算(□をうめる) | 縮尺 1/35000 と時速の複合 |
| 2025 | 四則計算 | 逆算(□をうめる) | 通過算 | 食塩水の濃度 |
| 2026 | 四則計算 | 逆算(□をうめる) | 流水算 | 売買損益 |
大問 1 の中身(精読した 3 年・後半の枠)
| 年度 | (5) | (6) | (7) | (8) |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 食塩水の濃度 | 年齢算 | 過不足算 | 場合の数 |
| 2025 | 過不足算 | 平均算 | 場合の数 | — |
| 2026 | 速さ(道のりと時間) | 和差算・分配算 | 規則性・数列 | — |
冒頭 2〜3 枠が計算(うち 1 問は必ず逆算)、続いて速さ・割合系の一行題、最後の 1〜2 枠が場合の数か規則性、という並びが 3 年とも共通しています。食塩水の濃度は 2024・2025 の 2 年、過不足算も 2024・2025 の 2 年で、3 年連続には届いていません。
座席(同じ種類の問題が同じ場所に出ること)
これがこの学校の算数でいちばん大きな特徴です。同じ問題が出るのではなく、同じ種類の問題が毎年同じ番号に置かれます。
- 大問数 6 は 2015〜2026 の 12 年連続です(資料で確認できる大問数の並びによります)。小問数も 17〜21 の幅に収まります。
- 大問 1 は「計算+一行題」が 2014〜2026 の 13 年連続。
- 大問 3 は平面図形が 2021〜2026 の 6 年連続(円・おうぎ形・図形の移動を含みます)。
- 大問 4 は立体図形が 2022〜2026 の 5 年連続(水そうの水量も立体の体積として扱われます)。
- 大問 5 は「小問 1 つだけの単発問題」が精読した 3 年とも。平均・概数・推理と単元は毎年変わりますが、手がかりを自分で並べ替えて答えにたどり着く 1 問という性格は共通しています。
- 大問 6 は「会話文を読んで空欄を埋め、そのうえで発展させる」が精読した 3 年とも。登場人物は 2024 が昭子さんと花子さん、2025・2026 が花子さんと太郎さんです。
一方で大問 2 は毎年作り直されます。2024・2026 が速さとグラフ、2025 が仕事算で、単元も設定も固定されていません。
頻出単元と周期
- 毎年(精読した 3 年): 四則計算・逆算、平面図形(円がらみ)、立体図形の体積または表面積、場合の数、会話文の大問。
- 速さとグラフ(大問 2)は 2024・2026 の 2 年。2024 は「引き返す A さんと自転車の母」、2026 は「図書館に寄る A さんと追いかける弟」で、設定の骨組みが近くなっています(家を出た人・途中の寄り道・もう一人が追う・(1) 速さ →(2) 時間 →(3) 追いつく地点や到着時刻)。同じ問題ではありませんが、1 年分を丁寧に解けばもう 1 年が読める作りです。
- 立体(大問 4)は 2025・2026 の 2 年連続で三角すいの体積・表面積。2025 は立方体の切断、2026 は直方体の切断からの三角すいで、「切ってできた立体の表面積」を続けて問うています。
- 一行題の中では、速さの派生(通過算 2025・流水算 2026・縮尺×時速 2024)が 3 年とも 1 枠を占めています。
- 円の面積・弧の長さが毎年出ます。分数と小数が混じった計算(2025 大問 1(1) は帯分数・小数・帯分数の混合)、工夫を要する計算(2024 大問 1(2) は 2024 を共通因数でくくる)が冒頭に来ます。
問われ方の特徴
- 大問 2〜4 はどれも小問 3 つの階段です。(1) は与えられた図や表からすぐ出る量(円の面積・歩く速さ・水の体積)、(2) で条件を 1 つ足し、(3) で逆向きに問います(「面積が 257.04cm² になるとき 1 辺は何 cm か」2026 大問 3、「残る水の高さが 11cm になるのは」2024 大問 4)。(1) を落とすと大問ごと崩れる構造なので、(1) の確実さが効きます。
- 大問 5 は問いが 1 つだけで、部分点の刻みがありません。2024 は「3 の成績をとった人が一番多いと必ずいえますか。理由も合わせて答えなさい」と、答えだけでなく理由を書かせています。
- 大問 6 の会話文は、ア・イ・ウ… の空欄に数や語を入れる形で誘導が入り、(2) でその考え方を別の設定へ移します(2026 は立方体 6 色 → 三角すい 4 色、2024 は 2 点・3 点 → 1 点を加えた組み合わせ)。会話文の中の説明を読み飛ばすと (2) が解けません。
8-2. 理科(4 科受験では社会とあわせて 50 分・合計 100 点・大問 4・小問 25〜26)
年度×大問の題材表(原本を精読した 2024〜2026)
| 年度 | 大問 1 | 大問 2 | 大問 3 | 大問 4 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 小問集合 10 問(種子の養分/ひとみの大きさ/凝灰岩/高気圧の風/月食の並び /気体の集め方/食塩水の濃度/LED/ふりこ/2023 年の宇宙飛行士選抜) |
ばね+てこ(支点から 50cm の棒にばねとおもり・グラフをかく) | 水溶液 7 種の分類と判別(マグネシウムと塩酸・BTB と中和) | 有袋類と真獣類(変態と進化のちがい・世界自然遺産) ※生物 |
| 2025 | 小問集合 10 問(ふりこの周期/導線と方位磁針/熱と体積/食塩水の濃度/顕微鏡の操作 /消化と吸収/上弦の月のクレーター/地層のずれ/台風/海水面の上昇) |
ばね(おもりの重さとばねの長さの表・グラフをかく・2 本つないだら) | 気体(水素と酸素から水をつくる会話文・反応する体積の比) | 生態系(岩場のヒトデを取り除く実験・食物網) |
| 2026 | 小問集合 10 問(滑車/棒磁石と鉄粉/金属と塩酸/食塩水の濃度/花のつくり /セキツイ動物の分類/夏至と冬至の影/地球の公転位置/火成岩の組織/2025 年の最高気温) |
浮力・密度(鉄球とゴルフボール・水中でのばねばかり・水入りの袋・油) | 中和(水酸化ナトリウムと塩酸・グラフをかく・不純物のまじった試薬) | 生き物の定義と無性生殖・有性生殖(挿し木の利点) |
座席(同じ種類の問題が同じ場所に出ること)
- 大問 4 題は 2023〜2026 の 4 年連続です(2010〜2022 は 5 題でした)。小問数は 25〜26 で安定しています。
- 大問 1 は 4 分野をまたぐ小問集合 10 問が精読した 3 年とも。分野の順序も物理・化学・生物・地学が入り混じり、1 問ずつ独立しています。
- 大問 1 の問 10 は「前年の出来事」が 3 年連続です(2024 は 2023 年 2 月の宇宙飛行士選抜、2025 は地球温暖化と海水面上昇、2026 は 2025 年の観測史上最高気温)。理科の時事は最後の 1 問に集約されています。
- 大問 1 に食塩水の濃度計算が 3 年連続で入ります(2024 問 7、2025 問 4、2026 問 4)。混ぜる/濃度を求める/含まれる食塩の重さを求める、と問い方だけ変わります。
- 大問 3 は化学が 13 年連続(2014〜2026)。水溶液の判別・気体・中和・溶解度が回ります。
- 大問 2 と大問 4 は物理と生物の枠で、2025・2026 は「物理 → 化学 → 生物」の並び、2024 だけ「生物 → 化学 → 物理」でした。分野は固定ですが順序は入れ替わります。
- 表からグラフをかく作図が 3 年連続で 1 問あります(2024 大問 2 問 1、2025 大問 2 問 1、2026 大問 3 問 1)。横軸・縦軸が問題文で指定され、点を打って線を引きます。
頻出単元と周期
- 精読した 3 年で大問になった単元: 物理はばね 2 回(2024・2025)と浮力 1 回(2026)、化学は水溶液の判別・気体・中和が 1 回ずつ、生物は動物の分類・生態系・植物の増え方が 1 回ずつ。
- 地学(月・地層・気象・太陽)は精読した 3 年では大問になっていません。そのかわり大問 1 の小問集合に毎年 2〜3 問入ります(2024 は凝灰岩・高気圧・月食、2025 は月のクレーター・地層のずれ・台風、2026 は夏至と冬至の影・地球の公転・火成岩)。地学は「一問一答で確実に取る」対象になっています。
- 電気も同じく大問 1 の小問に降りています(2024 問 8 の LED、2025 問 2 の導線と方位磁針、2026 問 2 の棒磁石と鉄粉)。
- 資料の単元の並びで見ると、大問としての地層は 2022、月は 2019、気象は 2020、人体は 2023 が最後です。5 題から 4 題に減った 2023 年を境に、大問の枠が物理・化学・生物に絞られたように見えます。
問われ方の特徴
- 大問 1 は速さ勝負です。10 問がすべて独立で、選択肢を読む量も短くなっています。ここを詰まらずに抜けられるかが、4 科受験で社会とあわせて 50 分という時間の中では大きく効きます。
- 大問 2〜4 は「表やグラフを読む → 比例の関係を見つける → 値を予測する → はずれた場合の理由を説明する」という流れです。2026 大問 3 問 4 は、古い水酸化ナトリウムを使った実験の表を見て、なぜグラフの傾きが変わるのかを説明させています。数値が合わない理由を考えさせる問いが、この学校の特徴的な作りです。
- 説明を書かせる設問は 2024 が 3 問、2025 が 1 問、2026 が 3 問。字数指定は精読した 3 年ともありません。内容は「変態と進化のちがい」(2024)、「ヒトデの役割」(2025)、「挿し木の利点」「有性生殖の不利な点」(2026)のように、知識をそのまま書くのではなく、与えられた実験や文章から言えることを書くものが多くなっています。
- 実験の手順を自分で考える設問も出ます(2024 大問 3 問 5「食塩水が入った容器を見つけるにはどのような実験操作をしたらよいですか。2 種類以上の実験操作を組み合わせて答えても構いません」)。
- 選択肢では「正しくないもの」「間違っているもの」を選ぶ形が毎年混じります(2024 大問 2 問 1、2025 大問 1 問 10、2026 大問 1 問 3)。
8-3. 社会(4 科受験では理科とあわせて 50 分・合計 100 点・大問 2・小問 26〜31)
年度×大問の題材表(原本を精読した 2024〜2026)
| 年度 | 大問 1(長文のリード文に下線部) | 大問 2(小テーマの集合) |
|---|---|---|
| 2024 | 人口 18 問。昭子さんとお姉さんの会話「2022 年に生まれた日本人の子どもの数が 80 万人を割った」 → 都道府県別人口・人口密度/人口 1 億以上の国の表/日本の人口推移グラフ(江戸後期の停滞・明治以降の急増・一時的な減少の理由) /年齢区分別人口の割合/渡来人と鑑真/工業出荷額の上位県/高度経済成長のエネルギー転換/子育て支援の具体策 |
13 問。問 1 日本の地形(琵琶湖・筑後川・四万十川) /問 2 東北地方の歴史 6 問(三内丸山・中尊寺金色堂・国分寺・伊達氏・八甲田山・学童疎開) /問 3 公民 3 問(議院内閣制・ヤングケアラー) |
| 2025 | 訪日外国人と在日外国人 15 問。インバウンド・オーバーツーリズムをカタカナ指定で /宿泊者数の上位 10 都道府県の表/人口・農業産出額・製造品出荷額から京都と福岡を選ぶ /日中関係の年表(王朝名・人物名・出来事の位置)/ブラジル/少子化対策 /難民認定の表とウクライナ避難民/多文化共生 |
11 問。問 1 水産業と港 4 問(ほたて・釧路と焼津と境/千葉港・横浜港・名古屋港の輸出品/三陸海岸) /問 2 米の歴史 5 問(稲作の史料・租・太閤検地・打ちこわし・米騒動) /問 3 公民 2 問(選択的夫婦別姓・特別国会と首相指名) |
| 2026 | 日本の河川と治水 19 問。「年間平均降水量は約 1700mm で世界平均の約 2 倍」 → 縄文と弥生の遺跡と洪水あと/扇状地の農業/平安京の模式図/ラムサール条約/友禅染と伝統工芸品 /治水事業の時代順並べ替え/田中正造/ピーマンの月別入荷グラフ/関税自主権の回復と小村寿太郎 /国土交通省/条例と解職請求/三審制/ハザードマップ/利根川と荒川の流路の変化を示す 3 枚の地図/流域面積上位 10 河川の表 |
10 問。問 1 瀬戸内海 3 問(統計表・農産物・本州四国連絡橋の影響) /問 2 各時代の文化 5 問(正倉院・かな文字・書院造・葛飾北斎・三種の神器) /問 3 公民 2 問(2025 年 8 月のアメリカ大統領・違憲審査権) |
座席(同じ種類の問題が同じ場所に出ること)
社会は 2022 年までと 2023 年からで作りが大きく変わっています。2010〜2022 は 5〜6 題でしたが、2023 年から 2 題になり、2023〜2026 の 4 年連続で 2 題です。小問数は 25〜31 とほとんど変わっていないので、1 題あたりが大きくなった形です。
精読した 3 年では、次の並びが完全に共通しています。
- 大問 1 は長い文章か会話文が 1 本あり、そこに下線部①②③… を付けて地理・歴史・公民を横断して 15〜19 問。テーマは毎年変わります(人口/外国人/河川と治水)が、「今の日本の課題を 1 つ取り上げ、そこから歴史にも公民にも降りていく」作りは動きません。
- 大問 2 は「問 1 = 地理 → 問 2 = 歴史 → 問 3 = 公民」の 3 部構成が 3 年連続。問 1 は統計表を読ませる地理 3〜4 問、問 2 は 1 つのテーマで時代を縦に貫く歴史 5〜6 問、問 3 は前年の政治の動きを含む公民 2〜3 問です。
- 大問 2 問 2 の歴史は毎年「テーマで通史」(2024 は東北地方、2025 は米、2026 は文化財)。縄文・弥生から昭和・戦後まで、1 つの糸で 5〜6 問並びます。
- 前年の出来事が 3 年連続で入ります(2024 は 2022 年の出生数、2025 は 2024 年 10 月の衆院選と石破首相・ウクライナ避難民、2026 は 2025 年 8 月のアメリカ大統領)。
- 都道府県・地域を統計から当てさせる設問が 3 年連続(2024 は人口と人口密度の 2 位、2025 は京都と福岡・三陸海岸、2026 は瀬戸内海の県と農産物)。
頻出単元と周期
- 地理: 都道府県の同定(3 年とも)、統計表からの読み取り(3 年とも複数)、日本の地形と河川(2024 大問 2 問 1・2026 大問 1 全体)、産業と港・工業出荷額(3 年とも)、環境と防災(2025 オーバーツーリズム、2026 ラムサール条約・ハザードマップ)。
- 歴史: 原始・古代(3 年とも)、飛鳥・奈良(2024 国分寺、2025 租、2026 正倉院)、江戸(2025 打ちこわし、2026 治水と浮世絵)、近代の戦争と大正・昭和前期(3 年とも)。中世は 2026 の銀閣・書院造のように文化面から出ることが多くなっています。
- 公民: 三権分立・国会・内閣・裁判所が 3 年とも(2024 議院内閣制、2025 特別国会と首相指名、2026 国土交通省・三審制・違憲審査権)。人権・多様性・共生も 3 年とも(ヤングケアラー、多文化共生、選択的夫婦別姓)。
- 資料の単元の並びで見ると、大問として正面から出て数年空いているのは、世界地理(2023 が最後)、国際社会・国際協力(2021)、情報・メディア(2020)、財政・税(2020)、地方自治(2015)です。ただし 2026 は地方自治が小問で戻っています(条例・解職請求)。
問われ方の特徴
- 資料が主役です。 3 年とも、表・グラフ・地図・模式図・年表が大問 1 に複数入ります。2026 の大問 1 だけで、平安京の模式図・利根川と荒川の流路 3 枚・流域面積の表・ピーマンの月別入荷グラフが並びます。知識を思い出す前に、まず資料を読むという順番になります。
- 消去法の選択が毎年あります。「ふさわしくないもの」(2024 問 4(2)(3)、2025 問 7・問 9)、「間違えているもの」(2025 大問 2 問 2(3))、「最も効果がうすいと考えられるもの」(2025 問 1(3))。選択肢を 1 つずつ検討する時間が要る形なので、時間配分に効きます。
- 説明を書かせる設問は年によって数が違います(2024 は 4 問、2025 は 0 問、2026 は 2 問)。内容は理由説明が中心で、2024「グラフの記号 B のところで一時的に人口が減少している理由」、2026「洪水のあとが縄文時代の遺跡よりも弥生時代の遺跡のほうに多く見られるのはなぜか。縄文時代と弥生時代の生活様式の変化に注目して」のように、資料と条件が問いの中に指定されています。
- 自分の考えを書かせる設問もあります(2024 問 10「人口の減少をおさえるために…考えられるものを 1 つあげなさい」)。
- 短答(語句や数値を短く答える形式)には字数と文字種の指定が付くことがあります(2025「カタカナ 6 字」「カタカナ 9 字」)。
- 時代順に並べ替える設問(2026 大問 1 問 7)、年表の空欄に王朝名・人物名を入れる設問(2025 問 5)も出ます。
8-4. 国語(50 分・100 点・大問 3・小問 19〜44。2014〜2016 の 3 年のみ)
国語は 2017 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2014〜2016 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。資料には 2010 年度もありますが、直近 3 年ぶんとして 2014・2015・2016 を精読しました。
年度×大問の題材表(原本を精読した 2014〜2016)
| 年度 | 大問 1(8 問) | 大問 2(7〜8 問) | 大問 3(知識) |
|---|---|---|---|
| 2014 | 伊勢神宮の式年遷宮と和釘・鍛冶師の技(小関智弘『町工場・スーパーなものづくり』) | 「いまの自分を変えたい」— 行動と動詞から自分を変える論 | 漢字の書き 8/読み 8/慣用句の空欄 6/共通する漢字の意味 6 |
| 2015 | スズメの減少とその原因(三上修「スズメ――つかず・はなれず・二千年」) | 三十五年前の総武線での出来事(佐藤雅彦「向こう側に人がいる」) | 慣用句・ことわざの言い換え 8/読み 8/外来語 6/四字熟語 6 |
| 2016 | 「時間のデザイン」— イベントとセレモニーが時間に意味を与える(中西紹一『時間のデザイン』) | 神戸のシティループバスと手をふる人たち(岡田光世『手をふる』) | 漢字の書き 8/読み+音訓の別 8/部首名 6/敬語の誤り 6 |
座席(同じ種類の問題が同じ場所に出ること)
- 大問 3 題は 3 年とも動きません。大問 1 が説明文・評論、大問 2 が随筆、大問 3 が漢字と語句の知識です。
- 物語文(小説)は精読した 3 年では出ていません。大問 2 は筆者自身の体験を書いた随筆で、登場人物の心情も問われますが、物語ではありません。
- 大問 1・大問 2 とも設問は 7〜8 問。文章 2 本と知識 1 題で 50 分という配分も 3 年とも同じです。
- 大問 3 は「漢字 8 問 × 2 セット + 語句 6 問 × 2 セット」が 3 年とも。2016 だけ小問がすべて分けて数えられているため小問数が 44 と大きく見えますが、中身の構成は他の年と同じです。
- 冒頭に「字数に制限のある問いは句点も一字に数えます」という注記が 3 年とも入ります。
頻出と周期
- 記述は毎年 4〜5 問。字数指定つきが多く、20 字・30 字・40 字・50 字・60 字・75 字・100 字と幅があります。
- 自分の考えを 100 字以内で書く作文が 2014・2016 の 2 年(2014「あなたが自分自身を表現する動詞は何ですか。なぜその動詞を選んだのか、その理由をふくめて」、2016「あなたが記念日をデザインするならどのような記念日を作りますか。誕生日以外で考えること」)。どちらも文章の主題を自分に引き寄せて書かせる形で、大問の最後に置かれています。2015 では確認できませんでした。
- 抜き出しは毎年 1〜3 問で、字数がきっちり指定されます(2015「十字で」「十五字以内で」「十七字で」、2016「十八字で」「二字で」)。
- 本文の内容に合うかどうかを一括で判定させる設問が 3 年とも(2014 大問 1 問八の A・B・どちらでもない、2014 大問 2 問六と 2015 大問 2 問七の ○×)。5〜6 個の文をまとめて判定する形で、部分点が取りにくくなっています。
- 語句の知識は、慣用句・ことわざ・四字熟語・外来語・部首・敬語・同音異義語が年ごとに入れ替わります。漢字の書き取りと読みだけが毎年固定です。
問われ方の特徴
- 記述は「理由を説明しなさい」と「どのようなことか説明しなさい」の 2 種類がほとんどです。指示語の内容を本文の言葉で言い換えるものが多くなっています。
- 「本文中の言葉を使って」という条件がつく記述があります(2015 大問 1 問一、2016 大問 1 問四・問五)。自分の言葉で要約するのではなく、本文の語を組み替えて指定字数に収めるのが基本になります。
- 1 つの設問で「抜き出し+説明」を両方させる形もあります(2014 大問 2 問五は「八字でぬき出しなさい。また…五十字以内で説明しなさい」)。
- 選択肢は「ふさわしいもの」と「ふさわしくないもの」「誤ったもの」が混じります。
- 説明文の内容が、社会科の題材と重なることがあります(伝統工芸と職人の技、生物の減少と環境、時間と文化)。
- 表現技法を問う設問は 2016 に 1 問だけ(同じ表現技法が使われている部分を選ぶ)。学校文法(品詞・活用)の設問は精読した 3 年ともありません。
9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
資料の単元の並びで見て、その枠に入り得るのに数年出ていないものを挙げます。予想ではなく、準備の抜けを埋めるための一覧として使ってください。「最終確認年度」は、その科目の並びをこちらで確認できている最後の年度です。
| 科目 | 単元 | 最後に大問で出た年 | 最終確認年度 | 状況 |
|---|---|---|---|---|
| 算数 | 水量とグラフ | 2024(大問 4) | 2026 | 2025・2026 は立体の切断に替わりました |
| 算数 | 規則性・数列を大問で | 2020 | 2026 | 近年は大問 1 の一行題に降りています(2026 大問 1(7)) |
| 算数 | 図形の移動 | 2026(大問 3) | 2026 | 2021 以来 5 年ぶりに戻った実例。他の空き単元も戻り得ます |
| 算数 | 売買損益・仕事算を大問で | 2025(大問 6・大問 2) | 2026 | 会話文の題材としても使われます |
| 理科 | 地層・岩石 | 2022 | 2026 | 大問 1 の小問には 3 年連続で出ています |
| 理科 | 月・太陽 | 2019(月) | 2026 | 小問には毎年あります。大問に戻ると計算を含みます |
| 理科 | 気象 | 2020 | 2026 | 台風・高気圧は小問で継続しています |
| 理科 | 人体 | 2023 | 2026 | 4 題に減ってから生物の枠が狭くなっています |
| 理科 | 溶解度・再結晶 | 2016 | 2026 | 化学の大問 3 の枠に入り得る単元として最も長く空いています |
| 社会 | 世界地理を柱にする年 | 2023 | 2026 | 2025 は南アメリカが 1 問だけでした |
| 社会 | 国際社会・国際協力 | 2021 | 2026 | 大問 1 のテーマになると 15 問以上が同じ話題になります |
| 社会 | 情報・メディア | 2020 | 2026 | |
| 社会 | 財政・税 | 2020 | 2026 | 2025 は少子化対策の文脈で 1 問 |
| 社会 | 地方自治 | 2015 | 2026 | 2026 に条例・解職請求が小問で戻りました。テーマとして拡大する可能性があります |
| 国語 | 物語文(小説) | 精読した 3 年では確認できず | 2016 | 2017 年度以降の資料が無いため、現在の状況は分かりません |
- 算数の集合・論理を大問で扱う枠は、2026 大問 5 が推理だったので、当面は大問 5 の枠で出続ける可能性があります。
- 理科の地層・岩石、月、気象、人体は、5 題から 4 題に減った分だけ大問の枠が狭くなっていますが、小問では毎年出ているので、大問に戻ったときに困らない程度の準備は要ります。ふりこは 2023 に大問、2025 に大問 1 の小問。ばねは 2024・2025 と 2 年続けて大問だったので、次は別の物理単元(てこ・滑車・電気)が来る可能性があります(2026 大問 1 問 1 に滑車が出ています)。
- 社会の憲法条文の空欄補充は、精読した 3 年では正面から出ていませんが、公民が毎年 2〜3 問ある枠の中に入り得ます。
10. 形式面の注意(4 科目まとめ)
- 時間と配点(学校の公表資料による): 国語 50 分・100 点、算数 50 分・100 点、社会と理科はあわせて 50 分・合計 100 点。2 教科(国語・算数)で受ける回もあります。スーパーサイエンス SB では理科が単独 50 分・100 点になります。設問ごとの配点は問題冊子に印刷されていません。
- 時間配分: 4 教科で受ける場合、社会 26〜31 問+理科 25〜26 問を 50 分で解くことになるので、時間配分の練習の優先度がとても高くなります。
- 記号選択の比重: 算数はほぼ 0%、理科 38〜60%、社会 45〜54%、国語 30〜53%。算数だけが答えのみの短答でできています(短答が 84〜100%。2024 は 20 問中 19 問、2026 は 19 問すべてが短答でした)。短答は理科 32〜46%・社会 41〜46%・国語 26〜59%、説明・記述は理科 4〜12%・社会 0〜13%・国語 11〜25% です。理科は記号選択と短い語句で答える問いが大半を占め、社会は記号選択と短答で 9 割前後になります。国語は年による揺れが大きくなっています。
- 説明を書かせる設問: 算数は年 0〜1 問(2024 大問 5「理由も合わせて答えなさい」、2025 大問 6(2)「使う順番によって値段が変わるか変わらないか、説明しなさい」の各 1 問。2026 は 0 問)、理科は年 1〜3 問、社会は年 0〜4 問、国語は年 4〜5 問。字数指定があるのは国語だけで、算数・理科・社会の説明には精読した 3 年では字数指定がありませんでした。国語は句読点も 1 字に数えます。国語の記述は指定字数の 8 割以上を埋める練習が要ります。
- 国語の 100 字の作文は、聞かれていることが 2 つあります(何を選ぶか/なぜそれを選ぶか、あるいは何をして過ごすか)。両方に答えないと成立しません。漢字は書き 8 問・読み 8 問で計 16 問あり、国語の小問数の 1〜3 割を占める年もあります。
- 作図: 理科は「表からグラフをかく」が 3 年連続で 1 問。算数は 2025 大問 4(1) の 1 問だけ(立方体の展開図に切り口の線をすべて書き入れる。2024・2026 では確認できませんでした)。展開図への書き込みは練習しておく価値があります。社会と国語は精読した 3 年ともありません。
- 円周率: 2026 の答えの数値(257.04cm²)から、3.14 で計算する作りだと分かります。
- 文字種・字数の指定: 社会の短答に「カタカナ 6 字」「カタカナ 9 字」のような指定が付くことがあります(2025)。国語の抜き出しは字数がきっちり指定されます。
- 桁の指定: 理科の計算に「小数第 1 位を四捨五入して整数で答えなさい」という指定が付きます(2025 大問 2 問 4)。
- 消去法の選択: 理科・社会とも「正しくないもの」「ふさわしくないもの」「間違えているもの」を選ぶ設問が毎年あります。選択肢を 1 つずつ検討する時間を見込んでおきます。
- 図表の量: 理科は図が小問の 4 割強に付きます。グラフ用紙・装置図・スケッチ図を読む前提です。社会は地名・人名・制度名を漢字で書く場面が多くなっています(小村寿太郎・田中正造・三審制・特別国会・条例)。
11. 学年別ロードマップ
この学校は「同じ問題が出る」学校ではなく「同じ種類の問題が同じ場所に出る」学校です。したがって、小 5 までに全分野をひととおり学び終えておくことがそのまま効き、小 6 で座席ごとの縦の演習に切り替えるという進め方になります。
小 4(土台)
- 計算の正確さ。分数と小数が混じった四則計算と、□を求める逆算。算数の大問 1 は 13 年間ずっとここから始まっています。
- 円と正多角形の基礎。半径・直径・円周・中心角。大問 3 は 6 年連続で平面図形です。
- 立体の体積の入口(直方体・立方体)。
- 説明的な文章を読んで、理由を 2〜3 文で書く。国語は説明文・評論と随筆の 2 本立てでした。ただし 2017 年度以降は国語の資料がありません(→ 13 節)。
- 漢字と語彙。書き 8 問・読み 8 問が毎年出る科目です。
- 時間計測はまだしなくてかまいません。
小 5(幅)
- ここがこの学校の本体です。 単元は毎年入れ替わるので、単元をひととおり一巡させておくことが直接効きます。
- 1 週間の基本形は「平日 15 分 × 5 日 + 週末 60 分」です。平日 15 分は算数の計算と逆算、理科の 4 分野の一問一答、社会の統計表 1 枚、国語の漢字と語彙を日替わりで回し、週末 60 分は算数の図形(平面 → 立体)と国語の記述にあてます。
- 算数はこの順で: 速さとその派生(通過算・流水算・旅人算・ダイヤグラム)、割合と比、仕事算、平均、場合の数、規則性、平面図形と立体図形(通過算・流水算・旅人算・仕事算は受験用教材の単元です)。8 節 8-1 の題材表を「小 5 で一巡する単元リスト」として使えます。
- 理科: 4 分野をまんべんなく。大問 1 の小問集合 10 問は分野を選ばずに出るので、苦手分野を作らないことがそのまま点になります。
- 社会: 47 都道府県と地形・産業・気候をセットで。統計表から県を当てる設問が毎年あります。
- 国語: 説明文と随筆を読み、指定字数で書く練習を始めます。40 字・60 字の感覚を作ります。ただし 2017 年度以降は国語の資料がありません(→ 13 節)。
- 小 5 の終わりに、社会と理科を続けて解く感覚をつかんでおくと小 6 が楽になります。
小 6(仕上げ)
- 7 節の 8 項目をそのまま進めます。
- 夏までに単元の穴を埋め、秋から同じ座席を縦に並べて解きます(算数の大問 3 を 3 年分、理科の大問 1 を 3 年分、社会の大問 2 問 2 を 3 年分)。
- 社会と理科の 50 分通し演習は、他のどの練習より優先度が高くなります。2 科目を 1 つの時間の中でさばく感覚は、この配分でしか身につきません。
- 国語は 2017 年度以降の資料が無いため、市販の過去問集で直近の形式を必ず確認します(→ 13 節)。
この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか
差がつくのは小 5 で全分野を一巡できているかどうかです。この学校は座席が固定されている一方、その座席に入る単元は毎年入れ替わります。「大問 3 は平面図形だ」と分かっていても、円の等分点・円周上を動く点・転がる円と、毎年ちがう見た目で出ます。だから「どの単元が来ても、その場所(大問 3 なら平面図形の枠)で戦える」状態を小 5 のうちに作れているかどうかが、小 6 の過去問演習の密度を決めます。小 4 でやるべきことは計算と円の基礎に絞ってかまいません。
12. この学校と併願するなら(勉強が転用できる学校)
観点は勉強が転用できるかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問われ方なら、過去問演習が二重に効きます。難易度・偏差値帯・入試日程・通学圏・合格可能性は扱いません。
- 公文国際学園中等部(神奈川県・共学) — 算数の作りがいちばん近く、理科・社会も近い学校です。
- 西武学園文理中学校(埼玉県・共学) — 社会の作りが近く、理科も近い一方、算数はややちがいます。
- 法政大学第二中学校(神奈川県・共学) — 社会と理科が近く、算数は別に対策が要ります。
8 校の一覧・記述量・注意は 併願候補ページ へ。
本科コース AP・C とスーパーサイエンス SC は 2 教科(国語・算数)の回です。併願先が 4 科目校の場合、理科と社会はこれらの回の準備とは別に立てる必要があります。
近さは、科目ごとの「大問数・小問数・説明と記号選択の比率・図表の比率・同じ場所に来る単元の一致・設問文の言い回しの重なり」と単元の分布の似方から自動集計で出したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。国語はこの学校の資料が 2016 年度までしか無いため、どの候補校とも比較できていません。
13. 資料の限界
- 入試回: 資料は各年・各科目 1 冊ずつで、回の区別が付いていません。2 月 1 日午前の本科コース AA に相当すると考えられますが確認できません。本科コース B・AP・C、グローバルコース、スーパーサイエンス、帰国生入試の傾向はこの資料からは分かりません。とくにスーパーサイエンスは理科が単独 50 分・100 点になるので、形式が違う可能性があります。
- 別校の冊子が混じっていた件: 2025 年度の理科の解答が別校のものでした。2025 年度の理科は問題冊子だけで分析しています(→ 4 節)。
- 精読した年数: 原本の設問文を精読したのは各科目 3 年(算数・理科・社会は 2024〜2026、国語は 2014〜2016)です。それより長い「◯年連続」は、資料に記録された大問ごとの単元の並びで確認したもので、題材の中身までは見ていません。
- 国語: 2017 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2014〜2016 年度に限られ、直近 10 年の形式は分かりません。市販の過去問集で必ず確認してください。
- 社会の作りが変わった年: 2023 年に大問が 5〜6 題から 2 題になっています。2022 年以前の過去問は、小問の中身は使えますが、時間配分の練習には向きません。
- 理科の作りが変わった年: 同じく 2023 年に 5 題から 4 題になっています。2022 年以前を演習に使う場合は、大問 1 が小問集合ではないことに注意してください。
- 転写の読み落とし: 資料は画像からの読み取りで、式・数値・図の細部に誤りが混じり得ます。2024 年度の算数・社会、2026 年度の算数・理科・社会は転写の確度が他の年より低いと記録されています。本文中の題材はいずれも設問文で確認しましたが、選択肢の中だけに出る語は文脈が短くなっています。
- 配点: 設問ごとの配点はどの科目・年度にも印刷されていません。科目ごとの満点は学校の公表資料によるもので、問題冊子で確認したわけではありません。
- 「毎年」「◯年連続」の使い方: 原本または資料の並びで反復を確認したものだけに使いました。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題の意図を裏づける資料はありません。
- 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果には触れていません。これらは別のページの領分です。
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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。更新 2026-08-17。
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