関東中学受験データasmon.ai/kanto — 265校・出所つき保存した学校

光英VERITAS中学校の過去問分析

共学私立千葉県松戸市

重要結論

  1. 科目によって作りの固定の度合いがまったく違う学校です。固定が強い順に、国語 → 理科 → 算数 → 社会。
  2. 国語は 4 つの大問の役割が動かず、理科は 4 大問の最後が地学。算数も大問 1・3・5・6 の出題位置(大問の番号と順番)が決まっています。社会だけは毎年作り直されます。
  3. 理科と社会は 30 分で小問 16〜29 問。国語と算数は 50 分・100 点で配点が倍なので、4 科で受けるなら国語と算数が主戦場になります。

今週やること

  1. 算数の大問 1 の計算 4 問を 5 分・全問正解で抜けられるかを、2023・2024・2025 年度で計ってみます。
  2. 算数の大問 1 の計算 4 問と、大問 2 の一行題(数行で終わる短い文章題)5 問を、毎日 9 問。
  3. 国語の漢字 10 問を毎日、100 字要約を週 1 本。

分析年度: 2010〜2025 年度
入試回: 第 1 回相当
資料の範囲: 科目により 6〜15 年分
原本確認範囲(精読した年): 算数 3 年・理科 3 年・社会 3 年・国語 3 年
制約: 国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。2020 年度以前の冊子は女子校時代のもので、2019 年度の算数・理科と 2020 年度の算数は別の回(特待)の冊子です(→ 4 節)。

詳しい根拠を見る
  1. 大問数の変化点
  2. 1. この学校の基本情報
  3. 2. このページでわかること
  4. 3. まず結論だけ(10 行)
  5. 4. 資料の状況
  6. 5. 一番大きな結論
  7. 6. この学校らしさが出る場所
  8. 7. 今からやるなら(4 科目を通した優先順)
  9. 8. 科目別の詳細
  10. 9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)
  11. 10. 形式面の注意
  12. 11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)
  13. 12. この学校と出題構造が近い学校
  14. 13. 資料の限界

大問数の変化点

  • 理科: 4 題(2010 年度から、大問数を数えられた資料 10 冊すべて・数えられなかった年が 6 年。最新の資料は 2025 年度)。前回の変化: なし(2010〜2025 年度の、数えられた資料 10 冊で変化なし)。変化の履歴: 0 回
  • 社会: 3 題(2023 年度から、大問数を数えられた資料 3 冊すべて。最新の資料は 2025 年度)。前回の変化: 2022 → 2023 の間に 2 題 → 3 題。変化の履歴: 7 回(直近 2021・2022・2023・間隔 1・1)。前回の変化のときの分野の並び: 歴史-古代〜中世|地理-社会・環境・世界 → 公民-国際|地理-社会・環境・世界|歴史-近現代
  • 算数: 6 題(2023 年度から、大問数を数えられた資料 3 冊すべて。最新の資料は 2025 年度)。前回の変化: 2022 → 2023 の間に 7 題 → 6 題。変化の履歴: 4 回: 2015・2017・2020・2023(間隔 2・3・3)。前回の変化のときの分野の並び: 計算|割合・文章題|速さ|割合・文章題|平面図形|立体図形|数の性質・規則性 → 計算|割合・文章題|速さ|数の性質・規則性|平面図形|立体図形

変化の間隔は過去の事実で、次の変化の時期を示すものではありません。全校の一覧は 出題の型の変化点。

更新 2026-08-20。


1. この学校の基本情報

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項目 内容
所在地 千葉県松戸市
男女 共学
旧称 聖徳大学附属中学校 → 聖徳大学附属女子中学校。2021 年に光英VERITAS中学校へ改称し、共学になりました
入試回と日程・科目 第 1 回 1 月 20 日午前/第 2 回 1 月 22 日/特待選抜 1 月 24 日は、いずれも 2 科(国語・算数)か 4 科(国語・算数・社会・理科)を選ぶ形。第一志望・帰国生は 12 月 1 日で、2 科か 4 科に面接が付きます。ほかに理数特待(1 月 20 日午後・算数と理科を融合した「理数」1 科)、国語 1 科(1 月 21 日午前)、算数 1 科(1 月 21 日午後)。全回は募集要項へ(2027 年度募集要項)
試験時間・配点 国語 50 分・100 点/算数 50 分・100 点/社会 30 分・60 点/理科 30 分・60 点。理数特待の「理数」は 60 分・100 点
面接 第一志望・帰国生の回に 8 分の面接があります

いまの小 6 は 2027 年 1 月、小 5 は 2028 年、小 4 は 2029 年の入試を受けます(この学校の一般入試は 1 月です)。


2. このページでわかること

このページは、どんな問題が出るか・家で何をやるかだけを扱います。難易度・偏差値・合格可能性・入試結果は扱いません(偏差値 / 募集要項・入試結果)。

過去問そのものの回し方は 過去問の使い方、受験用語は 用語集 にまとめてあります。

以下、大問(問題の大きなかたまり)・小問(その中の一問)という言い方をします。


3. まず結論だけ(10 行)

「3. まず結論だけ(10 行)」を開く(上の要約と同じ内容です)

結論

  1. 科目によって作りの固定の度合いがまったく違う学校です。固定が強い順に、国語 → 理科 → 算数 → 社会。
  2. 国語は 4 つの大問の役割が動かず、理科は 4 大問の最後が地学。算数も大問 1・3・5・6 の出題位置(大問の番号と順番)が決まっています。社会だけは毎年作り直されます。
  3. 理科と社会は 30 分で小問 16〜29 問。国語と算数は 50 分・100 点で配点が倍なので、4 科で受けるなら国語と算数が主戦場になります。

家でやること 3 つ

  1. 算数の大問 1 の計算 4 問と、大問 2 の一行題(数行で終わる短い文章題)5 問を、毎日 9 問。
  2. 国語の漢字 10 問を毎日、100 字要約を週 1 本。
  3. 理科の溶解度・水溶液の計算と、地学 4 分野(気象・天体・地震火山・流水のはたらき)の一巡。

今週やる 1 つ

  1. 算数の大問 1 の計算 4 問を 5 分・全問正解で抜けられるかを、2023・2024・2025 年度で計ってみます。

注意

  1. 国語は 2022 年度以降の問題文が資料にありません(→ 13 節)。2020 年度以前の冊子は女子校時代のもので、2019 年度の算数・理科と 2020 年度の算数は別の回(特待)の冊子です(→ 4 節)。

4. 資料の状況

どの年をどこまで見たかを、3 つに分けて書きます。精読した年(設問文まで読んだ年)/構成だけ数えた年(大問の並びと単元だけを数えた年)/資料のある年(転写が存在する年)。転写=過去問の紙面を文字データに起こしたもの、です。

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科目 精読した年 構成だけ数えた年 資料のある年 判読の確度
算数 3 年(2023・2024・2025) 10 年(2010、2014〜2022) 13 年(2010、2014〜2025) 高。ただし 2010・2019・2021 の冊子は転写の確度が低めと記録されています
理科 3 年(2023・2024・2025) 12 年(2010、2012〜2022) 15 年(2010、2012〜2025) 高。2015・2018・2021・2022・2023 は転写の確度が低め
社会 3 年(2023・2024・2025) 11 年(2012〜2022) 14 年(2012〜2025) 高。2012・2019 は転写の確度が低め
国語 3 年(2016・2018・2021) 3 年(2010・2014・2015) 6 年(2010、2014、2015、2016、2018、2021) 高。ただし 2022 年度以降は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)
  • 収録冊子の校名は全校・全冊で照合済みです(別校の冊子が混じっていた場合はこの節に明記しています)。
  • 校名について。学校の公表資料の表記は「光英VERITAS中学校」ですが、問題冊子の表紙の校名は年度によって違います。2010 年度は「聖徳大学附属中学校」、2011〜2020 年度は「聖徳大学附属女子中学校」、2021 年度から「光英VERITAS中学校」です。2021 年に改称・共学化した学校なので、2020 年度以前の過去問は女子校時代のものです。作りが変わったかを確かめると、理科の 4 大問構成(2010 年から不変)、国語の 4 大問構成(精読した 2016・2018・2021 が同じ)、算数の大問 1 = 計算という並びは、改称をまたいで続いています。はっきり変わったのは社会で、2022 年度以前は大問 1 つに小問を全部入れる年が多かったのが、2023 年度から 3 大問に分かれました。
  • 入試回について。この資料には学校・年度・科目あたり 1 冊しか収録されていません。試験時間・配点から見て第 1 回にあたる冊子と考えられますが、冊子の表紙に回名の記載が確認できたのは一部の年だけです。2019 年度の算数・理科と 2020 年度の算数は、表紙に「特待入学試験」「特待生選考入試」と記載されており、第 1 回とは別の回にあたります。この 3 冊を含む年の傾向は、他の年と同じ枠で読まないほうがよいところです。
  • 資料そのものの気づき。別の学校の問題が混じっている冊子は見つかりませんでした。ただし 2014 年度の算数の冊子には社会の問題と解答用紙が合冊されており、算数の部分だけを分析の対象にしました。2025 年度の算数の大問 6 の導入文は「下の展開図を組み立ててできる話を考えます」と転写されていますが、これは「立体を考えます」の誤字と見られます(原本の記録にもその旨の注記があります)。
  • 試験時間と配点は学校が公表している募集要項によるもので、1 節にまとめました。

5. 一番大きな結論

科目によって固定の度合いがまったく違う学校です。 一括りにできないので、科目ごとに過去問の使い方を変えるのが正解になります。固定が強い順に並べると、国語 → 理科 → 算数 → 社会。

  • 国語は 4 つの大問の役割が動きません。精読した 3 年(2016・2018・2021)はすべて 大問 1 = 漢字 10 問 → 大問 2 = ことばの知識 5 問 → 大問 3 = 説明文 1 題の読解 → 大問 4 = 100 字以内の要約 1 問。しかも大問 1 と大問 4 は問い方の文まで 3 年同じです(「次の (1)〜(10) について、線部のカタカナは漢字に、漢字はひらがなに直しなさい」「次の文章を一〇〇字以内で要約しなさい。(句読点を含む)」)。大問 1 の同じ問い方は 2010・2014・2015 の冊子にも記録されています。
  • 理科は大問が 4 つで、2010〜2025 の資料のある 15 年すべてが 4 大問(小問 16〜20)。そして大問 4 の出題位置には 2015〜2025 の 11 年連続で地学が座っています(気象・天体・地震火山・流水のはたらき)。ただし大問 1〜3 の分野の並びは毎年入れ替わります。
  • 算数は大問 6・小問 18〜19 で、大問 1 = 四則計算 4 問が 2014〜2025 の 12 年、大問 3 = 速さが 2022〜2025 の 4 年、大問 5 = 平面図形が 2020〜2025 の 6 年、大問 6 = 立体図形が 2021〜2025 の 5 年、同じ出題位置に来ています。ただし大問の総数は長い目で見ると 6〜9 の間で動いています。
  • 社会は毎年作り直します。精読した 3 年とも 3 大問ですが、地理・歴史・公民で大問を分ける作りではなく、話題(自由研究・旅行・五輪・留学生・世界の国調べ)を入口にして分野をまたいで問うので、「何番に何が来るか」は予想できません。しかも 2022 年度以前は大問の切り方そのものが違います。

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科目 形式の固定度 中身の性格
算数 大問 6・小問 18〜19(精読した 3 年)。答えのみで記述・作図なし。短答(語句や数値を短く答える形式)が 95〜100% 出題位置は固定寄り(計算・速さ・平面・立体)だが、中身は毎年作り直し。大問 4 の枠だけ単元が振れる
理科 大問 4 が 15 年不変・小問 16〜20。記号選択 40〜50%/短答 37〜40%/記述 12〜21% 大問 4 は地学で 11 年連続。大問 1〜3 の分野順は毎年入れ替え
社会 大問 3(2023〜2025)。小問 20〜29。記号選択 50〜55%/短答 33〜45%/記述 1〜2 問 話題を入口に分野をまたぐ作り。世界地理が 3 年連続
国語 大問 4(漢字 10・知識 5・説明文・要約)。問い方の文まで固定。記述 3〜6 問 説明文だけで小説が出ない(精読した 3 年)。大問 2 の 5 問は毎年別物

ここで言う「固定」は、同じ種類の問題が同じ場所に出るという意味であって、同じ問題が出るという意味ではありません。精読した 3 年ずつを見たかぎり、算数・理科・社会・国語のどれも、前年と同じ設問文の使い回しは見つかりませんでした(国語の大問 1 と大問 4 の問い方の文だけが例外で、中身の漢字や要約する文章は毎年別物です)。

したがって過去問の使い方は、「出る問題を覚える」ではなく「決まった出題位置にどんな問題が座るかを知って、その出題位置の解き方を体に入れる」が近いことになります。具体的には、

  • 算数・理科・国語は、同じ大問を、年度を変えて解きます(算数の大問 1 の計算だけを 10 年分、算数の大問 5 の平面図形だけを 6 年分、理科の大問 4 の地学だけを 10 年分、国語の大問 4 の要約だけを資料のある 6 年分)。手順は 過去問の使い方 にあります。
  • 社会は年度通しで時間を計ります(30 分で最大 29 問。速さで決まります)。

もう 1 つの大きな結論は時間です。理科と社会は 30 分しかないのに小問が 16〜29 問あります。社会の 2025 年度は 29 問 ÷ 30 分で 1 問 1 分。算数と国語は 50 分・100 点で配点も倍なので、4 科で受けるなら国語と算数を主戦場に、理科と社会は「取りこぼさない速さ」を作るのが素直な配分になります。


6. この学校らしさが出る場所

  • 登場人物の名前が校名になっています。 算数に光くん・英治くん(2023)、光さん・英美さん(2024)、英太さん(2024)。理科に光君と英樹先生(2023)、光さんの校外学習レポート(2025)。社会にひかるさん(2023)、光英くん(2023)、光子さん・英二くん(2023)、光輝さん(2024)、英香さん(2025)。そして旧校名の「聖」を持つ聖太くん・聖太さんも 2023 年の社会に登場します。改称後の年度も、名前の作り方はそのまま続いているように見えます。
  • 「身近な話題から入って、教科の中身へ降りていく」導入文が 4 科目のどこにでもあります。理科は死海で人が浮く話・鉄道の車輪の傾斜・ミツバチの減少・浅間山の校外学習レポート。社会は夏休みの自由研究・家族旅行の計画・朝の連続テレビ小説・留学生の受け入れ・パリ五輪。国語の要約の題材も花粉の飛散量・実家の母のトレーニング・青森市の点字ブロックと、新聞のコラムのような身近な文章です。設問だけを切り取ると普通の入試問題ですが、入口はいつも生活の側にあります。
  • 理科で「答えのない問い」を書かせます。海陸風の性質を人類のエネルギー不足に使う方法を考える(2023)、月面で生活するとき気をつけることを 3 つ(2024)、外来のミツバチを飼うと起きうる問題(2025)。知識を確認する記述ではなく、資料や実験から自分で考えて提案する書き方が毎年入ります。
  • 国語の 100 字要約。精読した 3 年とも最後の大問がこれで、問い方の文まで同じです。要約を独立した大問として毎年置く学校は多くありません。
  • 社会の入口が世界に開いています。3 年とも世界地理の大問が入り、しかも「フランス革命の理由を資料から」「ドイツと EU」「エジプトのナイル川とヒエログリフ」のように、地理から歴史・公民へ横に渡っていきます。日本の中だけで完結する年がありませんでした。
  • 社会に女性を主題にした設問があります(2023 大問 3 問 6 は与謝野晶子・清少納言・卑弥呼らを「女性に焦点をあてて」並べる設問)。2020 年度以前が女子校であったことと関係があるかは、この資料からは分かりません。
  • 国語が説明文だけです(精読した 3 年)。言語・自然・進化といった科学寄りの評論が並び、物語文が 1 題もありませんでした。

7. 今からやるなら(4 科目を通した優先順)

想定している学年: 受験学年(小 6)の、過去問演習に入っている段階を前提にしています。小 5 以前なら、この節は「最終的にここへ向かう」地図として読み、日々の学習は基礎(計算の正確さ・図形・説明文の読解・短い記述・漢字語彙)を先に進めてください。学年別の入り方は 11 節に書きました。

各項目の根拠(年度と実例)は 8 節(科目別の詳細)を参照してください。先頭の [ ] は家での回し方の目安、末尾の(確認: 〜◯年度)は、その内容を原本で確認できている最後の年度です。

  1. [毎日 10 分] 算数・大問 1 の計算 4 問と大問 2 の一行題 5 問を毎日 9 問 — 精読した 3 年ではこの 9 問が小問 18〜19 の半分を占めます。計算は整数の四則 1・小数 1・分数 1・小数分数混合 1 の 4 問という構成で自作でき、目標は 4 問 5 分・全問正解。一行題は売買損益(仕入れ値と定価から利益や割引を求める)/食塩水/平均算(合計 ÷ 回数に戻して考える)/時計算(長針と短針のつくる角)/和差算(和と差から 2 つの数を出す)/最大公約数/割合/規則性の 8 単元から 5 問を、空欄補充の形(答えだけを書く)で。特殊算の中身は 用語集 にもあります。この 9 問を 15 分・全問正解で抜けられるかが算数の土台です。(確認: 〜2025 年度)
  2. [毎日 10 分] 国語・漢字 10 問(書き 5・読み 5)とことばの知識 — 出題語は「横暴・発芽・補足・地層・太陽系・展開図・縦断・首脳・街頭・観戦・付録・署名・解約・雰囲気・潔白」など、小学校配当を越える熟語が混じります。ことばの知識のほうは画数・部首・しりとり・対義語・四字熟語の組み立てといったパズル的な設問に慣れておくのが有効です。(確認: 〜2021 年度)
  3. [週 1 回] 国語・100 字要約を週 1 本 — 2016・2018・2021 と 3 年とも大問 4 に置かれ、問い方の文まで同じです。新聞コラム程度の短文(花粉の飛散量、実家の母のトレーニング、青森市の点字ブロック)を 100 字ちょうど近くにまとめます。「話題 → 筆者の主張 → 理由や具体例を 1 つ」の 3 要素で組む練習を。(確認: 〜2021 年度)
  4. [週末 60 分] 理科・溶解度と水溶液の計算 — 2023 大問 1(ホウ酸と食塩水)、2024 大問 3(ホウ酸水溶液の濃さ)、2025 大問 1(塩酸とアルミニウムの過不足)と 3 年続けて計算の大問が来ています。「グラフから最大量を読む」「水を足す・蒸発させる」「過不足を出す」の 3 手順を通します。濃度・密度・比例配分は算数の比・割合と同じ道具なので、算数側とまとめて練習できます。(確認: 〜2025 年度)
  5. [週末 60 分] 理科・地学 4 分野を一巡 — 大問 4 は 2015〜2025 の 11 年連続で地学です。気象(海陸風・雲のでき方・前線)、天体(月の満ち欠けと公転・星の動き)、地震火山(マグマのねばりけと火山の形・火山灰)、流水のはたらき(しん食・運ぱん・体積)。こん虫のからだのつくり(足の位置と本数)、鏡と光の道すじ、火山の形は自分の手でかけるようにしておきます。(確認: 〜2025 年度)
  6. [週末 60 分] 社会・世界地理と 47 都道府県を軸に — 世界地理は 3 年連続で大問 1 つ分(国の位置を地図から選ぶ、首都、宗教、時差計算、農作物の生産量表、面積の比較)。47 都道府県は「位置・県庁所在地・地形・特産・気候」をセットにして漢字で書けるように(2025 は東北 6 県と北関東 4 県が丸ごと出ました)。あわせて用語を漢字で書く練習(鎖国・出島・富国強兵・防人・遣唐使)、年代の並べ替え(日清・日露・日中・太平洋と、占領 → 独立 → 高度経済成長 → 沖縄返還)、三権分立と国会・内閣(議院内閣制と大統領制の違いまで)、国際機関(国連・安全保障理事会・EU)と環境の国際的な取り組み(ストックホルム会議・SDGs)、直近 1 年の出来事を「どの分野の話か」に翻訳する作業を。(確認: 〜2025 年度)
  7. [週末 60 分] 算数・速さと図形と調べ上げ — 速さ(大問 3)は 2022〜2025 の 4 年連続で、旅人算(出会いと追いつき)・池の周回・流水算(川の流れを足し引きする速さ)をグラフとセットに、自分でダイヤグラムを描く手順に固定します。平面図形(大問 5)は折り返し・転がり・反射の「動かす」問題、立体(大問 6)は体積・表面積を逆から問われる形(体積が分かっていて長さを求める、表面積の差から高さを出す)。大問 4 の枠は「2 以上の整数の積に分ける」「カードを何回引くか」のように、規則を見つけてから絞り込む調べ上げなので、答えが出るまで表を書く習慣で。(確認: 〜2025 年度)
  8. [週 1 回] 条件つきの記述を全科目で/時間の練習は理科と社会で — 理科は「実験を参考に」「書き出しを指定」「3 つ答える」、社会は「20 字以内」「『大王』という語を必ず用いて」「12 字以内」、国語は「35 字以内」「『〜から。』という文末で」「指定された形で」。字数・語句・個数の指定を守る練習は、科目をまたいで同じ訓練になります。理科は知識をそのまま書くのではなく「実験結果 → だから何が言えるか」を 1〜2 文にする形で。国語では「良い点と悪い点の両面から」のように賛否を両方書く形を 100〜150 字で書く練習も加えます。時間の練習は 30 分で理科 16〜20 問・社会 20〜29 問。長いリード文(会話文・レポート)は先に設問を見てから読みます。(確認: 算数・理科・社会は 〜2025 年度、国語は 〜2021 年度)

8. 科目別の詳細

8-1. 算数(50 分・100 点・大問 6・小問 18〜19・答えのみ)

設問文まで自分で読んだのは 2023・2024・2025 の 3 年です。それ以前の年は構成だけを数えています。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2([ ]・□ の補充・5 問) 大問 3 大問 4 大問 5 大問 6
2023 計算 4 問 あまりのある割り算/売買損益(何 % 引き)/往復の平均の速さ/和差算(クラスの男女)/平均算(5 回目の得点) 速さ(家から 3km の博物館へ歩き、光くんが忘れ物に気づいて車で戻る) 数の性質(整数を 2 以上の整数の積で表し、その和を考える。2023 を使う) 図形の移動(たて 4cm 横 7cm の長方形の中で反射しながら進む点 P) 水量(直方体 2 つを組み合わせた容器・ふたをしてひっくり返す)
2024 計算 4 問 割合(全体の 3/5 を読んだ本)/時計算(10 時 10 分の角)/食塩水(5%→3% に薄める)/最大公約数(162cm×84cm のかべに正方形タイル)/数の性質(0.3 でかけても割っても整数) 速さ(池のまわりを同じ向きに歩く二人・途中で 1 回休む) 比例と反比例(携帯電話 A 社 B 社 C 社の通話料金プランの比較) 円とおうぎ形(円が直角三角形の辺にそって転がる・通った部分の面積) 立体図形(四角柱から底面が正方形の四角柱を切り取る・表面積から 1 辺を逆算)
2025 計算 4 問((4) は 3.14 をくくり出す分配法則) 最大公約数(消しゴム 84 個とノート 48 冊)/割合(牛乳の残り)/時計算(9 時 12 分の角)/平均算(4 教科)/規則性(1/(1×2), 1/(3×4), … の数列) 流水算(下町・中町・上町を上り下りする 2 そうの船のグラフ) 場合の数(3・5・8 のカードを引いて和をつくる) 図形の移動(1 辺 20cm の正方形の紙を 2 回折って切り、広げた面積) 立体図形(展開図から立体の種類を選び、体積を求める)

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

精読した 3 年(2023〜2025)では、6 つの大問の役割がそのまま同じ順で並んでいます。

  1. 大問 1 = 計算 4 問(整数の四則 → 小数 → 分数 → 小数と分数の混合、という並びまで 3 年同じ)
  2. 大問 2 = 空欄補充の一行題 5 問(毎年 5 問ちょうど)
  3. 大問 3 = 速さ(2023 旅人算+忘れ物、2024 池の周回、2025 流水算とグラフ)
  4. 大問 4 = 数の性質・場合の数・比例のいずれか(式を自分で立てて調べ上げる枠)
  5. 大問 5 = 平面図形(点や図形が動く・折る)
  6. 大問 6 = 立体図形または水量

構成だけ数えた年まで含めると、大問 1 の四則計算は 2014〜2025 の 12 年、大問 3 の速さは 2022〜2025 の 4 年、大問 5 の平面図形は 2020〜2025 の 6 年、大問 6 の立体図形は 2021〜2025 の 5 年、同じ場所に来ています。ただしこれは「同じ問題が出る」という意味ではありません。同じ種類の問題が同じ出題位置に座るという意味で、中身の数値・設定は毎年作り直されています(精読した 3 年で、同じ設問文の使い回しは 1 問も見つかりませんでした)。

大問の数そのものは長い目で見ると動いています。構成だけ数えた年では 2010 年が 9 大問、2014〜2018 が 7〜8 大問、2019 年以降は 6〜7 大問で、2023〜2025 は 3 年続けて 6 大問。小問数は 18〜20 でほぼ動きません。過去 10 年ぶんを通しで解くなら、古い年ほど大問が 1〜2 個多いことを頭に入れて時間を測るとよいところです。

頻出単元と周期

  • 計算(大問 1): 3 年とも 4 問。(1) は整数の四則、(2) は小数(2023「2000×0.003÷0.25×0.5」、2024「(1.23−0.45)÷0.6×7.8」、2025「24÷0.6×1.8−1.2÷0.03」)、(3)(4) は帯分数と小数の混合。2025 の (4) は 3.14 を共通因数にして 1 回の計算にまとめる工夫問題です。
  • 時計算: 2024 大問 2 (2)・2025 大問 2 (3) と 2 年連続で、どちらも「長針と短針がつくる小さい方の角」。
  • 平均算: 2023 大問 2 (3)(5)・2025 大問 2 (4)。「テストの平均点から抜けている 1 回の得点を出す」問い方が 2 回。
  • 最大公約数・約数: 2023 (1) あまりのある割り算、2024 (4) タイル敷きつめ、2025 (1) 分配。3 年連続で大問 2 の中に入ります。
  • 速さ(大問 3): 3 年ともグラフか図を伴います。2025 はグラフから 2 そうの船の速さを読む流水算で、この学校で精読した範囲の速さの中では最も手数が多い問題です。
  • 図形の移動(大問 5): 2023 反射、2025 折り紙の切り取り、2024 は円の転がり(大問 5 の (2) が移動)。3 年とも「動かした結果を自分で作図して考える」作りで、答えは長さ・面積・回数です。
  • 立体(大問 6): 2024 表面積からの逆算、2025 展開図から立体を組み立てる、2023 は容器の水量。

問い方の特徴

  • 答えのみです。精読した 3 年で式・考え方・説明を書かせる設問はゼロ。2025 の大問 6 (1) に記号を選ぶ設問が 1 問あるだけで、それ以外の 18 問はすべて数値を書く短答です。
  • 大問 2 は「次の[ ]にあてはまる数を答えなさい」(2023・2025)「次の□にあてはまる数を答えなさい」(2024)という同じ問い方で、5 問並びます。答えを空欄に入れる形なので、単位や「何 % 引き」といった問われ方を読み違えると全部落とします。
  • 大問 3〜6 は (1)(2)(3) が階段になっていて、(1) の値を (2)(3) で使います(2024 大問 6 は「表面積が 464cm² のとき 1 辺は何 cm」→「表面積が 496cm² のとき体積は」と、同じ立体で条件だけ変える形)。
  • 問題文の登場人物に光くん・英治くん(2023)、光さん・英美さん(2024)、英太さん(2024 大問 4)と、校名の「光」「英」を分けた名前が使われます。

8-2. 理科(30 分・60 点・大問 4・小問 16〜20)

設問文まで自分で読んだのは 2023・2024・2025 の 3 年です。2023 年の冊子は転写の確度が低めと記録されており、細部(数値・選択肢の文言)はそのつもりで扱いました。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3 大問 4
2023 化学: ホウ酸の溶解度(60℃の水と 10% 食塩水でグラフを読み比べる) 物理: 浮力(光君と英樹先生の会話文。死海で浮く話から塩分濃度を逆算) 生物: ライオンの群れの頭数と狩りの成功率(表からの読み取り) 地学: 海陸風(水と地面のあたたまり方の違い→昼と夜の風向き→エネルギー利用の提案)
2024 生物: 血液の A・B・O の組み合わせと家系(輸血の場面を記述) 物理: 鉄道の車輪の傾斜と半径の違い(カーブでの動き・レールのすき間の理由) 化学: ホウ酸水溶液の濃さの比較と加水(a・b・c 3 つの状態) 地学: 月(有人探査の歴史・月の「海」の岩石・公転と自転・月面生活の注意点)
2025 化学: 塩酸とアルミニウム(実験 1・2 のグラフから過不足を計算) 生物: ミツバチの減少(足の作図・完全変態・受粉・外来種と生物多様性) 物理: 光(平行光線・全身を映す鏡の最小の長さ・鏡に映る人の特定) 地学: 浅間山の火山レポート(火山ガス・火山灰の形・雲のでき方・マグマのねばりけの実験・青木ヶ原樹海)

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

  • 大問は 4 つです。構成だけ数えた年まで含めると 2010 年から 2025 年まで、資料のある 15 年すべてが 4 大問で、小問は 16〜20。大問の数がまったく動かない科目で、4 科目の中でいちばん作りが安定しています。
  • 大問 4 は地学です。2015〜2025 の 11 年、大問 4 の位置に地学(気象・天体・地震火山・流水のはたらき)が座り続けています。精読した 3 年は 2023 海陸風、2024 月、2025 火山。30 分のうち最後の 1 題が地学であることは、時間配分を決めるうえで使える情報です。
  • 一方、大問 1〜3 の分野の並びは毎年入れ替わります。2023 は化学→物理→生物、2024 は生物→物理→化学、2025 は化学→生物→物理。「1 番は必ず化学」のような予想はできません。
  • 中身も毎年作り直されています。精読した 3 年で同じ設問文の使い回しはありません。ただしホウ酸の溶解度は 2023 大問 1 と 2024 大問 3 で 2 年連続(どちらもグラフ・表から「あと何 g 溶けるか」「水を何 g 足すか」を出す設問)で、そこだけは扱いが近い問題です。

頻出単元と周期

構成だけ数えた年(2010〜2025 の 15 年)と精読した 3 年を合わせると、次のように循環しています。

  • 地学(大問 4): 気象 6 回(2010・2014・2016・2019・2023 ほか)、星・星座 3 回(2012・2018・2021)、月・太陽 3 回(2017・2024 ほか)、地震・火山 2 回(2020・2025)、流水のはたらき 1 回(2022)。気象がいちばん多く、次に天体です。
  • 化学: 溶解度・再結晶 4 回(2010・2020・2023・2024)、気体の性質 5 回(2012・2014・2016・2017・2018)、金属と水溶液 1 回(2025)、中和 1 回(2021)、水溶液の判別 1 回(2013)。
  • 物理: 浮力・密度 4 回(2010・2012・2015・2023)、光 3 回(2018・2019・2025)、てこ・滑車 2 回(2021・2022)、ふりこ 2 回(2014・2024)、電気 2 回(2013・2016)。
  • 生物: こん虫・動物の分類 4 回(2012・2018・2019・2022・2025)、生態系・食物連鎖 4 回(2010・2013・2020・2023)、植物のつくり 3 回(2014・2016・2021)、遺伝 1 回(2024)、人体 1 回(2017)。

問い方の特徴

  • 記号選択がほぼ半分です(精読した 3 年で 8 問ずつ、全体の 40〜50%)。「1 つ選び」だけでなく「すべて選び」(2024 大問 1 (2)、2025 大問 3 (4))「2 つ選び」(2023 大問 3 (3))が混じるので、選んだ数を数える習慣が要ります。
  • 記述が毎年 2〜4 問。しかも「知識を書く」記述ではなく、実験や資料から自分で考えて書く記述が中心です。
  • 2023: 会話文の空欄に「浮かせるための具体的な方法」を書く/海陸風の性質を人類のエネルギー不足に使う方法を考える。
  • 2024: 輸血のときに血液のちがいを考えなければならない場面/左右の車輪の半径が違うと列車がどう動くか/「夏と冬では〜」という書き出しを指定してレールにすき間がある理由/月面生活で気をつけることを 3 つ。
  • 2025: 外来のミツバチを飼うと起きうる問題(資料つき)/マグマのねばりけが弱い火山の形(小麦粉の実験から)/溶岩の跡地で森林の回復に時間がかかる理由。
  • 書き出しの指定・「3 つ答えなさい」「簡潔に」といった条件が付くので、条件を読み落とすと満点になりません。
  • 計算が毎年入ります。溶解度(2023・2024)、浮力と塩分濃度(2023、「割り切れない場合は…」の但し書きつき)、塩酸とアルミニウムの過不足(2025 は 5 問中 4 問が計算)、カーブの内外輪差(2024)。算数の比・割合をそのまま使います。
  • 会話文・レポート・新聞的な導入文から入る作りが 3 年とも見られます(2023 光君と英樹先生の会話、2025 光さんの校外学習レポート、2025 アインシュタインのミツバチの言葉)。算数と同じく、登場人物に校名の「光」「英」が使われています。
  • 作図が出る年があります(2025 大問 2 (1) ミツバチの足を何本どこから出すか図に書き込む設問)。

8-3. 社会(30 分・60 点・大問 3・小問 20〜29)

設問文まで自分で読んだのは 2023・2024・2025 の 3 年です。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1 大問 2 大問 3
2023 中 1 の自由研究レポート「SDGs と地球環境問題」
地球温暖化・砂漠化などの現象名/国連の説明/ストックホルム会議
カタカナを含む 8 字の語/三権のしくみ
家族旅行の計画の会話
中国の民族/交通機関の長所短所/日宋貿易と平清盛/近畿の世界遺産
山岳高原保養地/雨温図 5 地点/自然災害伝承碑の地図記号
朝の連続テレビ小説をめぐる会話
蝦夷地/明治時代/第二次世界大戦の開戦/戦後の年表 6 空欄
高度経済成長/女性史 4 人の並べ替え/沖縄の出来事の並べ替え
2024 帰りのホームルームのスピーチ
平城京の所在地/平安の文化/金印と銅鐸/稲荷山古墳の鉄剣
聖徳太子と蘇我氏/『古事記』『万葉集』/防人/遣唐使
パリ五輪
フランスの首都・宗教・時差計算/フランス革命の理由とナポレオン/人権とバリアフリー
第二次世界大戦の並べ替え/三権分立と国会/安全保障理事会
「島国日本の特徴」の探究レポート
沖ノ鳥島の護岸工事の理由を 20 字以内/行基の地図/伊能忠敬/長崎県の位置と歴史
2023 年 11 月時点のアメリカ大統領/排他的経済水域の広さ/島国でない国
2025 東北 6 県のデータ表
三内丸山遺跡/岩手県の位置/中尊寺と藤原清衡/仙台
リアス海岸/田沢湖/山形の果物/福島と再生可能エネルギー
ドイツからの留学生をめぐる調査
ドイツの位置/EU/農作物の生産量表/鎖国/出島
江戸の政治と法令/富国強兵/戦争の並べ替え/冷戦と資本主義
「世界の国調べ」の表
ナイル川/ヒエログリフ/面積の比較/国名と首都
三権の名称/議院内閣制と大統領制の違いを 12 字以内で 2 つ/伊藤博文内閣/北関東 4 県の農業グラフ

大問の作りは毎年組み直されます(出題位置の固定はありません)

社会は、算数や理科のような「同じ場所に同じ種類の問題」が見つからなかった科目です。 精読した 3 年とも大問は 3 つですが、地理・歴史・公民で大問を分ける作りではなく、1 つの話題(自由研究・旅行の計画・五輪・留学生・世界の国調べ)を入口にして、その中で地理・歴史・公民をまたいで問います。だから「大問 1 は歴史」「大問 3 は公民」といった予想は立ちません。実際、歴史が中心の大問は 2023 では大問 3、2024 では大問 1、2025 では大問 2 と、毎年ちがう位置にあります。

長い目で見ると大問の切り方そのものが動いています。構成だけ数えた年では、2013〜2021 年は大問 1 つに小問 24〜33 問を全部入れる作りの年が多く(2013・2014・2017・2018・2019・2021)、2023 年から 3 年続けて 3 大問になっています。2022 年以前の過去問を解くときは、大問の切り方が今と違うことを承知しておくとよいところです。

固定に近いものが 1 つだけあります。世界地理を扱う大問が 3 年とも入っていることです(2023 大問 2 の旅行先と雨温図、2024 大問 2 のフランス、2025 大問 2 のドイツと大問 3 の世界の国調べ)。日本の話だけで終わる年はありませんでした。

頻出テーマと周期

  • 世界地理: 3 年連続。国の位置を地図から選ぶ、首都、宗教、時差、農作物の生産量表、面積の比較。2025 は大問 2・3 の両方に入りました。
  • 都道府県の同定: 2023(近畿の世界遺産・雨温図)、2024(長崎県の位置と島)、2025(東北 6 県まるごと・北関東 4 県の農業グラフ)。構成だけ数えた年では 2016・2018・2020・2022・2025 にも中心テーマとして出ています。
  • 飛鳥・奈良: 2024 大問 1 が丸ごと。構成だけ数えた年では 2015・2016・2017・2024 にも。
  • 江戸: 2025 大問 2(鎖国・出島・改革と法令)。構成だけ数えた年では 2013・2025。
  • 近代の戦争と戦後: 3 年連続(2023 第二次世界大戦と戦後の年表、2024 ポツダム宣言などの並べ替え、2025 日中戦争と冷戦)。
  • 三権分立・国会・内閣: 3 年連続(2023 大問 1 問 5、2024 大問 2 問 4(2)、2025 大問 3 問 6・問 7)。
  • 国際社会・国連・EU: 3 年連続(2023 国連、2024 安全保障理事会、2025 EU)。
  • 前年の出来事: 2023 は SDGs と国際的な環境の取り組み、2024 は「2023 年 11 月現在のアメリカ大統領」とパリ五輪、2025 は東日本大震災以降の発電の議論。単独の時事問題ではなく、地理・歴史・公民の設問の入口として使われます。

問い方の特徴

  • 記号選択が主軸で(精読した 3 年で 50〜55%)、残りは短答です。記述は毎年 1〜2 問だけで、そのぶん語句を正しく書けるかで差がつきます。
  • 文字数・文字種の指定が細かく付きます。「漢字で答えなさい」(2025 仙台)「漢字二字」(2025 鎖国)「漢字 4 字」(2025 富国強兵)「カタカナ 6 字」(2025 ヒエログリフ)「カタカナを含む 8 字。だく点も 1 文字とする」(2023)。
  • 記述は字数指定つきの短いものです。2024「護岸工事が行われた理由を 20 字以内」、2024「『大王』という語を必ず用いて簡潔に説明」(稲荷山古墳の鉄剣が埼玉から出たことの意味)、2025「12 字以内」を 2 か所(議院内閣制と大統領制の違い)。長い論述は求められない代わりに、指定語句と字数を守る精度が要ります。
  • 並べ替えが毎年 1〜2 問。2023(女性史 4 人・沖縄の出来事 5 つ)、2024(第二次世界大戦の 4 文)、2025(戦争の 4 文)。
  • 「ふさわしくないもの」「あやまっているもの」「関連しないもの」を選ぶ設問が毎年入ります(2023 明治時代・高度経済成長、2024 『古事記』ほか・人権、2025 山形の果物)。
  • 資料の量が多く、表・グラフ・地図・雨温図・写真が毎年複数出ます。2025 は東北 6 県のデータ表・地図・農作物の生産量表・北関東 4 県の農業グラフ。
  • 会話文・レポート・スピーチ原稿のリード文が 3 年とも入口です。登場人物には「ひかる」「光英」「光子」「英二」「光輝」「英香」「聖太」と、校名の「光」「英」と旧校名の「聖」を分けた名前が使われています。

8-4. 国語(50 分・100 点・大問 4・小問 25〜28。2021 年度までの資料)

国語は資料のある年が少ない科目で、問題冊子があるのは 2010・2014・2015・2016・2018・2021 の 6 年、2022 年度以降は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。ここで書くのは、設問文まで自分で読んだ 2016・2018・2021 の 3 年に限った話で、直近の形式は市販の過去問集で確認してください。ただし 2021 年度は共学化・改称の年にあたり、その年も下に書く作りは変わっていませんでした。

年度×大問の題材表(精読した 3 年)

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年度 大問 1(漢字 10 問) 大問 2(ことばの知識 5 問) 大問 3(説明文の読解) 大問 4(要約 1 問)
2016 書き 5(横暴・発芽・補足・地層・任せる)/読み 5(毛頭・弱音・支柱・館・消印) 共通の部首名/ことわざ 8 つの類義語/芥川龍之介の作品でないもの/「手足肩首」を含む慣用句を 5 つ/文脈に合う一文を作る 言語と人間社会(『言語学が好きになる本』)。12 問 花粉シーズンと飛散量の話題を 100 字以内で要約
2018 書き 5(太陽系・展開図・模様・縦断・首脳)/読み 5(同郷・否決・存分・厳禁・特派員) 四字熟語の誤字をすべて選ぶ/共通の漢字 1 字と、その慣用句で 10〜20 字の短文/同じ漢字の読み分け/意味の当てはまらない語/主語を変えて書き換える 唱歌「故郷」から里山・雑木林・原生自然へ。12 問 実家の母親とトレーニングの話題を 100 字以内で要約
2021 書き 6(街頭・観戦・付録・署名・解約・機嫌)/読み 4(雰囲気・要・潔白・容認) 送り仮名の誤り/九つの熟語から対義語の組を作る/漢字 5 字の画数の合計/四字熟語を 4 つ作る/漢字の読みでしりとり 直立二足歩行はなぜ進化したか(更科功『絶滅の人類史』)。9 問 青森市の点字ブロックの話題を 100 字以内で要約

出題位置の固定(同じ位置に同じ種類の問題が出る)

4 科目の中で、国語がいちばん作りが動きません。 精読した 3 年(2016・2018・2021)はすべて次の 4 大問です。

  1. 大問 1 = 漢字 10 問。しかも問い方の文が 3 年とも同じで、「次の (1)〜(10) について、線部のカタカナは漢字に、漢字はひらがなに直しなさい」。前半 5 問が書き取り、後半 5 問が読みという配分も 3 年同じです(2021 だけ書き 6・読み 4)。同じ問い方の文は 2010・2014・2015 の冊子にも記録されています。
  2. 大問 2 = ことばの知識 5 問。5 問ちょうどという数は 3 年とも同じです。ただし中身の 5 問は毎年まったく別物で(部首・ことわざ・作者・四字熟語・送り仮名・画数・対義語・しりとり・短文作り)、「何が出るか」を当てにいく場所ではありません。
  3. 大問 3 = 説明文 1 題の読解。3 年とも説明的な文章で、小説・物語は 1 題もありませんでした。設問は 9〜12 問。
  4. 大問 4 = 100 字以内の要約 1 問。問い方の文まで 3 年同じで、「次の文章を一〇〇字以内で要約しなさい。(句読点を含む)」。題材は新聞のコラムのような短い文章(花粉・トレーニング・点字ブロック)で、本文とは別の話題が使われます。

大問 4 の要約は、この学校の国語でいちばん特徴のある出題位置です。3 年とも最後の 1 問で、100 字という長さも変わりません。この 1 問だけを何年分も年度順に並べて練習する価値があります。

頻出と問い方の特徴

  • 説明文だけで小説がありません(精読した 3 年)。出典が確認できたのは 2015 長谷川櫂『和の思想』、2016『言語学が好きになる本』、2021 更科功『絶滅の人類史』で、言語・自然・進化といった科学寄り・文化寄りの評論が並びます。
  • 記述が毎年 3〜6 問(大問 4 の要約を含む)。字数と形の指定が細かいのがこの学校の書かせ方です。
  • 字数指定: 「三十五字以内で分かりやすく説明しなさい(句読点をもふくむ)」(2016)、「二十字以内」「それぞれ三十五字以内で三つ」(2021)。
  • 文末指定: 「『〜から。』という文末表現でわかりやすく説明しなさい」(2021 問三)。
  • 形そのものの指定: 「『直立二足歩行は〜ではなく、……と考えられている。』という形で答えなさい」(2021 問三)。
  • 個数指定: 「三つ説明しなさい」(2021 問二)。
  • 並べ替えが毎年出ます。ア〜エの文を本文の空欄に入る順に並べる設問が 2016・2018・2021 の 3 年とも大問 3 にあります。
  • 抜き出しには字数が指定されます(2018「漢字三文字」「二箇所」、2021「六字で」「三字で」)。
  • 本文の内容に合うものを選ぶ設問が最後のほうに毎年あります(2016 問十一、2018、2021 問五は「二つ選び」)。
  • 自分の考えを書かせる設問が入る年があります。2021 問六は「人間だけがもつ特徴を、直立二足歩行以外に挙げ、良い点と悪い点の両面から自由に述べなさい」。2016 大問 2 の五は「文脈に合うように( )に入る文を考え、一文で答えなさい」。本文の言葉を写すだけでは書けない設問が、知識の大問と読解の大問の両方に混じります。

9. しばらく出ていない単元(復活の警戒)

周期が上限に達しているものを並べます。最終確認年度は、その単元を原本または構成の記録で最後に確認できた年度です(算数・理科・社会は 2025 年度、国語は 2021 年度までを見ています)。

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科目 単元 出ていた年 最終確認年度 状況
算数 水量とグラフ 2015・2020・2021・2022・2023 2023 年度 2023 を最後に 2 年空き。大問 6 の枠に戻る候補
算数 規則性・数列(大問として) 2021・2022 2022 年度 2023 以降は大問 2 の中の 1 問に降りています(2025)
算数 場合の数 2016・2017・2018・2025 2025 年度 6 年空いたあと 2025 に復活。大問 4 の枠は年ごとに入れ替わります
算数 立体の切断・展開図 2019・2025 2025 年度 6 年周期。2025 に出たばかり
理科 気体の性質 2012・2014・2016・2017・2018・2022 2022 年度 いちばん出ていた化学単元ですが 2023 以降 3 年空き
理科 星・星座 2012・2018・2021 2021 年度 2021 を最後に 4 年空き。大問 4 の地学枠の候補
理科 てこ・つりあい・滑車 2021・2022 2022 年度 2023 以降 3 年空き
理科 電気回路・電磁石 2013・2016 2016 年度 2016 が最後で 9 年空き。長く出ていません
理科 植物のつくり・花のつくり 2014・2015・2016・2021 2021 年度 2021 を最後に 4 年空き
社会 地形図の読図 2012・2015 2015 年度 大問の中心としては 10 年空き。近年は地図記号 1 問(2023 自然災害伝承碑)に縮んでいます
社会 人口・都市 2022 2022 年度 3 年空き
社会 日本国憲法を正面から 2012 2012 年度 近年は三権分立・議院内閣制のかたちで問われています
社会 工業・貿易 — — 精読した 3 年に薄く、次に厚くなる候補
国語 小説・物語文 — — 精読した 3 年(2016・2018・2021)はすべて説明文のみ。ただし 2010 年は大問 5 つの年があり、構成が今より広いものでした
国語 大問 2 のことばの知識 2016・2018・2021 2021 年度 5 問の中身が毎年入れ替わります。部首・画数・送り仮名・対義語・四字熟語・慣用句・ことわざ・文法(主語を変えた書き換え)・作者名まで、広く一巡しておくのが安全です
  • 算数の大問 4 の枠(数の性質・場合の数・比例)は年ごとに入れ替わるので、この 3 つは 3 つとも用意しておきます。
  • 理科の地学の枠も毎年動くので、気象・天体・地震火山・流水を 4 つとも回しておくのが安全です。
  • 社会の平安時代は 2012・2020・2024(2024 は設問レベル)に出ています。
  • 国語は 2022 年度以降の資料が無いので、大問の数や要約の有無が今も同じかは、この資料からは分かりません。

10. 形式面の注意

  • 記述の量は多くありませんが、条件が細かく付きます。社会は毎年 1〜2 問、理科は 2〜4 問、国語は 3〜6 問。字数指定(12 字・20 字・35 字・100 字)、文末指定(「〜から。」)、書き出し指定(「夏と冬では〜」)、指定語句(「大王」という語を必ず用いて)、個数指定(「3 つ」)が付きます。条件を 1 つ落とすとその設問が丸ごと落ちる作りなので、条件に印を付けてから書く習慣を。
  • 「すべて選び」「二つ選び」が混じります(理科・社会・国語)。選ぶ数を確認する習慣を。
  • 並べ替えが毎年出ます(社会は年代順、国語は文の順、理科でも順番を問う年があります)。
  • 解答用紙は問題冊子に同梱されている年が多く(転写の記録による)、実寸で解く練習は市販の過去問集で。
  • 時間は国語 50 分・算数 50 分・社会 30 分・理科 30 分。社会と理科は 1 問 1 分〜1 分半の勝負になります。
  • 算数は答えのみです。精読した 3 年で式・考え方を書かせる設問はゼロ、作図もゼロ。部分点を狙う余地が無いぶん、検算に時間を回す価値があります。図は問題冊子側に印刷され、書き込みは自由です。大問 6・小問 18〜19 なので 1 問あたり 2 分半、大問 1 の計算 4 問を 5 分以内で片づけられるかが最初の分かれ目になります。
  • 算数の円周率は 3.14 です。図形の大問の冒頭に「円周率は 3.14 とします」の但し書きが付く年があります(2015・2018・2019・2020・2021・2022・2024 の冊子で確認)。2023・2025 は但し書きが見当たりませんが、これは円を扱う設問がその年に無かったことによります。
  • 算数の分数は帯分数で出題され、答えも帯分数で書く形です。小数と分数の混合計算が毎年 2 問あるので、分数と小数の変換(0.75 = 3/4、1.25 = 5/4 など)を暗記していないと時間を落とします。
  • 理科は 30 分・60 点で小問 16〜20。1 問あたり 1 分半しかない一方、記述が 2〜4 問と計算が数問入るので、知識で即答できる問題を先に片づける運びが要ります。図表の量が多く(グラフ・表・実験装置・レポート)、図に関わる小問は全体の 6 割前後です。字数指定は基本的に無く「簡単に」「簡潔に」という指示ですが、書き出し指定(2024)や個数指定(2024「3 つ」)があります。単位(g・cm³・%・cm)は答えの中に自分で書く形で、「割り切れない場合は四捨五入して」といった処理の指示が付く年があります(2023 大問 2 (3))。
  • 社会は 30 分・60 点で小問 20〜29。2025 は 29 問で 1 問あたり 1 分しかありません。リード文(会話文・レポート)が長いので、先に設問を見てから必要な箇所だけ読む運びが要ります。解答は語句・記号中心で、漢字指定が多いため用語を漢字で書けることが前提になります。2 つ選ぶ設問(2023 大問 2 問 5「二つ選び」)や、選択肢が 2 系統に分かれる設問(2025 大問 2 問 4「ア〜ウのうちから…エ〜カのうちから」)も混じります。
  • 国語は 50 分・100 点。小問 25〜28 で、そのうち 10 問が漢字、5 問がことばの知識です。読解に使える時間を確保するには、前半 15 問を 10 分前後で抜けたいところ。記述は字数指定つきが基本(35 字以内・20 字以内・100 字以内)なので、マス目を数える練習が要ります。大問 2 は年ごとに趣向が変わる小問集合で、画数を足す・しりとり・熟語の組み合わせといった、辞書的な知識よりも漢字そのものを部品として扱う設問が多く出ます。図の設問がまれに入ります(2021 問一の 2 は、説の内容に合う図を 4 つから選ぶ設問)。

11. 学年別ロードマップ(小 4 から始めるなら)

小 4(土台)

  • 計算の正確さ。整数・小数・分数の四則を、混ざった式で正しく処理します。この学校の算数は大問 1 が計算 4 問で、そこに小数と分数の混合が毎年 2 問入ります。0.75 = 3/4、1.25 = 5/4 の変換をこの段階で自然に使えるようにしておくと、あとがずっと楽になります。
  • 漢字と語彙。国語の大問 1 は 10 問すべてが漢字で、大問 2 も 5 問すべてがことばの知識です。国語 100 点のうち相当部分が知識で決まる作りなので、漢字は早いほど効きます。部首・画数・送り仮名まで含めて「漢字で遊ぶ」感覚を作っておきます。
  • 説明文を読む習慣。物語よりも、科学や自然の読み物を。読み終えたら「何の話だったか」を 2〜3 文で言います。これがそのまま大問 4 の要約につながります。
  • 図形に触れる。折り紙を折って切って広げる、立体を作って展開図に開く。算数の大問 5・6 はこの感覚が土台になります。
  • 時間計測はまだしなくてよい段階です。

小 5(幅)

週の器は「平日 15 分×5 + 週末 60 分」を基本形にします。平日 15 分は計算と漢字を毎日、週末 60 分はその週の単元 1 つに充てます。

  • 全分野をひととおり学び終えます。8 節の年度×大問の題材表を「小 5 で一度は触っておく単元リスト」として使ってください。算数は次の順に置きます。割合 → 文章題(売買損益・食塩水・平均算・和差算、そして つるかめ算(個数を合計から逆算・受験用教材の単元)) → 速さ(旅人算・流水算) → 数の性質(最大公約数・最小公倍数) → 規則性 → 平面図形 → 立体図形。理科は 4 分野を分野ごとに、社会は日本地理と世界地理と通史を。
  • 世界地理をここで入れます。社会で 3 年連続して出ている一方、塾のカリキュラムでは後回しになりやすい単元です。地図帳で国の位置・首都・宗教・主な農作物を眺める時間を作ります。
  • 説明の記述を 2〜3 文で書く習慣。理科なら「実験の結果からこう言える」、社会なら「なぜこうなったか」。この学校は 4 科目のどこにも「短く条件つきで書く」設問があるので、書く量よりも条件を守る練習として取り組みます。
  • 要約を月 1 本。100 字はまだ難しいので、200 字から始めて縮めていきます。ただし国語は 2022 年度以降の資料が無い(→ 13 節)ので、直近の形式は市販の過去問集で確かめてください。
  • 速さは図を描いてから解くことを最初から徹底します。算数の大問 3 は 4 年連続で速さで、グラフや図を伴います。

小 6(仕上げ)

  • 7 節の 8 項目が、そのまま小 6 のやることになります。
  • 夏まで: 単元の穴をふさぎます。とくに算数の大問 2 に入る 8 単元(売買損益・食塩水・平均算・時計算・和差算・最大公約数・割合・規則性)と、理科の溶解度・地学 4 分野。
  • 夏以降: 過去問を 2 通りの使い方で回します。(1) 同じ大問を、年度を変えて解く(算数の大問 1・5・6、理科の大問 4、国語の大問 1・4)。(2) 理科と社会は年度通しで時間を計ります。
  • 直前期: 社会の直近 1 年の出来事を「どの分野の話か」に翻訳する作業と、条件つき記述(字数・語句・個数の指定)の総点検。

この学校は小 4 から始めるとどこで差がつくか

差がつくのは「知識で即答できる問題を、いかに速く正確に片づけられるか」の一点です。 国語は 25〜28 問のうち 15 問が漢字とことばの知識、算数は 18〜19 問のうち 9 問が計算と一行題、社会は 30 分で最大 29 問。考える設問(国語の要約と記述、理科の考えて書く記述、算数の大問 4〜6)にどれだけ時間を残せるかが、そのまま得点差になる作りです。この「速く正確に」は小 6 の 1 年では作りきれない部分があり、小 4・小 5 の計算と漢字の積み上げが最も効きます。逆に言えば、小 4 から始めるならこの学校向けの特別なことは何も要りません。土台を厚くしておけば、小 6 で出題位置ごとの練習に集中できます。


12. この学校と出題構造が近い学校

観点は出題構造が近いかだけです。同じ形式・同じ頻出単元・同じ問い方なら、過去問演習が重なります。難易度・偏差値帯・合格可能性・通学圏・お子さんとの相性は扱いません。

  • 関東学院中学校(神奈川県・共学)— 4 科の作りが全体に近く、理科がいちばん近い組み合わせです。次いで社会・算数。理科の演習を共通で回しやすい相手です。
  • かえつ有明中学校(東京都・共学)— 算数の近さが 8 校中で最も高い組み合わせです。理科も近く、国語だけは作りが離れます。
  • 鎌倉国際文理中学校(神奈川県・共学)— 理科が近く、大問の作り・図表の比重が似ています。

8 校の一覧・記述量・注意は 出題構造が近い学校のページ へ。

  • 8 校のうち、順天堂大学系属理数インター中学校(東京都・共学)は理科・国語・社会と 3 科目で近く、国語まで含めて近い数少ない相手です。品川女子学院中等部(東京都・女子校)は理科・国語が近く、八千代松陰中学校(千葉県・共学)は同じ千葉県で算数が近い相手。横須賀学院中学校(神奈川県・共学)は理科・算数、星野学園中学校(埼玉県・共学)は算数・国語の 2 科目で近く、星野学園は理科・社会を比較できるだけの資料が揃っていません。
  • 2027 年度は、順天堂大学系属理数インター・品川女子学院とも 2 月 4 日の同じ時間帯に入試が重なる回があります。同じ日の同じ時間帯に重なる回は、どちらか一方しか受けられません。
  • 近さは「大問数・小問数・記述と記号選択の比率・図表の比率・同じ位置に同じ単元が来るか・設問文の使い回し」の距離と、単元の分布の似方を合わせて出したもので、同じ問題が出るという意味ではありません。国語の近さが出ていない学校は、その学校の国語の資料が少ないためです。

13. 資料の限界

  • 入試回。学校・年度・科目あたり 1 冊しか収録されていません。試験時間・配点から第 1 回にあたる冊子と考えられますが、確定はできません。2019 年度の算数・理科と 2020 年度の算数は表紙に「特待入学試験」「特待生選考入試」とあり、別の回です。第 2 回・第 3 回・第一志望入試・帰国生入試、および算数 1 科・国語 1 科・理数融合といった回の出題は、この資料からはまったく分かりません。1 科目入試や理数融合の回を受けるなら、市販の過去問集や学校の公表資料で別に確認してください。
  • 改称・共学化をまたいでいます。2020 年度以前の冊子は「聖徳大学附属女子中学校」(2010 年度は「聖徳大学附属中学校」)のもので、女子校時代の出題です。本文では改称をまたいで続いている作り(理科の 4 大問、国語の 4 大問、算数の大問 1)と、変わった点(社会が 2023 年度から 3 大問に)を分けて書きましたが、設問文まで自分で読んだのは改称後の年が中心(算数・理科・社会は 2023〜2025、国語は 2016・2018・2021)で、改称前後の細かい変化を全部つかめてはいません。
  • 国語は 2021 年度で止まっています。2022 年度以降は資料にありません(著作権処理の関係で掲載されない年が多い)。直近 4 年の国語の形式・大問数・要約の有無は未確認です。出典(著者・作品)も同じ制約を受けており、確認できたのは 2015 年(長谷川櫂『和の思想』)、2016 年(『言語学が好きになる本』)、2021 年(更科功『絶滅の人類史』)だけです。
  • 設問文まで読んだのは各科目 3 年ずつです。それより前の年については、構成の記録(どの大問にどの単元が来たか)だけを参照しています。本文では「構成だけ数えた年では」と書いて区別しましたが、題材の細部や問い方までは確認していません。
  • 転写の確度。2010・2019・2021 年度の算数、2015・2018・2021・2022・2023 年度の理科、2012・2019 年度の社会、2010・2014 年度の国語は、転写の確度が低めと記録されています。数値・選択肢の文言はそのつもりで扱いました。2025 年度の算数の大問 6 には転写上の誤字(「話を考えます」)があります。
  • 合冊。2014 年度の算数の冊子には社会の問題と解答用紙が合冊されていました。算数の部分だけを分析の対象にしています。別の学校の問題が混じっている冊子は見つかりませんでした。
  • 配点は科目単位までです。設問ごとの配点はどの年の冊子にも印刷されていません。したがって本文の「比重」はすべて設問数ベースの話で、実際の得点の重みとは違う可能性があります。
  • 「毎年」「〜年連続」の使い方。原本で 3 年以上の反復を確認したものだけに使いました。「11 年連続」「12 年」のように長い数字を挙げた箇所は、構成の記録に基づくものです(設問文まで読んだのは 3 年)。「〜のように見える」と書いた箇所は題材からの推測で、出題意図を裏づける資料はありません。
  • 難易度・偏差値・合格可能性・学校の理念や方針・入試結果には触れていません。それらは別のページの領分です。

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数字はすべて出所つきで、換算や評価語は足していません(→ 方法論)。合格可能性・お子さんとの相性は扱いません。ページ生成日: 2026-10-14。

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