関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

日本大学豊山中学校の過去問分析

男子私立東京都文京区

重要結論

  1. この学校の入試は、大問の数と分野の並びが長期間動きません。動くのは、その出題位置(大問の番号と順番)に座る単元のほうです。
  2. 理科は 4 大問が 14 年(2012〜2025)変わらず、大問 1 は 14 年ずっと物理です。算数は 6 大問が 12 年(2014〜2025)変わらず、大問 6 の立体は 6 年連続(2020〜2025)、大問 3 の平面図形は 5 年連続(2021〜2025)です。
  3. 社会は 地理 → 歴史 → 公民 の並びが資料のある 16 年すべてで同じで、国語は 知識 → 説明文 → 小説 の 3 大問です。

今週やること

  1. 理科と社会をあわせて 60 分の通し演習を 1 回入れます。小問は計 50 問前後で 1 問あたり 70 秒しかないので、どちらから解くか・どちらに何分使うかを先に決めておきます。
  2. 算数の大問 1(計算 5 問)を 10 年分、枠ごとにたてに解きます。工夫算 1 問と多重かっこの逆算 1 問がほぼ確実に入ります。
  3. 算数の大問 6(立体)を 2020〜2025 の 6 年分まとめて解きます。切る・転がす・傾けるの操作別に整理します。

分析年度: 2010〜2025 年度
資料の範囲: 14〜16 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2010〜2020 年度のものです(→ 13 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 国語: 3 題(2014 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年 2019。最新の資料は 2020 年度)。前回の変化: 2010 → 2014 の間に 2 題 → 3 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 1 回: 2014
  • 理科: 4 題(2013 年度から、大問数を数えられた資料 7 冊すべて・数えられなかった年が 5 年。最新の資料は 2024 年度(2025 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 4 題))。前回の変化: なし(2013〜2024 年度の、数えられた資料 7 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 社会: 3 題(2022 年度から、大問数を数えられた資料 3 冊すべて。最新の資料は 2024 年度(2025 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 4 題))。前回の変化: 2020 → 2022 の間に 4 題 → 3 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 4 回: 2011・2012・2019・2022(間隔 1・7・3)。前回の変化のときの分野の並び: 地理-地図・地形・気候|歴史-近現代|歴史-近現代|公民-憲法・政治 → 地理-地図・地形・気候|歴史-近現代|時事
  • 算数: 6 題(2016 年度から、大問数を数えられた資料 6 冊すべて・数えられなかった年 2017・2019・2020。最新の資料は 2024 年度(2025 年度は読み取りの確度が低く数えていない。読み取りでは 2025 年度 6 題))。前回の変化: 2012 → 2016 の間に 7 題 → 6 題(間の年は大問数を数えられていない)。変化の履歴: 2 回: 2012・2016(間隔 4)。前回の変化のときの分野の並び: 計算|数の性質・規則性|割合・文章題|場合の数・論理|平面図形|平面図形|立体図形 → 計算|割合・文章題|平面図形|数の性質・規則性|速さ|立体図形

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 東京都文京区
男女 男子校
旧称 豊山中学(1903 年認可〜1952 年)
入試回と日程・科目 第 1 回 2 月 1 日午前 — 4 科(募集 90 名)/第 2 回 2 月 2 日午後 — 2 科(募集 50 名)/第 3 回 2 月 3 日午前 — 4 科(募集 52 名)/第 4 回 2 月 3 日午後 — 2 科
試験時間・配点 第 1 回・第 3 回は 国語 50 分・100 点/算数 50 分・100 点/理科と社会をあわせて 60 分・100 点(4 科計 300 点)。第 2 回・第 4 回は 国語 50 分・100 点/算数 50 分・100 点(2 科計 200 点)

上の表は 2027 年度の募集要項による内容です。

いまの小 6 は 2027 年 2 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます。

この学校は東京都文京区の男子校です。日本大学豊山女子中学校(東京都板橋区・女子校)とは別の学校で、この分析は文京区の男子校のものです。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. この学校の入試は、大問の数と分野の並びが長期間動きません。動くのは、その出題位置(大問の番号と順番)に座る単元のほうです。
  2. 理科は 4 大問が 14 年(2012〜2025)変わらず、大問 1 は 14 年ずっと物理です。算数は 6 大問が 12 年(2014〜2025)変わらず、大問 6 の立体は 6 年連続(2020〜2025)、大問 3 の平面図形は 5 年連続(2021〜2025)です。
  3. 社会は 地理 → 歴史 → 公民 の並びが資料のある 16 年すべてで同じで、国語は 知識 → 説明文 → 小説 の 3 大問です。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1(計算 5 問)を 10 年分、枠ごとにたてに解きます。工夫算 1 問と多重かっこの逆算 1 問がほぼ確実に入ります。
  2. 算数の大問 6(立体)を 2020〜2025 の 6 年分まとめて解きます。切る・転がす・傾けるの操作別に整理します。
  3. 社会は歴史を優先します。小問の約 4 割が歴史で、1 本の文章で古代から現代までを通す作りです。

今週やる 1 つ

  1. 理科と社会をあわせて 60 分の通し演習を 1 回入れます。小問は計 50 問前後で 1 問あたり 70 秒しかないので、どちらから解くか・どちらに何分使うかを先に決めておきます。

注意

  1. 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2010〜2020 年度のものです(→ 13 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(分野と単元の名前だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2010・2012・2014〜2022) 14 年(2010・2012・2014〜2025。2011・2013 は解答のみ) 高。2025 のみ読み取り確度がやや低い年で、細部の数値には揺れがありうる
理科 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2012〜2022) 14 年(2012〜2025) 高。2025 のみやや低い
社会 3 年(2023・2024・2025) 13 年(2010〜2022) 16 年(2010〜2025) 高。2025 のみやや低い
国語 3 年(2017・2018・2020) 4 年(2010・2014・2015・2016) 7 年(2010・2014〜2018・2020) 高。ただし 2021 年度以降の問題文が資料に無い(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 入試回について: 資料は 1 校×1 年×1 科目につき 1 冊しか無く、どの回のものか区別ができません。第 1 回に相当すると考えて読んでいます。第 2 回以降の傾向はこの資料からは分かりません。
  • 試験時間・配点・回の構成は 2027 年度の募集要項によります。第 1 回(2 月 1 日午前)と第 3 回(2 月 3 日午前)が 4 科(国語 50 分 100 点・算数 50 分 100 点・社会と理科を合わせて 60 分 100 点、計 300 点)、第 2 回(2 月 2 日午後)と第 4 回(2 月 3 日午後)が 2 科(国語・算数 各 50 分 100 点、計 200 点)です。
  • 過去の年度の試験時間・配点がこれと同じだったかは確認していません。設問ごとの配点はどの科目・年度の冊子にも印刷されていません。
  • 「毎年」「◯年連続」と書いたものは、原本または年度ごとの単元の並びで実際に数えた回数です。精読していない年については単元の名前までしか書いていません。

5. 一番大きな結論

この学校の入試は、大問の数と分野の並びが長期間動きません。動くのは、その出題位置に座る単元のほうです。

  • 理科は 4 大問が 14 年(2012〜2025)変わらず、大問 1 は 14 年ずっと物理です。直近 5 年(2021〜2025)は 物理 → 化学 → 生物 → 地学 の並びで固定しています。
  • 算数は 6 大問が 12 年(2014〜2025)変わりません。大問 1 が計算 4 問+逆算(□にあてはまる数を求める計算)1 問、大問 2 が一行題(数行で終わる短い文章題)5 問、大問 3 が図形の一行題 3 問、大問 6 が立体図形です。大問 6 の立体は 6 年連続(2020〜2025)、大問 3 の平面図形は 5 年連続(2021〜2025)、その中の折り返しの角度は 3 年連続(2023〜2025)です。
  • 社会は大問の数こそ動きます(5→4→3→4)が、地理 → 歴史 → 公民 の並びは資料のある 16 年すべてで同じです。公民が大問 3 に来るのは 3 年連続(2023〜2025)です。
  • 国語は 知識 → 説明文 → 小説 の 3 大問で、資料のある年のうち 2014〜2020 年度では動いていません。

ここで言う「出題位置が決まっている」は、同じ問題が出るという意味ではありません。数字も設定も文章も毎年作り直されています。決まっているのは「どの種類の問題が、どの場所に出るか」だけです。

したがって過去問の使い方は「単元の解き方を、決まった出題位置で身につける」に最も近くなります。年度を通しで解くより、大問 6 の立体だけを 6 年分、大問 1 の計算だけを 10 年分、理科の大問 1 の物理だけを 14 年分というように、同じ出題位置をたてに解くほうが効率がよくなります。

同時に「時間の使い方を身につける」必要も大きくなります。理科と社会が合わせて 60 分・合わせて 100 点で、小問は理科 22〜26 問+社会 25〜26 問の計 50 問前後になります。1 問あたり 70 秒しかありません。2 科目を続けて解く通し演習を必ず入れてください。

一方で「毎年変わるもの」もはっきりしています。算数の大問 4(規則性か水量か)と大問 5(速さか図形か)、理科の各分野の中の単元、社会の話題の選び方はどれも年ごとに入れ替わります。ここは幅を持って準備します。

記述の少なさも特徴です。算数は精読した 3 年で記述 0 問・記号選択 0 問(すべて答えだけを書く短答(語句や数値を短く答える形式))、理科も精読した 3 年で説明を書かせる設問 0 問、社会は 0〜1 問でした。書く負担が軽いぶん、答えの正確さと速さがそのまま点になります。


6. この学校らしさが出る場所

  • 社会の入口が 3 年続けて「交通」でした。2023 は日本の鉄道開通 150 年から通史へ(歴史の大問がまるごと鉄道の話)、2024 は海上空港・モーダルシフト・ライトレール・観光路線(地理の大問がまるごと交通)、2025 はリニア中央新幹線と静岡県知事選から地理へ、さらに関西国際空港も出ました。交通・インフラを入口に社会科の基本事項をつなぐ作りが続いているように見えます。
  • 社会は前年 1 年の出来事から書き起こします。2023 は鉄道開通 150 年と成年年齢引き下げ、2024 は広島サミット・マウイ島の山火事・百貨店のストライキ、2025 は静岡県知事選と大阪万博でした。ただし問われるのはニュースそのものではなく、その土地・時代・制度の基本事項です。
  • 自校が問題文に出ます。2024 の社会の大問 1 は「2023 年 8 月、ハワイ・マウイ島で起きた大規模な山火事は、古くから本校高校生の修学旅行先として来訪していた地域だ」という一文から始まります。
  • 算数にその年の西暦が入ります。2023 の工夫算は 2.023×23+20.23×4.5+202.3×0.32、2024 の規則性は「124 は何段目の何番目か」、2025 の約束記号は「2025 はアルファベットでどのように表せるか」でした。数字で遊ぶ設問を毎年どこかに置いているように見えます。
  • 算数の立体には必ず「操作」が入ります。単に体積を求めるのではなく、切る(2023 の立方体の切断)・転がす(2024 の円すいを転がして 1 周)・傾ける(2025 の三角柱の容器を置きかえる)が加わります。立体を頭の中で動かす力を、毎年同じ場所で測っているように見えます。
  • 理科は実験室の場面から入ることが多くなります。2023 は「たかし君とまなぶ君は理科室で水の入った水そうと直方体のガラス、三角柱のガラス(プリズム)を…」という会話文、2025 は「やすし君は実験室でいろいろなものを燃やし」でした。メスシリンダーの目の位置(2023)、実験室での注意点(2023)、ガスバーナーの使い方の順序(2025)と、器具の扱いそのものを問う設問も入ります。
  • 理科に「その先を考えさせる」1 問が混じります。2024 は SDGs の「陸の豊かさも守ろう」(大問 3)と「今から 1000 万年後の人類が日本の地層を調べる研究を行っていると仮定します」(大問 4)、2025 は「原始地球では大気が現在と異なり…最初の生物は海の中で誕生した」(大問 3)でした。知識ではなく文脈を読ませる作りです。
  • 国語の小説は中学生前後の男子が主人公です。バドミントン部の翼と千波矢(2017)、サッカー部の合宿と高校入試の補習がある夏休み(2018)、まつり半纏を渡されて神輿を担ぐ「オレ」(2020)。部活・祭り・家族という舞台が続いています。説明文のほうは生態系(2017)・SNS と社会(2018)・日本語の成り立ち(2020)・植物(2016)と、自然科学と言語をめぐるものが多くなっています。

7. 今からやるなら(4 科目統合の優先順)

想定学年は受験学年(小 6)の過去問演習期です。小 5 以前の方は 11 節の学年別ロードマップを先に見てください。各項目の末尾の(確認: 〜◯◯年度)は、その施策の根拠を確認できている最後の年度です。個々の根拠は 8 節の科目別を参照してください。

  1. [週末 60 分] 理科と社会を合わせて 60 分で解く通し演習を最優先で入れます。1 問 70 秒、計 50 問前後です。どちらから解くか、どちらに何分使うかを自分で決めておきます(理科 30 分・社会 30 分の時間割が目安です)。ここを決めていないことがいちばんの失点要因になります。(確認: 〜2025 年度)
  2. [週末 60 分] 算数の大問 1(計算 5 問)を 10 年分、枠ごとにたてに解きます。毎年 4 問の計算のうち 1 問は工夫して解く作りになっており(2023 は 2.023×23+20.23×4.5+202.3×0.32、2024 は 98×0.5−0.7×56+4.9×6+1.96×30、2025 は (555.5+5.5)÷0.5−555.5÷5.5)、(5) は必ず多重かっこの逆算です。ここで満点を取る手順を先に固めます。(確認: 〜2025 年度)
  3. [週末 60 分] 算数の大問 6(立体)を 2020〜2025 の 6 年分。切る(2023)・転がす(2024)・傾ける(2025)と操作が 1 つ入るので、操作別に整理します。あわせて大問 3 の折り返しの角度を 2023〜2025 の 3 年分解き、そのうえで正多角形・三角定規の角度も 1 年分ずつ足します。(確認: 〜2025 年度)
  4. [週末 60 分] 算数の規則性を「数列」「段ごとの式」「約束記号」「周期(曜日・あまり)」の 4 つに分けて各 2 年分。精読した 3 年ではすべての年に規則性が 2 か所以上ありました。逆引き(「2025 は何段目の何番目か」)を必ず含めます。大問 2 の一行題 5 問は食塩水・割合と比・特殊算(年齢算・和差算・過不足算・仕事算。受験用教材の単元です)・数の性質(約分・約数)・規則性の 5 分野から出るので分野別に 5 問ずつ集め、大問 5 の速さはグラフを読む形(2024)とグラフのない追いかけ算(2025)の両方を回します。水量とグラフは大問として復活しうるので、2020・2023 の 2 年分は解いておきます。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週末 60 分] 理科の大問 1(物理)を「ふりこ・てこ・ばね・浮力」と「電気回路・電磁石」の 2 グループに分け、2012〜2025 の 14 年分を分野ごとにたてに解きます。表から比例を読む手順を固めます。大問 2 の化学は溶解度・再結晶と金属+塩酸を先に固め、中和も 1 年分は解いておきます。大問 3 の生物は植物のはたらきと動物の分類チャートを両方(2024 と 2025 は作りが対照的なので 2 年セットで解くとよいです)。大問 4 の地学は天体(星の日周運動・北極星・月)と大地(柱状図・地震の計算)の 2 本立てで、柱状図と初期微動継続時間は計算手順を固定します。(確認: 〜2025 年度)
  6. [毎日 10 分] 選択肢の読み取りを鍛えます。「間違っているもの」「誤っているもの」を選ぶ設問は社会で毎年 3〜4 問あり、理科でも出ます。選択肢 4 つをすべて読み切る速さがそのまま点になります。理科では「すべて選び」「3 つ選び」「まちがっているもの」「正しい順番に並びかえ」が混じるので、指示を最初に丸で囲む習慣をつけます。この学校で最も落としやすいのがここです。(確認: 〜2025 年度)
  7. [週 1 回] 社会は歴史を優先します。小問の約 4 割が歴史で、1 本の文章で古代から現代までを通す作りなので、時代を区切った学習では追いつきません。年代の並べ替えを毎回入れます。あわせて憲法の条文(第 13 条・第 22 条・第 25 条など)を条文の言葉で覚えます(第 13 条は 2025、第 22 条は 2024、新しい人権の根拠は 2023 と 3 年連続で条文の空らん埋めが出ました)。前年 1 年のニュースを地理・歴史・公民に結びつける練習も入れますが、問われるのはニュースそのものではなく、その土地・時代・制度の基本事項です。都道府県の同定(産業・地形・気候・都市名を束ねる)は 47 都道府県ぶん、統計の表とグラフ・雨温図の読み取りは毎年 2〜4 問ぶん確保します。説明を書く 1 問は字数指定が無いので「理由を 1 文で言い切る」形に慣れておきます。(確認: 〜2025 年度)
  8. [毎日 10 分] 国語の漢字は書き取り 3・読み 3 で固定で、送りがなの必要なものが毎年 1 問入ります(2017「ココロヨイ」、2018「オトズレタ」、2020「アヤマリ」)。ここは毎日の積み上げで確実に取ります。大問 1 後半の知識分野は「部首・熟語の構成・四字熟語・慣用句ことわざ・類義語対義語・敬語・品詞・季語」の 8 つに分けて一巡します。1 分野 1 問ずつ出るので、狭く深くより広く浅くが合います。説明文は「傍線部の理由 → 指示語 → 字数指定の抜き出し → 接続語 → 全体の要旨」の順で解く手順を作り、小説は選択肢の言い過ぎ・言い足りないを見分ける練習を積みます。記述は 1〜3 問で字数指定が無い年もあるので、解答欄の大きさで分量を決める練習と、指定語句が出る形(2020)を 1 問は経験しておきます。(確認: 〜2020 年度)

8. 科目別の詳細

8-0. 4 科目の見取り図

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科目 形式の固定度 中身の性格 過去問で取り組む練習
算数 6 大問・小問 21〜22(12 年で 6 大問不変)。すべて短答、記述も記号選択も 0。円周率 3.14 大問 1・2・3・6 の中身は決まっている。大問 4・5 は規則性/水量、速さ/図形で入れ替わる 大問 1 の計算 5 問(工夫算+多重かっこの逆算)と大問 6 の立体を、出題位置ごとにたてに
理科 4 大問が 14 年不変・小問 22〜26。記号選択 54〜73%、残りは短答、説明の記述 0 大問 1 物理・大問 2 化学・大問 3 生物・大問 4 地学。各分野の中は 2〜4 年周期で循環 物理(ふりこ・てこ・電気)と化学(溶解度・金属+塩酸)の比例計算。選択肢の個数指定の読み取り
社会 大問 3〜4・小問 25〜26。地理 → 歴史 → 公民 の並びは 16 年不変。記号選択 65〜68%、記述 0〜1 問 小問の 4 割が歴史。前年の出来事を導入文にして、そこから基本事項を問う 通史の年代整理と「間違っているものを選ぶ」練習。憲法の条文
国語 3 大問(知識・説明文・小説)・小問 22〜33。記号選択 52〜73%、記述 1〜3 問 大問 1 の漢字は書き取り 3・読み 3 で固定。大問 3 は中学生前後の男子が主人公の小説 送りがなつきの漢字と、大問 1 後半の知識分野の一巡

8-1. 算数(50 分・100 点)

年度×大問の題材表(精読した 3 年・前半の大問)

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年度 1(計算 5 問) 2(一行題 5 問) 3(図形の一行題 3 問)
2023 四則 4 問(117−2×5+…/分数の引き算の連鎖/帯分数の混合/2.023×23 の工夫算)+逆算 1 問 約分(285/435)/年齢算(和 57・差 39)/縮尺(5 万分の 1 の 2.4cm)/食塩水(6% と 11% を 3:2)/曜日の周期(4 月 6 日木曜→7 月 21 日) 折り返しの角度(正三角形 ABC の頂点 A を辺 BC へ)/円すいと直方体の組み合わせ/正方形+半円のかげの面積
2024 四則 4 問(整数/帯分数と小数の混合/98×0.5 の工夫算/かっこ 3 重)+逆算 1 問 割合(容器 A・B・C の量くらべ)/連続 21 個の整数の奇数和−偶数和/仕事算(300L の水そうと注水・排水)/比の連鎖(A:B=9:7、B:C…)/約分できない分数の個数(分母 285) 折り返しの角度(正方形の紙を折り、折り目に垂直にもう一度折る)/半径 2cm と 4cm の円をつないだ斜線部の周/長方形の回転体
2025 四則 4 問(整数/小数と帯分数/555.5 と 5.5 の工夫算/分数の引き算の連鎖)+逆算 1 問 売買損益(定価 3200 円の 3 割 5 分引き)/和差算(A+C=41、B+C=34…)/単位量あたり(3/4 分で 2⅔L)/過不足算(4 個ずつで 24 個余り…)/分数の数列(1/1, 1/2, 2/2, 1/3…の 48 番目) 折り返しの角度(長方形 ABCD の頂点 D を辺 BC 上へ)/長方形の等分点でつくる面積(枝問①②)

年度×大問の題材表(精読した 3 年・後半の大問)

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年度 4 5 6
2023 水量とグラフ(A 管で入れ、30 分後に B 管、その 25 分後に C 管) 平面図形(面積 1cm² の正三角形を 11 枚・40 枚並べた色つき部分の面積) 立体図形(1cm の立方体を積んだ 3cm の立方体を切る。体積/切り口の形/切られなかった立方体の個数)
2024 規則性(1+2=3/4+5+6=7+8/… の段の式。124 は何段目の何番目か) 速さとグラフ(兄 時速 15km・弟 時速 9km で家と公園を往復) 回転体(体積 37.68cm³ の円すいを転がす。底面の半径・高さ・立てて 1 周させた立体)
2025 規則性(5 マスに A・B・C・D・Z を入れて数を表す約束。2025 を表す/引き算) 速さ(一郎君は歩き、二郎君が毎分 160m の自転車で追いかける) 立体図形(三角柱の容器の水。面 A を下→面 B を下にしたときの水面の高さ)

小問数は 2023 が 21・2024 が 21・2025 が 22 でした。全問が答えだけを書く短答で、記号選択も記述も 3 年とも 0 問でした。

大問の出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

資料から読める単元の並びは次のとおりです(2016〜2025 の 10 年)。

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大問 中身 続いている年
1 四則計算 4 問+逆算 1 問 2014〜2025 の 12 年
2 一行題 5 問(数の性質・特殊算・割合・食塩水・規則性から) 精読した 3 年ではすべて 5 問
3 平面図形を中心とした図形の一行題 3 問。うち (1) は折り返しの角度 平面図形としては 2021〜2025 の 5 年。折り返しの角度は 2023・2024・2025 の 3 年
4 規則性がいちばん多い枠(2018・2021・2022・2024・2025)。水量とグラフが入る年もある(2020・2023) 単元は入れ替わる
5 速さ系(2015・2016・2021・2024・2025)と図形が交互に入る 単元は入れ替わる
6 立体図形(回転体を含む)。2020・2021・2022・2023・2024・2025 と続く 6 年

同じ問題が出るという意味ではありません。数字も設定も文章も毎年変わります。決まっているのは「どの種類の問題が、どの場所に出るか」だけです。大問 6 の立体(6 年連続)と大問 3 の平面図形(5 年連続)は、同じ位置に同じ単元が座っている学校が全国でそれぞれ 7 校・17 校しかない並びで、この学校の特徴が出ています。大問 1 の計算は多くの学校に共通する出題位置なので、手がかりとしての価値は小さくなります。

一方、大問 4 と大問 5 の単元は年ごとに入れ替わります。ここは「規則性か水量か」「速さか図形か」の両方を用意しておく必要があります。

頻出単元と周期

  • 毎年出るのは、四則計算 4 問と逆算 1 問(大問 1)/食塩水・割合系の一行題(大問 2 のどこか)/折り返しを含む角度(大問 3)/立体図形(大問 6)です。
  • 規則性が資料の全期間を通じていちばん厚くなっています。大問 2 の一行題にも大問 4 の大きな問題にも入ります(2023 は曜日の周期、2024 は段ごとの式、2025 は 5 マスの約束)。精読した 3 年ではすべての年に規則性が 2 か所以上ありました。
  • 速さは 2024・2025 と 2 年続けて大問 5 に入りました。2024 はグラフ付き、2025 はグラフなしの追いかけ算です。
  • 数の性質(約分・約数・倍数)は 2023 大問 2(1)、2024 大問 2(5) と 2 年続けて大問 2 に入りました。分母 285 という数字が 2023(285/435)と 2024(分母 285 の 284 個の分数)の両方に出てくるのは、原本で確認できたおもしろい一致です。
  • 回転体は 2024 大問 6、その前は 2021 の大問 6 で、3 年周期に見えます。

問い方のくせ

  • 計算 4 問のうち 1 問は必ず「工夫すると速く解ける」作りになっています(2023 は 2.023×23+20.23×4.5+202.3×0.32、2024 は 98×0.5−0.7×56+4.9×6+1.96×30、2025 は (555.5+5.5)÷0.5−555.5÷5.5)。その年の西暦や 5.5・98 のようなくり返し数字を分配法則でまとめる練習をしておくと、ここで時間が浮きます。
  • 大問 1 (5) は毎年 □ を求める逆算で、かっこが 2〜3 重に入ります。式を後ろから 1 段ずつほどく手順を固定しておきます。
  • 規則性の設問は「①指定の位置の値を出す → ②逆に、ある数が何段目の何番目かを答える」の順に並びます(2024「124 は □ 段目の…左から □ 番目」、2025「2025 はアルファベットでどう表せるか」)。逆引きが問われると考えて準備します。
  • 立体の大問 6 は、単に体積を出す問題ではなく「切る」「転がす」「傾ける」といった操作が 1 つ入ります(2023 は切断、2024 は転がす、2025 は容器の置きかえ)。
  • 大問 3 の折り返しは 3 年とも図つきで、折り返した角が元の角と等しいことを使います。正三角形(2023)・正方形(2024)・長方形(2025)と土台の図形だけが変わっています。

8-2. 理科(社会と合わせて 60 分・合わせて 100 点)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 1(物理) 2(化学) 3(生物) 4(地学)
2023 光(たかし君とまなぶ君の会話。水そう・直方体のガラス・プリズム。屈折の道すじ・光の色) 水よう液と実験器具(水 50mL に食塩 15g/メスシリンダーの目の位置/実験室の注意) 植物(サクラ。成長に必要なもの/花のつくり/冬に葉を落とす理由) 地震(P 波・S 波の速さ/発生時刻/震源距離/初期微動継続時間)
2024 ふりこ(周期の表から性質を 3 つ選ぶ/長さ 720cm の周期/くぎを打った振り子) 溶解度・再結晶(ろ過で分けられるもの/20℃ の飽和食塩水の濃さ/ホウ酸 344.7g の析出/食塩・ホウ酸・砂が混ざった粉末 A 30g の分離) 植物のはたらき(気こう・光合成と呼吸の速度グラフ/かれてしまう光の強さ/日かげに強い植物/SDGs「陸の豊かさも守ろう」) 地層(地点 A〜C の柱状図/関東ローム/れきの大きさ/地層のかたむき/アンモナイトと中生代/1000 万年後の研究者の視点)
2025 てこ・つり合い(道具の作用点/棒とおもりのつり合い 2 段/輪じくと滑車) 燃焼と金属(銅の粉末を燃やす/わりばしのむし焼き/マグネシウム 1g→1.5g の比例計算/水の加熱曲線) 動物の分類(共通点・相違点で枝分かれするチャート/グループの同定/原始地球と最初の生物/タンパク質とアミノ酸) 星・星座(東西南北の空の星の動き/北極星と星座/南半球で見える東の空/1 時間の回転角/冬の星座/太陽の次に明るい恒星)

小問数は 2023 が 22・2024 が 24・2025 が 26 でした。記号選択が主軸で(2023 は 73%、2024 は 62%、2025 は 54%)、残りは語句や数値を書く短答です。文章で説明させる設問は精読した 3 年では 0 問でした。

大問の出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

理科は 4 大問がまったく動きません。資料のある 14 年(2012〜2025)すべてで大問は 4 つ、小問は 17〜26 です。

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大問 分野 続いている年
1 物理 2012〜2025 の 14 年
2 化学 2021〜2025 の 5 年(2017〜2020 は生物と化学の順が逆)
3 生物 2021〜2025 の 5 年
4 地学 2021〜2025 の 5 年

つまり直近 5 年は 物理 → 化学 → 生物 → 地学 の並びで固定しています。同じ問題が出るわけではなく、それぞれの中の単元は毎年入れ替わります。ただし「大問 1 を開いたら物理」という点は 14 年変わっていないので、時間配分の設計はここから立てられます。

頻出単元と周期(14 年分の並びから)

  • 物理(大問 1): ふりこ 2017・2021・2024 / てこ・つり合い 2015・2025 / 電気回路 2013(ばね)・2016・2019・2022 / 電磁石 2020 / 光 2023 / 浮力 2018 / 音 2012。電気系とちから系(ふりこ・てこ・ばね・浮力)がほぼ交互に来ています。2023 の光、2024 のふりこ、2025 のてこと 3 年続けてちから・波の系が入ったので、電気系の準備を薄くしないでください。
  • 化学(大問 2): 溶解度・再結晶 2012・2014・2016・2024 / 金属と水よう液 2021・2025 / 水よう液の判別 2022 / 実験器具 2013・2023 / 中和 2019 / 燃焼 2020 / 気体の性質 2013・2018。溶解度と金属+塩酸の 2 つが柱で、どちらも比例計算が本体です。
  • 生物(大問 3): 植物のつくりとはたらき 2018・2022・2023・2024 / こん虫・動物の分類 2014・2016・2017・2019・2020・2025 / 人体 2021 / 花のつくり 2015 / 種子の発芽 2012。植物と動物分類が交互に来ます。2022〜2024 が 3 年続けて植物、2025 で動物分類に移りました。
  • 地学(大問 4): 星・星座 2016・2019・2025 / 地層・岩石・化石 2012・2021・2024 / 気象 2014・2017 / 月 2015・2018 / 太陽 2013・2022 / 地震・火山 2023。月・太陽・星の天体系と、地層・地震の大地系が交互に来ます。天体系は 2025 に出たので、次は大地系または気象が候補になります。

問い方のくせ

  • 選択肢の指定が細かくなっています。「1 つ選び」だけでなく「すべて選び」(2023 大問 2 問 5、2025 大問 1 問 1・大問 2 問 3)、「3 つ選び」(2024 大問 1 問 1)、「正しい順番に並びかえなさい」(2025 大問 2 問 1)、「まちがっているものを 1 つ」(2025 大問 3 問 6)が混じります。数の指定を読み落とすと失点する作りになっています。
  • 文章中の空らんに記号を入れさせる形が多くなっています。会話文や説明文に A・B・C・X・Y といった空らんを置き、選択肢から入れます(2023 大問 1・大問 3、2024 大問 1 問 3・大問 3 問 1)。文章を最後まで読んでから戻る読み方が必要になります。
  • 計算は「表やグラフの数値から比例を見つける」形でそろっています。ふりこの長さと周期の表(2024)、マグネシウム 1g→1.5g の比(2025)、飽和食塩水の濃さを小数第 1 位まで(2024)、P 波・S 波の速さと初期微動継続時間(2023)。公式の暗記より、与えられた表から関係を読む練習が効きます。
  • 図の読み取りが多くなっています。精読した 3 年ではおよそ半分の小問に図がつきます。光の道すじの図から正しいものを選ぶ(2023)、柱状図 3 本を並べて傾きを読む(2024)、東西南北の空の星の動き 4 枚から方位を当てる(2025)。
  • 答えの書き方の指定があります。「4 文字以内で」(2023 大問 2 問 1)、「漢字で」(2025 大問 1 問 2)、「漢字二文字で」(2025 大問 3 問 1)、「整数で」(2025 大問 1 問 5)、「小数第 1 位まで」(2024 大問 2 問 3)。
  • 理科の中に社会的な話題を 1 問だけ差し込む作りが 2024 に 2 か所ありました(大問 3 問 7 の SDGs、大問 4 問 7 の「1000 万年後の人類が地層を調べる」)。知識ではなく文脈を読んで選ばせる問題です。

8-3. 社会(理科と合わせて 60 分・合わせて 100 点)

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 1(地理) 2(歴史) 3(公民) 4(公民)
2023 異常気象と島(8 問)。中部 3 都市の降水量順/島数の多い都道府県/カタカナ語/英略語を日本語で 鉄道開通 150 年(11 問)。岩倉使節団/大塩平八郎/モースの発見/江戸の間違い探し/邪馬台国/国名/源頼朝/戦後 成年年齢 18 歳への引き下げ(6 問)。契約/民撰議院設立建白書/正誤の組み合わせ/選挙運動/年代別投票率の表/新しい人権の条文 —
2024 気候変動と交通(7 問)。2023 年ハワイ・マウイ島の山火事から入る。海上空港の理由(記述)/モーダルシフト/果樹/観光地 広島サミット(10 問)。安芸国・備後国の特産/平安の人物/源頼朝/一向宗/戦国大名/武家諸法度/ハリスと開港地/日清戦争/年代並べ/月日 百貨店のストライキ(8 問)。高度経済成長/国会の役割の正誤/労働基準法/憲法 22 条/団体行動権/法律の成立過程/円安/余暇時間の資料 —
2025 リニア中央新幹線と静岡県知事選(8 問)。大阪市の雨温図/夢洲の位置/人口の多い都道府県の表/山脈名/糸魚川−静岡構造線/河川名 日本の世界遺産の表(10 問)。法隆寺/厳島神社/平泉/江戸から東京への並べ替え/菅原道真/弥生の建築部材(記述)/天下の台所/関西国際空港 紛争とルール(4 問)。漢字 2 文字の空らん/直接民主制 日本国憲法(X さんと Y さんの会話・4 問)。憲法 13 条/社会権/内閣府の世論調査の読み取り

小問数は 3 年とも 25・25・26 でした。記号選択が主軸で 65〜68%、残りが短答です。文章で説明させる設問は 2023 が 0 問、2024・2025 が各 1 問でした。

大問の出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

大問の数は年によって動きます(2010〜2017 は 5、2018〜2021 は 4、2022〜2024 は 3、2025 は 4)。動かないのは中身の並びのほうで、地理 → 歴史 → 公民 の順は資料のある 16 年すべてで変わりません。 公民が大問 3 に来るのは 2023・2024・2025 の 3 年連続です(同じ位置に同じ分野が座っている学校は全国で 22 校)。

小問の割り振りには偏りがあります。精読した 3 年では 歴史が最も多く 10〜11 問、地理が 7〜8 問、公民が 4〜8 問でした。歴史に時間を使う設計になっています。

頻出単元と周期(16 年分の並びから)

  • 地理(大問 1): 都道府県・地域の同定 2010・2012・2014・2016・2020・2022・2025 / 環境問題・防災 2010・2012・2019・2023 / 気候・雨温図 2015・2021 / 日本の地形 2011・2018 / 工業・産業 2015・2016 / 地形図の読図 2017 / 交通・通信 2024。都道府県の同定が最も厚くなっています。都市名・産業・地形・気候をひとつの都道府県に束ねて問う作りが多くなっています。
  • 歴史(大問 2): 幕末・明治維新 2010・2011・2014・2019・2020・2023 / 近代の戦争と大正・昭和前期 2017・2020・2022・2024 / 江戸時代 2011・2013・2015・2016・2018・2021 / 鎌倉・室町 2012・2014・2015・2021 / 飛鳥・奈良 2010・2017・2019 / 文化史・美術史 2025。幕末〜近代がいちばん厚くなっています。ただし精読した 3 年はどれも 1 本の文章で古代から現代までを通す作りで、時代の指定は導入文の話題で決まります。
  • 公民: 三権分立・国会・内閣・裁判所 2010・2011・2015・2020 / 日本国憲法 2014・2025 / 選挙制度 2023 / 経済・労働 2017・2024 / 地方自治 2021 / 人権・多様性 2023・2025。憲法の条文の空らん埋めは 2023・2024・2025 と 3 年連続で出ました(新しい人権/第 22 条/第 13 条)。
  • 前年の出来事が導入文になるのは精読した 3 年すべてで確認できました(2023 は鉄道開通 150 年と成年年齢引き下げ、2024 は広島サミットとマウイ島の山火事とストライキ、2025 は静岡県知事選と大阪万博)。ただし問われているのは時事知識そのものではなく、その話題から入る地理・歴史・公民の基本事項です。

問い方のくせ

  • 「間違っているもの」「誤っているもの」「ではないもの」を選ぶ設問が多くなっています。精読した 3 年で 2023 が 3 問、2024 が 4 問、2025 が 3 問でした。選択肢 4 つのうち 1 つだけが誤りという作りなので、4 つとも読み切る時間が要ります。
  • 下線部方式です。導入文に①②③…の下線と空らんを付け、「下線部⑤に関連することとして正しいものを一つ選び、記号で答えなさい」という同じ問い方をくり返します。2023 の大問 2 では 11 問のうち 6 問がこの形でした。設問の順は文章の順どおりなので、文章を読みながら解いていけます。
  • A・B の正誤の組み合わせを 4 択で答えさせる形が公民に入ります(2023 大問 3 問 3、2024 大問 3 問 2)。両方を独立に判定する必要があります。
  • 年代の並べ替えが毎年入ります(2024 大問 2 問 9 の A〜C、2025 大問 2 問 5 の 1〜4)。地理でも並べ替えが出ます(2023 大問 1 問 3 の年平均降水量の多い順)。
  • 統計資料・地図・写真・雨温図の読み取りが各年 2〜4 問あります。年代別投票率の表(2023)、余暇時間の資料(2024)、人口上位の都道府県の表・大阪市の雨温図・夢洲の地図(2025)、写真から建物を当てる(2025 の厳島神社ほか)。
  • 文字種の指定が細かくなっています。「漢字四文字で」(2023 大問 3 問 6、2024 大問 3 問 4)、「漢字 2 文字で」(2025 大問 2 問 7(2)、大問 3 問 1)、「アルファベット 3 文字で」(2024 大問 1 問 3)、「カタカナで」(2023 大問 1 問 7)、「漢字で」(2024 大問 2 問 2、2025 大問 1 問 5)。

8-4. 国語(50 分・100 点)

国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いたのは 2010〜2020 年度に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。以下は 2017・2018・2020 年度の 3 年を精読した内容です。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 1(知識) 2(説明文) 3(小説)
2017 13 問。漢字の書き取り 3・読み 3/共通の部首を答える熟語パズル/言葉を入れて文を完成させ残りを選ぶ 4 問/四字熟語の数字の合計/「たけくらべ」の作者 10 問。生態系とハクチョウへの餌やり(花里孝幸『生態系は誰のため?』) 10 問。バドミントン部の翼と千波矢(朽葉屋周太郎『スマッシュエース!』)
2018 10 問。漢字の書き取り 3(送りがなを含む)・読み 3/「街」の部首名/「あげ足をとる」の意味/類義語を漢字に直す/敬語の言い直し 9 問。LINE と「井戸端会議」の違い(好井裕明『「今、ここ」から考える社会学』) 9 問。夏休みのアリとニンゲン(椎名誠『アイスプラネット』)
2020 6 問。漢字の書き取り 3・読み 3/部首が異なるものを選ぶ/熟語と意味の組み合わせの誤り/十二支に含まれない動物/「走る」と同じ品詞 8 問。体の部分の名前と古代語(中西進『ひらがなでよめばわかる日本語』) 8 問。まつり半纏と神輿を担ぐ「オレ」(いとうみく『空へ』)

小問数は 2017 が 33・2018 が 28・2020 が 22 でした。

大問の出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

大問 1=知識、大問 2=説明文、大問 3=小説 の並びは、資料のある年のうち 2014〜2020 年度で一貫しています。2010 だけは 2 大問でした。大問 1 の中も並びが決まっていて、問 1 が漢字の書き取り 3 問、問 2 が漢字の読み 3 問、そのあとに部首・熟語・慣用句・語彙・文法・敬語から 3〜11 問が続きます。

出典の面でも色がはっきりしています。大問 2 は自然・言語・社会をめぐる説明文、大問 3 は中学生前後の男子が主人公の小説で、部活(2017 バドミントン・2018 サッカー部の合宿)や祭り・家族(2020)が舞台になっています。資料にある年をさかのぼると 2016 が田中修『植物はすごい』と梨木香歩、2014 が関口尚『空をつかむまで』で、この組み合わせは変わっていません。

頻出単元と問い方のくせ

  • 漢字は書き取り 3 問・読み 3 問で固定です。書き取りには送りがなの必要なものが必ず 1 問入ります(2017「ココロヨイ」、2018「オトズレタ」、2020「アヤマリ」)。送りがなの指示が問題文に明記されています。
  • 大問 1 の後半は毎年ちがう分野から出ます。部首(2017 の共通部首パズル、2018 の部首名、2020 の異なる部首)は 3 年連続で入りました。ほかに四字熟語・慣用句・類義語対義語・敬語・品詞・季語や年中行事(十二支)が回っています。範囲が広いので、知識分野を穴なく一巡しておく必要があります。
  • 説明文(大問 2)の設問は組み立てが決まっています。傍線部の理由・指示語の内容を問う → 語句の意味を選ぶ → 本文から字数指定で書きぬく → 接続語や小見出しを補う → 最後に「筆者の意見として」「本文の内容として」ふさわしいものを選ぶ、という順です。最後の 1 問が本文全体の要旨を問う形は 3 年とも共通していました。
  • 抜き出しには必ず字数指定が付きます(「八字で」2017、「十字で」2018・2020、「三字で」2018、「二つ書きぬきなさい」2018)。解答欄の形に合わせる指示(「解答らんに合うように」)もあります。
  • 小説(大問 3)は心情を問う設問が中心です。「この時の心情として」「なぜそんなことをしたのですか」を記号で選ばせる形が多く、記述はそのうちの 1〜3 問です。最後の 1 問は「本文の内容として」または「本文の表現の説明として」ふさわしいものを選ぶ形です(2020 は擬音語の使い方を問う表現の設問でした)。
  • 一文を戻す位置を問う設問(2017 大問 2 問 7「本文には次の一文がぬけています。【1】〜【4】から選び」)、並べ替え(2018 大問 2 問 5 のア〜ウ)、小見出しの組み合わせ(2017 問 9、2018 問 6)といった、文章の骨組みを見る設問が説明文に入ります。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

周期が上限に達しているものを、科目ごとにまとめます。最終確認年度は、その科目でこちらが並びを確認できている最後の年度です(算数・理科・社会は 2025 年度、国語は 2020 年度まで)。

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科目 単元 最後に出た年 最終確認年度 状況
算数 水量とグラフ 2023(大問 4) 2025 2020・2023 と 3 年おき。2024・2025 は規則性が入った
算数 場合の数(大問として) 2018 2025 2010・2012・2018 と出ていたが、精読した 3 年では大問として確認できなかった
算数 縮尺 2024 2025 2019・2021・2023・2024 と大問 2 の一行題に入っている。2025 は確認できなかった
算数 円とおうぎ形(大問として) 2022 2025 2021・2022 は大問、2023・2024 は大問 3 の一行題に入った。2025 は確認できなかったので、大問として戻ると計算量が増える
理科 中和 2019 2025 化学の 3 本柱のうち中和だけが 6 年空いている
理科 気象(台風・天気図・雲) 2017 2025 2014・2017 が最後の大問。地学の他の単元が一巡した
理科 人体(消化・呼吸・血液) 2021 2025 生物は植物と動物分類で回っており、人体は 4 年空き
理科 月の満ち欠け 2018 2025 2015・2018 が最後。天体系のうち月だけが長く空いている
理科 音 2012 2025 物理の中で最も長く出ていない
社会 地形図の読図 2017 2025 等高線・地図記号・縮尺を使う読図は長く出ていない。地図そのものは 2025 に出た(大阪市の地図から夢洲を選ぶ)
社会 世界地理 2013 2025 2011・2013 が最後の大問。国際的な話題(英略語・サミット)は 2023・2024 の入口に使われたが、世界の地形・気候そのものは出ていない
社会 三権分立・国会・内閣・裁判所(大問として) 2020 2025 2024 に大問 3 の中で国会の役割と法律の成立過程が出たので、単独の大問として戻る候補
社会 農業・畜産 2017 2025 2012・2013・2015・2017 と定期的に出ていたが、近年は 2024 に果樹の小問が入った程度
社会 地方自治 2021 2025 —
国語 敬語 2018 2020 大問 1 の知識分野は毎年入れ替わるので、どれも候補

国語は、精読した年と構成だけ数えた年の範囲では大問 1 の知識分野が毎年入れ替わっています。敬語(2018)、季語・年中行事(2015・2020)、文法・品詞(2017・2020)、慣用句・ことわざ(2018・2020)、四字熟語(2017・2020)、熟語の構成(2017・2020)が回っているので、どれが来ても答えられる状態にしておきます。詩・短歌・俳句そのものを大問にした年は、資料のある範囲ではありませんでした。


10. 形式面の注意

4 科目に共通する点

  • 記述がとても少なくなっています。算数は精読した 3 年で 0 問。理科も精読した 3 年で 0 問。社会は 2024・2025 が各 1 問、2023 は 0 問(いずれも字数指定なしで「簡潔に説明しなさい」)。国語だけが 1〜3 問(2017 は 30 字以内、2018 は 15 字以内、2020 は 3 問とも字数指定なし)です。
  • 記号選択の割合が高くなっています。理科 54〜73%、社会 65〜68%、国語 52〜73%。逆に算数は記号選択が 0 で、全問が答えだけを書く短答です。
  • 答え方の指定が細かくなっています。「漢字二文字で」「漢字四文字で」「アルファベット 3 文字で」「カタカナで」「4 文字以内で」「整数で」「小数第 1 位まで」「ひらがなで」。指定を読み落とすと正解でも点にならない作りです。
  • 選択肢の個数指定が理科に多くなっています。「1 つ選び」「すべて選び」「3 つ選び」「正しい順番に並びかえ」。
  • 算数の円周率は 3.14 です(2023 大問 3(3)、2024 大問 3(2) の但し書きで確認)。
  • 作図の指示は 4 科目とも、精読した年(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2017〜2020)では確認できませんでした。理科はそれ以前の年に作図があるので、古い年を解くときは形式が違う点に注意します。
  • 単位を指定して答えさせる形が算数・理科に多くなっています(「何 cm³ か」「毎分何 m か」「何 g か」「何秒か」)。算数では「何 cm²」「何分後」の形もあり、単位の書き落としに注意する作りになっています。
  • 理科と社会は合わせて 60 分・合わせて 100 点です。片方に時間を使いすぎると取り返せません。
  • 国語の本文には「出題の都合上、本文の一部を変えています」と断りが付く年があります(2020)。

算数

  • 50 分・100 点です(2027 年度の募集要項による。第 1 回・第 3 回は 4 科、第 2 回・第 4 回は 2 科)。
  • 精読した 3 年はすべて答えだけを書く短答で、途中式・考え方の記述欄はありません。記号で選ぶ問題もありません。
  • 図のある小問は全体のおよそ 3 割で、大問 3 と大問 6 に集まります。
  • 枝問((2)①②)が入る年があります(2025 大問 3)。

理科

  • 第 1 回・第 3 回では社会と合わせて 60 分・合わせて 100 点です(2027 年度の募集要項による)。理科だけで 30 分前後という前提で、小問 22〜26 問を解く速さが要ります。第 2 回・第 4 回は 2 科なので理科はありません。
  • 精読した 3 年では文章で説明させる設問は 0 問、字数指定もありません。
  • 単位(g・秒・km・%・度)を答えに書かせる形が多くなっています。

社会

  • 第 1 回・第 3 回では理科と合わせて 60 分・合わせて 100 点です(2027 年度の募集要項による)。社会だけで 30 分前後で 25 問前後を処理します。第 2 回・第 4 回は 2 科なので社会はありません。
  • 文章で説明させる設問は 2024・2025 が各 1 問、2023 は 0 問です。字数指定は無く、「簡潔に説明しなさい」「何のために取り付けられた部材か、説明しなさい」という書き方です。1〜2 文で答える練習をしておけば足ります。
  • 図・表・写真のついた小問は全体のおよそ 3 割です。

国語

  • 50 分・100 点です(2027 年度の募集要項による。全 4 回で国語がある)。
  • 記号選択が主軸です(2017 が 52%、2018 が 54%、2020 が 73%)。
  • 文章で書かせる設問は 2017 が 1 問、2018 が 2 問、2020 が 3 問です。字数指定が付く年と付かない年があります(2017「三十字以内」、2018「十五字以内」、2020 は 3 問とも字数指定なしで「説明しなさい」)。
  • 指定語句つきの記述が 2020 に 1 問ありました(「『古代』と『現代』という二つの言葉を使って、その理由を説明しなさい」)。
  • 短答で「文中の言葉を用いて答えなさい」という指示が付く設問があります(2017 大問 2 問 2)。本文の語をそのまま使ってまとめる練習が要ります。
  • 図はどの年もありません。

11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

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段 やること
小 4(土台) 計算の正確さを最優先。この学校の算数は大問 1 の 5 問がすべて計算で、工夫算と逆算が毎年入る。分配法則を「気づいて使う」段階まで持っていく入口を、この時期に作る。あわせて図形の基礎(角度・面積・立体の見取り図)、漢字の書き取りと読み、理科の観察(植物・こん虫・星)を生活の中で。時間の計測はまだしない
小 5(幅) 単元を一巡する年。週の組み立ては「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にし、平日の 15 分に算数の計算と国語の漢字・知識分野を、週末の 60 分に単元の一巡を割り付ける。この学校は出題位置が決まっているぶん、出題位置ごとに必要な単元がはっきりしている。算数は 特殊算(年齢算・和差算・過不足算・仕事算。受験用教材の単元) → 割合と比 → 食塩水 → 数の性質 → 規則性 → 平面図形 → 立体図形 → 速さ の 8 つを漏らさず。理科は 物理(ふりこ・てこ・ばね・電気) → 化学(溶解度・金属と塩酸・中和・燃焼) → 生物(植物・動物の分類・人体) → 地学(星・月・太陽・地層・地震・気象) の 4 分野をそれぞれ 3〜4 単元ずつ。社会は通史を 1 周(歴史が小問の 4 割を占めるため、ここでの 1 周が最も効く)。国語は漢字と知識分野を毎週。ただし国語は 2021 年度以降の資料が無いので、直近の形式は市販の過去問集で確かめる(→ 13 節)
小 6(仕上げ) 7 節の 8 項目。夏以降は「同じ出題位置をたてに」と「理社 60 分の通し」の 2 本立て。9 月〜11 月に出題位置ごとの縦断(算数の大問 1・3・6、理科の大問 1〜4)、12 月以降に年度通しの時間計測へ移る

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか。差がつくのは小 5 での全分野の一巡です。出題位置が決まっている学校なので「どの出題位置に何が来るか」は先に分かりますが、その出題位置に座る単元は毎年入れ替わります。算数の大問 4 は規則性の年も水量の年もあり、大問 5 は速さの年も図形の年もあります。理科の大問 2 は溶解度の年も金属と塩酸の年も中和の年もあります。つまり出題位置の数は少ないのに、出題位置に座りうる単元の候補は広いのです。小 5 で候補を全部触っておけば、小 6 は出題位置ごとの反復に集中できます。逆に小 5 での全分野の一巡が薄いと、小 6 で「今年はこれが来るかもしれない」という穴を埋める作業に時間を取られます。

もう一点、小 4 から効くのが計算です。算数は 6 大問のうち大問 1 の 5 問が計算で、配点の比重が大きくなります。工夫算に気づけるかどうかは反射に近く、短期では作りにくいものです。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は「同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が重なるか」だけです。難易度・偏差値帯・通学圏・合格可能性は扱いません。入試日程の重なりは注記のみです。以下は出題構造の近さで自動集計した上位 8 校のうちの上位 3 校で、日本大学豊山中学校は男子校ですが、候補にはこの学校情報での絞り込みが効かない共学校が並んでいます。

  • かえつ有明中学校(東京都): 4 科すべてで近く、算数と国語の作りが特に近い学校です。共学で、2027 年度は 2 月 1 日・2 月 2 日・2 月 3 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。
  • 青稜中学校(東京都): 社会と理科が近く、記号選択の比重と小問数が似ています。共学で、国語は比較の材料が足りません。
  • 西武学園文理中学校(埼玉県): 4 科がまんべんなく近い学校です。共学です。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

本校の国語は 2020 年度以前の資料で計算されているため、国語の近さは参考程度に見てください。

近さは「同じ問題が出る」という意味ではありません。大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ位置に来る単元・単元の分布が似ている、という意味です。日本大学豊山中学校の過去問演習で身につく「4 大問を 30 分で処理する速さ」「記号選択の個数指定を読む注意」「答えだけを速く正確に書く」は、上の各校でもそのまま使えます。

なお、校名が似ている 日本大学豊山女子中学校(東京都板橋区・女子校)は別の学校です。日本大学第一・第二・第三、日本大学中学校(神奈川県)、日本大学藤沢、千葉日本大学第一、目黒日本大学、土浦日本大学、佐野日本大学もそれぞれ別の学校で、出題も別です。過去問を買うときは校名を最後まで確認してください。


13. 資料の限界

  • 入試回が 1 冊しかありません。この学校は第 1 回から第 4 回まで 4 回の入試があり、うち 2 回は 2 科(国語・算数)です。手元の資料はどの回のものか区別ができず、第 1 回に相当すると考えて読んでいます。第 2 回・第 3 回・第 4 回の出題がここに書いたとおりとは限りません。特に 2 科の回は理科・社会が無いぶん、国語と算数の作りが違う可能性があります。
  • 国語は 2021 年度以降の問題文が資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多いためです)。ここに書いた国語の話は 2010〜2020 年度に限ったもので、精読したのは 2017・2018・2020 の 3 年です。直近 5 年の形式は市販の過去問集で必ず確認してください。出典(著者・作品)も同じ制約を受けます。
  • 精読したのは各科目 3 年ぶんです(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2017・2018・2020)。それ以外の年については、年度ごとの単元の並びから分野と単元の名前だけを読んでいます。題材の具体(どんな話題で、どんな設定で出たか)は精読した 3 年のものだけを書きました。
  • 2025 年度は 3 科目とも読み取り確度がやや低い年です。数値や記号の細部には転写の揺れがありえます。大問の構成と単元の読み取りには支障がないと判断していますが、2025 の細かい数字を根拠に断定はしていません。
  • 転写の読み落としの可能性があります。図の中の情報、解答用紙の書式(マス目の有無・単位の印字)、表紙の注意書き(定規・コンパスの可否など)は、資料に含まれていない部分があります。作図や記述の有無を「精読した年では確認できなかった」と書いたのはそのためで、「無い」と断定はしていません。
  • 設問ごとの配点が分かりません。どの大問に何点配られているかは冊子に印刷されていないので、「どこを優先すべきか」は小問数と時間から推測しています。
  • 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念・入試結果はこのページでは扱っていません。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

この学校が載っているまとめ