過去問の変化は「数・位置・収録文字数」に分けると読みやすい
更新 2026-09-16。過去問の年ごとの差を、大問構成、出題位置、資料に収録された問題本文の文字数という三つの観点に分けて確認する方法です。
過去問を何年分か並べても、変わった点を一言で表そうとすると見落としが生まれます。大問の数が変わったのか、同じ大問番号に置かれる分野が変わったのか、問題冊子から抽出できた文章が増えたのか。まず三つに分けると、確認すべき場所がはっきりします。
1. 大問の数は、小問の並びと一緒に見る
大問が5題から6題になっても、問いの総数や配分まで変わったとは限りません。大問数と、各大問に含まれる小問数の並びを一組にして記録します。たとえば「5題、3・4・2・5・3問」のような形です。
一年だけの差は、その年固有の題材でも起こります。直近2年が同じ構成か、その前5年ではどの構成が多かったかを分けて見ると、一度だけの揺れと継続した差を混同しにくくなります。欠けた年度を詰めず、連続した暦年で比べることも大切です。
2. 出題位置は「同じ分類が何年続いたか」から確かめる
大問番号には役割が見えることがあります。分類データ上、明治大学付属明治中学校の算数では、大問1の大分類が2019〜2025年の7年連続で「割合・文章題」、2026年は「計算」でした。これは問題冊子を読んだ感想ではなく、各年の大問位置に付けた分類を比較した観測です。
位置の変化を読むときは、古い側で同じ分類が十分に続いているか、最新年にも同じ位置が存在するかを確認します。位置や分類が欠けている年は、変わった年として数えません。細かな分類が安定している場合は細分類を使い、それが難しい場合だけ大分類で見ます。
3. 文字数は、中央値と抽出範囲を併記する
品質条件を満たす連続8年があり、資料に収録された問題本文の文字数について直近3年の中央値が前5年の1.2倍以上だった観測は次の6校科目でした。国語は比較できた10校中3校、社会は8校中3校です。順位ではなく、抽出値を読み直す入口として示します。
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| 学校 | 科目 | 前5年の中央値 | 直近3年の中央値 | 比較期間 |
|---|---|---|---|---|
| 栄光学園中学校 | 国語 | 1,101字 | 1,446字 | 2019〜2023年/2024〜2026年 |
| 武蔵中学校 | 国語 | 515字 | 749字 | 2019〜2023年/2024〜2026年 |
| 渋谷教育学園幕張中学校 | 国語 | 3,189字 | 4,142字 | 2019〜2023年/2024〜2026年 |
| 東京都市大学付属中学校 | 社会 | 4,348字 | 5,726字 | 2019〜2023年/2024〜2026年 |
| 跡見学園中学校 | 社会 | 2,686字 | 3,660字 | 2019〜2023年/2024〜2026年 |
| 日本大学第一中学校 | 社会 | 2,157字 | 2,660字 | 2018〜2022年/2023〜2025年 |
この文字数は、資料に収録された問題本文から抽出した値です。別に集計された導入文の文字数は加えていません。試験全体の文章量や国語の読解本文量を表す数字ではなく、OCRや収録範囲の影響も受けます。また、各年の値が順番に増えたことを意味しません。前半5年と後半3年の中央値を比べた結果です。
家庭で確認するときは、差が見えた年度の問題を開く
最初に、同じ入試回・同じ科目の冊子を年度ごとにそろえます。今回の年次資料は学校・科目・年につき1冊で、学校が実施した全入試回をそろえた比較ではありません。別の回を混ぜれば、年度差に見えたものが回の違いだった、ということも起こります。
集計で差を見つけたら、該当する年度の問題冊子へ戻ります。大問数なら目次と設問番号、位置なら該当大問の分野、文字数なら収録ページやOCRの欠けを確認します。三つの観点を混ぜずに記録すると、「どこが違って見えるのか」と「原問題で何を確かめるか」を一枚のメモにできます。
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