関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

国語の本文が 8,000 字を超える学校は、関東にどれくらい?——195 校の過去問の字数から

問い

「うちの子は、文章を読むのがゆっくり。国語の問題文がとても長い学校がある、と聞いて心配になった」

国語の過去問を開くと、問題用紙が何枚も続く学校があります。読むのに時間がかかる子だと、それだけで不安になります。長い学校がどれくらいあって、志望校はどのあたりなのか。まず数で見てみます。

このページでは、関東の過去問で数えた「本文の字数」を使います。どの学校がよいかは扱いません。読むのが速いか遅いかの見立てもしません。試験の側で何がどれだけ求められているかを並べます。

先に、数だけ

8,000 字は、400 字詰めの原稿用紙で 20 枚分にあたります。

いちばん長い学校と短い学校で、5 倍の差

195 校でいちばん短いのは、聖和学院の 2,382 字です。浦和明の星女子の 12,511 字とは 5 倍ほどの差があります。

同じ「中学入試の国語」でも、読ませる量はこれだけ違います。8,000 字以上の 26 校は 195 校の中で長い側にいますが、「長い学校が当たり前」というわけではありません。真ん中の 6,210 字より短い学校が、半分あります。

男子校・女子校・共学校で分けると

8,000 字以上の学校の数を、男女の属性で分けて見ます。

属性ごとの真ん中は、男子校が約 6,800 字、女子校が約 6,400 字、共学校が約 6,000 字でした。真ん中どうしの差は数百字で、8,000 字以上の学校の数の差ほどは開いていません。「男子校は長い」「女子校は短い」とひとまとめにするより、1 校ずつの字数を見る方が、志望校の姿に近づきます。

長くなっているのか

「最近の国語は文章が長くなった」という話も聞きます。顔ぶれをそろえて比べられる 46 校(2010〜13 年度と 2023〜26 年度の両方に、読み取りの確度が高い冊子がある学校)で見ると、本文の字数の真ん中は 6,478 字から 7,459 字へ、981 字増えていました。同じ 46 校で、小問の数の真ん中は 22 問から 20.5 問に減っています。

ただし、毎年少しずつ増えたわけではありません。年度ごとに並べると、2010 年度の 5,872 字から 2026 年度の 8,013 字までの間で、上がったり下がったりしています。年度ごとに数えられた冊子は 22〜43 冊で、学校の入れかわりも含みます。

志望校が長くなっているかどうかは、その学校の年ごとの字数を見る方が確かです。

本文の量と、問の数・時間は別の物差し

本文が長いことと、1 問にかけられる時間が短いことは、同じではありません。本文の量が近い学校でも、問の数と試験時間は大きく違います。

学校 本文の字数(真ん中) 小問の数(真ん中) 国語の試験時間(2027 年度の要項)
浦和明の星女子 12,511 字 23 問 50 分
慶應義塾湘南藤沢 10,089 字 20 問 45 分
渋谷教育学園渋谷 9,533 字 16 問 50 分
普連土学園 9,263 字 45 問 60 分
鷗友学園女子 8,304 字 12 問 45 分

普連土学園と渋谷教育学園渋谷は、本文の量がほぼ同じでも、小問の数は 45 問と 16 問です。鷗友学園女子は、8,000 字を超える本文に小問が 12 問です。

関東の 184 校の国語で、試験時間を小問の数で割ると、1 問あたりの時間の真ん中は 1.79 分でした(短い学校で 0.86 分、長い学校で 6.25 分)。本文の量・問の数・試験時間の 3 つを並べると、同じ「長い」でも、試験の形はかなり違って見えます。

試験時間は 2027 年度の要項の値で、過去問の年の試験時間と同じとは限りません。過去問を使うときは、その年度の問題用紙の表紙で時間を確かめてください。

一覧を読むときの注意

志望校の頁で見る 3 つ

  1. 本文の字数と資料の年数: 学校の過去問の頁で、本文の量と、それが何年分の資料の真ん中かを見ます。195 校の真ん中 6,210 字と並べると、長い側か短い側かが分かります。
  2. 問の数と試験時間: 小問の数と、要項の試験時間。1 問あたりの時間は、学校の頁の出題傾向の表に「1 問あたりの時間」の欄がある学校が多くあります(試験時間か小問の数がそろわない学校には無い)。
  3. 文章の本数: 過去問の頁の題材表で、大問がいくつあり、文章が何本か。

過去問を 1 回分、本文を読み終えるまでの時間を測ってみる家庭もあります。目安です。根拠は数えたものではなく、効果も確かめていません。測るときは、上の 3 つを見たあとにすると、何と比べればよいかが分かりやすくなります。

本文の量は、志望校の国語の試験がどんな形をしているかを知るための数の 1 つです。字数だけで心配をふくらませる前に、問の数と時間、文章の本数もあわせて見てみてください。

数え方と出典


特集の一覧へ

ほかの特集: 算数 1 科目だけで受けられる入試、2027 年度は関東に何校?——21 校の要項で見る日付と中身/女子校の算数にも「場合の数」は出る?——関東の女子校 72 校の過去問で数えると/名前に「付属」とあれば大学の系列か——関東の男子校 40 校を公式の資料で確かめると 16 校

数字は各校の募集要項・入試結果・過去問の書き起こしから数えたものです。合格可能性・学校の優劣は扱いません(→ 資料の限界・方法論)。更新 2026-11-01。